JP4771977B2 - 内燃機関の燃料制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、排気還流通路に設けられた冷却装置の性能に応じて内燃機関に供給する燃料を制御するための装置に関する。
従来、排気に含まれるNOxを低減するために、内燃機関の排気側と吸気側との間に排気還流通路を設け、排気の一部を吸気側に還流させて燃焼温度を低下させることが提案されている。排気還流通路には、該通路を流れる排気を冷却するEGRクーラ(冷却装置)が取り付けられている。下記の特許文献1には、EGRクーラの劣化を検出し、劣化が検出されるに従い、還流する排気の量を増やす手法が開示されている。
特開2000−130266号公報
EGRクーラは、その内部の構造上、使用するにつれて煤やSOF(可溶有機成分)等が付着し、冷却性能が劣化する。EGRクーラが劣化するに伴い、吸気側に還流する排気の温度が上昇するため、燃焼室内の吸入空気の温度が上昇する。燃料が噴射されてから着火するまでの「着火遅れ」の期間が短くなり、過早着火が生じる。これにより、燃焼が急激に開始し、燃焼音を悪化させるおそれがある。
本願発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、EGRクーラが劣化したことに伴う燃焼音の悪化を低減することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に係わる発明は、内燃機関(2)の気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置(1,8)と、内燃機関の排気の一部を吸気に還流する排気還流通路(31)と、該排気還流通路に設けられ、還流する排気を冷却するEGRクーラ(36)と、を有する内燃機関の制御装置において、該EGRクーラの性能を検出するEGRクーラ性能検出手段(1、61、ステップS2、S13)と、該検出されたEGRクーラの性能に応じて燃料噴射の圧力および燃料噴射時期のうちの少なくとも一方を補正する補正手段(1、62、63、ステップS3、S4、S14、S17)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、検出したEGRクーラの性能に応じて、燃料噴射の圧力および燃料噴射時期のうちの少なくとも一方を補正するので、着火が早すぎることに起因する燃料の急激な立ち上がりを防止することができ、よって燃焼音の悪化を低減することができる。より具体的には、燃料噴射の圧力を補正することにより、噴霧燃料を微粒子化させ、所定の着火遅れ期間を確保することができる。これにより、燃焼音の悪化を低減することができる。また、燃料噴射時期を遅らせることにより、所定の着火遅れ期間が確保されるので、燃焼音の悪化を低減することができる。
請求項2に係わる発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、上記EGRクーラ性能検出手段が、内燃機関がアイドル運転状態にある時の吸気温度に基づいて、EGRクーラの性能を検出する(1、62、63、ステップS1、S2、S11、S13)。
EGRクーラは、排気管と吸気管の間を連結する通路上に設けられている。したがって、EGRクーラの下流側にある吸気管の温度を調べることにより、EGRクーラの冷却性能を判断することができる。また、アイドル運転状態の時の吸気温度を用いるので、より正確にEGRクーラの性能を判断することができる。
請求項3に係わる発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
上記補正手段は、上記EGRクーラ性能検出手段によって検出された該EGRクーラの性能が劣化するほど、燃料噴射の圧力の増大または燃料噴射時期の遅角を行う(ステップS3、S4、S14、S17)。
この発明によれば、EGRクーラの性能が劣化するほど、燃料噴射の圧力を増大させ、または燃料噴射時期を遅角させるので、劣化度合いが変化しても、適切な着火遅れ期間を確保して、燃焼音の悪化を低減することができる。
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の一実施形態に従う、内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ)およびその制御装置の全体的な構成図である。
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)1は、中央演算処理装置(CPU)およびメモリを備えるコンピュータである。メモリには、車両の様々な制御を実現するためのコンピュータ・プログラムおよび該プログラムの実施に必要なデータを格納することができる。ECU1は、車両の各部から送られてくるデータを受け取って演算を行い、車両の各部を制御するための制御信号を生成する。
エンジン2は、この実施例では、ディーゼルエンジンである。エンジン2は、たとえば4気筒を備えており、図には、そのうちの1つの気筒のみが示されている。
エンジン2には、吸気管3および排気管4が連結されている。燃焼室5が、ピストン6とシリンダヘッド7の間に形成され、燃料噴射弁8が、燃焼室5に臨むように取り付けられている。燃料噴射弁8は、コモンレール(図示せず)を介して、高圧ポンプ9および燃料タンク(図示せず)に接続されている。高圧ポンプ9は、燃料タンク内の燃料を昇圧した後、コモンレールを介して燃料噴射弁8に送り、燃料噴射弁8は、受取った燃料を燃焼室5内に噴射する。燃料の噴射圧力(燃料圧と呼ぶ)は、ECU1からの制御信号によって高圧ポンプ9を制御することによって変更されることができる。燃料圧は、コモンレールに設けられた燃圧センサによって検出され、その検出信号はECU1に送られる。また、燃料噴射弁8の噴射時間および噴射時期は、ECU1からの制御信号に従って制御される。
エンジン2には、クランク角センサ10が設けられている。クランク角センサ10は、クランクシャフト11の回転に伴い、CRK信号およびTDC信号をECU1に出力する。CRK信号は、所定のクランク角毎に出力されるパルス信号である。ECU1は、CRK信号に応じ、エンジン2の回転数NEを算出する。TDC信号は、吸気行程開始時のピストン6の上死点(TDC)位置に関連したクランク角度で出力されるパルス信号である。4気筒ある場合には、TDC信号はクランク角度180度ごとに出力される。
過給装置12が設けられており、過給装置12は、吸気管3に設けられた回転自在のコンプレッサ13と、排気管4に設けられた回転自在のタービン14と、これらを連結するシャフト15を備えている。タービン14は、排ガスの運動エネルギーにより回転駆動され、タービン14の回転駆動により、コンプレッサ13が回転駆動され、吸気の圧縮を行う。
タービン14は、複数の回動自在な可変ベーン(2つのみ図示している)16を有しており、各可変ベーン16にはアクチュエータ17が連結されている。アクチュエータ17は、ECU1からの制御信号に従って可変ベーン16の開度(ベーン開度と呼ばれる)を変更する。ベーン開度を変更することにより、タービン14の回転数を変更することができる。ベーン開度を閉じるほど、タービンの回転数が上昇し、過給圧が増加する。
吸気管3には、コンプレッサ13の上流にエアフローセンサ20が設けられ、コンプレッサ13の下流には、水冷式のインタークーラ21と過給圧センサ22が設けられている。エアフローセンサ20は、吸気管3に導入される吸入空気量を検出し、過給圧センサ22は吸気管3内の過給圧を検出し、これらの検出信号はECU1に送られる。インタークーラ21は、過給装置12の過給動作により吸入空気の温度が上昇したときなどに、吸入空気を冷却する。
過給圧センサ22の下流には、スロットル弁23が設けられている。スロットル弁23にはアクチュエータ24が接続されており、アクチュエータ24は、ECU1からの制御信号に従ってスロットル弁23の開度を制御する。
スロットル弁23の下流において、吸気マニホールドが各気筒に対応して分岐しており、分岐した吸気マニホールドのそれぞれは、吸気ポートを介して各気筒の燃焼室に連通している。吸気マニホールドは、2つの通路25,26に仕切られており、一方の通路25にはスワール弁27が設けられている。スワール弁27にはアクチュエータ28が接続されており。アクチュエータ28は、ECU1からの制御信号に従って、スワール弁27の開度を変更することができる。スワール弁27の開度によって、燃焼室5内に発生するスワールの強さを制御することができる。
さらに、エンジン2には、吸気管3と排気管4の間に、具体的には吸気マニホールドの集合部の通路26と、排気管4のタービン14よりも上流側との間に接続されたEGR管31が設けられている。EGR管31を介して、エンジン2の排ガスの一部が吸気管3にEGRガスとして還流される。この還流により、燃焼室5内の燃焼温度が低下し、排ガス中のNOxを低減することができる。
EGR管31には、EGR制御弁32が設けられている。一例では、EGR制御弁32はリニア電磁弁で構成されており、EGR制御弁32のバルブリフト量は、EGU1からの制御信号に従ってリニアに変更されることができる。EGR制御弁32のバルブリフト量により、還流されるEGRガスの量(EGR量と呼ばれる)を制御することができる。
EGR管31には、切換え弁35およびEGRクーラ36が設けられている。通路37は、EGRクーラ36をバイパスするためのバイパス通路である。切換え弁35は、EGU1からの制御信号に従って、該切換え弁35よりも下流の部分を、EGR管31とバイパス通路37との間で選択的に切換える。バイパス通路37に切換えられた場合には、EGRガスはバイパス通路37に通され、吸気管3に還流される。EGR管31側に切換えられた場合には、EGRガスは、EGRクーラ36で冷却された後、吸気管3に還流される。
EGR管31が接続する通路26には、EGR管31よりも下流に、温度センサ38が設けられている。温度センサ38は、吸気管3内の温度(吸気温度と呼ばれる)を検出し、その検出値はECU1に送られる。この吸気温度は、通路26をエンジン2へと流れるEGRガスの温度を示す。
温度センサ38は、EGRクーラ36を通過したEGRガスの温度を検出することを目的としているので、EGRクーラ36の下流であれば、他の位置に設けてもよい。たとえば、温度センサ38を、EGRクーラ36とEGR管31が通路26に接続する部分との間に設けてもよい。
排気管4のタービン14の下流には、三元触媒41およびNOx触媒42が設けられている。三元触媒41は、空燃比が理論空燃比(ストイキ)であるとき、排ガス中のHCおよびCOを酸化するとともに、NOxを還元することによって、排ガスを浄化する。NOx触媒42は、空燃比がリーンであり、排ガス中の酸素濃度が比較的高い場合に、排ガス中のNOxを捕捉するとともに、空燃比がリッチであり、排ガス中の還元剤(HC、CO)の濃度が比較的高い場合には、捕捉したNOxを還元することにより、排ガスを浄化する。
さらに、三元触媒41の上流には、LAFセンサ43が設けられている。LAFセンサ43は、リッチ領域からリーン領域までの空燃比領域において、排ガス中の酸素濃度をリニアに検出する。ECU1は、LAFセンサ43により検出された酸素濃度に基づいて、燃焼室5で燃焼された実際の混合気の空燃比を表す実空燃比を算出する。
一実施例においては、筒内圧センサ45を設けてもよい。筒内圧センサ45は、例えば圧電素子からなるセンサであり、燃焼室5内に臨むように取り付けられる。筒内圧センサ45は、燃焼室5内の圧力(筒内圧)の変化を検出し、その検出値は、ECU1に送られる。
ECU1には、さらに、アクセルペダル(図示せず)の操作量(アクセル開度と呼ばれる)表す検出信号を出力するアクセスペダル開度センサ46が接続されている。
ECU1は、これらの入力信号に応じて、メモリに記憶されたプログラムおよびデータ(マップを含む)に従い、エンジン2の運転状態を検出すると共に、燃料噴射量、燃料噴射時期、EGR量、吸入空気量、過給圧等を制御する。
ここで図2を参照すると、エンジンの或る運転状態におけるシミュレーション結果の一例が示されている。燃料は、圧縮上死点(図のTDC)近傍で噴射されている。(a)は、EGRクーラが正常な場合と劣化している場合とで、熱発生率(ROHR(rate of heat release))の時間的遷移が示されている。前者は符号51により示され、後者は符号52により示されている。ここで、EGRクーラの性能の劣化は、還流するEGRガスを冷却する性能の劣化を示す。熱発生率ROHRは、燃焼室内の燃料と空気の混合気の燃焼がどのくらい活発であるかを示している。
EGRクーラが劣化すると、還流されるEGRガスの温度が上昇し、気筒内の温度が上昇する。したがって、EGRクーラが劣化している場合(52)の燃焼による熱発生率の立ち上がりは、EGRクーラが正常な場合(51)の熱発生率の立ち上がりよりも急峻であり、かつピーク値が大きい。このことは、EGRクーラが劣化していると、燃焼が急激に活発になり、燃焼音を悪化させるおそれのあることを示している。したがって、本願発明は、このような燃焼音の悪化を低減することを目的とする。
また、図2の(b)には、図2の(a)のような熱発生率の状態下で、EGRクーラが正常な場合と劣化している場合の筒内圧上昇率dP/dθが示されている。筒内圧上昇率dP/dθは、周知のように、燃焼騒音の指標である。前者は符号53により示され、後者は符号54により示されている。EGRクーラが劣化している場合(54)の筒内圧上昇率の立ち上がりは、EGRクーラが正常な場合(53)の筒内圧上昇率の立ち上がりよりも急峻となり、ピーク値も大きい。このことは、EGRクーラが劣化すると、燃焼音が悪化するおそれがあることを示している。このように、筒内圧上昇率dP/dθのピーク値を用いて、燃焼騒音を評価することができる。
図3は、本願発明の一実施形態に従う、制御装置の機能ブロックである。これらの機能ブロックは、ECU1において実現される。
性能検出部61は、EGRクーラ36の性能を検出する。より具体的には、以下の式に示すように、エンジン2がアイドル運転状態である時に温度センサ38により検出される実吸気温度TAと、初期の吸気温度TA_INIとの偏差(吸気温偏差)ΔT_EGRを算出する。
ΔT_EGR=TA−TA_INI
初期の吸気温度は、予め決められた基準値であり、EGRクーラ36が正常であるとき(たとえば車両の出荷時)に温度センサ38により検出される温度を表すよう設定される。前述したように、温度センサ38は、EGRクーラ36の下流側に設けられているので、EGRクーラ36の性能が劣化するほど、EGRクーラ36を通過したEGRガスの温度は上昇し、よって温度センサ38により検出される温度が上昇する。すなわち、ここで算出される吸気温偏差ΔT_EGRは、EGRクーラの冷却性能の劣化度合いを表しており、吸気温偏差ΔT_EGRが大きいほど、劣化度合いが大きいことを示す。
燃料圧補正部62は、吸気温偏差ΔT_EGRに応じて燃料圧を補正し、最終燃料圧を算出する。より具体的には、吸気温偏差ΔT_EGRが大きいほど、燃料圧は増加するよう補正される。これにより、EGRクーラの劣化度合いが大きいほど燃料圧が増加されるので、所定の着火遅れ期間を確保することができ、燃焼音の悪化を低減することができる。
噴射時期補正部63は、吸気温偏差ΔT_EGRに応じて噴射時期を補正し、最終噴射時期を算出する。より具体的には、吸気温偏差ΔT_EGRが大きいほど、噴射時期は遅角方向に補正される。これにより、EGRクーラの劣化度合いが大きいほど噴射時期が遅角されるので、所定の着火遅れ期間が確保され、燃焼音の悪化を低減することができる。
こうして、燃料噴射弁8は、最終燃料圧および最終噴射時期に従って燃料噴射を行う。
この実施形態では、燃料圧と噴射時期の両方を補正している。両方を補正することにより、燃焼音の悪化を、より確実に低減することができる。しかしながら、いずれか一方のみを補正するようにしてもよい。この場合、燃料圧補正部62および噴射時期補正部63のいずれかのみを設け、得られた最終燃料圧または最終噴射時期に従って燃料を噴射させる。
また、代替的に、吸気温偏差ΔT_EGRが所定値以上かどうかを判断するようにしてもよい。吸気温偏差ΔT_EGRが所定値以上のとき、燃料圧および/または噴射時期の補正を実行する。こうして、EGRクーラ36の性能が或る程度以上劣化したときに、補正を実行するようにしてもよい。また、吸気温偏差ΔT_EGRが所定値以上になった回数をカウントし、該カウント値が所定値を超えたことに応じて該補正を実行するようにしてもよい。さらに、エンジン2の運転状態に応じて、いずれかの補正を選択するようにしてもよい。
図4を参照して、図3に示される制御装置によって実行されるプロセスをより具体的に説明する。該プロセスは、TDC信号の入力に同期して実行される。
ステップS1において、エンジン2がアイドル運転状態にあるかどうかを判断する。これは、エンジン出力が低いときの方が、EGRクーラの性能の検出に用いる吸気温度の変動が少ないので、EGRクーラの性能をより正確に検出することができるからである。アイドル運転状態でなければ、このプロセスを抜ける。
アイドル運転状態と判断されたならば、ステップS2において、性能検出部61により吸気温偏差ΔT_EGRを算出する。
ステップS3は、燃料圧補正部62により実行される。吸気温偏差ΔT_EGRに基づいて図5の(a)に示すようなマップを参照し、燃料圧を補正するための補正値ΔPrailを求める。該マップは、吸気温偏差ΔT_EGRが大きいほど、燃料圧が大きくなる方向に補正されるよう規定されている。該マップは、ECU1のメモリに記憶されることができる。
さらに、ステップS3において、エンジンの運転状態、より具体的にはエンジンの回転数NEおよびアクセル開度APに基づいて所定のマップ(図示せず)を参照することにより、基本燃料圧Prailを求める。基本燃料圧Prailに、上記求めた燃料圧補正値ΔPrailを加算し、最終燃料圧FPrailを算出する。
ステップS4は、噴射時期補正部63により実行される。吸気温偏差ΔT_EGRに基づいて図5の(b)に示すようなマップを参照し、噴射時期を補正するための補正値ΔΦinjを求める。該マップは、吸気温偏差ΔT_EGRが大きいほど、噴射時期が遅角方向に補正されるよう規定されている。該マップは、ECU1のメモリに記憶されることができる。
さらに、ステップS4において、エンジンの運転状態、より具体的にはエンジンの回転数NEおよびアクセル開度APに基づいて所定のマップを参照することにより、基本噴射時期Φinjを求める。基本噴射時期Φinjに、上記求めた噴射時期補正値ΔΦinjを加算し、最終噴射時期FΦinjを算出する。
ステップS3およびS4は、並列に実行してもよいし、順序を逆にしてもよい。こうして、最終燃料圧FPrailおよび最終噴射時期FΦinjに従い、燃料噴射弁8は駆動される。
図6は、本願発明の他の実施形態に従う制御装置のブロック図である。これらの機能ブロックは、ECU1において実現される。図3と同じブロックには、同じ符号が割り当てられている。図3と異なる主な点は、騒音評価部71が設けられている点である。
この実施形態では、第1の燃焼サイクルにおいて、燃料圧補正部62が、性能検出部61により算出された吸気温偏差ΔT_EGRに基づく燃料圧補正を実行し、得られた最終燃料圧で燃料噴射を実行する。その後、騒音評価部71により、該燃料噴射により燃焼騒音が改善されたかどうかを判断する。具体的には、筒内圧上昇率dP/dθのピーク値について、実際値と初期値との偏差(筒内圧上昇率偏差)を算出する。初期値は、予め決められた基準値であり、EGRクーラ36が正常であるとき(たとえば車両の出荷時)の筒内圧センサ45の検出値に基づいて算出される筒内圧上昇率のピーク値を示すよう設定される。
筒内圧上昇率のピーク値の実際値は、第1の燃焼サイクル中における筒内圧センサ45の検出値に基づいて算出される。たとえば、第1の燃焼サイクル中、所定の時間間隔で、筒内圧センサ45の検出値から筒内圧上昇率の実際値を算出し、該算出した実際値の中から、ピーク値を検出する。該ピーク値と上記初期値との偏差を、筒内圧上昇率偏差として算出することができる。
筒内圧上昇率は、前述したように燃焼騒音を表す指標であるので、筒内圧上昇率偏差が所定値以下ならば、燃料圧の補正により燃焼騒音が改善されたと判断することができる。
燃焼騒音が改善されたと判断されなかったならば、第2の燃焼サイクルにおいて、噴射時期補正部63が、吸気温偏差ΔT_EGRに基づく噴射時期補正を実行し、得られた最終噴射時期で燃料噴射を実行する。
この実施形態によれば、最初は燃料圧で補正することによって燃焼騒音が所定の許容レベルに到達したならば、噴射時期の補正を抑制することができる。これにより、噴射時期の補正によって起こり得る燃費の低下を回避することができる。
代替的に、第1の燃焼サイクルにおいて噴射時期補正を行い、その結果燃焼騒音の改善が見られなかった場合に、第2の燃焼サイクルで燃料圧補正を実行するようにしてもよい。また、騒音評価部71で用いる燃焼騒音を表す指標は、筒内圧上昇率dP/dθとは別の指標でもよい。
図7を参照して、図6に示される制御装置によって実行されるプロセスをより具体的に説明する。該プロセスは、TDC信号の入力に同期して実行される。
ステップS11は、図3に示されるステップS1と同じである。ステップS12において、燃料圧が、既に補正されているかどうかを判断する。最初にこのステップを実行するとき、この判断はNoであるのでステップS13に進み、性能検出部61によりEGRクーラの性能を検出し、ステップS14において、燃料圧補正部62により燃料圧の補正を行い、最終燃料圧を算出する。これらのステップは、図3のステップS2およびS3と同じである。最終燃料圧に従う燃料噴射が行われ、このプロセスを一旦抜ける。
次にこのプロセスを実行したとき、ステップS14において前回燃料圧を補正しているので、ステップS12の判断がYesになる。ステップS15に進み、騒音評価部71により、筒内圧上昇率dP/dθのピーク値について、実際値から初期値を減算し、筒内圧上昇率偏差を算出する。
ステップS16において、筒内圧上昇率偏差が所定値より大きいかどうかを判断する。この判断がNoならば、燃料圧の補正で燃焼騒音が十分改善されたと判断し、このプロセスを抜ける。この判断がYesならば、燃料圧の補正だけでは燃焼騒音の改善が十分でないと判断する。ステップS17に進み、噴射時期補正部63により、ステップS13で算出された吸気温偏差ΔT_EGRに基づいて噴射時期の補正を行い、最終噴射時期を算出する。このステップは、図3のステップS4と同じである。こうして、最終噴射時期に従う燃料噴射が行われる。
代替的に、ステップS16とS17の間に、ステップS13と同様のステップを設けて吸気温偏差ΔT_EGRを再び算出し、該算出した吸気温偏差を用いて噴射時期補正を行ってもよい。
上記実施形態は、ディーゼルエンジンを例に説明したが、本願発明は、ガソリンエンジンなどにも適用可能である。また、本願発明は、汎用の(例えば、船外機等の)内燃機関に適用可能である。
この発明の一実施例に従う、エンジンおよびその制御装置を概略的に示す図。 EGRクーラが正常な場合と劣化している場合の、熱発生率および筒内圧上昇率の挙動を示す図。 この発明の一実施例に従う、EGRクーラの性能に従って燃料噴射を制御する装置のブロック図。 この発明の一実施例に従う、EGRクーラの性能に従って燃料噴射を制御するプロセスのフロー。 この発明の一実施例に従う、EGRクーラの劣化度合いに基づく燃料圧および噴射時期の補正マップを示す図。 この発明の他の実施例に従う、EGRクーラの性能に従って燃料噴射を制御する装置のブロック図。 この発明の他の実施例に従う、EGRクーラの性能に従って燃料噴射を制御するプロセスのフロー。
符号の説明
1 ECU
2 エンジン
36 EGRクーラ
38 温度センサ
45 筒内圧センサ

Claims (2)

  1. 内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射装置と、該内燃機関の排気の一部を吸気に還流する排気還流通路と、該排気還流通路に設けられ、還流する排気を冷却するEGRクーラと、を有する内燃機関の制御装置において、
    前記EGRクーラの冷却性能を検出するEGRクーラ性能検出手段と、
    該EGRクーラ性能検出手段によって検出された前記冷却性能が劣化するほど、前記燃料噴射の圧力増大または燃料噴射時期の遅角のうちの少なくとも一方を行う補正手段と、
    を備える、内燃機関の制御装置。
  2. 前記EGRクーラ性能検出手段は、前記内燃機関がアイドル運転状態にある時の吸気温度に基づいて、前記EGRクーラの性能を検出する、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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