JP4803333B2 - ホログラム積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体積ホログラムを任意の被着体に熱圧により貼着可能とするホログラム転写箔に関し、被着体に貼着後の偽造防止に有用なホログラム積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
体積ホログラムは、情報を厚み方向に記録でき、また、立体的な画像の記録・再生が可能な手段である。体積ホログラムの製造方法自体は知られているが、製造に際しては光学機器を使用した精密な作業を要するため、体積ホログラムの模倣は困難であり、身分証明書、銀行カード等の模倣防止に利用されている。さらに、体積ホログラムは、光の干渉色で表現されるため、他の画像形成手段では得られにくい外観を有している。体積ホログラムの持つ上記の特性を利用する意味で、フイルム状の体積ホログラムに接着剤を適用して粘着ラベルの形にしたホログラム粘着ラベルを種々の被着体に貼ることが行なわれており、例えば特開昭63−284586号公報には、基材、体積ホログラム層、ヒートシール層の順次積層構造の転写型ホログラムを開示する。また、模倣防止の観点からは、レリーフホログラムを利用するものとして、例えば、特許第2934281号公報には、基材、レリーフホログラム、ヒートシール層の順次積層構造の転写型ホログラムが開示されている。
【0003】
しかしながら、前者にあっては、体積ホログラム層は基本的に光硬化した樹脂層からなるのに対して、被着体としては例えば上質紙等とその材質を相違することが多く、双方との接着性に優れるヒートシール剤を選択することが困難であり、ヒートシール剤の種類によっては被着体としての対象が制限されるという問題がある。そのため、体積ホログラム層とヒートシール層との間、またはヒートシール層と被着体との間のいずれかの界面で体積ホログラム層が剥離し、偽造を可能とするという問題がある。
【0004】
また、後者にあっては、体積ホログラムはレリーフホログラムとは相違し、被着体における文字、画像等を透視可能とする利点を有し、また、体積ホログラム層と被着体との間に着色層を介在させるとバック層として機能し、ホログラム画像のコントラストが高くなり、視認性が増大するが、体積ホログラム層自体の着色は困難であるため、別に着色層を配置することが検討されている。例えば本出願人は特願平10−278493号、特願平11−324980号において、着色粘着剤層を使用することを提案しているが、着色成分が体積ホログラム層へ移行してホログラム記録に影響を与えるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、体積ホログラムを任意の被着体に熱圧により貼着可能とするホログラム転写箔において、任意の被着体に貼着可能であり、また、貼着後に体積ホログラムを剥離しようとしても体積ホログラム層や被着体の材料破壊が生じ偽造防止に有効なホログラム積層体を提供すること、また、バック層として機能する着色層における着色成分の体積ホログラム層への影響を確実に防止できるホログラム積層体の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のホログラム積層体は、上層から下層に向かって、基材、該基材と剥離可能に積層され、硬化した樹脂層内に体積ホログラムを有する体積ホログラム層(以下、体積ホログラム層という)、水性熱可塑性樹脂である酢ビ共重合ポリオレフィン、エチレン酢ビ共重合樹脂、エチレンメチルメタクリレート共重合樹脂、ポリエステル系ウレタンから選ばれる第1ヒートシール層、溶剤系熱可塑性樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂から選ばれる第2ヒートシール層、ポリ塩ビシート、ポリスチレンシート、PETシート、上質紙から選ばれる被着体とが順次積層されたホログラム積層体であって、前記体積ホログラム層と被着体との接着力が体積ホログラム層または被着体の材料破壊力より大きいことを特徴とする。
【0007】
本発明のホログラム積層体は、上層から下層に向かって、基材、該基材と剥離可能に積層された表面保護層(以下、剥離性保護層)、硬化した樹脂層内に体積ホログラムを有する体積ホログラム層、水性熱可塑性樹脂である酢ビ共重合ポリオレフィン、エチレン酢ビ共重合樹脂、エチレンメチルメタクリレート共重合樹脂、ポリエステル系ウレタンから選ばれる第1ヒートシール層、溶剤系熱可塑性樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂から選ばれる第2ヒートシール層、ポリ塩ビシート、ポリスチレンシート、PETシート、上質紙から選ばれる被着体とが順次積層されたホログラム積層体であって、前記体積ホログラム層と被着体との接着力が体積ホログラム層または被着体の材料破壊力より大きいことを特徴とする。
【0009】
上記の第1ヒートシール層が、透明な水性第1ヒートシール層であり、また、第2ヒートシール層が着色第2ヒートシール層であることを特徴とする。
【0010】
上記の着色第2ヒートシール層が、第1ヒートシール層側から着色層、第2ヒートシール層の順次積層体であることを特徴とする。
【0011】
上記の着色層が、着色層形成用インキ層であることを特徴とする。
【0012】
上記の着色層が、金属または金属酸化物からなる層であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のホログラム転写箔の一例の断面を示す図で、図中1はホログラム転写箔、2は体積ホログラム層、3は第1ヒートシール層、4は第2ヒートシール層、または着色された第2ヒートシール層、5は剥離性シート、6は剥離性保護層、7は基材である。
【0015】
体積ホログラム層2は、物体光と参照光との干渉光を干渉縞の間隔よりも十分に厚い感光材料に記録したもので、物体の3次元構造がそのまま記録されたものである。この体積ホログラム層2を形成するには、支持体フイルム上に体積ホログラム形成用材料を積層したものに対し、直接、物体光と参照光との干渉光を記録するか、あるいは、体積ホログラムの原版を密着露光することにより複製して得るものであり、工業的には後者の方法による。
【0016】
体積ホログラム形成用材料を塗布するための支持体フイルムとしては、厚さ1μm〜1mm、好ましくは10μm〜100μmのポリエチレンテレフタレートフイルム(通称:PETフイルム)、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、アクリルフイルム、トリアセチルセルロースフイルム、セルロースアセテートブチレートフイルム等を用いる。支持体フイルムとしては透明性が高く、平滑性が高いフイルムを使用することが望ましい。
【0017】
体積ホログラム形成用材料としては、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の体積ホログラム記録材料がいずれも使用可能であるが、生産の効率上、マトリックスポリマー、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素、さらに必要に応じて添加される可塑剤、界面活性剤からなる乾式の体積位相型ホログラム記録用途の感光性材料を体積ホログラム形成用材料として使用することが好ましい。
【0018】
バインダー樹脂であるマトリックス・ポリマーとしては、ポリメタアクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコールまたはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそれらの混合物が用いられる。
【0019】
マトリックス・ポリマーとして、より好ましくはポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコール、またポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物がが挙げられる。
【0020】
記録されたホログラムの安定化工程として加熱によるモノマー移動の工程があるが、そのためにはこれらのマトリックス・ポリマーは、好ましくはガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動を容易にするものであることが必要である。
【0021】
光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー、及び、それらの混合物が挙げられ、例えば不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙げられる。
【0022】
不飽和カルボン酸のモノマーの具体例としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前述の酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0023】
また、光重合可能な化合物である、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルに分類できるものとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、フェノールエトキシレートモノアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリレート、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジアクリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリレート、o−ビフェニルメタクリレート、o−ビフェニルアクリレートなどである。
【0024】
光重合可能な化合物である、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、メタクリル酸エステルに分類できるものとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシフェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2−ナフチル等がある。
【0025】
光重合可能な化合物である、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イタコン酸エステルに分類できるものとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げられる。
【0026】
光重合可能な化合物である、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、クロトン酸エステルに分類できるものとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
【0027】
光重合可能な化合物である、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、イソクロトン酸エステルに分類できるものとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等が挙げられる。
【0028】
光重合可能な化合物である、脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例のうち、マレイン酸エステルに分類できるものとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
【0029】
光重合可能な化合物である、ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチルジメタクリレート(商品名:NKエステルDBN、新中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレート(商品名:NKエステルA−DBP、新中村化学工業(株)製)、ジプロモプロピルメタクリレート(商品名:NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレート、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモフェノールアクリレート、テトラブロモフェノールアクリレート等が挙げられる。
【0030】
また、光重合可能な化合物である、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等が挙げられる。
【0031】
光重合可能な化合物のその他の例としては、特公昭48−41708号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物、下記一般式 CH2 =C(R)COOCH2CH(R′)OH (式中R、R′は水素或いはメチル基を表す。)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
【0032】
また、特開昭51−37193号公報に記載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52−30490号公報にそれぞれ記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。
【0033】
さらに、日本接着協会誌Vol.20、No7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
【0034】
光重合可能な化合物のその他の例で、リンを含むモノマーとしては、モノ(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェート(商品名:ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業(株)製)、モノ(2−メタクリロイキエチル)アシッドフォスフェート(商品名:ライトエステルPM、共栄社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシアクリレート系である商品名:リポキシVR−60(昭和高分子(株)製)、商品名:リポキシVR−90(昭和高分子(株)製)等が挙げられる。
【0035】
また、光重合可能な化合物のその他の例として、商品名:NKエステルM−230G(新中村化学工業(株)製)、商品名:NKエステル23G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0036】
更に、下記の構造式を有するトリアクリレート類(東亜合成化学工業(株)製、商品名、アロニックス M−315)
【0037】
【化1】
Figure 0004803333
下記の構造式を有するトリアクリレート類(東亜合成化学工業 (株)製、商品名、アロニックス M−325)
【0038】
【化2】
Figure 0004803333
また、2,2′−ビス(4-アクリロキシ・ジエトキシフェニル) プロパン(新中村化学 (株)製、商品名、NKエステル A-BPE-4 )、テトラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学 (株)製、商品名、NKエステル A-TMMT)等が挙げられる。
【0039】
次に、開始剤系における光重合開始剤としては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等が例示される。光重合開始剤は、記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるのが好ましい。例えば有機過酸化物系にあっては紫外線照射することにより容易に分解されるので好ましい。
【0040】
増感色素としては、350〜600nmに吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示される。なお、350nm以下、または600nm以上の波長領域に吸収光を有する増感色素であってもよい。
【0041】
上記したマトリックスポリマー(バインダー樹脂)、光重合可能な化合物、光重合開始剤及び増感色素とからなる、体積ホログラム形成用材料の配合比は次の通りである。
【0042】
光重合可能な化合物はバインダー樹脂100重量部に対して1重量部〜100重量部、好ましくは5重量部〜10重量部の割合で使用される。
【0043】
光重合開始剤は、バインダー樹脂100重量部に対して1重量部〜10重量部、好ましくは5重量部〜10重量部の割合で使用される。
【0044】
増感色素は、バインダー樹脂100重量部に対して0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.01重量部〜0.5重量部の割合で使用される。
【0045】
その他、体積ホログラム形成用材料の成分としては、例えば可塑剤、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び各種の非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤が挙げられる。
【0046】
体積ホログラム形成用材料は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固型分15%〜25%の塗布液とされる。
【0047】
これらの塗布液を使用し、支持体フイルムが枚葉(1枚毎のシート)の状態で塗布するのであれば、バーコート、スピンコート、又はディッピング等により、支持体フイルムがロール状の長尺の状態で塗布するのであれば、グラビアコート、ロールコート、ダイコート、又はコンマコート等により塗布を行なって、いずれも塗布を行なった後、塗布液に合わせた乾燥ないし硬化の手段を用いて固化させる。このようにして得られる体積ホログラム形成用材料の厚みは0.1μm〜50μm、好ましくは5μm〜20μmである。
【0048】
このようなホログラム記録材料としては、例えばテュポン社製「オムニデックス」シリーズを利用できる。
【0049】
また、ホログラム記録材料として、バインダー樹脂、ラジカル重合剤、カチオン重合剤、増感色素、ラジカル重合性モノマー、カチオン重合性モノマーからなる光重合性組成物を使用することもできる。
【0050】
支持体フイルム上に塗布して得られる体積ホログラム形成用材料の上には、ホログラム情報を露光するまでの間、カバー用のフイルムを貼っておいてもよい。カバー用のフイルムとしては厚さ1μm〜1mm、好ましくは10μm〜100μmのPETフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等の透明性が高く、平滑性が高いフイルムをゴムローラー等で貼り合わせるとよい。カバー用には、上記のような透明樹脂フィルムを貼る替わりに、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート等のフィルム形成性のある材料を溶解した塗料をスピンコート等により塗布して、被膜を形成してもよい。
【0051】
支持体フィルム上の体積ホログラム形成材料には、カバー用フィルムがある場合には、そのままで、あるいはカバー用フィルムを剥がしてから、支持体フィルム側から、直接、2光束のレーザー光、例えばアルゴンレーザー(波長514.5nm)、クリプトンレーザー(波長647nm)等を使用して物体光と参照光との干渉光を記録するか、あるいは保護フィルムを剥がしてから、体積ホログラム形成用材料に直接、体積ホログラムの原版を密着し、体積ホログラム形成用材料の支持体フィルム側からアルゴンレーザー(波長514.5nm)を入射し、原版からの反射光と入射した光との干渉縞を記録し、体積ホログラムの情報を与える。光源として476.5nm、532nm、および647nmの波長の輝線のレーザー光を使用して記録することにより、フルカラーホログラムを得ることができる。記録後に、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光源から、0.1〜10,000mJ/cm2 、好ましくは10〜1,000mJ/cm2 の紫外線照射により光重合開始剤を分解する工程、及び加熱処理、例えば120℃で24分の加熱により、光重合可能な化合物を拡散移動させる工程を順次経て、安定な体積ホログラムとする。
【0052】
なお、本発明における体積ホログラム層2は、ホログラム画像の色を別にすると、無色透明か、種々の要因により若干着色していても、透明性を有し、また、十分な可視光透過性を有している。
【0053】
以上のプロセスで得られる体積ホログラム層2は、体積ホログラムを硬化した樹脂層内に有し、支持体フィルムと積層した構造である。支持体フィルムは体積ホログラム層が形成された時点で剥がしてもよく、あるいは、以降の加工工程で体積ホログラム層2の露出面が傷付いたり汚染したりするのを防止する目的で、そのまま付着させておき、加工の必要のあるときに剥がして除去するか、ホログラム転写箔とする直前に剥がすとよい。あるいは、後述する剥離性保護層を必要としない場合には、支持体フィルムをそのままホログラム転写箔における基材としてもよい。
【0054】
体積ホログラム層における体積ホログラムは、物体からの光の波面に相当する干渉縞が透過率変調、屈折率変調の形で硬化した体積ホログラム層内に記録されたもので、複製に際しても、体積ホログラム原版を密着させて露光現像することにより容易に作成できる利点を有するものである。
【0055】
第1ヒートシール層3は、上記のようにして得られる体積ホログラム層2と第2ヒートシール層4とを接着させるためのものであり、後述する第2ヒートシール層と共に透明無着色としてもよいが、第1ヒートシール層を着色する場合には体積ホログラム層への着色剤の移行の問題があるので、第1ヒートシール層を透明無着色とし、後述する第2ヒートシール層において着色させるとよい。これにより、体積ホログラムへの染料の移行等の影響を与えないで、得られるホログラム像のコントラストに優れるものとできる。
【0056】
第1ヒートシール層としては、溶剤系熱可塑性樹脂や水性熱可塑性樹脂が例示される。溶剤系としてはエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−イソブチルアクリレート共重合樹脂、ブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂およびその共重合樹脂、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、SBS、SIS、SEBS、SEPS等の熱可塑性エラストマー、又は反応ホットメルト系樹脂等が例示される。市販品としては、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である東洋モートン社製「AD1790−15」、DIC社製「M−720AH」、また、ポリエステル樹脂であるDIC社製「A−928」、アクリル系樹脂であるDIC社製「A−450」、塩酢ビ系樹脂であるDIC社製「A−100Z−4」等が例示される。
【0057】
溶剤系熱可塑性樹脂はトルエン、メチルエチルケトン等の溶媒に溶解され、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等により一時的キャリヤである表面平滑な剥離フィルム上に、乾燥膜厚2〜20μmに塗布形成する。体積ホログラム層2上に直接に塗布することも可能であるが、体積ホログラム層におけるホログラム記録に溶剤が影響を与えるので、一時的キャリヤ上に塗布・乾燥して層形成した後、塗布面を体積ホログラム層に重ねて加圧することにより適用するのが好ましい。
【0058】
なお、溶剤系熱可塑性樹脂を使用する場合には、第1ヒートシール層中に体積ホログラム層2の構成材料として記載した溶剤可溶型の光重合可能な化合物や可塑剤、また、粘着付与剤(タッキファイヤ)や界面活性剤等をその接着性を阻害しない範囲で添加しておくと、これら添加成分の体積ホログラム層への移行により体積ホログラム層2を膨潤、または収縮させる、所謂「チューニング作用」を付与することができ、再生される画像情報の色みを制御することができる。しかし、後述する第2ヒートシール層に溶剤可溶型染料を含有する場合には、染料が第1ヒートシール層を経由してホログラム層に移行する可能性があるので、第2ヒートシール層用の着色剤としては溶媒不溶型の染料、顔料を使用する必要がある。
【0059】
第1ヒートシール層は、好ましくは水性熱可塑性樹脂から形成されるとよい。水性熱可塑性樹脂としては、酢ビ共重合ポリオレフィンである三井化学(株)製「V−100」、「V−200」、また、エチレン酢ビ共重合樹脂である中央理化工業(株)製の「EC−1700」、「MC−3800」、「MC−4400」、「HA−1100」、エチレンメチルメタクリレート(EMMA)共重合樹脂である中央理化工業(株)製の「AC−3100」、ポリエステル系ウレタンであるDIC(株)製「AP−60LM」等が挙げられる。
【0060】
水性熱可塑性樹脂は、水、プロパノール等のアルコール系溶剤に溶解してコンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等により、乾燥膜厚2〜20μmに塗布形成する。この場合、体積ホログラム層上に直接に適用することも可能であるが、一時的キャリヤ上に塗布してから、塗布面を体積ホログラム層に重ねて加圧して積層してもよい。
【0061】
第1ヒートシール層を水性とすると、後述する第2ヒートシール層を溶剤可溶性染料により着色しても染料の体積ホログラム層への移行を防止でき、染料としての利用が制限されないという利点がある。
【0062】
次に、第2ヒートシール層4は第1ヒートシール層と被着体とを熱圧により接着させるもので、上記の溶剤系接着剤から被着体との接着性の観点から適宜選択されるとよい。被着体としてはポリ塩ビ(以下、単に塩ビともいう)シート、ポリスチレンシート、PETシート、上質紙等が例示されるが、これら被着体との接着性の観点からエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂である東洋モートン社製「AD1790−15」、DIC社製「M−720AH」、また、ポリエステル樹脂であるDIC社製「A−928」、アクリル系樹脂であるDIC社製「A−450」、塩酢ビ系樹脂であるDIC社製「A−100Z−4」等のヒートシール剤から被着体との接着性を考慮し適宜選択されるとよい。
【0063】
第2ヒートシール層4は、無着色透明としてもよいが、第2ヒートシール層中に着色剤を含有させることにより、ホログラム画像の背景とすることができ、ラベルにあってはホログラム像を視認することができ、また、コントラストの高いホログラム画像を与えることができる。
【0064】
着色剤としては、顔料、染料の単独、または混合物が挙げられる。顔料としては、カーボンブラック、銅−鉄−マンガン、アニリンブラック等の黒色顔料、また、黒色以外のナフトールレッドF5RK、フタロシアニンブルー等の着色顔料、赤外線反射顔料を単独または混合して用いられる。顔料として、着色した赤外線反射顔料を使用すると、ホログラム記録層のバック層を可視光とは相違した状態に変化させることができ、例えば偽造防止や身分証明書等に利用することができる。顔料は、その平均粒子径が10μm以下、好ましくは1μm以下とするとよく、平均粒径が10μmを越えると、第2ヒートシール層表面に凹凸を来たし、体積ホログラム層自体が軟質のためにホログラムに記録された干渉縞を乱す恐れがある。また、ホログラム画像が暗くなったり、斑状に抜けが発生するので好ましくない。結果として、第2ヒートシール層表面の表面平滑度が±0.5μm以下、好ましくは±0.2μm以下となるようにするとよい。このような表面平滑度は、顔料を含有した第2ヒートシール層を表面平滑な剥離フィルム上に形成した後、その剥離フィルムを剥離し、剥離面から熱転写により第1ヒートシール層上に積層することにより容易に達成することができる。
【0065】
また、染料としては、アシッドブラック、クロムブラック、リアテクティブブラック等の黒色染料、また、ディスパースレッド、カチオンブルー、カチオンイエロー等の染料が例示され、単独または混合して用いられる。
【0066】
顔料または染料は、第2ヒートシール層中に1重量%〜40重量%、好ましくは10重量%〜30重量%含有させるとよいが、含有割合が40重量%を越えるとヒートシール性が低下するので好ましくない。
【0067】
また、着色された第2ヒートシール層は、O.D.値が、1.5以上、好ましくは1.9以上であり、また、体積ホログラム層の回折波長の光を50%以上、好ましくは80%以上吸収するものとするとよく、これにより、コントラストに優れるホログラム画像とできる。
【0068】
着色された第2ヒートシール層4は、顔料、染料を接着剤と共に酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等の溶媒に溶解、または分散した後、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等により乾燥膜厚0.5μm〜100μm、好ましくは1〜50μmに塗布形成される。
【0069】
着色された第2ヒートシール層4は第1ヒートシール層3上に直接塗布形成しても、一時キャリヤに一旦形成してから適用してもよく、また、一時キャリヤに着色第2ヒートシール層4、第1ヒートシール層3をこの順に形成したものを第1ヒートシール層3側から体積ホログラム層2上に一度に重ねて貼り合わせ、熱圧転写して形成してもよい。
【0070】
次に、図2に示すように、着色された第2ヒートシール層4として、第1ヒートシール層側から着色層4′、第2ヒートシール層4″の積層構成としてもよく、その第2ヒートシール層4″側から被着体に貼着されるようにしてもよい。すなわち、着色された第2ヒートシール層4に代えて、着色層4′と第2ヒートシール層4″との積層構造とするものである。
【0071】
着色層4′は、バインダーと着色剤とからなるインキ層としてもよい。バインダーは、第1ヒートシール層3、第2ヒートシール層4″との接着性を有するものであれば格別の制限はなく、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢ビ共重合樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、ポリアミド樹脂等が例示される。
【0072】
着色剤としては、着色された第2ヒートシール層4の項で記載した顔料、染料の単独、または混合物が挙げられる。顔料または染料は、着色層4′中に1重量%〜40重量%、好ましくは10重量%〜30重量%含有させることができ、着色された第2ヒートシール層4に比して、多量に含有させることができる。着色層4′は、O.D.値が、1.5以上、好ましくは1.9以上であり、また、体積ホログラム層の回折波長の光を50%以上、好ましくは80%以上吸収するものとするとよく、これによりコントラストに優れるホログラム画像とできる。
【0073】
着色層は、顔料、染料をバインダー中に分散させインキ化した後、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等により乾燥膜厚0.5μm〜100μm、好ましくは1〜50μmに塗布形成される。着色層は、第1ヒートシール層3上、または、第2ヒートシール層4″上に直接塗布形成するとよい。
【0074】
次に、第2ヒートシール層4″は着色された第2ヒートシール層4の項で記載した溶剤系接着剤を使用して形成されるとよく、希釈溶剤により塗布可能な粘度まで希釈した後、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等により乾燥膜厚0.5μm〜100μm、好ましくは1〜50μmに塗布形成される。
【0075】
第2ヒートシール層4″は、着色層4′上に直接塗布形成されてもよいが、剥離性シート5上に直接塗布形成した後、着色層4′上に剥離性シート5と共に積層して形成してもよく、また、剥離性シート5上に第2ヒートシール層4″、着色層4′を順次塗布形成し、その着色層4′側から第1ヒートシール層3上に剥離性シート5と共に積層して形成してもよい。また、剥離シート5に第2ヒートシール層4″、着色層4′、第1ヒートシール層3をこの順に形成したものを第1ヒートシール層3側から体積ホログラム層2上に一度に重ねて貼り合わせ、熱圧転写して形成してもよい。
【0076】
着色された第2ヒートシール層を、第1ヒートシール層側から着色層、第2ヒートシール層の積層構成とすると着色層における着色成分の体積ホログラム層への移行を防止できると共に、よりコントラストの高いホログラム画像を与え、しかも、第2ヒートシール層は着色剤を含有しないので、被着体との接着性に優れるものとでき、ホログラムの貼り替え等の偽造防止に特に有用である。
【0077】
なお、着色層4′はホログラム転写箔の箔切れ性を考慮して塗工により形成したが、着色フィルムとしてもよく、この場合にはスリット等の切れ目を事前に設けておくことにより箔切れ性を持たせることができる。
【0078】
また、着色層4′として光反射層であってもよい。反射層としては、光を反射する金属薄膜を用いるとよく、昇華、真空蒸着、スパッタリング、反応性スパッタリング、イオンプレーティング、電気メッキ等の公知の方法で形成可能である。金属薄膜としては、例えば、Cr,Ti,Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Au,Ge,A1,Mg,Sb,Pb,Pd,Cd,Bi,Sn,Se,In,Ga,Rb等の金属及びその酸化物、窒化物等を単独若しくは2種類以上組み合わせて形成される薄膜である。上記金属薄膜の中でもA1,Cr,Ni,Ag,Au等が特に好ましく、その膜厚は1〜10,000nm、望ましくは20〜200nmの範囲である。このような着色層とすると、ホログラム画像の視認性、意匠性を向上させることができる。
【0079】
次に、図1〜図3に示す剥離性シート5としては、通常使用される剥離紙の他に、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、もしくはポリプロピレン樹脂フィルム等をフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等により離型処理して得た離型性フィルムを使用してもよい。
【0080】
次に、図1〜図2に示すように、体積ホログラム層2上に形成される剥離性保護層6は、体積ホログラム層2との接着性と共に基材7との剥離性が要求され、また、基材7が剥離された後は、体積ホログラム層2の保護層としてハードコート性、印字性、スリップ性等の機能が要求される層である。基材7が剥離された後の体積ホログラム層に対する保護性の観点からは、ポリメチルメタクリレート等のメタクリル系樹脂、3官能以上、好ましくは6官能以上の紫外線や電子線等の電離放射線に反応する電離放射線硬化性のエポキシ変性アクリレート樹脂やウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂等を用いて形成するとよい。また、各種の機能性を向上させるために、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種界面活性剤、ワックス、金属化合物の少なくとも1種を添加して塗液とし、乾燥膜厚0.1μm〜3μmで成膜されることにより、剥離力、箔切れ性、表面保護性に優れるものとできる。
【0081】
剥離性保護層は、添加剤や溶剤等の影響を考慮すると体積ホログラム層上に直接塗布形成することは好ましくなく、剥離性保護層形成用塗液を用い、基材上に塗膜を形成した後、体積ホログラム層上に熱圧転写により積層されるとよい。
【0082】
次に、基材7は、剥離性保護層6上に一時的キャリアとして使用され、ホログラム転写箔が第2ヒートシール層側から被着体に熱ラミネートされた後、剥離性保護層6上から剥離されるものである。基材7としては、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリ弗化エチレン系フイルム、ポリ弗化ビニリデンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリ塩化ビニリデンフイルム、エチレン−ビニルアルコールフイルム、ポリビニルアルコールフイルム、ポリメチルメタクリレートフイルム、ポリエーテルスルホンフイルム、ポリエーテルエーテルケトンフイルム、ポリアミドフイルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合フイルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のポリエステルフイルム、ポリイミドフイルム等の樹脂が例示され、膜厚としては2μm〜200μm、好ましくは10μm〜50μmである。基材7は、剥離性保護層の界面から剥離可能とされるように、基材の種類、剥離性保護層の材質等を適宜選択して剥離力が調整されるとよく、その剥離力は1〜100gf/inch(90°剥離)、好ましくは1〜5gf/inchの範囲とするとよい。
【0083】
また、図3に示すように、剥離性保護層6を不要としてもよい。この場合は、基材7がフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等により離型処理したものを使用する場合、また、基材7中に離型剤を含有させそれ自体剥離性としたものを使用する場合、さらには基材が剥離性を有しない場合であっても基材を未硬化の体積ホログラム層に積層した後に体積ホログラム層自体の硬化により体積ホログラム層が基材から剥離性を生じるような場合である。
【0084】
また、図4に示すように、第2ヒートシール層4が、他のホログラム転写箔との積み重ねや連続したロール状とするに際してブロッキング性を有しない場合には、剥離シート5を不要としてもよい。只、剥離性シート5を積層した方が第2ヒートシール層4を保管時に保護することが確実に行なえるので好ましい。
【0085】
次に、本発明のホログラム転写箔における偽造防止性について説明する。本発明のホログラム転写箔にあっては、被着体にホログラム転写した後に、偽造を目的として体積ホログラムを被着体から剥離しようとする場合、体積ホログラム層が材料破壊されてホログラム画像を再生不能となるように、体積ホログラム層と被着体との接着力と体積ホログラム層の材料破壊力との関係を調整するものである。また、被着体が材料破壊力の小さい写真や上質紙のような場合には、偽造を目的として体積ホログラム層を被着体から剥離しようとすると、被着体が材料破壊されて偽造防止の目的を達成できるものでもよい。
【0086】
本発明にあっては、体積ホログラム層と被着体との接着力が体積ホログラム層または被着体の材料破壊力より大きいことが必要である。
【0087】
体積ホログラム層や被着体の材料破壊力は、JIS K7127−1989により測定される破断強度で示すことができ、本発明における体積型ホログラム層の破断強度は、0.01kg/mm2 〜5kg/mm2 、通常、0.03kg/mm2 〜3kg/mm2 程度である。また、通常、上質紙の破断強度は、3.0kg/mm2 〜5.0kg/mm2 である。
【0088】
また、体積ホログラム層と被着体との接着力は、剥離試験(JIS K6301)に従い測定されるものであり、その接着力としては、第1ヒートシール層、第2ヒートシール層を適宜選択することにより、2000gf/inch〜3000gf/inch程度とされるとよい。
【0089】
体積ホログラム層や被着体の材料破壊力と、体積ホログラム層と被着体との接着力とは数値としては直接比較しえないが、体積ホログラム層を被着体からの剥離を試みて体積ホログラム層が材料破壊されるか、または、被着体が材料破壊されるかにより容易に確認することができる。体積ホログラム層や被着体の材料破壊力と体積ホログラム層と被着体との接着力の数値の目安としては、体積ホログラム層の破断強度が、例えば2.30kg/mm2 である場合には、ホログラム層と被着体との間の接着力としては1000gf/inch以上の場合である。これにより、偽造を目的として被着体から体積ホログラム層を剥離しようとすると、確実にホログラム層、または被着体を材料破壊することができ、偽造防止を可能とできる。
【0090】
次に、本発明のホログラム転写箔の製造方法としては、後述の実施例に記載するように、各積層構成をそれぞれ一時キャリア上に設けて転写体としたのち、ホログラム転写箔の層構成に応じて順次、熱圧転写により積層して形成するのが好ましいが、上述した各層において記載したように、例えば、第1ヒートシール層と第2ヒートシール層とを一時キャリア上に順次設けた転写体とする等、その積層構成を適宜組み合わせて転写体とし、ホログラム転写箔の製造に利用してもよい。熱圧転写に際しては、体積ホログラム層における記録に影響を与えないためには、25℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃で熱圧転写とするとよい。
【0091】
また、本発明のホログラム転写箔は、剥離シートを剥離した後、後述する被着体上に60℃〜200℃、好ましくは100℃〜160℃で、また、被着体の種類により相違するが、0.5Mpa〜15Mpaの範囲で熱圧転写し、必要に応じて基材を剥離することにより、体積ホログラム層を被着体上に転写することができる。
【0092】
本発明のホログラム転写箔にあって、第1ヒートシール層は体積ホログラム層との接着性に優れ、また、第2ヒートシール層は被着体との接着性に優れるものとその機能を分担できるので、被着体としては種々な対象とできる。また、第1ヒートシール層、第2ヒートシール層を共に透明とする場合には、被着体表面を透視可能とできる。さらに、着色ホログラム転写箔は、ホログラム画像の背景色とできるので、コントラストに優れた画像が得られるが、着色ホログラム転写箔の着色濃度を低くすれば、下層を透過可能ともできるので、偽造防止等に有用である。
【0093】
適用する対象としては、例えば、ガラス、プラスチック等の透明のものもしくは不透明なものが挙げられる。プラスチックとしては、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が例示される。
【0094】
これらの素材からなる具体的な物品の例としては、例えば自動車、鉄道車両、船舶、もしくは航空機等の交通機関の窓、展望用窓、またはドア等がある。あるいは、建造物の窓、ドア、はめ殺しの窓、明かり採り窓等がある。また、上記のような交通機関においては、運転席、操縦席やその他の場所に備えられた計器類やディスプレイの表面の透明ガラス、もしくは透明プラスチック板にもホログラム転写箔を貼ることが出来る。
【0095】
同様な表示は、電気器具、時計、カメラ、等の機器類にも、種々の表示部分があり、必ずしも無色透明ではなく、非表示時には黒色のものもあるが、このようなものの表面にもホログラム転写箔を貼ることができる。具体的に列挙すれば、上記の他に電卓、携帯可能なパソコン等や携帯可能な端末機器、携帯電話、IC録音機、CDプレーヤー、DVDプレーヤー、MDプレーヤー、ビデオテープレコーダー、各種オーディオ機器等の表示機能を有する機器類である。これらにおいては、ホログラム転写箔が透視性を有する場合、機器本来の表示機能を妨げずに、体積ホログラム層2のホログラム画像を重ねることができる。これらに加えて、高級腕時計、宝飾品、貴金属、骨董品等、もしくはそれらのケース等には、ホログラム転写箔の体積ホログラム層2の製造の困難性を利用して、真正品である旨の表示のために適用することも出来る。この場合、貼る対象が透明であってもよいが、不透明であってもよい。
【0096】
ホログラム転写箔は、身分証明書、受験票の如きシート、またIDカードのようなカード、また、パスポートのような小冊子に貼ってもよく、また、防火、消毒もしくは防火等の保安、衛生上の等級を示す証書として、あるいはそのための処置を施した事の証書に使用するのに適している。このほか、従来、紙製の証書を貼って封印した用途であって、対象物品が透明で、かつ、ほぼ平板状か、または2次曲面であるものには、原則的に証書に置き換えての使用が可能である。さらに、ホログラム転写箔を貼る対象としては、広く、紙、合成紙、合成樹脂、金属からなるフイルムやシート、あるいはガラス板等で出来た部分を持つ物品に用いることができる。また、体積ホログラムの持つ独特で立体が表現できる特性等を利用し、本や中綴じの週刊誌等の雑誌や、自動車等のガラス窓、プレミアム商品等に貼付するラベルとしても利用できる。
【0097】
体積ホログラム層2のホログラム画像としては、上記した対象、用途、目的に合わせたデザインを施すことができ、必要な意味を表現する記号や文宇を自由に含む事ができる。ホログラム画像自体は、実物の撮影以外にホログラム回折格子を計算で求めたり、デジタルカメラで取り込んだデジタル画像やコンピュータグラフィックスから得られる2次元あるいは3次元の画像データから、ホログラフィックステレオグラム技術等の適宜な手段により作成できる。
【0098】
また、用途によって、予め、貼る対象やその部分の形状に合わせて切断しておくとよい。あるいは、剥離性シート5を伴うときは、剥離性シート5以外の部分に切り込みを入れておくことにより、大きいサイズや巻き取った形のホログラム転写箔から、所定の形状の個々のラベルを取り出して、貼る対象に適用することができる。このような加工は、打ち抜き加工によって行なえる。剥離性シート5以外の部分のみに切り込みを入れておくには、ホログラム転写箔の上面側から打ち抜き刃を剥離性シート5の厚み分を残したストロークにより上下動させればよい。
【0099】
また、所定の形状の個々のホログラム転写箔を残して、隣接するホログラム転写箔との間の剥離性シート以外の各層を除去しておいてもよい。この場合、剥離性シートの境界部に、個々のホログラム転写箔を分離可能とするミシン目を施しておいてもよい。
【0100】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)
(ホログラム形成層を有する積層体A)
PETフイルム/ホログラム記録材料/剥離性PETフイルム(HRF800x001;デュポン社製)を用意した。
【0101】
(剥離性保護層を有する積層体B)
Figure 0004803333
をメチルエチルケトンに溶解・分散させた後、PETフィルム上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚1μmの剥離性保護層を有する積層体を得た。
【0102】
(第1ヒートシール層を有する積層体C)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(中央理化(株)製「EC1700」60重量部を、40重量部のイソプロピルアルコールに溶解した後、剥離性PETフィルム上に、グラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの第1ヒートシール層を有する積層体を得た。
【0103】
(第2ヒートシール層を有する積層体D)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東洋モートン(株)製「AD1790−15」)50重量部を50重量部のトルエンに溶解した後、剥離性PETフィルム上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの第2ヒートシール層を有する積層体を得た。
【0104】
ホログラム形成層を有する積層体Aに、514nmの波長を有するレーザー光を用いてリップマンホログラムを記録し、100℃、10分加熱した。ホログラム記録した積層体Aにおける剥離性PETフィルムを剥離した後、その剥離面に、積層体Bにおける剥離性保護層面を80℃にて熱ラミネートした。これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体を得た。
【0105】
次に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離し、その剥離面に積層体Cにおける第1ヒートシール層面を100℃にてラミネートし、その剥離性PETフィルムを剥離した。ついで、第1ヒートシール層面にさらに積層体Dにおける第2ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。
【0106】
これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第1ヒートシール層/第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0107】
(比較例1)
実施例1で作成したPETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離した。
【0108】
その剥離面に、実施例1に記載の積層体Cにおいてその第1ヒートシール層の膜厚を4μmとして形成した積層体における第1ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。
【0109】
これによりPETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第1ヒートシール層(膜厚、4μm)/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0110】
(比較例2)
実施例1で作成したPETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離した。
【0111】
その剥離面に積層体Dにおいてその第2ヒートシール層の膜厚を4μmとして形成した積層体における第2ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。これによりPETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第2ヒートシール層(膜厚4μm)/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0112】
(剥離性試験)
実施例1、比較例1、2で得た各透明ホログラム転写箔を、その剥離性PETフィルムを剥離した後、120〜140℃にて、塩ビカード上に積層し、剥離性保護層を表面に有する体積ホログラムを熱転写した。得られた体積ホログラム層と塩ビカードとの接着力を、剥離試験(JIS K6301)に従い測定した。
その結果を下記表1に示す。
【0113】
【表1】
Figure 0004803333
(実施例2)
実施例1における積層体Dにおける第2ヒートシール層として、「DIC社製「M−720AH」を使用した以外は実施例1と同様にして、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第1ヒートシール層/第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0114】
(実施例3)
実施例1における積層体Dにおける第2ヒートシール層として、「DIC社製「A−928」を使用した以外は実施例1と同様にして、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第1ヒートシール層/第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0115】
(実施例4)
実施例1における積層体Dにおける第2ヒートシール層として、DIC社製「A−450」を使用した以外は実施例1と同様にして、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第1ヒートシール層/第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0116】
(実施例5)
実施例1における積層体Dにおける第2ヒートシール層として、DIC社製「A−100Z−4」を使用した以外は実施例1と同様にして、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/第1ヒートシール層/第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの透明ホログラム転写箔を得た。
【0117】
実施例1〜実施例5で得たホログラム転写箔について、それぞれ、カード基材として塩ビ、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、上質紙上に実施例1同様に転写し、その接着力を同様に測定した。その結果を下記表2に示す。
【0118】
なお、上記の表1、下記表2において、例えば、塩ビカードと実施例1との組み合わせにおいて、その接着力について「>3.0Kgf/inch」と記載するが、これは接着力試験に際して、3.0Kgf/inchにおいて体積ホログラム層の材料破壊が生じたことから、その接着力は3.0Kgf/inch以上であるとした。
【0119】
【表2】
Figure 0004803333
*1 :体積ホログラム層の材料破壊
*2 :被着体の材料破壊
表2からわかるように、実施例1、2のものは、被着体が塩ビ、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、上質紙のいずれの場合であっても、その偽造防止を確実なものとできるものであり、また、実施例3におけるものは、被着体が塩ビ、上質紙の場合に、その偽造防止を確実なものとでき、さらに、実施例4、5のものは、被着体が上質紙の場合に、その偽造防止を確実なものとできる。
【0120】
また、塩ビカードと実施例4、実施例5の組み合わせのもの、また、ポリスチレンやPETと実施例3、4、5の組み合わせのものにあっては、接着力が低く、第2ヒートシール層と被着体との間、または体積ホログラム層と第2ヒートシール層との間での剥離が生じた。
【0121】
(実施例6)
(ホログラム形成層を有する積層体A)
PETフイルム/ホログラム記録材料/剥離性PETフイルム(HRF800x001;デュポン社製)を用意した。
【0122】
(剥離性保護層を有する積層体B)
Figure 0004803333
をメチルエチルケトンに溶解・分散させた後、PETフィルム上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚1μmの剥離性保護層を有する積層体を得た。
【0123】
(無着色第1ヒートシール層を有する積層体C)
水系熱可塑性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(中央理化(株)製「EC1700」60重量部を、40重量部の水に溶解した後、剥離性PETフィルム上に、グラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの無着色第1ヒートシール層を有する積層体を得た。
【0124】
(着色第2ヒートシール層を有する積層体D)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東洋モートン(株)製「AD1790−15」45重量部と着色剤として黒色染料(日本化薬(株)製「カヤセットブラックK−R」)5重量部とを50重量部のトルエンに溶解した後、剥離性PETフィルム上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの着色第2ヒートシール層を有する積層体を得た。
【0125】
積層体Aに、514nmの波長を有するレーザー光を用いてリップマンホログラムを記録し、100℃、10分加熱した。ホログラム記録した積層体Aにおける剥離性PETフィルムを剥離した後、その剥離面に、積層体Bにおける剥離性保護層面を80℃にて熱ラミネートした。これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体を得た。
【0126】
次に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離し、その剥離面に積層体Cにおける無着色第1ヒートシール層面を100℃にてラミネートし、その剥離性PETフィルムを剥離した。ついで、無着色第1ヒートシール層面にさらに積層体Dにおける着色第2ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。
【0127】
これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/無着色第1ヒートシール層/着色第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの着色ホログラム転写箔を得た。
【0128】
(比較例3)
実施例6で作成したPETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体に高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離し、その剥離面に積層体Dにおける着色第2ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/着色第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの着色ホログラム転写箔を得た。
【0129】
(染料移行性試験)
実施例6と比較3で得た着色ホログラム転写箔について、剥離性PETフィルムを剥離した後、120〜140℃にて、塩ビカード上に熱圧ラミネートし、剥離性保護層を表面に有する体積ホログラムを熱転写した。
【0130】
転写された体積ホログラム層は、被着体への接着力が強く、被着体から剥離しようとしたが、体積ホログラム層が破断した。それに対して、比較例3で得られた体積ホログラム層を被着体から剥離したところ、体積ホログラム層と着色第2ヒートシール層間で剥離した。
【0131】
また、実施例6で得られた体積ホログラム層は、背景とのコントラストが向上したことにより、ホログラム像が鮮明に観察できたのに対し、比較例3で得た体積ホログラム層は、転写直後または数時間後から着色した第2ヒートシール層からの染料が体積ホログラム層に移行し、ホログラム像が非常に暗くなり、観察しづらいものとなった。
【0132】
(実施例7)
実施例6における無着色第1ヒートシール層に代えて、三井化学(株)製「V−100」、「V−200」、中央理化工業(株)製の「EC−1200」、「MC−3800」、「MC−4400」、「HA−1100」、「AC−3100」、DIC(株)製「AP−60LM」をそれぞれ同様に使用した以外は、実施例6同様にして着色ホログラム転写箔を作成し、同様に塩ビシートに転写した。
【0133】
転写された体積ホログラム層は、被着体への接着力が強く、被着体から剥離しようとしたが、体積ホログラム層が破断した。また、背景とのコントラストが向上したことにより、ホログラム像が鮮明に観察できた。
【0134】
また、実施例6における着色第2ヒートシール層に代えて、大日本インキ(株)製の「A−100Z−4」、「M−720AH」、「A−450A」、「A−928」を同様に使用した以外は、実施例6と同様にして着色ホログラム転写箔を作成し、同様に塩ビシートに転写した。
【0135】
また、得られた体積ホログラム層は、背景とのコントラストが向上したことによりホログラム像が鮮明に観察できた。また、着色第2ヒートシール層として大日本インキ(株)製の「M−720AH」、「A−928」を使用したものについて、体積ホログラム層を被着体から剥離しようとしたが、被着体への接着力が強く、体積ホログラム層が破断した。
【0136】
(比較例4)
実施例6で作成したPETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離し、その剥離面に下記のようにして調製した無着色第1ヒートシール層を有する積層体を使用し、その第1ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。
【0137】
(無着色第1ヒートシール層を有する積層体)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(大日本インキ(株)製「M−720AH」)80重量部を、20重量部のメチルエチルケトンに溶解した後、剥離性PETフィルム上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの無着色第1ヒートシール層を有する積層体を得た。
【0138】
次いで、この無着色第2ヒートシール層面にさらに実施例6で作成した積層体Dにおける着色第2ヒートシール層面を100℃にてラミネートした。
【0139】
これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/無着色第1ヒートシール層/着色第2ヒートシール層/剥離性PETフィルムの着色ホログラム転写箔を得た。
【0140】
得られた着色ホログラム転写箔を使用し、同様に塩ビシートに転写し、体積ホログラム層を被着体から剥離しようとしたが、被着体への接着力が強く、体積ホログラム層が破断したが、転写直後または数時間後から着色した第2ヒートシール層からの染料が体積ホログラム層に移行し、ホログラム像が非常に暗くなり観察しづらいものとなった。
【0141】
(実施例8)
(PETフィルム/体積ホログラム記録材料/剥離性PETフィルムの第1積層体)
ポリエチレンテレフタレートフイルム(東レ(株)製、ルミラーT−60、厚み50μm)上に、ホログラム形成材料として、下記組成
・ポリメチルメタクリレート系樹脂(Tg:100℃)を基本バインダーとす
る体積ホログラム形成用感光性樹脂組成物 ・・・ 60重量部
・メチルエチルケトン ・・・ 25重量部
・トルエン ・・・ 15重量部
からなる溶液を乾燥膜厚10μmとなるようにグラビアコートし、塗工面に表面離型処理PETフイルム(「SP−PET」50μm、東セロ(株)製)を貼り付け、第1積層体を作製した。
【0142】
(PETフィルム/剥離性保護層の第2積層体)
Figure 0004803333
をメチルエチルケトンに溶解・分散させた後、PETフィルム{東レ(株)製、ルミラーT−60、厚み50μm}上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚1μmの剥離性保護層を有する第2積層体を得た。
【0143】
(表面離型処理PETフィルム/無着色第1ヒートシール層の第3積層体)
水系熱可塑性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(中央理化(株)製「EC1700」60重量部を、40重量部の水に溶解した後、剥離性PETフィルム(「SP−PET」50μm、東セロ(株)製)上に、グラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの無着色第1ヒートシール層を有する第3積層体を得た。
【0144】
(剥離シート5/第2ヒートシール層4″/着色層4′の第4積層体)
塩ビ酢ビ共重合樹脂(大日本インキ(株)製「A−100Z−4」)100重量部を50重量部のトルエンに溶解した後、剥離性シート(「SP−PET」50μm、東セロ(株)製)上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの第2ヒートシール層4″を設けた。
【0145】
次いで、この第2ヒートシール層4″上に、下記組成
Figure 0004803333
からなる着色層形成用インキをグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの着色層4′を積層して第4積層体を得た。
【0146】
ホログラム形成層を有する第1積層体に、514nmの波長を有するレーザー光を用いてリップマンホログラムを記録し、100℃、10分加熱した。ホログラム記録した第1積層体における剥離性PETフィルムを剥離した後、その剥離面に、第2積層体における剥離性保護層面を80℃にて熱ラミネートした。これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体を得た。
【0147】
次に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離し、その剥離面に第3積層体における無着色第1ヒートシール層面を100℃にてラミネートし、その剥離性PETフィルムを剥離した。ついで、無着色第1ヒートシール層面に第4積層体をその着色層4′側から積層し、100℃にて熱ラミネートした。
【0148】
これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/無着色第1ヒートシール層/着色層4′/第2ヒートシール層4″/剥離シート5の着色ホログラム転写箔を得た。
【0149】
(染料移行性試験)
実施例8で得た着色ホログラム転写箔について、剥離シートを剥離した後、120〜140℃にて、塩ビカード上に積層し、剥離性保護層を表面に有する体積ホログラムを熱転写した。
【0150】
体積ホログラム層を被着体から剥離しようとしたが、被着体への接着力が強く、体積ホログラム層が破断した。また、実施例6で得た着色ホログラム転写箔と比較して背景とのコントラストが向上したことにより、ホログラム像がより鮮明に観察できた。
【0151】
(実施例9)
(PETフィルム/体積ホログラム記録材料/剥離性PETフィルムの第1積層体)
ポリメチルメタクリレート系樹脂(分子量200,000)500重量部に3,9−ジエチル−3′−カルボキシルメチル−2,2′−チアカルボシアニン沃素塩5重量部、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート60重量部、2,2−ビス〔4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン800重量部、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル800重量部からなるホログラム記録材料を、PETフイルム(50μm、東レ(株)製)上に、乾燥膜厚10μmとなるようにグラビアコートにて塗工し、塗工面に表面離型処理PETフイルム(50μm、東セロ(株)製)を貼付け、PETフィルム/ホログラム記録材料/剥離性PETフィルムからなる第1積層体を用意した。
【0152】
(PETフィルム/剥離性保護層の第2積層体)
PETフィルム{東レ(株)製、ルミラーT−60、厚み50μm}上に、ハクリニス((株)昭和インク工業所製「ハクリニスUVC−5W」)をグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚1μmの剥離性保護層を有する第2積層体を得た。
【0153】
(表面離型処理PETフィルム/無着色第1ヒートシール層の第3積層体)
水系熱可塑性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(中央理化(株)製「EC1700」60重量部を、40重量部の水に溶解した後、剥離性PETフィルム(「SP−PET」50μm、東セロ(株)製)上に、グラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの無着色第1ヒートシール層を有する第3積層体を得た。
【0154】
(剥離シート5/第2ヒートシール層4″/着色層4′の第4積層体)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東洋モートン(株)製「AD1790−15」50重量部を50重量部のトルエンに溶解した後、剥離性シート(「SP−PET」50μm、東セロ(株)製)上にグラビアコーターを使用して、乾燥膜厚2μmの第2ヒートシール層4″を設けた。
【0155】
次いで、この第2ヒートシール層4″上に、アルミニウムを膜厚100nmで真空蒸着し、反射性金属薄膜を積層して第4積層体を得た。
【0156】
ホログラム形成層を有する第1積層体に、514nmの波長を有するレーザー光を用いてリップマンホログラムを記録し、100℃、10分加熱した。ホログラム記録した第1積層体における剥離性PETフィルムを剥離した後、その剥離面に、第2積層体における剥離性保護層面を80℃にて熱ラミネートした。これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/PETフィルムの積層体を得た。
【0157】
次に、高圧水銀灯を使用してこの積層体における体積ホログラムを定着処理した後、体積ホログラム層に接するPETフィルムを剥離し、その剥離面に第3積層体における無着色第1ヒートシール層面を100℃にてラミネートし、その剥離性PETフィルムを剥離した。ついで無着色第1ヒートシール層面に第4積層体をその反射性金属薄膜4′側から積層し、100℃にて熱ラミネートした。
【0158】
これにより、PETフィルム/剥離性保護層/体積ホログラム層/無着色第1ヒートシール層/蒸着層4′/第2ヒートシール層4″/剥離シート5の着色ホログラム転写箔を得た。
【0159】
(染料移行性試験)
得られた着色ホログラム転写箔について、剥離シートを剥離した後、120〜140℃にて、塩ビカード上に積層し、剥離性保護層を表面に有する体積ホログラムを熱転写した。
【0160】
体積ホログラム層を被着体から剥離しようとしたが、被着体への接着力が3000gf/inch以上と強く、体積ホログラム層が破断した。また、実施例6で得た着色ホログラム転写箔に比較して背景とのコントラストが向上したことによりホログラム像がより鮮明に観察できた。また、蒸着層を積層することによるホログラム画像の乱れや蒸着層のひび割れ等の不具合は認められなかった。
【0161】
【発明の効果】
本発明のホログラム転写箔は、体積ホログラムを任意の被着体に熱圧により貼着可能とするホログラム転写箔であって、偽造を目的として体積ホログラムを剥離しようとしても体積ホログラム層や被着体の材料破壊が生じるので、偽造防止に有効であり、さらに、着色ホログラム転写箔とすることにより、コントラストの高いホログラム画像を与え、しかも、着色成分の体積ホログラム層への影響を確実に防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のホログラム転写箔の一例をその断面図で説明するための図である。
【図2】 本発明のホログラム転写箔の一例をその断面図で説明するための図である。
【図3】 本発明のホログラム転写箔の一例をその断面図で説明するための図である。
【図4】 本発明のホログラム転写箔の一例をその断面図で説明するための図である。
【符号の説明】
1はホログラム転写箔、2は体積ホログラム層、3は第1ヒートシール層、4は第2ヒートシール層、または着色された第2ヒートシール層、4′は着色層、4″は第2ヒートシール層、5は剥離性シート、6は剥離性保護層、7は基材である。

Claims (6)

  1. 上層から下層に向かって、基材、該基材と剥離可能に積層され、硬化した樹脂層内に体積ホログラムを有する体積ホログラム層、水性熱可塑性樹脂である酢ビ共重合ポリオレフィン、エチレン酢ビ共重合樹脂、エチレンメチルメタクリレート共重合樹脂、ポリエステル系ウレタンから選ばれる第1ヒートシール層、溶剤系熱可塑性樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂から選ばれる第2ヒートシール層、ポリ塩ビシート、ポリスチレンシート、PETシート、上質紙から選ばれる被着体とが順次積層されたホログラム積層体であって、前記体積ホログラム層と被着体との接着力が体積ホログラム層または被着体の材料破壊力より大きいことを特徴とするホログラム積層体。
  2. 上層から下層に向かって、基材、該基材と剥離可能に積層された表面保護層、硬化した樹脂層内に体積ホログラムを有する体積ホログラム層、水性熱可塑性樹脂である酢ビ共重合ポリオレフィン、エチレン酢ビ共重合樹脂、エチレンメチルメタクリレート共重合樹脂、ポリエステル系ウレタンから選ばれる第1ヒートシール層、溶剤系熱可塑性樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩酢ビ系樹脂から選ばれる第2ヒートシール層、ポリ塩ビシート、ポリスチレンシート、PETシート、上質紙から選ばれる被着体とが順次積層されたホログラム積層体であって、前記体積ホログラム層と被着体との接着力が体積ホログラム層または被着体の材料破壊力より大きいことを特徴とするホログラム積層体。
  3. 第1ヒートシール層が、透明な水性第1ヒートシール層であり、また、第2ヒートシール層が着色第2ヒートシール層であることを特徴とする請求項1、または請求項2記載のホログラム積層体。
  4. 着色第2ヒートシール層が、第1ヒートシール層側から着色層、第2ヒートシール層の順次積層体であることを特徴とする請求項3記載のホログラム積層体。
  5. 着色層が、着色層形成用インキ層であることを特徴とする請求項4記載のホログラム積層体。
  6. 着色層が、金属または金属酸化物からなる層であることを特徴とする請求項4記載のホログラム積層体。
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