JP4788442B2 - 生体情報測定便器 - Google Patents

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Description

本発明は、洋式便器を利用して被験者の排尿量などの各種生体情報を測定することのできる生体情報測定便器に関する。
従来の生体情報測定便器としては、洋式便器に排尿したときの溜水水位の変化量を計測し、予め記憶させた溜水量と溜水水位との検量関係を利用して尿量などの生体情報を測定するものがある。この場合、下水配管内で発生した圧力変動に起因する溜水水位の変動によって測定値が影響を受けるのを回避するため、下水配管内の圧力を測定して圧力変動のない状態に換算するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、前述したような、溜水水位の変化量を計測する方式と異なり、洋式便器に排尿したときの溜水の温度変化を計測して生体情報を測定するものがある(例えば、特許文献2参照。)。そのほか、これらの測定方式と異なり、洋式便器に***された尿に含まれる特定成分濃度を利用して生体情報を測定するものもある(例えば、特許文献3参照。)。
国際公開2004/113630号パンフレット 特開2003−302397号公報 特開2004−279219号公報
特許文献1記載の生体情報測定便器(大便器ユニット)の場合、洋式便器を利用して排尿量などの各種生体情報を測定できる反面、施工場所の環境要因として現れる下水圧変動が溜水に対してどのような影響を与えるかを想定して補正アルゴリズムが設定されているため、想定外の周波数をもつ下水圧波動が伝達されたり、測定管をふくむ溜水部が共振するような周波数をもつ下水圧波動が伝達されたりすると、測定精度が低下したり、測定不能になったりすることがある。
また、特許文献2記載の生体情報測定便器においては、洋式便器に***された尿によって溜水がトラップの溢流水位を乗り越えてしまうため、溢流部分は溜水のみと考えることのできる低尿流率で排尿された場合と、溢流部分に尿の混入があると予測される高尿流率で排尿された場合とでは、同一の排尿量であっても、測定精度に差が出ることがある。さらに、この生体情報測定便器の場合、***される原尿の温度を所定の体温と仮定しているため、体温変化や体温の個人差がそのまま測定誤差となることもある。
一方、特許文献3記載の生体情報測定便器(尿情報測定装置を用いた大便器ユニット)においても、前述と同様、***された尿によって溜水がトラップの溢流水位を越えてしまうため、溢流部分は溜水のみと考えることのできる低尿流率で排尿された場合と、溢流部分に尿の混入があると予測される高尿流率で排尿された場合とでは、同一の排尿量であっても、測定精度に差が出ることがある。
本発明が解決しようとする課題は、施工場所の環境要因の影響を受けることなく、排尿量などの各種生体情報を高精度で測定することのできる生体情報測定便器を提供することにある。
本発明の生体情報測定便器は、
使用者の尿を受けるボールと、
前記ボールと下水配管とを連通するとともに前記下水配管を水封するための溜水を貯留するトラップと、
排尿前の前記溜水を予め定められた所定溜水量に設定する溜水量設定手段と、
使用者が***した尿の特定物性値を測定する尿物性測定手段と、
前記溜水の前記特定物性値を測定する溜水物性測定手段と、
前記溜水を撹拌する溜水撹拌手段と、を有する生体情報測定便器において、
前記溜水撹拌手段として、前記溜水中へ一定量の水を供給する給水機能を設け、
前記所定溜水量と、所定溜水量時における前記尿物性測定手段の測定値と、排尿開始から排尿終了までの前記溜水物性測定手段の測定値と、に基づいて、
少なくとも排尿量を含む生体情報を測定することを特徴とする。
このような構成において、溜水量設定手段が設定した所定溜水量の溜水が貯留されたボールへ使用者が排尿すれば、尿物性測定手段が尿の特定物性値を測定し、溜水物性測定手段が排尿開始から排尿終了までの前記溜水の前記特定物性値を測定した後、前記所定溜水量、尿物性測定手段の測定値および溜水物性測定手段の測定値に基づいて、少なくとも尿量を含む生体情報を測定することができる。この場合、前記所定溜水量、尿物性測定手段の測定値および溜水物性測定手段の測定値は、洋式便器が接続された下水配管内で発生する圧力変動の影響を受けない変化挙動媒体であるため、洋式便器の施工場所の環境要因の影響を受けることなく、排尿量などの各種生体情報を高精度で測定することができる。
さらに、前記溜水物性測定手段は、経時的な変動値に基づいて定常値を推定する溜水物性推定手段を有することとすれば、測定初期の測定値の変動状態で測定値の安定した定常値を推定することにより、短時間内で目的とする物性値の測定値が得られるため、測定値を開示するまでに使用者を待たせることが無くなる。
次に、本発明においては、前記溜水を撹拌する溜水撹拌手段を設けたことにより、撹拌手段で溜水が撹拌されることによって溜水と尿とが均一に混じり合い、溜水の物性値を早期安定化することが可能となるため、溜水物性測定手段が溜水の特定物性値を測定する際の測定時間の短縮化、測定精度の向上を図ることができる。
また、本発明の場合、前記撹拌手段として、前記溜水中へ一定量の水を供給する給水機能を設けたことにより、洋式便器に具備されている給水機構を利用して撹拌手段を構成することが可能となるため、便器構造の複雑化を回避することができる。
次に、前記尿物性測定手段を、前記ボール内を回動移送する採尿アームに設ければ、ボール内全域を移動可能な採尿アームを利用することにより、排尿方向に関する個人差を吸収して尿物性測定手段を構成することができる。
本発明により、施工場所の環境要因の影響を受けることなく、尿量などの各種生体情報を高精度で測定可能な生体情報測定便器を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態である生体情報測定便器を示す斜視図、図2は図1に示す生体情報測定便器のシステムブロック図、図3は図1に示す生体情報測定便器の垂直断面図である。また、図4は溜水の導電率変動に関する実測値事例を示すグラフ、図5は攪拌に使用できるリム洗浄ノズルからの吐水量算出方法を示すグラフ、図6は吐水による攪拌を行った場合の導電率変化事例を示すグラフである。
図1,図2に示すように、本実施形態の生体情報測定便器10は、使用者の***物を受けて下水に排出する洋式便器11と、排尿情報測定手段12および制御手段13などが内蔵されたキャビネット14と、洋式便器11の側方壁面に配置された操作・表示部20と、を備えている。洋式便器11は、使用者が着座するための便座15と、ボール16および便座15を開閉可能に覆う便蓋17と、採尿器18aおよび採尿アーム18bを有する尿物性測定手段18と、衛生洗浄装置23と、を備えている。操作・表示部20は、洋式便器11に設けられた衛生洗浄装置23を操作するためのリモコン19と、排尿情報測定手段12を機能させるためのリモコン21と、排尿情報測定データを印刷するためのプリンタ22とを備えている。排尿情報測定手段12には溜水物性推定手段41が設けられ、制御手段13には、検量線記憶手段38、排尿情報演算手段39、および、情報記憶手段40が設けられている。
図2,図3に示すように、洋式便器11は、使用者の尿を受けるボール16と、ボール16内を洗浄するボール洗浄手段を構成するリム吐水ノズル24a、および、ボール16内の***物を含む溜水を下水配管35に向けて排出するためのサイホン現象発生手段としてのゼット吐水ノズル24bと、ボール16と下水配管35とを連通する排水ソケット9と、下水配管35を水封する溜水W1を貯留するため排出管路の途中に設けられたトラップ25と、を備えている。また、排尿前の溜水W1を予め定められた所定水量に設定する溜水量設定手段8と、使用者が***した尿の特定物性値を測定する尿物性測定手段18と、溜水W1の前記特定物性値を測定する溜水物性測定手段7と、を有している。溜水物性測定手段7は、経時的な変動値に基づいて定常値を推定する溜水物性推定手段41に接続されている。
止水栓3の下流に配置された水路切替手段4において、リム吐水ノズル24aへの給水経路とゼット吐水ノズル24bへの給水経路とに分岐され、水路切替手段4とリム吐水ノズル24aとの間にボール給水弁8aが配置されている。また、水路切替手段4とボール給水弁8aとの間から分岐した排水経路26に下水排水弁8bおよびトラップ5が配置され、排水経路26の下流側端部が排水ソケット9内に連通されている。さらに、溜水W1と下水配管35との間の空間2の圧力を測定するための下水圧変動測定手段6が設けられている。溜水量設定手段8は、ボール16への給水、止水を行うボール給水弁8aと、排水経路26を開閉する下水排水弁8bとを備えている。また、溜水W1に水を供給して当該溜水W1を撹拌する溜水撹拌手段48として、ボール給水弁8aおよび下水排水弁8bを利用している。
本実施形態の生体情報測定便器10は、図3に示すように、溜水量設定手段8が設定した所定溜水量の溜水W1が貯留されたボール16へ使用者が排尿すれば、尿物性測定手段18が尿の特定物性値を測定し、溜水物性測定手段7が排尿開始から排尿終了までの溜水W1の前記特定物性値を測定した後、前記所定溜水量、尿物性測定手段18の測定値および溜水物性測定手段7の測定値に基づいて少なくとも尿量を含む生体情報を測定することができる。この場合、前記所定溜水量、尿物性測定手段18の測定値および溜水物性測定手段7の測定値は、洋式便器11が接続された下水配管35内で発生する圧力変動の影響を受けない変化挙動媒体であるため、洋式便器11の施工場所の環境要因の影響を受けることなく、排尿量などの各種生体情報を高精度で測定することができる。
ここで、図3を参照しながら、生体情報測定便器10による尿量測定手順について説明する。図3に示すように、洋式便器11が待機状態にあるとき、ボール16内の溜水W1は溜水量設定手段8によって予め定められた所定溜水量に設定されているため、その溜水水位W1Lはトラップ25の溢流水位Hよりも低くなっている。図3に示す状態において、使用者が洋式便器11に着座し、採尿アーム18bが回動して採尿器18aが排尿経路にセットされた後、ボール16内へ排尿すると、尿の一部が採尿器18aに採取されるとともに、残りの尿は溜水W1へ流入する。このとき、溜水W1の溜水水位W1Lは溢流水位Hよりも低く、かつ、下水圧変動による水位変化も配慮して設定されているため、溜水W1へ尿が流入してもトラップ25を超えて下水配管35に溢流しない。
この後、採尿器18aに採取された尿の特定物性値が尿物性測定手段18により測定され、尿が流入した溜水W1の前記特定物性値が溜水物性測定手段7により測定される。そして、所定溜水時における尿物性測定手段18の測定値と、使用者の排尿開始から排尿終了までの溜水物測定手段7の測定値とが排尿情報測定手段12の制御手段13へ送信され、これらの測定値と予め定められた溜水W1の所定溜水量と、に基づいて、排尿情報演算手段39が少なくとも排尿量を含む排尿情報を算出し、その測定値が操作・表示部20に表示されるとともに、情報記憶手段40に記憶される。このとき、リモコン21に所定の出力操作を行うと、プリンタ22から測定値が印字された紙片が出力される。
なお、使用者が***した尿の特定物性値を測定する手段として、図3に示すように、採尿器18aおよび採尿アーム18bを有する尿物性測定手段18ではなく、洋式便器11のボール16を形成する隔壁部11aに配置した尿物性測定手段28によって測定し、この測定値に基づいて、少なくとも排尿量を含む排尿情報を算出するようにすることもできる。
ところで、溜水W1の特定物性値は尿の混入によって変化するが、溜水W1全体の特定物性値が尿の自然拡散によって均一な特定物性値となるまでにはかなりの時間を必要とする。特定物性値が変化・安定するまで待って物性値測定を行うと、排尿情報を使用者に対して開示するまでに時間がかかる。そこで、短時間で排尿情報を演算するためには、溜水の所定物性値変化挙動の変動傾向に着目し、排尿開始から排尿終了までの変動を関数関係で補完して、安定値を推定演算してもよい。図4は、溜水の導電率変動に関する実測値事例を示すグラフであり、例えば、導電率変化開始時から排尿終了操作実施時までの関数回帰関係から、安定時の導電率を推定することになる。
また、他の実施形態としては、溜水を攪拌することで、所定物性値が変化・安定する時間を短縮することも可能である。攪拌の方法として一般的なパルセータ等を利用したものでは、***物(特に大便)も排出されるため、パルセータへの汚れ等の付着による動作信頼性の低下が懸念される。そこで、本出願人はボール内に気泡を吐出し、その破裂エネルギーを利用した攪拌で有益な効果を確認した。
また、溢流しない程度の少量吐水をリム吐水ノズル24aからボール16に対して、攪拌することでも有益な効果を確認した。図5は、攪拌に使用できるリム吐水ノズル24aからの吐水量算出方法を示すグラフである。溢流水位H時の溜水量QH(例:3500mL)、測定開始水位W1L時の溜水量QL(例:2100mL)とすると、下水圧変動が無い場合の最大尿量測定範囲QM'(例:1400mL)は(式1)で表される。
QM'=QH−QL (式1)
下水配管35内において圧力変動が発生した場合、負圧による吸引、および、正圧除荷による揺り戻しによって最大尿量測定範囲QMは変化することになるが、東陶機器株式会社製の洋風大便器C950Bで実測すると、下水圧変動P(mmAqa)に対して、(式2),(式3)の関係が得られた。
正圧の場合 QM=QM'−40P (式2)
負圧の場合 QM=QM'+40P (式3)
製品仕様として尿量N(例:800mL)まで測定したいとすると、攪拌に使用する吐水量QTは(式4)で表現することができる。
QT<QM’−N (式4)
上述の事例において、下水圧変動Pが10mmAqaであった場合、攪拌に使用できる吐水量QTは200mLということになる。水路切替手段4は大流量を通水可能としたバルブであるため、開閉弁体の動作バラツキが大きく、少量吐水を供給することは難しい。そこで、急速な管路切替をボール給水弁8aおよび下水排水弁8bで実現し、高精度の少量吐水をボール16内に供給することによって溜水W1を攪拌できるようになっている。
図6は吐水による攪拌を行った場合の導電率変化事例を示すグラフであるが、短時間で導電率が安定していることがわかる。なお、一般的に下水圧変動は脈動を伴うため溢流防止を配慮した吐水量で攪拌しても、実例としては溢流が発生することもある。その場合、溢流によって導電率ピーク値は減じるため、最大値を安定値の代替値として使用する。
ここで、本発明で使用する尿の特定物性値として導電率を使用し、代表値としての尿量を演算する考え方を詳説する。***される尿の質量をM1(g)、導電率をC1(mS/cm)とする。排尿前の溜水の質量をM2(g)、導電率をC2(mS/cm)とする。攪拌のために投入される水の質量をM3(g)とする。排尿後の溜水の質量をM(g)、導電率をC(mS/cm)とする。導電率は尿中に含まれる電解物質濃度の代替値として考えることができるため、排尿前後で電解物質量が一定という関係を利用する。
M1×C1+M2×C2=(M1+M2+M3)×C (式5)
ここで、M1に対して展開すると、
M1={M2×(C−C2)+M3×C}/(C1−C) (式6)
尿の密度は水と同じく1g/mLと考えることができるため、尿量Nは、
N={QL×(C−C2)+QT×C}/(C1−C) (式7)
によって演算することができる。なお、Cの値は、前述の推定値を使用しても良い。温度や特定成分濃度を利用しても類似の考え方で定式化可能である。また、実験値に合わせて各項に係数を導入するなどして、測定値との整合をとることができるように配慮しても良い。
尿量測定が終わり、所定の便器洗浄操作を行うと、リム吐水ノズル24aからの吐水でボール16の内面を洗浄し、次いで、トラップ25に向けたゼット吐水ノズル24bからの吐水が行われてサイホン現象が発生し、ボール16内にある尿混じりの溜水W1の排出および便器洗浄が行われる。溜水W1の便器洗浄が終わると、リム吐水ノズル24aからボール16内へ水が供給されるが、その途中で溜水量設定手段8が下水排水弁8bを開放するとともにボール給水弁8aを閉止するため、ボール16内の溜水W1は溜水量設定手段8によって予め定められた所定溜水量に設定され、その溜水水位W1Lはトラップ25の溢流水位Hよりも低くセットされ、再び待機状態に復帰する。
水路切替手段4は大流量を通水可能としたバルブであるため、開閉弁体の動作バラツキが大きく、所定溜水量を供給することは難しい。そこで、本実施形態では急速な管路切替をボール給水弁8aと下水排水弁8bとで実現することにより、高精度に所定溜水量をボール16内に供給できるようにしている。また下水排水弁8bと下水配管35に連通する排水ソケット9の間には、トラップ5を設けることで下水排管内の臭気や衛生害虫がトイレ内に侵入することを防止している。
次に、図7,図8を参照しながら、本実施形態の生体情報測定便器10の動作について説明する。図7は図1に示す生体情報測定便器10の動作シーケンスを示す図、図8は図1に示す生体情報測定便器10の動作を示すフローチャートである。
図7,図8に示すように使用者が生体情報測定便器10が配置されたトイレ内に入室すると(ステップ60)、使用者の人体が検知され(ステップ61)、リモコン21の表示部は「準備中」が表示される。この後、リモコン21に対して準備操作を行うと(ステップ62)、尿物性測定手段18および溜水物性測定手段7が起動する(ステップ63)。準備操作としては、使用者の個人認証操作と測定手段の起動トリガー入力操作があり、スイッチ操作、指紋認証、IDカード挿入、およびIDタグをかざすなど各種方法が想定される。各物性測定手段の準備動作が完了すると、リモコン21に準備完了が報知されるので(ステップ64)、使用者が脱衣して便座15上に着座すると、図示しない着座検出手段がそれを検知して、リモコン21の表示は「測定中」となる。その後、使用者がボール16に向かって排尿する(ステップ65)。なお、男性の場合は起立姿勢で排尿しても良い。
ボール16内へ***された尿の一部は採尿器18aに採取されるとともに、残りの尿は溜水W1へ流入するが、採尿器18aに採取された尿の特定物性値が尿物性測定手段18により測定され、尿が流入した溜水W1の前記特定物性値が溜水物性測定手段7により測定される(ステップ66)。排尿が終了し(ステップ67)、使用者がリモコン21に対して排尿終了操作を行うと(ステップ68)、リモコン21の表示は再び「準備中」となるとともに、溜水撹拌手段48が作動して撹拌吐水量演算が実行され(ステップ69)、下水排水弁8bが閉じ(ステップ70)、ボール給水弁8aが開いた後(ステップ71)、水路切替手段4がリム側給水を開始して(ステップ72)、溜水撹拌が行われる。
リム側給水が所定時間行われると(ステップ73)、下水排水弁8bが開き(ステップ74)、ボール給水弁が閉じた後(ステップ75)、水路切替手段4が給水を停止する(ステップ76)。水路切替手段4から吐出され、ボール16内へ投入する必要の無い余剰分の水は、下水排水弁8bを経て下水配管35へ排出される。なお、ここでは、攪拌によって溜水の特定物性値の安定を早める方法を用いた事例で説明したが、排尿開始から排尿終了操作までの特定物性値変動状況を利用して、安定値を予測する方法であっても良い。
そして、溜水物性推定手段41が作動して溜水物性推定が行われ(ステップ77)、排尿情報演算手段39が作動して排尿情報演算が行われ(ステップ78)、操作・表示部20に排尿情報が表示される(ステップ79)。この後、下水排水弁8bが閉じ(ステップ80)、ボール給水弁8aが開き(ステップ81)、水路切替手段4がリム側給水を開始する(ステップ82)。リム側給水が所定時間行われると(ステップ83)、下水排水弁8bが開き(ステップ84)、ボール給水弁8aが閉じた後(ステップ85)、水路切替手段4が給水を停止する(ステップ86)。なお、ステップ80からステップ86までの動作は、溜水水位を溢流水位Hに復帰させることで、排便に伴うボール16内面の汚れを防止したり、以降の便器洗浄動作を安定させるためのものであるが、本発明において不可欠なものではない。便器の形状や、便器洗浄シーケンスによっては、不要となるケースも考えられるステップである。
次に、所定の便器洗浄操作を行うと(ステップ87)、下水排水弁8bが閉じ(ステップ88)、ボール給水弁8aが開き(ステップ89)、水路切替手段4がリム側給水によるボール16内面の洗浄を開始する(ステップ90)。リム側給水が所定時間行われると(ステップ91)、水路切替手段4がゼット側給水へ切り替える(ステップ92)。そして、ゼット側給水がトラップ25に対して所定時間行われてサイホン現象が発生して溜水と共に***物を下水配管に向けて排出する(ステップ93)。
排出が完了すると、水路切替手段4が再びリム側給水へ切り替える(ステップ94)。リム側給水が所定時間行われると(ステップ95)、下水排水弁8bが開き(ステップ96)、ボール給水弁8aが閉じ(ステップ97)、水路切替手段4が給水を停止する。これによってトラップ25内に一定量の溜水W1が貯留され、通常の待機状態に復帰する。このような一連の動作は自動的に行われ、使用者が便器洗浄操作を行うと人体非検知状態となるため(ステップ99)、使用者は自由にトイレから離室することができる(ステップ100)。
以上のように、生体情報測定便器10は、予め定められたボール16内の所定溜水量と、尿物性測定手段18の測定値と、溜水物性測定手段7の測定値とに基づいて、少なくとも排尿量を含む生体情報を測定することができる。そして、これらの測定値は、洋式便器11が接続された下水配管35内(図2参照)において発生する圧力変動の影響を受けない変化挙動媒体であるため、洋式便器11の施工場所の環境要因の影響を受けることなく、排尿量などの各種生体情報を高精度で測定することができる。
本発明の生体情報測定便器は、尿量などの各種生体情報の測定を必要とする病院のトイレや一般家庭のトイレなどにおいて広く利用することができる。
本発明の実施の形態である生体情報測定便器を示す斜視図である。 図1に示す生体情報測定便器のシステムブロック図である。 図1に示す生体情報測定便器の垂直断面図である。 溜水の導電率変動に関する実測値事例を示すグラフである。 攪拌に使用できるリム洗浄ノズルからの吐水量算出方法を示すグラフである。 吐水による攪拌を行った場合の導電率変化事例を示すグラフである。 図1に示す生体情報測定便器の動作シーケンスを示す図である。 図1に示す生体情報測定便器の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
2 空間
3 止水栓
4 水路切替手段
5,25 トラップ
6 下水圧変動測定手段
7 溜水物性測定手段
8 溜水量設定手段
8a ボール給水弁
8b 下水排水弁
9 排水ソケット
10 生体情報測定便器
11 洋式便器
11a 隔壁部
12 排尿情報測定手段
13 制御手段
14 キャビネット
15 便座
16 ボール
17 便蓋
18,28 尿物性測定手段
18a 採尿器
18b 採尿アーム
19,21 リモコン
20 操作・表示部
22 プリンタ
23 衛生洗浄装置
24a リム吐水ノズル
24b ゼット吐水ノズル
26 排水経路
35 下水配管
38 検量線記憶手段
39 排尿情報演算手段
40 情報記憶手段
41 溜水物性推定手段
48 溜水撹拌手段
C 排尿後の溜水の導電率
C1 ***される尿の導電率
C2 排尿前の溜水の導電率
H 溢流水位
N 尿量
M 排尿後の溜水の質量
M1 ***される尿の質量
M2 排尿前の溜水の質量
M3 攪拌のために投入される水の質量
P 下水圧変動
QH 溢流水位H時の溜水量
QL 測定開始水位W1L時の溜水量
QM 最大尿量測定範囲
QM' 下水圧変動が無い場合の最大尿量測定範囲
QT 攪拌に使用する吐水量
W1 溜水
W1L 溜水水位

Claims (3)

  1. 使用者の尿を受けるボールと、
    前記ボールと下水配管とを連通するとともに前記下水配管を水封するための溜水を貯留するトラップと、
    排尿前の前記溜水を予め定められた所定溜水量に設定する溜水量設定手段と、
    使用者が***した尿の特定物性値を測定する尿物性測定手段と、
    前記溜水の前記特定物性値を測定する溜水物性測定手段と、
    前記溜水を撹拌する溜水撹拌手段と、を有する生体情報測定便器において、
    前記溜水撹拌手段として、前記溜水中へ一定量の水を供給する給水機能を設け、
    前記所定溜水量と、所定溜水量時における前記尿物性測定手段の測定値と、排尿開始から排尿終了までの前記溜水物性測定手段の測定値と、に基づいて、
    少なくとも排尿量を含む生体情報を測定することを特徴とする生体情報測定便器。
  2. 前記溜水物性測定手段は、経時的な変動値に基づいて定常値を推定する溜水物性推定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定便器。
  3. 前記尿物性測定手段を、前記ボール内を回動移送する採尿アームに設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報測定便器。
JP2006100788A 2006-03-31 2006-03-31 生体情報測定便器 Expired - Fee Related JP4788442B2 (ja)

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