JP4791305B2 - 水冷式多気筒エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダヘッド内にクランク軸の軸線方向に冷却水を流す冷却水通路が形成された水冷式多気筒エンジンに関するものである。
従来のこの種の水冷式多気筒エンジンとしては、例えば特許文献1で開示されたものがある。この特許文献1に示された水冷式多気筒エンジンは、吸気弁と排気弁とを1気筒当たり2本ずつ備えている。これらの吸・排気弁が開閉する吸気ポートおよび排気ポートは、クランク軸の軸線方向から見てシリンダヘッドの一側部と他側部とに形成されている。
前記排気ポートは、気筒毎の上流部と、これらの上流部どうしを接続する合流部とによって構成されている。上流部は、燃焼室の天井壁からシリンダヘッドの一側部に向けて延びるように形成され、この一側部に形成された合流部に接続されている。合流部は、前記一側部においてクランク軸の軸線方向に延びるように形成されており、前記軸線方向の中央部においてシリンダヘッドの外側面に開口している。
また、この水冷式多気筒エンジンは、シリンダの軸線方向から見て燃焼室の中央近傍に点火プラグを装備している。この点火プラグは、シリンダヘッド内の冷却水通路中に設けられた筒状壁の内部に挿入され、燃焼室の天井壁に螺着されている。
前記冷却水通路は、前記吸気ポートを形成する壁と、排気ポートを形成する壁と、前記筒状壁とをそれぞれ囲むようにシリンダヘッド内に形成されている。この冷却水通路は、燃焼室の天井壁に沿ってクランク軸の軸線方向に延びるように形成された主冷却水通路と、前記排気ポート側において前記主冷却水通路と並ぶように形成された副冷却水通路とから構成されている。この副冷却水通路は、排気ポートを形成する壁の上側と下側とに前記合流部に沿って延びるように形成されており、主冷却水通路との間で冷却水が流入、流出するように構成されている。
主冷却水通路は、燃焼室の天井壁を含む底壁と、この底壁を挟んで燃焼室とは反対側に位置する上壁と、両側壁および前・後壁などにより囲まれた空間によって形成されている。この主冷却水通路の主冷却水入口は、シリンダヘッドにおけるクランク軸の軸線方向の一端部に形成され、冷却水出口は他端部に形成されている。前記主冷却水入口は、前記底壁に形成されてシリンダブロック内の冷却水通路に接続されており、この冷却水通路から冷却水が供給される。
また、主冷却水通路は、主冷却水入口と冷却水出口との間において、調整された流量をもってシリンダブロック側から冷却水が流入するように構成されている。すなわち、シリンダヘッドの冷却水通路内への冷却水は、主に前記主冷却水入口から流入し、他の入口から流入した冷却水と合流しながら、冷却水出口に向けてシリンダヘッドを縦断するように流れる。
前記底壁と上壁とは、クランク軸の軸線方向の一端側に位置するシリンダヘッドの前端部から前記軸線方向の他端側に位置する後端部に延びるように形成されている。
前記両側壁のうちクランク軸の軸線方向から見て一側方に位置する第1の側壁は、吸気ポートを形成する壁を含み、シリンダヘッドの一側部において前記底壁から前記上壁に延びている。
前記両側壁のうち他側方に位置する第2の側壁は、排気ポートを形成する壁を含み、クランク軸の軸線方向から見てシリンダヘッドの他側部において前記底壁から前記上壁に延びている。
前記前壁は、前記第1の側壁と第2の側壁の前端部どうしを接続するようにシリンダヘッドの前端部においてクランク軸の軸線方向とは交差する方向に延びている。前記後壁は、前記第1の側壁と第2の側壁の後端部どうしを接続するようにシリンダヘッドの後端部においてクランク軸の軸線方向とは交差する方向に延びている。
従来のこの種の水冷式多気筒エンジンにおいては、燃焼室の天井壁が相対的に高温になるために、この天井壁を冷却水によって冷却することが重要である。
特開2000−161131号公報
しかしながら、上述した従来の水冷式多気筒エンジンにおいては、前記天井壁の温度が過度に高くなるおそれがあった。これは、排気ポートを形成する壁を冷却したことにより温度が上昇した冷却水が副冷却水通路から主冷却水通路に流入することが原因であると考えられる。すなわち、主冷却水通路内にシリンダボディ側から流入した相対的に温度が低い冷却水は、主冷却水通路内を下流側に向けて流れている間に副冷却水通路から主冷却水通路内に流入した相対的に温度が高い冷却水と混ざり合い、温度が高くなるからである。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、主冷却水通路内を流れる冷却水の温度を低下させ、燃焼室の天井壁を効率よく冷却できる水冷式多気筒エンジンを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る水冷式多気筒エンジンは、各気筒の排ガスを一箇所に集合させる構造の排気ポートが形成されたシリンダヘッドを備え、このシリンダヘッド内に冷却水をクランク軸の軸線方向へ流す冷却水通路が形成された水冷式多気筒エンジンにおいて、前記冷却水通路は、燃焼室の天井壁を通路底壁の一部としてクランク軸の軸線方向に延びる主冷却水通路と、前記排気ポート側において前記主冷却水通路と並ぶように形成された副冷却水通路とから構成され、前記シリンダヘッドには、主冷却水通路と副冷却水通路との上流側端部どうしを連通する上流側連通口と、主冷却水通路と副冷却水通路との下流側端部どうしを連通する下流側連通口と、前記通路底壁に立設され前記上流側連通口と下流側連通口との間で主冷却水通路と副冷却水通路とを仕切るようにクランク軸の軸線方向に延びる仕切壁とが形成され、前記シリンダヘッドには、さらに前記通路底壁を挟んで燃焼室とは反対側に位置する通路上壁が設けられ、この通路上壁における前記主冷却水通路と前記副冷却水通路との境界部分には、前記通路底壁に向けて突出するとともにクランク軸の軸線方向に延びる突条が設けられ、前記副冷却水通路は、排気ポートと隔壁とによって下部通路と上部通路とに分けられ、前記仕切壁は、前記上流側連通口と前記下流側連通口との間で前記副冷却水通路の前記下部通路と前記主冷却水通路とを仕切るものであり、前記上部通路における前記仕切壁と対応する部分は前記主冷却水通路と連通し、この連通部を通して主冷却水通路から冷却水の一部を前記上部通路に導く板を前記通路上壁に設けたものである。
請求項に記載した発明に係る水冷式多気筒エンジンは、請求項1に記載した水冷式多気筒エンジンにおいて、排気ポートは、気筒毎の上流部と、これらの上流部どうしを接続する合流部とによって構成され、前記合流部は、クランク軸の軸線方向に延びるように形成され、かつ前記軸線方向の一端部においてシリンダヘッドの側面に開口し、副冷却水通路は、前記合流部を形成する壁に一体に形成されて前記軸線方向に延びる外側壁と主冷却水通路との間に形成されているものである。
本発明によれば、主冷却水通路と副冷却水通路とは、上流側連通口と下流側連通口との間において仕切壁によって仕切られるようになり、主冷却水通路の中間部において副冷却水通路内から冷却水が流入するのを仕切壁によって防ぐことができる。したがって、本発明によれば、主冷却水通路内の全域にわたって相対的に温度が低い冷却水を流すことができ、燃焼室の天井壁を効率よく冷却可能な水冷式多気筒エンジンを提供することができる。
また、本発明によれば、上述したように主冷却水通路と副冷却水通路との間で冷却水が混ざり難くなるから、主冷却水通路内を流れる冷却水の量と、副冷却水通路内を流れる冷却水の量とをシリンダヘッドの設計時に任意に設定することができる。このため、本発明に係る水冷式多気筒エンジンにおいては、シリンダヘッド内の温度の分布が燃焼室側と排気ポート側とにおいてそれぞれ最適な温度になるように構成することができる。
また、本発明によれば、主冷却水通路と副冷却水通路とは通路上壁の近傍において突条によって仕切られるから、副冷却水通路内から主冷却水通路内に流入する冷却水の量を可及的少なく抑えることができる。
このため、この発明によれば、燃焼室の天井壁をより一層効率よく冷却することができる。
請求項記載の発明によれば、副冷却水通路内の冷却水は、排気ポートの合流部と、この合流部を形成する壁に一体に形成された外側壁とに沿うようにして下流側へ流れる。このため、この発明によれば、副冷却水通路内の冷却水が前記合流部の壁に当たることにより流れる方向が変えられ、主冷却水通路内に流れ込むようなことはないから、主冷却水通路内の冷却水の温度を低く保つことができるばかりか、副冷却水通路内で冷却水が円滑に流れて排気ポートを形成する壁を効率よく冷却することができる。
以下、本発明に係る水冷式多気筒エンジンの一実施の形態を図1ないし図13によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る水冷式多気筒エンジンの正面図、図2はシリンダヘッドの底面図、図3はシリンダヘッドの背面図、図4はシリンダヘッドとシリンダブロックの一部を示す断面図である。図4の破断位置を図2中にIV−IV線によって示す。
図5は図4における要部のV−V線断面図、図6および図7はシリンダヘッドとシリンダブロックの一部を示す断面図である。図6の破断位置を図2中にVI−VI線によって示し、図7の破断位置を図2中にVII−VII線によって示す。
図8は図7におけるシリンダヘッドのVIII−VIII線断面図、図9は図7におけるシリンダヘッドのIX−IX線断面図、図10は図7におけるシリンダヘッドのX−X線断面図である。図10中においては、図6の破断位置をVI−VI線によって示し、図7の破断位置をVII−VII線によって示す。図11はヘッドガスケットの底面図、図12は冷却系の構成を示すブロック図、図13は副冷却水通路の構成を説明するための斜視図である。
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による水冷式多気筒エンジンを示す。このエンジン1は、自動車に搭載する水冷式4サイクルV型6気筒エンジンで、図1において左側に位置する第1の気筒列2と、同図において右側に位置する第2の気筒列3とを備えている。この明細書においては、図1に示すように、このエンジン1をクランク軸4の軸線方向から見た状態で、両気筒列2,3において左右方向の両側のうち、他方の気筒列に近接する一側部をVバンク内側といい、他側部をVバンク外側という。
また、この明細書においては、図1に示すように、クランク軸4に吸・排気カム軸5,6を接続する伝動手段7が位置する一端部を前端部といい、反対側(図1の紙面の裏側)を後端部という。この水冷式多気筒エンジン1の前端部には、図示してはいないが伝動手段7をを覆うためのフロントカバーが取付けられている。
上述した2つの気筒列2,3は、互いに同等の構成が採られているから、以下においては第1の気筒列2について詳細に説明し、第2の気筒列3の各部材の説明は同一符号を付して省略する。
第1の気筒列2と第2の気筒列3とは、図1に示すように、シリンダブロック8に気筒列2,3毎に突設されたシリンダ部8aと、このシリンダ部8aの上に取付けられたシリンダヘッド9と、このシリンダヘッド9の上部に設けられたカムハウジング9aおよびヘッドカバー10などによって構成されている。
前記シリンダブロック8の各シリンダ部8aには、3気筒分のシリンダ孔11がクランク軸4の軸線方向に並ぶように形成されている。図1において、12はシリンダ孔11に嵌挿されたピストンを示し、Sは燃焼室を示す。
前記シリンダヘッド9は、図7に示すように、後述する吸気ポート21および排気ポート22と、冷却水通路23とが形成されており、シリンダブロック8の上にヘッドガスケット24を介して載せられ、図示していないヘッドボルトによって取付けられている。このヘッドボルトを挿通するためのボルト孔を図2および図4中に符号25で示す。吸気ポート21は、シリンダヘッド9のVバンク内側に設けられ、排気ポート22は、シリンダヘッド9のVバンク外側に設けられている。
前記吸気ポート21は、下流側の端部に一対の分岐ポート21a,21a(図8参照)を有する二股状であって、いわゆるサイアミーズポートとして形成されており、1気筒当たり2本の吸気弁26によって開閉される。これらの吸気弁26,26は、図1に示すように、シリンダヘッド9に設けられた動弁装置27によって駆動する。この動弁装置27は、吸気カム軸5からロッカーアーム28を介して吸気弁26に駆動力を伝達する構造のものである。
シリンダヘッド9における吸気ポート21の上流側端部の近傍には、前記一対の分岐ポート21a,21a内に向けて燃料を噴射するインジェクタ29が取付られている。
前記排気ポート22は、各気筒の排ガスを集合させて排気管(図示せず)に導く構成が採られている。詳述すると、排気ポート22は、図9,10に示すように、気筒毎に設けられた第1〜第3の上流部31〜33と、これらの上流部31〜33どうしを接続する合流部34とから構成されている。この排気ポート22は、その全域において、シリンダヘッド9の吸気ポート21や燃焼室Sの天井壁35(図7参照)などとともに鋳造によって成形されている。この排気ポート22の前記第1〜第3の上流部31〜33を形成する壁を図13において36〜38で示し、合流部34を形成する壁を39で示す。
第1〜第3の上流部31〜33のうち、第1の上流部31は、図9に示すように、シリンダヘッド9の前端部9A(水冷式多気筒エンジン1の前記前端部に対応する一端部)に位置し、第3の上流部33は、シリンダヘッド9の後端部に位置し、第2の上流部32は、第1の上流部31と第3の上流部33との間に位置している。
これらの第1〜第3の上流部31〜33は、図7に示すように、燃焼室Sからシリンダヘッド9のVバンク外側であって上側に延びるように形成されている。また、これらの上流部は、図9に示すように、上流側の端部に一対の分岐ポート31a,31a,32a,32a,33a,33aを有する二股状であって、いわゆるサイアミーズポートとして形成されている。これらの分岐ポートは、それぞれ排気弁41によって開閉される。これらの排気弁41は、図1に示すように、排気カム軸6とロッカーアーム42とを有する前記動弁装置27によって駆動する。
前記合流部34は、図9,10および図13に示すように、シリンダヘッド9の前端部9Aに上流端が位置し、この上流端からシリンダヘッド9の後端部9Bに延びるように形成されている。この合流部34の上流端は、第1の上流部31の下流端に段差などが形成されることがないように接続されている。一方、合流部34の下流側の端部は、第3の上流部33の下流端をVバンク外側に延長したような形状に形成されている。
合流部34の下流端は、図10に示すように、シリンダヘッド9のVバンク外側の側面43に開口している。この側面43は、図示していない排気管を取付けるための取付座を構成している。この排気管の中間部には過給器が設けられている。前記側面43が形成されているシリンダヘッド9のVバンク外側の側部44には、図7および図9,10に示すように、側方に向けて解放する凹陥部45が形成されている。排気ポート22の合流部34を形成する壁39の一部は、この凹陥部45の底の一部を構成しており、エンジン1の外側に露出している。
上述した吸気ポート21や排気ポート22などと一体に形成された前記天井壁35には、図2,6,7に示すように、その下面を上方に凹ませるようにして凹部46が形成されている。前記吸気ポート21の下流端および排気ポート22の上流端は、この凹部46に開口している。
また、この天井壁35におけるクランク軸4の軸線方向から見てシリンダの軸線Cと交差する部位には、図6に示すように、点火プラグ47が取付けられている。この点火プラグ47は、シリンダの軸線方向から見て燃焼室Sの略中央部に設けられている。
この点火プラグ47は、シリンダヘッド9の後述する冷却水通路23内に設けられた筒状壁51(図8〜図10参照)の内部に挿入され、図6に示すように、前記天井壁35に穿設されたプラグ孔52に螺着している。前記筒状壁51は、図6に示すように、前記天井壁35から後述する冷却水通路23内を上方へ延びるように形成されている。
この筒状壁51の上端部は、冷却水通路23の上壁53に接続されている。この実施の形態による点火プラグ47および筒状壁51は、図6に示すように、クランク軸4の軸線方向から見て上方に向かうにしたがって次第にVバンク外側に位置するように傾斜している。
シリンダヘッド9内に形成されている冷却水通路23は、図8および図12に示すように、シリンダヘッド9の前端部9Aから後端部9Bに向けて延びるように形成されている。この冷却水通路23は、図2に示すように、シリンダヘッド9の前端部9A(図2においては上端部)に形成された主入口54と、気筒毎に燃焼室S(凹部46)を囲むような位置に設けられた副入口55と、点火プラグ47と対応する位置に設けられた貫通孔56と、ヘッドガスケット24における前記主、副入口54,55および貫通孔56と対向する位置に穿設された孔57〜59(図11参照)とを介してシリンダブロック8内の冷却水通路60(図6,7および図12参照)に接続されている。
前記主入口54と、副入口55および貫通孔56とにそれぞれ流入する冷却水の量は、ヘッドガスケット24に穿設された孔57〜59の開口面積の大きさによって決められる。この実施の形態においては、主入口54に最も多く冷却水が流入するように、これらの孔57〜59の開口面積が設定されている。
シリンダヘッド9の下面に開口する孔のうち、図2に示すように、副入口55と同様に燃焼室S(凹部46)を囲むような位置に設けられている孔61は、ヘッドガスケット24によって閉塞されることになるために冷却水が通ることはない。この孔61は、例えば冷却水通路形成用の中子(図示せず)の脚部によって形成されたものである。また、シリンダヘッド9の下面における凹部46どうしの間に形成されている孔62は、図4に示すように、栓部材63が圧入されており、この栓部材63によって閉塞されている。なお、ヘッドガスケット24には、上述した冷却水を通すための孔57〜59の他に、ヘッドボルトを通すための孔64と、オイルを通すための孔65などが穿設されている。
シリンダブロック8内の冷却水通路60は、図12に示すように、冷却水供給通路71によって冷却水ポンプ72の吐出口に接続されている。冷却水ポンプ72の吸込口は、従来からよく知られているサーモスタット73を介してラジエータ74の冷却水出口74aまたはラジエータバイパス通路75の下流側端部に接続されている。ラジエータ74の冷却水入口74bは、冷却水戻り通路76によってシリンダヘッド9の冷却水出口78に接続されている。前記ラジエータバイパス通路75の上流側端部は、この冷却水戻り通路76の中間部に接続されている。
シリンダヘッド9の冷却水出口78は、図3および図10に示すように、シリンダヘッド9の後端部9BであってVバンク内側(図3においては左側)に形成されており、シリンダヘッド9の後面に開口している。シリンダヘッド9は、図1に示すように、Vバンク内側が相対的に高くなるように傾斜した状態でシリンダブロック8に取付けられる。すなわち、冷却水出口78は、シリンダヘッド9をシリンダブロック8に取付けた状態では冷却水通路23の相対的に高い位置に位置することになる。
このため、シリンダヘッド9の冷却水通路23内に混入した空気は、冷却水通路23内に残留することがなく冷却水出口78から排出される。このようにシリンダヘッド9の後端部9Bに冷却水出口78が形成されるとともに、シリンダヘッド9の前端部9Aに主入口54が形成されているために、シリンダヘッド9の冷却水通路23内の冷却水は、図8および図12中に矢印によって示すように、シリンダヘッド9の前端部9A側から後端部9B側へ流れる。
シリンダヘッド9内の冷却水通路23は、図8に示すように、燃焼室の天井壁35に沿ってシリンダヘッド9の前端部9Aから後端部9Bに延びる主冷却水通路81と、シリンダヘッド9の前端部9AからVバンク外側を通って後端部9Bに延びる副冷却水通路82とから構成されている。この副冷却水通路82の両端部(上流側端部と下流側端部)は主冷却水通路81の両端部に接続されている。前記主、副入口54,55や後述する貫通孔56は主冷却水通路81内に位置している。
主冷却水通路81は、図4,6,7および図8〜図10に示すように、燃焼室Sの天井壁35を含むシリンダヘッド9の底壁83(シリンダブロック8に取付けられる壁)と、この底壁83を挟んで燃焼室Sとは反対側に位置する前記上壁53と、シリンダヘッド9のVバンク内側に位置する内側壁84と、シリンダヘッド9の前端部9Aに位置する前壁85と、シリンダヘッド9の後端部9Bに位置する後壁86とによって囲まれた空間によって形成されている。前記底壁83によって、本発明でいう通路底壁が構成され、前記上壁53によって、本発明でいう通路上壁が構成されている。
前記底壁83には、図8に示すように、主冷却水通路81と副冷却水通路82とを底壁83の近傍において仕切るための仕切壁87が上方へ突出する状態で一体に形成されている。この仕切壁87は、図6に示すように、排気ポート22の第2の上流部32と底壁83とによって挟まれた部位に形成されている。また、この仕切壁87は、図13に示すように、主冷却水通路81内に立設された2つのヘッドボルト挿通用の筒状壁88,88どうしの間に架け渡されている。なお、図13では、排気ポート22の周辺に形成された冷却水通路の構成を示しており、プラグ挿入用の筒状壁51や栓部材63などの部材は省略して描いてある。前記ヘッドボルト挿通用筒状壁88,88には、ボルト孔25の他に、シリンダヘッド9の上方に位置する動弁カム室89(図1参照)からオイルを下方に流下させるためのオイル孔90が穿設されている。
前記上壁53には、図6,9,10および図13に示すように、主冷却水通路81内を流れる冷却水を副冷却水通路82側に導くための板91と、主冷却水通路81と副冷却水通路82とを上壁53の近傍において仕切るための突条92とがそれぞれ下方に突出する状態で一体に形成されている。
前記板91は、図9および図10に示すように、シリンダの軸線方向から見て(平面視において)プラグ挿入用の筒状壁51の上流側近傍に設けられている。この実施の形態では、この水冷式多気筒エンジン1の各気筒列2,3に3つずつ設けられている気筒のうち、前端部側の気筒と中央部の気筒との間と、中央部の気筒と後端部側の気筒との間とに対応する2箇所にそれぞれ設けられている。
これらの板91は、図4に示すように、前記上壁53に底壁83方向へ延びるように形成されている。板91と底壁83との間には空間D1が形成されている。また、板91は、同図に示すように、冷却水通路の上流側から見て(クランク軸の軸線方向から見て)主冷却水通路81内を横切るように形成されている。この実施の形態においては、板91は、前記内側壁84とヘッドボルト挿通用の筒状壁88との間に設けられている。前記内側壁84と板91との間には空間D2が形成され、筒状壁88と板91との間には空間D3が形成されている。
筒状壁88は、図8に示すように、主冷却水通路81と副冷却水通路82との間に位置している。すなわち、筒状壁88は、排気ポート22を形成する壁36〜38の上流側端部(天井壁35に接続する端部)と協働して前記内側壁84と対向する主冷却水通路81の側壁として機能している。
板91における底壁83と対向する底面91aは、図4に示すように、内側壁84に近接する一端部91bから筒状壁88に近接する他端部91cに向かうにしたがって漸次上壁53に接近するように傾斜している。このように底面91aが底壁83に対して傾斜していることにより、板91の前記他端部91cにおける底壁83と対向する底部は、前記他端部91cに位置する底部に較べて上壁53に近接することになる。言い換えれば、板91の他端部91cと底壁83との間隔L1は、板91の一端部91bと底壁83との間隔L2より広くなるように形成されている。
また、板91は、図5に示すように、シリンダの軸線方向から見て前記一端部91bから他端部91cに向かうにしたがって漸次主冷却水通路81の下流側に位置するように傾斜している。この実施の形態による板91は、前記筒状壁88と、排気ポート22を形成する壁37,38の上流側端部との間を指向するように傾斜している。
前記突条92は、図10に示すように、前記前壁85から後壁86の近傍まで延びるように形成されている。詳述すると、突条92は、主冷却水通路81と副冷却水通路82との境界となるような部位、換言すれば前記2つのヘッドボルト挿通用の筒状壁88,88が位置している部位)をクランク軸の軸線方向に延びるように形成されている。
この突条92におけるシリンダヘッド9の後端部9Bに近接する後端部は、図10および図13に示すように、排気ポート22の第3の上流部33を形成する壁38に突設された凸部38aに接続されている。この凸部38a、排気弁41の弁軸を支持するためのものである。このため、突条92は、前記凸部38aと後壁86との間には形成されていない。凸部38aと後壁86との間に形成された空間D4によって、後述する副冷却水通路82の上部の出口が構成されている。
突条92における上壁53から冷却水通路23内に突出する長さ(高さ)は、図6に示すように、前記板91より短く(低く)なるように形成されている。このため、前記板91によって流れる方向が変えられた主冷却水通路81内の冷却水は、突条92によって妨げられることなく副冷却水通路82内に流れ込むようになる。
また、突条92が排気ポートを形成する壁36〜38とは離間していることにより、これらの壁36〜38の熱が突条92を伝って上壁53に伝達されることがない。上壁53は、図4に示すように、動弁カム室89の底壁を構成している。このため、この実施の形態を採ることにより、上記熱の伝達により動弁カム室89内のオイルの温度が過度に上昇し、オイルが劣化することを防ぐことができる。
前記内側壁84は、図7に示すように、吸気ポート21を形成する壁93を含むように形成されている。吸気ポート21を形成する壁93には、吸気弁26の弁軸を支持するための凸部93aが形成されている。
この凸部93aと前記上壁53とによって形成された角部分には、図7,9,10に示すように、主冷却水通路81内を流れる冷却水を点火プラグ挿入用の筒状壁51に導くための突起94が設けられている。この突起94は、図9および図10に示すように、このシリンダヘッド9に6箇所設けられている前記凸部93の全てに同様に設けられている。
この突起94は、前記凸部93aにおける筒状壁51に近接する先端部に筒状壁51側へ突出するように形成されている。
この突起94は、クランク軸の軸線方向とは交差する方向に延びる板状を呈するように形成されている。この板状の突起94の厚みは、基端部から先端部に向かうにしたがって漸次薄くなるように形成されている。また、突起94は、図7に示すように、シリンダヘッド9の前端部側から見て前記凸部93aの先端縁と、上壁53の下縁とによって形成された角部分に、ここへの冷却水の流れを規制するように三角形状に形成されている。
このように前記角部分に突起94を設けたことにより、この角部分を冷却水が真っ直ぐ通過してしまうのを防ぐことができ、突起94に当たった冷却水を筒状壁51に導くことができる。1気筒当たり2つ設けられている突起94のうち、シリンダヘッド9の前側(冷却水通路23の上流側)に位置する突起94に当たった冷却水は、この突起94により筒状壁51におけるシリンダヘッド前側の半部に導かれここを冷却する。
前記2つの突起のうち後側に位置する突起94に当たった冷却水は、この突起94により筒状壁51におけるシリンダヘッド後側の半部に導かれここを冷却する。前記後側に位置する突起94に当たった冷却水のうち、筒状壁51に当たらなかった残りの冷却水は、後述する副冷却水通路82側(排気ポート22側)へ流れる。
前記底壁83に設けられた貫通孔56は、シリンダブロック8の冷却水通路60内の冷却水を点火プラグ用筒状壁51の基部51a(図6参照)に直接当てるためのもので、前記基部51aを指向するように底壁83に斜めに穿設されている。
前記副冷却水通路82は、図6〜8および図13に示すように、排気ポート22の周囲に冷却水が流れるように形成されている。詳述すると、副冷却水通路82は、前記底壁83からVバンク外側に突出する下壁101と、前記上壁53における主冷却水通路81からVバンク外側に延在する上壁延在部102と、シリンダヘッド9のVバンク外側に位置する外側壁103と、前記前壁85における主冷却水通路81からVバンク外側に延在する前壁延在部104と、前記後壁86における主冷却水通路81からVバンク外側に延在する後壁延在部105とによって囲まれた空間により形成されている。
前記外側壁103は、シリンダヘッド9のVバンク外側に形成された前記凹陥部45の底を形成している。すなわち、排気ポート22の合流部34を形成する壁39は、前記外側壁103の一部を構成している。また、副冷却水通路82は、図4,6,7および図13に示すように、排気ポート22と、前記下壁101と平行に延びる隔壁106とによって下部通路107と上部通路108とに分けられている。
下部通路107は、図8に示すように、前壁延在部104と第1の上流部31との間に形成された第1の連通口111と、第1の上流部31と前記仕切壁87(ヘッドボルト挿通用の筒状壁88)との間に形成された第2の連通口112と、前記仕切壁87と第3の上流部33との間に形成された第3の連通口113と、第3の上流部33と後壁延在部105との間に形成された第4の連通口114とによって主冷却水通路81に連通されている。下部通路107と主冷却水通路81との上流側端部どうしは、前記第1および第2の連通口111,112を介して互いに連通している。また、下部通路107と主冷却水通路81との下流側端部どうしは、第3および第4の連通口113,114を介して互いに連通している。
上部通路108は、図13に示すように、上壁53に設けられた突条92と、この突条92の下方に位置する部材との間に形成された連通口108a〜108hを介して主冷却水通路81に連通している。突条92の下方に位置する部材とは、排気ポート22の第1〜第3の上流部31〜33を形成する壁36〜38と底壁83とである。
この実施の形態による上部通路108は、主冷却水通路81の上流側端部から連通口108a〜108bを通して冷却水が流入する他に、2つのヘッドボルト挿通用の筒状壁88,88の下流側近傍に位置する連通孔108d,108gからも主冷却水通路81内から冷却水が流入する。この冷却水は、前記板91によって流れる方向が変えられて副冷却水通路82に導かれたものである。すなわち、この実施の形態による上部通路108は、シリンダヘッド9の前端部9A側から2つの板91が形成されている範囲の全域にわたって主冷却水通路81から冷却水が流入するようになる。
この実施の形態においては、前記連通孔108a〜108と、下部通路107側の前記第1および第2の連通孔111,112とによって、本発明でいう上流側連通口が構成されている。また、この実施の形態においては、上部通路107側の下流側端部に位置する空間D4と、下部通路107側の第3および第4の連通口113,114とによって、本発明でいう下流側連通口が構成されている。
上述したように構成された水冷式多気筒エンジン1においては、冷却水ポンプ72の運転により冷却水がシリンダブロック8の冷却水通路60から主入口54、副入口55および通孔56などを通ってシリンダヘッド9の主冷却水通路81内に流入する。主冷却水通路81内に流入した冷却水のうち一部は副冷却水通路82に流入し、他の冷却水は、主冷却水通路81内をクランク軸4の軸線方向に流れる。
副冷却水通路82に流入した冷却水は、排気ポート22の第1〜第3の上流部31〜33を形成する壁36〜38と、合流部34を形成する壁39とを冷却する。
主冷却水通路81内を流れる冷却水は、燃焼室Sの天井壁35と、点火プラグ挿入用筒状壁51と、天井壁35から延びる前記壁36〜38の上流側端部などを冷却する。
この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1においては、主冷却水通路81と副冷却水通路82との境界部分に仕切壁87が設けられている。このため、このエンジン1によれば、主冷却水通路81と副冷却水通路82とは、上流側連通口(連通孔108a〜108と、下部通路107側の第1および第2の連通孔111,112)と、下流側連通口(上部通路107側の下流側端部に位置する空間D4と、下部通路107側の第3および第4の連通口113,114)との間において仕切壁87によって仕切られるようになる。
したがって、この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1においては、主冷却水通路81の中間部において副冷却水通路81内から冷却水が流入するのを仕切壁87によって防ぐことができる。この結果、この水冷式多気筒エンジン1によれば、主冷却水通路81内の全域にわたってシリンダブロック8内の冷却水通路60から供給された相対的に温度が低い冷却水を流すことができ、燃焼室Sの天井壁35を効率よく冷却することができる。
また、この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1においては、上述したように仕切壁87による作用によって主冷却水通路81と副冷却水通路82との間で冷却水が混ざり難くなるから、主冷却水通路81内を流れる冷却水の量と、副冷却水通路82内を流れる冷却水の量とをシリンダヘッド9の設計時に任意に設定することができる。このため、この水冷式多気筒エンジン1においては、シリンダヘッド9内の温度の分布が燃焼室側と排気ポート側とにおいてそれぞれ最適な温度になるように構成することができる。
この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1においては、主冷却水通路81と副冷却水通路82とは上壁53の近傍において突条92によって仕切られているから、副冷却水通路82内から主冷却水通路81内に流入する冷却水の量を可及的少なく抑えることができる。このため、この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1によれば、燃焼室Sの天井壁35をより一層効率よく冷却することができる。
この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1においては、副冷却水通路82内の冷却水は、排気ポート22の合流部34を形成する壁39と、この合流部34に一体に形成された外側壁103とに沿うようにして下流側へ流れる。このため、この水冷式多気筒エンジン1によれば、副冷却水通路81内の冷却水が前記壁39に当たることにより流れる方向が変えられ、主冷却水通路81内に流れ込むようなことはないから、主冷却水通路81内の冷却水の温度を低く保つことができるばかりか、副冷却水通路82内で冷却水が円滑に流れて排気ポート22を形成する壁39を効率よく冷却することができる。
この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1は、板91によって主冷却水通路81内の冷却水の一部を副冷却水通路82側に導く構成が採られている。このため、このエンジン1によれば、副冷却水通路82内を流れる相対的に温度が高い冷却水が主冷却水通路81内に流れ込むのを防ぐことができる。
この実施の形態による仕切壁87は、副冷却水通路81の下部通路107と主冷却水通路81とを仕切るように形成されている。しかし、この仕切壁87は、底壁83と上壁53(突条92でもよい)とを接続するように形成することができる。この場合、仕切壁87は、下部通路107および上部通路108の両方と主冷却水通路81とを仕切ることになる。また、仕切壁87を形成する範囲は、この実施の形態で示したように冷却水通路23の中間部に限定されることはなく、冷却水通路23の上流側端部の近傍と下流側端部の近傍との間に形成することができる。
この実施の形態による水冷式多気筒エンジン1はV型エンジンであるが、本発明は、V型エンジンとは別のエンジン、例えば自動車用の直列多気筒エンジンや、自動二輪車用の単気筒エンジンにも適用することができる。
本発明に係る水冷式多気筒エンジンの正面図である。 シリンダヘッドの底面図である。 シリンダヘッドの背面図である。 シリンダヘッドとシリンダブロックの一部を示す断面図である。 図4における要部のV−V線断面図である。 シリンダヘッドとシリンダブロックの一部を示す断面図である。 シリンダヘッドとシリンダブロックの一部を示す断面図である。 図7におけるシリンダヘッドのVIII−VIII線断面図である。 図7におけるシリンダヘッドのIX−IX線断面図である。 図7におけるシリンダヘッドのX−X線断面図である。 ヘッドガスケットの底面図である。 冷却系の構成を示すブロック図である。 副冷却水通路の構成を説明するための斜視図である。
符号の説明
1…水冷式多気筒エンジン、4…クランク軸、8…シリンダブロック、9…シリンダヘッド、11…シリンダ孔、21…吸気ポート、22…排気ポート、23,60…冷却水通路、35…天井壁、36〜39…壁、53…上壁、81…主冷却水通路、82…副冷却水通路、84…内側壁、92…突条、107…下部通路、108…上部通路、108a〜10h…連通口、111〜114…第1〜第4の連通口、S…燃焼室。

Claims (2)

  1. 各気筒の排ガスを一箇所に集合させる構造の排気ポートが形成されたシリンダヘッドを備え、このシリンダヘッド内に冷却水をクランク軸の軸線方向へ流す冷却水通路が形成された水冷式多気筒エンジンにおいて、
    前記冷却水通路は、燃焼室の天井壁を通路底壁の一部としてクランク軸の軸線方向に延びる主冷却水通路と、前記排気ポート側において前記主冷却水通路と並ぶように形成された副冷却水通路とから構成され、
    前記シリンダヘッドには、主冷却水通路と副冷却水通路との上流側端部どうしを連通する上流側連通口と、主冷却水通路と副冷却水通路との下流側端部どうしを連通する下流側連通口と、前記通路底壁に立設され前記上流側連通口と下流側連通口との間で主冷却水通路と副冷却水通路とを仕切るようにクランク軸の軸線方向に延びる仕切壁と、が形成され
    前記シリンダヘッドには、さらに前記通路底壁を挟んで燃焼室とは反対側に位置する通路上壁が設けられ、
    この通路上壁における前記主冷却水通路と前記副冷却水通路との境界部分には、前記通路底壁に向けて突出するとともにクランク軸の軸線方向に延びる突条が設けられ、
    前記副冷却水通路は、排気ポートと隔壁とによって下部通路と上部通路とに分けられ、
    前記仕切壁は、前記上流側連通口と前記下流側連通口との間で前記副冷却水通路の前記下部通路と前記主冷却水通路とを仕切るものであり、
    前記上部通路における前記仕切壁と対応する部分は前記主冷却水通路と連通し、
    この連通部を通して主冷却水通路から冷却水の一部を前記上部通路に導く板を前記通路上壁に設けたことを特徴とする水冷式多気筒エンジン。
  2. 請求項1記載の水冷式多気筒エンジンにおいて、
    排気ポートは、気筒毎の上流部と、これらの上流部どうしを接続する合流部とによって構成され、
    前記合流部は、クランク軸の軸線方向に延びるように形成され、かつ前記軸線方向の一端部においてシリンダヘッドの側面に開口し、
    副冷却水通路は、前記合流部を形成する壁に一体に形成されて前記軸線方向に延びる外側壁と主冷却水通路との間に形成されていることを特徴とする水冷式多気筒エンジン。
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