JP4775318B2 - 硬質発泡合成樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、硬質ポリウレタンフォームなどの発泡合成樹脂を製造する方法に関する。
ポリオール類とポリイソシアネート化合物とを触媒および発泡剤の存在下に反応させて発泡合成樹脂を製造することは、広く行われている。得られる発泡合成樹脂としては、例えばポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム、ポリウレアフォームなどがある。
上記発泡合成樹脂を製造するための発泡剤としては、種々の化合物が知られているが、主にはトリクロロフルオロメタン(CFC−11)が使用されてきた。また、通常CFC−11とともにさらに水が併用されていた。さらに、フロス法などで発泡を行う場合には、これらとともにより低沸点の(常温常圧下で気体の)ジクロロジフルオロメタン(CFC−12)が併用されていた。
従来広く使用されていたCFC−11やCFC−12などの大気中できわめて安定なクロロフルオロカーボンは、分解されないまま大気層上空のオゾン層にまで達して、そこで紫外線などの作用により分解され、その分解物がオゾン層を破壊するのではないかと考えられるようになった。
発泡剤として上記のようなクロロフルオロカーボンを使用した場合にも、その一部が大気中に漏出するため、その使用はオゾン層破壊の原因の一部になるのではないかと危惧されている。
そこで、分子中に水素原子を有することから大気上空のオゾン層到達前に分解し、危険性が少ないと考えられる、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−123)や1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC−141b)、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)等のヒドロクロロフルオロカーボンが発泡剤として提案され、使用が広まっている。さらに発泡剤として機能しうる沸点を有し、オゾン層破壊のおそれのない化合物として、ヒドロクロロフルオロカーボンの代わりにヒドロフルオロカーボンや、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンおよびこれらの化合物の異性体などの炭化水素がある。
これらの化合物は環境に優しい発泡剤として使用できるが、これらを発泡剤として使用して得られる発泡合成樹脂は、従来のCFC−11使用の発泡合成樹脂と比較すると、物性の低下がみられる。特に、低温での寸法安定性の劣化、圧縮強度の低下が顕著である。そして、発泡合成樹脂の性能を維持するためには、密度を上げる必要が生じるため、物性の低下のみならず、密度を上げることによるコストアップも重要な問題となってくる。
一方、フェノール類、アルデヒドおよびアルカノールアミンをマンニッヒ縮合反応させて得られる反応生成物を利用して製造されるポリオール類は、その機械的強度と難燃性という2つの利点から、高く評価され、これまでも硬質発泡合成樹脂用の原料として一分野を占めてきた。そのようなポリオールとしては、例えば、特公昭47−35319、特公平1−60463、特開平8−301963、特開平8−301820に記載されているポリオールがある。
しかしこれらマンニッヒ縮合反応を利用した、従来のポリオールを用いた場合、得られる発泡合成樹脂は、寸法安定性が充分ではない、またはポリオールの粘度が高いことにより、発泡時に原料の混合性不良が生じ、操作性が悪い問題があった。
本発明は前述の課題を解決すべくなされた下記の発明である。
[1]ポリオール類とポリイソシアネート化合物を発泡剤の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法において、ポリオール類の少なくとも一部が、下記に記載の製造方法により製造したポリエーテルポリオールであり、発泡剤の少なくとも一部が水であることを特徴とする硬質発泡合成樹脂の製造方法。
(ポリエーテルポリオールの製造方法)
フェノール類、アルデヒドおよびアルカノールアミンを反応させた後、得られる反応生成物にアルキレンオキシドを付加してポリエーテルポリオールを製造する方法であって、フェノール類1モルに対しアルデヒドの使用割合が1.35〜1.7モルであり、アルデヒド1モルに対しアルカノールアミンの使用割合が1.1〜3.0モルの割合であり、アルキレンオキシドの付加量がフェノール類1モルに対し2.8モル以上であり、かつ、該アルキレンオキシドがプロピレンオキシド単独であって、エチレンオキシドを含まない、ポリエーテルポリオールの製造方法。
[2]硬質発泡合成樹脂がスプレーフォーム用である[1]に記載の製造方法。
[3]硬質発泡合成樹脂が連続生産ボードフォーム用である[1]に記載の製造方法。
[4]硬質発泡合成樹脂が連続生産サイディングフォーム用である[1]に記載の製造方法。
本発明で製造されるポリエーテルポリオールを使用すれば、オゾン層破壊のおそれのあるCFC−11などのクロロフルオロカーボンを実質的に使用することなく、低温/常温における寸法安定性、圧縮強度に優れた硬質発泡合成樹脂を製造できる。本発明の硬質発泡合成樹脂はスプレーフォーム用、連続生産ボードフォーム用、連続生産サイディングフォーム用としても適する。
本発明におけるフェノール類としては、フェノールまたは1つ以上の置換基を有する置換フェノールが挙げられ、置換フェノールが特に好ましい。置換基のないフェノールを使用した場合には、高温でフェノール類のアルデヒドによる樹脂化が起こるので、好ましくない。
置換フェノールにおける置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子などが挙げられる。アルキル基が好ましく、炭素数1〜15のアルキル基がより好ましい。
置換基としてアルキル基を有する、アルキルフェノールとしては、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール等が挙げられる。炭素数8以上のアルキル基を有するアルキルフェノールが好ましく、ノニルフェノールが特に好ましい。
本発明におけるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどが挙げられ、ホルムアルデヒドが特に好ましい。ホルムアルデヒドはどのような形で使用してもよく、ホルマリン水溶液、メタノール溶液、パラホルムアルデヒドとして使用できるが、これらの場合、使用量は、ホルムアルデヒド換算のモル数で計算する。
本発明におけるアルカノールアミンとしては、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミンなどがある。ジアルカノールアミンが好ましく、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミンなどがあり、ジエタノールアミンが特に好ましい。
本発明において、フェノール類、アルデヒドおよびアルカノールアミンをマンニッヒ縮合反応により反応させる。
アルデヒドの使用割合は、フェノール類1モルに対し1.35〜3.0モルであり、1.35〜2.0モルが好ましく、1.4〜1.7モルが特に好ましい。本発明では、1.35〜1.7モルの範囲を選択する。アルデヒドが1.35モル未満であると、マンニッヒ縮合反応により得られる反応生成物の平均官能基数が小さくなり、このため、得られるポリエーテルポリオールを硬質発泡合成樹脂の製造に使用する場合、硬質発泡合成樹脂の架橋が不充分となり、低密度発泡合成樹脂では収縮しやすくなる。アルデヒドが3.0モル超であると未反応のアルデヒドが残存しやすい。また、フェノール類の分子間架橋が起こって粘度が高くなり、硬質発泡合成樹脂の原料として使用すると、原料の混合性不良が生じやすい。
アルカノールアミンの使用割合は、アルデヒド1モルに対し1.1〜3.0モルであり、1.1〜2.0モルであることが好ましく、1.1〜1.8モルであることが特に好ましい。3.0モル超であると、マンニッヒ縮合反応時、未反応のアルカノールアミンが多く残存する。このため平均官能基数が小さくなり、得られるポリエーテルポリオールを硬質発泡合成樹脂の製造に使用すると、発泡合成樹脂の架橋が不充分となり、低密度発泡合成樹脂では収縮しやすくなる。1.1モル未満であると、未反応のホルムアルデヒドが残り、低密度発泡合成樹脂では収縮しやすくなる。また、フェノール類の分子間架橋が起きて粘度が高くなり、硬質発泡合成樹脂の原料として使用すると、原料の混合性不良が生じやすい。
本発明において上記割合のフェノール類、アルデヒドおよびアルカノールアミンを混合し、50℃〜150℃、好ましくは80℃〜130℃の温度で加熱することにより反応させることが好ましい。混合方法としては、フェノール類およびアルカノールアミンの混合物にアルデヒドを混合させる方法が好ましい。
マンニッヒ縮合反応により水が生成するので、また、ホルマリン水溶液を使用した場合には反応生成物中に水が存在するので、適切な方法で反応生成物から水を除去することが好ましい。水を除去する工程は、アルキレンオキシドを付加させる工程の前でも後でも行うことができ、アルキレンオキシドを付加させる工程の前に行うことが好ましい。
マンニッヒ縮合反応による反応生成物に付加するアルキレンオキシドの付加量は、マンニッヒ縮合反応に使用したフェノール類1モルに対して2.8モル以上であり、4モル以上が好ましい。22モル以下が好ましく、10モル以下がより好ましく、7モル以下が特に好ましい。得られるポリエーテルポリオールの水酸基価は200〜800mgKOH/gであることが好ましく、350〜550mgKOH/gであることが特に好ましい。
2.8モル未満であると、生成するポリエーテルポリオールの水酸基価および粘度が高くなり、硬質発泡合成樹脂の原料として使用すると、原料の混合性不良が生じる。22モル超であると、得られるポリエーテルポリオールを硬質発泡合成樹脂の製造に使用する場合、発泡合成樹脂が収縮しやすくなる。
本発明において使用するアルキレンオキシドはプロピレンオキシド単独である。付加するアルキレンオキシドとしてエチレンオキシドを併用すると、フォーム強度が低下し、低密度ではフォームが収縮しやすくなるため、エチレンオキシドは併用しないことが必要である
プロピレンオキシドのみからなるアルキレンオキシドの付加反応は、50℃〜130℃、好ましくは80℃〜140℃の温度で行うことが好ましい。
上記の方法で製造したポリエーテルポリオールの25℃における粘度は、500ポアズ以下が好ましく、300ポアズ以下が特に好ましい。
上記の方法で製造したポリエーテルポリオールは、ポリウレタンの原料として使用できる。発泡合成樹脂の原料として適し、特に硬質発泡合成樹脂の原料として適する。本発明は上記ポリエーテルポリオールを使用した下記の硬質発泡合成樹脂の製造方法をも提供する。
ポリオール類とポリイソシアネート化合物を発泡剤の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法において、ポリオール類の少なくとも一部が、上記製造方法により製造したポリエーテルポリオールであることを特徴とする硬質発泡合成樹脂の製造方法。
硬質発泡合成樹脂としては、ポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフォーム、ポリウレアフォームなどがある。本発明はポリウレタンフォームの製造方法に特に適する。
本発明の上記ポリエーテルポリオールはマンニッヒ縮合反応による反応生成物を残基として有し、該残基はポリオール類とポリイソシアネートとの触媒作用を有すると考えられる。したがって、反応性の高いポリオール原料が要求される硬質発泡合成樹脂の原料として特に適する。具体的にはスプレーフォーム用、連続生産ボードフォーム用、または連続生産サイディングフォーム用に特に適する。
上記硬質発泡合成樹脂の製造方法において、ポリオール類として、本発明における上記ポリエーテルポリオールを単独で使用できる。また、他のポリオール類を併用してもよい。全ポリオール類における上記ポリエーテルポリオールの割合は、20〜100重量%が好ましく、50〜100重量%が特に好ましい。併用しうるポリオール類としては、次に挙げるポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、多価アルコール、水酸基含有ジエン系ポリマーなどがある。
ポリエーテル系ポリオールとしては、多価アルコール、糖類、脂肪族アミン、芳香族アミンまたはこれらに少量のアルキレンオキシドを付加して得られる比較的低分子量のポリエーテルポリオールをイニシエータとして、アルキレンオキシドを付加して得られるポリエーテルポリオールが好ましい。
上記イニシエータとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークロース、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トルエンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等、がある。アルキレンオキシドとしては、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられる。
また、本発明における上記マンニッヒ縮合反応による反応生成物と上記イニシエータを混合した混合イニシエータにプロピレンオキシドとブチレンオキシドを付加させることもできる。
ポリエステル系ポリオールとしては、多価アルコールと多価カルボン酸縮合系のポリオールや環状エステル開環重合体系のポリオールなどがある。多価アルコールとしては、ジオールが好ましく、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。多価カルボン酸としてはジカルボン酸が好ましく、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などが挙げられる。環状エステルとしてはカプロラクトンなどが挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークロース、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、が挙げられる。
さらに、ポリマーポリオールまたはグラフトポリオールと呼ばれる主にポリエーテル系ポリオール中にビニルポリマーの微粒子が分散したポリオール組成物を使用することもできる。
これら併用しうるポリオール類の平均水酸基価は100〜800mgKOH/gが好ましい。300〜700mgKOH/gが特に好ましい。
本発明においてはさらに、ポリオール類以外の活性水素化合物を少量併用してもよい。併用しうる活性水素化合物としては、ポリアミンや2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物(例えば、フェノール樹脂初期縮合物)などが挙げられる。これらの使用量はポリオール類100重量部に対して、20重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることが特に好ましい。
ポリアミン類としてはエチレンジアミン、モノエタノールアミントルエンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等、がある。
2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物としては、フェノール類をアルカリ触媒の存在下で過剰のホルムアルデヒドと縮合結合させたレゾール型初期縮合物、このレゾール型初期縮合物を合成する際に非水系で反応させたベンジリック型初期縮合物、過剰のフェノール類を酸触媒の存在下でホルムアルデヒドと反応させたノボラック型初期縮合物などがある。これらの初期縮合物の分子量は、200〜10000程度のものが好ましい。
本発明は発泡剤として水を使用する。水の使用量はポリオール類100重量部に対して0.2〜10重量部が好ましい。また本発明においては、発泡剤として水のみを使用してもよく、発泡剤として水と低沸点ハロゲン化炭化水素とを併用してもよい。
低沸点ハロゲン化炭化水素としては、特に限定しないがHCFC−123、HCFC−141b、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−225ca)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(HCFC−225cb)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2−トリフルオロエタン(HFC−143)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245ca)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン(HFC−356mff)等が挙げられる。
その他にも塩化メチレン等のフッ素を含まないハロゲン化炭化水素や、ブタン、シクロペンタン、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等炭素数10以下の炭化水素、空気や窒素、炭酸ガス等の不活性ガスも発泡剤として併用できる。
水以外の発泡剤の使用量は、ポリオール類100重量部に対して1〜50重量部であることが好ましい。
ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を平均して2個以上有する芳香族系、脂環族系、または脂肪族系のポリイソシアネート、それら2種以上の混合物、およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネートがある。具体的には、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートやそれらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、ウレア変性体などがある。
ポリオール類等の活性水素化合物とポリイソシアネート化合物を反応させる際、通常、触媒の使用が必要とされる。触媒としては、活性水素含有基とイソシアネート基の反応を促進させる有機スズ化合物、有機鉛化合物などの金属化合物系触媒やトリエチレンジアミンなどの3級アミン触媒などが使用され得る。また、カルボン酸金属塩などのイソシアネート基どうしを反応させる多量化触媒も目的に応じて使用されうる。
さらに、良好な気泡を形成するための整泡剤も多くの場合使用される。整泡剤としては、例えばシリコーン系整泡剤や含フッ素化合物系整泡剤などがある。その他、任意に使用しうる配合剤としては、例えば充填剤、安定剤、着色剤、難燃剤などがある。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例1〜3は実施例で用いるポリオールの製造例、例4〜7は比較例で用いるポリオール製造例である。例8〜12、例19〜23および例30〜34は硬質合成発泡樹脂製造の実施例であり、例13〜18、例24〜29および例35〜40は硬質合成発泡樹脂製造の比較例である。
[例1]
5Lの反応器にノニルフェノール(以下NPHと略す)1018g(4.6モル)、とジエタノールアミン(以下DEAと略す)1164g(11.1モル)を入れた後、反応器内の空気を窒素で置換した後、70℃で30分混合撹拌した。ついで、92%のパラホルムアルデヒド211g(ホルムアルデヒド換算で6.5モル)を加え、再度反応器内の窒素置換を行い、70℃で1時間反応させた。その後120℃に昇温させて3時間反応させた。
反応終了後、120℃にて200mmHgまで減圧脱水し、残存水分量を約1重量%とした。得られた反応生成物にプロピレンオキシド(以下POと略す)1607g(27.7モル)を120℃の温度で供給して反応させ、ポリオールAを得た。ポリオールAの分析結果は、水酸基価が490mgKOH/g、25℃における粘度が90ポアズであった。
[例2〜7]
各原料の使用量(単位:モル)を表1のとおりにする以外は例1と同様に行い、ポリオールB〜Gを得た。なお、「BO」は1,2−ブチレンオキシド、「EO」は、エチレンオキシドを示す。また、92%のパラホルムアルデヒドにおけるホルムアルデヒドのモル数を換算したものを「FA」の欄に表示した。さらに、「水酸基価」の単位はmgKOH/gであり、「粘度」は25℃における粘度を示し、単位はポアズである。
Figure 0004775318
[発泡評価1]
発泡評価は次のように行った。すなわち、表2〜4に示すポリオールA〜G100重量部に対し、シリコーン系整泡剤2重量部、表2〜4に示す重量部の水(発泡剤)、触媒としてトリエチレンジアミン溶液(DABCO 33LV、エアプロダクトアンドケミカルズ社製)をゲルタイムが45秒となるための必要量、難燃剤としてトリス(2−クロロプロピル)ホスフェート(TMCPP、大八化学社製)10重量部、表2〜4に示す種類と重量部の発泡剤からなるポリオール混合液(X)を調合した。
次いでこれに、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業社製)を、イソシアネートインデックス=110となるよう、液温20℃で混合し、縦200mm×横200mm×高さ200mmの木製のボックス内に投入し、発泡させた。使用した発泡剤は、発泡剤a:HCFC−141b、発泡剤b:HCFC−22、発泡剤c:HFC−134a、発泡剤d:HFC−245faである。
密度(単位:kg/m3 )、縦方向および高さ方向の圧縮強度(単位:kg/cm2 )を評価し、結果を表に示した。また、−20℃で48時間放置後の寸法収縮率(低温収縮度)または、常温で48時間放置後の寸法収縮率(常温収縮度)を測定した。低温収縮度または常温収縮度(単位:%)を表2〜4に示した。さらに、フォーム混合性、すなわち、ポリオール混合液とイソシアネートとの混合性を評価した。均一に混合した場合に○、均一に混合せず、ムラなどが生じた場合を×、とした。
Figure 0004775318
Figure 0004775318
Figure 0004775318
[発泡評価2]
次に例8〜12、例19〜23、例30〜34において、ポリオール混合液(X)に、さらに2−エチルヘキサン酸鉛(鉛20%、商品名ニッカオクチックス鉛20%、日本化学産業社製)を、液温5℃でのライズタイムが15秒となるための必要量を加えて、ポリオール混合液(Y)とした。ポリオール混合液(Y)とポリメチレンポリフェニルイソシアネート(C−1130、日本ポリウレタン工業社製)とをガスマー社製発泡機を用いて液温45℃、気温5℃の下、スプレー発泡したところ、良好なスプレー状態を示し、得られた硬質ポリウレタンフォームは、圧縮強度、寸法安定性、フォーム混合性とも問題ないレベルであった。

Claims (4)

  1. ポリオール類とポリイソシアネート化合物を発泡剤の存在下で反応させて硬質発泡合成樹脂を製造する方法において、ポリオール類の少なくとも一部が、下記に記載の製造方法により製造したポリエーテルポリオールであり、発泡剤の少なくとも一部が水であることを特徴とする硬質発泡合成樹脂の製造方法。
    (ポリエーテルポリオールの製造方法)
    フェノール類、アルデヒドおよびアルカノールアミンを反応させた後、得られる反応生成物にアルキレンオキシドを付加してポリエーテルポリオールを製造する方法であって、フェノール類1モルに対しアルデヒドの使用割合が1.35〜1.7モルであり、アルデヒド1モルに対しアルカノールアミンの使用割合が1.1〜3.0モルの割合であり、アルキレンオキシドの付加量がフェノール類1モルに対し2.8モル以上であり、かつ、該アルキレンオキシドがプロピレンオキシド単独であって、エチレンオキシドを含まない、ポリエーテルポリオールの製造方法。
  2. 硬質発泡合成樹脂がスプレーフォーム用である請求項に記載の製造方法。
  3. 硬質発泡合成樹脂が連続生産ボードフォーム用である請求項に記載の製造方法。
  4. 硬質発泡合成樹脂が連続生産サイディングフォーム用である請求項に記載の製造方法。
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