JP4771138B2 - 鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその施工方法 - Google Patents

鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその接合構造の施工方法に関する。
従来より、鉄骨梁とコンクリート柱とをPC鋼材によって圧着接合させる接合構造が提供されている。この接合構造は、コンクリート柱の仕口部内に、鉄骨梁の延在方向に延在するPC鋼材が埋設された構成からなり、このPC鋼材に引張力が導入されるとともにPC鋼材の端部が鉄骨梁端部のエンドプレートに定着されることで、コンクリート柱にプレストレスが付与され、鉄骨梁のエンドプレートがコンクリート体の側面に圧着されるものである。
上記した従来の接合構造においては、その圧着面のプレストレスによる支圧を有効に伝達させるために、鉄骨梁のエンドプレートとコンクリート柱の仕口部側面との間に隙間が設けられ、この隙間にモルタルが充填される。このモルタル充填作業は、PC鋼材に引張力を導入する緊張作業の前に行う必要があり、従来の接合構造では、モルタル硬化後にPC鋼材の緊張作業が行われてコンクリート柱にプレストレスが付与される(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開平5−331912号公報 特開平7−252884号公報
しかしながら、上記した従来の接合構造では、モルタルが硬化しない限りPC鋼材の緊張作業を行うことができないという制限があるため、この制限が工程上不利になる場合があるという問題がある。また、モルタル充填作業に先立って行う鉄骨梁の位置決め作業が煩雑であるという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、モルタル充填やモルタル硬化と無関係に工程を決定できるとともに、鉄骨梁の位置決めを容易に行うことができ、工期の短縮を図ることができる鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその施工方法を提供することを目的としている。
本発明に係る鉄骨梁とコンクリート体との接合構造は、コンクリート体内にPC鋼材が設置され、該PC鋼材に引張力が導入されるとともに、該PC鋼材の端部が、少なくとも端部が鉄骨からなる鉄骨梁の端部に定着されることで、前記PC鋼材に導入される引張力に対する反力が前記鉄骨梁の端部を介して前記コンクリート体に伝達されて該コンクリート体にプレストレスが付与された状態で、該コンクリート体と前記鉄骨梁とが接合される鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、コンクリート体の内部には、PC鋼材を挿通させるためのシース管が埋設され、該シース管の端部には、先端が鉄骨梁の端面に当接されるとともにその中にPC鋼材が挿通される中空のカプラーが取り付けられ、前記PC鋼材に導入される引張力に対する反力を前記鉄骨梁の端面から前記カプラーおよび前記シース管を介して前記コンクリート体に対して伝達可能とされていることを特徴としている。
また、本発明に係る鉄骨梁とコンクリート体との接合構造の施工方法は、コンクリート体内にPC鋼材が設置され、該PC鋼材に引張力が導入されるとともに、該PC鋼材の端部が、少なくとも端部が鉄骨からなる鉄骨梁の端部に定着されることで、前記PC鋼材に導入される引張力に対する反力が前記鉄骨梁の端部を介して前記コンクリート体に伝達されて該コンクリート体にプレストレスが付与された状態で、該コンクリート体と前記鉄骨梁とが接合される鉄骨梁とコンクリート体との接合構造の施工方法において、予め、コンクリート体の内部に、PC鋼材を挿通させるためのシース管を埋設させておき、該シース管の端部に、PC鋼材が挿通される中空のカプラーを取り付け、該カプラーの先端に鉄骨梁の端面を当接させるように、コンクリート体の側方に鉄骨梁を配置し、シース管の中にPC鋼材を挿通させる工程を行い、その後、PC鋼材に引張力を導入するとともに、PC鋼材の端部を鉄骨梁の端面に定着させることにより、前記PC鋼材に導入した引張力に対する反力を前記鉄骨梁の端面から前記カプラーおよび前記シース管を介して前記コンクリート体に伝達して該コンクリート体にプレストレスを付与する工程を行うことを特徴としている。
このような特徴により、PC鋼材に引張力を導入するとき、先端が鉄骨梁の端面に当接するカプラーによって、鉄骨梁の端面からの反力がとられ、鉄骨梁の端面からカプラー、シース管を介してコンクリート体に対してプレストレスによる支圧が有効に伝達される。また、鉄骨梁をコンクリート体の側方に配置する際、鉄骨梁の端面をカプラーの先端に当接させるようにして、鉄骨梁の軸線方向の位置が決定される。
また、本発明は、上記した鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、鉄骨梁の下方に、該鉄骨梁を支持する梁受け材が設けられていることを特徴としている。
このような特徴により、鉄骨梁をコンクリート体の側方に配置する際、梁受け材の上に鉄骨梁を載せて鉄骨梁を配置することで、鉄骨梁の鉛直方向の位置は決定される。
また、本発明は、上記した鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、シース管の端部にカプラーが螺合されることで、カプラーが取り付けられていることを特徴としている。
このような特徴により、カプラーを回転させてカプラーの締め込み度合いを調整することで、カプラーの先端位置が容易に調整される。
また、本発明は、上記した鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、シース管が、中空の異形棒鋼からなることを特徴としている。
このような特徴により、シース管が埋設されて接合部となる領域の応力が分散し易くなる。
本発明に係る鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその施工方法によれば、PC鋼材に引張力を導入するとき、その反力が鉄骨梁の端面からカプラー、シース管を介してコンクリート体に対して伝達されるため、鉄骨梁の端面とコンクリート体の側面との間にモルタル等の充填材を充填することなく、PC鋼材に引張力を導入する緊張作業を行うことができる。これによって、モルタル充填やモルタル硬化と無関係に工程を決定でき、工期の短縮を図ることができる。また、鉄骨梁をコンクリート体の側方に配置する際の鉄骨梁の軸線方向位置は、カプラーによって決定されるため、鉄骨梁の位置決めを容易に行うことができ、これによって、工期の短縮を図ることができる。
また、本発明は、鉄骨梁の下方に、鉄骨梁を支持する梁受け材が設けられている構成にすることにより、鉄骨梁をコンクリート体の側方に配置する際の鉄骨梁の鉛直方向位置は、梁受け材によって決定されるため、鉄骨梁の位置決めを容易に行うことができ、これによって、工期の短縮を図ることができる。
また、本発明は、カプラーをシース管の端部に螺合させることで、カプラーをシース管端部に取り付ける構成とすることにより、カプラーの締め込み度合いを調整することで、カプラーの先端位置が容易に調整されるため、鉄骨梁の軸線方向位置の位置決めを容易に行うことができる。
また、本発明は、中空の異形棒鋼からなるシース管を用いる構成とすることにより、シース管が埋設されて接合部となる領域の応力が分散し易くなるため、接合部の耐力にとって有利となる。
以下、本発明に係る鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその施工方法の実施の形態について、図面に基いて説明する。
まず、鉄骨梁1,1とコンクリート体としてのコンクリート柱2との接合構造の構成について説明する。
図1は鉄骨梁1,1とコンクリート柱2との接合構造の断面図であり、図2は図1に示すA−A間の断面図である。
図1,図2に示すように、本実施の形態では、同軸上に延在する2本の鉄骨梁1,1がコンクリート柱2の仕口部2aを挟んで両側にそれぞれ配設されており、本実施の形態に係る接合構造は、コンクリート柱2の仕口部2a内に、鉄骨梁1,1の軸線延長線に沿って延在する複数のPC鋼材3…を設置し、これらのPC鋼材3…に引張力をそれぞれ導入するとともにPC鋼材3…の両端部を両側の鉄骨梁1,1にそれぞれ定着させることで、コンクリート柱2にプレストレスを付与し、鉄骨梁1,1の端面をコンクリート柱2の仕口部2aの側面に対して充填材8を介してそれぞれ圧着させるものである。
両側の鉄骨梁1,1は、コンクリート柱2に直交する方向にそれぞれ延在されており、コンクリート柱2に対して垂直にそれぞれ配置されている。鉄骨梁1は、長尺の鋼材4(本実施の形態ではH形鋼)の端部に鋼板等のエンドプレート5が付設された構成からなる。エンドプレート5は、鉄骨梁1(鋼材4)の軸線方向に対して垂直に配置されており、鋼材4の端面に溶接接合されている。なお、このエンドプレート5が鉄骨梁1の端面となっている。
なお、本発明に係る鉄骨梁1は、端部が鉄骨造からなる梁であればよく、梁全体が鉄骨(S)造のもの以外に、端部が鉄骨造で、梁中間部がそれ以外の構造、例えば、プレストレスト鉄筋コンクリート(PRC)造や鉄筋コンクリート(RC)造、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造、鋼管コンクリート(SC)造からなる梁構造体も含む概念である。
コンクリート柱2は、柱全体或いは柱の一部がプレキャスト鉄筋コンクリートからなる柱であり、少なくとも仕口部2aがプレキャスト鉄筋コンクリートで形成されている。コンクリート柱2の仕口部2aには、PC鋼材3を挿通させるためのシース管6…が複数埋設されている。複数のシース管6…は、鉄骨梁1,1の軸線延長線に沿ってそれぞれ延在されており、互いに間隔をあけて平行に配置されている。また、複数のシース管6…は、コンクリート柱2側方に配設された鉄骨梁1のエンドプレート5に対向する位置にそれぞれ配置されており、エンドプレート5の外縁に沿って並べられている。
シース管6は、外周面に凹凸が形成された異形棒鋼の中心に、軸方向に延在する貫通孔6aを形成してなる中空の部材であり、その中には、PC鋼材3が挿通されている。シース管6の両端部6b,6bは、外径が拡径されているとともに内周面にネジ山が形成されており、シース管6は、両端にそれぞれ雌ネジが形成された構成になっている。また、シース管6の両端面は、コンクリート柱2(仕口部2a)の側面にそれぞれ面一になっており、シース管6の雌ネジ状の両端部6b,6bは、コンクリート柱2(仕口部2a)の側方に向けてそれぞれ開放されている。
シース管6の雌ネジ状の両端部6b,6bには、カプラー7,7がそれぞれ取り付けられている。このカプラー7は、雄ネジ部7aの先端にナット状の頭部7bが付設した構成からなる頭付きボルト状の部材である。また、カプラー7は、軸方向に延在する貫通孔7cを有する中空の部材であり、その中にPC鋼材3が挿通される構成となっている。このような構成からなるカプラー7は、その雄ネジ部7aが雌ネジ状のシース管6の両端部6bに螺合されることで取り付けられており、コンクリート柱2の仕口部2aの側面から突出した状態で取り付けられている。突出したカプラー7の先端(頭部7b)は、コンクリート柱2の側方に配置された鉄骨梁1のエンドプレート5に当接されており、このカプラー7によって、エンドプレート5とコンクリート柱2(仕口部2a)の側面との間に所定幅の隙間Cが確保されている。なお、この隙間Cの中に無収縮モルタル等からなる充填材8が充填されており、エンドプレート5とコンクリート柱2(仕口部2a)の側面との間に充填材8が介在された状態になっている。
上記したシース管6および両側のカプラー7,7の中には、PC鋼材3が所定の引張力が導入された状態で挿設されている。このPC鋼材3は、コンクリート柱2の仕口部2aにプレストレスを付与するための緊張材であり、例えば、高張力鋼からなる鋼棒、鋼線、鋼より線、或いは鋼線や鋼より線を束ねたケーブル等である。PC鋼材3の両端部は、カプラー7,7の先端からそれぞれ突出されており、エンドプレート5,5に形成された図示せぬ孔にそれぞれ挿通されてエンドプレート5,5をそれぞれ貫通している。エンドプレート5,5を貫通したPC鋼材3の両端部には、PC鋼材3の端部を掴持して固定する定着具9,9がそれぞれ取り付けられており、PC鋼材3は、引張力が導入された状態で、その両端が鉄骨梁1,1にそれぞれ定着されている。
また、両側の鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5の下方には、これらの鉄骨梁1,1をそれぞれ支持するための梁受け材10,10がそれぞれ設けられている。梁受け材10は、エンドプレート5の下辺に沿って延在する山形鋼等の鋼材からなり、コンクリート柱2の側面に複数のボルト11…によって固定されている。
次に、上記した構成からなる鉄骨梁1,1とコンクリート柱2との接合構造の施工方法について説明する。
まず、所定位置にコンクリート柱2を構築する工程を行う。具体的には、プレキャストコンクリートからなるコンクリート柱2を所定位置および所定向きに配置し、図示せぬ下側の柱に継手させる。なお、このコンクリート柱2の仕口部2aには、予め、複数のシース管6…が所定位置に埋設されている。
次に、雌ネジ状に形成された複数のシース管6…の両端部6bにカプラー7…をそれぞれ取り付け、コンクリート柱2の仕口部2aの両側方に鉄骨梁1,1をそれぞれ配置し、複数のシース管6…の中にPC鋼材3…をそれぞれ挿通させる工程を行う。具体的には、まず、複数のシース管6…の両端部6bにカプラー7…をそれぞれ螺合させ、これらのカプラー7…の先端面が所定位置(鉄骨梁1端面の所望位置)に配置されるように、複数のカプラー7…の締め込み度合いをそれぞれ調整する。一方、梁受け材10,10をコンクリート柱2の仕口部2aの両側面にそれぞれ取り付ける。その後、梁受け材10の上にエンドプレート5を載せて鉄骨梁1を支持させ、コンクリート柱2の両側に鉄骨梁1,1をそれぞれ配置する。このとき、鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5を複数のカプラー7…の先端面にそれぞれ当接させるようにして、鉄骨梁1,1の軸方向の位置を調整するとともに、エンドプレート5,5に形成された図示せぬ孔とカプラー7…の貫通孔7c…との孔合わせをして、鉄骨梁1,1の横方向(軸方向に直交する水平方向)の位置を調整する。なお、鉄骨梁1,1の高さ方向の位置は、梁受け材10,10の設置高さを調整することで調整される。その後、エンドプレート5,5の図示せぬ複数の孔にPC鋼材3…をそれぞれ差し込み、カプラー7…の貫通孔7c…およびシース管6…の貫通孔6a…にPC鋼材3…をそれぞれ挿通させる。
次に、鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5を複数のカプラー7…の先端にそれぞれ当接させた状態で、複数のPC鋼材3…に引張力をそれぞれ導入するとともに、PC鋼材3…の両端部を鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5にそれぞれ定着させる工程を行う。具体的には、一方のエンドプレート5から突出するPC鋼材3の一方の端部に定着具9を取り付けて、他方のエンドプレート5から突出するPC鋼材3の他方の端部に図示せぬ緊張装置を装着させ、この緊張装置によってPC鋼材3を引張って当該PC鋼材3に引張力を導入する。そして、PC鋼材3に所定の引張力が導入されたところで、PC鋼材3の他方の端部に定着具9を取り付け、その後、図示せぬ緊張装置をPC鋼材3から取り外す。この緊張作業を複数のPC鋼材3…についてそれぞれ行う。これにより、コンクリート柱2の仕口部2aにプレストレスが付与され、両側の鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5がカプラー7の先端面にそれぞれ圧着される。なお、上記した緊張作業は、複数のPC鋼材3…について1本づつ緊張させてもよく、或いは、2本以上のPC鋼材3…をまとめて一度に緊張させてもよい。
次に、コンクリート柱2(仕口部2a)の側面と両側の鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5との間に形成された隙間C,Cに充填材8,8をそれぞれ充填する工程を行う。具体的には、エンドプレート5,5の周りに隙間C,Cを塞ぐ図示せぬ型枠を建て込み、この型枠とエンドプレート5とコンクリート柱2の側面とで囲まれた中に充填材8を注入する。そして、充填された充填材8が硬化した後、図示せぬ型枠を脱型する。
上記した構成からなる鉄骨梁1,1とコンクリート柱2との接合構造、およびその施工方法によれば、PC鋼材3に引張力を導入するとき、先端が鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5に当接する複数のカプラー7…によって、エンドプレート5,5からの反力がとられ、カプラー7…およびシース管6…を介してコンクリート柱2に対してプレストレスによる支圧が有効に伝達される。このため、鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5とコンクリート柱2の側面との間に形成された隙間C,Cに充填材8,8を充填する前に、PC鋼材3…に引張力を導入する緊張作業を行うことができる。これによって、充填材8の充填や硬化と無関係に工程を決定でき、工期の短縮を図ることができる。
また、鉄骨梁1,1をコンクリート柱2の側方に配置する際の鉄骨梁1,1の軸線方向の位置は、複数のカプラー7…によって決定される。このため、鉄骨梁1,1の位置決めを容易に行うことができ、これによって、工期の短縮を図ることができる。
また、鉄骨梁1,1の下方に、鉄骨梁1,1を支持する梁受け材10,10が設けられているため、鉄骨梁1,1をコンクリート柱2の側方に配置する際の鉄骨梁1,1の鉛直方向の位置は、梁受け材10,10によって決定される。このため、鉄骨梁1,1の位置決めを容易に行うことができ、これによって、工期の短縮を図ることができる。
また、雄ネジ部7aを有するカプラー7は、シース管6の雌ネジ状の端部に螺合されることで取り付けられているため、カプラー7の締め込み度合いを調整することで、カプラー7の先端位置が容易に調整される。これにより、鉄骨梁鉄骨梁1,1の軸線方向位置の位置決めを容易に行うことができる。
また、中空の異形棒鋼からなるシース管6…を用いているため、シース管6…が埋設されて接合部となるコンクリート柱2の仕口部2aの応力が分散し易くなる。これは、コンクリート柱2の仕口部2aの耐力にとって有利となる。
以上、本発明に係る鉄骨梁とコンクリート体との接合構造、およびその施工方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、コンクリート体としてプレキャストコンクリートからなるコンクリート柱2が形成されているが、本発明に係るコンクリート体は、柱だけでなく壁や梁であってもよい。具体的には、コンクリート壁の壁面に鉄骨梁を接合させる接合構造であってもよく、或いは、コンクリート梁(例えば大梁等)の側面に鉄骨梁(例えば小梁等)を接合させる接合構造であってもよい。また、本発明は、プレキャストコンクリートからなるコンクリート体に限定されず、在来工法により構築されるコンクリート体であってもよい。
また、上記した実施の形態では、コンクリート柱2の両側に鉄骨梁1,1が配設されているが、本発明は、コンクリート体の一方の側方に鉄骨梁が配設されている場合であってもよい。さらに、本発明は、互いに直交する方向に延在されている複数の鉄骨梁がコンクリート柱にそれぞれ接合され、鉄骨梁がコンクリート柱を中心にして平面視L字状又は平面視T字状に配設されていてもよく、或いは、鉄骨梁がコンクリート柱を中心にして平面視十字状に配設されていてもよい。
また、上記した実施の形態では、PC鋼材3の両端が、エンドプレート5とカプラー7と定着具9とからなる定着構造によってそれぞれ定着されているが、本発明は、PC鋼材の一方の端部を上記した実施の形態と同様の定着構造によって定着させ、PC鋼材の他方の端部を他の定着構造によって定着させてもよい。
また、上記した実施の形態では、シース管6の両端面はコンクリート柱2の側方にそれぞれ開放され、PC鋼材3はコンクリート柱2を貫通した状態で設置されており、PC鋼材3の両端が、コンクリート柱2の外で定着されているが、本発明は、シース管の一方の端面だけがコンクリート柱の側方に開放されており、PC鋼材をコンクリート体に貫通させずに、PC鋼材の他方の端部をコンクリート体の内部に定着させてもよい。
また、上記した実施の形態では、鉄骨梁1,1を支持する梁受け材10,10として、コンクリート柱2の側面に取り付けられる鋼材を用いているが、本発明は、コンクリート体以外の場所に取り付けられた梁受け材であってもよく、例えば、仮設足場等に架け渡されたコーベル(腕木)であってもよい。
また、上記した実施の形態では、カプラー7がシース管6の端部に螺合されているが、本発明は、カプラーがシース管の端部に圧入される構成であってもよく、或いは、シース管の端部の内周面とカプラーの基端部の外周面に互いに噛合し合う凹凸がそれぞれ形成され、カプラーがシース管に段階的にグリップされる構成であってもよい。
また、上記した実施の形態では、シース管6として、中心に貫通孔6aを有する中空の異形棒鋼が用いられているが、本発明は、中空異形棒鋼以外のものからなるシース管であってもよく、例えば、プラスチック製のシース管であってもよい。
また、上記した実施の形態では、シース管6の端部にカプラー7を取り付けた後、鉄骨梁1を配置し、その後、PC鋼材3をシース管6やカプラー7の中に挿通させているが、本発明は、シース管の端部にカプラーを取り付けた後、PC鋼材をシース管やカプラーの中に挿通させ、その後、鉄骨梁を配置してもよく、或いは、PC鋼材をシース管の中に挿通させた後、カプラーの中にPC鋼材を挿通させつつカプラーをシース管の端部に取り付け、その後、鉄骨梁を配置してもよい。
また、上記した実施の形態では、PC鋼材3に引張力を導入してコンクリート柱2の仕口部2aにプレストレスを付与した後に、鉄骨梁1,1のエンドプレート5,5とコンクリート柱2の側面との間にモルタル等からなる充填材8,8をそれぞれ充填しているが、本発明は、鉄骨梁の端面とコンクリート体の側面との間が中空のままでもよく、充填材を充填しない構成としてもよい。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成を周知の構成に置き換えることは可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明に係る実施の形態を説明するための鉄骨梁とコンクリート体との接合部の断面図である。 図1に示すA−A間の断面図である。
符号の説明
1 鉄骨梁
2 コンクリート柱(コンクリート体)
3 PC鋼材
5 エンドプレート(鉄骨梁の端部)
6 シース管
7 カプラー
10 梁受け材

Claims (5)

  1. コンクリート体内にPC鋼材が設置され、該PC鋼材に引張力が導入されるとともに、該PC鋼材の端部が、少なくとも端部が鉄骨からなる鉄骨梁の端部に定着されることで、前記PC鋼材に導入される引張力に対する反力が前記鉄骨梁の端部を介して前記コンクリート体に伝達されて該コンクリート体にプレストレスが付与された状態で、該コンクリート体と前記鉄骨梁とが接合される鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、
    コンクリート体の内部には、PC鋼材を挿通させるためのシース管が埋設され、
    該シース管の端部には、先端が鉄骨梁の端面に当接されるとともにその中にPC鋼材が挿通される中空のカプラーが取り付けられ
    前記PC鋼材に導入される引張力に対する反力を前記鉄骨梁の端面から前記カプラーおよび前記シース管を介して前記コンクリート体に対して伝達可能とされていることを特徴とする鉄骨梁とコンクリート体との接合構造。
  2. 請求項1記載の鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、
    鉄骨梁の下方に、該鉄骨梁を支持する梁受け材が設けられていることを特徴とする鉄骨梁とコンクリート体との接合構造。
  3. 請求項1または2記載の鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、
    シース管の端部にカプラーが螺合されることで、カプラーが取り付けられていることを特徴とする鉄骨梁とコンクリート体との接合構造。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の鉄骨梁とコンクリート体との接合構造において、
    シース管が、中空の異形棒鋼からなることを特徴とする鉄骨梁とコンクリート体との接合構造。
  5. コンクリート体内にPC鋼材が設置され、該PC鋼材に引張力が導入されるとともに、該PC鋼材の端部が、少なくとも端部が鉄骨からなる鉄骨梁の端部に定着されることで、前記PC鋼材に導入される引張力に対する反力が前記鉄骨梁の端部を介して前記コンクリート体に伝達されて該コンクリート体にプレストレスが付与された状態で、該コンクリート体と前記鉄骨梁とが接合される鉄骨梁とコンクリート体との接合構造の施工方法において、
    予め、コンクリート体の内部に、PC鋼材を挿通させるためのシース管を埋設させておき、
    該シース管の端部に、PC鋼材が挿通される中空のカプラーを取り付け、該カプラーの先端に鉄骨梁の端面を当接させるように、コンクリート体の側方に鉄骨梁を配置し、シース管の中にPC鋼材を挿通させる工程を行い、
    その後、PC鋼材に引張力を導入するとともに、PC鋼材の端部を鉄骨梁の端面に定着させることにより、前記PC鋼材に導入した引張力に対する反力を前記鉄骨梁の端面から前記カプラーおよび前記シース管を介して前記コンクリート体に伝達して該コンクリート体にプレストレスを付与する工程を行うことを特徴とする鉄骨梁とコンクリート体との接合構造の施工方法。
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