JP4794909B2 - 飲料水ディスペンサー - Google Patents
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Description
氷は、エバポレータ142の周りに、徐々に厚さが増すように板状に成長していく。この際、氷の厚さが均一に成長するように、攪拌モータ146が冷却水を攪拌する。
一方、冷却コイル143は水道に連結されている。冷水を注出するために注出コックを操作すると、水道から飲料水が冷却コイル143に給水される。飲料水は、冷却コイル143内を流通する際、冷却水と熱交換を行うことによって冷却される。冷却された飲料水は、注出コックから冷水として注出される。
時刻T800において飲料水ディスペンサー140の電源が投入される。冷凍装置の運転に伴って冷却水の温度が低下し、時刻T802に0℃に達する。冷却水は攪拌モータ146によって攪拌され均一に冷却されるため、時刻T802直後は冷却水の氷結は発生せず、そのまま水温が低下し続けて過冷却の状態となる。これが図8に示す過冷却水温帯である。このとき、冷却水によって冷却される冷却コイル143内の飲料水も過冷却状態となる。
その後、たとえば時刻T804においてエバポレータ142への氷結が発生し、氷が成長するにつれて冷却水温が上昇し、過冷却の状態が解消される。
このため、たとえば、綿氷が注出時の水圧によって圧縮されて結晶化し、氷の塊として成長し、冷却コイル143内が詰まり、飲料水の提供が正常にできなくなる場合がある。また、たとえば、飲料水が氷結する際には体積が約10%増大するので、これによって冷却コイル143内の圧力が上昇し、冷却コイル143またはその周辺の飲料径路を破損させ、水漏れを起こしてしまう場合がある。
また、この発明に係る飲料水ディスペンサーは、飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置とを備え、冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、電子リニア膨張弁は、電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、電子リニア膨張弁は、電子リニア膨張弁の開度を制御することにより、より均一にエバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的にエバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段と、エバポレータの膨張弁側の所定部分近傍に、冷却水が氷結しているかどうかを検出する、着氷検出手段とをさらに備え、冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が、冷却水の融点以下に設定される所定の設定水温以下である場合、電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、着氷検出手段が冷却水の氷結を検出した時点で、電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる。
また、この発明に係る飲料水ディスペンサーは、飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置とを備え、冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、電子リニア膨張弁は、電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、電子リニア膨張弁は、電子リニア膨張弁の開度を制御することにより、より均一にエバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的にエバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段と、エバポレータの膨張弁側の所定部分近傍に、冷却水が氷結しているかどうかを検出する、着氷検出手段とをさらに備え、冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が所定の設定水温以下であり、かつ、着氷検出手段が冷却水の氷結がないことを検出した場合、電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、所定時間が経過した時点で、電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる。
また、この発明に係る飲料水ディスペンサーは、飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置とを備え、冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、電子リニア膨張弁は、電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、電子リニア膨張弁は、電子リニア膨張弁の開度を制御することにより、より均一にエバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的にエバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段と、エバポレータの膨張弁側の所定部分近傍に、冷却水が氷結しているかどうかを検出する、着氷検出手段とをさらに備え、冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が所定の設定水温以下であり、かつ、着氷検出手段が冷却水の氷結がないことを検出した場合、電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、着氷検出手段が冷却水の氷結を検出した時点で、電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる。
実施の形態1.
図1に、この発明に係る飲料水ディスペンサー1の構成を示す。飲料水ディスペンサー1は給水管2を備え、給水管2の一端には飲料供給口4が設けられる。飲料供給口4は、図示しない飲料供給手段、たとえば水道等に連結されている。
飲料水ディスペンサー1は、飲料水を冷却する冷却水を貯留する冷却水槽6を備える。冷却水槽6は、天板を除く部分が断熱材によって覆われ、内部と外部とを断熱する。冷却水槽6内には、飲料水を貯留または輸送しつつ冷却する冷却コイル8が設けられ、給水管2に連結されている。冷却コイル8は、熱伝導性および耐食性の高い材質をコイル状のチューブに形成したものであり、たとえばステンレスパイプが用いられる。
冷却コイル8の下流端部には、注出管32の一端が接続されている。注出管32の他端には、水圧を利用して冷水を注出する注出コック34が設けられている。
エバポレータ10、圧縮機12、凝縮器14、ドライヤ13、および電子リニア膨張弁16が順次接続されて冷凍装置が構成され、冷凍装置内を冷媒が矢印aの方向に循環するようになっている。また、凝縮器14を冷却するためのファンモータ36が設けられている。この冷凍装置は、冷媒であるガスを、圧縮機12において圧縮し、凝縮器14においてファンモータ36で強制冷却して凝縮させ、ドライヤ13において水分等を取り除き、電子リニア膨張弁16において膨張させ、エバポレータ10において蒸発させ、圧縮機12に戻す。
電子リニア膨張弁16はパルスモーターを備え、電気的に制御されることにより、冷媒の循環量を変動させる。
なお、本実施の形態において凝縮器14はファンモータ36による強制空冷であるが、これは水冷式凝縮器であってもよい。
電子リニア膨張弁16の吐出側(低圧側)において、エバポレータ10が冷却水に水没しない位置(すなわち冷却水位6aより上の位置)に、冷媒入口温度センサ20が取り付けられ、エバポレータ入口10aにおける冷媒の温度を検出する。また、この冷媒入口温度センサ20は、外温度に影響されないよう断熱材40で覆われている。断熱材40の先端は冷却水に水没しない位置であり、また、断熱材40の先端から内部に冷却水が浸入しないように、断熱材40の先端は結束されている。
エバポレータ出口10bにおいて、エバポレータ10が冷却水に水没しない位置に、冷媒出口温度センサ22が取り付けられ、エバポレータ出口10bにおける冷媒の温度を検出する。また、この冷媒出口温度センサ22は、外温度に影響されないよう断熱材42で覆われている。断熱材40と同様に、断熱材42の先端は冷却水に水没しない位置であり、先端は結束されている。
また、冷却水槽6内には、冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段である冷却水温度センサ24と、冷却水槽6内の氷量を検出する蓄氷センサ26とが設けられている。蓄氷センサ26は、エバポレータ10の周辺に蓄えられた氷の量(蓄氷量)が、第一蓄氷量未満か、第一蓄氷量以上第二蓄氷量未満か、あるいは第二蓄氷量以上かを検出する。ここで、第二蓄氷量は、第一蓄氷量より大きい量であり、たとえば満氷である。
攪拌モータ30は、飲料水ディスペンサー1の運転中は常に連続運転され、冷却水槽6内の冷却水を常に攪拌し、これによって冷却コイル8内の飲料水を効率良く冷却する。また、攪拌によって、強制的に冷却水を循環させて冷却水温を均一化し、エバポレータ10に氷結し蓄氷された氷(蓄熱材)を均一に使用して熱交換の効率を良くする。
制御装置は、冷媒入口温度センサ20、冷媒出口温度センサ22、氷有無センサ23、冷却水温度センサ24、および蓄氷センサ26の出力を受け取り、これに応じて電子リニア膨張弁16にパルスを送信することによって、電子リニア膨張弁16の膨張弁制御を行う。電子リニア膨張弁16は2段階の開度で制御される。すなわち、開度が比較的大きく、エバポレータ10全体が比較的均一に冷却される状態(以降、「全体冷却状態」と称する)と、開度が比較的小さく、エバポレータ入口10aのみが局部的かつ集中的に冷却され、その他の部分たとえばエバポレータ出口10bはそれほど冷却されない状態(以降、「局部冷却状態」と称する)とである。制御装置は、電子リニア膨張弁16をそれぞれの状態に制御するために発するパルス数をあらかじめ記憶している。
さらに、制御装置は、冷凍装置を制御する基準となる温度および時間に関する値を、変更可能に記憶する。温度に関する値は、冷却水の温度の基準である設定水温、エバポレータ入口10aの温度の基準である入口設定温度、および、エバポレータ出口10bの温度の基準である出口設定温度である。時間に関する値は、後述する各実施の形態において説明される時間パラメータP1〜P6である。
図2は、時間を横軸に、飲料水ディスペンサー1の状態を縦軸に表すグラフである。グラフ(1)は冷凍装置および攪拌モータ30の運転状態を示す。グラフ(2)は蓄氷センサ26によって検出されるエバポレータ10の蓄氷量を示す。グラフ(3)は冷媒入口温度センサ20、冷媒出口温度センサ22、および冷却水温度センサ24によって検出される、エバポレータ入口10aの温度、エバポレータ出口10bの温度、および冷却水の温度を示す。グラフ(1)〜(3)において横軸は共通である。
グラフ(3)に示すように、冷凍装置の運転に伴って冷却水温が低下し、0℃(冷却水の融点)未満の過冷却温度域に入る。冷却水温はさらに低下し、時刻T102で設定水温に到達する。設定水温は冷却水の融点より低い値であれば良いが、約−0.5℃以上が好ましい。この例では−0.5℃である。なお、グラフ(3)では見やすさのため設定水温を示す線を実際より低めに示してある。
時刻T124においては、氷がすべて融けてしまっているわけではなく、一部が蓄氷されたままであるので、冷凍装置が運転を再開しても過冷却状態は発生しない。もし、利用者による連続注水が長時間続いて氷がすべて融けてしまう等の原因により、過冷却状態が発生した場合は、上述の時刻T102以降と同様の制御が行われる。
その後、時刻T128において、蓄氷量が第二蓄氷量に達するので、時刻T120と同様にして冷凍装置の運転が停止される。
また、冷却コイル8内の異常圧による飲料回路の破損や、それに伴う水漏れが回避できる。
一般に、アイスバンク方式の飲料水ディスペンサーは、水槽内の冷却水によって冷却を行うものであり、氷は蓄熱材として集中的大量抽出ができるようにするためのものである。このため、氷がなくとも、冷凍装置によって冷却水が冷却されれば、飲料冷却注出は可能である。しかし、従来の飲料水ディスペンサーでは、集中的大量抽出によって蓄氷された氷がなくなれば、過冷却状態が繰り返し発生することになる。この結果として綿氷が発生して飲料回路が詰まり、飲料注出ができなくなる。すなわち、連続的に冷水を提供できない。これに対し、上述の実施の形態1によれば、過冷却状態を早期に解消するので綿氷が発生せず、飲料回路が詰まらないので、連続的に冷水を供給することができる。
制御装置は、冷媒出口温度センサ22によって検出されるエバポレータ出口10bの温度を監視し、この温度が所定の限界値以上になった場合には電子リニア膨張弁16を全体冷却状態とする保護制御を行ってもよい。
この保護制御により、エバポレータ出口10bの異常加熱が防止でき、過熱による事故および飲料水ディスペンサー1の損傷を防止できる。
この保護制御により、冷凍装置内の冷媒が真空状態となることが防止でき、真空運転による冷却効率の低下および飲料水ディスペンサー1の損傷を防止できる。
実施の形態2は、実施の形態1において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態1との相違点を説明する。
時刻T102において電子リニア膨張弁16が局部冷却状態となった後、制御装置は、冷媒入口温度センサ20によって検出されるエバポレータ入口10aの温度を監視し、所定の入口温度保持時間P2(たとえば10分)だけその温度を所定の入口設定温度に維持する。
たとえば、図2に示すように、時刻T106において、エバポレータ入口10aの温度が、入口設定温度たとえば−10℃より低くなると、制御装置は電子リニア膨張弁16を局部冷却状態から全体冷却状態にリニア(段階的、調整的)に切り替える。これによって、エバポレータ入口10aが局部的に冷却される状態が解消されるので、エバポレータ入口10aの温度は上昇して入口設定温度を超える。入口設定温度を超えると、制御装置は電子リニア膨張弁16を再び局部冷却状態にリニアに切り替えてエバポレータ入口10aの温度を低下させる。このように、電子リニア膨張弁16を繰り返しリニアに切り替えることにより、制御装置は、所定の入口温度保持時間P2だけエバポレータ入口10aの温度を入口設定温度に維持する。
以降の動作は実施の形態1における時刻T104以降と同様である。
実施の形態3は、実施の形態1において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態1との相違点を説明する。
時刻T102において電子リニア膨張弁16が局部冷却状態となった後、制御装置は、冷媒出口温度センサ22によって検出されるエバポレータ出口10bの温度を監視し、所定の出口温度保持時間P3(たとえば10分)だけその温度を所定の入口設定温度に維持する。
たとえば、図2に示すように、時刻T110において、エバポレータ出口10bの温度が、出口設定温度たとえば10℃より高くなると、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態にリニアに切り替える。これによって、エバポレータ入口10aが局部的に冷却される状態が解消されるので、エバポレータ出口10bを含むエバポレータ10全体が冷却され、エバポレータ出口10bの温度は低下して出口設定温度未満となる。出口設定温度未満となると、制御装置は電子リニア膨張弁16を再び局部冷却状態にリニアに切り替えて、エバポレータ入口10aを局部的に冷却し、結果としてエバポレータ出口10bの温度は上昇する。このように、電子リニア膨張弁16を繰り返し切り替えることにより、制御装置は、所定の出口温度保持時間P3だけエバポレータ出口10bの温度を出口設定温度に維持する。
以降の動作は実施の形態1における時刻T104以降と同様である。
実施の形態4は、実施の形態1において、電子リニア膨張弁16を局部冷却状態から全体冷却状態に戻すタイミングの制御方法を変更するものである。
図3に示すように、時刻T200において飲料水ディスペンサー1の運転が開始され、時刻T202において冷却水温に達し、電子リニア膨張弁16が局部冷却状態に切り替えられる。ここまでは実施の形態1と同様である。
制御装置は、エバポレータ10の水面直下部分10cにおける冷却水の氷結を氷有無センサ23が検出するまで、電子リニア膨張弁16を局部冷却状態で運転する。たとえば時刻T204において氷有無センサ23が氷結を検出すると、制御装置はその時点で電子リニア膨張弁16を全体冷却状態に切り替える。
以降の動作は実施の形態1における時刻T104以降と同様である。
実施の形態5は、実施の形態2において、電子リニア膨張弁16を局部冷却状態から全体冷却状態に戻すタイミングの制御方法を、実施の形態4と同様にするものである。
図3に示すように、時刻T200において飲料水ディスペンサー1の運転が開始され、時刻T202において冷却水温に達し、電子リニア膨張弁16が局部冷却状態に切り替えられる。ここまでは実施の形態2と同様である。
制御装置は、エバポレータ10の水面直下部分10cにおける氷結を氷有無センサ23が検出するまで、実施の形態2と同様にして電子リニア膨張弁16を繰り返し切り替え、エバポレータ入口10aの温度を入口設定温度に維持する。その後、たとえば時刻T206において氷有無センサ23が氷結を検出すると、その時点で電子リニア膨張弁16は全体冷却状態に最終的に切り替えられ、そのまま全体冷却状態が維持される。
実施の形態6は、実施の形態3において、電子リニア膨張弁16を局部冷却状態から全体冷却状態に戻すタイミングの制御方法を、実施の形態4と同様にするものである。
図3に示すように、時刻T200において飲料水ディスペンサー1の運転が開始され、時刻T202において冷却水温に達し、電子リニア膨張弁16が局部冷却状態に切り替えられる。ここまでは実施の形態3と同様である。
制御装置は、エバポレータ10の水面直下部分10cにおける氷結を氷有無センサ23が検出するまで、実施の形態2と同様にして電子リニア膨張弁16を繰り返し切り替え、エバポレータ出口10bの温度を出口設定温度に維持する。たとえば時刻T208において氷有無センサ23が氷結を検出すると、その時点で電子リニア膨張弁16は全体冷却状態に最終的に切り替えられ、そのまま全体冷却状態が維持される。
実施の形態7は、実施の形態1において、電子リニア膨張弁16を全体冷却状態から局部冷却状態に切り替えるタイミングの制御方法を変更するものである。
図4に示すように、時刻T300において飲料水ディスペンサー1の運転が開始される。制御装置は、氷有無センサ23によって検出される、エバポレータ10の水面直下部分10cの氷結の有無と、冷却水温度センサ24によって検出される冷却水温とを監視し、氷結がなく、かつ、冷却水温が設定水温以下となったかどうかを判定する。設定水温は冷却水の融点より高い値であれば良いが、約2℃程度が好ましい。この例では2℃である。
例えば時刻T302において、氷結がなく、かつ、冷却水温が設定水温以下となった場合、制御装置は、その時点で電子リニア膨張弁16を局部冷却状態に切り替える。これによってエバポレータ入口10a近傍が局部的に冷却され、その後時刻T304において水面直下部分10cの氷結が発生する。
以降の動作は実施の形態1における時刻T104以降と同様である。
このように、実施の形態7によれば、飲料水ディスペンサー1は、冷却水が過冷却状態となる前からエバポレータ入口10aを局部的に冷却するので、水面直下部分10cの氷結を早期に発生させる。このため、冷却水が過冷却となる状態をより確実に回避できる。
実施の形態8は、実施の形態7において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態7との相違点を説明する。
図4に示すように、時刻T302において電子リニア膨張弁16が局部冷却状態となった後、制御装置は、冷媒入口温度センサ20によって検出されるエバポレータ入口10aの温度を監視し、所定の入口温度保持時間P5(たとえば15分)だけその温度を所定の入口設定温度に維持する。この制御は実施の形態2の時刻T106〜T108における制御と同様にして行われる。
実施の形態9は、実施の形態7において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態7との相違点を説明する。
図4に示すように、時刻T302において電子リニア膨張弁16が局部冷却状態となった後、制御装置は、冷媒出口温度センサ22によって検出されるエバポレータ出口10bの温度を監視し、所定の出口温度保持時間P6(たとえば15分)だけその温度を所定の入口設定温度に維持する。この制御は実施の形態3の時刻T110〜T112における制御と同様にして行われる。
実施の形態10は、実施の形態1において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態1との相違点を説明する。
制御装置は、氷有無センサ23の出力に基づいて電子リニア膨張弁16を制御する。氷有無センサ23が、エバポレータ10の水面直下部分10cが氷結していない状態を検出している場合、制御装置は電子リニア膨張弁16を局部冷却状態とする。また、氷有無センサ23が、エバポレータ10の水面直下部分10cが氷結した状態を検出している場合、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態とする。
その後、時刻T502において氷有無センサ23が氷結を検出すると、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態に切り替える。
以降の動作は実施の形態1における時刻T104以降と同様である。
実施の形態11は、実施の形態10において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態10との相違点を説明する。
制御装置は、氷有無センサ23の出力に基づいて電子リニア膨張弁16を制御する。氷有無センサ23が、エバポレータ10の水面直下部分10cが氷結していない状態を検出している場合、制御装置はエバポレータ入口10aの温度を入口設定温度に維持するよう電子リニア膨張弁16を制御する。また、氷有無センサ23が、エバポレータ10の水面直下部分10cが氷結した状態を検出している場合、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態とする。
その後、エバポレータ入口10aの温度が入口設定温度に達すると、制御装置は、実施の形態2と同様にして、その温度を維持する。
その後、時刻T504において氷有無センサ23が氷結を検出すると、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態に最終的に切り替える。
実施の形態12は、実施の形態10において、電子リニア膨張弁16の制御方法を変更するものである。以下、実施の形態10との相違点を説明する。
制御装置は、氷有無センサ23の出力に基づいて電子リニア膨張弁16を制御する。氷有無センサ23が、エバポレータ10の水面直下部分10cが氷結していない状態を検出している場合、制御装置はエバポレータ出口10bの温度を出口設定温度に維持するよう電子リニア膨張弁16を制御する。また、氷有無センサ23が、エバポレータ10の水面直下部分10cが氷結した状態を検出している場合、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態とする。
その後、エバポレータ出口10bの温度が出口設定温度に達すると、制御装置は、実施の形態3と同様にして、その温度を維持する。
その後、時刻T506において氷有無センサ23が氷結を検出すると、制御装置は電子リニア膨張弁16を全体冷却状態に最終的に切り替える。
Claims (4)
- 飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、
前記冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置と
を備え、
前記冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、
前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の前記開度を制御することにより、より均一に前記エバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的に前記エバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、
前記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段をさらに備え、
前記冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が、前記冷却水の融点以下に設定される所定の設定水温以下である場合は、前記電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、所定時間が経過した時点で、前記電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる
飲料水ディスペンサー。 - 飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、
前記冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置と
を備え、
前記冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、
前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の前記開度を制御することにより、より均一に前記エバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的に前記エバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、
前記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段と、
前記エバポレータの膨張弁側の前記所定部分近傍に、前記冷却水が氷結しているかどうかを検出する、着氷検出手段と
をさらに備え、
前記冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が、前記冷却水の融点以下に設定される所定の設定水温以下である場合、前記電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、前記着氷検出手段が前記冷却水の氷結を検出した時点で、前記電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる
飲料水ディスペンサー。 - 飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、
前記冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置と
を備え、
前記冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、
前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の前記開度を制御することにより、より均一に前記エバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的に前記エバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、
前記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段と、
前記エバポレータの膨張弁側の前記所定部分近傍に、前記冷却水が氷結しているかどうかを検出する、着氷検出手段と
をさらに備え、
前記冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が所定の設定水温以下であり、かつ、前記着氷検出手段が前記冷却水の氷結がないことを検出した場合、前記電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、所定時間が経過した時点で、前記電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる
飲料水ディスペンサー。 - 飲料水を冷却する冷却水を貯水する冷却水槽と、
前記冷却水を冷却するエバポレータを含む冷凍装置と
を備え、
前記冷凍装置は、冷媒を膨張させる電子リニア膨張弁を含み、前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の開度に応じて冷媒の循環量を変動させ、
前記電子リニア膨張弁は、前記電子リニア膨張弁の前記開度を制御することにより、より均一に前記エバポレータの全体を冷却する、全体冷却状態と、より局部的に前記エバポレータの膨張弁側の所定部分を冷却する、局部冷却状態とに切り替え可能であり、
前記冷却水の水温を検出する冷却水温検出手段と、
前記エバポレータの膨張弁側の前記所定部分近傍に、前記冷却水が氷結しているかどうかを検出する、着氷検出手段と
をさらに備え、
前記冷却水温検出手段によって検出される冷却水の水温が所定の設定水温以下であり、かつ、前記着氷検出手段が前記冷却水の氷結がないことを検出した場合、前記電子リニア膨張弁は局部冷却状態に切り替えられ、その後、前記着氷検出手段が前記冷却水の氷結を検出した時点で、前記電子リニア膨張弁は全体冷却状態に切り替えられる
飲料水ディスペンサー。
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