JP4786339B2 - 乾燥空気生成装置、基板処理システムおよび乾燥空気生成方法 - Google Patents
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Description
このような乾燥空気生成装置によれば、ボルテックスチューブにより圧縮空気から冷気を生成する過程において圧縮空気の露点が下がることによりこの圧縮空気中に含まれる水蒸気が水滴となり、当該空気における水分含有率が低下して乾燥されるようになっている。そして、乾燥した冷気は加熱器により加熱されて常温の乾燥空気となる。乾燥空気生成装置は、圧縮空気生成器、ボルテックスチューブ、容器および加熱器から構成されており、各々の寸法は比較的小さいため、例えば多孔性構造体に吸湿剤を固着させた構造の除湿部を有する除湿機と比較してその全体寸法を小さなものとすることができる。また、ボルテックスチューブにより圧縮空気から冷気を生成し、加熱器により冷気を再び加熱して乾燥空気としているので、必要露点の制御性および応答性を向上させることができる。しかも、加熱器により冷気の加熱を行う際にボルテックスチューブによって生成された暖気を用いているので、当該暖気を有効利用することにより省エネルギー化を図ることができる。
このような乾燥空気生成装置によれば、ボルテックスチューブにより圧縮空気から冷気を生成する過程において圧縮空気の露点が下がることにより発生する水滴をドレン管により速やかに除去することができ、この水滴が容器内で再び水蒸気となることにより乾燥空気の湿度が上昇することを抑止することができる。
このような基板処理システムにおいては、前記乾燥空気生成装置と前記基板処理室との間にフィルタを設けたことが好ましい。フィルタを設けることにより、乾燥空気中のケミカルコンタミ等の不純物を除去することができ、基板処理室に送られる乾燥空気をよりクリーンにすることができる。
このような乾燥空気生成方法によれば、ボルテックスの原理により圧縮空気から冷気を生成する過程において圧縮空気の露点が下がることによりこの圧縮空気中に含まれる水蒸気が水滴となり、当該空気における水分含有率が低下して乾燥が行われる。そして、乾燥した冷気は加熱されて常温の乾燥空気となる。このことにより、乾燥空気の生成工程における必要露点の制御性および応答性を向上させることができる。しかも、冷気の加熱を行う際にボルテックスの原理によって生成された暖気を用いているので、当該暖気を有効利用することにより省エネルギー化を図ることができる。
また、本発明の基板処理システムによれば、このような乾燥空気生成装置を備えることにより製造コストを下げることができる。
また、本発明の乾燥空気生成方法によれば、乾燥空気の生成工程における必要露点の制御性および応答性を向上させることができる。
このうち、図1は、本実施の形態の乾燥空気生成装置を含む基板処理システムの構成を概略的に示すブロック図であり、図2は、図1の乾燥空気生成装置におけるボルテックスチューブの概略構成図である。
コンプレッサー11は、上述のように圧縮空気を生成するためのものであり、このコンプレッサー11と後段にあるボルテックスチューブ12との間にはレギュレータ17が設けられている。このレギュレータ17は圧力計17aを有しており、コンプレッサー11から送られた圧縮空気について当該圧力計17aにより空気圧力が測定される。レギュレータ17は、この測定された空気圧力に基づいてコンプレッサー11により生成される圧縮空気の圧力調整を行うようになっている。
ボルテックスチューブ12はシリンダー状の形状となっており、冷気側出口12aの近傍に設けられた供給口12cからシリンダーの円形断面の接線方向に圧縮空気Aを供給すると、当該圧縮空気Aはシリンダー内を旋回し、遠心力によりチューブ内壁に圧縮されつつ回転して暖気Cとして暖気側出口12b側へ流れるようになっている。一方、遠心力によりエネルギーが奪われた後の冷気Bはシリンダー中心部に溜まり、圧力差によって冷気側出口12a側へ流れる。ここで、暖気Cと冷気Bとの比率に関するバランス調整は、バルブ12dにより行うことができるようになっている。このようにして圧縮空気Aから冷気Bおよび暖気Cを生成する原理のことをボルテックスの原理という。
図1に示すように、接続管13にはドレン管19が接続されており、当該接続管13内にある液滴をこのドレン管19により排水することができるようになっている。このようなドレン管19が設けられていることにより、ボルテックスチューブ12において圧縮空気から冷気を生成する過程で圧縮空気の露点が下がることにより発生する水滴を速やかに除去することができ、この水滴がバッファー14内で再び水蒸気となることにより乾燥空気の湿度が上昇することを抑止することができる。
まず、コンプレッサー11により圧縮空気を生成し、この圧縮空気をレギュレータ17に送る。レギュレータ17の圧力計17aがこの圧縮空気の空気圧力を測定し、この測定された空気圧力に基づいてレギュレータ17は圧縮空気の圧力調整を行う。
例えば、ドレン管19は接続管13に接続されてこの接続管13内の液滴を排水するものに限定されることはなく、ボルテックスチューブ12またはバッファー14にドレン管19が接続されて当該ドレン管19はこれらのものの内部にある液滴を排水するようになっていてもよい。あるいは、ドレン管19は、ボルテックスチューブ12、接続管13、バッファー14の全てあるいはこれらのもののうち2つのものに接続されていてもよい。
11 コンプレッサー
12 ボルテックスチューブ
12a 冷気側出口
12b 暖気側出口
12c 供給口
12d バルブ
13 接続管
14 バッファー
15 ヒータ
16 接続管
17 レギュレータ
17a 圧力計
19 ドレン管
20 基板処理室
21 フィルタ
Claims (6)
- 圧縮空気を生成する圧縮空気生成器と、
前記圧縮空気生成器から送られた圧縮空気により冷気および暖気をそれぞれ生成するボルテックスチューブと、
前記ボルテックスチューブに接続され、このボルテックスチューブから送られた冷気を収容する容器と、
前記容器に収容された冷気を加熱する加熱器と、
を備え、
前記加熱器は前記ボルテックスチューブに接続されており、当該加熱器は前記ボルテックスチューブから送られた暖気を用いて前記容器に収容された冷気を加熱して常温にすることを特徴とする乾燥空気生成装置。 - 前記圧縮空気生成器と前記ボルテックスチューブとの間には、圧力計を有するレギュレータが設けられていることを特徴とする請求項1記載の乾燥空気生成装置。
- 前記ボルテックスチューブ、前記容器、前記ボルテックスチューブと前記容器を接続する接続管、のうち少なくとも一つのものにドレン管が接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の乾燥空気生成装置。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の乾燥空気生成装置と、
当該乾燥空気生成装置の加熱器において加熱された冷気が乾燥空気として供給される基板処理室と、
を備えたことを特徴とする基板処理システム。 - 前記乾燥空気生成装置と前記基板処理室との間にフィルタを設けたことを特徴とする請求項4記載の基板処理システム。
- 圧縮空気を生成する工程と、
ボルテックスの原理によって、生成された圧縮空気により冷気および暖気をそれぞれ生成する工程と、
生成された冷気を加熱して乾燥空気とする工程と、
を備え、
生成された冷気を加熱する工程において、ボルテックスの原理により生成された暖気を用いて冷気を加熱して常温にすることを特徴とする乾燥空気生成方法。
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