JP4792680B2 - 水洗便器の洗浄水吐出装置 - Google Patents

水洗便器の洗浄水吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4792680B2
JP4792680B2 JP2001261751A JP2001261751A JP4792680B2 JP 4792680 B2 JP4792680 B2 JP 4792680B2 JP 2001261751 A JP2001261751 A JP 2001261751A JP 2001261751 A JP2001261751 A JP 2001261751A JP 4792680 B2 JP4792680 B2 JP 4792680B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
washing water
water
downstream
washing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001261751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002356898A (ja
JP2002356898A5 (ja
Inventor
昇作 野田
登 新原
光宏 末永
信次 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2001261751A priority Critical patent/JP4792680B2/ja
Publication of JP2002356898A publication Critical patent/JP2002356898A/ja
Publication of JP2002356898A5 publication Critical patent/JP2002356898A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4792680B2 publication Critical patent/JP4792680B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水洗便器の洗浄水に空気を混入させる水洗便器の洗浄水吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−299585には、洗浄効果と節水効果の向上を目的として、ジェット吐水の給水経路中にエアー取り込み経路を形成した気泡サイフォン便器が示されている。
また特開平9−125502には、洗浄中に発生する騒音を低減することを目的として、洗浄水を貯留する貯留タンクから供給される洗浄水を輸送する管路中に網を設け、そこへ空気と洗浄水の混合物を通過させることにより気泡を破砕し洗浄水中に気泡を分散させる空気混合部材を有する水洗便器が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
洗浄水中に多数の気泡が分散混入した気泡流は、固体表面に衝突した際の水跳ねや騒音が少なく、また固体表面に衝突した際に発生する高周波振動により高い洗浄力を有する。また、洗浄に要する洗浄水の節水も図られる。
【0004】
たんに空気と洗浄水を接触させその混合物を放出させた場合には、空気を積極的に破砕する手段をもたないので洗浄水中に巨大な空気の塊が存在した非常に不安定な流れとなる。このような空気隗を有する洗浄水を放出させると噴出時に空気塊の破裂音が発生したり、あるいは洗浄水の流れが空気隗により断続されるので、断続的に洗浄水が噴出される状態となり不要な振動を発生させたり水はねの原因となる。とくにこの現象は気泡混入率を高めるほど顕著なものとなり、極微少量の空気を混入させる場合には気泡同士の接触確率が低いために安定した気泡流が得られるのであるが、洗浄効果の向上や節水を目的として気泡混入率を増大させると気泡同士の接触機会が飛躍的に増大するために安定性は大きく損なわれる。
【0005】
このような問題点を解決するためには気泡を細分化して洗浄水中に分散させる必要があるが、気泡を細分化して分散させるためには網等を通過させることにより気泡を均一に破砕させなければならない。しかし、このように空気と洗浄水の混合物を網等に通過させると、粘性の高い洗浄水も同時に網の狭小通路を通過させる必要があるので洗浄水の通過圧力損失が大幅に増大し、節水効果や高い洗浄効果を得るに十分な高い気泡混入率を得るためには大きな印加圧力を必要とする。ところがこのように大きな印加圧力を得るためには加圧ポンプなどの外部エネルギーを必要とするので、装置が大型化し狭いトイレ室内への装置の設置が困難となったり使用者の居住性を大幅に低下させる。また、加圧ポンプ駆動のための特別の電源を必要とするので、不要なエネルギーを使用するばかりか、トイレ室内における水濡れや高い湿度による漏電事故を回避するための新たな装置が必要となるなど、実使用上好ましくない。また通水路中に網などを設けると、洗浄水中に含まれるごみが網にトラップされるので、必要圧力をさらに高めたり、管路の閉塞の原因となりやすい。このように管路が閉塞すると気泡混入率や洗浄水量が経年的に減少するので洗浄力や節水効果が低下したり、使用者が頻繁に保守を行なう必要がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされ、特別な駆動手段を使用することなく、少ないエネルギーで大きな空気混入率を得ることが可能であり、かつ気泡混入率を高めても騒音や水はねの無い安定した吐水を得ることを可能とする高い洗浄能力と節水効果を有する便器の洗浄水吐出装置を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の好ましい態様においては、水洗便器の洗浄水に空気を混入する水洗便器洗浄水の空気混入方法であって、外気より取り入れられた空気を一時的に貯留した空気接触室内に前記洗浄水を噴出し、洗浄水を水滴状に分散させるとともに貯留した空気と分散された洗浄水とを接触混合させることを特徴とした。洗浄水自体を水滴状に分散させ空気と接触させることで、洗浄水と空気のせん断によって多量の気泡を安定して混入することができる。空気接触室内で洗浄水を水滴状に分散することで、分散した洗浄水と空気接触室内に滞留した空気との接触面積は飛躍的に大きくなるので、洗浄水の速度すなわちせん断速度を必要以上に高めなくとも、より多くの空気を巻き込み、空気混入率を高めることができる。さらに洗浄水自体を水滴状に分散させることで、広い領域で気液二相流を生成するので局所的な混合比や混合状態に偏りが発生しにくく、大量の空気を混入させても安定性を損なうことが無い。また、十分な接触界面積とせん断力が得られるので網状体などの気泡破砕手段を用いることなく気泡流の生成が可能となり、圧力損失の軽減はもとより目詰まりを発生させることが無い。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1は、洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、洗浄水供給手段に連通し、流路断面積を絞り、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、前記洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水流路を略90°屈曲させ、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる曲がり管と、大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出することを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置を提供する。本発明にかかる水洗便器の洗浄水吐出装置においては、空気接触室は、大気開放された空気導入口と連通しており、導入された空気は、一時的に空気接触室内に蓄えられる。洗浄水供給手段より供給された洗浄水は、洗浄水噴出口から空気接触室内の空気中に噴出され、該洗浄水の周りの空気と接触した後、空気混合室で空気と混合し、洗浄水中に気泡が分散した気泡流となり、空気混合室より下流に配設され、大気開口した洗浄水吐出口より放出され、水洗便器の洗浄を行う。空気接触室内の空気が、気泡流の一部となり排出されると、大気開放された空気導入口より空気接触室に空気が補給される。上記作用によって、洗浄水噴出口から噴出される洗浄水は、常に空気接触室内の空気中に噴出されるため、該洗浄水の周囲には常に空気が存在し、該空気と接触混合して気泡流となるため、安定に気泡流を生成できる。また、洗浄水吐出口は大気開口しているため、吐出時に特別なエネルギを必要としない。
また、噴出前の洗浄水流路に屈曲部を設けることによって、流れ方向が急激に変化するため、洗浄水に流れ方向とは異なる方向の速度を発生させることができ、洗浄水は乱れる。よって、非常に簡単な構造で洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させることができる。
さらに、空気中に噴出した洗浄水が、該洗浄水の主噴出方向とは異なる方向の速度が与えられた乱れを有している場合、乱れの大きな洗浄水は、噴出直後に主流洗浄水表面から突出し、表面張力と周囲空気の作用によりこの波状流の凸部は主流から分離し水滴となり、且つ放射状に飛散する。適切な箇所に乱れ発生手段を備えることによって、洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させ、噴出する洗浄水を空気接触室内で水滴且つ放射状に分散し、洗浄水と空気の接触面積を飛躍的に増加させ、空気混入率は高まる。さらに、乱れは流路の変形など非常に簡単な構造で、しかも、特別なエネルギや外力を必要とせずに発生させることができる。なお、噴出した洗浄水表面が波打つだけでも空気との接触面積を増加させることができる。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、洗浄水供給手段に連通し、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、この空気接触室下流に設置され、洗浄水を衝突・滞留させる段部近傍の空気混合室と、この空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出することを特徴とする。本発明によれば、洗浄水噴出口より噴出される洗浄水が段部に衝突することによってより空気を混入することができるため、洗浄水噴出口で極端に圧力損失を発生させて水流を拡散させる必要がなくなり、圧力損失の低減を図ることができる。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水噴出口から噴出した洗浄水を、前記空気接触室内で分散させる分散手段を備えたことを特徴とする。
洗浄水自体を分散させ空気と接触させることで、洗浄水と空気のせん断によって多量の気泡を安定して混入することができる。空気接触室内で洗浄水を分散することで、分散した洗浄水と空気接触室内に滞留した空気との接触面積は大きくなるので、洗浄水の速度すなわちせん断速度を必要以上に高めなくとも、より多くの空気を巻き込み、空気混入率を高めることができる。さらに洗浄水自体を分散させることで、広い領域で気液二相流を生成するので局所的な混合比や混合状態に偏りが発生しにくく、大量の空気を混入させても安定性を損なうことが無い。また、十分な接触界面積とせん断力が得られるので網状体などの気泡破砕手段を用いることなく気泡流の生成が可能となり、圧力損失の軽減はもとより目詰まりを発生させることが無い。
【0013】
請求項の発明は、洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、前記洗浄水供給手段に連通し、流路断面積を絞り、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、前記洗浄水噴出口の直近上流に設けられ、洗浄水の主流れ方向と垂直の面をなし、流路断面積を急激に狭め、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる壁と、大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出することを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置を提供する。これにより、洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水の流路断面に縮小部と拡大部が形成され、その前後において洗浄水を乱れさせることができる。よって、洗浄水噴出口の上流近傍の流路外形を変形させることなく、流路内部の変形のみの簡単な構造で洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水を乱れさせることができる。
【0014】
請求項の発明は、洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、前記洗浄水供給手段に連通し、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、前記洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水流路に設けられ、洗浄水を旋回させ、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる旋回羽根と、大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出することを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置を提供する。これにより、流路に拡大部や縮小部をつくらずに、洗浄水中に旋回方向の乱れを発生させることができる。よって、簡単な構造で洗浄水を乱れさせ、さらに流路の拡大部や縮小部で失われるエネルギを抑えることができる。また、噴出前の洗浄水を軸対象に旋回させることによって、空気接触室で軸対象な分散が起こり、安定して空気と接触させることができる。
【0015】
請求項の発明は、洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、前記洗浄水供給手段に連通し、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、前記洗浄水噴出口の出口流路断面積を該洗浄水噴出口上流の流路断面積より小さくし、上流端面から下流端面に向け流路断面積を急激に広くしたオリフィス構造であり、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる絞り構造と、大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出することを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置を提供する。これにより、絞り部の上流端面では、流路が急激に縮小されるため、洗浄水の流速が急激に上昇し、該上流端面で洗浄水に乱れを発生させることができ、該乱れた洗浄水を噴出口から噴出することができる。また、絞り部より上流または下流に設置した乱れ発生手段と組み合わせることが容易で、より大きな乱れを発生させることも可能である。
洗浄水はオリフィスの上流端面の通過直後に、オリフィスの上流端面から下流端面までを結ぶ側面から剥離するため、オリフィスの上流端面で発生した乱れは、該側面に沿って流下することに因る乱れの減衰をうけない。よって、洗浄水を乱れが最も大きな状態で噴出することができる。
【0017】
請求項の発明は、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口より上流側に設置され、噴出前の洗浄水に気泡を混入させる予備空気混入手段を備えたことを特徴とした。気泡が混入した洗浄水は、洗浄水噴出口から噴出した直後にそれまで圧縮されていた空気が膨張して破裂し、当時に気泡周囲の洗浄水を***させ水滴状に且つ放射状に分散させることができる。また、気泡の大きさや混入量によって、分散の程度を調節できる。予備空気混入手段を洗浄水噴出口または洗浄水噴出口より上流側に設置することによって、噴出前の洗浄水に気泡を混入させることができ、噴出した洗浄水を空気接触室内で水滴且つ放射状に分散させることができる。さらに、予備空気混入手段で気泡の大きさや混入量を調節することで、洗浄水の分散程度を調節でき、しいては空気混入率を制御することが可能となる。
【0018】
請求項の発明は、前記空気接触室内に設けられ、前記洗浄水噴出口から噴出した洗浄水が衝突する障害物である分散手段を備えたことを特徴とした。障害物を設けることにより、非常に簡単な構造で、洗浄水噴出口から噴出した洗浄水を空気接触室で破砕し、水滴且つ放射状に、または水膜状に、または複数流に分散することができる。さらに、障害物を別部品とすることで、障害物の形状によって破砕する洗浄水の分散程度を調節でき、しいては、空気混入率を調節することができる。
【0019】
本発明の好ましい態様においては、前記分散手段は、前記洗浄水噴出口を複数個に分割したことを特徴とする。
または、前記分散手段は、前記洗浄水噴出口をスリット状にしたことを特徴とする。
これにより、洗浄水噴出口から噴出する洗浄水は、空気接触室内の空気中に複数流状に、または水膜状に分散するため、洗浄水と空気の接触面積が増大し、気泡混入率は高まる。
【0020】
本発明の好ましい態様においては、前記空気接触室から前記大気開放口までの洗浄水の流路断面積は、前記空気噴出口の洗浄水噴出部の流路断面積より大きいことを特徴とする。
これにより、洗浄水噴出口より噴出する洗浄水によってエジェクタ効果が起こり、洗浄水に空気を巻き込ませることができる。よって、洗浄水と空気との接触による空気混入率の増加に加え、さらに空気混合率を増加させることができる。
【0021】
本発明の好ましい態様においては、前記空気導入口と前記空気接触室とは、空気導入管で接続されたことを特徴とする。
これにより、空気導入口の高さや位置を容易に調節でき、空気導入口が空気を導入しやすい位置に設置したり、空気導入口から洗浄水が漏れる場合は、耐水処理された場所に空気導入口を配置することができる。また、空気導入管の内径を調節して空気導入口から漏れる騒音を緩和することもできる。
【0022】
本発明に好ましい態様においては、前記空気導入管は膨出部を有することを特徴とする。
膨出部が消音器として機能し、空気と洗浄水とが混合する際に発生する騒音を低減できる。
【0023】
本発明に好ましい態様においては、空気導入管は空気接触室から逆流する洗浄水を排出する洗浄水排出手段を有することを特徴とする。
これにより、空気接触室から逆流する洗浄水を空気導入管から排出し、安定した空気混入が可能となる。空気導入管を高速で流れる空気と水との接触を防止することにより、前記接触による騒音の発生を防止できる。
【0024】
本発明の好ましい態様においては、前記空気導入口は、水洗便器のボウル部の静止界面より上方に開口していることを特徴とする。
ボウル部内壁面に空気導入管の開放端を開口させれば、空気接触室から逆流する洗浄水をボウル部に排出することができる。また第一洗浄水吐出手段が閉塞した場合に、洗浄水をボウル部に排出することができる。
【0025】
本発明の好ましい態様においては、前記空気導入口は、前記空気接触室から外気方向に流れる流体の流れを防止する逆流防止機構を備えたことを特徴とする。
洗浄水の吐出口である洗浄水吐出口が閉塞した際に、洗浄水噴出口から空気接触室に噴出した洗浄水は、大気開放された空気導入口へ流れる。空気導入口に逆流防止機構を備えることによって、空気導入口からの漏水を防止でき安全である。また、水洗便器の汚水が逆流する際にも、空気導入口からの漏水を防止でき衛生的である。
【0026】
本発明の好ましい態様においては、前記空気混合室は、前記洗浄水噴出口より噴出した洗浄水の流路に、洗浄水を一時的に滞留させる、滞留手段を有したことを特徴とする。
空気混合室に備えた滞留手段によって、洗浄水噴出口から噴出した洗浄水は一時的に滞留する。該滞留した洗浄水に、空気接触室で空気を巻き込んだ洗浄水が射入すると、滞留した洗浄水と射入した洗浄水と空気の混合が起こり、洗浄水中に気泡が分散した気泡流を生成できる。さらに、該生成された気泡流に、洗浄水噴出口より噴出した高速の洗浄水が射入すると、既に混入された気泡流中の気泡は、射入する洗浄水の剪断力によって破砕されるため、細分化された気泡を洗浄水中に略一様に分散でき、安定した気泡流の生成が可能となる。
【0027】
本発明の好ましい態様においては、前記空気混合室は、噴出した洗浄水の一部を前記滞留手段によって一時的に滞留させ、一部を前記滞留した洗浄水に通過させ、且つ前記洗浄水吐出口に向けてスムーズに流下させることを特徴とした。滞留手段によって一部の洗浄水は一時的に滞留し、該滞留した洗浄水に噴出した洗浄水の一部が射入し、洗浄水と空気の混合および気泡の細分化を起こし、安定した気泡流を生成する。さらに、射入した洗浄水をスムーズに大気開放口に流下させることで、射入した洗浄水は、周りの気泡流を巻き込みながら大気開放口に流下し、射入した洗浄水のエネルギを有効に利用して、気泡流を強制的に大気開放口から吐出でき、さらには、大気開放口から高速の気泡流を吐出させることができる。よって、噴出した洗浄水のエネルギを有効に利用して、高速の気泡流による洗浄効果の向上を図ることができる。
【0028】
本発明の好ましい態様においては、前記空気導入口と連通しており、前記空気接触室に設けた空気取込口は、前記洗浄水噴出口近傍に配置されたことを特徴とする。
噴出した洗浄水が、空気混合室に滞留した洗浄水に射入すると、該滞留した洗浄水の表面近傍は波打ち、一部の洗浄水は、空気接触室内に飛散する。
空気接触室に設けた空気取込口を洗浄水噴出口近傍に配置し、空気混合室と空気取込口を極力離すことで、飛散した洗浄水が空気取込口を塞ぐことを極力抑え、安定した空気導入を確保し、安定した気泡流の生成が可能となる。
【0029】
本発明の好ましい態様においては、前記空気混合室は、管材を曲げた構造としたことを特徴とする。
管材を曲げた簡単な構造によって、噴出した洗浄水が曲がり部に衝突し、洗浄水の流速が低下し、該流速が低下した洗浄水を連続的に発生させることで、洗浄水の一時的な滞留を作り出す。特に曲がり部を略90°の4分の1ドーナツ状とすることで、洗浄水は滞留し、且つ該滞留した洗浄水に射入する洗浄水は、気泡の細分化と、曲がり部における衝突の反射によって、一部は滞留し、一部は気泡流を巻き込みながら大気開放口へ流下する。よって、略90°曲がりの簡単な構造で、洗浄水の一時的な滞留と、気泡流の細分化と、大気開放口へのスムーズな流下とを兼ねることができる。また、網などを使用しない構造のため、圧損を小さくでき、且つ目詰まりによる経年変化を防ぎ、安定した気泡流を生成できる。
【0030】
請求項の発明は、前記空気接触室に開口した空気取込口より下流に、上流から下流に向かって断面積が広がった跳ね水防止壁を備えたこと特徴とする。洗浄水噴出口より噴出した洗浄水が、空気混合室に滞留した洗浄水に射入すると、該滞留した洗浄水一部は、空気接触室内に向かって飛散する。上記構造とすることで、飛散した洗浄水は跳ね水防止壁によってさらなる上昇を阻止される。よって、空気取込口は、飛散した水によって塞がれることはなく、安定した空気の導入が可能となり、安定して空気混入率の高い気泡流の生成が可能となる。
【0031】
請求項の発明は、前記空気混合室より下流に気泡流となった洗浄水の乱れを抑制する整流手段を備えたことを特徴とする。空気混合室で生成された気泡流は、比重の異なる洗浄水と気泡との混合物であり、遠心力などの質量力が働くと洗浄水と空気塊に分離し、不安定な気泡流となってしまう。空気混合室より下流に整流手段を備えることによって、空気混合室で生成された気泡流の乱れを緩和することができ、安定した気泡流の輸送が可能となる。また、空気混合室で生成した気泡流の速度ベクトルを均一化することで、洗浄水吐出口から吐出した洗浄水のばらつきを防ぎ、安定した吐水が可能となる。
【0032】
請求項の発明は、前記整流手段は、気泡流となった洗浄水の回転方向の乱れを抑制する整流板であることを特徴とする。空気混合室で生成された気泡流は、比重の異なる洗浄水と気泡との混合物であり、遠心力などの質量力が働くと洗浄水と空気塊に分離し、不安定な気泡流となってしまう。空気混合室より下流に整流板を備えることによって、空気混合室で生成された気泡流の回転方向の乱れを緩和することができ、安定した気泡流の輸送が可能となる。また、前記空気混合室と前記洗浄水吐出口とを曲がり付き配管で接続する場合、該配管の曲がり部の直下流に整流板を備えることで回転方向の乱れを緩和でき、安定した気泡流の輸送が可能となり、洗浄水吐出口の位置を任意に設定できる。
【0033】
本発明の好ましい態様においては、前記整流手段は、空気混合室下流に設けた所定長さの配管であることを特徴とする。
上記構造によって、空気混合室で異なる速度ベクトルを有した気泡流が、所定長さの管材を通過中に一様な速度ベクトルを有することができ、吐水後に飛散することのないまとまった安定した気泡流の吐水が可能となる。
【0034】
本発明の好ましい態様においては、前記所定長さの配管は、直管であることを特徴とする。
これにより、空気混合室の直下流に整流板を設けるだけで、該整流板より下流から洗浄水吐出口までの輸送中に、気泡流の破壊につながる回転方向の乱れの発生を抑制でき、簡単な構造で安定した気泡流の輸送が可能となる。
【0035】
請求項10の発明は、前記空気混合室と前記洗浄水吐出口とを可撓性の配管で接続することを特徴とする。陶器製の水洗便器の寸法公差を可撓性の配管で吸収できるため、組立性が向上する。または無理なく接続できるため接続不良による水漏れや破壊を防ぎ信頼性が向上する。
【0036】
請求項11の発明は、洗浄水の流量を制御する洗浄水流量制御手段を備えたことを特徴とする。洗浄水の流量を制御して洗浄水の流速を制御することにより、空気混入率を制御することができ、ひいては空気混入率を適正値に制御して洗浄水の気泡流を生成することができる。
【0037】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水供給手段は、水道配管から直接水洗便器本体に洗浄水を供給する手段であることを特徴とする。
水道配管内の水圧は、便器本体の近傍に設置した洗浄水貯留タンクから水頭差を利用して便器本体に洗浄水を供給する場合の前記水頭差に比べて高い。水道配管から直接水洗便器本体に洗浄水を供給することにより、水道管内の水圧を利用して十分な流速の洗浄水を得ることができ、特別なエネルギを用意せずとも、十分な量の空気を洗浄水中に混入することができる。
【0038】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水噴出口は、噴出される洗浄水が前記空気導入口へ飛散しない向きへ噴出することを特徴とする。本発明によれば、洗浄水噴出口より噴出される水流が空気導入口に飛散しない方向に噴出されることにより、空気導入口に水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。
【0039】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水噴出口は、方向性をもって開口していることを特徴とする。本発明によれば、洗浄水噴出口より噴出される水流が段部に直接衝突する角度で噴出されることにより、段部に衝突した水流がより細かくなって空気を混入し、気泡混入率を上げることができる。
【0040】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水噴出口は、複数開口していることを特徴とする。本発明によれば、洗浄水噴出口より噴出される水流が複数になることによってさらに水流が細かくなって空気を混入し、気泡混入率を上げることができる。また、水流同士を衝突させることによって段部に直接衝突する角度で噴出されることにより、段部に衝突した水流がより細かくなって空気を混入し、気泡混入率を上げることができる。
【0041】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水吐出装置は、洗浄水の入口と、洗浄水を吐出する洗浄水吐出口までが中空筒状に連通し、直線構造となっていることを特徴とする。本発明によれば、洗浄水入口より洗浄水吐出口までが中空筒状に連通し、直線構造となっていることにより、コンパクト化を図ることができる。また、屈曲部を設けないため圧力損失が低減できる。
【0042】
本発明の好ましい態様においては、前記空気導入口は、空気混合室の上面に開口していることを特徴とする。本発明によれば、空気導入口が空気混合室の上面に開口していることにより空気混合室内の下部に滞留する洗浄水を吸い込まないため、空気導入口に水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。
【0043】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水噴出口において洗浄水入口及び出口側面が洗浄水の通過する流線方向に対して直角となっていることを特徴とする。本発明によれば、洗浄水入口・出口側面が洗浄水の通過する管路に対して直角となることによって圧力損失を低減することができる。
【0044】
本発明の好ましい態様においては、前記洗浄水噴出口は放射状に複数設けられると共に、前記空気導入口が複数の洗浄水噴出口複数開口部の中心に開口していることを特徴とする。本発明によれば、空気導入口が洗浄水噴出口複数開口部の中心に開口していることにより空気混合室に滞留する洗浄水を吸い込まないため空気導入口に水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。
【0045】
請求項12の発明は、前記空気接触室下流に設置され、洗浄水を衝突・滞留させる段部が複数段になっていることにより洗浄水が段部に衝突した際の極端な水の跳ね返りが無くなって空気導入口への水の浸入を防ぐことができるので気泡混入率を上げることができる。また、低水量対策等で洗浄水吐出口径を小さくした場合、段部が一段だと先圧損が高いため気泡を混入しないが複数段とすることにより先圧損を低減でき、気泡を混入することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を説明する。
図1に示すように、水洗式大便器本体1は、溜水を貯留するボウル部2と、一端がボウル部2の底部に連通し、他端が図示しない外部排出管に接続したリバースタイプのSトラップ3と、ボウル部2の後方にバルブユニット6を収納した機器収納区画5とを備えている。バルブユニット6は、止水弁11を介して水道配管12に接続する給水配管10に接続している。
【0047】
図2に図1のA断面を示す。ボウル部2内壁面の上端周縁には、上部が内周側に張り出したオーバーハング部4を形成している。また、ボウル部2内の溜水の静止界面よりも上方に、且つオーバーハング4の直下には、ボウル部2の内壁に大気開口した洗浄水吐出口13を備えている。
再び図1に戻り、洗浄水吐出口13は、一端がバルブユニット6に接続された気泡混入装置7に接続している。
【0048】
機器収納区画5内に収納されているバルブユニット6の内部には、図3に示すように上流から給水配管10に接続した電磁バルブ61と、定流量弁62と、内部接続管63を備えており、電磁バルブ61は、便器洗浄操作を指示するための操作装置64と連動している。
【0049】
気泡混入装置7は、図4に示すように、バルブユニット6の内部配管63に接続したバルブ接続口22と、内部流路が略90°曲がった曲がり管23と、該曲がり管23の流路断面積より小さな流路断面積とした洗浄水噴出口24と、洗浄水噴出口24より内径を大きくした空気接触室25と、洗浄水噴出口24の直近下流に位置し、空気接触室25に連通し、大気開放した空気導入口27を有する空気導入管28と、空気接触室25の直下流に連通し、流路断面積が一定で略90°に曲がったエルボ部41と、該エルボ部41の直下流に配設され、流路を所定長さだけ十字に仕切った整流部42と、該整流部42の下流から洗浄水吐出口13までを略水平に直線で接続する気泡流輸送管43と、から構成される。
【0050】
本実施例に係る水先便器の洗浄水吐出装置の作動を説明する。
便器利用者が、操作装置64を操作して、便器洗浄を指示すると、バルブユニット6の電磁バルブ61が開き、水道配管12から水道圧力によって圧送された洗浄水が、定流量弁62でその流量を所定量に調整され、内部接続管63を通ってバルブ接続口22へ流入する。
【0051】
図5にバルブ接続口22から空気接触室25までの洗浄水と空気の流れを示す。
バルブ接続口22へ流入した洗浄水は、曲がり管23の通過とともに流れを極端に乱され、さらに、洗浄水噴出口24の絞りによって、乱れは増幅され、空気で満たされた空気接触室25内に噴出される。なお、洗浄水噴出口24は所定長さの流路を有しているため、曲がり管23の偏った乱れを抑制し、空気接触室25の略中心軸方向に向かって噴出することができる。噴出した乱れの大きな洗浄水は、噴出直後に主流洗浄水表面から突出し、さらに、表面張力と周囲の空気の作用によりこの凸部は主流から分離し、水滴かつ放射状に空気接触室25内に分散する。水滴状に分散した洗浄水は、空気との接触面積が非常に大きくなり、洗浄水と空気のせん断によって多量の空気を安定して巻き込む。また、放射状に分散することで、エジェクタ効果が起こり、さらに空気を巻き込む。これら2つの作用により、洗浄水噴出口24から噴出した洗浄水は、大量の空気を巻き込みながら、空気接触室25の下流側へ飛散する。
洗浄水噴出口24より噴出する洗浄水の流量は、バルブユニット6内の定流量弁62により所定の適正な流量に調整されており、ひいては洗浄水噴出口24から噴出する洗浄水の流速は適正値に調整されている。
【0052】
また、図5の空気導入口27に示された破線矢印は、空気の流れを表している。上記のとおり、空気接触室25内の空気は、洗浄水噴出口24から噴出した洗浄水と共に流下するため、空気接触室25は負圧となる。この負圧を利用して、空気導入管28を介して大気開放された空気導入口27より、空気接触室25内へ空気が自然吸引される。なお、空気導入口27と空気導入管28は、空気を吸引するのに十分な開口面積を有している。
【0053】
図6に洗浄水と空気との混合を行うエルボ部41の洗浄水と空気の流れを示す。
洗浄水噴出口24より噴出した洗浄水は、エルボ部41に衝突して粉砕し、粉砕した洗浄水の一部は空気接触室25に向けて反射し、該エルボ部41に一時的に滞留する滞留水102となる。洗浄水噴出口24より噴出し、前記滞留水102中に勢いよく進入する射入水101は、射入と同時に空気接触室25で巻き込んだ大量の空気を滞留水102中に空気塊104として混入することができる。
この滞留水102と空気塊104に、さらに射入水101が射入すると、空気塊104は、射入水101の剪断力によって破砕されるため、細分化された微細気泡103となり、該微細気泡103が洗浄水中に分散した安定した気泡流を生成できる。
また、エルボ部41に衝突して粉砕した射入水101の一部は、洗浄水吐出口13方向に反射し、一時的に滞留した滞留水102と微細気泡103を巻き込みながら洗浄水吐出口13方向に流速をもって流下する。
洗浄中は所定の洗浄水がエルボ部41に滞留するように、洗浄水噴出口24より噴出する洗浄水の流量と流速と、エルボ部41の形状とがバランスよく設定されている。
【0054】
再び図4に戻り、エルボ部41で気泡流となった洗浄水は、該エルボ部41における壁面との衝突による不均一な力を受けるため、旋回するが、エルボ部41の直後に配設した整流部42を通過する間に旋回を緩和され、直線方向の流れとなり、旋回による洗浄水と空気との分離を回避できる。
【0055】
整流部42で旋回を緩和された気泡流は、所定の長さの気泡流輸送管43を流速を保ちながら通過する。気泡流輸送管43の流路は直線であるので、気泡流となった洗浄水は旋回することはなく、安定した気泡流を維持しながら、洗浄水吐出口13からボウル部2内へ吐出される。
【0056】
図1に戻り、洗浄水吐出口13から吐出された気泡流となった洗浄水は、溜水の静止界面よりも上方のボウル部2の内壁に沿って略水平に吐出される。気泡流となった洗浄水は、ボウル部2の内壁面に衝突する際の水跳ねや騒音が少ないので、ボウル部2内壁面の洗浄が衛生化され静音化される。気泡流となった洗浄水は、溜水の静止界面よりも上方のボウル部2内壁面上を周回しつつ、ボウル部2内壁面を洗浄する。また、オーバーハング部4は、周回による遠心力の作用によって、洗浄水がボウル部2内壁面から飛び出すことを阻止する。ボウル部2内壁面上を周回する気泡流となった洗浄水は、ボウル部2内壁面上に滞留する時間が長いので、高周波振動の惹起による気泡流自体の高い洗浄力と相まって、溜水の静止界面よりも上方のボウル部2内壁面を強力に洗浄する。洗浄水に多数の気泡が分散混入されることにより、ボウル部2内壁面の洗浄に要する洗浄水の節水が図られる。
【0057】
洗浄水吐出口13からボウル部2内へ洗浄水吐出が所定時間継続すると、Sトラップ3が汚水で満たされ、サイホン現象が発生する。サイホン現象により、ボウル部2内の汚水が一気にSトラップ3を介して、外部排出管へ排出される。
Sトラップ3の空気吸込によりサイホン現象が終了し、さらに、気泡混入装置7からボウル部2内への流量の洗浄水吐出が所定時間継続すると、電磁バルブ61が閉じて、洗浄水吐出口13からの洗浄水の吐出が終了し、便器洗浄が終了する。
【0058】
上記説明から分かるように、本実施例に係る水洗便器においては、水道圧力をエネルギー源として利用し、非常に簡単な構造で気泡流を生成し、該気泡流を洗浄水として吐水することで、ボウル部2内壁面の洗浄に要する洗浄水の節水と、ボウル部2内壁面の洗浄の衛生化と静音化と、ボウル部2内壁面の洗浄力強化とを達成している。
【0059】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されない。
洗浄水を空気接触室25内で水滴且つ放射状に分散するために、洗浄水噴出口24の直近上流の洗浄水中に乱れを発生させる手段は、図7に示すように、洗浄水噴出口24とバルブ接続口22とを接続する噴出用管部材21の内部に、主流れ方向と垂直の面をなす半円状の第1壁31を設け、さらに第1壁31の下流に同形状の第2壁32を、第1壁31とは略180度回転した位置に所定距離だけ離して配置する。
洗浄水が噴出用管部材21内を通過すると、前記第1壁31と第2壁32で流路断面積が急激に狭まり、洗浄水の流速が急激に変化することで、洗浄水に乱れを生じさせることができ、さらに、該洗浄水は、洗浄水噴出口24の絞りで乱れを増幅されるため、空気接触室25内で水滴且つ放射状に分散する。
【0060】
また、洗浄水を空気接触室25内で水滴且つ放射状に分散するために、洗浄水噴出口24の直近上流の洗浄水中に乱れを発生させる手段は、図8に示すように、噴出用管部材21の流路内にねじれ壁33を設ける。
供給された洗浄水は、前記ねじれ壁33を通過すると、旋回力を受け円周方向の乱れを発生し、洗浄水噴出口24から噴出すると空気接触室内25で水滴かつ放射状に分散する。
上記乱れ発生では、流速の急激な変化を伴わないため、乱れ発生で消費されるエネルギ圧損を少なくでき、より少ないエネルギで乱れを発生させることができる。
【0061】
洗浄水を空気接触室25内で水滴且つ放射状に分散させる手段は、図9に示すように、噴出用管部材21に超音波振動器34を外接させる。
噴出用管部材21を通過する洗浄水は、超音波振動器34から振動をうけ、同時に洗浄水中に微細な気泡を形成する。気泡を混入した洗浄水は、洗浄水噴出口24が絞り構造のため圧縮力をうけている。気泡が混入した洗浄水は、洗浄水噴出口24から噴出した直後にそれまで圧縮されていた空気が膨張して破裂し、当時に気泡周囲の洗浄水を***させるため、空気接触室25内で水滴且つ放射状に分散する。
【0062】
また、洗浄水を空気接触室25内で水滴且つ放射状に分散させる手段は、図10に示すように、洗浄水噴出口24と同軸状に、洗浄水噴出口24と同径の円柱状突起物38を、その円柱状突起物38の頂部が空気接触室25の空気取込口より下流にくるように備える。円柱状突起物38は、円周方向に延びた支え39aにより、空気接触室25に突起した支え受け39bに仮固定され、着脱可能である。
洗浄水噴出口24から噴出した洗浄水は、円柱状突起物38に衝突すると洗浄水は粉砕され、水滴かつ放射状に分散する。該円柱状突起物38の頂部が空気取込口より下流にあることで、分散した洗浄水によって、空気取込口を塞ぐことはない。
また、円柱状突起物38は着脱可能で、該円柱状突起物38の形状を変形することで、分散状況も種々に変えることができ、しいては気泡流の空気混入率を制御することができる。
【0063】
空気接触室25内で洗浄水の空気接触面積を増加させる方法として、図11に示すように洗浄水噴出口35の穴数を3つに分割し、さらに各穴の流路を下流に向けて放射状に形成しても良い。
複数穴を下流に向かって放射状に流路を形成した洗浄水噴出口35によって、供給された洗浄水は、流路に沿って流下し、空気接触室25内で放射状の3つの流線を形成する。よって確実に洗浄水と空気との接触面積を増加することができる。また、穴の数を変更したり、放射角度を調整することで、空気接触室25内での空気巻き込み量を調節できる。
【0064】
また、空気接触室25内で洗浄水の空気接触面積を増加させる方法として、図12に示すように、洗浄水噴出口36の中心部に円錐状突起37を何らかの方法で固定し、洗浄水噴出口36の内壁を前記円錐状突起37の外周より大きくし、且つ円錐状突起37の外周と平行とする。
これにより、噴出する洗浄水は、円錐状突起37と洗浄水噴出口36の壁の間を流れるため、空気接触室25で水膜状に広がり、空気接触面積が増加する。
【0065】
以上の分散手段は、複数を組み合わせることも可能であって、組合せによって、空気接触室25内の洗浄水の空気接触面積を増幅させ、しいては気泡流の空気混入率を向上させることができる。
【0066】
空気導入口27に、図13に示す逆流防止弁51を備えても良い。逆流防止弁51は、可動弁体52と弁座53と複数個の弁体支持突起54から成る。可動弁体52は洗浄水よりも密度の小さな素材で構成されている。
逆流防止弁51においては、通常の状態では、可動弁体52は自重により弁座53から離れて、弁体支持突起54 に当接している。空気接触室25内が負圧になると、空気は弁体支持突起54の隙間から空気導入管28を介して空気接触室25へ吸引される。
何らかの理由で、洗浄水が空気接触室25を満たし、空気導入管28へ逆流すると、逆流する洗浄水から浮力を受けた可動弁体52が弁体支持突起54から離れ、弁座53に押し当てられる。この結果、逆流防止弁51が閉鎖され、洗浄水の外部への漏出が防止される。
【0067】
図18に示すように空気導入管28の途上に膨出部29を形成しても良い。膨出部29が消音器として機能し、エルボ部41で洗浄水と空気とが混合する際に発生する騒音を低減できる。
図18の二点鎖線で示すように、空気導入管28を下方に傾斜させながら延長し、空気導入口27を洗浄水吐出口13より上方のボウル部2の内壁面に開口した穴と接続しても良い。何らかの理由で、洗浄水が空気接触室25を満たし、空気導入管28へ逆流しても、逆流した洗浄水は自重によってボウル部2に排出されるため漏水に対して安全であり、また汚水の逆流が起こっても、ボウル部2に排出するため衛生性が確保される。
【0068】
図19に示すように、空気接触室25の下流側に上流の内径より略一様に広くして段差とした跳ね水防止壁26を備えても良い。
また跳ね水防止壁26は図20に示すような構造としても良い。
前記の図6で説明したように、気泡流の生成には、エルボ部41の滞留水102に洗浄水噴出口24からの射入水101を射入する必要がある。その際に滞留水102は空気接触室25に向かって飛び散り、跳ね水を生じる。図19および図20の跳ね水防止壁26は、前記跳ね水が空気接触室上流の空気導入管28との接続部まで飛び散ることを防ぎ、安定して空気を吸引でき、しいては空気混入率の高い気泡流の生成が可能となる。
【0069】
図14に示すように、気泡流輸送管43は、曲がりの直下流に整流板44を備えた曲がり配管としても良い。気泡流が曲がり部を通過すると旋回を起こすが、曲がり部直後の整流板44によって、旋回を緩和でき、安定した気泡流の輸送が可能となる。
【0070】
また、気泡流輸送管43を可撓性の配管とし、その下流端に整流板44を設けても良い。陶器製の水栓式大便器本体1は寸法精度が良くなく、別部品の気泡混入装置7を取り付ける際にどうしても公差を吸収する箇所が必要となる。そこで可撓性の気泡流輸送管43で公差を吸収し、組立性および信頼性の向上をはかる。なお、可撓性の気泡流輸送管43は曲がる可能性があるので、その下流端に整流板44を設けることによって安定した気泡流の吐出が可能となる。
【0071】
また、気泡流輸送管43は所定長さを有していることが好ましい。こうすることで、エルボ部41で生成した気泡流は、整流部42で旋回を緩和され、さらに所定長さの気泡流輸送管43を通過する間に流速が均一化され、より安定した気泡流を洗浄水吐出口13から吐出することができる。
【0072】
バルブユニット6に代えて、フラッシュバルブを配設しても良い。適正な流量特性を有するフラッシュバルブを使用することにより、気泡流を吐出する便器洗浄が可能である。
【0073】
図15に示すように、ボウル部の上端周縁に形成されたオーバーハング部4と洗浄水吐出口13との直下流に略水平面で構成された棚部4bを形成しても良い。洗浄水吐出口13から吐出した気泡流となった洗浄水は、棚部4b上を旋回しながら、ボウル部2の底部に向けて徐々に洗浄水を落としていくため、洗浄時間を長くし、洗浄力の強化につながる。
また、洗浄水吐出口13から吐出する洗浄水の勢いが弱い場合、洗浄水吐出口13から吐出した洗浄水は、直ちにボウル部2の下方に流下してしまい、ボウル部2を全周にわたって洗浄できない。棚部4bを設けることで、洗浄水は棚部4b上を流れながら、ボウル部2の下方に流下するため、全周にわたって洗浄可能となる。よって、ボウル部2に不洗部をつくらず衛生的であり、洗浄水供給手段の供給エネルギを少なく抑えることができる。
【0074】
以上、水洗式大便器を例にとって示したが、図16に示すように水洗式小便器でも同様の洗浄水吐出手段を備えることで、同様の効果を上げることができる。
水洗式小便器本体99は、小便器ボウル部98と、小便器ボウル部98の上部には、人体検知センサ97と、人体検知センサと97と連動した図示しない弁を備え、水道配管12に接続されてたバルブユニット6と、バルブユニット6の下流に接続された気泡混入装置7とを収納した機器収納区画96を備え、気泡混入装置7の一端は小便器ボウル部98の内壁上端に開口した洗浄水吐出口95に接続されている。また、小便器ボウル部98の内壁は、図17に示すようにオーバーハング部94を有している。
人体検知センサ97で洗浄開始信号によって、バルブユニット6内の図示しない弁が開くと、水道配管12から洗浄水が流れ、気泡混入装置7で気泡流となり、洗浄水吐出口95から、図16の破線で示すように、放射状に小便器ボウル部98の内壁に吐水され、オーバーハング部94によって小便器ボウル部98の外部に飛び出すことなく小便器ボウル部98の内壁をほぼ全面にわって洗浄する。よって、洗浄力の向上や節水や水跳ね防止や静音化を達成できる。
【0075】
図21に別の実施形態に係わる気泡混入装置の洗浄水の入口から洗浄水吐出口までの洗浄水と空気の流れを示す。この気泡混入装置は水洗便器が設置される床面と略水平に配置される。
洗浄水の入口105と、洗浄水を吐出する洗浄水吐出口106との間に、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口107と、大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口108と、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室109と、空気接触室109下流に設置され、洗浄水を衝突・滞留させ、その近傍が空気混合室として機能する段部110と、段部110より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口106から、混合された洗浄水と空気とを放出する。洗浄水は洗浄水入口105を通り洗浄水噴出口107より空気接触室109内へ噴出される。このときに洗浄水が空気と混合して洗浄水吐出口106より吐出することによって空気接触室109内が負圧になり空気導入口108より空気が進入して更なる空気混入を促進し気泡混入率が上がる。また、段部110に洗浄水がぶつかることによって洗浄水と空気がより撹拌混合される。よって、洗浄水噴出口より噴出される洗浄水が段部に衝突することによってより空気を混入することができるため、洗浄水噴出口で極端に圧力損失を発生させて水流を拡散させる必要がなくなり、圧力損失の低減を図ることができる。
【0076】
また、洗浄水入口105を屈曲させることによって洗浄噴出口107の形状を複雑にせずとも洗浄水を拡散させることができる。
【0077】
洗浄水入口105と洗浄水吐出口106までが中空筒状に連通させ、直線構造とすることにより構造の単純化とコンパクト化を図ることができる。この場合、屈曲部を設けないため圧力損失も低減することができる。
【0078】
空気導入口108は、空気接触室109の上面に開口させることにより空気接触室内の下部に滞留する洗浄水を吸い込まないため、空気導入口108に洗浄水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。
【0079】
洗浄水吐出口106の直近上流に整流板111を設けることにより大気へ吐出される水流が安定し、気泡混入装置を便器へ設置した際に水跳ねを防ぐことができる。
【0080】
図22に図21における洗浄水噴出口の洗浄水噴出方向を示す。
洗浄水噴出口107より噴出される水流が空気導入口108に飛散しない方向に噴出されることにより、空気導入口108に水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。
【0081】
図23に洗浄水噴出口の開口部の方向を規定する別実施形態を示す。
洗浄水噴出口114より噴出される水流が段部116に直接衝突する角度で噴出されることにより、段部116に衝突した水流がより細かくなって空気を混入し、気泡混入率を上げることができる。
【0082】
図24に洗浄水噴出口の開口数を複数設けた例を示す。
洗浄水噴出口117より噴出される水流が複数になることによってさらに水流が細かくなって空気を混入し、気泡混入率を上げることができる。また、水流同士を衝突させることによって段部118に直接衝突する角度で噴出されることにより、段部118に衝突した水流がより細かくなって空気を混入し、気泡混入率を上げることができる。
【0083】
図25に洗浄水噴出口の洗浄水入口及び出口面の壁面と成す角度について示す。洗浄水入口側面119が洗浄水が洗浄水噴出口120を通過する流線方向に対して直角となることによって、洗浄水噴出口120を流れる洗浄水の流れが整えられ圧力損失を低減することができる。また、洗浄水出口側面121についても入口側と同様に洗浄水噴出口120に対して直角となることによってさらなる圧力損失を低減することができる。
【0084】
図26に図25における空気導入位置の変形例を示す。
洗浄水噴出口122は円周状に4個設けられている。この複数の洗浄水噴出口122の開口部の中心は噴出する水の勢いで空気接触室に滞留する空気を混入した洗浄水が進入することはない。よって複数の洗浄水噴出口122の開口部の中心に空気導入口122を開口することにより、空気導入口に水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。
【0085】
図27に複数段になっている段部を示す。
段部123が複数段となっていることにより洗浄水が段部に衝突した際の極端な水の跳ね返りが無くなり空気導入口124への洗浄水の進入を防ぐことができる。これにより空気導入口に水が浸入した際に発生する気泡混入率の低下を防ぐことができる。また、低水量対策等で洗浄水吐出口125の口径を小さくした場合、段部が一段だと先圧損が高いため気泡を混入しないが複数段とすることにより先圧損を低減でき、気泡を混入することができる。
【0086】
【発明の効果】
上記説明からわかるように、本発明にかかる水洗便器の洗浄水吐出装置においては、特別な駆動手段を使用することなく、少ないエネルギーで大きな空気混入率を得ることができ、且つ空気混入率を高めても騒音や水はねの無い安定した吐水を得ることを可能とする高い洗浄能力と節水効果を有することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る「水洗便器の洗浄水吐出装置」を含む水洗式大便器の斜視図である。
【図2】本発明の実施例に係る「水洗便器の洗浄水吐出装置」を含む水洗式大便器のボウル部上端の断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る「水洗便器の洗浄水吐出装置」が備えるバルブユニットの構成図である。
【図4】本発明の実施例に係る「水洗便器の洗浄水吐出装置」が備える気泡混入装置の断面斜視図である。
【図5】気泡混入装置の空気接触室における洗浄水の水滴放射分散状況である。
【図6】気泡混入装置の空気混合室における気泡流生成状況である。
【図7】気泡混入装置の洗浄水分散手段の断面斜視図である。
【図8】気泡混入装置の洗浄水分散手段の断面斜視図である。
【図9】気泡混入装置の洗浄水分散手段の断面斜視図である。
【図10】気泡混入装置の洗浄水分散手段の断面斜視図である。
【図11】気泡混入装置の洗浄水分散手段の断面斜視図である。
【図12】気泡混入装置の洗浄水分散手段の断面斜視図である。
【図13】気泡混入装置の逆流防止機構付き空気導入口の断面図である。
【図14】気泡混入装置の曲がり有り気泡流輸送管の断面斜視図である。
【図15】「水洗便器の洗浄水吐出装置」を含んだ水洗式大便器のボウル部上端に棚部を設けた断面図である。
【図16】本発明の実施例に係る「水洗便器の洗浄水吐出装置」を含む水洗式小便器の斜視図である。
【図17】本発明の実施例に係る「水洗便器の洗浄水吐出装置」を含む水洗式小便器のボウル部の一部の断面図である。
【図18】気泡混入装置の空気導入管近傍の断面図である。
【図19】気泡混入装置の跳ね水防止壁を備えた断面図である。
【図20】気泡混入装置の跳ね水防止壁を備えた断面図である。
【図21】気泡混入装置の構成図である。
【図22】気泡混入装置における空気導入口に対しての洗浄水噴出方向を示す。
【図23】気泡混入装置における段部に対しての洗浄水噴出方向を示す。
【図24】気泡混入装置における洗浄水噴出口の複数開口を示す。
【図25】気泡混入装置における洗浄水噴出口の洗浄水入口・出口面の壁面について示す。
【図26】気泡混入装置における洗浄水噴出口複数開口時の空気導入口位置を示す。
【図27】気泡混入装置における複数段になっている段部を示す。
【符号の説明】
1…水洗式大便器本体
2…ボウル部
6…バルブユニット
7…気泡混入装置
13…洗浄水吐出口
23…曲がり部
24…洗浄水噴出口
25…空気接触室
27…空気導入口
41…エルボ部
42…整流部
43…気泡流輸送管
99…水洗式小便器本体
105…洗浄水入口
106…洗浄水吐出口
107…洗浄水噴出口
108…空気導入口
109…空気接触室
110…段部
111…整流板
114…洗浄水噴出口
115…空気導入口
116…段部
117…洗浄水噴出口
118…段部
119…洗浄水入口側面
120…管路120
121…洗浄水出口側面
122…空気導入口
123…段部
124…空気導入口
125…洗浄水吐出口

Claims (12)

  1. 洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、
    前記洗浄水供給手段に連通し、流路断面積を絞り、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、
    前記洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水流路を略90°屈曲させ、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる曲がり管と、
    大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、
    前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、
    空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、
    空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出する
    ことを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置。
  2. 洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、
    前記洗浄水供給手段に連通し、流路断面積を絞り、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、
    前記洗浄水噴出口の直近上流に設けられ、洗浄水の主流れ方向と垂直の面をなし、流路断面積を急激に狭め、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させると、
    大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、
    前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、
    空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、
    空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出する
    ことを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置。
  3. 洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、
    前記洗浄水供給手段に連通し、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、
    前記洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水流路に設けられ、洗浄水を旋回させ、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる旋回羽根と、
    大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、
    前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、
    空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、
    空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出する
    ことを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置。
  4. 洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、
    前記洗浄水供給手段に連通し、洗浄水を噴出する洗浄水噴出口と、
    前記洗浄水噴出口の出口流路断面積を該洗浄水噴出口上流の流路断面積より小さくし、上流端面から下流端面に向け流路断面積を急激に広くしたオリフィス構造であり、前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口の直近上流の洗浄水に乱れを発生させる絞り構造と、
    大気開放され、外気である空気を導入する空気導入口と、
    前記洗浄水噴出口の直近下流に設置され、前記空気導入口に連通し、導入された空気を一時的に貯留し、噴出した洗浄水と貯留した空気とを接触させる空気接触室と、
    空気接触室下流に設置され、洗浄水と空気とを混合する空気混合室と、を備え、
    空気混合室より下流に設置され、大気開口した洗浄水吐出口から、混合された洗浄水と空気とを放出する
    ことを特徴とした水洗便器の洗浄水吐出装置。
  5. 前記洗浄水噴出口または洗浄水噴出口より上流側に設置され、噴出前の洗浄水に気泡を混入させる予備空気混入手段を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  6. 前記空気接触室内に設けられ、前記洗浄水噴出口から噴出した洗浄水が衝突する障害物である分散手段を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  7. 前記空気接触室に開口した空気取込口より下流に、上流から下流に向かって断面積が広がった跳ね水防止壁を備えたこと特徴とした請求項1からのいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  8. 前記空気混合室より下流に、気泡流となった洗浄水の乱れを抑制する整流手段を備えたことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  9. 前記整流手段は、気泡流となった洗浄水の回転方向の乱れを抑制する整流板であることを特徴とする請求項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  10. 前記空気混合室と前記洗浄水吐出口とを可撓性の配管で接続することを特徴とした請求項1からのいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  11. 洗浄水の流量を制御する洗浄水流量制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
  12. 前記空気接触室下流に設置され、洗浄水を衝突・滞留させる段部が複数段になっていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の水洗便器の洗浄水吐出装置。
JP2001261751A 2000-09-08 2001-08-30 水洗便器の洗浄水吐出装置 Expired - Fee Related JP4792680B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001261751A JP4792680B2 (ja) 2000-09-08 2001-08-30 水洗便器の洗浄水吐出装置

Applications Claiming Priority (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-273272 2000-09-08
JP2000273272 2000-09-08
JP2000273272 2000-09-08
JP2001044913 2001-02-21
JP2001044913 2001-02-21
JP2001088661 2001-03-26
JP2001088661 2001-03-26
JP2001-44913 2001-03-26
JP2001-88661 2001-03-26
JP2001261751A JP4792680B2 (ja) 2000-09-08 2001-08-30 水洗便器の洗浄水吐出装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002356898A JP2002356898A (ja) 2002-12-13
JP2002356898A5 JP2002356898A5 (ja) 2008-10-02
JP4792680B2 true JP4792680B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=27481600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001261751A Expired - Fee Related JP4792680B2 (ja) 2000-09-08 2001-08-30 水洗便器の洗浄水吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4792680B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109797821A (zh) * 2018-12-14 2019-05-24 宁波欧琳厨具有限公司 一种采用微气泡冲洗的智能马桶

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012187505A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Koei Service:Kk 微細気泡発生機構および洗浄ガン
JP5794326B2 (ja) * 2014-02-03 2015-10-14 三菱電機株式会社 風呂給湯装置
JP2017064632A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社Lixil 泡生成装置と泡生成装置を備える水洗式便器
JP6775121B2 (ja) * 2017-08-29 2020-10-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 便器洗浄システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109797821A (zh) * 2018-12-14 2019-05-24 宁波欧琳厨具有限公司 一种采用微气泡冲洗的智能马桶

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002356898A (ja) 2002-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6341460B2 (ja) 水洗大便器装置
US9220376B2 (en) Shower apparatus
KR20030023616A (ko) 수세식 변기
JP4175063B2 (ja) 水洗便器
US20190078307A1 (en) Flush toilet
CN108166588B (zh) 冲水大便器
JP2008303616A (ja) 水洗便器のリム吐出口構造
JP2001279791A (ja) 水洗便器
JP4792680B2 (ja) 水洗便器の洗浄水吐出装置
CN108166595B (zh) 冲水大便器
CN211395013U (zh) 微气泡喷头及具有该微气泡喷头的洗涤设备
JP3891079B2 (ja) 水洗便器
TWI617722B (zh) Sanitary washing device
JP2001279787A (ja) 水洗便器
JP5660281B2 (ja) 吐水装置
JP2002275969A (ja) 泡沫吐水装置
JP2003221859A (ja) 水洗便器の洗浄水吐出装置
JP2000051107A (ja) 気泡発生装置
JP2016183485A (ja) 衛生洗浄装置
JP6579356B2 (ja) 衛生洗浄装置
JPH0363333A (ja) 泡沫吐水口
JP2023108296A (ja) 微細気泡生成ノズル
JPH03165853A (ja) 泡沫吐水口
JP2024011351A (ja) トイレ装置
JP3050647B2 (ja) 吐水ノズル

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080819

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110511

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4792680

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees