JP4797090B2 - ダブルメカニカルシール - Google Patents

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本発明は、回転軸とハウジングとに亘って構成されるプロセス側の第1メカニカルシールと、回転軸とハウジングとに亘って構成される大気側の第2メカニカルシールとを有するダブルメカニカルシールに関するものである。
この種のダブルメカニカルシールは、漏れ条件の厳しい箇所に用いられるものであり、シングルのメカニカルシールに比べて大なる配置スペースが必要ではあるが、二組のメカニカルシールによってほぼ完全に漏れ防止を行うことができる利点がある。プロセス側に用いられるシール対象液がアスファルト、ナフサ等の漏れたときに環境に悪影響を及ぼし易い場合に好適なシールである。
プロセス側の第1メカニカルシールとして、シール対象液をシンプル構造でシールすべく、ハウジング側に支持される静止密封環を弾性機構で回転密封環に対して押圧付勢する構造を採る場合、シール対象液の静止密封環側からの侵入を効果的に阻止できるよう弾性機構をベローズで構成すると好都合である。このような構造を持つメカニカルシールの例としては、特許文献1において開示されるものが知られている。
そこで、高機能なシール性能を得るべく、ベローズを有する第1メカニカルシールを持つ構造のダブルメカニカルシールを新たに設計するに当り、特許文献1に示される従来の構成では、場合によっては問題が出ると予測される箇所がある。それは、第1メカニカルシールの静止密封環周りの構成である。即ち、図5に示すように、環状の静止密封環37は、ベローズ6の力を受けるリテーナ38に焼き嵌め内嵌されて一体化されているので、静止密封環37の外周面37bとリテーナ38の内周面38cとの間は密封されているに対して、静止密封環37のリテーナ側外端周面37cとリテーナ38の静止密封環側内端周面38eとは単に付き合わされているだけであり、それら両者37c,38e間には間隙が存在している。
つまり、静止密封環37のリテーナ側外端周面37cとリテーナ38の静止密封環側内端周面38eとの間隙をシリンダ室とする液圧シリンダCkとして機能可能な状態となっており、ベローズ6の内側を通って静止密封環37と回転密封環(図示省略)とが接触する部分であるシール部Sに供給されるシール液eの圧がある程度高いと、焼き嵌め内嵌されている静止密封環37がリテーナ38から軸心方向に押出されてしまうおそれがある、という不都合である。
特開平11−013894号公報
本発明の目的は、ベローズで押圧付勢される静止密封環がリテーナに焼き嵌めされている構成が採られる第1メカニカルシールを有するダブルメカニカルシールを新設計するに当り、シール液の圧によっては静止密封環がリテーナから押出される不都合が回避されるように改善された状態として提供できるようにする点にある。
請求項1に係る発明は、回転軸1とハウジング2とに亘って構成されるプロセス側の第1メカニカルシールM1と、前記回転軸と1前記ハウジング2とに亘って構成される大気側の第2メカニカルシールM2とを有するダブルメカニカルシールにおいて、
前記第1メカニカルシールM1が、前記回転軸1と一体回転する回転密封環5と、前記回転軸1の軸心P方向への移動が可能に前記ハウジング側に支持され、かつ、前記軸心Pを中心とする弾性材製ベローズ6によって前記軸心P方向において前記回転密封環5に押圧付勢される環状のリテーナ8に嵌装される静止密封環7と、前記プロセス側のプロセス液tより高圧なシール液eを前記ベローズ6の内側を通して前記回転密封環5と前記静止密封環7とが接触するシール部S1に供給すべく前記ハウジング2に形成されるシール液供給路16と、を有して構成されており、
前記リテーナ8が、前記静止密封環7が密内嵌される外周部8aと、前記ベローズ6を受止めるべく前記外周部8aから径内側に延設されるフランジ部8bとを有して形成されるとともに、前記静止密封環7と前記フランジ部8bとの前記軸心P方向の隙間部14に、この隙間部14を前記ベローズ6の有効径F以下の径XでシールするOリング3が装備されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のダブルメカニカルシールにおいて、前記隙間部14における前記Oリング3の内径側にスナップリング9が装着されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のダブルメカニカルシールにおいて、前記ベローズ6の内側にて前記回転軸1に遊外嵌される状態で前記ハウジング2に一体化されるバッフル筒13が装備されており、前記シール液供給路16から供給されてくるシール液eが前記バッフル筒13の径外側を通って前記シール部に導かれる状態に構成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のダブルメカニカルシールにおいて、前記シール部S1に導かれたシール液eが、前記バッフル筒13と前記回転軸1との間を通って前記第2メカニカルシールM2における回転密封環23と前記静止密封環24とが接触するシール部S2に供給されるように、前記ハウジング2及び前記バッフル筒13が形状設定されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、隙間部にOリングを装填したことにより、隙間部をシリンダ室として機能することになる液圧シリンダの最大径をOリングの有効シール径とすることが可能になるから、ベローズの有効径よりも液圧シリンダの最大径を小にすることができる。おれにより、プロセス液より高圧なシール液が供給されても、液圧シリンダによる押圧力がベローズの有効径による押圧力よりも弱くなり、静止密封環のリテーナからの抜出しが生じないようになる。その結果、ベローズで押圧付勢される静止密封環がリテーナに焼き嵌めされている構成が採られる第1メカニカルシールを有するダブルメカニカルシールを新設計するに当り、シール液の圧によっては静止密封環がリテーナから押出される不都合が回避される改善されたものとして提供することができる。
請求項2の発明によれば、これも実施形態の項にて説明するが、隙間部にOリングを設けることにより、隙間部におけるいOリングの外周側に静止密封環とリテーナとOリングとの三者で囲まれる密閉部が形成される。その密閉部に存在する空気が、ダブルメカニカルシールの運転に伴う機器の昇温によって体積膨張し、その圧によってOリングが径内側へ食み出すおそれがある。そこで、Oリングの径内側にスナップリングを配置することにより、Oリングの径内側への食み出しを未然に防ぎ、シール部の良好な接触圧を維持することができる。つまり、隙間部にOリングを設ける構成によって生じる新たな不都合も解決することができている。
請求項3の発明によれば、回転軸とベローズとの径方向間に設けられたバッフル筒がシール液のガイド部材として機能し、シール液を円滑に第1メカニカルシールのシール部に導き、そのシール部を効率良く潤滑並びに冷却することができる。
請求項4の発明によれば、バッフル筒と回転軸との径方向間に設けられた筒状の通路が、第1メカニカルシールのシール部を経たシール液を淀ませることなく円滑で効率よく第2メカニカルシールに向けて移動させることができる利点がある。
ダブルメカニカルシール全体の断面図(実施例1) 第1メカニカルシール要部の拡大断面図 静止密封環とリテーナとの嵌合構造部分を示す要部の拡大断面図 静止密封環関連部分の構成寸法図 従来の静止密封環関連部分の構成寸法図
以下に、本発明によるダブルメカニカルシールの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
〔実施例1〕
実施例1によるダブルメカニカルシールAは、図1に示すように、回転軸1とハウジング2とに亘って構成されるプロセス側(内側)の第1メカニカルシールM1と、回転軸1とハウジング2とに亘って構成される大気側(外側)の第2メカニカルシールM2とを有して構成されている。回転軸1を囲繞するハウジング2は、シール液供給路16が形成される主ケース部2Aと、シール液出口路17が形成されるカバーケース部2Bとを有して構成されている。回転軸1には、そのプロセス側軸部1aに咬合外嵌して一体回転する回転支持部4が設けられている。
ダブルメカニカルシールAの機能を簡単に説明する。このダブルメカニカルシールAには、シール液供給路16から入ってくる高圧のシール液eが、第1メカニカルシールM1の第1シール部S1に供給されてから回転軸1の外周部を通って第2メカニカルシールM2のシール部S2に導かれ、それからシール液出口路17から排出される状態で満たされている。プロセス側にあるアスファルト、ナフサ等のシール対象tは、シール対象tより高圧のシール液eを用いて第1メカニカルシールM1にて確実にシールされ、そのシール液eは第2メカニカルシールM2により、大気側に対してシールされる。従って、シール液eが大気側やプロセス側に僅かに漏れ出る可能性はあっても、シール対象tが大気側に漏れ出ることは生じない。
さて、プロセス側に位置する第1メカニカルシールM1は、回転軸1と一体回転する第1回転密封環5と、回転軸1の軸心P方向への移動が可能にハウジング2側に支持され、かつ、軸心Pを中心とする弾性材製ベローズ6によって軸心P方向において第1回転密封環5に押圧付勢される環状のリテーナ8に嵌装される第1静止密封環7と、プロセス側のプロセス液より高圧なシール液eをベローズ6の内側を通して第1回転密封環5のシール面5aと第1静止密封環7のシール面7aとが接触して成る第1シール部S1に供給すべくハウジング2に形成されるシール液供給路16と、を有して構成されている。
回転支持部4は、プロセス側軸部1aに咬合外嵌する基回転環体4Aと、これに軸心P方向に横付けされて回転軸1に対するOリング10を持つ支持回転体4Bと、これに軸心P方向で横付けされる蓋環体4Cとから成り、蓋環体4Cと支持回転体4Bとが共締め状態で基回転環体4Aにボルト止めされている。SiC製の第1回転密封環5は、Oリング11を介して支持回転体4Bに外嵌されるとともに、蓋環体4Cの存在により支持回転体4Bから軸心P方向への抜け出しが阻止されている。尚、蓋環体4Cを支持回転体4Bから外せば、第1回転密封環5を支持回転体4Bから抜き出し可能である。
図1,図2に示すように、タングステンカーバイド製の第1静止密封環7は、焼き嵌めによってリテーナ8に密内嵌されて一体化されており、そのリテーナ8の側周壁であるフランジ部8aと主ケース部2Aのプロセス側に嵌合支持されるアダプタ12の側周面12aとに亘ってインコネル(クロム・鉄・珪素等を含むニッケル合金の商標名であって弾性材の一例)製のベローズ6が架設されている。また、主ケース部2Aの大気側には、回転軸1に対しては遊外嵌で、かつ、アダプタ12に対しては遊内嵌される状態にバッフル筒13が嵌合支持さえている。リテーナ8は、バッフル筒13に軸心P方向移動可能に外嵌され、かつ、リテーナ8とバッフル筒13との間には軸心P方向に流体の移動が可能となる通り道が形成されている。
シール液eは、回転支持部4のシール液供給路16からバッフル筒13の外周側に取り込まれ、バッフル筒13とアダプタ12、ベローズ6、リテーナ8、及び第1静止密封環7との間の環状通路を第2メカニカルシールM2側から第1メカニカルシールM1側に向かう方向に流れて第1シール部S1に供給される。第1シール部S1を経たシール液eは、バッフル筒13と回転軸1との間の環状通路を第1メカニカルシールM1側から第2メカニカルシールM2側に向かう方向に流れ、第2メカニカルシールM2のスプリングリテーナ15の背面とバッフル筒13の側周端面13aとの間を径内側から径外側に向かって流れた後、第2弾性機構18とカバーケース部2Bとの間の環状通路を第1メカニカルシールM1側から第2メカニカルシールM2側に向かう方向に流れる。そして、シール液eは第2シール部S2に供給されてから、カバーケース部2Bのシール液出口路17から外部に排出される。
つまり、ベローズ6の内側にて回転軸1に遊外嵌される状態でハウジング2に一体化されるバッフル筒13が装備されており、シール液供給路16から供給されてくるシール液eがバッフル筒13の径外側を通って第1シール部S1に導かれる状態に構成されている。そして、第1シール部S1に導かれたシール液eが、バッフル筒13と回転軸1との間を通って第2メカニカルシールM2における第2回転密封環23と第2静止密封環24とが接触する第2シール部S2に供給されるように、ハウジング2及びバッフル筒13が形状設定されている。
従って、アダプタ12、ベローズ6、リテーナ8、及び第1静止密封環7とバッフル筒13との径方向間に形成される円環状の往路25により、シール液eがバッフル筒13に導かれて第1シール部S1に及ぶことを促進させることができ、第1シール部S1を効率良く潤滑並びに冷却することができる。そして、バッフル筒13と回転軸1との径方向間に形成される円環状の復路26により、第1シール部S1を経たシール液eを円滑に第2メカニカルシールM2に導くことが可能になる。復路26からのシール液eは、スプリングリテーナ15の背面を径外側に流れてから、回転軸1上に構成される弾性機構18とカバーケース部2Bとの径方向間に形成される円環状の導入路27を進み、第2シール部S2を効率よく潤滑及び冷却した後、シール液出口路17から排出される。
図3,図4に示すように、リテーナ8が、第1静止密封環7が密内嵌される外周部8bと、ベローズ6を受止めるべく外周部8bから径内側に延設されるフランジ部8aとを有して、断面形状が略L字形となる環体に形成されている。第1静止密封環7とフランジ部8aとの軸心P方向の隙間部14に、この隙間部14をベローズ6の有効径F以下の径でシールする内装Oリング3が装備されている。
第1静止密封環7は、シール面7aの径内側及び径外側が斜めにカットされた先細り形状に形成されており、その外周面7bと外周部8bの内周面8cとは焼き嵌めによって液密嵌合されている。フランジ部8aは、第1静止密封環7の大気側端周面7cにおける外周側に当接可能な突出端周面8dと、大気側端周面7cと軸心P方向に離れた面である内側端周面8eとを有しており、大気側端周面7cと内側端周面8eとの間の環状空間部が隙間部14に形成されている。そして、隙間部14の径外側には内装Oリング3が配備され、その径内側にはスナップリング9が嵌着されている。
隙間部14の最大径である段差内周面8fに接する内装Oリング3の有効シール径Xは、ベローズ6の有効径Fよりも小さくなるように構成されている。また、スナップリング9は内装Oリング3の内側にぴったりと嵌装されている。このように、リテーナ3を弾付形状として意図的に隙間部14を作り、かつ、内装Oリング3とスナップリング9とを装填しているのは次のような理由による。
従来のメカニカルシールにおいては、図5に示すように、静止密封環37が単にリテーナ38に焼き嵌めされていただけなので、大気側端周面37cと内側端周面38eとの間には隙間があり、それによって外径が静止密封環37の外径に相当する径Dのシリンダ室が形成されていることになってしまっていた。静止密封環37のシール面37aが先窄まり断面形状となっているので、シール部Sにおけるシール液eが存在する部分の最大径は径Eで、プロセス液tの存在する部分の最小径は径Gであり、ベローズ6の有効径を径Fとすると、径D>径G>径F>径Eとなる。
しかして、プロセス液tより高圧なシール液eが供給されてシリンダ室にも入ることにより、静止密封環37をピストンとする径Dの液圧シリンダCkとして機能するので、プロセス液tが径Gと径Fとの間の面積に作用することによる押圧力と、ベローズ6による押圧力との合力よりも、シール液eが径Dと径Fとの間の面積に作用することによる押圧力が勝ることがある。そうなると、リテーナ38と静止密封環37とを互いに軸心P方向に引き離す作用が生じ、結果として、静止密封環37がリテーナ38から押出されてしまう不都合となる場合があったのである。
前記従来構造に対して本発明においては、図3や図4に示すように、リテーナ8に対して第1静止密封環7を焼き嵌めする点は同じであるが、第1静止密封環7との間に明確な隙間部14が形成されるようにリテーナ8のフランジ部8bを意図的に段付形状とし、かつ、その環状の隙間部14の径外側に沿う内装Oリング3を設けた点に特徴を有している。つまり、段差内周面8fの径を適宜に設定し、その段差内周面8fに接する内装Oリング3を装填したことにより、隙間部14をシリンダ室とする液圧シリンダCの最大径Xを内装Oリング3の有効シール径とすることが可能になる。
すると、段差内周面8fの径を適切に設定して液圧シリンダCの最大径X(=内装Oリング3の有効径)を、図3に示すように、ベローズ6の有効径Fよりも小にすることができるので、プロセス液tより高圧なシール液eが供給されても、液圧シリンダCによる押圧力は、ベローズ6の有効径Fによる押圧力よりも弱くなる。従って、シール液eが径Fと径Xとの間の面積に作用することによる押圧力が、プロセス液tが径Gと径Fとの間の面積に作用することによる押圧力と、ベローズ6による押圧力との合力に加算されてリテーナ8と第1静止密封環7とが互いに押し合うこととなり、第1静止密封環7のリテーナ8から抜出しが生じないのである。
ところで、図3に示されるように、内装Oリング3が装備された隙間部14には、段差内周面8fと大気側端周面7cと内装Oリング3との三者で囲まれる環状の密閉部19が形成される。そして、ダブルメカニカルシールAの運転に伴う機器の昇温により、密閉部19に存在する空気が体積膨張し、その結果、内装Oリング3が径内側へ食み出すおそれがある。そこで、隙間部14における内装Oリング3の径内側にスナップリング9を配置することにより、内装Oリング3の径内側への食み出しを未然に防ぎ、第1シール部S1の良好な接触圧を維持することができる。また、図示は省略するが、スナップリング9の周方向の離れ長さを短くすることにより、その取付位置が保持される構造となる。
大気側に位置する第2メカニカルシールM2は、図1に示すように、スプリングリテーナ15、複数のコイルバネ20、第2リテーナ21、ドライブピン22等を備えて成る第2弾性機構18と、第2リテーナ21に内嵌されて第2弾性機構18で軸心P方向に押圧付勢される第2回転密封環23と、カバーケース部2Bに内嵌装着される第2静止密封環24とを有して構成されている。第2回転密封環23は軸心P方向に移動可能に回転軸1に外嵌されており、そのシール面23aと第2静止密封環24のシール面24aとが接触することで第2シール部S2が形成される。
〔別実施例〕
図4に示すように、実施例1におけるスナップリング9が省略された構造でも良い。即ち、リテーナ8が、第1静止密封環7が密内嵌される外周部8aと、ベローズ6を受止めるべく外周部8aから径内側に延設されるフランジ部8bとを有して形成されるとともに、第1静止密封環7とフランジ部8bとの軸心P方向の隙間部14に、この隙間部14をベローズ6の有効径F以下の径XでシールするOリング3が装備されている構造である。隙間部14は、これをシリンダ室とする液圧シリンダCとして機能する。
1 回転軸
2 ハウジング
3 Oリング
5 回転密封環
6 ベローズ
7 静止密封環
8 リテーナ
8a 外周部
8b フランジ部
9 スナップリング
13 バッフル筒
14 隙間部
16 シール液供給路
23 回転密封環
24 静止密封環
F ベローズの有効径
M1 第1メカニカルシール
M2 第2メカニカルシール
P 軸心
S1 シール部
S2 シール部
X ベローズの有効径以下の径
e シール液
t プロセス液

Claims (4)

  1. 回転軸とハウジングとに亘って構成されるプロセス側の第1メカニカルシールと、前記回転軸と前記ハウジングとに亘って構成される大気側の第2メカニカルシールとを有するダブルメカニカルシールであって、
    前記第1メカニカルシールが、前記回転軸と一体回転する回転密封環と、前記回転軸の軸心方向への移動が可能に前記ハウジング側に支持され、かつ、前記軸心を中心とする弾性材製ベローズによって前記軸心方向において前記回転密封環に押圧付勢される環状のリテーナに嵌装される静止密封環と、前記プロセス側のプロセス液より高圧なシール液を前記ベローズの内側を通して前記回転密封環と前記静止密封環とが接触するシール部に供給すべく前記ハウジングに形成されるシール液供給路と、を有して構成されており、
    前記リテーナが、前記静止密封環が密内嵌される外周部と、前記ベローズを受止めるべく前記外周部から径内側に延設されるフランジ部とを有して形成されるとともに、前記静止密封環と前記フランジ部との前記軸心方向の隙間部に、この隙間部を前記ベローズの有効径以下の径でシールするOリングが装備されているダブルメカニカルシール。
  2. 前記隙間部における前記Oリングの内径側にスナップリングが装着されている請求項1に記載のダブルメカニカルシール。
  3. 前記ベローズの内側にて前記回転軸に遊外嵌される状態で前記ハウジングに一体化されるバッフル筒が装備されており、前記シール液供給路から供給されてくるシール液が前記バッフル筒の径外側を通って前記シール部に導かれる状態に構成されている請求項1又は2に記載のダブルメカニカルシール。
  4. 前記シール部に導かれたシール液が、前記バッフル筒と前記回転軸との間を通って前記第2メカニカルシールにおける回転密封環と前記静止密封環とが接触するシール部に供給されるように、前記ハウジング及び前記バッフル筒が形状設定されている請求項3に記載のダブルメカニカルシール。
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