JP4795595B2 - 非晶質の高分子系多軸開始剤および同開始剤に由来する順応性の結晶性共重合体 - Google Patents

非晶質の高分子系多軸開始剤および同開始剤に由来する順応性の結晶性共重合体 Download PDF

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Description

【0001】
発明の背景
吸収性繊維形成性材料としての結晶性熱可塑性ポリグリコリドの開発に成功して以来、被調節性(modulated)の機械的性質および吸収性の側面を有する新しい線状の繊維形成性ポリエステルの開発に多大の努力が向けられてきた。このような被調節性は、連鎖のセグメント化またはブロックの形成と言う概念の応用を通じて可能となったもので、この場合線状高分子鎖は広範囲の物理化学的性質を持つ異なる化学的構成要素を含み、その物理化学的性質の中に結晶化能または内部可塑化付与能がある。この戦略の利用を説明している典型的な例は、米国特許第5,545,170号、同第5,431,679号、同第5,403,347号、同第5,236,444号および同第5,133,739号明細書に見いだされ、これらの場合異なる微細構造を有する線状の結晶化性共重合体鎖を生成させるのに二官能性開始剤が用いられた。
【0002】
他方、ポリエチレンのような結晶性単鎖重合体中における分枝の制御形成は、微結晶サイズの分布を拡げ、総結晶化度を下げ、そして順応性(compliance)を高める戦略として用いられた(L.マンデルケルン[L. Mandelkern]著・重合体の結晶化[Crystallization of Polymers]、第105−106頁、マクグロー−ヒル・ブック社[McGraw-Hill Book Company]、NY、1964年)。上記に言及される結晶化度に対するそのような効果を達成する、類似しているが実行がさらに困難な方法が、(1)ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレンオキシドとの非吸収性ポリエーテル−エステル類[S.W.シャラバイ(S. W. Shalaby)およびH.E.ベーアー(H. E. Bair)共著・高分子物質の熱特性決定(Thermal Characterization of Polymeric Materials)、(E.A.ツリ(E. A. Turi)編)、第4章、第402頁、アカデミック・プレス社(Academic Press)、NY、1981年;S.W.シャラバイ等の米国特許第4,543,952号明細書(1985年)を参照されたい];(2)ポリグリコリドのような高融点結晶化性ポリエステル類とポリ−1,5−ジオキセパン−2−オンのような非晶質ポリエーテル−エステルとのブロック/セグメント化吸収性共重合体(A.カフラウィ[A. Kafrawy]等の米国特許第4,470,416号明細書(1984年)を参照されたい);および(3)米国特許第5,554,170号、同第5,431,679号、同第5,403,347号、同第5,236,444号および同第5,133,739号明細書に列挙される結晶化性成分と非結晶化性成分とのブロック/セグメント化吸収性コーポリエステルのような線状のセグメント化およびブロック・ヘテロ鎖共重合体の製造において特に使用された。しかし、制御された分枝形成(多軸鎖幾何形状)と個々の分枝の鎖セグメント化またはブロック形成との組み合わせの、注文通りの性質を有する吸収性重合体を製造するための使用は、従来技術の中に見いだすことはできない。単独重合体の結晶性類似物に比較して相対的に短時間の吸収性を示す高強度の繊維およびフィルムに溶融加工することができる、結晶化度と高順応性との独特の組み合わせを有する吸収性重合体についてのこの必要および認識されている必要が、このような必要を実現する高分子鎖の設計に対する新規な方法を捜し求める動機となった。一方で、3個または4個の官能基を有する有機化合物による開環重合の開始が、米国特許第5,644,002号明細書の実施例および特許請求の範囲における、架橋された、エラストマー性で吸収性の系の生成手段として用いられていた。この従来技術とは反対に、そして新規な結晶化性の溶融加工可能な材料に対する認識されている必要と協力してであるが、本発明は、高順応性である吸収性のフィルムおよび繊維に溶融加工することができる、100℃より高い溶融温度を有する結晶化性物質を製造するための、3個または4個以上の官能基を有する多軸開始剤の合成とその使用を扱うものである。
【0003】
発明の概要
本発明は、独立形式請求項に従って、吸収性で結晶性の単中心・多軸共重合体、およびその共重合体を製造する方法に関する。好ましい態様は引用形式請求項に記載されている。
【0004】
本発明は、1つの面において、炭素または窒素である中心原子、およびその中心原子から生じて外方に延びる少なくとも3つの軸を含んでいる、吸収性で結晶性の単中心・多軸共重合体に関する。軸は上記中心原子に隣接し、かつその中心原子から生じている非晶質の軟質成分、および上記非晶質軟質成分から外方に延びる硬質の結晶化性成分を含む。ここで上記非晶質軟質成分はカーボネートかまたはラクトンのいずれかである少なくとも1種の環状単量体に由来する繰返単位から形成されており、また上記結晶化性成分は少なくとも1種のラクトンに由来する繰返単位から形成されている。
【0005】
本発明は、もう1つの面において、次の各工程を含む方法によって製造される、吸収性の単中心・多軸共重合体に関する。すなわち、当該方法は、
a)三官能性有機化合物および四官能性有機化合物より成る群から選ばれる有機化合物である単量体系開始剤を用意し;
b)多価金属に基づく触媒を用意し;
c)カーボネート類およびラクトン類より本質的に成る群から選ばれる少なくとも1種の環状単量体を、上記触媒の存在下で、上記単量体系開始剤と、非晶質の高分子系多軸開始剤が少なくとも1種の環状共単量体の開環重合によって形成されるように反応させ;そして
d)上記の非晶質高分子系多軸開始剤を、グリコリド、ラクチド、ρ−ジオキサノンおよびそれらの組み合わせより成る群から選ばれるメンバーから成る少なくとも1種のラクトンと反応させる。
本発明のさらにもう1つの面によれば、主題共重合体は異なる形態の吸収性ステントに、縫合材に、または血管壁中の創傷を閉じるための封止装置に変換される。
【0006】
本発明の前記および他の面は、例としてのみ与えられるものであるが、本発明の特定の態様についての次の詳細な説明を参照することにより、それを添付図面と共に読むとき最もよく理解されるだろう。
【0007】
好ましい態様の説明
本発明は、コアの所に非結晶化性の軟質鎖成分を、また鎖末端に硬質の結晶化性セグメントを有する、吸収性の多軸・単中心の結晶化性高分子を扱うものである。さらに具体的に述べると、本発明は、1つの多官能性有機化合物から3つ以上の座標に沿って延びるように生じている枝を持つ非晶質の高分子系多軸開始剤の設計、および順応性で結晶性のフィルムおよび繊維形成性吸収性材料を製造するための、それら開始剤の環状単量体との共重合に関する。本発明の吸収性共重合体物質は、主としてグリコリド由来またはl−ラクチド由来の序列からできている少なくとも30重量パーセント、好ましくは少なくとも65重量パーセントの結晶化性成分を含み、そしてそれら物質はそれぞれ222℃より低い、および42℃より低い一次および二次転移点を示し、かつリン酸塩緩衝液中で37℃およびpH7.4においてインキュベートするとき、または生体組織中に移植されるとき、180日未満、好ましくは120日未満の日数で完全な解離を受けて水溶性副生成物になる。
【0008】
結晶性の吸収性共重合体物質を製造するために本発明で使用される非晶質の高分子系多軸開始剤類(polymeric, polyaxial initiators:PPI類)は、トリメチレンカーボネート、ε−カプロラクトンおよび1,5−ジオキサパン−2−オンのような環状単量体または環状単量体の混合物を、有機金属触媒の存在下で、4個以上の反応性アミンおよび/またはヒドロキシル基を有する1種または2種以上のポリヒドロキシ、ポリアミノまたはヒドロキシアミノ化合物と反応させることによって製造することができる。後者の化合物の典型的な例は、グリセロール、エタン−トリメチロール、プロパン−トリメチロール、ペンタエリトリトール、一部アルキル化シクロデキストリン、トリエタノールアミン、N−2−アミノエチル−1,3−プロパンジアミン、3−アミノ−5−ヒドロキシピラゾールおよび4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−メルカプト−ピリミジンである。
【0009】
本発明の結晶性共重合体は、(1)識別できるいかなるレベルの結晶化度も全くないPPIを有し;(2)容易な分子の絡み合いを可能にして疑似架橋を生成させ、それがまた共重合体の非晶質部分と結晶性部分との界面相互作用(interfacing)を最小限に抑えて、引張強さを損なうことなく高順応性をもたらすように、主としてグリコリドに由来する末端配置の硬質結晶化性成分の柔軟なスペーサーとしてのPPI成分の機能を有し;(3)求められる高順応性を損なうことなく、加水分解上不安定なグリコレート結合の共重合体中への組み込みを最小限に抑え―これは、ポリグリコリドセグメントを、この高分子系開始剤の多重活性部位上で成長させ、かくして結晶化性鎖セグメントの長さを限定することによって達成される;(4)核形成部位が最大限に多く、かつ微結晶の成長が遅く、このことがまた高度に制御された後加工および機械的性質の発生を確実にする助けになるということが特長である広い結晶化の窓を有し―これは、結晶化性成分を非結晶化性成分と効果的に絡み合わせて、高核形成親和性、高予備結晶化粘度、遅い鎖運動および低い結晶化速度をもたらすことによって達成される;(5)重合体をして、溶融加工を助長するために、広い寸法分布と、単独重合体の結晶性類似物に比較してそれらより低い溶融温度を有する、完全性がより小さい微結晶を強制的に形成させ―これは、先に議論したように、共重合体鎖の結晶化性セグメントの長さを限定することによって達成される;(6)系全体の自触媒加水分解に影響を及ぼすことができ、それがまた吸収速度を加速する塩基性部分をPPI中に組み込むのを可能にし;そして(7)所謂中間吸熱ピーク(middle endothermic peak:MEP)(S.W.シャラバイ[S. W. Shalaby]著・高分子物質の熱特性決定[Thermal Characterization of Polymeric Materials]、第3章、第330頁;アカデミック・プレス社、NY、1981年)に関して、PETで検出されるものと同様の引張靱性に関係付けることができる吸熱的な熱事象を許すように重合体鎖を会合させるように設計される。
【0010】
1例として、本発明の結晶性共重合体物質は、前記のように他の単量体も本発明の範囲内であるけれども、次のようにして製造することができる。非晶質高分子系多軸開始剤は、ε−カプロラクトンとトリメチレンカーボネートとの混合物を、トリメチロール−プロパンおよび触媒量のオクタン酸第一スズの存在下で、攪拌されている反応体を窒素雰囲気中で110℃を越える温度において加熱することを必要とする標準的な開環重合条件を用いて、それら単量体の実質的なまたは完全な転化が実現されるまで予備重合することによって形成される。これに続いて、前もって定められた量のグリコリドを加えることができる。グリコリドの反応混合物中への溶解に続いて、その温度を150℃より高い温度に上げてそのグリコリドを上記多軸開始剤と共重合させる。実際上全てのグリコリドが反応せしめられたとき、その結果得られた共重合体を25℃まで冷却する。その重合体を反応釜から取り出し、粉砕した後、減圧下で加熱することによって痕跡量の未反応単量体を除去する。粉砕重合体は、次に、常用の溶融加工法による繊維およびフィルムへのその転化前に押し出し、そしてペレット化することができる。重合および生成物精製の適切な段階に、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)、溶液粘度法、示差走査熱量法(DSC)、核磁気共鳴法(NMR)および赤外分光分析法(IR)のような在来分析法を用いて、単量体の転化程度、分子量、熱転移点(溶融温度・Tmおよびガラス転移温度・Tg)、鎖微細構造および化学的構成要素をそれぞれ(直接的または間接的に)モニターまたは測定する。
【0011】
本発明のもう1つの面は、骨シーラントまたはバリアー膜としてそれぞれ使用するための吸収性の結晶性重合体を製造するための、ε−カプロラクトンまたはl−ラクチドによる、好ましくは少量の第二単量体の存在下におけるPPIの末端グラフト化を扱うものである。
【0012】
以下に示される実施例で説明される共重合体の圧縮成形により製造されたフィルムは、(1)引張強さ;(2)リン酸塩緩衝液中での37℃およびpH7.4におけるインキュベーション中の試験管内破断強さ保持率および質量損失;(3)ラットモデルを用いる生体内破断強さ保持率(この場合、フィルムのストリップが1〜6週間の間皮下移植され、かつ個々の長さが保持された破断強さのパーセントを周期的に求めるべく移植される);および(4)ラットモデルを用いる生体内吸収性(質量損失換算)(この場合、シールされたポリエチレンテレフタレート(PET)製織製袋の中に挿入されたフィルムストリップは腹膜中に6、8、10、12および14週間置かれる)について評価される。各期間の終わりに、PET製袋は取り出され、そしてストリップの残留物が取り出され、水で洗浄され、乾燥され、それからその重量が測定される。
【0013】
本発明の1つの重要な面は、とりわけ、広範囲の用途における血管用装置またはその構成部材としての使用を可能にする被調節吸収性および強度損失の側面を有する順応性のより吸収性フィルムの製造である。さらに具体的には、穴があいた血管の封止におけるこれら装置の使用である。
【0014】
もう1つの面において、本発明は、術後癒着を防ぐバリアー系または順応性カバー、シーラント、傷ついた/損傷した組織のみならずやけどや潰瘍のためのバリアーにおける使用のための押出または成形フィルムの製造に対する本発明で説明された重合体の使用に関する。上記物品は、また、それらの機能を高めまたは増進する1種または2種以上の生理活性剤を含んでいてもよい。もう1つの面において、本発明は、傷ついた血管を機械的に補修するのに使用するための溶融加工フィルムに関する。もう1つの面において、本発明は、カテーテルおよびステントのような血管内装置のためのコーティングとしての本発明で説明された重合体の使用に関する。もう1つの面において、本発明は、組織工学における、また血管および神経末端の成長を導く際の使用に対して、一時的導管としておよび連続多孔質構造を有する微孔質発泡体として使用するための押出カテーテルの製造における本発明で説明された重合体の適用に関する。本発明のもう1つの面は、血管組織、および胃腸系や尿生殖器系の構成部材のみならず、骨、軟骨および肺を含めて幾つかのタイプの組織の機能を回復し、高め、置き換え、または再指向させ/補助する際に用いることができる、軟らかい組織および硬い組織中で使用されるある種特定の生物医学的装置の機能を助長する、バリアーまたはプラグとして使用するための射出成形物品を製造するための本発明で説明された重合体の使用に関する。もう1つの面において、本発明は、被調節吸収性および強度保持性の側面を有する、順応性の溶融インフレート法で製造された布帛およびモノフィラメント縫合材を製造するための本発明で説明された重合体の使用に関する。
【0015】
本発明の1つの面において、主題共重合体は、(1)無縫合胃腸・無縫合吻合術用の腔内装置として;(2)尿管セグメントの腹腔鏡交換において;(3)動脈溶接用の腔内装置として;(4)尿道病変の治療において;(5)気管用気道として;(6)再発性尿道狭窄症の治療において;(7)精管切除反転のために;(8)児童における気管狭窄症の治療において;(9)精管吻合のために;(10)端−端尿管造瘻のために;および(11)胆管装置として;使用されるもののような異なる形態の吸収性ステントに変換される。
【0016】
本発明のもう1つの面において、主題共重合体は、血管または尿道のような治療生体導管の所望部位における同心の不可逆性膨張下で、両成分が同時に膨張し、そのマントルが導管の内壁とステントの外壁との間でバリアーとなるように、膨張性の金属または高分子ステントの外側にきっちり配置される高順応性の膨張可能な管状マントル、スリーブまたはカバーに加工される。本発明のもう1つの面において、主題共重合体は、繊維強化カバー、スリーブまたはステント用マントルの伸縮性マトリックスとして使用される。この場合、繊維強化材は(捲縮を有し及び有しない)螺旋コイル巻きヤーンの織成、編成または編組構造物の形をしている。本発明のもう1つの面では、ステント用マントル、またはカバーは、(1)ヒルジン、およびプロスタサイクリン同族体(prostacyclic analogue)であるイロプロスト(iloprost)によって実証される、新生内膜(neointema)の形成を抑制するために;(2)血小板凝集および血栓症を抑制するために;(3)デキサメタゾン、およびナプロキセンのような非ステロイド系炎症薬によって実証される、腔内炎症および特定の血管内炎症を低下させるために;および(4)再狭窄を抑制するために;使用されるもののような生理活性剤の制御放出性マトリックスの役を果たすように設計される。
【0017】
本発明の1つの面は、冠状血管形成後に止血穿刺クロージャー装置として使用される、成形された装置または装置の構成部材への主題共重合体の加工を扱うものである。
【0018】
さらに、本発明の主題をなす共重合体および装置に1種または2種以上の医療手術上有用な物質を組み込むことも本発明の範囲内である。これら物質の典型的な例は、(1)人工血管の表面に対する血小板の粘着を最小限に抑えまたは予防する;(2)抗炎症機能を示す;(3)合成血管の場合のように増殖に至る事変を妨げる;(4)合成血管の内皮化を促進する;(5)合成血管の内腔への平滑筋細胞の移行を妨げる;および(6)血管組織工学で使用される完全または一部吸収性骨格中への誘導組織の内殖を増進することができる物質である。
【0019】
この技術分野の当業者が本発明をさらによく実施することができるようにするために、典型的な結晶性共重合体の製造についての次の例示説明を与える。
実施例1:三軸開始剤としての20/25(モル)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート共重合体の合成、および55相対モル部のグリコリドとの反応
初期装填物は、反応装置を火炎乾燥した後に、ε−カプロラクトン142.4グラム(1.249モル)、トリメチレンカーボネート(以下、「TMC」と略記することがある)159.4グラム(1.563モル)、トリメチロール−プロパン1.666グラム(1.24×10−2モル)、およびオクタン酸第一スズ触媒のトルエン中0.230M溶液1.0mL(2.03×10−4モル)より成っていた。反応装置は、オーバーヘッド式機械的攪拌装置、真空アダプタおよび2個のアルゴン入口用90°コネクタを備える三つ口ガラス製蓋を有する1Lのステンレス鋼製重合釜であった。
【0020】
上記装置およびその内容物を、真空下で高温油浴により50℃まで加熱した。30分後に内容物が完全に溶融したら直ぐに、その系をアルゴンでパージし、攪拌を32rpmで開始し、そしてその温度を150℃にセットした。150℃で4時間後に、この多軸高分子系開始剤(PPI)の粘度が上昇し、そして浴温を110℃まで下げた。110℃に達したら直ぐに、その系にグリコリド398.5グラム(3.435モル)を加えた。グリコリドが完全に溶融してその多軸高分子系開始剤に混ざり込んだとき、その温度を180℃まで上げ、そして攪拌を止めた。反応を2時間続けた後、その系を50℃まで冷却し、そしてその熱を一晩維持した。その重合体を以下の実施例5で説明されるように単離し、粉砕し、乾燥し、押出し、そして再乾燥した。
【0021】
上記押出物の特性は次のとおり決定された:ヘキサフルオロイソプロピルアルコール(HFIP)を溶媒として使用した内部粘度は0.97dL/gであった。溶融温度および融解熱は、示差走査熱量法(初期加熱サーモグラム使用)で測定して、それぞれ215℃および40.8J/gであった。
【0022】
実施例2:三軸開始剤としての25/30(モル)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート共重合体の合成、および45相対モル部のグリコリドとの反応
初期装填物は、反応装置を火炎乾燥した後に、ε−カプロラクトン122.8グラム(1.077モル)、トリメチレンカーボネート131.9グラム(1.292モル)、トリメチロール−プロパン1.928グラム(1.44×10-2モル)、およびオクタン酸第一スズ触媒のトルエン中0.086M溶液1.0mL(8.62×10-5モル)より成っていた。反応装置は、オーバーヘッド式機械的攪拌装置、真空アダプタおよび2個のアルゴン入口用90°コネクタを備える三つ口ガラス製蓋を有する1Lのステンレス鋼製重合釜であった。
【0023】
上記装置およびその内容物を、次に、真空下で高温油浴により65℃まで加熱した。30分後に、この場合内容物は完全に溶融されたが、その系をアルゴンでパージし、攪拌を34rpmで開始し、そしてその温度を140℃にセットした。140℃で3時間後に、温度を1時間かけて150℃まで上昇させ、次いで140℃に下げた。この時点で、その系にグリコリド225.0グラム(1.940モル)を急速攪拌しながら加えた。グリコリドが完全に溶融してその多軸高分子系開始剤に混ざり込んだとき、その温度を180℃まで上げ、そして攪拌を止めた。反応を2時間続けた後、その系を一晩かけて室温まで冷却した。その重合体を実施例5で説明されるように単離し、粉砕し、乾燥し、押出し、そして再乾燥した。
【0024】
上記押出物の特性決定は次のとおり行われた:HFIPを溶媒として使用した内部粘度は0.93dL/gであった。溶融温度および融解熱は、示差走査熱量法(初期加熱サーモグラムを使用するDSC)で測定して、それぞれ196℃および32.1J/gであった。
【0025】
実施例3:三軸開始剤としての20/25/3(モル)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート/グリコリド共重合体の合成、および52相対モル部のグリコリドとの反応
初期装填物は、反応装置を火炎乾燥した後に、ε−カプロラクトン101.6グラム(0.891モル)、トリメチレンカーボネート113.5グラム(1.113モル)、グリコリド15.5グラム(0.134モル)、トリメチロール−プロパン1.996グラム(1.49×10-2モル)、およびオクタン酸第一スズ触媒のトルエン中0.128M溶液1.0mL(1.28×10-4モル)より成っていた。反応装置は、オーバーヘッド式機械的攪拌装置、真空アダプタおよび2個のアルゴン入口用90°コネクタを備える三つ口ガラス製蓋を有する1Lのステンレス鋼製重合釜であった。
【0026】
上記装置およびその内容物を、次に、真空下で高温油浴により85℃まで加熱した。30分後に、この場合内容物は完全に溶融されたが、その系をアルゴンでパージし、攪拌を34rpmで開始し、そしてその温度を140℃にセットした。140℃で4時間後に、その系にグリコリド268.8グラム(2.317モル)を急速攪拌しながら加えた。グリコリドが完全に溶融してその多軸高分子系開始剤に混ざり込んだとき、その温度を180℃まで上げ、そして攪拌を止めた。反応を2時間続けた後、その系を一晩かけて室温まで冷却した。その重合体を実施例5におけるように単離し、粉砕し、乾燥し、押出し、そして再乾燥した。
【0027】
上記押出物の特性は次のとおり決定された:HFIPを溶媒として使用した内部粘度は0.89dL/gであった。溶融温度および融解熱は、示差走査熱量法(初期加熱サーモグラムを使用するDSC)で測定して、それぞれ212℃および34J/gであった。
【0028】
実施例4:三軸開始剤としての20/25/3(モル)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート/グリコリド共重合体の合成、および52相対モル部のグリコリドとの反応
グリコリド(18.6g、0.1603モル)、TMC(136.7g、1.340モル)、ε−カプロラクトン(122.0g、1.070モル)、トリメチロールプロパン(2.403g、0.01791モル)およびオクタン酸第一スズ触媒(トルエン中0.2M、764μL、0.1528ミリモル)を、乾燥窒素条件下で、ガラス製蓋および機械的攪拌機を備える1.0リットルのステンレス鋼製反応釜に加えた。それらの反応体を85℃で溶融し、そしてその系を真空をかけて排気した。この系を乾燥窒素でパージし、そしてその溶融物を30rpmで攪拌しながら160℃まで加熱した。このプレポリマー溶融物の試料を周期的に採取し、そしてGPCを用いて単量体含有量について分析した。溶融物の単量体含有量が無視できるものであることが見いだされたら、グリコリド(322.5g、2.780モル)を急速攪拌しながら加えた。その内容物が十分に混合された後に、攪拌速度を30rpmに下げた。その溶融物を180℃まで加熱した。その重合体が凝固したら直ぐに攪拌を止めた。凝固後にこの重合体を180℃で2時間加熱した。この結果得られた重合体を室温まで冷却し、液体窒素中で急冷し、単離し、そして真空下で乾燥した。この重合体を実施例5に記載されるように単離し、粉砕し、再乾燥し、そして押出した。この押出物の特性を、同定についてはNMRおよびIRによって、熱転移についてはDSC(初期加熱サーモグラム使用)(Tm=208℃、△H=28.0J/g)によって、そしてヘキサフルオロイソプロピルアルコール中溶液粘度(η=0.92dL/g)によって決定した。
【0029】
実施例5:実施例1〜4の重合体の寸法減少および押出
重合体を液体窒素により急冷し、そして機械的に粉砕した。この粉砕重合体を真空下で25℃において2時間、40℃において2時間、そして80℃において4時間乾燥した。この重合体を、0.094インチダイを備える1/2インチ押出機を用いて、225〜235℃で溶融押出した。この結果得られたフィラメントを水冷した。平均フィラメント直径は2.4mmであった。このフィラメントを、真空下で、40℃および80℃においてそれぞれ8時間および4時間乾燥した。
【0030】
実施例6:実施例3および4からの重合体の、穴があいた血管のための封止装置への圧縮成形およびその包装
圧縮成形法は、重合体を2つの二分金型部分間である昇温された温度に暴露することを必要とするものであった。両二分金型部分の温度が重合体の溶融温度を越えたとき、その金型に圧力を適用して、その材料を金型の前もって画成されたキャビティー中に流入させた。この金型を次に室温まで冷却した後、それを開け、そして新しく成形された重合体を取り出した。
【0031】
その完全な成形サイクルは次のとおりであると述べることができる:(1)乾燥―典型的:温度、2時間中80℃;(2)予備加熱、温度上昇―典型的:圧力5,000N、温度は室温から200℃まで;(3)成形、高圧下で一定温度―典型的:圧力50,000N、温度200℃;(4)冷却、高圧下で温度低下―典型的:圧力50,000N、温度は200℃から最低50℃まで;(5)金型開放;(6)アニーリング―典型的:温度、2時間中80℃;および包装―典型的には、装置を金型から取り出し、そして真空下において保護ガス環境の下で包装した。
【0032】
実施例7:三軸開始剤としての13.3/17.7/2(モル比)のカプロラクトン/トリメチレンカーボネート/グリコリド共重合体の合成、および67相対モル部のグリコリドとの反応
グリコリド(10.4g、0.090モル)、TMC(76.5g、0.750モル)、ε−カプロラクトン(68.4g、0.600モル)、トリメチロールプロパン(1.995g、0.01487モル)およびオクタン酸第一スズ触媒(トルエン中0.2M、637μL、0.1274ミリモル)を、乾燥窒素条件下で、ガラス製蓋および機械的攪拌機を備える1.0リットルのステンレス鋼製反応釜に加えた。それらの反応体を85℃で溶融し、そしてその系を真空をかけて排気した。この系を乾燥窒素でパージし、そしてその溶融物を30rpmで攪拌しながら160℃まで加熱した。このプレポリマー溶融物の試料を周期的に採取し、そしてGPCを用いて単量体含有量について分析した。溶融物の単量体含有量が無視できるものであることが見いだされたら、グリコリド(344.5g、2.970モル)を急速攪拌しながら加えた。その内容物が十分に混合された後に攪拌速度を30rpmに下げた。その溶融物を180℃まで加熱した。この重合体が凝固したら直ぐに攪拌を止めた。凝固後にこの重合体を180℃で2時間加熱した。この結果得られた重合体を室温まで冷却し、液体窒素中で急冷し、単離し、そして真空下で乾燥した。この重合体の特性をNMRおよびIR(同定について)、DSC熱転移(Tm=215.7℃)およびヘキサフルオロイソプロピルアルコール中溶液粘度(η=0.95dL/g)によって決定した。
【0033】
実施例8:基本三軸開始剤としての13.6/17.0/2(モル比)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート/グリコリド共重合体の合成、および67.4相対モル部のグリコリドおよびトリメチレンカー
ボネートとの反応
グリコリド(3.1g、0.0267モル)、TMC(23.0g、0.2255モル)、ε−カプロラクトン(20.5g、0.1798モル)、トリエタノールアミン(0.6775g、4.55ミリモル)およびオクタン酸第一スズ触媒(トルエン中0.2M、519μL、0.1038ミリモル)を、乾燥窒素条件下で、ガラス製蓋および機械的攪拌機を備える0.5リットルのステンレス鋼製反応釜に加えた。それらの反応体を85℃で溶融し、そしてその系を真空をかけて排気した。この系を乾燥窒素でパージし、そしてその溶融物を30rpmで攪拌しながら160℃まで加熱した。このプレポリマー溶融物の試料を周期的に採取し、そしてGPCを用いて単量体含有量について分析した。溶融物の単量体含有量が無視できるものであることが見いだされたら、グリコリド(103.4g、0.8914モル)を急速攪拌しながら加えた。その内容物が十分に混合された後に攪拌速度を30rpmに下げた。この溶融物を180℃まで加熱した。その重合体が凝固したら直ぐに攪拌を止めた。凝固後にこの重合体を180℃で2時間加熱した。この結果得られた重合体を室温まで冷却し、液体窒素中で急冷し、単離し、そして真空下で乾燥した。この重合体の特性を、同定および組成(それぞれIRおよびNMR)、DSCによる熱転移(Tm=220℃)、および溶液粘度(ヘキサフルオロイソプロピルアルコール中η=0.80)による分子量について決定した。
【0034】
実施例9:基本三軸開始剤としての13.6/17.0/2.0(モル)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート/グリコリド共重合体の合成、および67.4相対モル部のグリコリドとの反応
0.6915gのトリエタノールアミンおよび693μLのオクタン酸第一スズ溶液を用いた以外は、実施例8におけるように2工程重合を行った。最終重合体を実施例8におけるように単離し、そしてその特性を決定すると、Tm=221℃および内部粘度(HFIP中)=0.82を有することが示された。
【0035】
実施例10:四軸開始剤としての13.3/17.7/2(モル比)のε−カプロラクトン/トリメチレンカーボネート/グリコリド共重合体の合成、および67相対モル部のグリコリドとの反応
グリコリド(3.1g、0.0267モル)、TMC(23.0g、0.2255モル)、ε−カプロラクトン(20.5g、0.1796モル)、ペンタエリトリトール(0.600g、0.0044モル)およびオクタン酸第一スズ触媒(トルエン中0.2M、193μL、0.0386ミリモル)を、乾燥窒素条件下で、ガラス製蓋および機械的攪拌機を備える0.5Lのステンレス鋼製反応釜に入れた。この重合用装填物を減圧下で25℃および40℃においてそれぞれ60分間および30分間乾燥した。それらの反応体を次に85℃で溶融し、そしてその系を乾燥窒素でパージした。この溶融物を30rpmで攪拌しながら160℃まで加熱した。このプレポリマー溶融物の試料を周期的に採取し、そしてGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用いて単量体含有量について分析した。重合体溶融物の単量体含有量が無視できるものであることが見いだされたら、グリコリド(103.4g、0.8914モル)を40rpmより速い速度で急速攪拌しながら加えた。その内容物が十分に混合された後に、上記攪拌速度を次いで30rpmに下げた。それら反応体を180℃まで加熱した。この重合体が凝固したら直ぐに攪拌を止めた。凝固後にこの重合体を180℃で2時間加熱した。この結果得られた重合体を室温まで冷却し、液体窒素中で急冷し、単離し、そして減圧下において25℃で、次いで40℃で乾燥した。
【0036】
最終重合体を実施例8のように単離し、そしてその特性を決定すると、Tm=219℃および内部粘度(HFIP中)=0.98を有することが示された。
実施例11:実施例7〜10からの重合体の寸法減少および押出
重合体を液体窒素により急冷し、そして機械的に粉砕した。この粉砕重合体を、真空下で、25℃において2時間、40℃において2時間、そして80℃において4時間乾燥した。この重合体を、0.094インチダイを備える1/2インチ押出機を用いて、235℃〜245℃で溶融押出した。この結果得られたモノフィラメントを氷水浴中で急冷した後に巻き取った。このモノフィラメントを40℃および真空下において4時間乾燥し、その後配向させた。
【0037】
実施例12:溶融紡糸モノフィラメントの配向
実施例7〜10の重合体を実施例11に記載したように押出し、そして2段階延伸により配向させてモノフィラメント縫合糸とした。実施例7の延伸を行う前に、モノフィラメントをそれに予備張力を掛けてアニーリングした。延伸を第一段階においては90−100℃で、第二段階においては100−130℃で行った。総延伸比は3.73Xと4.6Xの間で変えた。多数のモノフィラメントを70℃で15分間緩和させてそれらの自由収縮を少なくした。配向モノフィラメントの性質を表Iにまとめて示す。
【0038】
【表1】
Figure 0004795595
実施例13:モノフィラメント縫合糸の滅菌、およびそれらの試験管内破断強さ保持性の評価
表Iに記載したモノフィラメント縫合糸番号8F−1および9F−1を、乾燥窒素ガスで前もってパージした気密シール箔パッケージ中で、5および7.5KGyのガンマ線を用いて放射化学的に滅菌した。放射化学的滅菌法は、先にコレア(Correa)等が述べているように[第六回世界医用生体材料会議(Sixth World Biomaterials Congress)、Trans Soc. Biomat.、II、992(2000)]、ホルムアルデヒドガスを放射線分解的に制御して放出するためのパッケージインサートとして、200−400mgのデルリン(Delrin)(ポリ−ホルムアルデヒド)フィルムの使用を必要とする。上記滅菌モノフィラメント縫合糸をリン酸塩緩衝液中で37℃およびpH=7.4においてインキュベートして、それらの吸収性縫合糸としての破断強さ保持性の側面を調べた。非滅菌縫合糸の破断強さデータ(表I)を使用して、滅菌縫合糸の破断強さ保持データを計算した。これらデータの概要は表IIに与えられる。これらのデータは、縫合糸は全て緩衝溶液中で2週間の時点に測定可能な強さを保持していたことを示している。
【0039】
【表2】
Figure 0004795595
前記のように、本発明の共重合体には多数の異なる用途がある。以下の2つの特定の用途、即ち穴があいた血管を封止する装置およびステントについて、より詳細に説明する。
【0040】
図1は、本発明の第一態様による、血管壁の創傷を閉じるための封止装置を示すものである。この封止装置は3つの別々の部分、即ち第一封止部材2、細長部材4および第二封止部材6を含む。第一封止部材2は細長部材4の遠位端に取り付けられている。封止装置のこの第一態様では、その第一封止部材は、マルチフィラメント縫合ワイヤ12が細長部材4を構成する一対の縫合ワイヤを作るように挿通される2つの貫通開口8、10を含む(図2)。
【0041】
第二封止部材6には開口14が設けられ(図3)、その開口は細長部材4に適合するようにされており、即ち開口14は細長部材4の近接部の太さよりも大きい。このような構造により、第二封止部材6は細長部材4の上をそれに沿ってはめ込み可能となる(図1)。細長部材4の最も遠位の部分は第二封止部材6の開口14よりも僅かに大きい一定の太さを有し、遠位ロック部16を構成している。
【0042】
これにより、第二封止部材6の開口14の内側と細長部材4の遠位ロック部16との間で、封止装置を上記遠位ロック部16に沿って無段可変ロック性(infinitely variable lockable)にする摩擦係合が可能となる(図4)。
【0043】
マルチフィラメント縫合ワイヤ12は、グリコール酸/ラクチド重合体のような再吸収性材料から作られているのが好ましい。第一封止部材2および第二封止部材6は前記請求項1〜9による軟質の再吸収性共重合体からできている。
【0044】
細長部材4に対して縫合ワイヤを使用するという選択は、封止装置の安全確保にとって非常に重要である。細長部材4の中で第二封止部材6におけると同じ材料、例えば重合体を使用する試験を行った。重合体は非常に光沢のある表面を与えるから、細長部材4と封止部材6との間に大きい力の摩擦係合を得るのは難しい。細長部材4に縫合ワイヤ12を用いることは、縫合ワイヤが多数の循環繊維(circulating fibers)から成り、かくしてそのワイヤに、第二封止部材6の開口14の内側光沢表面に対して高い摩擦封止力を持つ粗表面を与えるから、より安全な封止を与える。
【0045】
縫合ワイヤは、また、もう1つの点で封止装置を安全にする。縫合ワイヤは1個構成品としてで作られ、かつ非常に高い引張強さを有する。それは内側シールから外側シールを通って挿入工具の締め固めグリップに至る連続ワイヤを構成し、第一開口8の中に挿通され、そして第二開口10を通って再び外に出、かくして封止装置を一緒に安全な状態に保つ。
【0046】
第一封止部材と細長部材とが1個構成品にキャスト成形される場合、キャスト部材に気泡および混在物を与え、従って封止装置に不十分な構造強度を与えるというキャスト法による問題が存在することが多い。課題は、縫合ワイヤ12を遠位ロック部16においてより太くすることである。
【0047】
本発明の第一態様では、縫合ワイヤ12の中空コアに、また細長部材4の遠位ロック部16の領域内ばかりでなく、第一封止部材2を通して挿通されるべき領域中にも細長コア18(図5)が充填される。(再び図1を参照されたい。)細長コア18は、前記請求項1〜9による再吸収性共重合体からできているのが好ましい。これは、縫合ワイヤ12に、遠位ロック部16の中に肥厚部分を与える。
【0048】
図6に示される本発明の第二態様では、縫合ワイヤ12は、第一封止部材2の第一開口8の入口から、第一封止部材2を通り、他方の側に出、そして第一封止部材2の第二開口10を通って再び中に入り、その第二開口10の出口に至る範囲に及ぶ領域内が未充填のままにされている。
【0049】
図7に示される本発明の第三態様では、1対の縫合糸を作っている2つの縫合糸の内の第一縫合糸の肥厚部分が、遠位ロック部16を越えて細長部材4の近接部分の中に延び込んでいる。これは、縫合ワイヤ12に、第二封止部材6の、近接部分から遠位ロック部16の上への挿通を簡単にする太さのより連続した増大を与える。
【0050】
本発明の第四態様では、縫合糸12は、充填される代わりに、遠位ロック部の領域がより太く織られている。
本発明の第五態様では(図8および9)、第二封止部材が2つの部分に分割され、その第一部分41はプレートであって、遠位ロック部16の太さとほぼ同じかそれより僅かに大きい開口を備えている。この第一部分41は、遠位ロック部を越え、それが血管壁の外側と接触状態となるまで、細長部材4の上をそれに沿ってねじ込み可能である(図8)。第一部分プレート41はかなり薄いのが好ましく、このことがそのプレートを軟質にし、かつ血管壁に適合させるのを容易にする。第二部分42には、遠位ロック部16の太さより僅かに小さい開口が設けられている。この第二部分42は、遠位ロック部を越え、それが第一部分41と接触した状態になるまで、細長部材4の上をそれに沿ってねじ込み可能である(図8)。第二部分42は、第二部分42の開口内側と遠位部分16との間で摩擦係合を可能にする(図9)。第二部分42は第一部分41より厚いのが好ましく、このことが、第二部分42に、その開口内側に上記摩擦係合のための大きな表面を与える。他方、第二部分42の直径は第一部分41より小さいのが好ましい。
【0051】
第六態様では、細長部4は縫合ワイヤではなく、他の材料、例えば再吸収性重合体である。その遠位ロック部16には中空のストッキング様縫合ワイヤが被着され、そのためその被着遠位ロック部と第二封止部材の開口内側との間に適当な摩擦係合が達成できるようになる。
【0052】
上記のように、主題共重合体は、血管または尿道のような治療生体導管の所望部位における同心の不可逆性膨張下で、両成分が同時に膨張し、マントルが導管の内壁とステントの外壁との間でバリアーとなるように、膨張性の金属または高分子ステントの外側にきっちり配置される高順応性の膨張可能な管状マントル、スリーブまたはカバーに加工することができる。本発明のもう1つの面において、主題共重合体は、繊維強化カバー、スリーブまたはステント用マントルの伸縮性マトリックスとして使用される。この場合、繊維強化材は(捲縮を有し及び有しない)螺旋コイル巻きヤーンの織成、編成または編組構造物の形をしている。図10は、本発明において応用可能は、半径方向膨張性の従来技術による螺旋コイル巻き金属ステントを模式的に示すものである。
【0053】
図11は、金属ステント100が本発明の1つの好ましい態様による主題共重合体101で完全にカバーされているステントの縦方向図である。図12は、図11に示されるステントの断面図である。
【0054】
図13は、外表面が本発明のもう1つの好ましい態様による主題共重合体101でカバーされているステントの縦方向図である。ステントの寸法は、当然、意図される用途、即ちステントが適用されるべき血管の寸法に依存する。典型的な冠状動脈用ステントの寸法は、1.6mmの予備配置外径および3.0〜4.5mmの膨張外径を有することができる。長さは15mmまたは28mmであるのが好ましい。
【0055】
以上、本発明を好ましい態様に関して説明したけれども、この技術分野の当業者であれば直ちに理解できるように、本発明の原理と範囲から逸脱しない限り、諸修正および諸変更を利用できることが理解されるべきである。従って、このような修正は前記特許請求の範囲内で実施することができるものである。さらに、本出願人は、これによって、本明細書に開示された全ての範囲の全下位範囲を開示する。これらの下位範囲も本発明の実施に際して有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一特定用途の第一態様による、血管壁中の創傷を閉じるための封止装置を示す。
【図2】 第一封止部材の断面図を示す。
【図3】 第二封止部材の断面図を示す。
【図4】 本発明の第一特定用途の第一態様による、血管壁中の創傷を閉じるための封止装置を示す。
【図5】細長コアを示す。
【図6】本発明の第一特定用途の第二態様による、血管壁中の創傷を閉じるための封止装置を示す。
【図7】本発明の第一特定用途の第三態様による、血管壁中の創傷を閉じるための封止装置を示す。
【図8】本発明の第一特定用途の第四態様による、血管壁中の創傷を閉じるための封止装置を示す。
【図9】本発明の第一特定用途の第五態様による、血管壁中の創傷を閉じるための封止装置を示す。
【図10】本発明において応用可能は従来技術によるステントを模式的に示す。
【図11】本発明の1つの好ましい態様によるステントの縦方向図である。
【図12】図11に示されるステントの断面図である。
【図13】本発明のもう1つの好ましい態様によるステントの縦方向図である。
【符号の説明】
2 第一封止部材
4 細長部材
6 第二封止部材
8、10、14 開口
12 縫合ワイヤ
16 遠位ロック部
18 細長コア
41 第二封止部材の第一部分
42 第二封止部材の第二部分
100 金属ステント
101 主題共重合体

Claims (14)

  1. 吸収性で結晶性の単中心・多軸共重合体であって:
    炭素および窒素より成る群から選ばれる中心原子;および
    上記中心原子から生じて外方に延びる少なくとも3つの軸
    を含み、各軸は:
    上記中心原子に隣接し、かつその中心原子から生じている非晶質の軟質成分であり、トリメチレンカーボネート、ε−カプロラクトンおよびグリコリドより本質的に成る群から選ばれる少なくとも2種の環状単量体に由来する繰返単位を含むそのような非晶質軟質成分;および
    上記非晶質軟質成分から外方に延びる硬質の結晶化性成分であり、グリコリドに由来する繰返単位を含むそのような硬質結晶化性成分
    を含む、上記の多軸共重合体。
  2. 非晶質成分がε−カプロラクトンに由来する繰返単位を含む、請求項1に記載の多軸共重合体。
  3. 非晶質成分がトリメチレンカーボネートに由来する繰返単位を含む、請求項1に記載の多軸共重合体。
  4. 非晶質成分がトリメチレンカーボネートに由来する繰返単位をさらに含む、請求項2に記載の多軸共重合体。
  5. 非晶質成分がグリコリドに由来する繰返単位をさらに含む、請求項2に記載の多軸共重合体。
  6. 非晶質成分がグリコリドに由来する繰返単位をさらに含む、請求項3に記載の多軸共重合体。
  7. 非晶質成分がグリコリドに由来する繰返単位をさらに含む、請求項4に記載の多軸共重合体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の多軸共重合体を含む縫合材。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の多軸共重合体を含む、穴があいた血管を封止するための成形された装置。
  10. 前記封止装置が、遠位ロック部(16)が設けられている細長部材(4)の遠位端に取り付けられている第一封止部材(2)、および第二封止部材(6)を含み、該第二封止部材(6)は、その封止部材(6)が上記細長部材(4)の上をそれに沿ってねじ込み可能となるように開口(14)を含み、この場合上記第一封止部材は血管の内側に配置され、そして上記第二封止部材は、該第二封止部材(6)が、穴があいた血管を封止するために、上記遠位ロック部(16)に沿ってロック可能となるようにその血管の外側に配置される、請求項9に記載の装置。
  11. 細長部材(4)が前記開口より小さい太さの近接部をさらに含み;該細長部材(4)は縫合ワイヤであり、そして遠位ロック部(16)はそのロック部(16)に沿って一定の太さを有し、その太さは第二封止部材(6)の開口(14)より大きく、従って該第二封止部材(6)が該細長部材(4)の上をそれに沿ってねじ込まれるとき、該第二封止部材は遠位ロック部(16)に沿って無段可変ロック性となる、請求項10に記載の装置。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の多軸共重合体を含むステント。
  13. 前記共重合体がステントのための順応性カバーを構成している、請求項12に記載のステント。
  14. 請求項1〜7のいずれかに記載の吸収性で結晶性の単中心・多軸共重合体を製造する方法であって、次の:
    三官能性有機化合物および四官能性有機化合物より成る群から選ばれる有機化合物を含む単量体系開始剤を用意し;
    多価金属を含む触媒を用意し;
    トリメチレンカーボネート、ε−カプロラクトンおよびグリコリドより本質的に成る群から選ばれる少なくとも2種の環状共単量体を、上記触媒の存在下で、上記単量体系開始剤と、非晶質の高分子系多軸開始剤が少なくとも2種の上記環状共単量体の開環重合によって形成されるように反応させ;そして
    上記非晶質高分子系多軸開始剤を、グリコリドと反応させる
    工程を含む上記の方法。
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