JP4769073B2 - 建築板の塗装装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吐出口から塗料を噴射することにより建築板を塗装する建築板の塗装装置に関するものである。
従来から、外装材や内装材に用いるセメント基材の建築板を製造する工程において表面側となる一面に意匠を施すための塗装技術として、多数個の微細な吐出口を備えたノズルヘッドから塗料を噴射させることにより、建築板に対して非接触で塗装する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。ノズルヘッドは吐出口ごとに塗料の噴射の要否を制御することができ、ノズルヘッドを制御するソフトウェアを変更するだけで、様々な意匠を実現することができるという利便性を有している。この種の塗装技術は、インクジェット方式として知られている。
ところで、インクジェット方式による塗装技術ではないが印刷用紙にインクジェット方式で印刷する技術として、印刷用紙の周囲に余白が生じないように印刷する縁なし印刷と称する技術が知られている。縁なし印刷では、印刷用紙よりも大きい印刷パターンを生成し、印刷パターンの一部が印刷用紙の外側にはみ出すように印刷することによって印刷用紙の周囲に余白が生じるのを防止している。また、印刷用紙の外側に着弾するインク滴によるインクミストの発生を抑制するために、印刷用紙の搬送方向に直交する方向の両端(左右端)付近に印刷用紙の外側まで延長されたマスク領域を設定し、マスク領域ではドットサイズを大きくすることが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。マスク領域の境界は印刷用紙の端縁とは必ずしも一致するものではなく、マスク領域の境界は印刷用紙の内側に設定してもよいと記載されている。また、特許文献2には、印刷用紙の搬送時の位置ずれを検出するために紙端検出回路が設けられている。
特開2005−74686号公報 特開2005−1202号公報
上述した特許文献2に記載の技術では、対象が印刷用紙であるから対象の寸法には実質的なばらつきがなく、装置に対する印刷用紙の位置ずれを紙端検出回路により検出し、印刷用紙の位置に応じて印刷パターンの位置を補正するのであって、マスク領域は印刷パターンの位置の補正に伴って移動する。
しかしながら、上述したセメント基材などの建築板では塗装するまでの工程における収縮の程度に応じて塗装時の寸法にはばらつきが生じる。建築板は、幅が400〜1000mm、長さが2500〜3000mm程度であり、幅、長さともに2〜3mm程度の誤差を生じることが知られている。したがって、装置に対する建築板の位置を検出するだけでは、建築板に余白が形成されないように印刷できるという保証が得られない。
もちろん、マスク領域の幅を建築板の寸法誤差よりも大きくなるように設定すれば余白が形成されないように印刷することは可能であるが、マスク領域ではドットサイズが異なるから、マスク領域が建築板に重複すると建築板の周部に色むらが生じ、多数枚を並べて配置する必要のある建築板では、建築板同士の境界付近に生じる色むらによって違和感を生じる可能性がある。
さらに、特許文献2には、マスク領域に吐出されるインク滴を間引き処理することにより、印刷に用いられないインクの量を低減することが考えられているが、間引き処理をしたとしても、マスク領域はインクを吐出させなければならない領域であるから、インクの無駄な消費を実質的になくすことにはならず、インクの消費量の増加は避けられない。とくに、建築板の塗装における塗料の無駄は大幅なコスト高につながり好ましくない。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、建築板の周部において塗装されてない余白が形成されるのを防止しながらも塗料が無駄に消費されるのを防止した建築板の塗装装置を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、建築板を載せて一方向に搬送する搬送装置と、搬送装置の搬送方向における中間部の上方に配置され搬送装置により搬送される建築板の一面に塗料を噴射する多数個の吐出口を有するノズルヘッドを備えた塗装装置本体と、建築板に塗装する領域よりも大きい寸法の塗装パターンを格納したパターン記憶装置と、ノズルヘッドの下を通過する際の建築板の位置および寸法を計測し計測された建築板の位置および寸法により決まる塗装範囲に相当する領域を塗装パターンから抽出する範囲決定装置と、パターン記憶装置に格納された塗装パターンのうち範囲決定装置により抽出された領域の塗装に関与する吐出口から塗料を噴射することにより塗装パターンの一部領域を建築板に塗装し塗装に関与しない吐出口からの塗料の噴射を禁止する塗装制御装置とを備え、前記範囲決定装置は、前記搬送装置の上方に配置され前記建築板の前記一面に光ビームを照射するとともにその反射光を用いて建築板の有無を検出する物体センサと、物体センサが建築板を検出している期間を用いて搬送方向における塗装範囲を決定する第1の範囲決定部と、搬送装置の上方に配置され建築板の前記一面に対して搬送方向に交差する方向について建築板よりも広幅の光パターンを照射するとともにその反射光のパターン形状を検出する幅センサと、幅センサにより検出されたパターン形状を用いて搬送方向と直交する方向における建築板の塗装範囲を決定する第2の範囲決定部とを備え、前記物体センサと前記幅センサとは搬送方向に配列されており、前記範囲決定装置は、前記物体センサにより前記建築板が検出されてから前記建築板が前記幅センサによる検出位置に到達するまでの時間を前記物体センサと前記幅センサとの検出結果から求め、当該時間により前記物体センサの出力と前記幅センサの出力とを対応付け、前記塗装制御装置は、第1の範囲決定部と第2の範囲決定部とにより決定された塗装範囲に相当する領域を前記塗装パターンから抽出して建築板に塗装するようにノズルヘッドからの塗料の噴射量を制御することを特徴とする。
この構成によれば、建築板に塗装する領域よりも大きい寸法の塗装パターンを設定しておき、範囲決定装置において建築板の計測結果に基づいて決定した塗装範囲に相当する領域を塗装パターンから抽出し、この塗装範囲の塗装に必要な吐出口のみから塗料を噴射させるので、建築板に塗装する範囲と塗料を噴射する範囲とをほぼ一致させることができ、建築板の周部において塗装されてない余白が形成されるのを防止するのはもちろんのこと、建築板の塗装に関与しない吐出口については塗料を噴射させないことで塗料が無駄に消費されるのを防止することができる。また、不要箇所に塗料を噴射しないことにより不要箇所への塗料の付着が抑制されるから、不要箇所に付着した塗料の除去のためのメンテナンス作業が軽減される。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、搬送方向と直交する方向では、前記ノズルヘッドの吐出口を並べた領域の寸法が前記建築板の寸法よりも大きいことを特徴とする。
この構成によれば、建築板の搬送方向に直交する方向にノズルヘッドを移動させることなく建築板に塗装することができ、しかも、建築板が搬送方向に直交する方向に伸縮しても、建築板の全面に塗装を施すことができる。また、ノズルヘッドを移動させないから、建築板の位置管理のみを行えば、建築板の所望位置に塗装を施すことができ、建築板とノズルヘッドとがともに移動する場合に比較すると、塗料の液滴を建築板に落下させる位置の制御が容易であり、精度の高いパターンを建築板に形成することができる。
しかも、建築板の搬送方向と搬送方向に直交する方向とについてそれぞれ位置および寸法を計測するから、各方向に関する計測の分解能を高めやすく、精度のよい計測が可能になる。その結果、塗装範囲を精度よく決定することができ、建築板に塗り残しを形成せず、かつ塗料の無駄な噴出を防止することができる。
とくに、物体センサと幅センサとが離れて位置しているにもかかわらず、物体センサにより建築板が検出されたタイミングによって幅センサが建築板のどの部位の幅を計測しているかを知ることができるから、幅センサにおいて建築板ではなく搬送装置などの寸法を計測してしまうことによる誤計測を防止し、建築板の位置および寸法に関する正確な情報を得ることができる。つまり、塗装範囲を正確に決定することができる。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記第2の範囲決定部は、搬送方向と直交する方向における前記建築板の寸法について搬送方向のプロファイルに応じた塗装範囲を決定することを特徴とする。
この構成によれば、建築板の搬送方向と直交する方向における寸法について搬送方向のプロファイルとして検出し、このプロファイルを用いて塗装範囲を決定するから、建築板の搬送方向と直交する方向の寸法が搬送方向の各位置において異なっていても、塗装範囲を正確に決定することができる。
本発明の構成によれば、建築板に塗装する範囲と塗料を噴射する範囲とをほぼ一致させることができるから、建築板の周部において塗装されてない余白が形成されるのを防止するのはもちろんのこと、建築板の塗装に関与しない吐出口については塗料を噴射させないことで塗料が無駄に消費されるのを防止することができるという利点を有する。また、不要箇所に塗料を噴射しないことにより不要箇所への塗料の付着が抑制されるから、不要箇所に付着した塗料の除去のためのメンテナンス作業が軽減されるという利点もある。
本実施形態は、抄造により形成されたコンクリート基材の定尺の建築板を塗装の対象としているが、他の材料の建築板であっても本発明の塗装技術は適用可能である。また、以下に説明する塗装装置は、幅寸法がほぼ1:2である狭幅の建築板と広幅の建築板との塗装が可能であり、狭幅の建築板の塗装を行う場合には、2枚を並列に並べて塗装することが可能になっている。建築板は長手方向に搬送される。
塗装装置は、図2、図3に示すように、抄造後に裁断し乾燥させた建築板Aが前工程から投入されるとともに建築板Aの幅方向についておよその位置を決める第1位置決め部D1と、建築板Aの幅方向の位置をさらに正確に決める第2位置決め部D2とを備える。第1位置決め部D1および第2位置決め部D2を通り幅方向の位置決めがなされた建築板Aは塗装部D3に搬送される。塗装部D3において塗装された建築板Aは、取出部D4から次工程に排出される。
第1位置決め部D1から取出部D4までの建築板Aの搬送は、後述するローラコンベア11とベルトコンベア12とからなる搬送装置1により行われる。搬送装置1は、建築板Aを一直線上の搬送方向Xに搬送するものであって、建築板Aは搬送方向Xに沿って前工程から投入され搬送方向Xに沿って次工程に送り出される。搬送装置1を構成するローラコンベア11は第1位置決め部D1に配置され、ベルトコンベア12は残りの部位に配置される。
ローラコンベア11は、複数本のローラ13を搬送方向に配列した構成を有し、各ローラ13の回転軸は水平面上で平行であるが、建築板Aの搬送方向Xに対しては傾斜するように配置される。言い換えると、各ローラ13の図2における上端が下端よりも矢印Xの向きにずれて位置する。したがって、建築板Aの搬送方向に対して図2の下向きに建築板Aが付勢される。ローラコンベア11には建築板Aの幅方向の一側面が当接する多数個の位置決めロール14a,14bが配置される。
位置決めロール14a,14bは、ゴム弾性を有する材料により形成されており、上下方向の回転軸を有し搬送方向Xに列設される。位置決めロール14aはローラコンベア11の幅方向の一端部に設けられ、位置決めロール14bはローラコンベア11の幅方向の中央部に設けられる。つまり、塗装の対象には狭幅の建築板Aと広幅の建築板Aとの2種類があり、狭幅の建築板Aを塗装する場合には2枚の建築板Aを幅方向に並べて配置するから、各建築板Aの一側面がそれぞれ当接するように2列の位置決めロール14a,14bが用いられる。広幅の建築板Aを塗装する場合には中央部の位置決めロール14bがローラコンベア11の上に突出しないように位置決めロール14bを下方に移動させる。この状態では、位置決めロール14aのみが建築板Aの位置決めに利用される。
ベルトコンベア12には、搬送方向Xに直交する方向において2本のタイミングベルト15a,15bを並設してある。各タイミングベルト15a,15bは、それぞれ狭幅の建築板Aを載置する幅を有している。タイミングベルト15a,15bの上では建築板Aは滑ることなく搬送される。第2位置決め部D2には、建築板Aを幅方向において位置決めするために、建築板Aを幅方向に押し付ける複数組のプッシャ16a,16bが設けられる。プッシャ16a,16bは各タイミングベルト15a,15bごとに3個ずつ設けられており、建築板Aを長手方向の複数箇所で押すことができるように配置される。
各タイミングベルト15a,15bの両側には、それぞれプッシャ16a,16bと位置決めロール17a,17bとが設けられ、プッシャ16aによって狭幅の建築板Aを位置決めロール17aに押し付け、またプッシャ16bによって狭幅の建築板Aを位置決めロール17bに押し付ける。つまり、プッシャ16a,16bと位置決めロール17a,17bとは各タイミングベルト15a,15bの両側に振り分けて配置される。
プッシャ16aと位置決めロール17bとは上下方向に移動可能であり、広幅の建築板Aの塗装を行う場合には、プッシャ16aと位置決めロール17bとをタイミングベルト15a,15bの上面から下方に後退させる。したがって、広幅の建築板Aを塗装する際にはプッシャ16bにより建築板Aを位置決めロール17aに押し付けることになる。
プッシャ16a,16bは、建築板Aの幅方向において移動可能であって、建築板Aの規格の差によって幅寸法に相違があっても、調節範囲内であれば建築板Aの幅寸法の差異を吸収することができる。また、建築板Aの幅方向の一側縁で位置を決めているから、建築板Aの幅寸法が異なっていても同じ基準で建築板Aの位置を規定することができ、結果的に幅寸法の異なる建築板Aに対してプッシャ16a,16bの調節のみで対応することが可能になる。
塗装部D3には、建築板Aの位置および寸法を計測する範囲決定装置4と、建築板Aの一面(以下、塗装面と呼ぶ)に塗装を施す塗装装置本体3とが配置される。塗装装置本体3には、狭幅の建築板Aの塗装面に幅方向の全長に亘って塗料を噴射させる複数個(図示例では狭幅の各1枚の建築板Aごとに4個ずつ)のノズルヘッド31a,31b,31c,31dが搬送方向Xに沿って配列される。
ところで、塗装対象である建築板Aには種々の規格寸法があるから、塗装装置本体3は建築板Aの規格寸法のうちの最大寸法に対応可能となるように構成されている。すなわち、塗装面の幅方向において、ノズルヘッド31a,31b,31c,31dによる塗料の噴射可能範囲の寸法は、塗装対象である狭幅の建築板Aのうち幅方向の寸法が最大であるものよりもやや大きく設定されている(たとえば、5mm大きくする)。
各ノズルヘッド31a,31b,31c,31dは、それぞれ単色の塗料を噴射する。各ノズルヘッド31a,31b,31c,31dから噴射する塗料の色は、図示例ではそれぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックを想定しており、1枚の建築板Aに4色の塗装を施すことによりフルカラーの塗装が可能になっている。
各色の4個のノズルヘッド31a,31b,31c,31dは、各タイミングベルト15a,15bごとにまとめて配置され、各タイミングベルト15a,15bにおいては、ノズルヘッド31a,31b,31c,31dのまとまりが互いに搬送方向Xにずれて配置される。なお、塗装装置本体3を通過する際には建築板Aを幅方向において位置決めしていないが、タイミングベルト15a,15bで搬送する間には実質的な位置ずれは生じない。
各ノズルヘッド31a,31b,31c,31dは、図4に示すように、ヘッドボックス32に複数個の単体ヘッド33を装着した構成を有する。各単体ヘッド33の一面には、図5に示すように、微小な吐出口34が4列開口している。単体ヘッド33は、図示しないピエゾ素子を備え、単体ヘッド33に導入された塗料をピエゾ素子で発生させた圧力により吐出口34から押し出し、吐出口34から微小な液滴として噴射させる。
単体ヘッド33において吐出口34が開口する面は矩形状であり、吐出口34は矩形の長辺に沿って配列されている。単体ヘッド33は吐出口34が開口する面の長辺が建築板Aの搬送方向に対して傾斜する形でヘッドボックス32に取り付けられる。したがって、建築板Aの搬送方向に対して直交する方向については隣接する吐出口34の間隔を見かけ上小さくすることができる。たとえば、単体ヘッド33の一面の長辺に沿って100dpi程度のピッチで吐出口34を形成している場合であっても、建築板Aの搬送方向に対して直交する方向において300dpi程度のピッチのドットを形成することができる。
建築板Aに塗装する塗装パターンはパターン記憶装置5にパターンデータとして格納されており、塗装制御装置6がパターン記憶装置5からパターンデータを読み出しノズルヘッド31a,31b,31c,31dの各吐出口34ごとに塗料の吐出量を指示する。パターン記憶装置5および塗装制御装置6は、コンピュータを用いて構成され適宜のプログラムを実行することにより機能が実現される。また、塗装パターンは、グラフィックソフトを用いて作成したり実写画像に基づいて作成する。
建築板Aの寸法は、抄造から塗装に至るまでの様々な工程で伸縮するものであって、極端なばらつきが生じないように製造しても2〜3mm程度の範囲で誤差が生じる。本実施形態では、上述したようにノズルヘッド31a,31b,31c,31dからの塗料の噴射可能範囲の寸法を、塗装対象である建築板Aのうちで最大幅を持つものよりも5mm程度大きく設定している。つまり、ノズルヘッド31a,31b,31c,31dからの塗料の噴射可能範囲は、建築板Aの幅方向における寸法のばらつきに対応できる関係になっている。
そこで、パターン記憶装置5に格納される塗装パターンについてもノズルヘッド31a,31b,31c,31dのすべての吐出口34が利用可能になるように設定してある。したがって、パターン記憶装置5に格納されている塗装パターンについても、塗装対象である建築板Aの幅寸法よりも幅寸法が大きくなるように設定される。建築板Aの寸法誤差は幅方向だけではなく、建築板Aの搬送方向である長手方向についても生じる。そこで、塗装パターンは建築板Aの長手方向の寸法も建築板Aより大きくなるように設定される。
ところで、ノズルヘッド31a,31b,31c,31dから塗料を噴射するタイミングは、図1に示すように、範囲決定装置4による計測結果を用いて決定される。範囲決定装置4は、塗装部D3において塗装装置本体3と第2位置決め部D2との間の部位において搬送装置1の上方に配置された物体センサ41および幅センサ42の2種類のセンサを備え、物体センサ41と幅センサ42とは建築板Aの搬送方向に配列される。幅センサ42は物体センサ41により建築板Aが検出された後に、物体センサ41による検出に同期して動作する。つまり、物体センサ41により建築板Aが検出されてから建築板Aが幅センサ42による検出位置に到達するまでの時間を物体センサ41と幅センサ42との検出結果から求め、当該時間を考慮して物体センサ41の出力と幅センサ42の出力とを対応付けるのである。この処理により、建築板Aの長手方向の位置ごとの建築板Aの幅寸法を知ることができる。
物体センサ41は、建築板Aの塗装面に対してレーザ光のような光ビームを照射して点状の光スポットを形成し、光スポットの反射光をPSDのような位置検知素子により受光することにより、光スポットが形成されている面までの距離を計測する測距センサを用いて構成されている。また、光ビームは建築板Aの幅方向の中央付近で塗装面に略直交するように照射される。したがって、物体センサ41では距離の変化により建築板Aの有無を検出することができ、物体センサ41と各ノズルヘッド31a,31b,31c,31dとのそれぞれ距離および搬送装置1の搬送速度を用いることによって、各ノズルヘッド31a,31b,31c,31dから塗料を噴射するタイミングを決定することができる。さらに、物体センサ41が建築板Aを検出している時間を求めることができるから、この時間と搬送装置1による建築板Aの搬送速度とを用いると、搬送方向における建築板Aの長さ寸法を求めることができる。建築板Aの前端位置および長さ寸法を求める演算は、第1の範囲決定部43において行う。
一方、幅センサ42は、建築板Aの幅方向に延長されたスリット光(建築板Aの塗装面に線状のパターンを形成する光パターン)を建築板Aの塗装面に斜め上方から照射する光源42aと、光源42aからスリット光を照射することにより形成された線状のパターンを撮影するTVカメラ42bとにより構成される。光源42aから建築板Aへのスリット光の照射方向は建築板Aの搬送方向に対して傾斜する。また、スリット光の長さは建築板Aの幅寸法よりも大きく、スリット光は両端部が建築板Aからはみ出すように形成される。
このような光パターンを形成することにより、スリット光の両端部には建築板Aの幅方向の両端に対応する段差が形成される。言い換えると、スリット光の両端部の段差間の距離が建築板Aの幅方向の寸法に対応することになる。したがって、TVカメラ42bにより撮像された画像内で段差間の距離を求めると、建築板Aの幅寸法を求めることができる。また、TVカメラ42bにより撮影された画像内でスリット光に段差が形成されている位置を求めることにより、搬送装置1に対する建築板Aの幅方向における位置を確認することができる。建築板Aの幅寸法および幅方向の位置を求める演算は、第2の範囲決定部44において行う。なお、建築板Aの塗装面に形成される凹凸によってスリット光の長さが変化することのないように、光源42aはスリット光が長手方向において平行光線となるように構成するのが望ましい。
第1の範囲決定部43および第2の範囲決定部44において、建築板Aの長さ寸法および搬送方向における位置と幅寸法および幅方向における位置とが算出されると、塗装装置本体3において建築板Aを実際に塗装する範囲決定することができる。そこで、第1の範囲決定部43と第2の範囲決定部44とによる計測結果を塗装制御装置6に与え、塗装制御装置6においてパターン記憶装置5から読み出して塗装装置本体3に与える塗装パターンの範囲を決定する。
つまり、塗装パターンのうち建築板Aの塗装面に合致する範囲のパターンデータだけを塗装装置本体3に与えるのであって、建築板Aの塗装面からはみ出すパターンデータは塗装装置本体3には与えないようにする。このようにパターンデータの範囲を絞り込むことによって、建築板Aの塗装面の範囲外に塗料を噴射させる吐出口34からは塗料が噴射されず、不要な領域への塗料の噴射による塗料の無駄を防止することができる。しかも、建築板Aの塗装面には前面に渡って塗料が噴射されるから、塗り残し(余白)が生じることがなく、塗装面の全面に亘って塗装することができる。
ここにおいて、第1の範囲決定部43では建築板Aの幅方向の中央付近に光ビームを照射して長手方向の両端位置を検出した結果を用いているから特段の補正は不要であるが、第2の範囲決定部44では建築板Aの長手方向の全長に亘って幅寸法を検出すると、建築板Aの位置に応じて幅寸法が変化する可能性がある。そこで、1枚の建築板Aについては幅寸法や幅方向の位置は変化しないと仮定して建築板Aの長手方向の1箇所でのみ幅寸法を検出するか、あるいは1枚の建築板Aにおいても幅寸法や幅方向の位置が変化するとみなして建築板Aの長手方向の各位置における幅寸法のプロファイルを検出するか、あるいはまた幅寸法のプロファイルから平均値を求めるかのいずれかの方法を採用する。
建築板Aの長手方向の全長に亘って一定の幅寸法を採用している場合であって、試し塗りによって建築板Aの幅方向の端部に余白が生じるときには、当該余白を埋めることができる程度に、塗料を噴射する吐出口34の範囲を広げるようにパターンデータの抽出範囲を調節する。
一方、建築板Aの長手方向の各位置の幅寸法のプロファイルを求める場合には、パターンデータをプロファイルに応じて抽出し、建築板Aの長手方向の各位置ごとにパターンデータの抽出範囲を調節する。この動作により、建築板Aの塗装面を全面に亘って塗り残しなく塗装することができる。とくに、建築板Aの形状が複雑である場合には幅寸法に関して搬送方向のプロファイルを用いるのが望ましく、幅寸法のプロファイルを用いることにより、複雑な形状の建築板Aであっても塗り残しなく、かつ塗料を無駄に噴出させることなく建築板Aに塗装することができる。
本発明の実施形態を示すブロック図である。 同上の平面図である。 同上の側面図である。 同上に用いるノズルヘッドを示す正面図である。 同上に用いる単体ノズルを示す正面図である。
符号の説明
1 搬送装置
3 塗装装置本体
4 範囲決定装置
5 パターン記憶装置
6 塗装制御装置
31a,31b,31c,31d ノズルヘッド
34 吐出口
41 物体センサ
42 幅センサ
42a 光源
42b TVカメラ
43 第1の範囲決定部
44 第2の範囲決定部
A 建築板

Claims (3)

  1. 建築板を載せて一方向に搬送する搬送装置と、搬送装置の搬送方向における中間部の上方に配置され搬送装置により搬送される建築板の一面に塗料を噴射する多数個の吐出口を有するノズルヘッドを備えた塗装装置本体と、建築板に塗装する領域よりも大きい寸法の塗装パターンを格納したパターン記憶装置と、ノズルヘッドの下を通過する際の建築板の位置および寸法を計測し計測された建築板の位置および寸法により決まる塗装範囲に相当する領域を塗装パターンから抽出する範囲決定装置と、パターン記憶装置に格納された塗装パターンのうち範囲決定装置により抽出された領域の塗装に関与する吐出口から塗料を噴射することにより塗装パターンの一部領域を建築板に塗装し塗装に関与しない吐出口からの塗料の噴射を禁止する塗装制御装置とを備え、前記範囲決定装置は、前記搬送装置の上方に配置され前記建築板の前記一面に光ビームを照射するとともにその反射光を用いて建築板の有無を検出する物体センサと、物体センサが建築板を検出している期間を用いて搬送方向における塗装範囲を決定する第1の範囲決定部と、搬送装置の上方に配置され建築板の前記一面に対して搬送方向に交差する方向について建築板よりも広幅の光パターンを照射するとともにその反射光のパターン形状を検出する幅センサと、幅センサにより検出されたパターン形状を用いて搬送方向と直交する方向における建築板の塗装範囲を決定する第2の範囲決定部とを備え、前記物体センサと前記幅センサとは搬送方向に配列されており、前記範囲決定装置は、前記物体センサにより前記建築板が検出されてから前記建築板が前記幅センサによる検出位置に到達するまでの時間を前記物体センサと前記幅センサとの検出結果から求め、当該時間により前記物体センサの出力と前記幅センサの出力とを対応付け、前記塗装制御装置は、第1の範囲決定部と第2の範囲決定部とにより決定された塗装範囲に相当する領域を前記塗装パターンから抽出して建築板に塗装するようにノズルヘッドからの塗料の噴射量を制御することを特徴とする建築板の塗装装置。
  2. 搬送方向と直交する方向では、前記ノズルヘッドの吐出口を並べた領域の寸法が前記建築板の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の建築板の塗装装置。
  3. 前記第2の範囲決定部は、搬送方向と直交する方向における前記建築板の寸法について搬送方向のプロファイルに応じた塗装範囲を決定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の建築板の塗装装置。
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