JP4803889B2 - 非水系練歯磨剤 - Google Patents

非水系練歯磨剤 Download PDF

Info

Publication number
JP4803889B2
JP4803889B2 JP2001056155A JP2001056155A JP4803889B2 JP 4803889 B2 JP4803889 B2 JP 4803889B2 JP 2001056155 A JP2001056155 A JP 2001056155A JP 2001056155 A JP2001056155 A JP 2001056155A JP 4803889 B2 JP4803889 B2 JP 4803889B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
oral composition
present
composition
oral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001056155A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002255772A (ja
Inventor
眞次 杉山
茂之 江尻
良和 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Zettoc Co Ltd
Original Assignee
Nippon Zettoc Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zettoc Co Ltd filed Critical Nippon Zettoc Co Ltd
Priority to JP2001056155A priority Critical patent/JP4803889B2/ja
Publication of JP2002255772A publication Critical patent/JP2002255772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4803889B2 publication Critical patent/JP4803889B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口腔用組成物用基剤に関し、より詳しくは、水を含まないか又は殆ど水を含まない口腔用組成物を製造するのに適した口腔用組成物用基剤に関する。本発明はさらに、そのような口腔用組成物用基剤を含有する口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯磨剤等の口腔用組成物には、一般的にカルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン或いはキサンタンガムといった粘着剤が配合されており、これらの成分が水に溶けることで粘性を発現し、研磨剤等の粉体成分と液体成分を結合させ、保型性を与えたり、適度の粘性を与えている。従って水を含まない歯磨剤等の口腔用組成物においては、粘度が発現しないため、保型性を保たせることが難しく、口腔用組成物は経時的に粉体成分と液体成分の分離が起きてしまう。
【0003】
一方歯磨剤等の口腔用組成物には、機能・効能の付与を目的として、製剤に種々の有効成分を配合することがあり、有効成分としては再石灰化促進成分、フッ化物、殺菌剤、抗炎症剤、止血剤、各種酵素等が挙げられる。
再石灰化促進成分として、ハイドロキシアパタイト等のリン酸カルシウム化合物が挙げられるが、その中でもα−第三リン酸カルシウム(α−TCPと略称する)は口腔内において極めて再石灰化促進効果が高く、虫歯の予防・修復などに有効であることが知られている。
しかしα−TCPは、水存在下ではアパタイト化合物へ転換する性質があり、その反応はフッ化物又はその他水溶性のリン酸カルシウムの存在で加速され、自己硬化反応を起こすため、通常の水を含有した歯磨剤等の口腔用組成物には安定に配合ができなかった。
【0004】
またフッ化物としては、フッ化ナトリウム、モノフルオロホスフェート、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化錫等が挙げられるが、フッ化物の効能はフッ素イオンが歯のハイドロキシアパタイトをフッ素化して歯質を強化することにある。通常の水を含有する歯磨剤等の口腔用組成物にフッ化物を配合すると、口腔用組成物中でフッ素イオンが水に溶けだし、研磨剤等の他の成分へ吸着し、フッ素イオン本来の効果が発揮されないことがある。例えばフッ化ナトリウム或いはフッ化錫等とリン酸カルシウム或いは炭酸カルシウムといった研磨剤が配合された、水を含有する口腔用組成物では、フッ素イオンが研磨剤に吸着しフッ素イオンを不活性化してしまうことが知られている。
【0005】
酵素としては、溶菌作用やタンパク分解作用を有するリゾチーム、ムタナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられるが、これらの酵素の多くは水を含有する組成に配合すると加水分解を起こし、酵素活性が低下するといった問題がある。そこで水を含有する組成に酵素を配合する場合は、加水分解の起こりにくい酵素を選択するか、各酵素個別に安定配合の方法を探索する必要がある。
【0006】
また、天然系の殺菌剤としてヒノキチオールや、止血剤としてε−アミノカプロン酸を歯磨剤等の口腔用組成物に配合することもあるが、これらの有効成分も水を含有する組成に配合すると、加水分解により定量値が低下する傾向がある。
これら有効成分の安定性に関する問題点は、全て歯磨剤等の口腔用組成物に水が含まれていることに起因している。従って、α−TCP、フッ化物、各種酵素、ヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸などの安定配合が可能となる、水を殆ど含有しない歯磨剤等の口腔用組成物において、保型性が有り、経時的に粉体成分と液体成分の分離が起こらない組成の口腔用組成物が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、口腔用組成物の製造に適した、特に水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物の製造に適した口腔用組成物用基剤を提供することである。本発明の目的はまた、保型性に優れ成分の分離などが起こらない経時的に安定な、特に水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物の製造に適した口腔用組成物用基剤を提供することである。本発明の目的はさらに、通常水の存在下では不安定な有効成分を安定に配合することのできる口腔用組成物用基剤を提供することである。本発明のさらなる目的は、通常水の存在下では不安定な有効成分を安定に配合した口腔用組成物、特に、水を含まないか又は水を殆ど含まない口腔用組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成の基剤を使用することによって、安定性が高い口腔用組成物を提供することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、少なくとも1種の数平均分子量10,000〜360,000のポリビニルピロリドン、並びに濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする非水系口腔用組成物用基剤に関する。本発明の好ましい実施態様として、さらに無水ケイ酸及び結晶セルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する上記非水系口腔用組成物用基剤がある。
本発明はさらに、上記口腔用組成物用基剤を含有する口腔用組成物に関する。
本明細書中でいう、非水系口腔用組成物とは、口腔用組成物全体に対する水の含有量が0〜2質量%、好ましくは0〜1質量%、より好ましくは水を全く含有しない口腔用組成物を意味する。さらに、このような非水系口腔用組成物の製造に適した基剤を本明細書中で非水系口腔用組成物用基剤と称する。
【0009】
本発明はまた、上記口腔用組成物用基剤及びα−第三リン酸カルシウム(α−TCP)を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。また、本発明は、上記上記口腔用組成物用基剤、及び少なくとも1種のフッ化物を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。
本発明はさらに、上記口腔用組成物用基剤及び酵素類を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。本発明はさらに、上記口腔用組成物用基剤、並びにヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする口腔用組成物に関する。
更に本発明は、上記口腔用組成物用基剤、並びにα−TCP、フッ化物、酵素類、ヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸から選ばれる少なくとも1種を含有する口腔用組成物も包含する。
本発明の口腔用組成物の好ましい実施態様として、上記口腔用組成物用基剤にα−TCPとフッ化物とを組み合わせて配合した口腔用組成物がある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本明細書中でいう口腔用組成物とは、練歯磨剤、液状歯磨剤及び潤製歯磨剤などの歯磨剤類、クリーム剤、軟膏剤、添付剤、口中清涼剤、洗口剤、チューインガム又はうがい薬などを包含する。また、本発明の口腔用組成物は望ましくは、非水系口腔用組成物に向けられている。
【0011】
本発明の口腔用組成物用基剤に用いるポリビニルピロリドンとは、アセチレンの高圧合成法レッペ反応による合成化合物の一種であり、ビニルピロリドンの直鎖重合体である。また、重合反応の触媒量、温度、時間などにより本品の分子量は10,000〜700,000程度まで存在する。
本発明では、数平均分子量10,000〜360,000のポリビニルピロリドンを1種あるいは2種以上使用することができる。すなわち平均分子量が異なるものを2種以上使用してもよい。平均分子量が10,000に満たないものは、期待される効果が発揮されず、一方平均分子量が360,000を越えるものは、剤形上配合が困難となる。
このようなポリビニルピロリドンは、医薬品や化粧品を始め、織物・紙業・印刷・インキ工業・保護塗料・飲料清澄剤・接着剤・農芸化学・プラスティック工業などに広く一般的に使用されるものであり、本発明においてはこれらに使用されている市販品を用いることができる。
口腔用組成物における数平均分子量10,000〜360,000のポリビニルピロリドンの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%である。この量が0.1質量%未満であると、期待される効果が発揮されず、一方15質量%を越えると、含有量に見合った効果が得られず使用性を損ねる場合がある。
【0012】
本発明の口腔用組成物用基剤はさらに、濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する。中でも特に好ましく用いられるのは濃グリセリン、ジグリセリンである。
濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコールは、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、石油化学工業、塗料工業など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
口腔用組成物における濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコールの少なくとも1種の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して10〜70質量%が適当であり、好ましくは20〜60質量%である。この量が10質量%未満或いは70質量%を越えると使用性を損なう場合がある。
【0013】
本発明の口腔用組成物用基剤にはさらに、無水ケイ酸及び/又は結晶セルロースを含有させることができる。
無水ケイ酸は、二酸化ケイ素のことであり、性状は白色の粉末である。人工的にはケイ酸ナトリウムを酸で処理して二酸化ケイ素を析出させ、ゲル化熟成を行った後、乾燥、粉砕して得られる。また、乾燥減量が13%以下、強熱減量が18%以下のものである。ここでいう乾燥減量とは、無水ケイ酸1gを105℃で2時間熱した際の蒸発成分の重量%のことであり、強熱減量とは、無水ケイ酸1gを850℃で30分間熱した際の蒸発成分の重量%のことである。
このような無水ケイ酸は食品や化粧品をはじめ、医薬品、農芸用品、餌類、インキ工業、ゴム工業、プラスチック工業など広く一般に使用されるものである。
口腔用組成物における無水ケイ酸の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.5〜30質量%、好ましくは3〜15質量%である。この量が0.5質量%未満であると、期待される効果が発揮されず、一方30質量%を越えると、含有量に見合った効果が得られず使用性を損ねる場合がある。
【0014】
結晶セルロースは、繊維性植物からパルプとして得られたα−セルロースを酸加水分解又はアルカリ加水分解して得られる実質的に一定の重合度を有するセルロース結晶子集合体のことである。
このような結晶セルロースは食品や化粧品をはじめ、医薬品、農芸用品、餌類など広く一般に使用されるものである。
本発明の口腔用組成物における結晶セルロースの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.5〜30質量%、好ましくは3〜10質量%である。この量が0.5質量%未満であると、期待される効果が発揮されず、一方30質量%を越えると、含有量に見合った効果が得られず使用性を損ねる場合がある。
【0015】
本発明では、上述の口腔用組成物基剤に、従来、口腔用組成物に使用される添加剤、有効成分など種々の成分を組み合わせて口腔用組成物とすることができる。
本発明の口腔用組成物用基剤は特に、通常水の存在下で不安定な成分と組み合わせるのに有利である。そのような成分として、α−TCP、フッ化物、酵素類、ヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸などが挙げられる。
本発明の口腔用組成物に用いるα−TCPとは、α−第三リン酸カルシウム(Ca 3 (PO 4 2 )のことであり、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、石油化学工業など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるα−TCPの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.1〜50質量%が適当であり、好ましくは1〜30質量%である。この量が0.1質量%未満であると、期待される再石化効果が発揮されず、一方50質量%を越えると使用性を損なう場合がある。
α−TCPを配合した場合に、更にフッ化物を併用すると、再石灰化作用にフッ素イオンの供給が加味されるため、極めて優れた効果を発揮する。そこでα−TCPと後述するフッ化物との組み合わせが好ましく用いられる。
【0016】
本発明の口腔用組成物に用いるフッ化物としては具体的に、フッ化ナトリウム、モノフルオロホスフェート、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化錫等が挙げられ、これらのうち少なくとも1種を使用することができる。これらのフッ化物は医薬品や化粧品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるフッ化物含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜3質量%が適当であり、好ましくは歯磨剤等の口腔用組成物中にフッ素として100〜1000ppmの含有量である。
フッ化物として、中でもフッ化ナトリウム及びモノフルオロリン酸ナトリウムが好適である。
【0017】
本発明の口腔用組成物に用いる酵素類として具体的に、リゾチーム、ムタナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。これらの酵素は、医薬品や化粧品、食品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物における酵素含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.01〜5質量%が適当であり、好ましくは0.1〜2質量%である。
酵素としては、リゾチーム及びアミラーゼが好適である。
【0018】
本発明の口腔用組成物に用いるヒノキチオールとは、天然樹木である青森ヒバなどに含まれる特有成分で、結晶性酸性化合物である。ヒノキチオールを含有する他の樹種としては、台湾ヒノキ、北米のウエスタンレッドシダー等が挙げられる。ヒノキチオールは強い抗菌活性と広い抗菌スペクトルを有しており、数少ない天然系殺菌剤のひとつである。
このようなヒノキチオールは食品や化粧品をはじめ、医薬品、農芸用品、建築材料、餌類など広く一般的に使用されるものであり、本発明においてはこれらに使用されている市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるヒノキチオールの含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.005〜0.5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜0.2質量%である。
【0019】
本発明の口腔用組成物に用いるε−アミノカプロン酸とは、抗プラスミン効果、止血効果、抗炎症効果を有する成分であり、化粧品や医薬品をはじめ、食品、農芸用品など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の口腔用組成物におけるε−アミノカプロン酸の含有量は、口腔用組成物の全質量に対して0.001〜1質量%が適当であり、好ましくは0.006〜0.2質量%である。
【0020】
上述のとおり、本発明の口腔用組成物用基剤に組み合わせるのに適した有効成分として、▲1▼α−TCP;▲2▼フッ化物;▲3▼酵素類;▲4▼ヒノキチオール;及び▲5▼ε−アミノカプロン酸がある。これらの▲1▼〜▲5▼群の各群から化合物を1種又は2種以上選んで含ませることができ、また、1群に限らず、2群以上から化合物を選択し併用することができる。中でもα−TCPとフッ化物の併用が好ましい。
【0021】
本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、上記成分に加えて、必要により以下の成分を通常の使用量の範囲内で配合することができる。
<研磨剤>
シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、含水ケイ酸、ゼオライト、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。上記研磨剤の配合量は、組成物全体に対して3〜60質量%が好ましく、より好ましくは10〜45質量%である。
【0022】
<湿潤剤>
ソルビット、マルチトール等の多価アルコール等の1種または2種以上を使用することができる。
<発泡剤>
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム、、N-アシルグルタメート等のN-アシルアミノ酸塩、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0023】
<甘味剤>
サッカリンナトリウム、アスパルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等。
<防腐剤>
メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等。
【0024】
<香料成分>
l-メントール、アネトール、メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサリシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモール、シンナミックアルデヒド、トランス-2-ヘキセナールなどの中から1種または2種以上を併用して用いることができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、これらを含有する精油等を配合してもよい。
また、上記香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい。上記香料の配合量は、組成物全体に対して0.02〜2質量%とすることが好ましい。
【0025】
<有効成分>
ゼオライト、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ビサボロール、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、酢酸トコフェロール、トラネキサム酸、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、銅クロロフィリン塩、塩化ナトリウム、グァイアズレンスルホン酸塩、塩酸ピリドキシン,などを1種または2種以上を配合することができる。
<その他>
青色1号等の色素、酸化チタン等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、チャ乾留液、グルタミン酸ナトリウム等の矯味剤など。
【0026】
本発明の口腔用組成物にはその種類に応じて、水を2質量%以下の範囲で配合した場合、上記成分に加えて、必要により以下の粘結剤を配合することもできる。
<粘結剤>
カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0027】
なお、上記成分を組み合わせた口腔用組成物は、常法に準じて製造できるものであり、その製法は特に限定されるものではない。
また、得られた練歯磨剤等の組成物は、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチックボトル、エアゾール容器等に充填されて使用することができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の口腔用組成物用基剤によれば、保型性があって且つ安定性の高い非水系口腔用組成物を得ることができる。また、本発明の口腔用組成物用基剤と、通常水の存在下で不安定な有効成分であるα−TCP、フッ化物、各種酵素、ヒノキチオール、ε−アミノカプロン酸などとを組み合わせて、保型性があって且つ有効成分が安定に維持され、粉体成分と液体成分の分離が起こらない経時的に安定な、非水系口腔用組成物を得ることができる。
【0029】
【実施例】
以下、実験例及び比較例により、本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。表1〜3に示す組成(単位:質量%)にて常法により各種練歯磨剤を調製し、以下の試験に供した。
<歯磨剤保存安定性試験>
表1に示す練歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、下記評価基準に従って各歯磨剤の状態について官能評価を行った。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に、1ヶ月間保存
2.50℃の恒温槽中に、2ヶ月間保存
「評価基準」
○:状態は調製直後と変わらない
×:分離が確認された
【0030】
<フッ素イオン測定試験>
表2に示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、各歯磨剤の一定量を量り取り、水で分散し直ちに遠心分離し液層と固層とに分離した。これらの液層部分について、フッ素イオンメーターを用いて、フッ素イオン濃度を測定した。ここで検出されたフッ素イオンについては、歯磨剤中で他の成分に吸着していない、活性のあるフッ素イオンと考えられる。なお、活性のあるフッ素イオンの残存率は下記数式(1)より求めた。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に、1週間保存
2.60℃の恒温槽中に、2週間保存
数式(1):
残存率(%)=[(上記過酷保存後のフッ素イオンの量)/(歯磨剤調製時のフッ素イオンの量)]×100
なお、歯磨剤過酷保存品において、フッ素イオン残存率、即ち活性のあるフッ素イオンが80%以上であった場合、フッ化物は安定であると判断した。
また、実施例3、4、比較例4及び5の歯磨剤の過酷保存における状態安定性は保たれていた。
【0031】
<ε−アミノカプロン酸定量試験>
表3に示す歯磨剤を調製後、下記条件にて過酷保存を行った。過酷保存終了後、各歯磨剤中のε−アミノカプロン酸について液体クロマトグラフ法にて定量試験を行った。なお、ε−アミノカプロン酸の残存率は数式(2)より求めた。
「過酷保存条件」
1.60℃の恒温槽中に、1ヶ月間保存
2.50℃の恒温槽中に、2ヶ月間保存
数式(2):
残存率(%)=[(上記過酷保存後のε−アミノカプロン酸の量)/ (歯磨剤調製時のε−アミノカプロン酸の量)]×100
なお、歯磨剤過酷保存品において、ε−アミノカプロン酸残存率が90%以上であった場合、ε−アミノカプロン酸は安定であると判断した。
また、本発明例5、6、比較例6及び7の歯磨剤の過酷保存における状態安定性は保たれていた。
【0032】
【表1】
Figure 0004803889
【0033】
【表2】
Figure 0004803889
【0034】
【表3】
Figure 0004803889
【0035】
以上の実験結果から、まず表1から、本発明の口腔用組成物用基剤を用いることで練歯磨剤の状態について分離がなく保存安定性が優れていることがわかる。さらに表2及び3から、本発明の口腔用組成物である練歯磨剤において、フッ化物及びε−アミノカプロン酸の保存安定性が優れていることがわかる。
また下記の実施例7〜12の常法により調製した練歯磨剤についても上記の実験を行ったところ、上記と同様な結果が得られた。
【0036】
【実施例7】
練歯磨剤の調製
Figure 0004803889
【0037】
【実施例8】
練歯磨剤の調製
Figure 0004803889
【0038】
【実施例9】
練歯磨剤の調製
Figure 0004803889
【0039】
【実施例10】
練歯磨剤の調製
Figure 0004803889
【0040】
【実施例11】
練歯磨剤の調製
Figure 0004803889
【0041】
【実施例12】
練歯磨剤の調製
Figure 0004803889

Claims (3)

  1. 少なくとも1種の数平均分子量10,000〜360,000のポリビニルピロリドン、並びに濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種、並びにα−TCP、フッ化物、酵素、ヒノキチオール及びε−アミノカプロン酸から選ばれる少なくとも1種を含有し、水の含有量が0〜2質量%である非水系練歯磨剤であって、該ポリビニルピロリドンが練歯磨剤の全質量に対して0.1〜15質量%含まれる、非水系練歯磨剤。
  2. さらに無水ケイ酸及び結晶セルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1記載の非水系練歯磨剤。
  3. 濃グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種が練歯磨剤の全質量に対して10〜70質量%含まれる、請求項1又は2に記載の非水系練歯磨剤。
JP2001056155A 2001-03-01 2001-03-01 非水系練歯磨剤 Expired - Lifetime JP4803889B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056155A JP4803889B2 (ja) 2001-03-01 2001-03-01 非水系練歯磨剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056155A JP4803889B2 (ja) 2001-03-01 2001-03-01 非水系練歯磨剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002255772A JP2002255772A (ja) 2002-09-11
JP4803889B2 true JP4803889B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=18916222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001056155A Expired - Lifetime JP4803889B2 (ja) 2001-03-01 2001-03-01 非水系練歯磨剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4803889B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5130601B2 (ja) * 2001-08-07 2013-01-30 大正製薬株式会社 半固形状口腔用組成物
KR20050055050A (ko) * 2002-11-07 2005-06-10 니폰 제톡 가부시키가이샤 구강용 조성물 기제 및 구강용 조성물
JP4888636B2 (ja) * 2005-12-21 2012-02-29 ライオン株式会社 歯磨組成物
CN102639109A (zh) * 2009-12-04 2012-08-15 高露洁-棕榄公司 单管非水洁齿剂增白组合物及其使用和制备方法
CN105250149A (zh) * 2009-12-23 2016-01-20 高露洁-棕榄公司 口腔护理组合物
CN116249512A (zh) * 2020-09-24 2023-06-09 狮王株式会社 多元醇系洁齿剂组合物

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4132771A (en) * 1977-08-24 1979-01-02 Schreiber Ronald S Warm two tone flavored dentifrice
JPH0259513A (ja) * 1988-08-24 1990-02-28 Kiyuukiyuu Yakuhin Kogyo Kk 口腔粘膜貼付型口臭防止剤
US5032384A (en) * 1989-01-27 1991-07-16 Block Drug Company, Inc. Compositions and method for the treatment of disease
JPH05331032A (ja) * 1992-05-27 1993-12-14 Tanpei Seiyaku Kk 口腔剤組成物
JP3022039B2 (ja) * 1993-03-05 2000-03-15 サンスター株式会社 歯牙着色防止用口腔用組成物
JPH09255542A (ja) * 1996-03-21 1997-09-30 Shiseido Co Ltd 口腔用組成物
JPH10139644A (ja) * 1996-11-13 1998-05-26 Sunstar Inc 生体活性ガラス含有口腔用組成物
EP1196135B1 (en) * 1999-07-02 2003-10-22 The Procter & Gamble Company Compositions comprising organosiloxane resins for delivering oral care substances

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002255772A (ja) 2002-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4520858B2 (ja) 口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物
CA1122123A (en) Antibacterial oral composition
US3887701A (en) Antibacterial oral compositions containing preservative-antioxidants
JP4723068B2 (ja) 口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物
JP4261744B2 (ja) 口腔用組成物
JP4803889B2 (ja) 非水系練歯磨剤
JP4723067B2 (ja) 口腔用組成物用基剤及び口腔用組成物
JP5033283B2 (ja) 口腔用組成物
JPH0772124B2 (ja) 口腔用組成物
GB1573356A (en) Oral compositions
JP4762429B2 (ja) 口腔用組成物
JP7076748B2 (ja) 口腔用組成物
JP5026056B2 (ja) 口腔用組成物
JP4257001B2 (ja) 口腔用組成物
JP2002302429A (ja) 口腔用組成物
JP4126140B2 (ja) 口腔用組成物
JP4377022B2 (ja) 口腔用組成物
JP4377024B2 (ja) 口腔用組成物
JPS58225007A (ja) 口腔用組成物
JP4377023B2 (ja) 口腔用組成物
JP2023105921A (ja) 口腔用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110128

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4803889

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term