JP4776110B2 - 袋用ジッパーテープの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装用袋に接合して用いられるジッパーテープの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
包装用袋がくり返し開閉できる利便性から、ジッパーテープ付き袋が従来から実用され、市場では今後増々普及するものと受け止められている。
従来のジッパーテープは、ポリエチレン系又はポリプロピレン系単体で、しかも咬合部となる雄条と雌条はテープ部に対して一対一列に一体成形されたのち、中央で雄条と雌条側に夫々カットされたものが多用されている。そして、このジッパーテープは、図1で示すように、包装用袋1に装着して用いられた場合、A−A線断面においては図2(イ)の如くなり、ここで雄条3aと雌条3bが一体成形されたテープ部4は、包袋用袋1の最内層5の樹脂がポリエチレン系袋の場合はポリエチレン系で、最内層5がポリプロピレン系の場合はポリプロピレン系の樹脂で成形されたものが用いられている。
【0003】
しかしながら、これには以下のような欠点がある。
まず、ジッパーテープ2の異形押出成形において、図2(イ)に見る如く、テープ部4に対して雄条3aと雌条3bが夫々一体成形ゆえに、各々の多列押し出しが困難で一対一列の押し出ししか行われておらず、生産性が低い。
次に、包装用袋1にジッパーテープ2を装着する場合において、図2(イ)に見る如く、袋1の最内層5とジッパーテープ2のテープ部4を袋1の外側から加圧加熱シールする際に、相対するテープ部4自体が熱融着する危険性があるため、テープ部4の厚みを厚くせざるを得ない。
【0004】
そのため、包装用袋1のサイドシール1a、1bを行う場合において、図2(ロ)に見る如く、袋1の外側から加圧加熱シールする際に、咬合部3、テープ部4が一体の溶融樹脂塊3´、4´となりここが脹れるため、加圧加熱シールを強くせざるを得ず、ひいてはその他のシール部にとって熱過剰となる。反対に加圧加熱シールを弱くすると溶融樹脂塊3´、4´が未溶融となりピンホールが発生しやすい。
ポリエチレン系の樹脂で形成された咬合部3とテープ部4から成るジッパーテープ2は包装用袋1の最内層5がポリエチレン系袋にしか熱融着しないのでポリプロピレン系袋には使えない。一方、ポリプロピレン系のジッパーテープ2の場合は、ポリエチレン系の袋1には使えないことから、袋1の最内層5の材質に合わせて使い分ける必要がある。
【0005】
かかる問題から、従来、改良型のジッパーテープも公表されている。最も代表的な技術として、図3(イ)に示すように、ジッパーテープ2のテープ部4にテープ部4よりも高融点の遮熱フィルム6を積層すると共に、更に遮熱フィルム6にこれより低融点の熱融着用フィルム7を積層したものがある(特許第1908600号)。即ち、図1の包装用袋1に装着して用いられるジッパーテープ2において、A−A断面を拡大図示すると図3(イ)となり、A´−A´断面を拡大図示すると図3(ロ)となる。
【0006】
この改良型のジッパーテープ2によると、前記従来技術の問題点のうち
ジッパーテープ2の異形押出成形において、雄条3aと雌条3bと夫々のテープ部4は一体成形であることから、一対一列の押し出しとならざるを得ず、生産性は改善されていない。
袋1の最内層5とジッパーテープ2の熱融着フィルム7を加圧加熱シールする際に、図3(イ)に見る如く、遮熱フィルム6の介在により、相対するテープ部4自体が熱融着する危険性は改善されることから、テープ部4、遮熱フィルム6、熱融着フィルム7を含めて100μ程度まで肉薄化できる利点がある。
【0007】
袋1のサイドシール1a、1bを行う場合において、図3(ロ)に見る如く、咬合部3とテープ部4一体の溶融樹脂塊3´、4´がテープ部4が肉薄化した分だけ小さくなるが、まだ不充分である。
ポリエチレン系のジッパーテープ2の場合は、熱融着フィルム7及び袋1の最内層5がポリエチレン系に限定され、ポリプロピレン系のジッパーテープ2の場合も同様にて、ポリプロピレン系に限定される点も改善されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は斯る点に鑑みて提供されるものであって、その目的の第一は、ジッパーテープの製造に際し、広巾のベーステープ上に雄条と雌条を一対多列どりできる構造の袋用ジッパーテープの製法を提供することである。
【0009】
更にその目的の第2は、袋のサイドシールを行った時に発生するジッパーテープとの交点に発生する溶融樹脂塊を可及的に小さくしてピンホールの発生を防止し、併せて袋の外観を良くできる袋用ジッパーテープの製法を提供することである。
【0010】
更にその目的の第3は、袋の最内層がポリプロピレン系あるいはポリエチレン系の何れにも対応し、従来のように最内層と同一系のジッパーテープを選択しなければならないと云った不便さを解消する袋用ジッパーテープの製法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、咬合部となる雄条と雌条をベーステープに形成した袋用ジッパーテープの製造法において、前記ベーステープは、袋の最内層にヒートシールされる熱融着フィルムと、この熱融着フィルムの表面に積層された前記熱融着フィルムより高融点の遮熱フィルムと、前記遮熱フィルムの表面に積層された咬合部形成用熱融着フィルムの少なくとも3層構造から成り、このベーステープは、あらかじめ積層したものを広巾の状態でロール状に巻きとり、次にこのロール状に巻きとられているベーステープを繰り出し、次にベーステープの咬合部形成用熱融着フィルムの表面に異形押出機から雄条と雌条を一対ごとに多列に押し出して熱融着させ、次にこの雄条と雌条が一対多列に形成されたベーステープを各条ごとにカットしたのち、このカットされたベーステープの雄条と雌条を一対ごと夫々咬合させて1本のジッパーテープを形成し、これを夫々巻きとり製品とする、ことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明において、上記した改良型のジッパーテープ2と相違する第1の点は、図4(イ)に見る如く、ジッパーテープ2の雄条3aと雌条3bは、従来例のように、咬合部形成用融着フィルム8と一体成形したものではなく、この咬合部形成用熱融着フィルム8を含むベーステープはあらかじめ製造されていて、あとから雄条3aと雌条3bのみを異形押出機を用いて押し出し、これを咬合部形成用熱融着フィルム8の表面に夫々熱融着8aした点にある。
【0013】
その理由は、図1に示すように、ジッパーテープ2を袋1の口内に装着してサイドシール1a、1bを行う場合において、従来例に比して、図4(ロ)に見る如く、加圧加熱シールによって生じる溶融樹脂塊3´を咬合部3だけの塊とすることにより、最小化してピンホールの発生を防止し、併せて袋1の仕上りをより改善できることが判明したこと、さらには、ジッパーテープ2を異形押出成形する場合において、従来例では、テープ部4と一体の雄条3aと雌条3bが一対一列の押出成形しか行われていないのに比して、生産性の検討を種々行った結果、本発明の如く、咬合部3だけの異形押出であればその賦形性が容易で雄条3aと雌条3bが複数の対をなし多列で同時に押出成形できることが判明したことによる。
【0014】
そして、雄条3aと雌条3bそれぞれの咬合部3を多列で異形押出を行うと同時に、予め積層した上記の少なくとも3層からなる広巾フィルムに熱融着し、冷却後に雄条3aと雌条3bを長さ方向にスリットしながら、一対ずつ咬合してジッパーテープ2となし、巻取ることによって生産性が格段に向上することが可能となったことによる。
【0015】
次なる技術構成として重要なことは、図4(イ)に見る如く、ジッパーテープ2において、袋の最内層に融着するための熱融着フィルム7、遮熱フィルム6、咬合部形成用熱融着フィルム8の少なくとも3層構成のうち、熱融着フィルム7と咬合部形成用熱融着フィルム8の樹脂の選択に関することである。
【0016】
即ち、包装用袋の最内層には従来からポリエチレン系とポリプロピレン系があるのに対し、咬合部3も両種ある。ポリエチレン系の咬合部3について云えば、図2、3に見る如く、袋1のサイドシール1a、1b部に生じる溶融樹脂塊3´、4´の点からは、より軟質のポリエチレン系が好ましい。しかし、その場合はテープ部4も一体ゆえに同一樹脂製となり、袋1の最内層5がポリプロピレン系袋1の場合には熱融着しない。このことは図2(イ)において明白である。又、図3(イ)においては、熱融着フィルム7をポリプロピレン系にすれば、袋1の最内層5がポリプロピレン系袋の場合にも熱融着するように思われるが、図3(ハ)に見るが如く、袋1のサイドシール1a、1bを行う際に、相対するテープ部4がずれた時にポリエチレン系テープ部4がポリプロピレン系袋1の最内層5と直接に接することとなり、この直接に接した部分4aにおいてはやはり熱融着せず、ピンホールが発生するので、結局のところ、ポリプロピレン系袋1には使用できない。咬合部3がポリプロピレン系であっても同じ論理によりポリエチレン系袋1には使用できない。
【0017】
従って、本発明の第1の点を基本とする第2の点は、図4(イ)において、袋1の最内層5にあたる樹脂製フィルムがポリプロピレン系であるかポリエチレン系であるかに合わせて咬合部3とこの咬合部3を形成する雄条3aと雌条3bが熱融着するための咬合部形成用熱融着フィルム8と袋1の最内層5に融着するための熱融着フィルム7をポリプロピレン系又はポリエチレン系で統一することが必要である。
【0018】
そして同じ技術思想に基づいて、特殊用途の場合を追加しなければならない。それは薬剤包装のうち湿布薬のような浸透力の強い薬効成分をジッパー付袋に包装する場合は、薬効成分が浸透し減少しない包装材として袋1の最内層5には、エチレン/アクリル酸コポリマー(EAA)、エチレン/メタアクリル酸共重合体の金属イオン架橋樹脂(アイオノマー)、エチレン/メタアクリル酸共重合樹脂(EMAA)のいずれかからなるフィルムが専ら用いられる。
従って、ジッパーテープ2においても、袋1の最内層5に融着するための熱融着フィルム7と咬合部形成用熱融着フィルム8と咬合部3のうち少なくとも熱融着フィルム7は上記と同一種類の樹脂で統一することが必要である。
【0019】
ここで、遮熱フィルム6について述べておくと、この遮熱フィルム6は、製袋工程において、ジッパーテープ2を袋1の最内層5間に挟んで袋1の外側から加圧加熱シールを行う際に、図4(イ)に見る如く相対する咬合部形成用熱融着テープ8どうしを熱融着させないために、さらには袋1のサイドシール1a、1bを行う際に、図4(ロ)に見る如く、外側からの加圧加熱による溶融樹脂塊3´のつぶしを安定させるために必要で、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム等の耐熱延伸フィルムが遮熱フィルム6の素材としては適している。但し、遮熱の目的を達成するものであればこれらのフィルムに限定されるものではない。
【0020】
次に本発明の第3の点は、袋1の最内層5に融着するための熱融着フィルム7と咬合部3を融着するための咬合部形成用熱融着フィルム8の樹脂の選択に関し、更に新たな技術が判明した。
即ち、図4(イ)において、袋の最内層5がポリプロピレン系であるかポリエチレン系であるかに合わせて、これに融着するための熱融着フィルム7はポリプロピレン系又はポリエチレン系に統一する点は前記発明と変わらないが、咬合部3に融着するための咬合部形成用熱融着フィルム8としてポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂及び第三成分としてポリブテン等のオレフィン系樹脂又はポリスチレン樹脂を混合した樹脂あるいは、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエチレン系樹脂及び第三成分としてオレフィン系改質剤を混合した樹脂からなるオレフィン系フィルムを用いることを特徴とするものである。
【0021】
その理由は、このオレフィン系フィルムがポリプロピレン系樹脂にもポリエチレン系樹脂にも熱融着する効果があるため、咬合部3は、袋1の最内層5がポリプロピレン系であるかポリエチレン系であるかに合わせて、ポリプロピレン系又はポリエチレン系に統一する必要がなく、袋1の仕上り面でより軟質ゆえに好ましいポリエチレン系を選択することが出来ること、さらには図5(イ)(ロ)に見る如く袋1のサイドシール1a、1bを行う際に、相対する咬合部形成用熱融着フィルム8がずれた時に、このオレフィン系咬合部形成用熱融着フィルム8が袋1の最内層5と接する部分8bにおいて、袋1の最内層5がポリプロピレン系であってもポリエチレン系であっても融着し、ピンホールを発生することなく、良好な熱融着が可能であることが大きい。
【0022】
次に、本発明の第4の点は、図4(イ)において、袋1の最内層5に融着するための熱融着フィルム7と咬合部形成用熱融着フィルム8の樹脂の更なる選択に関し、袋1の最内層5に融着するための熱融着フィルム7及び咬合部形成用熱融着フィルム8として、共にポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂及び第三成分としてポリブテン等のオレフィン系樹脂又はポリスチレン樹脂を混合した樹脂あるいは、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂とポリエチレン系樹脂及び第三成分としてオレフィン系改質剤を混合した樹脂からなるオレフィン系フィルムを用いることを特徴とするものである。
その理由は、最早明白で、咬合部3のみならず、熱融着フィルム7、遮熱フィルム6、咬合部形成用熱融着フィルム8までもが、袋1の最内層5がポリプロピレン系であるかポリエチレン系であるかを問わず共用出来るからである。
【0023】
かくして、本発明のジッパーテープ2は、袋1の用途、種類に対して汎用化でき、更にジッパーテープ2の生産性に対しても、種類(タイプ)を統一して、しかも多列で生産できるので画期的である。
【0024】
【実施例1】
咬合部形成用熱融着フィルム8としてポリエチレンフィルム40μm/遮熱フィルム6として延伸ポリエステルフィルム12μm/袋1の最内層5に融着するための熱融着フィルム7としてポリエチレンフィルム40μmの積層構造からなる、120mm幅のベーステープを予め作成し、咬合部形成用熱融着フィルム8側に対して、ポリエチレン樹脂からなる雄条3aと雌条3bを、異形押出機を用いて一定間隔で5列押し出し、熱融着させ、冷却後に雄条3aと雌条3bごとにそれぞれ長さ方向に12mm幅にスリットしながら雄、雌一対ずつ咬合して巻き取り、5本のジッパーテープ2を同時に製造した結果、生産性が高く良品質のジッパーテープ2が得られた。
【0025】
【比較例1】
従来一般的なジッパーテープ2としてポリエチレン樹脂からなる雄条3aと雌条3bを夫々テープ部4と一体に異形押出成形を行った結果、複雑な賦形性ゆえに、雄条3aと雌条3bを一対一列に成形するのが限界で、一対多列に成形することは困難であった。
【0026】
【実施例2】
実施例1で得られたジッパーテープ2は、雄条3aと雌条3bのみを押出すことにより、成形安定性が良い為、新たな効果として、咬合部3部分の重量を最小限にする事が出来た。その重量はベーステープ部分の重量と合せて約5g/mに軽量化することが可能となった。
この効果として、本発明のジッパーテープ2を用いて、ポリエステルフィルム12μm/アルミ箔9μm/ポリエチレンフィルム60μmからなる製袋用フィルムに対して、袋1の流れ方向に平行に熱融着させ、かつ袋1のサイド部を加圧加熱シールした結果、ジッパーテープ2の部分の樹脂塊が少ないため、袋1は、そのサイド部の仕上りが良く、外観が非常に美麗に出来た。また、雄条3aと雌条3b側において多少のずれが発生しても、ピンホールの発生は認められなかった。
【0027】
【比較例2】
比較例1で得られたジッパーテープ2は、安定成形するには、咬合部3とテープ部4の樹脂を多量押出す必要がある為、ジッパーテープ2の重量は約8g/mとなる。
このジッパーテープ2を用いて、ポリエステルフィルム12μm/アルミ箔9μm/ポリエチレンフィルム60μmからなる製袋用フィルムに対して、袋1の流れ方向に平行に熱融着させ、かつ袋1のサイド部を加圧加熱シールした結果、ジッパーテープ2の樹脂塊が多いため、袋1は、そのサイド部の仕上りが悪く、外観が美麗に仕上らなかった。また、雄条3aと雌条3b側において多少のずれが発生した場合に、ここにピンホールの発生が認められた。
【0028】
【実施例3】
実施例1で製造したジッパーテープ2を用いて、ポリエステルフィルム12μm/アルミ箔9μm/ポリエチレンフィルム60μmからなる製袋用フィルムに対して、袋1の流れ方向に平行に熱融着させ、かつ袋1のサイド部を加圧加熱シールした結果、ジッパーテープ2の樹脂魂が少ないことによって、早く軟化してつぶれ、製袋フィルムへの負荷が小さい為、アルミ箔切れを起こすことなく100袋/分でも製袋作業ができた。
【0029】
【比較例3】
比較例1で製造したジッパーテープ2を用いて、ポリエステルフィルム12μm/アルミ箔9m/ポリエチレンフィルム60μmから成る製袋用フィルムに対して、袋1の流れ方向に平行に熱融着させ、かつ袋1のサイド部を加圧加熱シールした結果、ジッパーテープ2の樹脂魂が多いことによって、軟化が遅く、なかなかつぶれず、製袋フィルムへの負荷が大きい為、アルミ箔切れが60袋/分で発生した。
【0030】
【実施例4】
本実施例4のフローを図6に示し、咬合部形成部を図7に示し、雄条3aと雌条3bを咬合してジッパーテープ2を製造している状態を図8に示す。先ず、咬合部形成用熱融着フィルム8として、ポリプロピレン系樹脂にポリエチレン系樹脂及び第三成分としてポリブテン系樹脂等を混合した樹脂からなるオレフィン系フィルム(東セロ株式会社CMPSフィルム)50μm/遮熱フィルム6として延伸ポリエステル12μm/袋1に融着するための熱融着フィルム7としてポリプロピレンフィルム40μmの積層構造からなる、72mm幅の広巾フィルムのベーステープ100を予め作成し、このベーステープ100の咬合部形成用熱融着フィルム8側に対して、ポリエチレン樹脂からなる雄条3aと雌条3bを、異形押出機101を用いて交互に一定間隔で一対三列押し出し、熱融着させ、次に水槽102で冷却後に雄条3aと雌条3bを、それぞれ長さ方向に12mm幅にスリッター103でカットしたのち、雄条3aと雌条3bを一対ずつ咬合して巻き取り、3本のジッパーテープ2を同時に製造した。図中104は乾燥機である。
【0031】
本ジッパーテープ2を用いて、ポリエステルフィルム12μm/ポリプロピレンフィルム60μmからなる製袋用フィルムに対して、袋1の流れ方向に平行に熱融着させ、かつ袋1のサイド部を加圧加熱シールした結果、袋1の最内層がポリプロピレン系の場合に対してジッパー咬合部3がポリエチレン系であってもシール不良のない密封性に優れたジッパーテープ2付の袋1を作成することが出来た。
【0032】
【比較例4】
比較例1で製造したポリエチレン系ジッパーテープ2を製袋用フィルム(最内層がポリプロピレンフィルム)に対して熱融着させようとしたが、熱融着せず、熱融着を可能にする為には、ポリプロピレン樹脂からなるジッパーテープ2でしかジッパー付きの袋を製造することは出来なかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のように、袋用ジッパーテープにおいて、ベーステープに雄条、雌条を一体成形で製造することなく、咬合部形成用熱融着フィルムの表面にあとから雄条と雌条を熱融着して形成するようにした。この結果、次の効果が得られる。
1.ジッパーテープにおいて、雄条と雌条の一対多列どりができるようになり、 この結果、従来の一対一列どりに比較して生産性が格段に向上する。
2.製袋時にジッパーテープが重なるサイドシール部分において、咬合部形成用 熱融着フィルムを含む咬合部の樹脂塊が小さくなることにより、袋の外観が良 くなる。
3.樹脂塊が小さくなることにより、ヒートシール時の熱過剰による問題が解消 し、併せて製袋速度のアップが可能となる。
4.咬合部形成用熱融着フィルムとしてポリプロピレン系及びポリエチレン系の フィルムと熱融着する特殊樹脂フィルムを用いることにより、例えばポリエチ レン製の咬合部から成るジッパーテープが最内層ポリプロピレン層から成る袋 にも使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のジッパーテープ付袋の説明図。
【図2】 (イ)はA−A線断面図、(ロ)はA´−A´線断面図。
【図3】 (イ)はテープ部が三層から成る従来例のジッパーテープを用いた袋の断面図、(ロ)はサイドヒートシール部の樹脂塊の説明図、(ハ)はテープ部がサイドシール部分においてずれ、ピンホールが発生している状態の説明図。
【図4】 (イ)は本発明に係るジッパーテープを用いた袋を図1においてA−Aで示す部分の断面図、(ロ)は図1において、A´−A´で示すサイドシール部分における樹脂塊の説明図。
【図5】 (イ)は本発明に係るジッパーテープを用いた袋を図1においてA−Aで示す部分の断面図、(ロ)は図1において、A´−A´で示すサイドシール部分においてテープ部がずれた状態の説明図。
【図6】 実施例4に係るジッパーテープの製造方法のフロー。
【図7】 異形押出機部分の説明図。
【図8】 スリッター部分の説明図。
【符号の説明】
1 袋
2 ジッパーテープ
3 咬合部
6 遮熱フィルム
7 熱融着フィルム
8 咬合部形成用熱融着フィルム
Claims (1)
- 咬合部となる雄条と雌条をベーステープに形成した袋用ジッパーテープの製造法において、前記ベーステープは、袋の最内層にヒートシールされる熱融着フィルムと、この熱融着フィルムの表面に積層された前記熱融着フィルムより高融点の遮熱フィルムと、前記遮熱フィルムの表面に積層された咬合部形成用熱融着フィルムの少なくとも3層構造から成り、このベーステープは、あらかじめ積層したものを広巾の状態でロール状に巻きとり、次にこのロール状に巻きとられているベーステープを繰り出し、次にベーステープの咬合部形成用熱融着フィルムの表面に異形押出機から雄条と雌条を一対ごとに多列に押し出して熱融着させ、次にこの雄条と雌条が一対多列に形成されたベーステープを各条ごとにカットしたのち、このカットされたベーステープの雄条と雌条を一対ごと夫々咬合させて1本のジッパーテープを形成し、これを夫々巻きとり製品とする、ことを特徴とする袋用ジッパーテープの製造法。
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