JP4790975B2 - バッテリ冷却システムおよびそれを備えた電源装置ならびに電動車両 - Google Patents

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Description

この発明は、バッテリ冷却システム、特に電動四輪車(電気自動車)や電動二輪車(電動スクータを含む)等の各種電動車両の電源装置を構成する多数のバッテリを均一に冷却するシステム、およびそのバッテリ冷却システムを備えた電源装置、ならびにその電源装置を搭載した電動車両に関する。
近年、ガソリンエンジンを駆動源とする自動車の有害な排気ガスや騒音等の環境問題への対応として、四輪車および二輪車を問わず電動車両の研究・開発が盛んに行われ、既に実用の段階に入っている。電動車両は、従来のガソリンエンジンを駆動源とする自動車と同様に、緩衝装置を介して車体に懸架された走行輪を備えており、その走行輪が電動モータを駆動源とする動力伝達装置により回転駆動される。その電動モータは、電源装置から電力を供給される。
このような電動車両には、特にその電源装置の高出力・高性能化、軽量化、コンパクト化等の要求が厳しい。なかでも電動二輪車の電源装置には、ニッケル−水素バッテリ、ニッケル・カドミウムバッテリ、あるいはリチウムイオンバッテリなどの高性能のバッテリが要求されている。またそれらのバッテリとして複数のセルを直列に接続して1つの電池モジュールを形成し、その電池モジュールを複数個直列に又はその直列に接続した電池モジュールを群として並列に接続し、特定のケース内に収容して供給電力を増強した電源装置を構成している。以下、このような電源装置に使用されるセルあるいは電池モジュール等を単にバッテリと記す。
ところで、このような電源装置には次のような欠陥がある。このような電源装置はその種類に関係なく、バッテリの放電時(電源の使用時)または充電時に熱を発生する。また、電源装置を構成する多数のバッテリそれぞれの発熱量は等しくても、その充放電時においてはバッテリ同士の間には大きな温度差が生じ易い。例えば、電源装置の中心部に位置するバッテリは外壁面側に位置するバッテリよりも熱を持ち易く、同様に電源装置の上面側に位置するバッテリは下面側に位置するバッテリよりも熱を持ち易い。その結果複数のバッテリ間にはかなりの温度差を生じる。
かかる温度差は、バッテリの放電状態あるいは充電状態を不均一なものにする。すなわち、バッテリ同士間の温度差は、電源装置の性能低下の原因となる。そのため、この電源装置の性能に悪影響を及ぼす温度差の発生を防ぐために、電源装置を構成する各バッテリの温度上昇を抑えるとともに、その温度を均一化することが必要であり、そのための技術も従来から種々開発されている。例えば、外気による冷却風を可能な限り均等に各バッテリに導くべく、複雑な通気経路と吸排気口を設ける等の手段が講じられている。
そのような従来技術として、例えば特許文献1に記載されている電池温度調整装置がある。それは、ハニカム構造の電池保持器の各電池保持室に細長い形状の電池モジュール(直列に接続された複数のバッテリからなる)を保持し、その電池保持室の内壁と電池モジュールとの隙間を外気取り入れ口から流入する冷却風のメイン通路とし、電池保持室を形成する二重構造の縦隔壁内の隙間を長手方向の中央部までバイパス通路とする。そして、メイン通路を通過する冷却風が電池との熱交換を経るうちに温度が上昇するので、バイパス通路を通して中央部より下流側のバッテリに熱交換前の空気を供給して、各電池モジュールのバッテリ間の温度差を低減するようにしている。
また、特許文献2には、両端開口が側板によって閉塞される中空状のバッテリ収納部材内に、2個のバッテリを端子側を向かい合わせた状態で配置し、このバッテリ収納部材を6個並列に連結固定してバッテリフレームを構成し、そのバッテリフレームの上部に設けた開口部は、下方に向けて突出するリブを備えたカバーによって閉塞し、そのリブがバッテリフレーム内のバッテリ収納空間を二分するようにしたバッテリ固定構造が開示されている。そして、その二分されたバッテリ収納空間に対し、送風用ファンと熱交換器を設けた空調ユニットによって、冷却空気を循環させて空調を効率よく行ってバッテリを冷却するバッテリ空調方法も開示されている。
さらに、特許文献3には、走行ハンドルとシートとの間に低床のフートボードを設け、そのフートボードの下側にバッテリ収納室を形成し、そのバッテリ収納室内にバッテリを搭載した電動二輪車のバッテリ冷却構造が開示されている。そのバッテリ収納室の前輪用可動フェンダ側の上部に走行風をバッテリ室内に導入する開口を形成し、バッテリ収納室の後部に設けた排気口に冷却ファンを配設している。そして、バッテリを充電する時には、その冷却ファンによりバッテリが充電開始上限温度以下になるまで冷却することも記載されている。
さらにまた、特許文献4には、直方体のバッテリフレームに複数のバッテリを収納したバッテリ装置において、そのバッテリフレームの前部に第1の冷却ファンを設け、後部上面に第2の冷却ファンを設け、その第1,第2の冷却ファンは何れも車体前方から空気を取り込んでバッテリフレームに収納されたバッテリ間に形成された通路に送り込み、バッテリを冷却した冷却風はバッテリフレームの外周側面に設けられた排風口から外部に放出されるようにし、バッテリ装置(電源装置)を構成する各バッテリを均一に冷却することが開示されている。
特開平10−252466号公報 特開平11−67178号公報 特開平11−255165号公報 特開2003−2273号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている電池温度調整装置では、電池保持器内に冷却風のメイン通路とバイパス通路とを形成する必要があるため、電池保持器の容積が電池収納容積よりかなり大きくなり、電源装置としての電池保持器の設置スペースが大きくなると云う問題がある。また、電池保持器内の各電池モジュールを構成するバッテリ間の温度差を低減することはできるが、細長い形状の各電池モジュールを構成するバッテリの長手方向の位置による冷却効果の差は残るため、すべてのバッテリを均一の温度に冷却することはできない。
また、特許文献2に記載されている装置およびバッテリ空調方法では、バッテリフレームに冷却空気を循環させる通路を形成するため大型化し、且つ空調ユニットを使用するためコスト高になる。しかも冷却空気を循環させるだけでは、その循環通路に沿って配置された各バッテリの温度を均一に冷却することはできず、冷却空気の上流側と下流側ではかなりの温度差が生じてしまうという問題がある。
特許文献3に記載されたバッテリ冷却構造は、比較的コンパクトにできるが、バッテリ収納室内の走行風あるいは冷却ファンによって吸引される冷却風が流入する側と排出される側では、排出される側の方が冷却風の温度が高くなるため、やはりバッテリ収納室内の各バッテリを均一に冷却することはできない。
さらに、特許文献4に記載された装置では、バッテリフレームの前部と後部の2ヶ所に車体の前方から空気をとり込む冷却ファンを設置するため、その設置スペースが必要になり、レイアウトの制約も大きくなる。また、両冷却ファンによるバッテリフレーム内での送風路が共通であり、互いに反対方向から冷却風を送り込み、バッテリフレームの外周側面の排気口から外部に放出するため、冷却効果はかなり均一化されるが、冷却風の一部が通路内で衝突して円滑に流れなくなると冷却が効率が低下することや、2個の冷却ファンの駆動による騒音の増加なども想定される。
このように、従来の電動車両等におけるバッテリ冷却装置あるいは冷却方法では、電源装置を構成する多数のバッテリを効率よく均一に冷却することが難しく、且つその冷却機構が複雑化して大型になったり、コスト高になったりするという問題があった。
この発明は、このような従来の電源装置におけるバッテリ冷却機構あるいは冷却方法による種々の問題を解決するためになされたものであり、電源装置におけるバッテリの出力能力を最大限に発揮させるために、その各バッテリを効率よく均一に冷却して、充放電時にバッテリ間の温度差をなくすことができるようにし、しかもその構造の簡易化およびコンパクト化と低価格化を図ることを目的とする。
そして、そのようなバッテリ冷却システムとそれを備えた電源装置ならびにその電源装置を搭載した電動車両を提供することも目的とする。
この発明によるバッテリ冷却システムは上記の目的を達成するため、複数のバッテリを隣接する各バッテリの周囲に間隔を設けてケース内に収容した電源ユニットと、その電源ユニットのケースに設けた通気孔に接続され、そのケース内へ空気を送り込む第1の送風動作用の冷却ファンとそのケース内から空気を吸い出す第2の送風動作用の冷却ファンからなる冷却ファンとを備えている。
そして、上記ケースの上記通気孔を設けた面とは異なる面に吸排気孔を設けるとともに、このケース内の異なる位置に複数の温度センサを配設する。
さらに、その複数の温度センサによる検出温度の情報に基いて、上記冷却ファンの送風動作を上記第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ、または上記第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ自動的に切り替える冷却ファン駆動制御手段を設けたものである。
また、その冷却ファン駆動制御手段がさらに、上記冷却ファンの送風動作を所定時間間隔で上記第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ、または上記第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ自動的に切り替える機能も有するようにするとなおよい。
これらのバッテリ冷却システムにおいて、上記ケースの一端面上部に上記通気孔を設け、そのケースの下面に上記吸排気孔を複数設けるとよい。
この発明による電源装置は、上述したいずれかのバッテリ冷却システムを備えていることを特徴とする。
この発明による電動車両は、上記電源装置を搭載したことを特徴とする。
この発明によるバッテリ冷却システムによれば、電源ユニットを構成する各バッテリを充放電時に冷却する際に、ケース内の異なる位置に配置した複数の温度センサの情報に基づいて、電源ユニット内に空気を送り込む第1の送風動作用冷却ファンによる送風動作と、ケース内から空気を吸い出す第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作とを自動的に切り替えて、各バッテリを効率よく均一に冷却して、バッテリ間の温度差を殆どなくすことができ、バッテリの出力能力を最大限に発揮させることができる。しかも、構造が簡単で安価に実施でき、コンパクト化と低価格化を図ることもできる。
そして、そのバッテリ冷却システムを備えた充放電効率のよい電源装置、ならびにその電源装置を搭載した電源利用効率のよい電動車両を実現することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態を示すバッテリ冷却システムを備えた電源装置を搭載した電動二輪車の側面図、図2はその電動二輪車を後輪を除いて後側から見た概略図である。
まず、この図1と図2によって、この発明を実施した電動二輪車の概要を説明する。
この電動二輪車は電動車両の一種であり、ニッケル−水素電池をセルとする複数の筒型電池モジュールから成るバッテリによる電源ユニットと、そのバッテリの冷却システムを備えた電源装置を搭載している。
図1及び図2に示すように、この電動二輪車1は、従来のガソリンエンジン駆動によるオートバイ等の二輪車と同様に、車体2の前後に、メインフレーム3に懸架された前輪4と後輪5を備え、車体2の中央のやや後部に運転者が着座する座席シート7がある。また前輪4はハンドル6によって操舵され、後輪5はエンジンではなく、走行用電動モータ8によって動力伝達装置9を介して回転駆動される。
さらに、ハンドル6の中央部に設けられた表示パネル16には、走行速度やバッテリ残存容量計等を示す表示計や、搭載機器を操作する各種スイッチ等が設けられ、表示パネル16の下方の車体2には、主電源をオンオフするメインスイッチ(キースイッチ)15が設けられている。
また、座席シート7の下部には、この電動二輪車1に搭載された走行用電動モータ8と各種機器及び各種センサー等の作動を制御するCPUを中心とする制御装置10を備えている。
メインフレーム3上の車体2の前後方向の中間部の低くなった部分に、後述する複数のバッテリ及び複数の温度センサを収納した電源ユニット20からなる電源装置11を搭載している。また、車体2の進行方向の後方部に、冷却ファン13を収納した冷却ユニット12を配設し、空気ダクト14によって電源ユニット20と接続している。
電源装置11は、走行用電動モータ8に電力を供給し、その走行用電動モータ8によって電気エネルギーを機械運動に変換し、変速機を有する動力伝達装置9を介して効率良く後輪5を回転駆動する。この電源装置11の両側方には、図2に示すように充電器17とモータ駆動回路18が配置されており、その充電器17及びモータ駆動回路18の下部には放熱板19を備えており、この放熱板19により充電器17及びモータ駆動回路18が動作するときに発生する熱を外部に放出するようにしている。
電源装置11は、その詳細は後述するが、複数のバッテリ同士を電力の伝達ロスを防ぐケーブルを用いて直列に接続し、その複数個直列に接続したバッテリ群を更に並列に接続して電源ユニット20内に収納し、その電源ユニット20をアルミダイカストのメインフレーム3の二股部3aに固定している。
電源装置11の下面は、メインフレーム3に取付けられたアンダーカバー29によって隙間をあけて覆われている。
制御装置10は、例えばハンドル6に設けたアクセルグリップ(図示せず)の操作によるアクセル開度情報や各種搭載機器に配置された各種センサからの検出信号などに基づいて、CPUのメモリに格納されたプログラムにしたがって処理し、走行用電動モータ8や電源ユニット20内の複数のバッテリの温度の均一化などの制御を行なう。
図3及び図4は、上述した電動二輪車1に搭載した電源装置11を構成する電源ユニット20と冷却ユニット12とを空気ダクト14を介して接続したバッテリ冷却システムの側面図と平面図である。図5はその電源ユニット20内の多数のバッテリの配置例を示す横断面図である。
電源ユニット20は、そのケース21内の上部に多数の通気孔22aを有する仕切板22が設けられており、その上側に空気流通路となる空間が形成されている。その仕切板22の下側には、複数(多数)のバッテリ23を電動二輪車の進行方向に平行に複数段に重ねて、前方から見たとき図5に示すように千鳥状になるように、各段のバッテリ23の横方向の位置を交互にずらして収納している。このように千鳥状に積み重ねて収納した多数のバッテリ23間を冷却風が通過し易くするために、各バッテリ23の外周に複数の弾性リング24を装着している。この弾性リング24は、各バッテリ間に間隔を設けるスペーサとしての役目と、車体の振動を吸収してバッテリ同士がぶつかり合って破損するのを防止する役目とを果たす。
この電源ユニット20のケース21内には、バッテリ23の温度を検出するために複数の温度センサ25a〜25eが配置されている。この温度センサは、理想的には各バッテリ23の電池セル毎に設置するか、あるいは図6に示すように複数の電池セル23aを直列に接続した電池モジュールをバッテリ23とした場合、その発生電圧A,Bが均一になるようにするため、少なくともその前端部と中間部と後端部に設置するのが望ましい。
しかし、製造コストおよび配線の簡略化等を勘案して、図5に示す例では、ケース21内に収納した多数のバッテリ23の横方向の中央部で且つ積み重ねたバッテリ23の上段部(25a)、中段部(25b)、下段部(25c)、及び横方向で最も離れた2ヶ所(25d,25e)の計5ヶ所に設置している。括弧内の符号はそこに設置されている温度センサの符号である。なお、両側部の2個の温度センサ25d,25eを省略して、上、中、下の3個の温度センサ25a〜25cだけを設けるようにしてもよい。
要は、製造コストと各バッテリ23の温度を均一化するための後述する冷却ユニット12による冷却能力に対応して温度センサの設置数を決めれば良い。この温度センサ25a〜25eとしては、サーミスタや熱電対など、温度情報を電気信号として検出できるものを使用する。
図3に示すように、この電源ユニット20のケース21の長手方向の両端部には、伝熱性のよい樹脂で作られたバッテリ端部の絶縁板38が設けられている。
また、ケース21の底部は、図3及び図5に示すように、上下方向に若干間隔をあけて平行に設けられた2枚の気液分離プレート26,27によって形成されている。この2枚の気液分離プレート26,27には、互いにその平面上の位置を前後左右方向のいずれにもずらした位置に、吸排気孔26a,27aが複数(多数)形成されている。
この吸排気孔26a,27aを通して、外気が冷却風としてケース21内に吸入され、あるいは図3に示す通気孔21aからケース21に送り込まれた冷却風がバッテリ23を冷却した後排気される。
そして、気液分離プレート26,27の吸排気孔26aと27aは平面方向の位置がずれていて、上下方向に重なる部分がないので、車両の走行時に水滴等が外側の気液分離プレート27の吸排気孔27aから侵入しても、内側の気液分離プレート26に当たって落下し、吸排気孔26aを通してケース21内のバッテリ23の収容部に侵入するのは防止される。
この実施形態では、図3に示すように電源ユニット20のケース21内の仕切板22の上面に、冷却ユニット12の冷却ファン13を駆動制御するための冷却ファン駆動制御手段を構成する回路基板30を設置している。この回路基板30の詳細については後述するが、バッテリ電圧から回路駆動用電圧を作り出すためのDC/DCコンバータ31等の放熱が必要なデバイスも設けられている。このDC/DCコンバータ31等は、ケース21内の空気流通路となる空間に配置されているため、その各素子のヒートシンクを冷却風が通過することによって強制的に冷却され、ヒートシンクの効率向上と電源装置11の小型化を実現している。
電源ユニット20のケース21の両側面には、図5に示すように略水平方向に張り出した一対の取付用ブラケット28を固設している。各取付用ブラケット28の下面に位置決め用の突起28aが設けられており、電源ユニット20の電動二輪車への搭載時には、図4に示すように、この一対の取付用ブラケット28を電動二輪車のアルミダイカストによるメインフレーム3のU字状の二股部3a上に載せ、その二股部3aに設けられた凹部(図示していない)に突起28aを嵌入させて位置決めし、図示していない止めねじあるいは締め付け部材などによって固定する。
この電源ユニット20のケース21にはまた、図3に示すように、電動二輪車の進行方向の後端面の中央上部に通気孔21aが形成されており、そこに冷却ユニット12から延びる空気ダクト14の先端が接続され、仕切板22の上部の空間を空気ダクト14を介して冷却ユニット12に連通させる。空気ダクト14の途中には、取付位置の誤差や電源ユニット20と冷却ユニット12との相対位置変動を吸収するための蛇腹部14aが設けられている。
その冷却ユニット12内には、電源ユニット20のケース21へ空気を送り込む第1の送風動作と、ケース21内から空気を吸い出す第2の送風動作とが可能な冷却ファン13が内蔵されている。この実施形態においては、冷却ユニット12をガソリンエンジン車のエアクリーナのカバーを利用してその中に収納した。
この実施形態では、この冷却ファン13を、図7及び図8に示すように第1の送風動作を行なう送出用ファン13Aと第2の送風動作を行なう吸引用ファン13Bとを支持部材40にねじ止め固定して構成している。
その送出用ファン13Aと吸引用ファン13Bは、いずれも図9に示すような外観を呈する同じファンであり、内部にファンモータとそれによって回転される円筒状回転翼(シロッコファン)を設けており、その回転翼の接線方向に送風口13aを、図9では見えない方の円形面に回転羽根の基部に沿って円形あるいはリング形の吸気口13b(図8に破線で示す)を有している。
そして、ファンモータに通電されて駆動されると、そのファンモータによって回転翼が回転され、吸気口13bから軸方向に外気を吸入して、送風口13aから放射方向にその空気を送出する。
この送出用ファン13Aと吸引用ファン13Bを、その吸気口13bを有する面を互いに向かい合わせて、送出用ファン13Aは送風口13aを空気ダクト14の接続部の方向(図7では左方)に向け、吸引用ファン13Bは送風口13aを下方に向けて、それぞれ支持部材40に固着している。その支持部材40には、送出用ファン13Aと吸引用ファン13Bの各吸気口13bを連通させるための開口40a(図7及び図8に破線で示す)が形成されている。
さらに、この支持部材40の周囲と冷却ユニット12のカバー12aの内面との間に隔壁41を設け、冷却ユニット12内の主室42Aから密閉隔離した副室42Bを設け、その副室42B内に吸引用ファン13Bが配置されるようにしている。この副室42Bは、冷却ユニット12のカバー12aの下部に形成された空気口12bによって外部に連通している。
送出用ファン13Aの配線45と吸引用ファン13Bの配線46はまとめて、図示していない冷却ユニット12側のコネクタと外部コード及び電源ユニット20側のコネクタを介して、図3に示した回路基板30に接続される。配線45,46はいずれも2線の給電用の配線コードである。
このように構成した冷却ユニット12において、冷却ファン13の送出用ファン13Aによる第1の送風動作時の空気の流れを白抜き矢印で、吸引用ファン13Bによる第2の送風動作時の空気の流れを斜線入り矢印で図7及び図8に示し、その各動作を説明する。
冷却ファン13の送出用ファン13Aが駆動されると、その吸気口13bから空気を吸い込むため、図8に示す空気口12bから外気が白抜き矢印で示すように、副室42Bから吸引用ファン13Bの送風口13aに入り、その内部を通って吸気口13bおよび支持部材40の開口40aを経て、送出用ファン13Aに吸い込まれ、その送風口13aから主室42A内に送出される。その送出された空気が図3及び図4に示した空気ダクト14を通して電源ユニット20のケース21の上部空間に送り込まれる。
その冷却風は、仕切板22の通気孔22aを通してバッテリ収容部へ流入し、図5に示した各バッテリ23間の隙間を通して全体に広がって各バッテリ23を冷却しながら下方へ流れ、気液分離プレート26,27の吸排気孔26a,27aから外部へ排出される。
一方、吸引用ファン13Bが駆動された場合は、その吸気口13bから空気を吸い込むため、図7に示す主室42A内の空気が、斜線入リ矢印で示すように送出用ファン13Aの送風口13aからその内部を通って吸気口13bおよび支持部材40の開口40aを経て、吸引用ファン13Bに吸い込まれ、その送風口13aから副室42Bに送出され、図8に示す空気口12bから外部に放出される。
冷却ユニット12内の主室42Aの空気が吸引用ファン13Bによって吸い込まれると、図3および図4に示した空気ダクト14を介して電源ユニット20のケース21内の空気が吸い出され、それに伴なって、気液分離プレート26,27の吸排気孔26a,27aから外気がケース21内に流入して、冷却風となって各バッテリ23間の隙間を流れるため、各バッテリ23が冷却される。
空気を送出するか又は吸い込むファンは、一般的に回転する翼のピッチが固定されており、その風量はファンモータへの印加電圧および静圧等の状況によって異なる。このようなファンは通常は一方向に回転するものであり、1個のファンで空気を送出及び吸入する機能は有しない。この実施形態では、冷却ファン13を上述のように同じファンを2個使用して、その一方を送出用ファン13Aとして、他方を吸引用ファン13Bとして組み合わせて構成した。そのため市販の安価なファンを使用できるため、製造コストを抑えることができる。
なお、電源ユニット20のケース21を空気ダクト14と連通させる通気孔21aと、外気と連通させる吸排気孔26a,27aは、ケース21の異なる面に設ければよいが、好ましくは反対側の面あるいはなるべく離れた位置に設けるとよい。しかし、図示の位置に限るものではなく、通気孔21aをケース21の上面に設けてもよいし、通気孔21aをケース21の後端面中央下部に設け、吸排気孔をケース21の上面に設けてもよい。あるいは、空気ダクト14と連通させる通気孔を、ケース21の前端面あるいは後端面の上部又は下部に設け、吸排気孔をケース21の反対側の端面の下部又は上部(通気孔と反対)に設けてもよい。
また、図示の実施形態では、電源ユニット20と冷却ユニット12が空気ダクト14を介して接続されているが、必ずしも空気ダクト14を介する必要は無く、電動車両のレイアウト上の空間如何により両者を直接接続してもよい。さらに、冷却ユニット12は電源ユニット20の後方に限らず、側方あるいは前方に配置してもよい。要するに搭載する電動車両に適したレイアウトに基づいて、電源ユニット20と冷却ユニット12を適宜配置して接続すればよい。
ここで、電源ユニット20内に設けた回路基板30における冷却ファン駆動制御手段として機能する部分の構成例を、図10によって説明する。
図10においては、外部コードの図示は省略し、冷却ユニット12側のコネクタと電源ユニット20側のコネクタをまとめてコネクタ37として示している。
回路基板30内には、マイクロコンピュータ(以下「CPU」と略称する)を主体とする制御回路32とタイマ33、スイッチング用のトランジスタ34と、そのトランジスタ34によって通電が制御されるリレーコイルLyおよび切替接点Syとからなるリレー35と、トランジスタ34のエミッタ・コレクタ間に接続され、リレーコイルLyがオフした時に発生する逆電圧を吸収するダイオード36とが設けられている。
制御回路32には、図5に示した5個の温度センサ25a〜25eによる温度検出信号が入力され、それぞれ内部のA/Dコンバータでデジタル信号に変換され、CPUに入力される。また、タイマ33により所定時間経過する毎に発生する信号も入力される。このタイマ33は分かりやすいように別に設けているが、制御回路32内に持っていてもよい。通常はCPUがその駆動用クロックパルスをカウントすることによってタイマの機能を兼ねることができる。
バッテリ23の電圧を図3に示したDC/DCコンバータ31で電圧変換して得た直流12Vを、リレー35の切替接点Syの可動接点cとリレーコイルLyの一端に印加し、そのリレーコイルLyの他端をトランジスタ34のコレクタ・エミッタ間を通して接地している。そのトランジスタ34のベースを制御回路32の出力端子Osに接続し、その出力信号がローレベル“L”のときはトランジスタ34がオフで、リレー35は励磁されず、切替接点Syが図10に示すように固定接点a側に切り替わっている。
したがって、このときには配線45を通して送出用ファン13Aに通電し、そのファンモータを駆動するので、冷却ユニット12の冷却ファン13は、電源ユニット20のケース21内に冷却風を送り込む第1の送風動作を行なう。
制御回路32の出力信号がハイレベル“H”になると、トランジスタ34がオンになってリレー35を励磁するので、その切替接点Syが固定接点b側に切り替わり、配線46を通して吸引用ファン13Bに通電し、そのファンモータを駆動するので、冷却ユニット12の冷却ファン13は、電源ユニット20のケース21内の空気を吸引する第2の送風動作を行なう。
この実施形態では、温度センサ25a〜25eによる検出温度の差、あるいはタイマ33による所定時間間隔で、冷却ファン13の駆動とその動作状態を制御するための冷却ファン駆動制御手段を構成する回路基板30を電源ユニット20のケース21内に設けたが、この冷却ファン駆動制御手段の機能も図1に示した制御装置10に持たせるようにしてもよい。
次に、以上説明したこの発明によるバッテリ冷却システムによる、電源ユニット20に収容されたバッテリ23の放電時(使用時)の冷却方法について説明する。
一般にバッテリの放電時には、その温度が20℃乃至30℃の範囲で、且つ複数のバッテリからなる電源ユニットの各バッテリ間に温度差がないことが、最も出力能力を高くすることができて理想的であると言われている。しかし、外気温度は春夏秋冬で著しく差があることと、放電開始時(スタート時)には各バッテリ間に殆ど温度差がなくても、スタート後は次第に積み重ねた多数のバッテリのうち上部もしくは中心部にあるものほど熱を持ち易く、その出力能力にバラツキを生じ易い。
この発明によるバッテリ冷却システムは、このような積み重ねた多数のバッテリの温度差を極力小さくして、各バッテリの出力能力を均一にし、電源装置の電源ユニット全体として最大限の出力を発揮できるようにするものである。
以下に、具体的なバッテリ冷却方法について実施例1〜3として説明する。
〔実施例1〕
まず、その冷却方法の実施例1を説明する。図11はこのバッテリ冷却方法の実施例1を実施する際の制御回路32による処理のフローチャートである。その図11と次の実施例2のフローチャートである図12において、各ステップを「S」と略記している。
電動二輪車1の車体2に備えられた図2に示したメインスイッチ15がONになると、電源装置11を構成するニッケル−水素電池からなるバッテリ23を収容した電源ユニット20内の回路基板30のDC/DCコンバータ31が起動して、図10に示した制御回路32およびリレー35等に所定の直流電圧を印加する。
それによって、制御回路32が図11の処理をスタートする。そして、ステップ1で電源ONになった直後は、ステップ2で冷却ファン13に「吸引」動作をさせる。
すなわち、制御回路32は出力端子Osをハイレベル“H”にする。そのためトランジスタ34がONになり、リレー35が励磁されてその切替接点Syが固定接点b側に切り替わり、配線46を通して冷却ファン13の吸引用ファン13Bに通電してそれを回転駆動する。
それによって、図3および図5に示した電源ユニット20の下部に設けられた気液分離プレート26,27の吸排気孔26a,27aからケース21内へ外気を吸入し、それがバッテリ23の隙間、回路基板30のある空間、及び空気ダクト14を経由して冷却ユニット12に流れ込み、冷却ファン13(この場合吸引用ファン13Bによって第2の送風動作を行なう)によって吸入されて、外部へ排出される。この動作を「吸引」という。
このようにして、電源ユニット20内の複数のバッテリ23の周囲に滞留していた温度の高い空気を排出し、ケース21内に吸入されて冷却ユニット12に吸引されて流れる外気が冷却風となって、バッテリ23の隙間を流れる際に各バッテリ23をその熱を奪って冷却する。
このように、スタート当初に冷却ファン13に吸引動作を行なわせる理由は、一般に積み重ねたバッテリ23は、その放電開始後は上部にあるものほど温度が高くなる傾向がある。従ってスタート当初から電源ユニット20の上部へ冷却風を送り込むと、温度が高くなりやすい上部のバッテリ23の熱で流入した冷却風が温まって下部に流れることになり、下部に位置するバッテリ23の温度を高める傾向があるため好ましくないからである。
スタートした後は、ステップ3で図10に示した各温度センサ25a〜25eによる検出温度の最高値と最低値の温度差(電池温度差)を検知し、それが所定値(この例では3℃)以上か否かを判断する。電池温度差が3℃以上でなければステップ2へ戻って「吸引」動作を継続する。
電池温度差が3℃以上の場合は、ステップ4で最上部の温度センサと最下部の温度センサによる検出温度、すなわち上部電池温度と下部電池温度とを比較する。その結果、上部電池温度が下部電池温度より高いときは、ステップS5へ進んで、冷却ファン13を「送出」動作に切換える。すなわち、制御回路32が出力端子Osをローレベル“L”にする。それによって、トランジスタ34がOFFになり、リレー35が非励磁になってその切替接点Syが固定接点a側に切り替わり、配線45を通して冷却ファン13の送出用ファン13Aに通電してそれを回転駆動する。
すると、図3に示した冷却ユニット12が冷却ファン13(この場合送出用ファン13Aによって第1の送風動作を行なう)によって外気を吸入して空気ダクト14を介して電源ユニット20のケース21の上部に冷却風を送り込む。その冷却風がケース21内の上部から下部に向って、各バッテリ23間の隙間を流れながら各バッテリの熱を奪って冷却し、ケース21の下部に設けられた気液分離プレート26,27の吸排気孔26a,27aを通して外部へ排出される。この動作を「送出」という。
ステップ4の判断で、上部電池温度が下部電池温度より高くない(等しいか低い)ときには、ステップ6へ進んで「吸引」動作を継続する。
その後、ステップ7で電源がOFFになったか否かをチェックし、電源OFFになれば処理を終了し、冷却ユニット12の動作も停止するが、そうでなければステップ3に戻って、電池温度差が3℃以上か否かの判断をし、上述の動作を繰り返す。
すなわち、この実施例1では、電池温度差が3℃以上でなければ、吸引動作を継続し、3℃以上のときは、上部電池温度と下部電池温度のどちらが高いかによって「送出」動作か「吸引」動作かを選択する。
上記温度差の所定値は、この実施例で使用するニッケル−水素電池からなる電源ユニット20の場合であり、3℃程度としたが、これに限るものではない。極力電池間に温度差がないのが理想であるが、温度差が生じた場合でも、それを内部の温度差で5℃程度に押さえるため、バッテリの表面温度と内部温度の伝達時間を考慮すると3℃程度にすればよいことになる。
この実施例1は、図3に示した回路基板30における図10に示した冷却ファン駆動制御手段として機能する部分の動作により、制御回路32が電源ユニット20内の所定値以上の温度差を検知すると、上部電池温度と下部電池温度の高低関係に応じて冷却風の方向を切り替えることを特徴としており、ニツケル−水素電池によるバッテリについては上記の通りである。しかし、その温度差の所定値は、使用する電池の種類や容量等によって、また電源装置の容量、冷却風の通路や風量などによって異なり、一概に規定することはできない。とはいえ、ニッケルカドミウム電池、リチウムイオン電池、鉛電池の場合であっても、概ねその所定値を3℃程度とし、温度差が3℃以上になったことを検知した時に冷却風の向きを切り替えることによって良い結果を得ている。
電源ユニット20内の複数のバッテリ23は、図5に示したように千鳥状に複数段に亘って弾性リング24を介して配置されており、空気ダクト14から送り込まれた冷却風はその隙間を通過してバッテリ23を冷却するが、回路基板30に設けられた制御回路32及びDC/DCコンバータ31も冷却し、気液分離プレート26,27の吸排気孔26a,27aを通過して外部に強制的に排出される。
その間、複数のバッテリ23の間を通過する冷却風は、各バッテリ23から熱を吸収すると共に、その熱の一部をアルミニウム等の熱伝導性の良好な軽合金からなるケース21の周壁に伝熱させ、そのケース21の周壁に伝熱させた熱はさらにアルミニウムダイカストで製造されたメインフレーム3との固定部分を通じて伝熱させ、外部に放熱される。
すなわち、電源ユニット20のケース21及びメインフレーム3は、バッテリ23の放熱媒体としての機能を有するものでもある。また、電源ユニット20内に収容されたバッテリ23の両端部に設けた絶縁板38は、電気絶縁性が良く且つ熱伝導性の良い樹脂(例えば、シリコン系樹脂またはポリウレタン系樹脂)で形成されているので、各バッテリ23の両端から熱を電源ユニット20のケース21の周壁に伝熱させることができ、冷却風によって冷却し難い部分の熱を放熱することができる。
〔実施例2〕
次に、この発明によるバッテリ冷却方法の実施例2について、図12に示すフローチャートによって説明する。この実施例2では、実施例1において説明したバッテリを使用する電源装置において、回路基板30の冷却ファン駆動制御手段として機能する部分に設けたタイマ33を使用し、所定時間間隔で冷却ファン13を第1の送風動作と第2の送風動作の一方から他方へ自動的に切り替え運転し、電源ユニット20内の冷却風の流通方向を切り換えることを特徴としている。
図12に示す処理をスタートすると、ステップ11で電源ONになった直後は、ステップ12で実施例1の場合と同様に冷却ファン13に「吸引」動作をさせる。それによって、電源ユニット20内の複数のバッテリ23の周囲に滞留していた温度の高い空気を排出し、ケース21内に吸入されて冷却ユニット12に吸引されて流れる外気が冷却風となって、バッテリ23の隙間を流れる際に各バッテリ23の熱を奪って冷却する。
その後、ステップ13でタイマ33による所定時間、例えば5分経過すると冷却ファン13による空気流通方向を切り替えて(最初は「吸引」動作から「送出」動作に切り替える)ステップ14へ進む。
ステップ14では、実施例1の場合と同様に、図10に示した各温度センサ25a〜25eによる検出温度の最高値と最低値の温度差(電池温度差)を検知し、それが所定値(この例では3℃)以上か否かを判断する。電池温度差が3℃以上でなければステップ13へ戻って、所定時間経過すると冷却ファン13による空気流通方向を切り替えて、再びステップ14の判断を行なう。
ステップ14で電池温度差が3℃以上のときは、ステップ15へ進んで、実施例1のステップ4と同様に、上部電池温度と下部電池温度を比較し、上部電池温度が下部電池温度より高ければ、ステップ16で冷却ファン13に「送出」動作させ、上部電池温度が下部電池温度より高くなければ、ステップ17で冷却ファン13に「吸引」動作をさせる。
その後、ステップ18で、上部電池温度と下部電池温度との差が1℃以内か否かを判断する。その結果1℃以内でなければステップ15に戻り、上部電池温度と下部電池温度の高低によって、「送出」と「吸引」を選択して冷却ファン13を動作させることを繰り返す。その結果、上部電池温度と下部電池温度との差が1℃以内になると、ステップ19で電源OFFであれば処理を終了するが、そうでなければステップ20で現在「吸引」動作中か否かを判断する。
そして、「吸引」動作中であればステップ21で「送出」動作に、「吸引」動作中でなければステップ22で「吸引」動作にそれぞれ切り替えた後、ステップ13へ戻って、所定時間(この例では5分)ごとの動作切り替えを行なう。
このように、この実施例では、単に温度差だけでなはく、上下の温度差を検出して、それが略等しくなったら、所定時間間隔で空気の流通方向を切り替えるようにしている。
その理由は、「吸引」又は「送出」動作の一方だけを長く継続したり、温度差による動作切り替えだけを実施していると、やがて上部電池と下部電池の温度差が大きくなる。それは、ケース21内の中心付近の空気が入れ替わりにくくなるためである。
〔実施例3〕
これは、上述した実施例2の変形であるが、使用するバッテリの容量が比較的小さい場合には、電源ユニット20内に温度センサを設けることなく、電源ユニット20と冷却ユニット12とを接続し、回路基板30内に有するタイマ33の指令に基づいて、制御回路32の制御によって所定時間間隔で冷却ファン13を送出用ファン13Aと吸引用ファン13Bを交互に切り替え運転させ、電源ユニット20内の冷却風の向きを反転させ、「吸引」動作と「送出」動作を交互に行なわせることによっても、各バッテリを略均一に冷却することができる。
この実施例は、実施例1で説明した電源ユニット20を構成するバッテリ23の電池モジュールの数が2分の1の場合、所定時間を5分として定め、タイマ33の指令に基づいて冷却ファン13を5分ごとに切り替え運転することによって、電源ユニット20内のバッテリ23の温度差を3℃以内に調整することができた。
以上の実施例1〜3では、電源ユニット20のバッテリ23を放電させて、図1及び図2に示した電動二輪車1の走行用電動モータ8を駆動して走行する場合におけるバッテリ冷却方法について説明した。しかし、この電動二輪車1の不使用時に、図2に示した充電器17を商用電源に接続して、その充電器17によって電源ユニット20のバッテリ23を充電する際にも、同様に冷却ユニット12の冷却ファン13を駆動し、その第1の送風動作と第2の送風動作を、検出温度差が所定値以上になったとき又は所定時間間隔で、あるいはその両方によって自動的に切り替え、電源ユニット20における冷却風の流通方向を反転させて、各バッテリ23を均一に冷却するのが望ましい。
上述したこの発明の実施形態は、電動二輪車に搭載した電源装置のバッテリ冷却システムであるが、この発明によるバッテリ冷却システムは、電動二輪車に限らず、電動スクータ、四輪の電気自動車、電動三輪車、電動カート、電動バス、電動トラック、バッテリ電源の電車、電動車椅子、その他の各種電動車両の電源装置にも同様に適用できる。それ以外の据え置き型のバッテリ電源装置、例えば各種補助電源装置、照明用電源装置、産業用電源装置などにも応用できる。
この発明によるバッテリ冷却システムを電動車両の電源装置に適用した場合の特徴としては次のようなことが挙げられる。
(1)電動車両に搭載された、複数のバッテリおよび複数の温度センサを収容した電源装置に冷却ファンを収容した冷却ユニットを接続し、バッテリの充放電時にその冷却ファンを駆動し、電源装置の電源ユニット内に冷却風を流通させてその各バッテリを冷却する。そして、複数の温度センサの検出信号に基づいて各バッテリの温度差が所定の温度差以上になったことを、冷却ファン駆動制御手段が検知した時、冷却ファンの空気送出動作(第1の送風動作)と空気吸入動作(第2の送風動作)を自動的に切り替え制御し、電源ユニット内を流通する冷却風の方向を反転させる。それによって、電源ユニット内の各バッテリを均一に効率よく冷却することができる。
(2)上記電源装置と冷却ユニットとの接続には、電動車両の種類により、必要に応じて空気ダクトを使用することにより、搭載車両の空間如何により冷却ユニットを電源装置の長手方向に拘らず、電源装置の横方向など任意の位置に配置できる。
(3)上記の構成において、電源装置のバッテリとして筒型電池モジュールを使用した場合、その各電池モジュールの長手方向を車両の進行方向と平行に配置し、且つ各電池モジュールをその軸方向から見たときに千鳥状配置とし、電池搭載体積が極小になるように配置するとともに、弾性リングなどによって各電池モジュール間に隙間を作り、その隙間に冷却風を流通させるようにする。
(4)上記冷却ファン駆動制御手段にタイマ機能を持たせ、所定の時間間隔で冷却ファンの空気送出動作(第1の送風動作)と空気吸入動作(第2の送風動作)を自動的に切り替え制御するようにしても、電源ユニット内の各バッテリを略均一に冷却することが可能である。
さらに、上記各温度センサによる検出温度の差が上記所定値より小さい第2の所定値以下になったことを検知したときにも、冷却ファンの動作を切り替え運転して、冷却風の方向を反転させてもよい。
(6)少ない車載スペースの中で、ガソリンエンジン車のエアクリーナケースを利用して冷却ユニットの冷却ファンを搭載することができ、それによって、電源装置の搭載スペースを大きくとることができる。
電動車両以外の電源装置にこの発明によるバッテリ冷却システムを適用する場合にも、これらの特徴の大部分は活かされる。
この発明によるバッテリ冷却システムは、電動スクータを含む電動二輪車をはじめ、電気自動車、電動カート、電動車椅子、その他の各種電動車両の電源装置に適用できる。また、それ以外の据え置き型のバッテリ電源装置、例えば各種補助電源装置、照明用電源装置、産業用電源装置などにも応用できる。
そして、それらの電源装置の充電時又は放電時に電源装置を構成するバッテリを冷却するための冷却風の方向を自動的に反転させて、各バッテリを効率よく均一に冷却して、バッテリ間の温度差を殆どなくすることができ、バッテリの出力能力を最大限に発揮させることができる。しかも、構造が簡単で安価に実施できる。
また、充放電効率のよい電源装置ならびにその電源利用効率のよい電動車両を実現することができる。
この発明の一実施形態を示すバッテリ冷却システムを備えた電源装置を搭載した電動二輪車の側面図である。 その電動二輪車を後輪を除いて後側から見た概略図である。 そのバッテリ冷却システムを備えた電源装置だけを示す側面図である。 同じくその平面図である。 その電源ユニット内の多数のバッテリの配置例を示す横断面図である。 バッテリの構成例を示す説明図である。 図3,図4に示した冷却ユニットの冷却ファン収納部の平断面図である。 同じくその冷却ファン収納部の側断面図である。 同じくその冷却ファンを構成する1個のファンの斜視図である。
冷却ファン駆動制御手段の構成例を示す回路図である。 バッテリ冷却方法の実施例1を実効する際の図10に示した制御回路による処理のフロー図である。 バッテリ冷却方法の実施例2を実効する際の図10に示した制御回路による処理のフロー図である。
符号の説明
1:電動二輪車 2:車体 3:メインフレーム 3a:二股部 4:前輪 5:後輪 6:ハンドル 7:座席シート 8:走行用電動モータ 9:動力伝達装置 10:制御装置 11:電源装置 12:冷却ユニット 12a:カバー 12b:空気口 13:冷却ファン 13A:送出用ファン 13B:吸引用ファン 14:空気ダクト 15:メインスイッチ(キースイッチ) 16:表示パネル 17:充電器 18:モータ駆動回路 19:放熱板 20:電源ユニット 21:ケース 21a:通気孔 22:仕切板 22a:通気孔 23:バッテリ 24:弾性リング 25a〜25e:温度センサ 26,27:気液分離プレート 26a,27a:吸排気孔 28:取付用ブラケット 29:アンダーカバー 30:回路基板 31:DC/DCコンバータ 32:制御回路 33:タイマ 34:トランジスタ 35:リレー 36:ダイオード 37:コネクタ 38:絶縁板 40:支持部材 40a:開口 41:隔壁 42A:主室 42B:副室 45,46:配線

Claims (5)

  1. 複数のバッテリを隣接する各バッテリの周囲に間隔を設けてケース内に収容した電源ユニットと、該電源ユニットの前記ケースに設けた通気孔に接続され、該ケース内へ空気を送り込む第1の送風動作用の冷却ファンと該ケース内から空気を吸い出す第2の送風動作用の冷却ファンからなる冷却ファンとを備え、
    前記ケースの前記通気孔を設けた面とは異なる面に吸排気孔を設けるとともに、該ケース内の異なる位置に複数の温度センサを配設し、その複数の温度センサによる検出温度の情報に基いて、前記冷却ファンの送風動作を前記第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から前記第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ、または前記第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から前記第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ自動的に切り替える冷却ファン駆動制御手段を設けたことを特徴とするバッテリ冷却システム。
  2. 請求項1記載のバッテリ冷却システムにおいて、前記冷却ファン駆動制御手段が、前記冷却ファンの送風動作を所定時間間隔で前記第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から前記第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ、または前記第2の送風動作用の冷却ファンによる送風動作から前記第1の送風動作用の冷却ファンによる送風動作へ自動的に切り替える機能も有することを特徴とするバッテリ冷却システム。
  3. 請求項1又は2に記載のバッテリ冷却システムにおいて、前記ケースの一端面上部に前記通気孔を設け、該ケースの下面に前記吸排気孔を複数設けたことを特徴とするバッテリ冷却システム。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のバッテリ冷却システムを備えた電源装置。
  5. 請求項記載の電源装置を搭載した電動車両。
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