JP4787585B2 - 静電紡糸法による繊維構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は静電紡糸法による繊維構造体の製造方法に関する。さらに詳しくは、静電紡糸法による繊維形成性物質の繊維構造体の製造方法において、均一な繊維構造体を安定製造するための手法に関する。
種々の繊維形成性物質を紡糸する技術としては、溶融状態の繊維形成性物質をノズルより紡出させ、これを大気中もしくはある種の気体中で冷却・固化させて繊維を得る「溶融紡糸法」や、繊維形成性物質を含む溶液をノズルより紡出させ、これより溶媒成分を蒸発させて繊維を得る「乾式紡糸法」、同様にノズルより紡出された繊維形成性物質を凝固液中で固化させて繊維を得る「湿式紡糸法」などが一般的に知られている。
また、平面状の繊維構造体を製造する技術は、既述の紡糸技術を応用したものであり、「乾式法」や「湿式法」の他に、溶融紡糸後に延伸・開繊の工程を経て平面状の繊維構造体を得る「スパンボンド法」や、溶融紡糸ノズル口に高温高圧空気流を吹き当てた後、延伸・開繊の工程を経て平面状の繊維構造体を得る「メルトブローン法」などが一般的に知られている。
これらの紡糸技術および繊維構造体製造技術を利用し、既存の繊維や繊維構造体にない新たな特性を供すべく、様々な取り組みが為されている。中でも、繊維の直径を極小とし、単位重量当たりの表面積を向上させることで新たな機能を付与させる取り組みが盛んである。
しかしながら、既述の紡糸技術および繊維構造体製造技術を利用して得られた繊維の直径、および繊維構造体を構成する繊維の直径は、既存の繊維と同等の直径(数〜数十μm程度)であり、サブミクロンやナノスケールの直径を有する繊維を製造することは困難である。また、高圧下での繊維形成性物質の押し出しや繊維構造体の冷却・固化に供される設備は複雑かつ高価であり、製造コストの増大や安定した製品供給を阻害する。
そこで、新しい紡糸技術として、特許文献1および2で例示される「静電紡糸(electro spinning)法」が注目を集めている。本法は、繊維形成性物質含有溶液を正または負に帯電させ、これとは逆の極性に帯電させた、もしくは接地させた繊維構造体堆積部に対し、ノズルやニードルを介して紡出する方法である。当該ノズルやニードルより紡出した繊維状の繊維形成性物質は、ノズルやニードルと繊維構造体堆積部との間に形成される電位勾配の影響を受けて細化される。本法によると、数nmの直径を有する繊維の製造が可能となる。
一方、本法の課題とされている量産技術に関しても検討が盛んに行われている。特許文献3では、液状の高分子物質を貯蔵するバレル、当該バレルより液状の高分子物質を加圧供給するポンプ、当該ポンプより供給される液状の高分子物質を荷電されたノズルを通して噴射する紡糸部、液状の高分子物質を荷電させるための高電圧発生部、紡糸部とは異なる極性に帯電させたウェブ堆積部(コレクター)から成る高分子ウェブ製造装置が教示されている。本法によると、研究用途で供される1つのニードルを用いた実験室規模の製造とは異なり、高分子ウェブを高速かつ大量に製造することが可能である。
しかし本法によると、高分子物質を介してポンプ内部が高電圧に帯電することになり、電気的な誤作動を起こし、送液量や紡出量が不安定になる可能性が高く、安定した繊維構造体の製造に悪影響を及ぼす。また、均一な目開きを有する繊維構造体を得る目的で複数のノズルを使用する場合、各ノズルでの吐出圧や紡出量を安定化させる目的で複数のポンプを配設する必要があるが、極微量の範囲まで送液量の制御が求められる本法に必要なポンプは一般に高価であり、これに要する設備コストの増大は避けることができない。
また特許文献4では、ポリマードープメインタンク、定量ポンプ、ノズルブロック、コレクター、電源を含むエレクトロスピニング装置において、定量ポンプとノズルブロックの間にドープ滴下装置を有し、この装置がシールされた円筒とドープ導入用チューブ、ガス導入管、ドープ電荷除去チューブ、ドープを滴下する空孔部を有している装置が教示されている。本法によると、電気的駆動部を何ら有さないドープ滴下装置内に帯電したドープが一時貯蔵されるため、当該装置より上段に配設された定量ポンプが既述の理由で誤操作を起こす危険性がない。またドープに断続的に高電圧をかけることができるため、エネルギーロスの少ない静電紡糸が可能となる。
しかし本法では、ドープ滴下装置内よりノズルブロックへドープを押し出すべく、当該装置内にガスを導入しているが、これにより当該装置内に圧力がかかるため、ドープ導入用チューブ先端からのドープの滴下が阻害される。これを回避すべく、定量ポンプの吐出圧力を上昇させる必要があるが、これにより当該装置内にかかる圧力がさらに上昇し、送液量が増大するため、極微量の送液を必要とする静電紡糸には不向きな送液量となる。適切な送液量に設定すべく、ドープの吐出圧力およびガスの圧力を適切な量に制御する必要があるが、密閉容器である当該装置内に何ら圧力計測装置を有しない状態で、かつ極微量の送液となるようにこれら圧力を制御することは極めて困難である。
このように繊維形成性物質含有溶液の送液が不安定であると、ノズルでの当該溶液の紡出が不安定となるため、得られる繊維構造体の厚みや目開きが不均一になる。例えば当該繊維構造体をフィルター基材に用いた場合、圧力損失量が不均一になることから濾過不良を起こす原因となる。
米国特許第6106913号明細書 米国特許第6110590号明細書 特開2002−201559号公報 国際公開第03/004735号パンフレット
本発明は静電紡糸法による繊維構造体の製造方法、さらに詳しくは、静電紡糸法による繊維形成性物質の繊維構造体の製造方法において、均一な繊維構造体を安定製造するための手法を提供することにある。
発明者らは既述の問題を解消するために鋭意検討し、以下の発明に至った。
1.静電紡糸法により繊維形成性物質よりなる繊維構造体を製造する方法において、当該繊維形成性物質含有溶液を紡出する、少なくとも一つの紡糸部(A)に連結させた、少なくとも一つの当該溶液の貯槽(B)に、少なくとも一つの圧力制御装置(C)を介して非凝縮性ガスを連続的に導入し、当該ガスの圧力で以って当該溶液を当該紡糸部(A)へ送液することを特徴とする静電紡糸法による繊維構造体の製造方法であって、かつ、当該圧力制御装置(C)と、当該貯槽(B)内に配設された液面高さ計測装置(D)が連動しており、当該貯槽(B)の液面高さにより導入する当該ガスの圧力を制御する繊維構造体の製造方法。
2.当該圧力制御装置(C)と、当該繊維構造体の厚みを測定する厚み測定部(E)が連動しており、当該繊維構造体の厚みにより導入する当該ガスの圧力を制御する1.に記載の方法。
3.当該ガスが空気または窒素である、1.または2.に記載の方法。
4.当該ガスの圧力が大気圧以上、1MPa未満である、1.〜.のいずれかに記載の方法。
5.当該ガスの温度が、当該繊維形成性物質含有溶液中に含まれる溶媒の凝固点以上、沸点以下の範囲である、1.〜.のいずれかに記載の方法。
静電紡糸法を利用する既述の繊維構造体の製造方法により、均一な厚みや目開きを有する繊維形成性物質の繊維構造体を安定して得ることが可能となる。こうして得られた繊維構造体は、例えばフィルター基材に用いることができ、濾過不良を起こすことなく、超微粒子を捕捉することが可能な基材となりうる。
以下に本発明の製造方法について詳述する。
〜3は、この発明の一実施形態による繊維構造体製造工程の概略図である。以下これらの図を用いて本発明を詳しく具体的に説明するが、これにより本発明の範囲は限定されるものではない。
本発明の製造方法では、静電紡糸法により繊維形成性物質の繊維構造体を製造する方法において、当該繊維形成性物質含有溶液を紡出する、少なくとも一つの紡糸部(A)に連結させた、少なくとも一つの当該溶液の貯槽(B)に、少なくとも一つの圧力制御装置(C)を介して非凝縮性ガスを連続的に導入し、当該ガスの圧力で以って当該溶液を当該紡糸部(A)へ送液する。
まず繊維形成性物質含有溶液の貯槽(B)、すなわち溶液貯槽1に繊維形成性物質含有溶液を投入する。
尚、本発明で用いられる繊維形成性物質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ナイロン、アラミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも一種が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また本発明で用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、水等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも一種が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、既述の繊維形成性物質と溶媒に無機質固体材料を混入することも可能である。当該無機質固体材料としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物等を挙げることができるが、耐熱性、加工性などの観点から酸化物を用いることが好ましい。
当該酸化物としては、Al、SiO、TiO、LiO、NaO、MgO、CaO、SrO、BaO、B、P、SnO、ZrO、KO、CsO、ZnO、Sb、As、CeO、V、Cr、MnO、Fe、CoO、NiO、Y、Lu、Yb、HfO、Nb等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも一種が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
当該貯槽1は、紡糸部(A)、すなわち紡糸ノズル2と送液配管を介して接続されている。また当該ノズル2は高電圧発生装置3と電気配線で接続されており、当該ノズル2に送液された繊維形成性物質含有溶液に高電圧が印加される構造となっている。巻き出しロール4より巻き出され、フリーロール5を介して巻き取りロール6で巻き取られる基材7の搬送途中の、当該基材7の裏面に設置された対向電極8に向かって当該溶液が紡出する。尚、当該電極8には、当該ノズル2に印加した電圧とは極性の異なる電圧を印加させるか、もしくは接地させる。上記した手法により、当該基材7上で当該繊維形成性物質の繊維構造体が得られる。
当該ノズル2にて消費された当該溶液は、当該貯槽1より連続的に補填されるが、その補填方法として、極微量の送液が可能なポンプが採用される場合が多い。ポンプを用いる送液方法では、当該溶液の送液を強制的に行うことから、当該ノズル2の先端にて保持可能な液滴を形成させることが極めて困難である。送液不足が原因で、当該ノズル2の先端で当該溶液の液滴形成が確認できない場合、静電場に生じる電気的引力に対し、当該溶液の表面張力が過剰となるため、当該ノズル2より当該溶液は紡出されない。また送液が過剰となった場合は、当該ノズル2の先端で液滴が保持されず、液垂れを起こし、場合によっては液滴の状態で基材7上に到達する。これは得られる繊維構造体の厚みの均一性表面性状にも悪影響を及ぼす。
また既述のポンプは、送液動作の機構上、独特の脈動を生じる場合が多い。脈動により、極微量ではあるが、単位時間当りの送液量が変化するため、極微量の紡出量を取り扱う場合、紡出量に及ぼす影響は甚大である。
そこで本発明では、少なくとも一つの圧力制御装置(C)、すなわち図中10を介し、当該貯槽1に非凝縮性ガスを連続的に導入し、当該ガスの圧力で以って当該溶液を当該ノズル2へ送液する。当該圧力制御装置10としては、当該圧力制御装置10の前段の配管内圧、および/またはその後段の配管内圧を検知して圧力制御を行う機構を採用することが好ましく、入力信号により出口圧力の制御が可能なレギュレーターバルブやリリーフバルブ等のバルブ類、およびこれらを含む装置を採用することができるが、これらに限定されるものではない。
本法によると、送液量の調整は当該圧力制御装置10による圧力制御により簡単に行うことが可能となり、また当該ガスの圧力により送液を行うことから、既述のポンプの脈動による不安定な送液を解消することが可能となる。特に極微量の送液を行う場合は、制御範囲の異なる当該圧力制御装置10を、複数直列に配設することも好適な手法である。
尚、一般的には、当該溶液の消費により当該貯槽1内の当該溶液が減少するため、当該貯槽1に当該溶液を追添する必要があるが、静電紡糸法では当該溶液の消費量は極微量となることから、本法においては、目的とする製造を完遂できるだけの量の当該溶液を当該貯槽1に予め貯留することができる。また目的とする繊維構造体の製造量が多くなる場合は、当該貯槽1を中間貯槽とみなし、当該貯槽1の上段にさらに当該溶液の貯槽を配設することも可能であるが、これら手法に限定されるものではない。
発明においては、当該圧力制御装置(C)と、当該貯槽(B)内に配設した液面高さ計測装置(D)を連動させ、当該貯槽(B)の液面高さにより導入する当該ガスの圧力を制御する。
既述の手法により、安定した送液が可能ではあるが、当該溶液の濃度や粘度等の諸物性や当該貯槽1の気密性によっては、当該貯槽1内に保持された当該溶液の液頭にかかる圧力が送液量に影響を及ぼす場合がある。当該貯槽1内の当該溶液の液面が高い位置にあるときには当該溶液の液頭にかかる圧力も大きく、逆に液面が低い位置にあるときには液頭にかかる圧力も小さい。当該溶液の消費や追添により、当該液面の位置は微小であっても容易に変動するため、極微量の送液を取り扱う本法においては深刻な問題となりうる。
そこで本発明では、当該貯槽1内に液面高さ計測装置(D)、すなわち図2中の11を配設し、これと既述圧力制御装置10を連動させ、当該貯槽1の液面高さにより導入する当該ガスの圧力を制御する。
尚、当該液面高さ計測装置11としては、静電容量式、フロート式、ディスプレーサ式等の接触式レベルメーターや、超音波式、歪式、マイクロ波式、レーザー式、放射線式等の非接触式レベルメーター、およびこれらを含む装置を採用することができるが、これらに限定されるものではない。
本法によると、当該貯槽1内に保持された当該溶液の液頭にかかる圧力の影響も、全て既述圧力制御装置10にフィードバックされるため、当該溶液の諸物性等の影響を受けず、安定した送液が可能となる。
また本発明においては、当該圧力制御装置(C)と、当該繊維構造体の厚みを計測する厚み測定部(E)を連動させ、当該繊維構造体の厚みにより導入する当該ガスの圧力を制御することが好ましい。
既述の方法は送液の安定化、すなわち得られる繊維構造体のさらなる均一化に関するものであり、所望の厚みを有する繊維構造体を得るためには、安定送液および紡糸が可能な範囲内で既述の非凝縮性ガスの圧力を調整しなければならない。しかし、得られる繊維構造体の厚みをオフラインで測定し、この測定結果を元に当該ガスの圧力の調整を行う場合、調整後の圧力が送液や紡糸に反映される間に、所望の厚みを有さない繊維構造体を大量に製造することになり、工程の歩留が悪化し、これにより製造コストが増大する。所望の厚みを有する繊維構造体を安定して得るには、工程の歩留を悪化させず、かつ当該ガスの圧力の微調整が可能となるオンラインシステムが必須となる。
そこで本発明では、当該繊維構造体の厚みを測定する厚み計測装置12を、紡糸ノズル2より後段、巻き取りロール6より前段に配設し、さらに圧力制御装置10と連動させ、当該繊維構造体の厚みにより導入する当該ガスの圧力を制御する。当該繊維構造体の厚みを当該厚み計測装置12にてオンラインで測定し、ここで得られた当該繊維構造体の厚みに関する情報を既述の圧力制御装置10へフィードバックさせる。一般に所望する当該繊維構造体の厚みが小さい場合は当該ガスの圧力は小さく、逆に厚みが大きい場合は当該ガスの圧力は大きくなるように制御される。
尚、当該厚み計測装置12としては、リニアゲージのような接触式厚み計や、エアー式、レーザー式、赤外線式、静電容量式、X線式等の非接触厚み計およびこれらを含む装置を採用することができるが、これらに限定されるものではない。
本法によると、オンラインで当該繊維構造体の厚みを測定し、かつこの測定結果により送液量が自在に変化するため、所望する厚みを有する当該繊維構造体が安定して得られるだけでなく、圧力調整に伴う不良品の発生や工程の歩留悪化が最小限に抑えられる。
また本発明においては、当該貯槽1へ導入する非凝縮性ガスが空気または窒素であることが好ましい。これら以外のガスの使用は、加圧による部分凝縮や当該溶液への溶解、当該溶液との部分反応といった諸問題を引き起こすことがあり、当該貯槽1内の圧力制御を著しく困難にする。また、これら以外のガスには高価なものや危険性を伴うものが多く、製造コストの低減化を狙った本発明の主旨に反するだけでなく、環境へ悪影響を与える可能性が高い。
そこで本発明では、当該ガスとして空気または窒素を使用する。これらのガスは一般に不活性ガスとして各種プロセスや計器類の加圧源として使用されるため、本法においても好適なガスであると言及できる。本法によれば、当該溶液に何ら悪影響を及ぼすことなく、当該溶液を加圧送液することが可能である。
また本発明においては、当該ガスの圧力が大気圧以上、1MPa未満であることが好ましい。当該貯槽1内を大気圧未満とすると、当該貯槽1から当該ノズル2へ当該溶液は送液されなくなり、また1MPa以上とすると、当該溶液の表面張力や静電場にかかる引力を遥かに凌駕した圧力が当該溶液に与えられるため、当該ノズル2より当該溶液が噴出し、繊維構造体を得ることができない。また高圧となることから、これに供される送液配管や当該貯槽1、当該ノズル2の構造が肥大化するだけでなく、設備コストが大幅に増加する。
そこで本発明では、当該ガスの圧力を大気圧以上、1MPa未満、このましくは大気圧以上、0.5MPa未満、さらに好ましくは大気圧以上、0.2MPa未満とする。本法によれば、当該ノズル2から当該溶液が噴出することなく、安全で、かつ安定した当該溶液の紡出が可能となる。また、加圧に必要となるエネルギーコストや構成部品の加工に必要となる設備コストを削減することが可能となる。
さらに本発明においては、当該ガスの温度を、当該繊維形成性物質含有溶液中に含まれる溶媒の凝固点以上、沸点以下の範囲とすることが好ましい。
当該ガスの温度を当該繊維形成性物質含有溶液中に含まれる溶媒の凝固点より低い温度とした場合、当該溶液が冷却され、当該溶液表面で当該繊維形成性物質や当該溶媒の凝固物や結晶等の固形物が発生するため、送液配管や当該ノズル2にてこれら固形物による閉塞が発生する。このことは、当該ノズル2より紡出される当該溶液量の変動による不均一な紡糸を誘発するだけでなく、過昇圧による当該貯槽1の破損をも招く。また、当該ガスの温度を当該溶媒の沸点以上とした場合も、当該ガスの導入により当該溶液からの当該溶媒の揮発が促進されるため、当該溶液中の当該溶媒濃度が減少し、固形物が発生しやすい状態となり、既述と同様の問題を引き起こす。
そこで本発明では、当該ガスの温度を当該溶媒の凝固点以上、沸点以下の範囲で当該貯槽1へ導入する。本法によれば、当該貯槽1内で固形物が生じないため、繊維構造体の安定製造を阻害するような配管閉塞は発生しない。また配管閉塞による過昇圧の危険性もなくなり、安全な繊維構造体の製造が可能となる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1
SUS304製アンカー翼付攪拌装置を装備したガラス製容器(内容積:1000mL)内にポリアクリロニトリル88gを投入し、さらにN,N−ジメチルホルムアミド(凝固点:−61℃、沸点:153℃)712gを投入した。当該容器の開放箇所を密栓した後、70℃の温水浴内で攪拌し、ポリアクリロ二トリルが既述溶媒に均一溶解したことを確認した。当該容器を開放し、既述手法で調製した溶液を吸引ゴム栓付きガラスピペットで合計400mL吸い上げ、これを図1に例示した工程の2基の溶液貯槽1(材質:テフロン(登録商標)、内容積:各300mL)内に各200mL投入し、さらに開放箇所を密栓した。その後、入力信号により出口圧力の制御が可能なレギュレーターバルブである圧力制御装置10を介し、ガス導入口9より当該貯槽1内へ窒素ガスを導入した。尚、当該窒素ガスの、当該圧力調整装置10への導入時の温度は25℃、圧力は0.2MPaとした。基材7にはポリエステル不織布を用い、ロール状の当該基材7を巻き出しロール4に取り付け、手動でフリーロール5、次いで巻き取りロール6へ導いた後、当該基材7の搬送速度が1.2m/分となるように当該巻き取りロール6の回転速度を設定し、駆動電源を投入した。貯槽1から紡糸ノズル2(材質:テフロン(登録商標)、紡出口径:0.3mm、紡出口数:6)への送液が始まり、当該ノズル2先端にて当該溶液の液滴落下が確認できた時点で高電圧発生装置3の電源を投入し、当該溶液の静電紡糸を開始した。10分間放置した後、当該ガスの供給、当該高電圧発生装置3の電源、および当該巻き取りロール6の駆動電源を停止し、当該巻き取りロール6よりロール状の基材7および繊維構造体を回収した。当該基材7より繊維構造体を剥離し、さらに任意の20箇所より1cm各の繊維構造体を切り取り、これら全ての厚みをオフラインの膜厚計で測定した。さらにこれら全ての表面状態を走査電子顕微鏡で観察した。結果、測定箇所各々での厚みは、当該繊維構造体の厚みの平均値:17μmに対し、全て±1.5μm以内であった。また測定箇所各々での繊維径の平均値は、全測定箇所の繊維径の平均値:331nmに対し、全て±100nm以内であった。
[実施例2]
液面高さ計測装置11として静電容量式非接触レベルメーターを用いた、図2に例示した工程を採用し、当該ガスを空気に変更する以外は、参考例1と同様に実施した。結果、測定箇所各々での厚みは、当該繊維構造体の厚みの平均値:23μmに対し、全て±2.0μm以内であった。また測定箇所各々での繊維径の平均値は、全測定箇所の繊維径の平均値:288nmに対し、全て±100nm以内であった。
[実施例3]
厚み計測装置12としてレーザー式非接触厚み計を用いた、図3に例示した工程を採用する以外は実施例2と同様に実施した。結果、測定箇所各々での厚みは、当該繊維構造体の厚みの平均値:21μmに対し、全て±0.5μm以内であった。また測定箇所各々での繊維径の平均値は、全測定箇所の繊維径の平均値:309nmに対し、全て±100nm以内であった。
[実施例4]
当該ガスを、65℃、0.5MPaの窒素ガスとする以外は実施例3と同様に実施した。結果、測定箇所各々での厚みは、当該繊維構造体の厚みの平均値:25μmに対し、全て±0.5μm以内であった。また測定箇所各々での繊維径の平均値は、全測定箇所の繊維径の平均値:296nmに対し、全て±100nm以内であった。
参考例2
図1に示す製造工程よりガス導入口9および圧力制御装置10を撤去した。また溶液貯槽1と紡糸ノズル2の間にチューブポンプを設置し、当該ポンプにより既述手法で調製した溶液を当該ノズル2へ送液する以外は参考例1と同様に実施した。尚、この時の当該溶液の送液量は7.8mL/分であった。結果、測定箇所各々での厚みは、当該繊維構造体の厚みの平均値:59μmに対し、全て±40μm以内であった。また測定箇所各々での繊維径の平均値は、全測定箇所の繊維径の平均値:505nmに対し、全て±1μm以内であった。また、走査電子顕微鏡の表面観察の結果、当該溶液の液滴が繊維を形成せずに基材7上に到達した場合に確認される紡錘状の繊維構造体が散見された。
参考例3
送液量を0.007mL/分とする以外は参考例1と同様に実施した。結果、製造開始数分後には繊維構造体の形成が確認できなくなった。当該紡糸ノズル2の先端では当該溶液の固化による閉塞が確認できた。
本発明における製造工程の参考例であり、溶液貯槽1とガス導入口9間に圧力制御装置10を配設した例である。 本発明における製造工程の一例であり、溶液貯槽1とガス導入口9間に圧力制御装置10を、当該貯槽1内に液面高さ計測装置11を配設した例である。 本発明における製造工程のその他の例であり、当該貯槽1とガス導入口9間に圧力制御装置10を、当該貯槽1内に液面高さ計測装置11を、繊維構造体の厚みを計測する厚み計測装置12を配設した例である。
符号の説明
1. 溶液貯槽
2. 紡糸ノズル
3. 高電圧発生装置
4. 巻き出しロール
5. フリーロール
6. 巻き取りロール
7. 基材
8. 対向電極
9. ガス導入口
10. 圧力制御装置
11. 液面高さ計測装置
12. 厚み計測装置

Claims (5)

  1. 静電紡糸法により繊維形成性物質よりなる繊維構造体を製造する方法において、当該繊維形成性物質含有溶液を紡出する、少なくとも一つの紡糸部(A)に連結させた、少なくとも一つの当該溶液の貯槽(B)に、少なくとも一つの圧力制御装置(C)を介して非凝縮性ガスを連続的に導入し、当該ガスの圧力で以って当該溶液を当該紡糸部(A)へ送液することを特徴とする静電紡糸法による繊維構造体の製造方法であって、かつ、当該圧力制御装置(C)と、当該貯槽(B)内に配設された液面高さ計測装置(D)が連動しており、当該貯槽(B)の液面高さにより導入する当該ガスの圧力を制御する繊維構造体の製造方法。
  2. 当該圧力制御装置(C)と、当該繊維構造体の厚みを測定する厚み測定部(E)が連動しており、当該繊維構造体の厚みにより導入する当該ガスの圧力を制御する、請求項1に記載の方法。
  3. 当該ガスが空気または窒素である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 当該ガスの圧力が大気圧以上、1MPa未満である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  5. 当該ガスの温度が、当該繊維形成性物質含有溶液中に含まれる溶媒の凝固点以上、沸点以下の範囲である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
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