JP4784630B2 - スイッチ一体型筐体およびこれを有する電子機器 - Google Patents
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Description
また、図10において、一般的に、スイッチボタン525の厚さは1.4mm程度、キーシート502の厚さは0.7mm程度、スイッチドーム524の高さは0.3mm程度、スイッチ基板555の厚さは0.8mm程度であり、それらを合計した寸法t2は3.2mm程度になる。小型携帯端末の薄型化のために、これら構成部品も薄肉化の傾向にある。しかしながら、そのような薄肉化は、曲げ剛性やねじり剛性の低下をともない、それら構成部品が変形、損傷する可能性を大きくする。特に、筐体は、それ自身の変形を防ぐことにより、内部の基板504の変形を防ぐという重要な機能を持つにもかかわらず、スイッチボタン525を通すための貫通穴を多数有するため、こうした薄肉化によって、使用者のスイッチ操作やその他の外力によって変形を生じやすくなり、それに機械的に接続された構成部品の変形をも招く。特に基板504が変形すると、基板504には電子部品503が多数搭載され、さらに配線も施されているため、電子部品503のハンダ剥がれや配線損傷が生じ、携帯端末が故障に至る可能性がある。また、このような事態の発生を防止するためにリブ等を用いることは、機器の薄型化を妨げる要因となる。
前記第1の面の上に設けられ、前記第1の面に対向する面に配線を設けられた平坦なスイッチボタンシートと、
前記複数の窪みの各々に設けられ、前記配線と導通可能でかつ弾性変形可能な複数の構造体と、
前記第1の面と、前記スイッチボタンシート及び前記複数の構造体と、の間に設けられたカバーシートとを備え、
前記スイッチボタンシートと前記カバーシートが前記立ち壁形状の内側に収納されているスイッチ一体型筐体、が提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明によれば、上記のスイッチ一体型筐体を有する電子機器、が提供される。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るスイッチ一体型筐体の断面図である。図1に示すように、本発明のスイッチ一体型筐体は、箱状の筐体本体101と、スイッチシート102とを有している。筐体本体101の上面には複数の窪み111が形成されており、窪み111の中心部には突起112が形成されている。スイッチシート102は、窪みおよびその外側の少なくとも一部の筐体領域を覆って配置されており、窪みの外側の筐体領域では、筐体本体に固定されている。また、スイッチシート102の上面にはスイッチボタン125が配置されている。スイッチボタン125を有して、窪み111の領域に、スイッチ部126が形成されている。筐体本体101の内部には、電子部品103が搭載され、配線が施された基板104が配置されている。筐体本体101の上表面のスイッチシート102を保持する部分には浅い凹部が形成されている。したがって、この凹部の外周部には立ち壁形状が形成されることになる。
具体的には、スイッチボタン125の厚さが約0.5mm、スイッチシート102の厚さが約0.1mm、筐体本体101の肉厚が約0.8mmであり、図1においてt1で示される寸法は、それらを合計した1.4mm程度になり、図10に示す従来例における対応する寸法t2の値:3.2mmに比べ、1.8mm程度の薄型化が可能になる。
なお、以上の構成が図示しない背面筐体に固定されており、基板104の背面が外部に露出しないようにされている。基板104の背面が何らかの保護材によって電気的機械的に保護されている場合には、背面筐体が省略されることもある。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係るスイッチ一体型筐体の断面図である。図4は、図3のスイッチ部の拡大断面図である。図5は、図4のA−A線に沿う平面図である。図3、4、5において、図1、2の部分と同等の部分には等しい参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。本実施の形態が図1、2に示した第1の実施の形態と異なる点は、スイッチシート102の配線パターン122Aの外側に、配線パターン122A、122Bと同じ中心を有する円弧部と、円弧部の両端点から平行に延びた直線部よりなる、開口をなす抜き部127が形成されているという点と、スイッチボタン125に対応する位置に貫通穴を有するトッププレート106がスイッチボタンシート102Aの上面に接着固定されているという点である。トッププレート106は、抜き部127の上を覆うように形成されている。筐体本体101の下面には背面筐体158が固定されている。少なくとも一部の配線パターン122A、122Bは、スイッチボタンシート102Aの中に部分的に埋め込まれている。配線パターン122A、122Bからは、スイッチボタンシート102A中を紙面右から左に配線122C、122Dが延びていった後、基板104上の電子部品103に電気的に接続されている。図6は、図4のスイッチボタンシートに形成された回路の回路図である。導電体124、配線パターン122A、122Bで種々のキースイッチを形成しており、配線パターン122A、122Bから延びた配線122C、122Dが、図3の筐体の左端部にあるコネクタにまとめられた後に、電子部品103に電気的に接続されている。
図8は、本発明の第3の実施の形態に係るスイッチ一体型筐体のスイッチ部の断面図である。図8において、図4の部分と同等の部分には下2桁が等しい参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。本実施の形態が図4に示した第2の実施の形態と異なる点は、スイッチボタンシート202Aに配線パターンが形成されておらず、窪み部に筐体本体を貫通する2つの配線パターンが形成されており、カバーシートの、2つの配線パターンに対向する部分に開口部が設けられているという点である。ここで、2つの配線パターンのうちの1つの配線パターン222Aは窪み部の中心において筐体本体201を貫通して形成されており、その頂部が突起212を形成している。もう1つの配線パターン222Bは、配線パターン222Aの近傍に形成されている。
図9は、本発明の第4の実施の形態に係るスイッチ一体型筐体のスイッチ部の断面図である。図9において、図4の部分と同等の部分には下2桁が等しい参照符号を付し重複する説明を適宜省略する。本実施の形態が図4に示した第2の実施の形態と異なる点は、筐体本体の窪み部に突起が形成されておらず、導電体の中心の底部に下向きの突起が形成されているという点である。
102 スイッチシート
102A、202A、302A スイッチボタンシート
102B、202B、302B カバーシート
103 電子部品
104 基板
106 トッププレート
111、211、311 窪み
112、212、312’ 突起
122A、122B、222A、222B、322A、322B 配線パターン
122C、122D 配線
124、224、324 導電体
125、225、325 スイッチボタン
126 スイッチ部
127、327 抜き部
128 スイング端部
129 コネクタ
158 背面筐体
214 フレキシブル配線基板
215 電気絶縁膜
231、232 カバーシート開口部
Claims (17)
- 複数の窪みと該複数の窪みの外側に立ち壁形状が設けられた第1の面と、凹部が設けられた前記第1の面の反対となる面と、を有する筐体と、
前記第1の面の上に設けられ、前記第1の面に対向する面に配線を設けられた平坦なスイッチボタンシートと、
前記複数の窪みの各々に設けられ、前記配線と導通可能でかつ弾性変形可能な複数の構造体と、
前記第1の面と、前記スイッチボタンシート及び前記複数の構造体と、の間に設けられたカバーシートとを備え、
前記スイッチボタンシートと前記カバーシートが前記立ち壁形状の内側に収納されているスイッチ一体型筐体。 - 前記構造体が収容される空隙部が前記窪みの内側に設けられることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記筐体が前記スイッチボタンシートおよび前記カバーシートを支持することを特徴とする請求項2に記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記スイッチボタンシートに電極が形成され、前記構造体の変形時に前記構造体と導通可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記スイッチボタンシートの前記配線が設けられた面の反対の面に配置されたスイッチボタンを備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記スイッチボタンシートの前記配線が設けられた面の反対の面側に前記スイッチボタンシートを覆うトッププレートを備えたことを特徴とする請求項5に記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記空隙部の前記筐体に突起が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれ
かに記載のスイッチ一体型筐体。 - 前記突起が、前記空隙部の中心部の位置に配置されていることを特徴とする請求項7に記
載のスイッチ一体型筐体。 - 前記構造体が導電体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のスイッチ一
体型筐体。 - 前記スイッチボタンシートがFPCシートであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記少なくとも一部の空隙部がドーム状に形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記構造体の外縁が円形をなし、前記構造体の中心と前記突起の中心軸との間の軸ずれが、前記構造体外縁で形成される直径の2.5%以内であることを特徴とする請求項7に記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記軸ずれが、前記構造体外縁で形成される直径の1.25%以内であることを特徴とする請求項12に記載のスイッチ一体型筐体。
- 少なくとも前記スイッチボタンシートには、前記構造体の周囲に抜き部が形成されていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記カバーシートが、前記構造体の周囲に形成された抜き部を有することを特徴とする請求項14に記載のスイッチ一体型筐体。
- 前記凹部に電子部品を搭載した基板が収納されていることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のスイッチ一体型筐体。
- 請求項1から16のいずれかに記載されたスイッチ一体型筐体を有することを特徴とする電子機器。
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