JP4798936B2 - 眼鏡フレーム、丁番、眼鏡及び丁番の製造方法 - Google Patents
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Description
かかる眼鏡フレームにレンズを保持するフレームフロント及びフレームを支持する一対のテンプルバーを設けることは周知であり、かかるテンプルバーは、丁番によりフレームフロントに連結されて眼鏡を使用されていないときに折り畳むことができるようになっている。
種々の眼鏡を入手できるが、例えば特定の特徴又はコスト面での利益をもたらし又は新たな審美的特徴を提供することにより市場のシェアを拡大する上での新しい解決策を見い出すべく依然として開発が行われている。
コイルのピッチに起因して丁番の旋回を或る程度の軸方向変位と関連させなければならず、かくして、軸ワイヤの側方端部とこれに隣接したコイルの部分との間に摩擦が生じる。この擦れ合いにより、回動方向が逆になる際に摩擦が生じるが、この摩擦は、側方軸ワイヤ部分相互間の遊びに起因してゼロになり、その後、側方軸ワイヤ部分のうち対向したワイヤ部分に対し或る程度の摩擦が再び生じる。テンプルの旋回に対する摩擦は、すぐにゼロになる場合が多いが、これは、部品について弛んでいるのではないかという余り気持ちのよくない感触が生じる。
全図は、概略的であって、必ずしも縮尺通りではなく、当業者が本発明を実施することができるようにする上で必要不可欠な細部を示しているに過ぎず、それ以外の細部は、分かり易くするために省かれている。全図において、同一の符号は同一又は類似した部分を示すために用いられている。
図示の実施形態では、テンプルバー7は、1本のワイヤから成り、その端部は、コイル8の状態に巻回されている。このコイルは、バレル16と相互作用する。その目的は、当業者には理解されるように、図示のようにいつでも使用できる開き位置からテンプルバーが眼鏡フレーム3のリア側に対し密接して位置する折り畳み位置へのテンプルバーの揺動を可能にすることにある。
テンプルバー7を外方に揺動させると、1つのコイル端面9が、運動の確実なストップとなる当接部15に当たる。
バレル16は、ピボットコア13の周りに装着又は嵌合されており、このピボットコアは、丁番ベース10と呼ばれる構造部材と一体である。丁番ベース10は、当業者に知られている任意の手段、例えば、接着、注型又は圧力嵌めによってフレームフロント4の延長部6に連結された細長い部材である。
図4及び図5から明らかなように、丁番ベース10は、図4及び図5に示す形状に切断されて折り曲げられた材料片から成る。丁番ベース10は、フレームフロント延長部内に一体にされるようになった突出部11を有している(図3も参照のこと)。丁番ベース10は、ピボットコア13を構成するために折り曲げられた延長部を備えるアーム12を更に有している。
軸方向開口部17の断面は矩形である。凹部は、棚部21を構成するよう頂部に隣接して幅が広くなっている。バレルの下方部分では、一方の側部に丸み付き凹部18が設けられている。
他の実施形態では、軸方向開口部17は、その断面が外方に一定であってもよく、即ち、棚部21が設けられていなくてもよい。
図6及び図7に示す実施形態では、ピボットコア13は、棘部14を有している。バレルをピボットコアに取り付けると、これら棘部は、バレル開口部内に凹みを形成し、かくして、バレルの保持を可能にする。
組み立てに先立って、テンプルコイルをバレル外部の直径よりも幾分小さな直径の状態に巻回する。その目的は、テンプルコイルがコイルをバレルの周りに装着したときに弾性的に拡張させることにある。かくして、テンプルコイルは、バレルをピボットコア及び棘部に対して固定するのに役立つ。
テンプルコイルの弾性引張状態は、丁番に遊びがなく、あらゆる方向においてテンプルの姿勢の正確な制御が可能であり、ピボットを旋回する際に安定した摩擦抵抗の度合いが得られるような良好な掴みを確保するのに役立つ。
好ましくは、テンプルワイヤは、断面が丸いチタンワイヤから成る。直径が1.1mmのチタンワイヤは、好適であることが判明している。丁番ベース10は、打抜き加工され図示の形状の状態に折り曲げられたチタン片から成っているのが良い。
バレルは、炭素繊維又はガラス繊維の補強材が施された硬質ポリマー、例えばポリアセタールから成るのがよい。優れた摺動特性を得るためにポリテトラフルオロエチレンを混合するのがよい。米国ミネソタ州ワイノナ所在のRTP社から入手できる潤滑型RTP 881 TFE 10 DEL Acetal Homopolymer Carbon Fiber PTFE という名称のポリマーが好適であることが判明した。適当な材料の他のタイプは、ドイツ国BASFから入手できるpolymere A3WC4又はドイツ国のバイヤー・コーポレイションから入手できるRMKU2-2511である。
第2の実施形態では、軸方向開口部17内に設けられたバレル22は、バレルをピボットコア上に保持するようピボットコア13に設けられたネック24と協働するようになった内部ビード23を有している。他の細部は、第1の実施形態の細部とほぼ同一である。
特定の実施形態を本発明の例示として上述したが、これら実施形態は、本発明の範囲を限定するものと考えてはならず、かかる実施形態は、当業者により特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で多くの仕方で変形できる。
Claims (12)
- 眼鏡フレームであって、
フレームフロントと、
1対のテンプルバーと、
各テンプルバーについて設けられていて、対応関係にあるテンプルバーとフレームフロントの回動連結部を構成する丁番手段、とを有し、
各丁番手段は、テンプルバーと一体になっている弾性ワイヤから成るコイル巻線と、フレームフロントと一体になっているねじ山付き溝を備えた本体と、を有し、
本体は、硬いコアの周りに装着された中空部材を有し、
コアは、フレーム端部から延びる金属ストリップを有し、
コイルは、テンプルバーのワイヤの端部の巻線を構成し、
本体は、摩擦材料で構成され、
旋回に対して制御された摩擦抵抗を生じる回動連結部を構成するように、コイルに予め張力が付与された状態で、当該コイルが本体と協働関係で係合するようになっていることを特徴とする眼鏡フレーム。 - コイルワイヤの端面は、当接部と協働して、回動連結部の旋回に対する拘束手段を構成することを特徴とする請求項1記載の眼鏡フレーム。
- ねじ山付き溝は、少なくともぐるりと一回りした溝を有することを特徴とする請求項1記載の眼鏡フレーム。
- テンプルバーを眼鏡フレームに連結する丁番であって、
テンプルバーと一体になっている弾性ワイヤから成るコイル巻線と、
フレームフロントと一体になっているねじ山付き溝を備えた本体と、を有し、
本体は、硬いコアの周りに装着された中空部材を有し、
コアは、フレーム端部から延びる金属ストリップを有し、
コイルは、テンプルバーのワイヤの端部の巻線を構成し
本体は、摩擦材料で構成され、
コイルは、旋回に対して制御された摩擦抵抗を生じる回動連結部を構成するように、コイルに予め張力が付与された状態で、当該コイルが本体と協働関係で係合するようになっていることを特徴とする丁番。 - コイルワイヤの端面は、当接部と協働して、回動連結部の旋回に対する拘束手段を構成することを特徴とする請求項4記載の丁番。
- ねじ山付き溝は、少なくともぐるりと一回りした溝を有することを特徴とする請求項4記載の丁番。
- 眼鏡であって、
眼鏡フレームフロントと、
眼鏡フレームフロントによって取り付けられた1対のレンズと、
1対のテンプルバーと、
各テンプルバーについて設けられていて、対応関係にあるテンプルバーとフレームフロントの回動連結部を構成する丁番手段と、を有し、
各丁番手段は、テンプルバーと一体になっている弾性ワイヤから成るコイル巻線と、フレームフロントと一体になっているねじ山付きボアを備えた本体と、を有し、
本体は、硬いコアの周りに装着された中空部材を有し、
コアは、フレーム端部から延びる金属ストリップを有し、
コイルは、テンプルバーのワイヤの端部の巻線を構成し
本体は、摩擦材料で構成され、
旋回に対して制御された摩擦抵抗を生じる回動連結部を構成するように、コイルに予め張力が付与された状態で、当該コイルが本体と協働関係で係合するようになっていることを特徴とする眼鏡。 - コイルワイヤの端面は、当接部と協働して回動連結部の旋回に対する拘束手段を構成することを特徴とする請求項7記載の眼鏡。
- ねじ山付き溝は、少なくともぐるりと一回りした溝を有することを特徴とする請求項7記載の眼鏡。
- テンプルバーを眼鏡フレームのフロントに連接する丁番を製造する方法であって、
テンプルバーと一体になっている弾性ワイヤのコイル巻線を準備する工程と、
フレームフロントと一体のねじ山付き溝を備えていて、摩擦材料で構成された本体を準備する工程と、
本体に関して中空部材を選択して、中空部材を硬いコアの周りに装着する工程と、
コアに関して、フレーム端部から延びる金属ストリップを選択して、テンプルバーのワイヤの端部を巻くことによってコイルを構成する工程と、
旋回に対して制御された摩擦抵抗を生じる回動連結部を構成するように、コイルに予め張力が付与された状態で、当該コイルが本体と協働関係で係合するように装着する工程と、を有することを特徴とする方法。 - コイルワイヤの端面を、回動連結部の旋回に対する拘束手段をなす当接部に係合させる工程を更に有していることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 少なくともぐるりと一回りしたねじ山付き溝を設ける工程を更に有していることを特徴とする請求項10記載の方法。
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