JP4795868B2 - コーンクラッチ機構 - Google Patents

コーンクラッチ機構 Download PDF

Info

Publication number
JP4795868B2
JP4795868B2 JP2006173942A JP2006173942A JP4795868B2 JP 4795868 B2 JP4795868 B2 JP 4795868B2 JP 2006173942 A JP2006173942 A JP 2006173942A JP 2006173942 A JP2006173942 A JP 2006173942A JP 4795868 B2 JP4795868 B2 JP 4795868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction surface
clutch
male
cone
side clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006173942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008002617A (ja
Inventor
賢治 鎌田
信近 片桐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2006173942A priority Critical patent/JP4795868B2/ja
Publication of JP2008002617A publication Critical patent/JP2008002617A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4795868B2 publication Critical patent/JP4795868B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/22Friction clutches with axially-movable clutching members
    • F16D13/24Friction clutches with axially-movable clutching members with conical friction surfaces cone clutches
    • F16D13/32Friction clutches with axially-movable clutching members with conical friction surfaces cone clutches in which two or more axially-movable members are pressed from one side towards an axially-located member
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01DHARVESTING; MOWING
    • A01D34/00Mowers; Mowing apparatus of harvesters
    • A01D34/01Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus
    • A01D34/412Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus having rotating cutters
    • A01D34/63Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus having rotating cutters having cutters rotating about a vertical axis
    • A01D34/67Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus having rotating cutters having cutters rotating about a vertical axis hand-guided by a walking operator
    • A01D34/68Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus having rotating cutters having cutters rotating about a vertical axis hand-guided by a walking operator with motor driven cutters or wheels
    • A01D34/6806Driving mechanisms
    • A01D34/6812Braking or clutching mechanisms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/74Features relating to lubrication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/12Mechanical clutch-actuating mechanisms arranged outside the clutch as such
    • F16D2023/123Clutch actuation by cams, ramps or ball-screw mechanisms

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

本発明は、駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部の一方に雄テーパ摩擦面、他方に雌テーパ摩擦面が設けられ、テーパ摩擦面の摩擦力で動力を伝えるコーンクラッチ機構に関する。
歩行型芝刈機などの作業機のなかには、走行速度を変える変速装置としてキーシフト式変速装置を備えたものがある。キーシフト式変速装置はクラッチ機構および変速機構で構成される。
このクラッチ機構は、駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部がそれぞれ潤滑油に浸漬されている。駆動側クラッチ部に円錐形の雄テーパ摩擦面が設けられるとともに、被動側クラッチ部に雌テーパ摩擦面が設けられている。
クラッチ機構によれば、クラッチ「入り」の状態において、雄テーパ摩擦面が雌テーパ摩擦面に押し付けられ、駆動側クラッチ部の回転が各摩擦面を介して被動側クラッチ部に伝えられる。
ここで、雄テーパ摩擦面を雌テーパ摩擦面に押し付けた状態において、雄テーパ摩擦面全域と雌テーパ摩擦面全域とが面接触する。
このため、例えば、クラッチ「切り」から「入り」に切り替えるときに、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間に潤滑油を導いて、各テーパ摩擦面の摩擦量を抑えることは難しい。
この問題を解消するために、雄テーパ摩擦面に、軸線を中心として螺旋状の油溝を形成するとともに、軸線方向に沿って直線状の油溝が形成されたクラッチ機構が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、雌テーパ摩擦面に軸線方向に沿ってスリットを形成し、雌テーパ摩擦面を備えた被動側クラッチ部の外側にコイルスプリングを巻き付けることで被動側クラッチ部の強度を確保するクラッチ機構が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002−349599号公報 特開平6−272719号公報
特許文献1のクラッチ機構によれば、雄テーパ摩擦面に螺旋状の油溝や直線状の油溝を形成することで、それぞれの油溝に潤滑油を蓄えることが可能になる。
螺旋状の油溝や直線状の油溝に潤滑油を蓄えることで、例えば、クラッチ「切り」から「入り」に切り替えるときに、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間に潤滑油を導いて、各テーパ摩擦面の摩擦量を抑えることは可能になる。
しかし、雄テーパ摩擦面に螺旋状や直線状の油溝を形成するため、雄テーパ摩擦面の面積は小さく抑えられる。
雄テーパ摩擦面の面積を確保するためには、駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部の形状を大きくする必要があり、そのことがクラッチ機構の小型化を妨げていた。
一方、特許文献2のクラッチ機構によれば、雌テーパ摩擦面にスリットを形成することで、スリットに潤滑油を蓄えることが可能になる。
スリットに潤滑油を蓄えることで、例えば、クラッチ「切り」から「入り」に切り替えるときに、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間に潤滑油を導いて、各テーパ摩擦面の摩擦量を抑えることは可能になる。
しかし、雌テーパ摩擦面に軸線方向に沿ってスリットを形成するために、被動側クラッチ部の強度を確保することが難しい。
このため、被動側クラッチ部の強度を確保するためには、被動側クラッチ部の外側にコイルスプリングを巻き付ける必要があり、そのことがクラッチ機構の小型化を妨げていた。
本発明は、テーパ摩擦面の潤滑性を高めることができ、かつ小型化を図ることができるコーンクラッチ機構を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部がそれぞれ潤滑油に浸漬されたコーンクラッチ機構において、前記駆動側クラッチ部および前記被動側クラッチ部のうち、一方のクラッチ部に円錐形の雄テーパ摩擦面が設けられるとともに、この雄テーパ摩擦面に嵌合可能な雌テーパ摩擦面が他方のクラッチ部に設けられ、前記雄テーパ摩擦面および前記雌テーパ摩擦面の少なくとも一方に、前記各クラッチ部の軸線方向に沿って前記潤滑油を蓄える油溝が設けられ、前記雄テーパ摩擦面および前記雌テーパ摩擦面の摩擦力で前記駆動側クラッチ部の回転を前記被動側クラッチ部に伝えることを特徴とする。
請求項2は、前記駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部のうち、少なくとも一方のクラッチ部が焼結合金で成形され、前記テーパ摩擦面に微細な凹部を有することを特徴とする。
請求項3は、前記一方のクラッチ部は、前記油溝が設けられたクラッチ部であり、前記油溝は、前記一方のクラッチ部を前記焼結合金で成形する際に同時に成形されたものであることを特徴とする。
請求項4は、前記油溝は、両端部にそれぞれ開口部が形成されたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面の少なくとも一方に、潤滑油を蓄える油溝をクラッチ部の軸線方向に沿って設けた。この油溝に潤滑油を蓄えることで、雄テーパ摩擦面と雌テーパ摩擦面との間に潤滑油を良好に保つことができる。
これにより、例えば、クラッチを「切り」から「入り」に切り替えるときに、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間の潤滑性を高めて摩耗量を抑えることができる。
さらに、万が一、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間に不要物が存在した場合、不要物を油溝に逃がして、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間から除去することができる。
油溝に逃がした不要物は、油溝に沿って導かれ外部に排出される。
また、潤滑油を蓄える油溝をクラッチ部の軸線方向に沿ってのみに設けたので、油溝の割合をテーパ摩擦面に対して比較的小さく抑えることができる。よって、テーパ摩擦面に油溝を形成しても、テーパ摩擦面を十分に確保することができる。
テーパ摩擦面を十分に確保することで、摩擦力不足をなくすとともに、テーパ摩擦面を均一に押し付けることが可能になる。
テーパ摩擦面を十分に確保することができるので、クラッチ部を大型化してテーパ摩擦面を確保する必要はない。
さらに、油溝は、テーパ摩擦面に対して僅かに凹んだ溝である。よって、テーパ摩擦面に油溝を形成しても、クラッチ部の強度を十分に確保することが可能である。
これにより、クラッチ部にコイルスプリングなどの補強部材を巻き付けてクラッチ部の強度を確保する必要がない。
このように、テーパ摩擦面を確保するためにクラッチ部の形状を大きくする必要がなく、かつクラッチ部にコイルスプリングなどの補強部材を巻き付けてクラッチ部の強度を確保する必要がないので、クラッチ部の小型化を図ることができる。
さらに、クラッチ部の小型化を図ることで、小型作業機への搭載が可能になり、用途の拡大を図ることができる。
また、請求項2に係る発明では、クラッチ部を焼結合金で成形することで、テーパ摩擦面に微細な凹部を有するようにした。テーパ摩擦面に微細な凹部を有することで、微細な凹部に潤滑油を蓄えることが可能になる。
このように、凹部に潤滑油を蓄えることで、テーパ摩擦面の潤滑性を高めることができる。
さらに、請求項3に係る発明では、クラッチ部を焼結合金で成形する際に、テーパ摩擦面に油溝を同時に成形する。
これにより、油溝を機械加工で形成する必要がなく、生産性を高めることができる。
また、請求項4に係る発明では、油溝の両端部に開口部を形成することで、開口部から油溝に潤滑油を良好に導くことができる。
これにより、雄テーパ摩擦面と雌テーパ摩擦面との間に潤滑油を一層良好に保つことができ、例えば、クラッチを「切り」から「入り」に切り替えるときに、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間の潤滑性を高めて摩耗量を一層良好に抑えることができる。
さらに、油溝の両端部に開口部を形成することで、油溝に逃がした不要物を両端部の開口から良好に排出することができる。
これにより、油溝に不要物が残ることを防いで、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面間に存在した不要物を油溝に良好に逃がすことができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をR、上側をUp、下側をDwとして示す。
また、実施の形態においては、本発明に係るコーンクラッチ機構をキーシフト式変速装置に内蔵し、キーシフト式変速装置を歩行型芝刈機に設けた例について説明するが、本発明に係るコーンクラッチ機構の用途はキーシフト式変速装置や歩行型芝刈機に限定するものではない。
図1は本発明に係るコーンクラッチ機構を備えた歩行型芝刈機を示す斜視図、図2は本発明に係るコーンクラッチ機構を内蔵したキーシフト式変速装置を示す平面図である。
歩行型芝刈機10は、機体(図示せず)の前部に左右の前輪11を備えるとともに後部に左右の後輪12を備え、左右の前輪11および左右の後輪12間にエンジン13を備え、このエンジン13の下方に芝刈用刈刃14を備え、エンジン13の回転を左右の後輪12に伝えるキーシフト式変速装置15を備え、前記機体から後方へ操作用のハンドル17を延ばしたものである。
キーシフト式変速装置15は、ケース21にコーンクラッチ機構52および変速機構53が内蔵され、ケース21の上部から入力軸24が上方に突出し、入力軸24の上端に従動プーリ25が設けられ、ケース21の左右側部から後輪駆動軸26が延出され、ケース21の上部にクラッチアーム27および変速アーム28が設けられている。
入力軸24はコーンクラッチ機構52に連結されている。クラッチアーム27は、コーンクラッチ機構52を操作するアームである。変速アーム28は、変速機構53を操作するアームである。
ケース21は、上部ケース22および下部ケース23をボルト31…(…は複数を示す)で締め付けることにより密封状態に組み立てられ、ケース21内に潤滑油50(図3参照)が充填されている。
従動プーリ25は、駆動ベルト32を介して駆動プーリ33に連結されている。駆動プーリ33は、エンジン13に連結された駆動軸34に設けられている。
後輪駆動軸26の左端部に左ギヤ36が備えられ、左ギヤ36が左従動ギヤ37に噛み合っている。左従動ギヤ37に左車軸38を介して左後輪12が連結されている。
後輪駆動軸26の右端部に右ギヤ41が備えられ、右ギヤ41が右従動ギヤ42に噛み合っている。右従動ギヤ42に右車軸43を介して右後輪12が連結されている。
クラッチアーム27は、クラッチケーブル45を介してクラッチレバー46に連結されている。クラッチレバー46は、ハンドル17に揺動自在に設けられている。
クラッチレバー46を操作することで、クラッチアーム27が作動し、キーシフト式変速装置15をクラッチ「入り」とクラッチ「切り」とに切り替える。
変速アーム28は、変速ケーブル47を介して変速レバー48に連結されている。変速レバー48は、ハンドル17に設けられている。
変速レバー48を操作することで、変速アーム28が作動し、キーシフト式変速装置15を変速する。
歩行型芝刈機10によれば、エンジン13を駆動することにより駆動軸34が回転する。駆動軸34が回転することで、駆動プーリ33が回転するとともに、芝刈用刈刃14が回転する。駆動プーリ33が回転することで、駆動ベルト32および駆動ベルト32を介して入力軸24が回転する。
入力軸24の回転が後輪駆動軸26に伝わる。後輪駆動軸26の回転が、左車軸38を介して左後輪12に伝わるとともに、右車軸43を介して右後輪12に伝わる。
これにより、左右の後輪12,12および左右の前輪11,11で駆動しながら、芝刈用刈刃14で芝草などの草を刈ることができる。
図3は本発明に係るキーシフト式変速装置を示す断面図である。
キーシフト式変速装置15は、密封状態のケース21内の中間軸51にコーンクラッチ機構52が設けられ、ケース21内の中間軸51および後輪駆動軸(以下、「変速軸」という)26に変速機構53が設けられ、ケース21内に潤滑油50が充填されている。
すなわち、コーンクラッチ機構52および変速機構53は潤滑油50中に浸漬されている。
中間軸51は、左右の端部51a,51bがそれぞれ左右の中間軸ブッシュ55,56を介してケース21に回転自在に支持されている。
この中間軸51にコーンクラッチ機構52が設けられている。
なお、本発明に係るコーンクラッチ機構52については、図4〜図6において詳しく説明する。
変速軸26は、左右の変速軸ブッシュ57,58を介してケース21に回転自在に支持され、左右の側部21a,21bからケース21の外部に延出されている。
変速軸26の右変速軸ブッシュ58近傍の部位に貫通孔61が形成され、貫通孔61に抜止ピン62が差し込まれる。抜止ピン62に隣接してカラー63が設けられている。
カラー63は、外周から抜止ピン62側に折り曲げられた折曲片63aを備える。折曲片63aを抜止ピン62の両端側に配置することで、抜止ピン62が貫通孔61から抜け出すことを防止する。この変速軸26に変速機構53が設けられている。
変速機構53は、中間軸51に第1〜第3の駆動ギヤ84〜86が複数個設けられ、第1〜第3の駆動ギヤ84〜86に第1〜第3の変速ギヤ87〜89が噛み合い、第1〜第3の変速ギヤ87〜89がボス部材90に回転自在に取り付けられ、ボス部材90が変速軸26に取り付けられ、ボス部材90の右側にシフタ92が設けられ、シフタ92にキー部材およびばね部材(図示せず)が設けられ、シフタ92を操作するシフトフォーク98を備える。
第1〜第3の変速ギヤ87〜89のうち、選択した変速ギヤにキー部材を係合させることで、選択した変速ギヤを変速軸26と一体に回転させることができる。
シフトフォーク98には、変速操作軸99を介して変速アーム28(図2参照)が設けられている。
図1に示す変速レバー48を操作することで、変速アーム28が作動して変速操作軸99が回動する。変速操作軸99が回動することで、シフトフォーク98が変速操作軸99を軸にしてスイング移動する。シフトフォーク98がスイング移動することで、シフタ92が変速軸26に沿って摺動する。
以下、本発明に係るコーンクラッチ機構52について詳しく説明する。
図4は本発明に係るコーンクラッチ機構を示す断面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は本発明に係るコーンクラッチ機構を示す分解斜視図である。
なお、図6においては、コーンクラッチ機構52の理解を容易にするために、前方部位を上方に向け、後方部位を下方に向けて図示した。
コーンクラッチ機構52は、ケース21に内蔵されたクラッチ54と、クラッチ54の左右側に隣接させて設けられた左右のスラストワッシャ(スラストベアリング)72,73と、左スラストベアリング72の左側に隣接させて設けられたクラッチプレート74と、クラッチプレート74の後端部74a左側に設けられたカム部材75とを備える。
クラッチ54は、駆動側クラッチ部59と、被動側クラッチ部60とからなる。
クラッチ54は、駆動側クラッチ部59および被動側クラッチ部60が接触状態で「入り」となり、駆動側クラッチ部59の回転を被動側クラッチ部60に伝える状態に保つ。
一方、クラッチ54は、駆動側クラッチ部59および被動側クラッチ部60が非接触状態で「切り」となり、駆動側クラッチ部59の回転を被動側クラッチ部60に伝えない状態に保つ。
右スラストベアリング73は、右中間軸ブッシュ56に当接されている。
被動側クラッチ部60は、中間軸51に設けられた左右のコーン65,66からなる。
図6に示すように、左コーン65は、焼結合金で円錐形(コーン形)に形成され、外周に円錐形の左雄テーパ摩擦面(雄テーパ摩擦面)70が設けられ、中央に左嵌合孔101が形成され、左嵌合孔101の内周面に一対の左凹部102が形成されている。
左雄テーパ摩擦面70は、左コーン65が焼結合金で成形される際に、同時に成形された面である。
焼結合金は、一例として、銅(Cu)、炭素(C)や鉄(Fe)の粉体を焼結して得られた合金である。
左雄テーパ摩擦面70は、基端部70aから先端部70bに向けて徐々に小径になるように形成されている。
左雄テーパ摩擦面70には、左コーン65の軸線64方向に沿って左油溝(油溝)103…が90度の間隔をおいて等間隔に4本設けられている。
左油溝103は、両端部にそれぞれ開口部103a,103aが形成されている。
具体的には、左油溝103を左雄テーパ摩擦面70の基端部70aから先端部70bまで延ばした。左油溝103の両端部が基端部70aおよび先端部70bでそれぞれ開口されることで、左油溝103の両端部に開口部103a,103aが形成される。
この左油溝103は、左コーン65を焼結合金で成形する際に、左雄テーパ摩擦面70に同時に成形される溝である。
これにより、左油溝103を機械加工で形成する必要がなく、生産性を高めることができる。
左油溝103は、潤滑油50(図3参照)を蓄え、かつ不純物を排出するための凹みである。
また、左雄テーパ摩擦面70は、前述したように、左コーン65が焼結合金で成形される際に、同時に成形された面である。
左コーン65を焼結合金で成形することで、焼結合金内の気孔が左テーパ摩擦面70に微細な凹部104…として露出する。
これにより、微細な凹部104…に潤滑油50を蓄えることが可能になる。凹部104…に潤滑油50を蓄えることで、左雄テーパ摩擦面70の潤滑性を高めることができる。
なお、この凹部104…は、左雄テーパ摩擦面70の面積に影響を与えない微細な凹みである。
左嵌合孔101が中間軸51に嵌め込まれ、一対の左凹部102が左ロックピン67の両端部67a,67aにそれぞれ嵌合される。左ロックピン67は、中間軸51の左貫通孔105(図4参照)に挿入されている。
これにより、左コーン65は、中間軸51にロックされ、中間軸51と一体に回転する。
右コーン66は、左コーン65と左右対称の部材であり、焼結合金で円錐形(コーン形)に形成され、外周に円錐形の右雄テーパ摩擦面(雄テーパ摩擦面)71が設けられ、中央に右嵌合孔106が形成され、右嵌合孔106の内周面に一対の右凹部107が形成されている。
右雄テーパ摩擦面71は、右コーン66が焼結合金で成形される際に、同時に成形された面である。
焼結合金は、一例として、銅(Cu)、炭素(C)や鉄(Fe)の粉体を焼結して得られた合金である。
右雄テーパ摩擦面71は、左雄テーパ摩擦面70と同様に、基端部71aから先端部71bに向けて徐々に小径になるように形成されている。
右雄テーパ摩擦面71には、右コーン66の軸線64方向に沿って右油溝(油溝)108…が90度の間隔をおいて等間隔に4本設けられている。
右油溝108は、両端部108a,108aがそれぞれ開口されている。
具体的には、右油溝108を右雄テーパ摩擦面71の基端部71aから先端部71bまで延ばした。右油溝108の両端部が基端部71aおよび先端部71bでそれぞれ開口されることで、右油溝108の両端部に開口部108a,108aが形成される。
この右油溝108は、右コーン66を焼結合金で成形する際に、右雄テーパ摩擦面71に同時に成形される溝である。
これにより、右油溝108を機械加工で形成する必要がなく、生産性を高めることができる。
右油溝108は、潤滑油50(図3参照)を蓄え、かつ不純物を排出するための凹みである。
また、右雄テーパ摩擦面71は、前述したように、右コーン66が焼結合金で成形される際に、同時に成形された面である。
右コーン66を焼結合金で成形することで、焼結合金内の気孔が右テーパ摩擦面71に微細な凹部109…として露出する。
これにより、微細な凹部109…に潤滑油50を蓄えることが可能になる。凹部109…に潤滑油50を蓄えることで、右雄テーパ摩擦面71の潤滑性を高めることができる。
なお、この凹部109…は、右雄テーパ摩擦面71の面積に影響を与えない微細な凹みである。
右嵌合孔106が中間軸51に嵌め込まれ、一対の右凹部107が右ロックピン68の両端部68a,68aにそれぞれ嵌合されている。右ロックピン68は、中間軸51の右貫通孔111(図4参照)に挿入されている。
これにより、右コーン66は、中間軸51にロックされ、中間軸51と一体に回転する。
図4、図5に示すように、駆動側クラッチ部59は、左右のコーン65,66に嵌め込み可能に、筒状体に形成された部材である。
この駆動側クラッチ部59は、内周面のうち、左側の部位に左雌テーパ摩擦面(雌テーパ摩擦面)77が設けられ、右側の部位に右雌テーパ摩擦面(雌テーパ摩擦面)78が設けられ、外周にウォームホイール76が形成されている。
左雌テーパ摩擦面77は、左雄テーパ摩擦面70に嵌合可能な傾斜面である。
右雌テーパ摩擦面78は、右雄テーパ摩擦面71に嵌合可能な傾斜面である。
以上説明したように、コーンクラッチ機構52によれば、左右の雄テーパ摩擦面70,71に、左右の油溝103…,108…を被動側クラッチ部60の軸線64方向に沿ってそれぞれ設けた。
よって、左右の油溝103…,108…に潤滑油50(図3参照)を蓄えることで、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との間に潤滑油50を良好に保つとともに、右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78との間に潤滑油50を良好に保つことができる。
これにより、例えば、クラッチ54を「切り」から「入り」に切り替えるときに、駆動側クラッチ部59および被動側クラッチ部60間の潤滑性を高めて摩耗量を抑えることができる。
さらに、万が一、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との間や、右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78との間に不要物が存在した場合、不要物を左右の油溝103…,108…に逃がすことができる。
よって、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との間や、右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78との間から除去することができる。
左右の油溝103…,108…に逃がした不要物は、油溝103…,108…に沿って導かれ外部に排出される。
加えて、左油溝103…の両端部に開口部103a…,103a…を形成するとともに、右油溝108…の両端部に開口部108a…,108a…を形成する。各開口部103a…,108a…から左右の油溝103…,108…に潤滑油50(図3参照)を良好に導くことができる。
よって、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との間に潤滑油50を一層良好に保つとともに、右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78との間に潤滑油50を一層良好に保つことができる。
さらに、左油溝103…の両端部に開口部103a…,103a…を形成するとともに、右油溝108…の両端部に開口部108a…,108a…を形成することで、左右の油溝103…,108…に逃がした不要物を両端部の開口から良好に排出することができる。
これにより、左油溝103…に不要物が残ることを防いで、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との間に存在した不要物を油溝に良好に逃がすことができる。
また、右油溝108…に不要物が残ることを防いで、右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78との間に存在した不要物を油溝に良好に逃がすことができる。
ところで、従来のコーンクラッチ機構においては、組立後に、クラッチの「切れ」を良くするためにテーパ摩擦面に馴染みをつける作業が必要であった。
しかし、コーンクラッチ機構52は、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との間に潤滑油50(図3参照)を良好に保つとともに、右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78との間に潤滑油50を良好に保つことで、コーンクラッチ機構52の組立直後からクラッチ54の「切れ」を良くすることができる。
よって、本発明に係るコーンクラッチ機構52によれば、テーパ摩擦面に馴染みをつける作業を不要にできる。
また、潤滑油50を蓄える左右の油溝103…,108…を被動側クラッチ部60の軸線方向に沿ってのみに設けた。左雄テーパ摩擦面70に対して左油溝103…の割合を小さく抑え、右雄テーパ摩擦面71に対して右油溝108…の割合を小さく抑えることができる。
よって、左右の雄テーパ摩擦面70,71にそれぞれ左右の油溝103…,108…を形成しても、左右の雄テーパ摩擦面70,71の面積を十分に確保することができる。
左右の雄テーパ摩擦面70,71を十分に確保することで、摩擦力不足をなくすとともに、テーパ摩擦面を均一に押し付けることが可能になる。
左右の雄テーパ摩擦面70,71を十分に確保することができるので、被動側クラッチ部60(すなわち、クラッチ54)を大型化してテーパ摩擦面を確保する必要はない。
さらに、左右の油溝103…,108…は、それぞれ左右の雄テーパ摩擦面70,71に対して僅かに凹んだ溝である。
よって、左右の雄テーパ摩擦面70,71にそれぞれ左右の油溝103…,108…を形成しても、被動側クラッチ部60の強度を十分に確保することが可能である。
これにより、被動側クラッチ部60にコイルスプリングなどの補強部材を巻き付けて被動側クラッチ部60の強度を確保する必要がない。
このように、左右の雄テーパ摩擦面70,71を確保するために被動側クラッチ部60を大きくする必要がなく、かつ被動側クラッチ部60にコイルスプリングなどの補強部材を巻き付けて被動側クラッチ部60の強度を確保する必要がないので、被動側クラッチ部60の小型化を図ることができる。
図4に示すように、駆動側クラッチ部59のウォームホイール76にはウォーム79が噛み合っている。ウォーム79は入力軸24(図1も参照)に同軸上に形成されている。
よって、入力軸24が回転すると、ウォーム79が回転し、ウォーム79の回転がウォームホイール76に伝わる。
左コーン65の左側に左スラストベアリング72が設けられている。左スラストベアリング72は、中間軸51に移動自在に嵌合されている。
左スラストワッシャ72に隣接してクラッチプレート74が設けられている。
クラッチプレート74は、略矩形状に形成されるとともに、側面視で略湾曲状に形成され、中央に嵌合孔113が形成された部材である。
図4に示すように、クラッチプレート74は、中間軸51に嵌合孔113が移動自在に嵌合され、ケース21の支持突部115に前端部74bの左面が当接され、左スラストベアリング72に中央部74cの右面が当接され、カム部材75のカム81に後端部74aの左面が当接されている。
これにより、クラッチプレート74が、支持突部115およびカム81と、左スラストベアリング72とで図示の位置に挟持される。
さらに、クラッチプレート74は、ケース21の前位置決め突部116で前縁74dの前方向への移動が規制され、ケース21の後位置決め突部117で後縁74eの後方向への移動が規制される。
これにより、クラッチプレート74は、前後の位置決め突部116,117で前後方向に対して位置決めされる。
なお、クラッチプレート74の上下方向の位置決めについては後述する。
クラッチプレート74の後端部74a左側にカム部材75が設けられている。
図5に示すように、カム部材75は、クラッチプレート74の後端部74aに接触しているカム81と、カム81の両端部81a,81aに設けられた上下のカム軸82,83とからなる。
クラッチプレート74に臨む部位が凹部121に形成され、凹部121内にクラッチプレート74の後端部74aが入り込んでいる。この凹部121の底面122がカム81の支持面を形成する。
カム81は、クラッチプレート74の後端部74aにおいて、上縁74fから下縁74gに向けて上下方向に延びるロッド状部材である。
図4に示すように、カム81は、断面略扇形のカム面120が形成されている。カム面120は、平坦な支持面122と、平坦な後面123と、円弧状の張出面124とを有する。
支持面122は、クラッチ54が非接続状態において、クラッチプレート74の後端部74aに接触する平坦な面である。
支持面122は、前述したように、凹部121の底面で形成した面である。支持面122(すなわち、カム81のうち、クラッチプレート74に臨む部位)を、上下のカム軸82,83の中心126側に寄せることができる(図5も参照)。
よって、クラッチ54が非接続状態において、支持面122をクラッチプレート74に近接させた際に、上下のカム軸82,83をクラッチプレート74側に寄せることができる。
これにより、カム部材75をクラッチプレート74に一層近づけることが可能になり、コーンクラッチ機構52のコンパクト化を図ることができる。
また、カム部材75のうち、クラッチプレート74に臨む部位を凹部121とすることで、クラッチプレート74に臨む部位(すなわち、支持面122)を上下のカム軸82,83の中心126側に簡単な構成で寄せることができる。
これにより、カム部材75を簡素な形状にすることができる。
さらに、支持面122を平坦面とし、この平坦な支持面122をクラッチプレート74に面接触させた。支持面122をクラッチプレート74に面接触させることで、カム81の支持面122やクラッチプレート74に作用する荷重を分散させることができる。
これにより、カム81(すなわち、カム部材75)やクラッチプレート74の耐久性を一層向上させることができる。
後面123は、支持面122の後端から左方向(すなわち、クラッチプレート74から離れる方向)に延びる平坦な面である。
支持面122の前端部から後面123の左端部まで、左右のカム軸82,83に対して半径方向に張り出した張出部125を備える。この張出部125は、表面が張出面124となる。
すなわち、張出面124は、支持面122の前端部から後面123の左端部まで、左右のカム軸82,83に対して半径方向に張り出した円弧面である。
張出面124と支持面122との交差部で頂部128が形成される。
図5に示すように、上カム軸82は、上部ケース22の上取付孔131に回動自在に差し込まれ、上取付孔131から突出した上端部82aにクラッチアーム27がナット132で取り付けられている。
上取付孔131は、上部ケース22の上ボス133に形成されている。
下カム軸83は、下部ケース23の下取付孔135に回動自在に差し込まれている。
下取付孔135は、下部ケース23の下ボス136に形成されている。
よって、上カム軸82が上ボス133に回転自在に支持されるとともに、下カム軸83が下ボス136に回転自在に支持される。
これにより、カム部材75は上下のボス133,136に回転自在に取り付けられる。
カム81に備えた張出部125のうち、上端部125aを、上ボス133の内側端部133aに近接配置させ、下端部125bを、下ボス136の内側端部136aに近接配置させる。
よって、張出部の上端部を上ボス133の内側端部133aに当接させることで、カム部材75の上方への移動を規制する。
また、張出部の下端部を下ボス136の内側端部136aに当接させることで、カム部材75の下方への移動を規制する。
これにより、カム部材75が軸線方向(上下方向)に移動することを防いで、カム81を操作位置に位置決めすることができる。
張出部125の上下の端部125a,125bをカム81の位置決め部として用いることで、カム81の位置決め部材をカム部材75に個別に取り付ける必要がない。これにより、部品点数を減らすことができる。
ここで、上ボス133の内側端部133aにクラッチプレート74の上縁74fを近接することで、内側端部133aで上縁74fが上方に移動することを規制する。
さらに、下ボス136の内側端部136aにクラッチプレート74の下縁74gを近接することで、内側端部136aで下縁74gが下方に移動することを規制する。
これにより、クラッチプレート74は、上ボス133の内側端部133aおよび下ボス136の内側端部136aで上下方向に対して位置決めされる。
つぎに、コーンクラッチ機構52のクラッチ54を非接続状態から接続状態に切り替える例を図7に基づいて説明する。
図7(a),(b)は本発明に係るコーンクラッチ機構を非接続状態から接続状態に切り替える動作を説明する図である。
(a)に示すように、クラッチ54の非接続状態において、支持面122はクラッチプレート74の後端部74aに接触している。
この状態から、クラッチ54を接続状態にする際には、上下のカム軸82,83(上カム軸82は図5参照)を軸にしてカム部材75を矢印A方向に回転する。カム部材75が回転することでカム81が矢印A方向に回転する。
カム81の頂部128がクラッチプレート74側に移動して、頂部128でクラッチプレート74の後端部74aを左スラストベアリング72に向けて押圧する。
クラッチプレート74は、前端部74bがケース21の支持突部115に当接している。よって、クラッチプレート74は、前端部74bを支点として後端部74aが矢印Bの如く左スラストベアリング72に向けて移動する。
(b)において、クラッチプレート74の後端部74aが左スラストベアリング72に向けて移動することで、左スラストベアリング72が矢印Cの如くクラッチ54に向けて移動する。
よって、左雄テーパ摩擦面70が左雌テーパ摩擦面77に押圧されるとともに、右雄テーパ摩擦面71が右雌テーパ摩擦面78に押圧される。
これにより、左雄テーパ摩擦面70と左雌テーパ摩擦面77との摩擦力、および右雄テーパ摩擦面71と右雌テーパ摩擦面78の摩擦力で駆動側クラッチ部59の回転が被動側クラッチ部60に伝えられる。
すなわち、カム81の頂部128でクラッチプレート74を押圧することで、クラッチ54が非接続状態から接続状態に切り替わる。
つぎに、コーンクラッチ機構52をケース21内に組み付ける手順を図8〜図9に基づいて説明する。
図8(a),(b)は本発明に係るコーンクラッチ機構を下部ケースにセットする手順を説明する図である。
(a)において、中間軸51の右端部51bに右中間軸ブッシュ56を嵌め込んだ状態で、右中間軸ブッシュ56の下半分56aを下部ケース23のブッシュ受部141に矢印Dの如く収容する。
さらに、カム部材75の下カム軸83を、下部ケース23の下取付孔135に矢印Eの如く差し込む。
(b)において、下部ケース23に上部ケース22を被せる。上部ケース22のブッシュ受部142を、右中間軸ブッシュ56の上半分56bに矢印Fの如く嵌め込む。
さらに、上部ケース22の上取付孔131を上カム軸82に矢印Gの如く嵌め込む。
図9(a),(b)は本発明に係るコーンクラッチ機構をケース内に収納する手順を説明する図である。
(a)において、上部ケース22および下部ケース23をボルト31…(図2参照)で締め付けることで、ケース21を一体に組み付ける。
上部ケース22の上取付孔131(すなわち、上ボス133)から上方に、上カム軸82の上端部82aが突出している。この上端部82aにクラッチアーム27を矢印Hの如く嵌め込み、ナット132をねじ部82cにねじ結合する。
(b)において、ナット132をねじ部82cにねじ結合することで、上カム軸82の上端部82aにクラッチアーム27が取り付けられる。
これにより、コーンクラッチ機構52がケース21内に収納される。
ここで、コーンクラッチ機構52は、カム部材75のカム81に張出部125を備え、張出部125の上端部125aおよび下端部125bをカム81の位置決め部として用いている。
よって、カム81を操作位置に位置決めする位置決め部材を、カム部材75に個別に取り付ける必要がない。これにより、クラッチ機構の組立/分解作業を手間をかけずに簡単におこなうことができる。
なお、前記実施の形態では、本発明に係るコーンクラッチ機構52を歩行型芝刈機10に適用した例について示したが、これに限らないで、その他の作業機に適用することも可能である。
例えば、歩行型草刈機、歩行型除雪機、歩行型耕耘機、動力機付きの歩行型一輪・二輪・三輪・四輪運搬車などに適用可能である。
また、前記実施の形態では、駆動側クラッチ部59に雌テーパ摩擦面77,78を設け、被動側クラッチ部60に雄テーパ摩擦面70,71を設けた例について説明したが、これに限らないで、駆動側クラッチ部に雄テーパ摩擦面を設け、被動側クラッチ部に雌テーパ摩擦面を設けることも可能である。
さらに、前記実施の形態では、雄テーパ摩擦面70,71に油溝103…,108…を設けた例について説明したが、これに限らないで、雌テーパ摩擦面に油溝を設けることも可能である。
また、雄テーパ摩擦面および雌テーパ摩擦面の両方の面に油溝をそれぞれ設けることも可能である。
前記実施の形態では、被動側クラッチ部60の左右のコーン65,66を焼結合金で形成した例について説明したが、これに限らないで、左右のコーン65,66に加えて駆動側クラッチ部59を焼結合金で形成することも可能である。
また、駆動側クラッチ部59のみを焼結合金で形成することも可能である。
さらに、前記実施の形態では、左雄テーパ摩擦面70に4本の左油溝103…を設け、右雄テーパ摩擦面71に右油溝108…を設けた例について説明したが、それぞれのテーパ摩擦面70,71に設ける左右の油溝103…,108…の本数は任意に変えることが可能である。
本発明は、駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部の一方に雄テーパ摩擦面、他方に雌テーパ摩擦面が設けられ、テーパ摩擦面の摩擦力で動力を伝えるコーンクラッチ機構への適用に好適である。
本発明に係るコーンクラッチ機構を備えた歩行型芝刈機を示す斜視図である。 本発明に係るコーンクラッチ機構を内蔵したキーシフト式変速装置を示す平面図である。 本発明に係るキーシフト式変速装置を示す断面図である。 本発明に係るコーンクラッチ機構を示す断面図である。 図4の5−5線断面図である。 本発明に係るコーンクラッチ機構を示す分解斜視図である。 本発明に係るコーンクラッチ機構を非接続状態から接続状態に切り替える動作を説明する図である。 本発明に係るコーンクラッチ機構を下部ケースにセットする手順を説明する図である。 本発明に係るコーンクラッチ機構をケース内に収納する手順を説明する図である。
符号の説明
15…キーシフト式変速装置、51…中間軸(軸部材)、52…コーンクラッチ機構、54…クラッチ、59…駆動側クラッチ部、60…被動側クラッチ部、64…軸線、50…潤滑油、70…左雄テーパ摩擦面(雄テーパ摩擦面)、71…右雄テーパ摩擦面(雄テーパ摩擦面)、76…ウォームホイール、77…左雌テーパ摩擦面(雌テーパ摩擦面)、78…右雌テーパ摩擦面(雌テーパ摩擦面)、103…左油溝(油溝)、103a,108a…開口部、104,109…凹部、108…右油溝(油溝)。

Claims (4)

  1. 駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部がそれぞれ潤滑油に浸漬されたコーンクラッチ機構において、
    記被動側クラッチ部に円錐形の雄テーパ摩擦面が設けられるとともに、この雄テーパ摩擦面に嵌合可能な雌テーパ摩擦面が前記駆動側クラッチ部に設けられ、
    前記雄テーパ摩擦面および前記雌テーパ摩擦面の少なくとも一方に、前記各クラッチ部の軸線方向に沿って前記潤滑油を蓄える油溝が設けられ、
    前記雄テーパ摩擦面および前記雌テーパ摩擦面の摩擦力で前記駆動側クラッチ部の回転を前記被動側クラッチ部に伝えるように構成し、
    前記被動側クラッチ部は、軸部材上に互いに対向して配置された2つのコーンからなり、
    これらの2つのコーンは、互いに近づくにつれて径が小さくなるように形成されており、
    前記雄テーパ摩擦面は、2つのコーンの外周面からなり、
    前記駆動側クラッチ部は、外周にウォームホイールが形成され、
    前記駆動側クラッチ部は、前記雄テーパ摩擦面と前記雌テーパ摩擦面とを介してのみ前記軸部材に支持されていることを特徴とするコーンクラッチ機構。
  2. 前記駆動側クラッチ部および被動側クラッチ部のうち、少なくとも一方のクラッチ部が焼結合金で成形され、
    前記テーパ摩擦面に微細な凹部を有することを特徴とする請求項1記載のコーンクラッチ機構。
  3. 前記一方のクラッチ部は、前記油溝が設けられたクラッチ部であり、
    前記油溝は、前記一方のクラッチ部を前記焼結合金で成形する際に同時に成形されたものであることを特徴とする請求項2記載のコーンクラッチ機構。
  4. 前記油溝は、両端部にそれぞれ開口部が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーンクラッチ機構。
JP2006173942A 2006-06-23 2006-06-23 コーンクラッチ機構 Expired - Fee Related JP4795868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006173942A JP4795868B2 (ja) 2006-06-23 2006-06-23 コーンクラッチ機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006173942A JP4795868B2 (ja) 2006-06-23 2006-06-23 コーンクラッチ機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008002617A JP2008002617A (ja) 2008-01-10
JP4795868B2 true JP4795868B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=39007161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006173942A Expired - Fee Related JP4795868B2 (ja) 2006-06-23 2006-06-23 コーンクラッチ機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4795868B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2932238B1 (fr) * 2008-06-04 2010-10-22 France Reducteurs Boitier de transmission comprenant des moyens d'agitation d'huile et engin automoteur associe

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57172932U (ja) * 1981-04-28 1982-10-30
JPS6110117A (ja) * 1984-06-22 1986-01-17 Iseki & Co Ltd コ−ン型二段クラツチ
AT385826B (de) * 1986-03-21 1988-05-25 Hoerbiger & Co Reibring fuer kupplungen oder bremsen, verfahren und vorrichtung zum herstellen des reibringes
DE3806828A1 (de) * 1988-03-03 1989-09-14 Sinterstahl Gmbh Reibkupplung fuer kfz-getriebe und verfahren zu deren herstellung
JP2002349599A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Honda Motor Co Ltd 歩行型作業機の走行クラッチ
JP2002349597A (ja) * 2001-05-23 2002-12-04 Honda Motor Co Ltd 歩行型作業機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008002617A (ja) 2008-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0432904Y2 (ja)
US6701796B2 (en) Device for transmission between a primary motor shaft and an output shaft and lawn mower comprising such a device
JP3263707B2 (ja) 歩行型自走式芝刈機のトランスミッション
US6098386A (en) Riding lawn mower and transmission for the same
JP4795868B2 (ja) コーンクラッチ機構
US5850758A (en) Transmission for self-propelled walking lawn mowers
JP2002161979A (ja) 車両用変速装置
JP4787085B2 (ja) クラッチ機構
US20230272851A1 (en) Power transmission unit
JP2011167132A (ja) 歩行型草刈機
US5400671A (en) Side shifting mechanism for transaxle
JP4726717B2 (ja) キーシフト式変速装置
JP5960474B2 (ja) Vベルト式無段変速機
CN210218647U (zh) 操纵机构、变速箱和车辆
JP4658869B2 (ja) キーシフト式変速装置
JP4795867B2 (ja) 歩行型作業機用トランスミッションのブッシュ位置決め構造
US6955102B2 (en) Transmission for working machines
US6675922B2 (en) Wheel driving system for all-terrain vehicle
JP5852915B2 (ja) Vベルト式無段変速機
JP2000270633A (ja) 田植機の横送り変速装置
JPS63235748A (ja) デフアレンシヤル装置
JP4878510B2 (ja) スラストワッシャの位置決め構造
JP2001208196A (ja) 自動二輪車用電動式変速装置
JPH0832505B2 (ja) 伝動装置のクラッチ取付部構造
US20080070738A1 (en) Transaxle for a vehicle

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4795868

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees