JP4798324B2 - 少なくとも3留分への分別により生じた重質フラクションおよび中間フラクションの脱硫を含むガソリンの脱硫方法 - Google Patents

少なくとも3留分への分別により生じた重質フラクションおよび中間フラクションの脱硫を含むガソリンの脱硫方法 Download PDF

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  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも3留分への分別により生じた重質フラクションおよび中間フラクションの脱硫を含むガソリンの脱硫方法に関する。
【0002】
【先行技術】
新規環境規制に応える再規格化されたガソリンの製造では、オレフィンの濃度を少し低下させるが、芳香族化合物(特にベンゼン)および硫黄の濃度を大幅に低下させることが特に必要である。接触クラッキング・ガソリンは、ガソリン・プールの30〜50%を占めるが、オレフィンおよび硫黄の高い含有量を有する。再規格化されたガソリン中に存在する硫黄は、約90%接触クラッキング(FCC「Fluid Catalytic Cracking」すなわち流動床接触クラッキング)・ガソリンに起因する。従って、ガソリン、主としてFCCガソリンの脱硫(水素化脱硫)は、規格に合致するために明らかに重要である。接触クラッキング・ガソリン以外に、原油の蒸留により直接生じたガソリンのような他のガソリン、あるいは転換(コークス化、水蒸気クラッキングまたは他のもの)による生成物ガソリンが、ガソリン中の硫黄の重大な原因となりうる。
【0003】
接触クラッキングに搬送される仕込原料の水素化処理(水素化脱硫)により、典型的には硫黄100ppmを含むガソリンが生じる。しかしながら、接触クラッキング用仕込原料の水素化処理装置は、温度および圧力の苛酷な条件下に作用し、このことは、割高の投資を前提とする。さらに接触クラッキング方法の仕込原料全体が、脱硫されねばならない。このことにより、仕込原料の非常に大きな容積の処理が引き起こされる。
【0004】
接触クラッキング・ガソリンの水素化処理(または水素化脱硫)が、当業者に公知の従来の条件下に行われる場合、該処理により、留分の硫黄含有量を削減することが可能になる。しかしながら、この方法は、水素化処理の間のオレフィンのかなりの割合が飽和されるという事実のために、留分のオクタン価の非常に大幅な低下を引き起こす大きな不都合を有する。
【0005】
水素化処理前の軽質ガソリンおよび重質ガソリンの分離は、既に米国特許US−A−4397739に特許請求されている。この型の分離では、低硫黄含有量(ただし将来の規格とは両立しえない)を有しかつオレフィンに富む軽質留分と、当初ガソリンからの硫黄を大きな割合で含みかつオレフィンに乏しい重質フラクションとを分離することが可能である。この特許において、ガソリンの軽質フラクションおよび重質フラクションへの分別と、重質ガソリン特有の水素化脱硫とを含むガソリンの水素化脱硫方法が特許請求されているが、軽質ガソリン中に存在する硫黄を除去するための何の解決策も提案されていない。
【0006】
他方において、米国特許US−A−4131537には、ガソリンを、沸点に応じていくつかの留分、好ましくは3つの留分に分別しかつ第VIB族および/または第VIII族の少なくとも1つの金属を含む触媒の存在下、異なることもある条件下に、これら留分を脱硫する有益性が教示されている。この特許には、ガソリンが3つの留分に分別される場合、および中間沸点を有する留分が、温和な条件下に処理される場合、最も大きな利益が得られることが記載されている。
【0007】
ヨーロッパ特許出願EP−A−0725126には、クラッキング・ガソリンの水素化脱硫方法が記載されており、この方法では、ガソリンは、脱硫が容易な化合物に富む少なくとも1つの第1フラクションと、脱硫が困難な化合物に富む第2フラクションとを含む複数フラクションに分離される。この分離を行う前に、分析により硫黄含有物質の分布を予め測定しなければならない。これらの分析は、装置および分離条件を選択するのに必要である。
【0008】
従って、この特許出願には、クラッキング・ガソリンの軽質フラクションが分別をされないで脱硫される場合、該軽質フラクションにおけるオレフィン含有量およびそのオクタン価が大幅に低下するのが認められることが記載されている。これに対して、前記軽質フラクションの7〜20フラクションへの分別の後での、これらフラクションの硫黄含有量およびオレフィン含有量の分析により、硫黄含有化合物に最も富む単数または複数フラクションを測定することが可能になる。次いで、これら硫黄含有化合物は、同時にあるいは別々に脱硫され、かつ他の脱硫された、あるいは脱硫されていないフラクションと混合される。そのような手順は、複雑でありかつ処理すべきガソリン組成物の各変更毎に繰り返されねばならない。
【0009】
フランス特許出願番号98/14480には、ガソリンを、軽質フラクションと重質フラクションとに分別し、ついでニッケルをベースとする触媒上での軽質ガソリンの特定の水素化処理と、第VIII族の少なくとも1つの金属および/または第VIB族の少なくとも1つの金属とを含む触媒上での重質ガソリンの水素化処理とを行う有益性が教示されている。
【0010】
さらに例えば米国特許US−A−5290427には、ガソリンを分別し、ついでそのフラクションを水素化脱硫反応器の種々のレベルに導入し、ついで異性化によるオクタン損失を補うために、ゼオライトZSM−5上で脱硫フラクションを転換させることからなるガソリンの水素化処理方法が提案されている。
【0011】
これらの方法において、処理すべきガソリンは、一般に70℃を越える初留点を有し、そこではさらに例えばスイートニングによる軽質ガソリン(C5(炭素原子数5の炭化水素)〜70℃の沸点を有する化合物に相当するフラクション)を別に処理することが必要である。
【0012】
米国特許US−A−5318690には、ガソリンの分別と軽質ガソリンのスイートニングとを含む方法が提案される一方で、重質ガソリンが脱硫され、ついでZSM−5上で転換され、温和な条件下に改めて脱硫される。この技術は、メルカプタン以外の硫黄含有化合物を実質上除去された軽質留分を得るようにするための粗ガソリンの分離に基づいている。このことにより、メルカプタンが除去されるスイートニングのみを用いて前記留分を処理することが可能になる。
【0013】
その結果、重質留分は、水素化処理の際一部飽和されたオレフィンを比較的大量に含む。オレフィンの水素化に関連するオクタン価の低下を補うために、該特許では、オレフィンを生成するが収率を犠牲にするゼオライトZSM−5上でのクラッキングが推奨される。さらに、これらオレフィンは、メルカプタンをリフォームミングするために媒質中に存在するHSと再結合しうる。従って、スイートニングまたは補足的水素化脱硫を行う必要がある。
【0014】
【本発明の概説】
本発明は、ガソリンの脱硫方法すなわち低硫黄含有量を有するガソリンの製造方法に関する。この方法により、硫黄を含む仕込原料(一般にガソリンン留分)、好ましくは接触クラッキング方法により生じたガソリン留分の全体を高付加価値化し、かつオレフィンの水素化に因るオクタン価の減少を最小にして、ガソリン収率の実質的な減少を伴わないで、前記ガソリン留分中の硫黄含有量を非常に低レベルに削減することが可能になる。さらに本発明による方法により、予め脱硫されたガソリンのフラクションのうちの1つのフラクションのリフォーミングを経るオレフィンの水素化による場合によるオクタン価の損失を少なくとも一部取り戻すことが可能になる。
【0015】
本発明による方法は、硫黄を含む仕込原料からの低硫黄含有量を有するガソリンの製造方法である。この方法には、少なくとも次の工程が含まれる:
(a1) 仕込原料中に存在するジオレフィンおよびアセチレン系化合物の少なくとも1つの選択的水素化。
【0016】
(a2) 場合によっては仕込原料または工程(a1)の流出物中に存在する軽質硫黄含有物質の分子量を増加させることを目的とする少なくとも1つの工程。
【0017】
この工程は、場合によっては、同じ反応器または異なる反応器内での仕込原料の少なくとも一部について工程(a1)と同時に行われてよい。さらに該工程は、工程(a1)で水素化された仕込原料の少なくとも一部について別々に行われてよい。
【0018】
(b) 工程(a1)または工程(a2)で得られたガソリンの、少なくとも3つのフラクション(または留分)である、当初ガソリン(軽質ガソリンまたは軽質フラクション)の最も軽質なオレフィンを含む軽質フラクション、当初ガソリン中に当初存在する硫黄含有化合物の大部分が濃縮されている重質フラクション(重質ガソリンまたは重質フラクション)、並びに比較的低いオレフィン含有量および芳香族化合物含有量と、それ故に該ガソリンの軽質フラクションおよび重質フラクションに対して低オクタン価とを有する少なくとも1つの中間フラクションへの少なくとも1つの分離(さらに後述で分別と呼ばれる)。
【0019】
(c1) 触媒上でのオレフィンの水素化が限定されるような条件下での操作により、不飽和硫黄含有化合物、特に環式硫黄含有化合物、さらには例えばチオフェン化合物のような芳香族化合物までもを、少なくとも一部分解するか、あるいは水素化することを可能にする、工程(b)で分離される重質ガソリンの該触媒上での少なくとも1つの処理。
【0020】
重質フラクションは、場合によっては、この工程(c1)の前または後に、分離工程(b)により生じた、好ましくは脱硫されていない中間フラクションの少なくとも一部と混合されてよい。
【0021】
(c2) 工程(c1)の後に行われる、場合によっては、オレフィンの限定された水素化を用いて、硫黄含有化合物、より好ましくは直鎖状および/または環状飽和硫黄含有化合物の分解を可能にする、工程(c1)の流出物の触媒上での処理工程(c2)。
【0022】
(d) 中間フラクションのうちの少なくとも1つのフラクションの硫黄および窒素含有量を有意に低下させることを目的とする少なくとも1つの工程。この脱硫および脱窒工程には、好ましくはこのフラクション中に存在するオレフィンの実質上全体の水素化が伴う。従って、こうして得られたフラクションは、前記中間留分のオクタン価を増加させるために接触リフォーミングによって処理される。
【0023】
(e) 場合によっては、少なくとも一方のフラクションが、工程(c1)、場合によっては工程(c2)および/または工程(d)で脱硫処理に付された少なくとも2つのフラクションの混合工程(e)。
【0024】
工程(c1)および/または工程(c2)の接触処理は、2触媒を含む単一反応器において、あるいは少なくとも2つの異なる反応器において行われてよい。処理が、2つの反応器を用いて行われる場合、これら2つの反応器は、好ましくは直列状に配置され、第2反応器は、好ましくは第1反応器および第2反応器の間の液体およびガスの分離をしないで第1反応器の出口で流出物を好ましくは完全に処理する。さらに工程(c1)または工程(c2)のうちの一方の工程および/または他方の工程において、並列状または直列状のいくつかの反応器を使用することも可能である。
【0025】
さらに工程(e)は、好ましくは工程(d)の後に行われる。この工程は、脱硫処理を受けていたか、あるいは受けていなかった、工程(b)で分離されたガソリンを混合することからなる。
【0026】
本発明による方法の仕込原料は、一般に硫黄を含むガソリン留分、例えばコークス化(cokingコーキング)、ビスブレーキング(visbreaking)、蒸気クラッキング、あるいは接触クラッキング(FCC)装置により生じた留分である。前記仕込原料は、好ましくは接触クラッキング装置により生じたガソリン留分からなる。このガソリン留分の沸点範囲は、典型的には炭素原子数5(C)を有する炭化水素のおおよその沸点から約250℃まで含まれる。このガソリンは、場合によっては例えば原油の常圧蒸留により直接生じたガソリン(直留ガソリンstraight run gasoline)または転換プロセスのガソリン(例えばコークス化または水蒸気クラッキングのガソリン)のような他の源のガソリン・フラクションをかなり含んでもよい。ガソリン留分の終留点は、該留分が生じる精油所および市場の制約に依存しているが、一般に先に記載された範囲内にある。
【0027】
【発明の具体的な説明】
本発明には、好ましくは接触クラッキング装置により生じた、硫黄含有化合物を含むガソリンの製造を可能にする方法が記載されている。この方法において、ガソリンはつぎの処理に付される。すなわち、ガソリン中に存在する、例えばチオフェン化合物のような不飽和硫黄化合物の、例えばチオファン、メルカプタンのような飽和硫黄化合物への変換を促進させるための公知触媒を用いて、ついで場合によっては重質留分中または先の処理の際の生成物中に既に存在する直鎖状または環状飽和硫黄化合物の選択的変換を促進させる第2触媒を用いて、まずガソリンはジオレフィンおよびアセチレン系化合物の選択的水素化処理を受け、ついで場合によっては、この工程が省略される場合に分別後に軽質ガソリン中に存在するであろうガソリン中に存在する最も軽質な硫黄含有化合物の重量を増やすことを目的とする工程、該ガソリンの少なくとも3つのフラクションへの少なくとも1つの分離、中間留分に接触リフォーミング処理を適用する前に該留分を有意に脱硫しかつ脱窒することを目的とする中間フラクションのうちの少なくとも1つのフラクションの処理、並びに場合によっては中間フラクションのうちの少なくとも1つのフラクションの少なくとも一部との混合物状での重質ガソリンの処理が行われる。次いで、こうして処理された重質フラクションおよび中間フラクション、場合によっては軽質ガソリン・フラクションは、脱硫ガソリンを得るために混合されてよい。
【0028】
この一連の操作により、オレフィンの含有量またはオクタン価の調節を伴って、高脱硫率で脱硫されたガソリンを得ることが可能になった。この方法により、大きな水素化脱硫率が、後述において明示される適切な操作条件下に達成される。さらに中間フラクションのカットポイントを最適化して、接触リフォーミング工程に搬送される該中間フラクションを選択することにより、最終ガソリンのベンゼン含有量を最小限にすることが可能であり(例えば脱硫されたガソリン・フラクションの最終混合物中において5重量%未満の含有量を有する)、かつオレフィン含有量を制御することが可能であり、また高いリサーチ法オクタン価の値と、高いモーター法オクタン価の値とを維持することが可能である。
【0029】
本発明の方法によって処理される仕込原料中に含まれる硫黄含有種は、メルカプタン、あるいは例えばチオフェンまたはアルキル・チオフェンのような複素環化合物、あるいは例えばベンゾチオフェンまたはジベンゾチオフェンのような重質化合物であってよい。軽質硫黄含有化合物を含むガソリンが、オレフィンに富む軽質留分とオレフィンに乏しい重質留分とである2つの留分に分別される場合、軽質硫黄含有化合物(例えばエチルメルカプタン、プロピルメルカプタンおよび場合によってはチオフェン)は、軽質ガソリン中に存在する一部、さらには全部であってよい。従って多くの場合、軽質フラクションに含まれる硫黄含有量を低下させるために、該軽質フラクションに追加的処理を適用させることが必要である。従来、この処理は、例えばメルカプタン形態で存在する軽質硫黄化合物をガソリンから除去することを可能にする抽出スイートニングである。この処理が、操作コストの負担を不可避的に重くする事実以外に、硫黄がメルカプタン形態である場合のみ実用的である。従ってガソリンの分留点は、軽質ガソリン中にチオフェンを存在させないために好ましくは制限されねばならない。従って、この軽質ガソリンは、多くの炭化水素との共沸混合物を形成する。これにより、該軽質ガソリン中においてこの留分中にチオフェンの非常に大きなフラクションを生じさせずに、Cオレフィンと、Cオレフィンの僅かな部分とのみを軽質ガソリンから分離することができる。
【0030】
本発明による方法において、追加的な処理を行わないで、このフラクションの硫黄含有量を制限して、軽質ガソリン中に存在するオレフィンの大きなフラクションの回収を可能にするために、好ましくは第1選択的水素化工程後に、軽質硫黄含有化合物を、高沸点の硫黄含有化合物が分離工程後に重質フラクション中に見出されるように該高沸点の硫黄含有化合物に変換することを可能にする触媒上で、ある条件下に仕込原料を処理することが提案される。次いでガソリンは、少なくとも3つの留分に分別される:すなわち処理すべきガソリン中に当初存在するオレフィンのフラクションをかなりの量含むが、硫黄含有化合物を非常に少量しか含まない軽質フラクションと、脱硫されかつ脱窒され、次いでリフォーミング触媒上で処理される少なくとも1つの中間フラクションと、オレフィンの水素化率、それ故のオクタン損失を制限して高脱硫率の取得を可能にする触媒または一連の触媒を用いて、定義される条件下に脱硫される重質フラクションとである。最終ガソリンのベンゼン含有量を最小にするために、本発明の好ましい実施の形態のうちの1つは、軽質硫黄含有化合物を、重質フラクション中に分離工程後に見出される高沸点の硫黄含有化合物に転換しうる触媒上で、ある条件下に仕込原料を処理することからなる。次いでガソリンは、4つの留分に分離される:すなわち
・処理すべきガソリン中に当初存在する炭素原子数5(C)を有する分子の主要フラクションと、処理すべきガソリン中に当初存在する炭素原子数6(C)を有する分子のかなりの量のフラクションとを含む軽質フラクション。このフラクションは、オレフィンの高濃度と、硫黄の非常に低い含有量とによって特徴付けられる。
【0031】
・炭素原子数6(C)を有する分子と、炭素原子数7(C)を有する分子の一部と、炭化水素と共に形成される共沸混合物の沸点に接近する沸点を有する硫黄含有化合物の最も大きい部分約20%とで主として(すなわち60重量%以上、好ましくは80重量%以上)構成される第1中間フラクション。このフラクションは、オレフィンの水素化の制限を可能にする条件下に脱硫されるために、好ましくは水素化脱硫(工程c1および工程c2)前に、あるいは不飽和硫黄含有化合物の少なくとも一部の分解または水素化(工程c1)後であるが飽和硫黄含有化合物の分解(工程c2)前に重質ガソリンと混合される。このガソリンは、好ましくは接触リフォーミングに搬送されない。何故なら、該ガソリンは、リフォーミング処理の際にベンゼンの形成を生じる化合物群を含む。これら化合物は、「ベンゼンの前駆体」として当業者に公知であり、かつ例えばメチルシクロペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサンまたはベンゼン自体であってよい。地方の法規が、これを可能にする場合、この中間留分は、いずれにせよ場合によっては第2中間留分の処理装置に搬送されてよい。
【0032】
・この留分中に当初存在する硫黄および窒素の実質上全部を除去するために(すなわちその含有量を5ppm以下に、好ましくは1ppm以下に低下させるために)従来の水素化処理触媒上で脱硫されかつ脱窒される第2中間フラクション。この処理は、この留分中の実質上全体のオレフィンの水素化を伴い、この水素化により、オレフィン含有量を、好ましくは10重量%未満の値に、より好ましくは5重量%未満の値に低下することが可能になる。次いでこの留分は、分枝状パラフィンおよび芳香族化合物の生成を伴って、パラフィンおよびナフテンの異性化および脱水素環化を可能にする接触リフォーミング触媒上で処理される。
【0033】
・好ましくは第1中間フラクションと混合される重質留分は、オレフィンの水素化割合と、それ故のオクタン損失とを制限することにより、高い脱硫率に到達しうる一連の触媒を用いて、定義された条件下に脱硫される。
【0034】
従って、軽質、中間および重質ガソリン留分が、本発明による脱硫処理後に混合される場合、この混合物中に認められる(RON+MON)/2平均値と、当初仕込原料の(RON+MON)/2平均値との間の差の形態で表示される、リサーチ法オクタン価(RON)またはモーター法オクタン価(MON)の損失は、オクタンの2ポイント以下、好ましくはオクタンの1.7ポイント以下、より好ましくはオクタンの1.5ポイント以下、非常に好ましくはオクタンの1ポイント以下に制限される。いくつかの場合において、本発明による方法を用いて脱硫されるガソリンの(RON+MON)/2平均値は、仕込原料の(RON+MON)/2平均値に対してオクタンの0.5ポイント以下に低下させることさえ可能であり、さらには逆に少なくとも0.5ポイントを増加させることさえ可能である。
【0035】
接触クラッキング(FCC)によって生成されるガソリン留分の硫黄含有量は、FCCで処理される仕込原料の硫黄含有量と、留分の終留点とに依存する。一般にガソリン留分、特にFCCに由来するガソリン留分の全体の硫黄含有量は、100重量ppmを越え、ほとんど500重量ppmを越える。200℃を越える終留点を有するガソリンについて、硫黄含有量は、多くの場合、1000重量ppmを越える。これら硫黄含有量は、いくつかの場合においては4000〜5000重量ppm程度の値に到達しうる。
【0036】
本発明による方法は、特にガソリンの高い脱硫率が要求される場合、すなわち脱硫されるガソリンが、当初ガソリン中の硫黄多くとも10%、場合によっては当初ガソリン中の硫黄多くとも5%、さらには多くとも2%しか含んではならない場合に適用される。このことは、90%を越える、さらには95%を越える、あるいは98%を越える脱硫率に相当する。
【0037】
本発明による方法には、少なくとも次の工程が含まれる:すなわち
(a1) 好ましくはガソリン留分の全体によって構成される仕込原料を、オレフィンを水素化しないで、ガソリンからジオレフィンおよびアセチレン系化合物を選択的に水素化しうる触媒上に通過させることからなる少なくとも1つの工程、
(a2) 場合によっては、当初ガソリンの少なくとも一部または工程(a1)で水素化されたガソリンの少なくとも一部、好ましくは当初ガソリンの全体または工程(a1)で水素化されたガソリンの全体を、ジオレフィンまたはオレフィンの少なくとも一部と共に、軽質硫黄含有化合物(例えば:エチルメルカプタン、プロピルメルカプタンおよびチオフェン)の少なくとも一部を重質硫黄含有化合物に変換することを可能にする触媒上に通過させることからなる少なくとも1つの選択的工程。この工程は、例えば、当初ガソリンを、ジオレフィンおよびアセチレンの水素化と、軽質硫黄含有化合物およびジオレフィンもしくはオレフィンの一部の重質硫黄含有化合物への変換とを同時に可能にする触媒上に通過させることにより、あるいは別の触媒であるが、工程(a1)と同じ反応器内でこの変換を生じさせることを可能にする触媒上に通過させることにより、好ましくは工程(a1)と同時に行われる。場合によっては工程(a1)または工程(a2)の終了時において、いくつかの型の仕込原料に関してメルカプタン含有量の増加を認めることが可能である。このメルカプタン含有量の増加は、高分子量の二硫化物の水素化分解におそらくは起因する。この工程の間に、軽質硫黄含有化合物、すなわちチオフェンの沸点よりも低い沸点を有する化合物の全体が変換されてよい。これらの化合物として、CS、ジメチル硫化物、メチルエチル硫化物またはCOSが挙げられる。
(b) 当初ガソリンを、少なくとも1つの軽質ガソリン(軽質フラクション)と、少なくとも1つの中間ガソリン(中間フラクション)と、重質ガソリン(重質フラクション)とに分離することを目的とする少なくとも1つの工程。軽質ガソリンの留点は、軽質ガソリンの硫黄含有量を制限する目的で、および、好ましくは追加的処理を何ら用いないで特に脱硫を用いないで、ガソリン・プールにおいてその使用を可能にする目的で決定される。中間ガソリンの留点は、一般に該中間ガソリンが処理されるリフォーミング方法によって課せられる制約により条件付けられる。好ましい形態のうちの1つの形態は、軽質フラクション、重質フラクションおよび2つの中間ガソリンを得るためにガソリンを分別することからなる:すなわち、これら2つの中間ガソリンは、炭素原子数6を有する化合物から主としてなる第1中間ガソリンであって、ついで好ましくは不飽和硫黄含有化合物の飽和処理工程(c1)前において、あるいは場合によっては工程(c1)およびこれら化合物の分解(工程(c2))の間において、ガソリンの重質フラクションと好ましくは混合される第1中間ガソリンと、工程(d)で処理される炭素原子数7または炭素原子数8(CまたはC)を含む分子で主として構成される第2中間ガソリンとである。
【0038】
(c1) 以下に記載される連続反応によって、例えばチオフェン化合物のような、前記仕込原料中に存在する不飽和硫黄含有化合物の少なくとも一部の、例えばチオファン(またはチアシクロペンタン)あるいはメルカプタンのような飽和硫黄含有化合物への変換を可能にする触媒上での、重質ガソリンの少なくとも一部と、場合によっては中間留分の少なくとも一部との処理を含む少なくとも1つの工程:
【化1】
Figure 0004798324
【0039】
さらにHSの放出(liberation)を伴う全体分解反応も可能であり、またこの全体分解反応は、一般に不飽和硫黄含有化合物の著しい飽和反応を伴う。
この水素化反応は、これら反応を促進させるあらゆる触媒、例えば好ましくは少なくとも一部硫化物形態の第VIII族の少なくとも1つの金属および/または第VIB族の少なくとも1つの金属を含む触媒上で行われてよい。そのような触媒が使用される場合、操作条件は、オレフィンの水素化を制限することによって、例えばチオフェン化合物のような不飽和化合物の少なくとも一部を水素化しうるために調整される。
【0040】
(c2) この処理後に、場合によっては少なくとも1つの工程(c2)が行われてよい。この工程では、当初ガソリン中に存在する、あるいは飽和反応(工程c1)の終了時に得られる飽和硫黄含有化合物は、次の反応例によりHSに転換される:
【化2】
Figure 0004798324
【0041】
この処理は、飽和硫黄化合物(主としてチオファン型またはメルカプタン型化合物)の転換を可能にするあらゆる触媒上で行われてよい。この処理は、例えば旧元素周期表第VIII族(新規元素周期表第8族、第9族または第10族)の少なくとも1つの金属をベースとする触媒上で行われてよい。
【0042】
次いで、こうして脱硫された重質ガソリンは、水素化脱硫の際にHS物質を除去するために、場合によってはストリッピングされる(すなわち、好ましくは1つまたは複数の不活性ガスを含むガス流は、このガソリンを通って通過される)。次いで工程(b)で分離された軽質ガソリンと、工程(c1)および/または工程(c2)で脱硫された重質ガソリンとは、場合によっては混合され、精油所のガソリン・プールに搬送されるか、あるいは混合されないで個別に高付加価値化されてよい。
【0043】
(d) このフラクションの硫黄含有および窒素含有化合物のほぼ全部を除去すること、好ましくはオレフィンの全体を水素化すること、ついでパラフィンの異性化および脱水素環化を可能にするリフォーミング触媒上で、こうして水素化処理された流出物を処理することを目的とする方法による中間留分のうちの少なくとも1つの中間留分の処理。
【0044】
(e) 場合によっては、少なくとも2つのフラクションの混合工程(e)。これらのうちの少なくとも一方は、工程(c1)で(および場合によっては工程(c2)で)および/または工程(d)で脱硫処理を受けたものである。
【0045】
本発明による方法の種々の工程は、以下に詳細に記載される。
【0046】
ジオレフィンおよびアセチレンの水素化(工程(a1)):
ジエンの水素化は、水素化脱硫前に処理すべき硫黄含有ガソリン留分中に存在するジエンのほとんど全部を除去することを可能にする工程である。このジエンの水素化は、一般に好ましくは白金、パラジウムおよびニッケルからなる群から選ばれる第VIII族の少なくとも1つの金属と、担体とを含む触媒の存在下での本発明による方法の第1工程(工程a1)において開始される。例えばアルミナおよびシリカのような不活性担体、あるいはアルミナを少なくとも50%含む担体上に担持されるニッケルまたはパラジウムをベースとする触媒が使用される。
【0047】
使用される圧力は、反応器における液相での処理すべきガソリンの60重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは95重量%以上を維持するために充分なものである。この圧力は、最も一般には約0.4〜5MPa、好ましくは1MPaを越え、より好ましくは1〜4MPaである。処理すべき液体の毎時空間速度は、約1〜20h−1(毎時触媒1容積当たり仕込原料の容積)、好ましくは3〜10h−1、非常に好ましくは4〜8h−1である。温度は、ジオレフィンの充分な転換率を確保するために、最も一般には約50〜250℃、好ましくは80〜230℃、より好ましくは150〜200℃である。非常に好ましくは、温度は、高くとも180℃に制限される。リットルで表示される仕込原料に対する水素比は、一般に原料1リットル当たり水素5〜50リットル、好ましくは1リットル当たり8〜30リットルである。
【0048】
操作条件の選択は、特に重要である。最も一般には加圧下にジオレフィンおよびアセチレンを水素化するのに必要な化学量論値に対して僅かに過剰である水素量の存在下に操作が行われる。水素および処理すべき仕込原料は、好ましくは触媒の固定床を含む反応器内で上昇流または下降流で注入される。
【0049】
別の金属、例えばモリブデンまたはタングステンが、二元金属触媒を形成するために主要金属と組み合わされてよい。そのような触媒の配合を使用することは、例えばフランス特許FR−2764299に特許請求されている。
【0050】
接触クラッキングガソリンは、ジオレフィンを数重量%まで含んでよい。水素化後、ジオレフィン含有量は、一般に3000ppm以下に、さらに2500ppm以下に、より好ましくは1500ppm以下に削減される。いくつかの場合、500ppm以下が得られうる。選択的水素化後のジエン含有量は、必要に応じて250ppm以下に削減されてよい。
【0051】
本発明による方法の特別な実施の形態によれば、ジエンの水素化工程は、水素化接触反応器内で開始される。この反応器には、仕込原料全体と、所期反応を行うのに必要な水素量が通過する接触反応帯域が含まれる。
【0052】
軽質硫黄化合物の重質化合物への変換(工程(a2))
この選択的工程は、この工程が省略された場合に、分離工程(b)の終了時に軽質ガソリン中に見出されるであろう軽質硫黄化合物を変換させることからなる。この工程は、好ましくは第VIII族(新規周期表第8族、第9族および第10族)の少なくとも1つの元素を含む触媒上で行われる。この触媒の存在下に軽質硫黄化合物は、重質硫黄含有化合物に変換され、これは重質ガソリン中に同伴される。
【0053】
この選択的工程は、場合によっては工程(a1)と同時に行われてよい。例えば、ジオレフィンおよびアセチレンの水素化の際にメルカプタン形態の化合物のうちの少なくとも一部が、変換されるような条件下に操作を行うのが特に有利である。従って、メルカプタン含有量の相当な削減が得られる。これを行うために、有利にはパラジウムをベースとする触媒が使用されるヨーロッパ特許出願EP−A−0832958に記載されているジエンの水素化方法、あるいはフランス特許FR−2720754に記載されているジエンの水素化方法が使用されてよい。
【0054】
別の可能性は、メルカプタン(ブチルメルカプタン)の重質硫黄含有化合物(メチルチオフェン)への変換を可能にする、例えば米国特許US−A−3691066の方法において推奨される触媒のような、工程(a1)の触媒と同一または異なるニッケルをベースとする触媒を使用することである。
【0055】
この工程を行うための別の可能性は、チオフェンの少なくとも一部を、チオフェンの沸点(沸点121℃)よりも高い沸点を有するチオファンへ水素化することからなる。この工程は、ニッケル、白金またはパラジウムをベースとする触媒上で行われてよい。この場合、温度は、一般に100〜300℃、好ましくは150〜250℃である。H/仕込原料比は、仕込原料中に存在するオレフィンの水素化を最小にしてチオフェン化合物の所期の水素化を可能にするために、1リットル当たり1〜20リットル、好ましくは1リットル当たり2〜15リットルに調整される。空間速度は、一般に1〜10h−1、好ましくは2〜4h−1であり、圧力は、0.5〜5MPa、好ましくは1〜3MPaである。さらに、この工程の際、使用される方法が何であっても、硫化物(ジメチル硫化物、メチルエチル硫化物)、CSおよびCOSのような軽質硫黄含有化合物の一部も変換されてよい。
【0056】
この工程を行うための別の可能性は、オレフィン上にメルカプタン形態の硫黄含有化合物の付加を行うことを可能にしかつこれら同じオレフィンによってチオフェンのアルキル化反応を行うことを可能にする、酸機能を有する触媒上にガソリンを通過させることからなる。例えば処理すべきガソリンを、スルホン樹脂のようなイオン交換樹脂上に通過させることが可能である。操作条件は、オレフィンのオリゴマー化の副反応を制限しながら、所期変換を行うために調整される。一般に液相の存在下に温度10〜150℃、好ましくは10〜70℃で操作が行われる。操作圧力は、0.1〜2MPa、好ましくは0.5〜1MPaである。空間速度は、一般に0.5〜10h−1、好ましくは0.5〜5h−1である。この工程において、メルカプタンの転換率は、一般に50%を越える。チオフェンの変換率は、一般に20%を越える。
【0057】
場合によっては、使用される酸触媒のオリゴマー化活性を最小にするために、ガソリンに、酸触媒のオリゴマー化活性を抑制するために、例えばアルコール、エーテルまたは水のような公知化合物を添加してもよい。
【0058】
少なくとも3つのフラクションへのガソリンの分離(工程(b))
この工程において、ガソリンは、少なくとも3つのフラクションに分別される:すなわち
・好ましくは50ppmに制限される、より好ましくは25ppmに制限される、非常に好ましくは10ppmに制限される残留硫黄含有量を有しかつ好ましくは硫黄含有量の低下を目的とする別の処理を行わないで該留分を使用することを可能にする軽質フラクションと、
・比較的少ないオレフィン含有量および比較的少ない芳香族化合物含有量を有する少なくとも1つの中間フラクションと、
・仕込原料中に当初存在する硫黄の大部分が濃縮されている重質フラクションとである。
【0059】
この分離は、好ましくはスプリッターとも呼ばれる従来の蒸留塔を用いて行われる。この分別塔によって、硫黄を僅かな部分しか含まないガソリンの軽質フラクションと、炭素原子数6〜8を有する化合物で主として構成される少なくとも1つの中間フラクションと、当初ガソリン中に当初存在する硫黄の大部分を含む重質フラクションとの分離が可能にならねばならない。
【0060】
この塔は、一般に圧力0.1〜2MPa、好ましくは0.2〜1MPaで操作が行われる。この分離塔の理論棚段数は、一般に10〜100、好ましくは20〜60である。塔内の液体流量と仕込原料流量との比によって表示される塔の還流率は、該流量が毎時キログラム(kg/h)で測定される場合、一般に1ユニット未満、好ましくは0.8未満である。
【0061】
分離の終了時に得られる軽質ガソリンは、一般に少なくともCオレフィン全体、好ましくはC化合物と少なくともCオレフィン20%とを含む。一般に、この軽質フラクションは、低硫黄含有量(例えば50ppm未満)を有する。すなわち一般に燃料として使用する前に、軽質留分を処理する必要はない。しかし、いくつかの極端な場合には、軽質ガソリンのスイートニングが検討される。
【0062】
不飽和硫黄化合物の水素化(工程(c1)):
この工程は、分離工程(b)の終了時に得られる中間フラクションの少なくとも一部と場合によっては混合される重質ガソリンに適用される。好ましくは、この中間フラクションは、大きな割合(すなわち60重量%以上、好ましくは80重量%以上)のCまたはC分子と、パラフィンとチオフェンの共沸混合物の沸点に近い沸点を有する硫黄含有化合物の最も大きな部分約20%とで主として構成される。この工程は、チオフェン化合物のような不飽和硫黄化合物の少なくとも一部を飽和化合物、例えばチオファン(もしくはチアシクロペンタン)またはメルカプタンに変換すること、あるいはさらには場合によってはこれら不飽和硫黄含有化合物を、HSを生成するために少なくとも一部水素化分解することからなる。
【0063】
この工程は、例えば場合によっては水素の存在下に温度約200〜350℃、好ましくは220〜290℃、圧力一般に約1〜4MPa、好ましくは1.5〜3MPaで、少なくとも一部硫化物形態で第VIII族の少なくとも1つの元素および/または第VIB族の少なくとも1つの元素を含む触媒上で中間フラクションの少なくとも一部と混合される重質フラクションの通過によって行われてよい。液体空間速度は、(毎時触媒1容積当たり液体容積で表示されて)約1〜20h−1、好ましくは1〜10h−1、非常に好ましくは3〜8h−1である。H/HC比は、1リットル当たり50〜600リットル、好ましくは1リットル当たり300〜600リットルである。
【0064】
本発明の方法によるガソリンの不飽和硫黄含有化合物の水素化を少なくとも一部行うために、一般に第VIII族の少なくとも1つの元素(新規周期表第8、9および10族の金属、すなわち鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウムまたは白金)および/または第VIB族の少なくとも1つの元素(新規周期表第6族の金属、すなわちクロム、モリブデンまたはタングステン)を含む少なくとも1つの触媒が適当な担体上で使用される。
【0065】
酸化物で表示される第VIII族の金属含有量は、一般に0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%である。第VIB族の金属含有量は、一般に1.5〜60重量%、好ましくは3〜50重量%である。
【0066】
第VIII族の元素が存在する場合、該元素は、好ましくはコバルトであり、第VIB族の元素が存在する場合、該元素は、一般にモリブデンまたはタングステンである。コバルト・モリブデンのような組み合わせが好ましい。触媒の担体は、通常、例えばアルミナおよびシリカ・アルミナのような多孔質固体、あるいは例えば単独でまたはアルミナもしくはシリカ・アルミナとの混合物である酸化マグネシウム、シリカまたは酸化チタンのような他の多孔質固体である。重質ガソリン中に存在するオレフィンの水素化を最小にするために、好ましくは表面積の1ユニット当たりMoOの重量%で表示されるモリブデン密度が0.07を越え、好ましくは0.10を越える触媒を使用するのが有利である。本発明による触媒は、好ましくは190m/g未満、より好ましくは180m/g未満、非常に好ましくは150m/g未満の比表面積を有する。
【0067】
単数または複数元素の導入、および場合によっては触媒の成形後に(この工程が、既にベース元素を含む混合物に対して行われる場合)、触媒は、第1活性化工程に付される。この活性化は、酸化とこれに続く還元により実施されるか、あるいは直接還元により実施されるか、あるいは単に焼成により実施されるものである。焼成工程は、一般に空気流下に温度約100〜600℃、好ましくは200〜450℃で行われる。還元工程は、第VIII族および/または第VIB族の金属の酸化形態のうちの少なくとも一部を金属状態に転換しうる条件下に行われる。一般にこの還元工程は、触媒を水素流下に温度好ましくは少なくとも300℃で処理することからなる。還元もまた化学還元剤を用いて一部行われてもよい。
【0068】
触媒は、好ましくは硫化形態で少なくとも一部使用される。硫黄は、あらゆる活性化工程、すなわち焼成または還元工程の前あるいはそれらの後に導入されてよい。好ましくは、硫黄または硫黄含有化合物が触媒上に導入された後には、いかなる酸化工程も行われない。
【0069】
従って、例えば触媒が乾燥後に硫化される場合、触媒を焼成しないことが好ましい。これに対して、還元工程は、場合によっては硫化後に行われてよい。
【0070】
硫黄または硫黄含有化合物は、現場外(ex situ)で、すなわち本発明による方法が行われる反応器の外部において導入されてよいし、あるいは現場(in situ)で、すなわち本発明による方法において使用される反応器内において導入されてよい。後者の場合、触媒は、好ましくは先に記載された条件下に還元され、ついで少なくとも1つの硫黄含有化合物を含む仕込原料の通過によって硫化される。この硫黄含有化合物は、一度分解されて、触媒上に硫黄の固定を生じる。この仕込原料は、例えばHSを含む水素、あるいは少なくとも1つの硫黄含有化合物を含む液体のようなガス状または液体状であってよい。
【0071】
好ましくは硫黄含有化合物は、現場外(ex situ)で触媒上に添加される。例えば、焼成工程後に硫黄含有化合物は、場合によっては別の化合物の存在下に触媒上に導入されてよい。次いで触媒は、乾燥され、ついで本発明による方法の実施に使用される反応器内に移送される。従って、この反応器において、触媒は、主要金属の少なくとも一部を硫化物に変換するために水素下に処理される。本発明に特に適する手順は、フランス特許FR−B−2708596およびFR−B−2708597に記載されている。
【0072】
本発明による方法において、不飽和硫黄含有化合物の転換率は、15%を越え、好ましくは50%を越える。同時に、オレフィンの水素化割合は、この工程の間において、好ましくは50%未満、より好ましくは40%未満、非常に好ましくは35%未満である。
【0073】
本発明による方法において、工程(c1)で処理されたガソリンは、場合によっては工程(b)で得られた少なくとも1つの中間フラクションの少なくとも一部を含んでもよい。例えば、接触リフォーミング方法へ供給されないガソリンの一部分を、この工程において処理するのが有利である。
【0074】
次いで、この第1水素化工程により生じた流出物は、場合によっては工程(c2)に搬送され、この工程(c2)により、飽和硫黄含有化合物をHSに分解することが可能になる。
【0075】
飽和硫黄化合物の分解(工程(c2)):
この工程の仕込原料は、工程(c1)により生じた流出物のみによって構成されるか、あるいは工程(c1)の流出物と少なくとも1つの中間フラクションの少なくとも一部とを含む混合物によって構成される。好ましくは、この中間フラクションは、大きな割合(すなわち60重量%以上、好ましくは80重量%以上)のCまたはC分子と、炭化水素とチオフェンの共沸混合物の沸点に近い沸点を有する硫黄含有化合物の最も大きな部分約20%とで主として構成される。
【0076】
この工程において、飽和硫黄化合物は、適当な触媒上で水素の存在下に変換される。さらに工程(c1)の際に水素化されなかった不飽和化合物の分解も同時に行われてよい。この変換は、オレフィンの大量の水素化を行わないで実施される。すなわち、この工程の間に水素化オレフィンの量は、一般に当初ガソリンのオレフィン含有量に対して20容積%以下に制限され、好ましくは当初ガソリンのオレフィン含有量に対して10容積%に制限される。
【0077】
本発明による方法のこの工程に適しうる触媒は、この例示は限定されないが、一般に第VIII族の元素、好ましくはニッケル、コバルト、鉄、モリブデンおよびタングステンからなる群から選ばれる少なくとも1つのベース元素(金属)を含む触媒である。これら金属は、単独でまたは組み合わせて使用されてよい。該金属は、好ましくは担持されて、硫化物形態で使用される。さらに少なくとも1つの助触媒、例えばスズを、これら金属に添加することも可能である。好ましくはニッケル、またはニッケルおよびスズ、またはニッケルおよび鉄、またはコバルトおよび鉄、あるいはさらにはコバルトおよびタングステンを含む触媒が使用される。前記触媒は、より好ましくは硫化されており、非常に好ましくは現場でまたは現場外で予備硫化されている。工程(c2)の触媒は、好ましくは工程(c1)において使用された触媒とは異なる種類および/または組成を有する。
本発明による触媒のベース金属の含有量は、一般に約1〜60重量%、好ましくは5〜20重量%、非常に好ましくは5〜9重量%である。好ましくは触媒は、一般に好ましくはビーズ形態、ペレット形態、押出し物、例えば三葉状物(trilobe)形態に成形される。金属は、予備成形された担体上への担持によって触媒に組み込まれてよい。さらに該金属は、成形工程前に担体と混合されてもよい。該金属は、一般に水中に可溶性である前駆体塩形態、例えば硝酸塩およびヘプタモリブデン酸塩形態で導入される。この導入モードは、本発明にとって特有ではない。当業者に公知のあらゆる他の導入モードが適しうる。
【0078】
本発明による方法のこの工程において使用される触媒担体は、一般に例えばアルミナ、シリカ、シリカ・アルミナおよび酸化マグネシウム、並びに酸化チタンおよび酸化亜鉛から選ばれる多孔質固体である。これら後者の酸化物は、単独で、あるいはアルミナもしくはシリカ・アルミナとの混合物で使用されてよい。好ましくは該担体は、比表面積25〜350m/gを有する遷移アルミナまたはシリカである。さらに例えば珪藻土またはカオリンのような天然化合物は、方法のこの工程において使用される触媒担体として適しうる。
【0079】
触媒の好ましい調製モードによれば、少なくとも1つの金属または前記金属の前駆体の導入後、および場合によっては触媒の成形後に、該触媒は、第1活性化工程に付される。この活性化は、酸化とそれに続く還元により実施されるか、あるいは焼成を用いない乾燥後の還元により実施されるか、あるいはさらには単に焼成により実施されるものである。焼成工程が存在する場合、この焼成工程は、一般に空気流下に温度約100〜600℃、好ましくは200〜450℃で行われる。還元工程は、ベース金属の酸化形態のうちの少なくとも一部を金属状態に転換しうる条件下に行われる。一般にこの還元工程は、触媒を水素流下に温度少なくとも300℃で処理することからなる。還元もまた化学還元剤を用いて一部行われてもよい。
【0080】
触媒は、好ましくは硫化形態で少なくとも一部使用される。このことは、オレフィンまたは芳香族化合物のような不飽和化合物の水素化のリスクを開始段階の間に最大限に制限する利点を有する。硫黄は、種々の活性化工程の間に導入されてよい。好ましくは、硫黄または硫黄含有化合物が触媒上に導入されていた場合、いかなる酸化工程も行われない。硫黄または硫黄含有化合物は、現場外(ex situ)で、すなわち本発明による方法が行われる反応器の外部において導入されてよいし、あるいは現場(in situ)で、すなわち本発明による方法において使用される反応器内において導入されてよい。後者の場合、触媒は、好ましくは先に記載された条件下に還元され、ついで少なくとも1つの硫黄含有化合物を含む仕込原料の通過によって予備硫化される。この硫黄含有化合物は、一度分解されて、触媒上に硫黄の固定を生じる。この仕込原料は、例えばHSを含む水素、あるいは少なくとも1つの硫黄含有化合物を含む液体のようなガス状または液体状であってよい。
【0081】
好ましくは硫黄含有化合物は、現場外(ex situ)で触媒上に添加される。例えば、焼成工程後に硫黄含有化合物は、場合によっては別の化合物の存在下に触媒上に導入されてよい。次いで触媒は、場合によっては乾燥され、ついで本発明による方法の実施に使用される反応器内に移送される。従って、この反応器において、触媒は、ベース金属、および場合によっては別の金属の少なくとも一部を硫化物に変換するために水素下に処理される。本発明に特に適する手順は、フランス特許FR−B−2708596およびFR−B−2708597に記載されている。
【0082】
硫化後、触媒の硫黄含有量は、一般に0.5〜25重量%、好ましくは4〜20重量%、非常に好ましくは4〜10重量%である。この工程(c2)の間に行われる水素化脱硫は、工程(c1)の際に不飽和硫黄化合物の少なくとも1つの予備水素化を既に受けていたガソリンの飽和硫黄含有化合物を、HSに転換することを目的とする。この水素化脱硫によって、硫黄含有化合物の含有量として所望の規格に合致する流出物を得ることが可能になる。こうして得られたガソリンは、僅かなオクタンの損失(リサーチ法および/またはモーター法オクタン価の低下)しか示さない。
【0083】
本方法の工程(c1)により生じた飽和硫黄含有化合物の分解を目的とする処理は、単独で、あるいは混合物で使用されるニッケル、コバルト、鉄、モリブデンおよびタングステンからなる群から選ばれる少なくとも1つのベース金属を含む触媒を用いて、水素の存在下に温度約100〜400℃、好ましくは約150〜380℃、より好ましくは210〜360℃、非常に好ましくは220〜350℃で圧力一般に約0.5〜5MPa、好ましくは1〜3MPa、より好ましくは1.5〜3MPaで行われる。液体の空間速度は、(毎時触媒1容積当たり液体の容積で表示されて)約0.5〜10h−1、好ましくは1〜8h−1である。H/HC(炭化水素)比は、1リットル当たり100〜600リットル、好ましくは1リットル当たり20〜300リットルの範囲において所望の水素化脱硫率に応じて調整される。この水素の全部または一部は、場合によっては工程(c1)(未転換水素)に由来してよいし、あるいは工程(a1)、工程(a2)、工程(c2)または工程(d)において消費されなかった水素の再循環に由来してもよい。
【0084】
特別な操作条件下での、この工程における該第2触媒の使用により、工程(c1)により生じた流出物中に含まれる飽和化合物をHSに分解することが可能になる。この実施により、オレフィンの飽和により生じたオクタン損失を最小にして、本発明による方法の工程全体の終了時に全体的に高レベルの水素化脱硫に到達することが可能になる。何故なら、工程(c1)の間のオレフィン転換率は、一般に多くともオレフィンの20容積%、好ましくは多くとも10容積%に制限されるからである。
【0085】
少なくとも1つの中間留分の水素化処理(工程(d))
中間留分のうちの少なくとも1つの中間留分についてのこの処理は、このフラクションから硫黄含有または窒素含有化合物のほぼ全体を除去することを目的とし、かつこうして水素化処理された流出物を、パラフィンの異性化および脱水素環化を可能にするリフォーミング触媒上で処理することを目的とする。この工程は、工程(b)において得られた中間フラクションの少なくとも一部に適用される。
【0086】
この工程は、前記フラクションの完全な脱硫および脱窒を可能にする、すなわち硫黄含有または窒素含有化合物を、各々HSおよびアンモニアに変換することによって、好ましくは5重量ppm未満、より好ましくは1重量ppm未満の硫黄および窒素含有量しか含まないフラクションの取得を可能にする1つの触媒上でまたは一連の触媒上で前記フラクションを処理することからなる。
【0087】
この工程は、一般に硫黄および窒素の除去を可能にする条件下に、フラクションを、少なくとも1つの従来の水素化処理触媒上に通過させることによって行われる。特に適する触媒は、例えばコバルトまたはニッケルのような第VIII族の金属、およびタングステンまたはモリブデンのような第VIB族の金属をベースとする触媒である。典型的には、これらの条件が限定的でないものとして、この処理は、Procatalyse(プロカタリーズ)社により市販されているHR306またはHR448型触媒上で温度一般に250〜350℃、操作圧力一般に1〜5MPa、好ましくは2〜4MPa、(毎時触媒1容積当たり仕込原料の容積で表示される)空間速度一般に2〜8h−1で行われてよい。この処理の際、このフラクション中に存在するオレフィンのほぼ全体が水素化される。
【0088】
こうして得られた流出物は、冷却され、分解物質は、当業者に公知のあらゆる技術を用いて分離される。例えば洗浄方法、ストリッピング方法あるいはさらには抽出方法が挙げられる。
【0089】
次いで、脱硫されかつ脱窒された中間フラクションのうちの1つのフラクションに相当する流出物は、前記フラクションのリフォーミングを可能にする、すなわち飽和環式化合物の脱水素、パラフィンの異性化および処理済み中間フラクション中に存在するパラフィンの脱水素環化を少なくとも一部行うことを可能にする1つの触媒上または一連の触媒上で処理される。この処理は、検討されるフラクションのオクタン価を増加させることを目的とする。この処理は、従来の接触リフォーミング方法によって行われる。例えば、これを行うために、「固定床」または「移動床」方法、すなわち触媒が、各々固定床またはそれとは反対に流動床で配置され、場合によっては少なくとも1つの反応器内、並びに場合によっては別の反応器および/または少なくとも1つの再生器を含む外側流通回路内において流通に付される方法を用いるのが有利である。実施方法において、脱硫された流出物は、温度400〜700℃、毎時空間速度(触媒1kg当たり毎時処理される仕込原料のkg)0.1〜10で一般にアルミナ上に担持される白金をベースとするリフォーミング触媒と接触される。操作圧力は、0.1〜4MPaである。種々の反応の際に生成された水素の一部は、仕込原料1モル当たり水素0.1〜10モルの比において再循環されてよい。
【0090】
図1は、本発明による方法の実施の形態例を示す。この例において、硫黄を含むガソリン留分(当初ガソリン)は、導管(1)を経て接触水素化反応器(2)に導入される。この反応器により、前記ガソリン留分中に存在するジオレフィンおよび/またはアセチレン化合物を選択的に水素化することが可能である(本方法の工程(a1))。水素化反応器からの流出物(3)は、反応器(4)内に搬送され、この反応器には、ジオレフィンまたはオレフィンを伴って軽質硫黄含有化合物の重質硫黄含有化合物への変換を行い得る触媒が含まれる(工程(a2))。次いで反応器(4)からの流出物(5)は、分別塔(6)に搬送され、この分別塔により、ガソリンの3フラクションへの分離を行うことが可能になる(工程(b))。
【0091】
得られた第1フラクションは、軽質留分(7)である。当初ガソリン中に存在する軽質硫黄含有化合物が、工程(a2)で重質化合物に変換されていたので、この軽質留分は、好ましくは硫黄50ppm以下を含みかつ脱硫を必要としない。 第2フラクション(8)(中間フラクション)が得られる。このフラクションは、まず接触脱硫反応器(10)に搬送され、ついで管路(11)を経て接触リフォーミング反応器(工程(d))に搬送される。
【0092】
第3フラクション(重質フラクション)は、管路(9)を経て得られる。この留分は、まず反応器(14)内で仕込原料中に含まれる不飽和硫黄含有化合物の少なくとも一部を飽和硫黄含有化合物に変換することを可能にする触媒上で処理される(工程(c1))。反応器(14)の流出物(15)は、反応器(16)に搬送され(工程(c2))、この反応器(16)には、仕込原料中に当初存在する、および/または反応器(14)内で生成された飽和硫黄含有化合物のHSへの分解を促進させる触媒が含まれる。
【0093】
軽質留分(7)、並びに(リフォーミング反応器(12)により生じた)流出物(13)および(分解反応器(16)により生じた)流出物(17)は、脱硫されたガソリン(18)を生成するために混合される。
【0094】
さらに図1に示される別の好ましい実施の形態によれば、脱硫されなかった中間フラクション(管路8)の少なくとも一部を、管路(19)を経てついで重質フラクション(9)との混合状で反応器(14)に搬送するか(工程(c1))、あるいは管路(20)を経てついで流出物(15)との混合状で反応器(16)に搬送する(工程(c2))ことも可能である。
【0095】
【発明の実施の形態】
次の実施例は、本発明を例証する。
【0096】
[実施例1:(比較)]
表1にまとめた特徴を有する接触クラッキング・ガソリンを、硫黄含有量が10ppm未満であるような精油所の出口におけるガソリン・プールの規格値を得ることを目的として処理した。このことは、接触クラッキング装置により生じたガソリンの硫黄含有量を20重量ppm以下に削減することを必要とした。
【0097】
ガソリンを、3留分:すなわち、蒸留範囲35〜95℃を有する軽質留分と、蒸留範囲95〜150℃を有する中間留分と、蒸留範囲150〜250℃を有する重質留分とに分離した。
全体ガソリンの38容積%である軽質ガソリンの硫黄含有量は、210重量ppmであった。
【0098】
重質中間留分を、プロカタリーズ社の触媒HR306上で処理した。触媒(20ml)を、まずn−ヘプタン中にジメチルジスルフィド形態の硫黄2%を含んでなる仕込原料と接触させて、圧力3.4MPa下に350℃で4時間処理することによって硫化した。脱硫工程を、H/HC 150リットル/1リットル、VVH3h−1、35バールで300℃で行った。これらの処理条件下に、HSのストリッピング後に得られた流出物は、硫黄1ppmを含んでいた。これらの脱硫された2留分と最も軽質な留分とを混合することにより、硫黄81重量ppmを含むガソリンを生じた。
【0099】
【表1】
Figure 0004798324
【0100】
[実施例2]
実施例1に記載した特徴を有する接触クラッキング装置により生じたガソリンを、仕込原料中に存在する軽質硫黄含有化合物が重質化合物に一部転換される条件下にジオレフィンの水素化処理に付した(同時に行われる工程(a1)および工程(a2))。
【0101】
この処理を、上昇流で連続的に作用する反応器内で行った。触媒は、ニッケルおよびモリブデンをベースとした(プロカタリーズ社によって市販されている触媒HR945)。触媒を、まずn−ヘプタン中にジメチルジスルフィド形態の硫黄2%を含んでなる仕込原料と接触させて、圧力3.4MPa下に350℃で4時間処理することによって硫化した。反応を、空間速度6h−1で、全体圧力1.3MPa下に160℃で行った。仕込原料1リットル当たり水素のリットル数で表示されるH/仕込原料比は、10であった。
【0102】
次いでガソリンを、2つの留分に分離した。一方の留分は、蒸留範囲35〜80℃を有しかつガソリン留分の29容積%を占め、他方の留分は、80〜240℃で蒸留し、ガソリン留分の71容積%を占めた。軽質ガソリンの硫黄含有量は、22重量ppmであった。
【0103】
重質ガソリンを、等温管状反応器内の一連の触媒上で水素化脱硫に付した。第1触媒(触媒A、工程(c1))を、比表面積130m/gと細孔容積0.9ml/gとを有するビーズ形態の転移アルミナを、ヘプタモリブデン酸アンモニウムおよび硝酸コバルトの形態でモリブデンおよびコバルトを含む水溶液(過剰溶液を用いない)で含浸することによって得た。次いで触媒を、乾燥させ、空気下に500℃で焼成した。この試料のコバルトおよびモリブデン含有量は、CoO 3%およびMoO 10%であった。
【0104】
第2触媒(触媒B、工程(c2))を、直径2mmのビーズ形態をなし比表面積140m/gの転移アルミナから調製した。細孔容積は、1ml/担体1gであった。担体1kgを、硝酸ニッケル溶液1リットルで含浸した。ついで触媒を、120℃で乾燥させて、空気流下に400℃で1時間焼成した。触媒のニッケル含有量は、20重量%であった。
【0105】
触媒A 25mlおよび触媒B 50mlを同じ水素化脱硫反応器内に配置して、処理すべき仕込原料(重質フラクション)が、まず触媒A(工程(c1))と遭遇し、ついで触媒B(工程(c2))と遭遇するようにした。工程(c1)により生じた流出物の採取帯域を、触媒Aおよび触媒Bの間に規定した。触媒を、まずn−ヘプタン中にジメチルジスルフィド形態の硫黄2%を含んでなる仕込原料と接触させて、圧力3.4MPa下に350℃で4時間処理することによって硫化した。
【0106】
水素化脱硫の操作条件は、次の通りであった:すなわち触媒床の全体に対するVVH=1.33h−1、H/HC=360リットル/リットル、およびP=1.8MPa。触媒Aを含む接触帯域の温度は、260℃であり、触媒Bを含む接触帯域の温度は、350℃であった。得られた物質は、硫黄19ppmを含んでいた。
【0107】
脱硫された物質を、軽質ガソリンと再び組み合わせた。こうして得られたガソリンの硫黄含有量の測定によって、含有量20重量ppmが生じた。測定によって、RON 88.1およびMON 79.6、すなわち仕込原料に対する(RON+MON)/2の損失2.2ポイントを示した。このガソリンのオレフィン含有量は、22容積%であった。
【0108】
[実施例3:(本発明による)]
実施例1に記載した特徴を有する接触クラッキング装置により生じたガソリンを、仕込原料中に存在する軽質硫黄含有化合物が重質化合物に一部転換される条件下にジオレフィンの水素化処理に付した(同時に行われる工程(a1)および工程(a2))。
【0109】
この処理を、上昇流で連続的に作用する反応器内で行った。触媒は、ニッケルおよびモリブデンをベースとした(プロカタリーズ社によって市販されている触媒HR945)。触媒を、まずn−ヘプタン中にジメチルジスルフィド形態の硫黄2%を含んでなる仕込原料と接触させて、圧力3.4MPa下に350℃で4時間処理することによって硫化した。反応を、空間速度6h−1で、全体圧力1.3MPa下に160℃で行った。仕込原料1リットル当たり水素のリットル数で表示されるH/仕込原料比は、10であった。
【0110】
次いでガソリンを、4つの留分に分離した:すなわち
・蒸留範囲35〜80℃を有しかつ28容積%であり、かつ硫黄含有量20重量ppmを有する1つの留分と、
・80〜95℃で蒸留され、かつ出発ガソリン10容積%を表し、かつ硫黄250重量ppmを含む第2留分と、
・95〜150℃で蒸留され、かつ出発ガソリン30容積%を表し、かつ硫黄1000重量ppmを含む第3留分と(この留分のRONおよびMONは、各々90および79である)、
・150〜240℃で蒸留され、かつ出発ガソリン32容積%を表し、かつ硫黄4600重量ppmを含む第4留分とであった。
【0111】
第2留分と混合された重質ガソリンを、等温管状反応器内の一連の触媒上で水素化脱硫に付した。第1触媒(触媒A、工程(c))を、比表面積130m/gと細孔容積0.9ml/gとを有するビーズ形態の転移アルミナを、ヘプタモリブデン酸アンモニウムおよび硝酸コバルトの形態でモリブデンおよびコバルトを含む水溶液(過剰溶液を用いないで)で含浸することにより得た。次いで触媒を、乾燥させ、空気下に500℃で焼成した。この試料のコバルトおよびモリブデン含有量は、CoO 3%およびMoO 10%であった。
【0112】
第2触媒(触媒B、工程(d))を、直径2mmのビーズ形態をなし比表面積140m/gの転移アルミナから調製した。細孔容積は、1ml/担体1gであった。担体1kgを、硝酸ニッケル溶液1リットルで含浸した。ついで触媒を、120℃で乾燥させて、空気流下に400℃で1時間焼成した。触媒のニッケル含有量は、20重量%であった。
【0113】
触媒A 25mlおよび触媒B 50mlを同じ水素化脱硫反応器内に配置して、処理すべき仕込原料(重質フラクション)が、まず触媒A(工程(c))と遭遇し、ついで触媒B(工程(d))と遭遇するようにした。工程(c)により生じた流出物の採取帯域を、触媒Aおよび触媒Bの間に規定した。触媒を、まずn−ヘプタン中にジメチルジスルフィド形態の硫黄2%を含んでなる仕込原料と接触させて、圧力3.4MPa下に350℃で4時間処理することによって硫化した。
【0114】
水素化脱硫の操作条件は、次の通りであった:すなわち触媒床の全体に対するVVH=1.33h−1、H/HC=360リットル/リットル、およびP=1.8MPa。触媒Aを含む接触帯域の温度は、260℃であり、触媒Bを含む接触帯域の温度は、350℃であった。得られた物質は、硫黄37ppmを含んでいた。
【0115】
第3留分を、プロカタリーズ社の触媒HR306上で処理した。触媒(20ml)を、まずn−ヘプタン中にジメチルジスルフィド形態の硫黄2%を含んでなる仕込原料と接触させて、圧力3.4MPa下に350℃で4時間処理することによって硫化した。脱硫工程を、H/HC 150リットル/1リットル、VVH 3h−1、3.5MPa下に300℃で行った。これらの処理条件下に、HSのストリッピング後に得られた流出物は、硫黄1ppm以下を含んでいた。オレフィン含有量は、0.9容積%であり、オクタン価は、RONについて68.7であり、MONについて68.3であった。次いで、得られたガソリンを、プロカタリーズ社によって市販されているリフォーミング触媒CR201上で処理した。触媒(30ml)を、まず使用する前に水素流下に500℃で還元した。リフォーミング処理を、7バールの圧力下に470℃で行った。H/HC比は、500リットル/リットルであった。VVHは、2h−1であった。
【0116】
流出物を、炭素原子数5以下を有する化合物を除去することによって安定化させた。得られた改質ガソリン(リフォーマット)は、処理されたガソリン・フラクションの86%であり、硫黄含有量1重量ppm未満と、RON97と、MON86とを有していた。
【0117】
種々の処理された留分により生じたフラクションを、再混合した。硫黄含有量は、20重量ppmであった。脱硫された全体ガソリンの平均値(RON+MON)/2は、出発ガソリンの平均値に比して1.3ポイント増加した。さらに接触リフォーミング工程の際に生成された水素は、水素化処理反応区域において使用できた。このことは、本方法の明らかな利点であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すフローシートである。

Claims (10)

  1. 少なくとも下記工程:(a1)仕込原料中に含まれるジオレフィンおよびアセチレン化合物の少なくとも1つの選択的水素化と、(b) 工程(a1)の終了時に得られる流出物の少なくとも3フラクション:すなわち、炭素原子数5を有する分子を主として含み、かつ硫黄を実質上全部除去されかつ最も軽質のオレフィンを含む軽質フラクション、炭素原子数9以上を有する分子を主として含みかつ、当初ガソリン中に当初存在する硫黄含有化合物の大部分がここに濃縮されている重質フラクション、並びに炭素原子数6〜8を有する分子を主として含みかつ、オレフィンおよび芳香族化合物の比較的低い含有量を有する少なくとも1つの中間フラクションへの少なくとも1つの分離と、(c1)不飽和硫黄含有化合物の少なくとも一部分解または水素化を可能にする触媒上での、工程(b)で分離された重質ガソリンの少なくとも1つの処理と、(d)少なくとも1つの中間フラクションの少なくとも1つの脱硫および脱窒工程および、これに続く接触リフォーミングとを含む、硫黄を含む仕込原料からの低硫黄含有量を有するガソリンの製造方法。
  2. さらに、工程(b)前に位置しかつ仕込原料中および/または工程(a1)の流出物中に存在する軽質硫黄含有物質の分子量を増加させることを目的とする少なくとも1つの工程(a2)を含む、請求項1記載の方法。
  3. さらに、硫黄含有化合物の分解を可能にする触媒上での、工程(c1)の流出物の処理工程(c2)を含む請求項1または2記載の方法。
  4. 工程(c2)の触媒により、オレフィンの水素化を20容積%以下に制限することを可能にする請求項3記載の方法。
  5. さらに、少なくとも2つのフラクションの混合工程(e)を含み、これらフラクションのうちの少なくとも1つは、工程(c1)で、並びに場合によっては工程(c2)および/または工程(d)で脱硫されている、請求項1〜4のうちのいずれか1項記載の方法。
  6. 工程(b)で得られた少なくとも1つの中間フラクションの一部が、工程(c1)前に工程(b)により生じた重質フラクションと混合される、請求項1〜5のうちのいずれか1項記載の方法。
  7. 工程(b)で得られた少なくとも1つの中間フラクションの一部が、工程(c1)の流出物と混合される、請求項1〜5のうちのいずれか1項記載の方法。
  8. 脱硫および脱窒工程(d)が、オレフィンの完全水素化を伴う、請求項1〜7のうちのいずれか1項記載の方法。
  9. 仕込原料が、接触クラッキング装置により生じたガソリン留分である、請求項1〜8のうちのいずれか1項記載の方法。
  10. 工程(b)が、工程(a1)の終了時に得られる流出物の4フラクション:すなわち1つの軽質フラクション、1つの重質フラクションおよび2つの中間フラクションへの分離を含み、中間フラクションのうちの一方が、工程(d)で処理され、他方が、工程(b)で分離された重質フラクションと混合され、ついで工程(c1)および/または工程(c2)で処理される請求項1〜9のうちのいずれか1項記載の方法。
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