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本発明は、抗スナッキング性に優れた繊維および、それを使用した布帛に関するものである。
最近では、衣料用編織物の軽量化、薄地化の傾向が進み、薄地織編物を構成する繊維が、外部の突起物等に引っ掛かることで生地表面からループ状に突出したり、生地に引きつれを起こしたりする、いわゆるスナッキングの問題が大きく顕在化することとなっている。
このスナッキングの問題を解決するために、例えば、特許文献1においては、通常の製編工程と染色加工工程により編地を得る際、所定の総繊度を有する糸条を用いて丸編地を製編した後、染色加工工程で隣りあうニードルループ間の距離を短くすることにより、風合いが損なわれることなく丸編地の抗スナッキング性が著しく改良されることを提案している。また、先行文献2において、潜在捲縮発現性ポリエステル繊維マルチフィラメント糸条と他のマルチフィラメント糸条とで構成された交絡交撚糸であって、潜在捲縮発現性ポリエステル繊維マルチフィラメント糸条は、二種以上のポリエステル成分からなり、少なくとも一成分がポリトリメチレンテレフタレートで構成されており、交絡交撚糸は、交絡数が50個/m以上、かつ、撚係数(K)が11000〜17000であることを特徴とする交絡交撚糸の使用が提案されている。
特開2003−247149号公報 特開2004−91991号公報
本発明は、編み組織に関係なく、かつ他の特定のマルチフィラメント糸条との交絡交撚糸にすることなく単独撚糸でもスナッキングを生じにくい性質である、いわゆる、抗スナッキング性に優れ、更にはストレッチ性能および、ソフトな着用感を併せ持った編織物を提供することを目的とする。
本発明者らは、抗スナッキング性繊維として有用なマルチフィラメント繊維を得るために鋭意検討を重ね、その中で特定の繊維物性となすことにより従来技術の欠点を解消でき、かつ更なるメリットも付与しうることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の要旨は、2種類の固有粘度の異なるポリブチレンテレフタレートを接合させた複合繊維であり、下記の(1)〜(3)を満足するマルチフィラメント繊維にあり、
(1)初期引張抵抗度が40cN/dtex以下
(2)熱水処理後の捲縮率が20%以上
(3)フィラメント間動摩擦係数が0.30以上
第2の要旨は、前記マルチフィラメント繊維を一部に用いてなる編織物にある。
本発明は、スナッキング性に優れ、更にはストレッチ性能および、ソフトな着用感を併せ持った編織物を得ることができる。
以下本発明を更に詳細に説明する。本発明の目的達成上、マルチフィラメント繊維の初期引張抵抗度は、40cN/dtex以下である事が必要であり、より好ましくは10〜40cN/dtexの範囲であり、さらに、25〜35cN/dtexの範囲であることが抗スナッキング性を確保する上で、最も好ましい。初期引張抵抗度が40cN/dtexを超えると、ソフトな風合いが得られにくく、10cN/dtex未満のものは繊維の強度が低くなりすぎて、実用上使用困難である。
本発明のマルチフィラメント繊維の捲縮率は、20%以上が必要であり、25%以上であることがより好ましい。20%未満の場合には、抗スナッキング性が劣り、本発明の目的が十分に達成されない。また、90%を超える捲縮率は、製造が困難である。抗スナッキング性および、製造上の好ましい範囲は、30〜55%である。
本発明に用いるマルチフィラメント繊維のフィラメント間動摩擦係数は、0.30以上である必要がある。さらに好ましくは、0.40〜0.65の範囲である。フィラメント間動摩擦係数が0.30未満の場合には、抗スナッキング性が劣り、本発明の目的が十分に達成されない。0.65を超えると製造上、ガイドの磨耗や糸切れなどにより製造や加工が困難な場合がある。
本発明のマルチフィラメント繊維の沸水収縮率は、10%以上が必要であり、12%以上、30%以下であることがより好ましい。沸水収縮率が、10%未満では、抗スナッキング性が劣り、本発明の目的が十分に達成されない。また、30%を超える場合は、繊維の長手方向に沸水収縮率の斑が大きくなり、均一性が得られなくなったり、布帛セット性が悪くなったりして好ましくない。
本発明には本発明の繊維特性を満足できる範囲のポリエステル系の合成繊維が適用できるが、耐光黄変性、寸法安定性に優れている点で、ポリエステル系合成繊維が望ましく、ポリエステル系ポリマーとして、初期引張抵抗度が低い点からポリブチレンテレフタレートが最も好ましい。
更に本発明には本発明のポリエステル系合成繊維に好ましく用いるポリブチレンテレフタレートポリマーは、本発明の繊維特性を満足できる範囲で第3成分を共重合させたものであってもかまわない。第3成分としては、脂環族ジカルボン酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸等)、脂肪族ジカルボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジメタノール等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリエーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)、等がある。更には、カチオン可染性の機能を付与するために5−Naスルホイソフタル酸を1〜3モル%の範囲で共重合してもよい。また、必要に応じて制電剤、艶消剤、紫外線吸収剤、染色性改良剤、各種顔料等の添加物を混入せしめてもかまわない。
本発明のマルチフィラメント繊維は、本発明の繊維特性を満足できる範囲で、仮撚加工方法による捲縮糸であっても良い。
本発明のマルチフィラメント繊維が、2種類の固有粘度の異なるポリブチレンテレフタレートポリマーを接合させた複合繊維からなる場合は、2種類の固有粘度の異なるポリマーを20/80〜80/20の質量比の範囲で接合させた複合繊維であることが必要である。2種類の固有粘度の異なるポリマーのうち、高粘度ポリマーの質量比に占める割合が、40%未満であると、高いストレッチ性が得られず、また、60%を超えると、繊維強度が劣るため好ましくないため、高粘度ポリマーの質量比は40%以上、60%以下が好ましい。
また、2種類のポリブチレンテレフタレートポリマーを接合させた複合繊維を構成する2種類のポリマー間の固有粘度差は0.17以上、1.00以下であることが好ましく、0.17以上、0.42以下であることがさらに好ましい。
なお、各ポリマーの固有粘度の測定は、複合紡糸繊維を紡糸する条件で、ノズルのみをポリマーA、ポリマーBそれぞれの単一成分のみを吐出可能なノズルに取り替えて、前記ポリマーAのみから成る糸条と、前記ポリマーBのみから成る糸条をサンプリングし、それぞれの固有粘度の測定を行った。
本発明のマルチフィラメント繊維の断面形状は、円形断面、三葉断面、楕円断面、多角形断面、変形多角形断面、偏平断面、中空糸等、いずれの断面形状であってもかまわない。
本発明は、編組織については限定されず、例えば、ハーフトリコット、ラッセル等の経編み、天竺、スムース、ゴム、ミラノリブ、ポンチローマ等の丸編み及び横編等が挙げられる。ゲージは、経編みで14〜40GG、丸編みで14〜40GG、横編みで3〜22GGが好ましい。
織組織は限定されず、例えば、平織、綾織、朱子織等の一重織、平二重、綾二重、緯二重等の重ね組織、パイル組織、からみ織等が挙げられ、織密度は限定されない。
また、本発明のマルチフィラメント繊維を含む布帛は、本発明のマルチフィラメント繊維を単独で用いても、他繊維を含んでいても良いが、高いストレッチ性を得るためには、本発明のマルチフィラメント繊維は、混繊糸中に30質量%以上含まれることが好ましい。
次に、本発明のポリエステル系複合繊維の製造方法について詳細に説明する。
本発明は、公知の溶融紡糸製造方法で製造可能であるが、複合紡糸においては、高粘度であるポリマーAと低粘度であるポリマーBを、吐出孔内において各ポリマーの導入孔が紡糸口金の吐出面から2mm未満の位置にある紡糸口金を用い、両成分のポリマーを紡糸口金の吐出面から2mm未満で合流した後、吐出線速度5.0m/min以上で吐出することが望ましい。
吐出孔より吐出したマルチフィラメント糸は、公知の方法で未延伸糸として巻き取った後に延伸を行っても、吐出後一旦巻き取ることなく延伸した後、巻き取って延伸糸としても良い。
また、本発明では、紡糸速度1200〜3000m/分、延伸速度は400〜1020m/min、延伸倍率は未延伸糸の最大延伸倍率の0.65〜0.85倍程度が好ましい。
なお、本発明の用いる評価法は以下の通りである。
(ポリマーの固有粘度[η])
ポリマーをフェノールとテトラクロロエタンの1:1の混合溶媒に溶解し、ウベローデ粘度計により25℃において測定した。
(ポリマーの融点)
示差走査型熱量計(セイコー電子工業(株)製、製品名:DSC220)を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
(繊維の破断強度、および破断伸度)
オートグラフ((株)島津製作所製、製品名:SD−100−C)を用いて、試長200mm、引張速度200mm/分で応力−伸長曲線を測定し、繊維の破断点の破断強度および破断伸度を求めた。
(初期引張抵抗度)
JIS L 1013(化学繊維フィラメント糸試験方法)に準拠して測定した。 試長200mm、引張速度20mm/分、チャート速度300mm/分で、荷重−伸長曲線を描き、この曲線から原点の近くで伸長変化の最大点A(接線角の最大点)を求め、次の式により算出した。
初期引張抵抗度(cN/dtex)=P/(d× l’/l)
(P:接線角の最大点Aにおける荷重(cN)、d:繊維の繊度(dtex)、l:試験長(mm)、l’:THの長さ(Hは垂線の足、Tは接線の横軸との交点))
(捲縮率)
検尺機にて5回かせ取りしたポリエステル系潜在捲縮性複合繊維を、二重にして1/6000(g/D)の荷重をかけスタンドに吊り30分間放置し、次いでこの状態を維持したまま沸水中に入れ30分間処理する。その後、30分間風乾し、1/500(g/D)の荷重をかけ、長さ(a)を測定する。次に、1/500(g/D)の荷重をはずした後、1/20(g/D)の荷重をかけて、その長さ(b)を測定する。そして、次の式によって捲縮率を求めた。
捲縮率(%)=((b−a)/b)×100
(フィラメント間動摩擦係数)
フィラメント間動摩擦係数の測定は、糸条を脱脂したのち、温度25℃、湿度65%条件下で、Dupont法、すなわちフィラメントをアルミ製の小径ボビンに15°の綾角で一定量巻き付け、アルミボビンの表面を全面被覆したものを摩擦体として、同一の糸条をそのアルミボビンに180°巻き付け、一端に荷重3gを、他の一端にUゲージに取り付け、アルミボビンを取り付けたシリンダーを速度18m/分で回転させ、Uゲージにかかる張力を測定し、以下の式にて算出した。
フィラメント間動摩擦係数=2.303/π×log(測定張力/荷重)
(沸水収縮率)
1デシテックスあたり1/34cNの張力下で試長1mの10回巻カセを準備し1デシテックスあたり1/34cNの荷重を負荷して初期カセ長(L)を測定する。そのカセを無荷重状態で沸騰水中に30分間浸漬した後、再び荷重をかけて測定カセ長(L)を測定し、次式より算出する。
沸水収縮率=(L−L)/L×100%
(抗スナッキング性評価用編地の作成)
筒編機(栄光産業株式会社製、製品名:CR−B型、釜径3.5インチ)にて、ゲージ数32の条件で編地を作成した。
(抗スナッキング性評価)
抗スナッキング性評価の測定は、上記で作成した編地に対して沸水処理を30分間施したのち、風乾した編地試料をJIS−L−1058(D−4法、カナノコ法)抗スナッキング試験方法にしたがって測定し、3.5級以上を合格とした。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、各ポリマーは以下の製造方法により得た。
(水準1〜2)
水準1〜2としては、それぞれ固有粘度0.69、0.51、融点256℃、比重1.38の未変性ポリエチレンテレフタレート(PET)を使用した。
(水準3〜5)
水準3〜5として、それぞれ固有粘度0.90、1.00、1.10、融点223℃の未変性ポリブチレンテレフタレート(PBT)を使用した。
(水準6〜7)
ジメチルテレフタレート3.32kg、アジピン酸ジエチロール(以下ADEと標記)1.00kg、1,4−ブタンジオール2.50kgを、チタンテトラブトキサイド3gの存在下、150〜210℃でエステル交換反応を行わせ、次いで徐々に減圧にしながら247℃まで昇温、最終的に0.2kPaの圧力で重合反応を行い、それぞれ表1に示した組成及び固有粘度のポリマーを得た。
(水準8〜11)
ジメチルテレフタレート2.97kg、ジメチルイソフタレート(以下DMIと標記)0.87kg、1,4−ブタンジオール2.24kg、分子量約4000のポリエチレングリコール(以下PEGと標記)0.63kgを、チタンテトラブトキサイド4.4gの存在下、150〜210℃でエステル交換反応を行わせ、その後、酸化防止剤として、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン25gを添加し、次いで徐々に減圧にしながら247℃まで昇温、最終的に0.2kPaの圧力で重合反応を行い、それぞれ表1に示した組成及び固有粘度のポリマーを得た。
(水準12〜13)
ジメチルテレフタレート2.61kg、DMI0.66kg、1,4−ブタンジオール1.90kg、分子量約4000のPEG1.25kgをチタンテトラブトキサイド4.7gの存在下、150〜210℃でエステル交換反応を行わせ、その後、酸化防止剤として、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン50gを添加し、次いで徐々に減圧にしながら247℃まで昇温、最終的に0.2kPaの圧力で重合反応を行い、それぞれ表1に示した組成及び固有粘度のポリマーを得た。
(水準14〜15)
ジメチルテレフタレート4.49kg、1,4−ブタンジオール2.42kg、分子量約1000のポリオキシテトラメチレングリコール(以下PTMGと標記)0.4kgをチタンテトラブトキサイド3.7gの存在下、150〜210℃でエステル交換反応を行わせ、その後酸化防止剤として、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン5gを添加し、次いで徐々に減圧にしながら247℃まで昇温、最終的に0.2kPaの圧力で重合反応を行った。それぞれ表1に示した組成及び固有粘度のポリマーを得た。
(水準16)
ジメチルテレフタレート3.74kg、1,4−ブタンジオール2.234kg及び分子量約1000のPTMG0.75kgを、チタンテトラブトキサイド3gの存在下、150〜210℃でエステル交換反応を行わせ、その後酸化防止剤として、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン5gを添加し、次いで徐々に減圧にしながら247℃まで昇温、最終的に0.2kPaの圧力で重合反応を行い、それぞれ表1に示した組成及び固有粘度のポリマーを得た。
(水準17)
ジメチルテレフタレート3.02kg、1,4−ブタンジオール1.70kg及び分子量約1000のPTMG1.5kgを、チタンテトラブトキサイド3gの存在下、150〜210℃でエステル交換反応を行わせ、その後酸化防止剤として、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン5gを添加し、次いで徐々に減圧にしながら247℃まで昇温、最終的に0.2kPaの圧力で重合反応を行い、それぞれ表1に示した組成及び固有粘度のポリマーを得た。なお、前記ポリマーの比重は、1.30であった。
本発明のポリエステルマルチフィラメント繊維は、表1に示したポリマーを用いて、表2に示した組み合わせでポリマーを吐出することにより得られる。
Figure 0004785136
(比較例1,2)
表1の水準1および、3のポリマーを用意し、前記チップを乾燥後、24ホール、口径0.6mmの円形吐出孔を有する口金を設置した紡糸装置を用い、紡糸速度1800m/分で紡糸し、得られた未延伸糸を延伸速度600m/分、延伸温度60〜80℃、熱セット温度100〜140℃、最大延伸倍率の0.75倍で延伸し、70〜80dtex/24フィラメント(以下fと標記)の延伸糸し、表2に示す物性を有するポリエステルマルチフィラメントを得た。なお、各成分のポリマーの固有粘度については、各ポリマーの紡出糸をサンプリングしたもので測定した結果である。
(実施例1〜9、比較例3〜9)
表1の水準2〜16のポリマーを用意し、乾燥後、24ホール、口径0.6mmの円形吐出孔を有する複合紡糸口金を設置した紡糸装置を用いて2種類の固有粘度の異なるポリマーAと、ポリマーBを50/50の質量比で接合させ、紡糸速度1800m/分で複合紡糸した。得られた未延伸糸を延伸速度600m/分、延伸温度60〜82℃、熱セット温度、20〜140℃、最大延伸倍率の0.75倍で延伸し、70〜80dtex/24fの延伸糸とし、表2に示す物性を有するポリエステルマルチフィラメントを得た。
なお、各複合成分のポリマーの固有粘度については、各成分の単独ポリマーの紡出糸を別々にサンプリングしたもので測定した結果である。
前記各種ポリエステルフィラメントを上記に示した編み機にて編立、精錬を施した編地を作成した。その編地について上記に示した抗スナッキング性を測定した結果を表2に示した。
Figure 0004785136

Claims (4)

  1. 2種類の固有粘度の異なるポリブチレンテレフタレートを接合させた複合繊維であり、下記の(1)〜(3)を満足するマルチフィラメント繊維。
    (1)初期引張抵抗度が40cN/dtex以下
    (2)熱水処理後の捲縮率が20%以上
    (3)フィラメント間動摩擦係数が0.30以上
  2. マルチフィラメント繊維の沸水収縮率が10%以上である請求項1に記載のマルチフィラメント繊維。
  3. マルチフィラメント繊維が、固有粘度差が0.17〜1.00である2種類の固有粘度の異なるポリブチレンテレフタレートポリマーを20/80〜80/20の質量比で接合させた複合繊維である請求項1または2に記載のマルチフィラメント繊維。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチフィラメント繊維を一部に用いてなる編織物
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