JP4784883B2 - 主軸スピンドル装置および工作機械 - Google Patents

主軸スピンドル装置および工作機械 Download PDF

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Description

本発明は、チャック装置、主軸スピンドル装置および工作機械に関するものである。
従来、工作機械の主軸ヘッドのように、工具や被加工物を回転させながら、切削あるいは穿孔加工を行う場合に、工具や被加工物を着脱可能に把持するチャック装置が採用されている。チャック機構としては、半径方向に相互に近接・離間可能な複数の爪部を有するものが一般的であり、爪部を近接・離間させる駆動源としては、油圧源または空気圧源が採用される。
しかしながら、主軸ヘッドはベース部に対して回転させられるものであるため、チャック装置を駆動させる油圧は固定側から回転側へ供給する必要がある。
従来、固定側から回転側へ油圧を供給する手段としては、例えば、特許文献1に示される回転シール継手が知られている。
特許文献1の回転シール継手は、スプリング力を利用した定圧機構により回転シール部材の回転側部材に固定側部材を定常圧で接触させる構造のものである。この回転シール継手によれば、固定部材側から回転部材側に油圧を油漏れなく提供できる。
特開平8−210574号公報
しかしながら、特許文献1の回転シール継手は、固定側部材と回転側部材とを所定の圧力で接触させるものであるため、両者間に摩擦力を生じ、回転精度が低下する不都合がある。その結果、この回転シール継手によって油圧を供給するチャック装置または主軸スピンドル装置では、所望の回転精度を達成できないために、加工精度が低下してしまう不都合がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、固定側部材と回転側部材との固体接触をなくし、所望の回転精度を達成できる主軸スピンドル装置および工作機械を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の参考例としての発明は、ベース部に対して流体軸受により回転可能に支持される回転体に、工具または被加工物を着脱可能に開閉される複数の爪部と、該爪部を開閉駆動する流体圧アクチュエータと、該流体圧アクチュエータに流体圧を供給する流体圧室と、該流体圧室にベース部側から流体圧を供給する流体圧供給機構とを備え、該流体圧供給機構が、前記回転体の回転軸に沿って前記流体圧室内外を貫通する貫通孔と、前記ベース部に固定され、前記貫通孔に半径方向に微小隙間をあけて挿入され、流体を流通させる流通孔を備える中空ロッドとを備えるチャック装置である。
本発明の参考例としての発明によれば、中空ロッドが流体圧室の貫通孔に微小隙間をあけて挿入されており、かつ、貫通孔が、回転体の回転軸に沿って配置されているので、ベース部に対して回転体が回転軸回りに回転させられると、流体圧室の貫通孔は中空ロッドに対して微小隙間を保ったまま中空ロッドの周囲を回転させられる。そして、中空ロッドの流通孔を介して流体圧室に加圧された流体を供給することにより、ベース部から回転体に流体圧が供給される。
この場合において、貫通孔と中空ロッドとの間の隙間は微小隙間に保たれているので、ベース部と回転体との固体接触が回避される。また、中空ロッドから流体圧室内に供給された流体は、その一部が隙間を介して外部に漏れるものの、貫通孔と中空ロッドとの間の隙間は微小隙間に保たれているので、流体圧室内が大気開放されることなく、所定の流体圧が維持される。したがって、ベース部に対して回転体が高速回転させられても、固体接触による摩擦力が発生することはなく、高い回転精度に維持することができる。
流体としては、オイル、水等の液体、空気等の気体が挙げられる。
流体圧室に流体圧が供給されると流体圧アクチュエータが駆動され、複数の爪部が開閉駆動される。したがって、例えば、流体圧アクチュエータが駆動されたときに爪部相互間の距離が開き、流体圧アクチュエータが駆動停止されたときに爪部相互間の距離が縮小するように設定しておくことにより、流体圧の供給によって流体圧アクチュエータを駆動して爪部を開き、工具や被加工物の着脱を可能とし、流体圧の供給停止により流体圧アクチュエータを駆動停止させることで、爪部を閉じて工具や被加工物を把持状態に維持することができる。
上記発明においては、前記流体圧アクチュエータが、前記複数の爪部を固定する弾性変形可能なダイヤフラム部と、該ダイヤフラム部を弾性変形させるピストンとを備えることとしてもよい。
流体圧室に流体圧が供給されると、ピストンが駆動され、これによってダイヤフラム部が弾性変形させられるので、ダイヤフラム部に固定された複数の爪部が、ダイヤフラム部の弾性変形によって変位させられる。したがって、例えば、ダイヤフラム部が弾性変形したときに爪部相互間の距離が開き、弾性変形が復元したときに爪部相互間の距離が縮小するように設定しておくことにより、流体圧の供給によってピストンを駆動して爪部を開き、工具や被加工物の着脱を可能とし、流体圧の供給停止によりダイヤフラム部の弾性変形を復元させることで、爪部を閉じて工具や被加工物を把持状態に維持することができる。
また、本発明は、ベース部と、該ベース部に対して非接触状態で回転可能に支持される回転体と、該回転体をベース部に回転可能に支持する流体軸受と、前記ベース部に対して回転体を回転駆動させるアクチュエータと、前記ベース部と前記回転体との間の微小隙間から漏洩するオイルを回収するオイル回収機構と、チャック装置とを備え、該チャック装置が、前記回転体に、工具または被加工物を着脱可能に開閉される複数の爪部と、該爪部を開閉駆動する流体圧アクチュエータと、該流体圧アクチュエータに油圧を供給する流体圧室と、該流体圧室にベース部側から油圧を供給する流体圧供給機構とを備え、該流体圧供給機構が、前記回転体の回転軸に沿って前記流体圧室内外を貫通する貫通孔と、前記ベース部に固定され、前記貫通孔に半径方向に微小隙間をあけて挿入され、オイルを流通させる流通孔を備える中空ロッドとを備え、前記チャック装置および前記流体軸受に共通の流体圧源が接続され、前記中空ロッドと流体圧室の貫通孔との間の微小隙間から漏洩するオイルが前記オイル回収機構により回収される主軸スピンドル装置を提供する。
流体軸受としては、静圧軸受および動圧軸受が挙げられる。
本発明によれば、アクチュエータの駆動によりベース部に対して回転体が回転駆動される。回転体にはチャック装置が備えられているので、チャック装置の作動によって、工具あるいは被加工物を把持した状態で、アクチュエータを駆動することにより、工具あるいは被加工物を回転体の回転軸線回りに回転させることができる。回転体は流体軸受により支持されているので、ベース部と回転体との間における機械的な摩擦力もほとんどなく、高い回転精度でチャック装置により把持したものを回転させることができる。
本発明においては、前記流体圧アクチュエータが、前記複数の爪部を固定する弾性変形可能なダイヤフラム部と、該ダイヤフラム部を弾性変形させるピストンとを備えることとしてもよい。
上記発明においては、前記流体軸受が、回転体の周面および長手方向の端面に微小隙間をあけて対向するベース部側の対向面にそれぞれ設けられた凹部と、該凹部に供給される加圧されたオイルとにより構成された静圧軸受からなることとしてもよい。
凹部に加圧されたオイルを供給することにより、各凹部において回転体とベース部との間に静圧が発生し、回転体がベース部に対して静圧により浮上した状態に支持される。したがって、回転体は、ベース部と固体接触することなく、高い精度で回転させられることになる。この場合に、凹部とベース部側の対向面との微小隙間からオイルの一部が漏れることになるが、両者の隙間を微小隙間に維持することで、凹部内の静圧を維持し、回転体を円滑に回転可能に支持することができる。
また、上記発明においては、前記チャック装置および流体軸受に共通の流体圧源が接続されている
このように構成することで部品点数を低減し、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。チャック装置を作動させるのは、爪部により工具または被加工物を把持する場合か、工具または被加工物を爪部間から取り外すときであり、回転体が静止しているとき、または、回転体が回転していてもその回転精度が要求されていない場合に限られる。したがって、流体軸受の流体圧源をチャック装置の流体圧源と共通化しても、チャック装置の動作状態によって回転体の回転精度に影響を与えることがない。
また、上記発明においては、前記流体がオイルであり、前記ベース部と回転体との間の微小隙間から漏洩するオイルを回収するオイル回収機構を備え、前記中空ロッドと流体圧室の貫通孔との間の微小隙間から漏洩するオイルが前記オイル回収機構により回収される
このように構成することで、流体軸受を構成するベース部と回転体との微小隙間から漏洩するオイルおよび油圧供給機構を構成する中空ロッドと流体圧室の貫通孔との微小隙間から漏洩するオイルが共通のオイル回収機構により回収される。したがって、オイル回収機構を個別に設ける必要がなく、装置を簡易に構成することができる。
また、本発明は、上記いずれかの主軸スピンドル装置を備える工作機械を提供する。
本発明によれば、主軸スピンドル装置により工具または被加工物を高精度で回転させるので、被加工物を精度よく加工することができる。
本発明によれば、ベース部と回転体との間に固体接触を生じさせることなく、回転体に設けられた流体圧室にベース部側から流体圧を供給し、爪部を開閉することができる。したがって、回転体が回転する際の機械的な摩擦力の発生を抑制し、回転精度を向上しつつ、回転体に設けられた爪部を流体圧により開閉することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るチャック装置1について、図1を参照して説明する。
本実施形態に係るチャック装置1は、図1に示されるように、ベース部2に対して回転可能に支持された回転体3の先端に設けられたダイヤフラム部4と、該ダイヤフラム部4に固定された3個の爪部5と、ダイヤフラム部4を弾性変形させるピストン6と、ピストン6を駆動する油圧室7と、油圧室7に油圧を供給する油圧供給機構8とを備えている。
ダイヤフラム部4は、回転体3の回転軸線に沿う一端に配置された円板部4aを備えている。円板部4aの中央には貫通孔4bが設けられている。ダイヤフラム部4は、中央の貫通孔4b部分において板厚方向に押圧されることで、円板部4aを弾性変形させて回転体3の回転軸線方向に微小変位することができるようになっている。
前記爪部5は、図1においては2つのみを表示しているが、前記ダイヤフラム部4の円板部4aの一面に周方向に等間隔をあけて3カ所に配置されているとともに、被加工物(図示略)を把持する把持面5aが、回転体3の回転中心に向かって相互に対向するように配置されている。これにより、各爪部5は、ダイヤフラム部4が回転体3の回転軸線方向に沿って弾性変形させられると、その把持面5a間の距離を大きくする方向に変位させられ、ダイヤフラム部4の弾性変形が復元されると、その把持面5a間の距離を小さくするように変位させられるようになっている。
前記ピストン6は、回転体3に設けられた収容部9内に軸線方向に移動可能に配置され、その先端を前記ダイヤフラム部4の円板部4aの裏面に接触させられている。これにより、ピストン6が収容部9内において回転軸線方向に移動させられると、ピストン6の先端が直接ダイヤフラム部4の円板部4aを押圧して弾性変形させるようになっている。
前記油圧室7は、回転体3の中心部を貫通して形成される中心孔であって、一端において、ピストン6の収容部9に接続している。また、油圧室7の他端には、回転体3の中心となる位置に、貫通孔10が形成されている。貫通孔10は円筒状のブッシュ11の中心孔により構成されている
前記油圧供給機構8は、前記油圧室7の貫通孔10内に半径方向に微小隙間をあけて挿入配置される中空ロッド12により構成されている。中空ロッド12はベース部2に固定され、オイルを油圧室7に供給する流通孔12aを備えている。
このように構成された本実施形態に係るチャック装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係るチャック装置1により、被加工物を把持するには、ベース部2に固定された中空ロッド12から加圧されたオイルLを供給する。中空ロッド12は、油圧室7に設けられた貫通孔10に隙間をあけて挿入されているので、オイルLは、中空ロッド12と油圧室7の貫通孔10との隙間から一部漏洩する。しかし、中空ロッド12と貫通孔10との隙間は微小隙間とされているので、油圧室7内は、完全に大気開放されることなく、所定の油圧が維持された状態となる。
油圧室7に油圧が作用すると、油圧室7に接続した収容部9内の圧力が上昇し、収容部9内に収容されているピストン6が先端に向かって押圧される。ピストン6は、回転体3の回転軸線方向に移動可能に設けられているので、油圧室7の油圧によって回転軸線方向に沿って移動させられ、その移動前方に配置されているダイヤフラム部4の中央の円板部4aを押圧する。ピストン6により押圧されたダイヤフラム部4は円板部4aを弾性変形させることで、その貫通孔4b近傍を軸線方向に変位させる。
ダイヤフラム部4には複数の爪部5が固定されているので、ダイヤフラム部4が弾性変形させられると、これに伴い、ダイヤフラム部4に固定された爪部5が図1に矢印Aで示されるように変位させられる。
上述したように爪部5は、ダイヤフラム部4が弾性変形させられたときに把持面5a間の距離を大きくする方向に変位させられるので、中空ロッド12から油圧を供給することで、爪部5が開き、把持面5a間に被加工物を挿入できるようになる。
次いで、被加工物を把持面5a間に配置した状態で、中空ロッド12に供給した油圧を解除することにより、ダイヤフラム部4の弾性変形が復元するので、把持面5a間の距離が縮小し、把持面5a間に挿入配置されている被加工物を把持面5aによって挟んで把持することができる。これにより、被加工物は、回転体3の回転軸線上に、爪部5によって把持された状態とされる。
そして、ベース部2に対して回転体3をその回転軸線回りに回転させることにより、爪部5に把持された被加工物を回転させることができる。
この場合において、回転体3が回転させられると、該回転体3に設けられている油圧室7も回転させられる一方、ベース部2に固定されている中空ロッド12は固定された状態に維持されるので、中空ロッド12の周囲において、微小隙間をあけた油圧室7の貫通孔10が回転させられる。このとき、中空ロッド12と貫通孔10内面とは微小隙間をあけた状態に維持されるので、両者が固体接触することが回避され、機械的な摩擦の発生が抑制されることになる。
したがって、ベース部2に対して回転体3を円滑に回転させることができ、高い回線精度で被加工物を回転させることができる。
次に、本発明の一実施形態に係る主軸スピンドル装置13について、図1および図2を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る主軸スピンドル装置13は、図2に示されるように、工作機械14の被加工物を把持して回転させる装置であって、工作機械14のベース15に水平方向に移動可能に支持されたテーブル16上に固定されている。
なお、本実施形態の説明において、上述した本発明の一実施形態に係るチャック装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る主軸スピンドル装置13は、図1に示されるように、テーブル16上に固定されるベース部2と、該ベース部2に対し、水平な回転軸線回りに回転可能に支持される回転体3と、該回転体3をベース部2に対して回転可能に支持する静圧軸受17と、回転体3に設けられる上記チャック装置1と、回転体3をベース部2に対して回転駆動するアクチュエータ18とを備えている。
前記回転体3は、略円筒状部材であって、円筒面3aと、該円筒面3aから半径方向外方に突出する鍔状部3bとを備えている。
前記ベース部2は、回転体3を収容する収容孔19を有している。収容孔19には、前記回転体3の円筒面3aに微小間隔をあけて対向する円筒内面19aと前記鍔状部3bの軸方向両端面に微小間隔をあけて対向するリング状平面19bとが設けられている。
前記静圧軸受17は、前記ベース部2の円筒内面19aおよびリング状平面19bに、それぞれ一段窪んで形成された凹部20a,20bと、該凹部20a,20bに供給されるオイルとにより構成された複数の静圧パッドにより構成されている。静圧パッドは、円筒内面19aおよびリング状平面19bのそれぞれに、周方向に間隔をあけて複数設けられている。また、静圧パッドは、円筒内面19aに、軸線方向にも間隔をあけて複数、例えば、2カ所に設けられている。
各静圧パッドの凹部20a,20bには、油圧を供給する油圧供給配管21が接続されている。油圧供給配管21を介して加圧されたオイルが凹部20a,20bに供給されると、各凹部20a,20bの位置で凹部20a,20bとこれに対向する円筒面3aおよび鍔状部3bの平坦面との間に挟まれる空間に溜まったオイルが、ベース部2に対して回転体3を軸線方向に押圧するようになっている。
凹部20aは回転体3の周囲に周方向に間隔をあけて複数設けられているので、回転体3は周方向の複数方向から回転軸線に直交する方向に押圧され、その力の釣り合いによって、ベース部2に設けられた収容孔19の中心に浮上した状態に支持されるようになっている。
また、凹部20bは鍔状部3bを回転軸線方向に挟んで両側に設けられているので、回転体3は鍔状部3bにおいて回転軸線方向の両側から油圧により押圧されることになり、その力の釣り合いによって、収容孔19内において回転軸線に沿う方向にも位置決め状態に維持されるようになっている。
前記アクチュエータ18は、例えば、モータであって、ベース部2内に配置されるコイル18aと、回転体3の外周面に配列される永久磁石18bとを備えている。コイル18aに電流が供給されると、発生する磁場の作用により、永久磁石18bとの間に吸引力および反発力が発生し、回転体3がベース部2に対して回転軸線回りに一方向に回転させられるようになっている。
さらに、本実施形態に係る主軸スピンドル装置13は、静圧軸受17の各静圧パッドにおいて、ベース部2と回転体3との微小隙間から、静圧パッド内のオイルの一部が漏洩するため、オイル回収機構22を備えている。オイル回収機構22は、図2に示されるように、工作機械14のベース15に配置され、落下してくるオイルを受けるオイルパン22aと回収配管22bとを備えている。
本実施形態においては、チャック装置1の油圧供給機構8が、一部のオイルがその微小隙間から漏洩することを許容する方式のものを採用しているので、そのオイルを回収するために静圧パッドから漏洩するオイルを回収するオイル回収機構22を利用することができるようになっている。
これにより、静圧パッドにおけるベース部2と回転体3との微小隙間から漏洩するオイル、およびチャック装置1の油圧供給機構8における微小隙間から漏洩するオイルは、共通のオイルパン22aにより受け止められて、回収配管22bを介して油圧源23まで戻され再利用されるようになっている。
さらに、図2に示される工作機械14においては、主軸スピンドル装置13をベース15に対して水平移動させるテーブル16も静圧軸受24により水平移動可能に支持されている。そして、静圧軸受24への油圧供給は主軸スピンドル装置13の静圧軸受17に油圧を供給する油圧源23と同一の油圧源23により行われ、また、静圧軸受24から漏洩するオイルも上記オイル回収機構22によって回収され再利用されるように構成されている。
図中、25は油圧源23から供給された油圧を分岐して、静圧軸受17およびチャック装置1にそれぞれ異なる圧力で供給するレギュレータ(図示略)およびチャック装置1への油圧の供給をオンオフするための電磁弁(図示略)を備えた油圧制御装置である。また、図中符号26は、チャック装置1により把持された被加工物に対して相対的に近接・離間させられて被加工物を切削加工等する工具、符号27は工具台である。
この図において、工具台27も静圧軸受28により支持されており、静圧軸受28への油圧供給は主軸スピンドル装置13の静圧軸受17に油圧を供給する油圧源23と同一の油圧源23により行われている。また、工具台27もオイル回収機構29としてオイルパン30を備えているが、主軸スピンドル装置13の回収配管22bに合流する回収配管31を備えている。
このように構成された本実施形態に係る主軸スピンドル装置13の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る主軸スピンドル装置13によれば、回転体3が静圧軸受17により回転可能に支持されているので、回転体3とベース部2との間に機械的な摩擦力をほとんど生じることがない。さらに、チャック装置1の爪部5を開閉駆動するための油圧供給機構8も、回転体3に設けた貫通孔10内に中空ロッド12を隙間をあけて挿入することにより構成されているので、回転体3の回転において機械的な摩擦をほとんど生じない。
すなわち、本実施形態に係る主軸スピンドル装置13は、静圧軸受17および油圧供給機構8において機械的な摩擦を生じないので、回転体3を円滑に、かつ、精度よく回転させることができ、したがって、回転体3のチャック装置1により把持した被加工物を高い精度で回転させることができるという利点がある。
また、本実施形態に係る主軸スピンドル装置13は、チャック装置1の回転体3を静圧軸受17により支持し、かつ、チャック装置1を油圧により駆動するが、それらに用いる油圧を共通の油圧源23から供給するので、油圧源23を複数設ける必要がなく、部品点数を削減し、コスト低減、設置スペースの低減、主軸スピンドル装置13およびそれを有する工作機械14の小型化を図ることができる。
なお、チャック装置1を作動させて被加工物を着脱するのは、加工を行っていない場合、すなわち、回転体3が停止しているとき、または回転体3が回転していても、着脱のために低速回転していて回転精度を要求されない場合であり、チャック装置1と静圧軸受17とを共通の油圧源23により駆動することとしても、チャック装置1の駆動により、静圧軸受17による回転体3の円滑な支持状態に妨げられることはない。
さらに、本実施形態に係る主軸スピンドル装置13によれば、チャック装置1を駆動する油圧源23およびオイル回収機構22を、ベース部2に対する回転体3の静圧軸受17およびベース15に対するテーブル16の静圧軸受24を駆動する油圧源23およびオイル回収機構22と共通化できる。したがって、オイルの一部が漏洩する油圧供給機構8を備えたチャック装置1を採用しても、別途オイル回収機構を設ける必要がない。
したがって、オイルの回収の点においても、部品点数を削減し、コスト低減、設置スペースの低減および小型化を図ることができるという利点がある。
なお、上記各実施形態においては、チャック装置1としてダイヤフラムチャックを用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、コレットチャックその他の任意の方式の流体圧駆動のチャック装置を採用してもよい。また、チャック装置1の爪部5が3つの場合を例に挙げて説明したが、これに代えて、任意の数の爪部5を有するチャック装置1としてもよい。
また、回転体3の先端部にピストン6、収容部9およびダイヤフラム部4を備えた構造のものを例示したが、これに代えて、回転体3の先端に、アクチュエータとダイヤフラムとを備えるダイヤフラムチャックを着脱可能に取り付ける構造のものを採用してもよい。
また、作動流体としてオイルを例に挙げ、流体圧として油圧を採用したが、これに代えて、他の流体、例えば、水や空気を用いてもよい。
また、流体軸受として静圧軸受を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、動圧軸受を用いてもよい。
本発明の一実施形態に係るチャック装置および主軸スピンドル装置を示す縦断面図である。 図1の主軸スピンドル装置を備えた工作機械の油圧経路を模式的に示す図である。
符号の説明
1 チャック装置
2 ベース部
3 回転体
4 ダイヤフラム部(流体圧アクチュエータ)
5 爪部
6 ピストン(流体圧アクチュエータ)
7 油圧室(流体圧室)
8 油圧供給機構(流体圧供給機構)
10 貫通孔
12a 流通孔
12 中空ロッド
13 主軸スピンドル装置
17 静圧軸受(流体軸受)
18 アクチュエータ
19a 円筒内面(対向面)
19b リング状平面(対向面)
20a,20b 凹部
22 オイル回収機構
23 油圧源(流体圧源)

Claims (4)

  1. ベース部と、
    該ベース部に対して非接触状態で回転可能に支持される回転体と、
    油圧により該回転体をベース部に回転可能に支持する流体軸受と、
    前記ベース部に対して回転体を回転駆動させるアクチュエータと、
    前記ベース部と前記回転体との間の微小隙間から漏洩するオイルを回収するオイル回収機構と、
    ャック装置とを備え
    チャック装置が、前記回転体に、
    工具または被加工物を着脱可能に開閉される複数の爪部と、
    該爪部を開閉駆動する流体圧アクチュエータと、
    該流体圧アクチュエータに油圧を供給する流体圧室と、
    該流体圧室にベース部側から油圧を供給する流体圧供給機構とを備え、
    該流体圧供給機構が、前記回転体の回転軸に沿って前記流体圧室内外を貫通する貫通孔と、前記ベース部に固定され、前記貫通孔に半径方向に微小隙間をあけて挿入され、オイルを流通させる流通孔を備える中空ロッドとを備え、
    前記チャック装置および前記流体軸受に共通の流体圧源が接続され、
    前記中空ロッドと流体圧室の貫通孔との間の微小隙間から漏洩するオイルが前記オイル回収機構により回収される主軸スピンドル装置。
  2. 前記流体圧アクチュエータが、前記複数の爪部を固定する弾性変形可能なダイヤフラム部と、該ダイヤフラム部を弾性変形させるピストンとを備える請求項1に記載の主軸スピンドル装置
  3. 前記流体軸受が、回転体の周面および長手方向の端面に微小隙間をあけて対向するベース部側の対向面にそれぞれ設けられた凹部と、該凹部に供給される加圧されたオイルとにより構成された静圧軸受からなる請求項1または請求項2に記載の主軸スピンドル装置。
  4. 請求項から請求項のいずれかに記載の主軸スピンドル装置を備える工作機械。
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