JP4766856B2 - 酸素原子含有多環式化合物、重合性組成物及びその硬化物 - Google Patents

酸素原子含有多環式化合物、重合性組成物及びその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、光や熱により重合又は硬化する重合性化合物として、医薬品、農薬、コーティング剤、インキ、塗料、接着剤、レジスト、製版材などの分野で有用な酸素原子含有多環式化合物、重合性組成物及びその硬化物に関する。
光や熱により重合又は硬化する重合性化合物は、コーティング剤、インキ、塗料、接着剤、レジスト、製版材などのポリマー原料として広く利用されている。従来、エポキシ系化合物は、耐薬品性、密着性に優れる硬化物を得るため、重合性化合物として用いられている。しかし、エポキシ系化合物は、重合反応性(硬化性)が低く、皮膚刺激性や毒性が非常に高いため、取扱上の安全性が問題視されている。これに対し、ビニルエーテル化合物は、毒性や皮膚刺激性が低く安全性に優れ、しかも硬化性に優れた重合性化合物として注目されている。ところが、市場では、ビニルエーテル化合物はその種類が少なく価格的にも高価であるため、十分ニーズに対応できていないのが現状である。
一方、特開平10−25262号公報や特開2003−73321号公報には、いくつかの脂環式ビニルエーテル化合物が開示されている。これらの化合物は、皮膚刺激性が低い点で作業性は改善されるものの、該化合物をコーティングやインキ材料として用いた場合、硬化速度や硬度が不十分であり、改善が必要であった。
特開平10−25262号公報 特開2003−73321号公報
本発明の目的は、新規な酸素原子含有多環式化合物、これを含む重合性組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明の他の目的は、硬化速度が速く、しかも硬度の高い硬化物を形成しうる酸素原子含有多環式化合物、これを含む重合性組成物及びその硬化物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、分子内に、酸素原子含有多環式基を有するビニルエーテル化合物をポリマーのコモノマーとして使用した場合、硬化速度が著しく向上し、且つ硬度が高い硬化物が得られることを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、下記式(1)
Figure 0004766856
[式中、環Zは環の一部に1つの酸素原子を含む多環の非芳香族性環を示し、X及びRO−(W)n−基は環Zを構成する炭素原子に結合している置換基であって、Xは、ハロゲン原子;アルキル基;ハロアルキル基;アリール基;アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシル基とアセタール又はヘミアセタール基を形成可能な基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、及びトリメチルシリル基から選択される基で−OHの水素原子が置換されていてもよいヒドロキシル基若しくはヒドロキシメチル基;アルキル基、アラルキル基、アシル基、及びアルコキシカルボニル基から選択される基で水素原子が置換されていてもよいアミノ基;アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、アルコキシカルボニルヒドラジノ基、及びアラルキルカルボニルヒドラジノ基から選択される基で−OH基が置換されていてもよいカルボキシル基若しくはスルホ基;オキソ基;ニトロ基;シアノ基;アシル基;アセタール基;ヘミアセタール基を示す。Rは、水素原子又は下記式(2)
Figure 0004766856
(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
で表される基を示し、少なくとも1つは上記式(2)で表される基である。Wは(i)ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、ハロゲン原子、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、複素環式基、炭化水素基、及びハロアルキル基から選択される基で水素原子が置換されていてもよい2価の炭化水素基、(ii)ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、ハロゲン原子、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、複素環式基、炭化水素基、及びハロアルキル基から選択される基で水素原子が置換されていてもよい2価の炭化水素基と、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基及びアミノ基から選択された少なくとも1種の連結基とからなる2価の基を示す。pは0以上の整数を示し、nは0又は1を示し、mは1〜5の整数を示し、mが1の場合、環Zは、5−オキサビシクロ[1.1.1]ペンタン環、6−オキサビシクロ[2.1.1]ヘキサン環、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン環(7−オキサノルボルナン環)、7−オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタン環、8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン環、8−オキサビシクロ[4.1.1]オクタン環、9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン環、及び9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン環から選択される環である。s及びtは、それぞれ、0〜7の整数を示し、sとtの合計は1〜6の整数である。p、n、mが2以上の場合、括弧内の置換基は同一であってもよく、異なっていてもよ
で表される酸素原子含有多環式化合物を提供する。
また、本発明は、重合開始剤、及び上記本発明の酸素原子含有多環式化合物を含む重合性組成物(インクを除く)を提供する。
さらに、本発明は、上記本発明の重合性組成物を硬化して得られる硬化物を提供する。
なお、本明細書におけるビニルエーテル化合物、ビニルエステル化合物には、ビニル基の水素原子が置換基で置換された化合物も含まれるものとする。また、本明細書には、上記発明の他に、[1]上記式(1)[ただし、式中、環Zは環の一部に1つの酸素原子を含む多環の非芳香族性環を示し、X及びRO−(W) n −基は環Zを構成する炭素原子に結合している置換基であって、Xは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいスルホ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、又は保護基で保護されていてもよいアシル基を示す。Wは2価の有機基を示し、Rは、水素原子又は下記式(2)(式中、R 1 、R 2 及びR 3 は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表される基を示し、Wは2価の有機基を示す。pは0以上の整数を示し、nは0又は1を示し、mは1〜5の整数を示し、s及びtは、それぞれ、0〜7の整数を示す。p、n、mが2以上の場合、括弧内の置換基は同一であってもよく、異なっていてもよい。Xが2以上の場合、それらは互いに結合して、環Zを構成する炭素原子と共に4員以上の環を形成していてもよい]で表される酸素原子含有多環式化合物、[2]重合開始剤、及び前記[1]記載の酸素原子含有多環式化合物を含む重合性組成物、[3]前記[2]記載の重合性組成物を硬化して得られる硬化物についても記載する。
本発明の酸素原子含有多環式化合物は、毒性や皮膚刺激性が少ないため、コーティング剤、インキ、塗料、接着剤、レジスト、製版材などの原料として利用することができる。特に、酸素原子含有多環式基を有するビニルエーテル化合物は、ポリマーの原料モノマーとして使用した場合、加熱又は光照射による硬化速度が極めて速く、硬度の高い硬化物を形成することができる。
本発明の酸素原子含有多環式化合物は、前記式(1)で表される化合物である。式(1)中、環Zは、環の一部に1つの酸素原子を含む多環の非芳香族性環を示している。s,tは、それぞれ0〜7の整数、好ましくは0〜6の整数、さらに好ましくは0〜5の整数である。また、sとtの合計は、例えば0〜14の整数、好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは1〜6の整数である。すなわち、環Zは、少なくとも4以上の炭素原子で構成することができ、例えば、環Zを構成する炭素原子は4〜18、好ましくは5〜14、より好ましくは5〜10である。環Zの代表的な例としては、5−オキサビシクロ[1.1.1]ペンタン、6−オキサビシクロ[2.1.1]ヘキサン、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(7−オキサノルボルナン)、7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(7−オキサ−2−ノルボルネン)、7−オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタン、7−オキサビシクロ[3.1.1]−2−ヘプテン、8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン、8−オキサビシクロ[3.2.1]−2−オクテン、8−オキサビシクロ[3.2.1]−6−オクテン、8−オキサビシクロ[4.1.1]オクタン、8−オキサビシクロ[4.1.1]−3−オクテン、9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、9−オキサビシクロ[3.3.1]−2−ノネン、9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、9−オキサビシクロ[4.2.1]−3−ノネン、9−オキサビシクロ[4.2.1]−7−ノネンなどのビシクロ環などが挙げられる。前記環は、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子などの置換基(例えば、後述のXと同様の基)を有していてもよい。
式(1)におけるXは、環Zを構成する炭素原子に結合している置換基を示す。好ましくは、Xは環Zを構成する橋頭位以外の環Zを構成する炭素原子に結合している。Xにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素原子などが挙げられる。Xにおけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル基などのC1-10アルキル基(好ましくは、C1-5アルキル基)などが挙げられる。Xにおけるハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基などのC1-10ハロアルキル基(好ましくは、C1-5ハロアルキル基)が挙げられる。Xにおけるアリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基などが挙げられる。アリール基の芳香環は、例えば、フッ素原子などのハロゲン原子、メチル基などのC1-4アルキル基、トリフルオロメチル基などC1-5ハロアルキル基、ヒドロキシル基、メトキシ基などのC1-4アルコキシ基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、アセチル基などのアシル基等の置換基を有していてもよい。
である。
Xにおけるヒドロキシル基及びヒドロキシメチル基の保護基としては、有機合成の分野で慣用の保護基、例えば、アルキル基(例えば、メチル、t−ブチル基などのC1-4アルキル基など)、アルケニル基(例えば、アリル基など)、シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基など)、アリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル基など)、アラルキル基(例えば、ベンジル基など);置換メチル基(例えば、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル基など)、置換エチル基(例えば、1−エトキシエチル基など)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、1−ヒドロキシアルキル基(例えば、1−ヒドロキシエチル基など)等の、ヒドロキシル基とアセタール又はヘミアセタール基を形成可能な基;アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル基などのC1-6脂肪族アシル基;アセトアセチル基;ベンゾイル基などの芳香族アシル基など)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基などのC1-4アルコキシ−カルボニル基など)、アラルキルオキシカルボニル基、置換又は無置換カルバモイル基、置換シリル基(例えば、トリメチルシリル基など)など、及び、分子内にヒドロキシル基(ヒドロキシメチル基を含む)が2以上存在するときには、置換基を有していてもよい2価の炭化水素基(例えば、メチレン、エチリデン、イソプロピリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、ベンジリデン基など)などが例示できる。
Xにおけるアミノ基の保護基としては、例えば、前記ヒドロキシル基の保護基として例示したアルキル基、アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基などが挙げられる。
Xにおけるカルボキシル基、スルホ基の保護基としては、例えば、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ基などのC1-6アルコキシ基など)、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、ヒドラジノ基、アルコキシカルボニルヒドラジノ基、アラルキルカルボニルヒドラジノ基などが挙げられる。
Xにおけるアシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル基などのC1-6脂肪族アシル基;アセトアセチル基;ベンゾイル基などの芳香族アシル基などが挙げられる。アシル基の保護基としては有機合成分野で慣用の保護基を使用できる。アシル基の保護された形態としては、例えば、アセタール(ヘミアセタールを含む)などが挙げられる。
Xが2以上の場合、それらが互いに結合して、式(1)中の環Zを構成する炭素原子と共に形成する4員以上の環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、パーヒドロナフタレン環(デカリン環)などの脂環式炭素環;γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環などのラクトン環などが挙げられる。
pは、例えば0〜5の整数、好ましくは0〜3の整数である。
RO−(W)n−基は、環Zを構成する炭素原子に結合している置換基を示す。好ましくは、RO−(W)n−基は、環Zを構成する橋頭位以外の炭素原子に結合している。Wは2価の有機基を示す。前記2価の有機基としては、通常、隣接する酸素原子との結合部位に炭素原子を有する基が用いられる。好ましい2価の有機基として、(i)2価の炭化水素基、(ii)2価の炭化水素基と、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基及びアミノ基から選択された少なくとも1種の連結基とからなる2価の基などが挙げられる。
前記2価の炭化水素基には、2価の脂肪族炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、これらが2以上結合した2価の炭化水素基が含まれる。
2価の炭化水素基の代表的な例として、例えば、メチレン、メチルメチレン、エチルメチレン、ジメチルメチレン、エチルメチルメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基;プロペニレン基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニレン基;1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキレン基;シクロプロピレン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキリデン基;フェニレン基などのアリレン基;ベンジリデン基などが挙げられる。
前記2価の炭化水素基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいスルホ基、ハロゲン原子、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、複素環式基、炭化水素基、ハロアルキル基などが挙げられる。保護基としては有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
前記置換基としての複素環式基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を含む3〜15員程度の複素環式基(特に、5〜8員複素環式基)が挙げられる。
前記置換基としての炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらの結合した基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)程度のアルキル基;炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルキニル基などが挙げられる。脂環式炭化水素基としては、3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル、アダマンチル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基などの橋かけ環式炭化水素基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など)などが含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。
前記置換基としてのハロアルキル基としては、例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基などの炭素数1〜10程度のハロアルキル基(特に、C1-3ハロアルキル基)が挙げられる。
2価の有機基としては、特に、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基や、該アルキレン基と酸素原子又は硫黄原子とが結合した基が好ましい。
Wの好ましい例には、例えば、下記式(3)
Figure 0004766856
(式中、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又は炭化水素基を示す。R4及びR5は、互いに結合して、隣接する炭素原子と共に脂環式環を形成していてもよい)
で表される基が含まれる。
4、R5における炭化水素基には、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらの結合した基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル、プロピニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜3)程度のアルキニル基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;シクロペンテニル、シクロへキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル、アダマンチル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基などの橋かけ環式炭化水素基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など)などが含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。
好ましい炭化水素基には、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-15シクロアルキル基、C6-10芳香族炭化水素基、C3-15シクロアルキル−C1-4アルキル基、C7-14アラルキル基等が含まれる。
上記炭化水素基は、種々の置換基、例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基など)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基など)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基などを有していてもよい。前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基で保護されていてもよい。また、脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基の環には芳香族性又は非芳香属性の複素環が縮合していてもよい。
好ましいR4、R5には、水素原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基等のC1-10アルキル基(特に、C1-5アルキル基);シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の置換基を有していてもよいシクロアルキル基;ノルボルナン−2−イル基、アダマンタン−1−イル基などの置換基を有していてもよい橋かけ環式基などが含まれる。シクロアルキル基や橋かけ環式基が有していてもよい置換基として、例えば前記置換基X1等と同様の、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいスルホ基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、保護基で保護されていてもよいアシル基などが挙げられる。
nは0又は1を示す。すなわち、R−O−基は、Wを介し又は介さないで環Zに結合している。特に本発明においては、少なくとも1つのR−O−基が直接環Zに結合していることが好ましい。
Rは、水素原子又は前記式(2)で表される基を示す。式(2)中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。前記アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどの直鎖状C1-4(好ましくはC1-3)アルキル基;イソプロピル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチルなどの分岐鎖状のC1-4(好ましくはC1-3)アルキル基などが挙げられる。R1、R2及びR3としては、特に水素原子、メチル基が好ましい。
式(2)で表される基の代表的な例として、ビニル基、イソプロペニ基、1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基などが挙げられる。
mは1〜5の整数を示す。mが2以上の場合、括弧内の基は同一であってもよく異なっていてもよい。mは好ましくは2〜4の整数、さらに好ましくは2〜3の整数である。
式(1)で表される酸素原子含有多環式化合物は、式(1)における全てのRが水素原子である酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物、及び式(1)における少なくとも1つのRが前記式(2)である酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物を含んでいる。なお、これらの化合物は、立体異性体(例えば、シス・トランス異性体やエンド・エキソ異性体などの幾何異性体、光学異性体等)が存在する場合は、単一の化合物であってもよく、複数の立体異性体の混合物であってもよい。なお、酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物には、式(1)中、mが1であり、RがR2であるモノビニル体、mが2であり、2つのRが共にR2であるジビニル体、mが2以上であって、複数のRのうち水素原子とR2とが混在しているハーフビニル体が含まれる。
前記酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物の代表的な例には、以下の化合物が含まれる。式(1)における環Zが員数7のビシクロ環であり、mが1である酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物(モノビニル体)として、例えば、2−ビニルオキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−ビニルオキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−ビニルオキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、2−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン及びその位置異性体、それらの混合物;及びこれらに対応するイソプロペニルエーテル類などが挙げられる。
式(1)における環Zが員数7のビシクロ環であり、m=2である酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物として、例えば、2,6−ビス(ビニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,6−ビス(ビニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(ビニルオキシ)−3−メトキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,6−ビス(ビニルオキシ)−2−メトキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ビニルオキシ−3−メトキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−メトキシ−3−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどのジビニル体、2−ビニルオキシ−6−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ヒドロキシ−5−ビニルオキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ビニルオキシ−5−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−ビニルオキシ−6−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ビニルオキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−ビニルオキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどのハーフビニル体、及びその位置異性体、それらの混合物;及びこれらに対応するイソプロペニルエーテル類などが挙げられる。
式(1)における環Zが員数9のビシクロ環であり、m=2である酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物として、例えば、2,6−ビス(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2,5−ビス(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2−ビニルオキシ−5−ビニルオキシメチル−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2,6−ビス(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2,5−ビス(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2−ビニルオキシ−5−ビニルオキシメチル−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンなどのジビニル体、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシメチル−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシメチル−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンなどのハーフビニル体、及びその位置異性体、それらの混合物;及びこれらに対応するイソプロペニルエーテル類などが挙げられる。
2個以上のXが互いに結合して、式(1)における環Zを構成する炭素原子と共にラクトン環を形成する員数9のトリシクロ環を有する酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物として、例えば、5−ビニルオキシ−3,7オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン、4−ビニルオキシ−9−メチル−3,7オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン及びその位置異性体、それらの混合物;及びこれらに対応するイソプロペニルエーテル類などが挙げられる。
前記酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物には第1級アルコール、第2級アルコール、第3級アルコール等が含まれる。また、ヒドロキシル化合物は複数のヒドロキシル基を有していてもよく、1価アルコール、2価アルコール、3価アルコール、多価アルコール等の何れであってもよい。
前記酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物の代表的な例には、以下の化合物が含まれる。式(1)における環Zが員数7のビシクロ環であり、mが1である酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物として、例えば、2−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、2−メトキシ−6−ヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−メトキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン及びその位置異性体、それらの混合物などが挙げられる。
式(1)における環Zが員数7のビシクロ環であり、m=2である酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物として、例えば、2,6−ジヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,6−ジヒドロキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ジヒドロキシ−3−メトキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3,6−ジヒドロキシ−2−メトキシ−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、及びその位置異性体、それらの混合物などが挙げられる。
式(1)における環Zが員数9のビシクロ環であり、m=2である酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物として、例えば、2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2,5−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン、2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2,5−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン、2−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン及びその位置異性体、それらの混合物などが挙げられる。
2個以上のXが互いに結合して、式(1)における環Zを構成する炭素原子と共にラクトン環を形成する員数9のトリシクロ環を有する酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物として、例えば、5−ヒドロキシ−3,7オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン、4−ヒドロキシ−9−メチル−3,7オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン及びその位置異性体、それらの混合物などが挙げられる。
本発明における酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物は、ビニルエーテル化合物の製造法として公知の反応を利用して製造することができる。好ましい態様としては、遷移元素化合物の存在下、前記の酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物と、ビニルエステル化合物との反応により酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物を製造する方法が挙げられる。
酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物としては、反応を阻害しない化合物であればよく、上記に例示のものを利用できる。ビニルエステル化合物の代表的な例としては、下記式(4)
Figure 0004766856
(式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R6は有機基を示す)
で表されるビニルエステル化合物が挙げられる。
式(4)で表されるビニルエステル化合物において、R1〜R3は前記と同様である。R6における炭素数1〜4のアルキル基は、上記反応を阻害しない有機基であればよく、前記R1等における炭素数1〜4のアルキル基として例示のものを利用できる。式(4)で表されるビニルエステル化合物の代表的な例として、酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、酢酸1−プロペニル、酢酸2−メチル−1−プロペニル、酢酸1,2−ジメチル1−プロペニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
上記の方法では、遷移元素化合物(遷移元素の単体を含む)を触媒として用いるため、温和な条件下で反応を進行できる。遷移元素化合物は単独で又は2以上を組み合わせて使用できる。遷移元素には、IIIA族元素(特にランタノイド元素)、VA族元素、VIA族元素、VIIA族元素、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などのVIII族元素、IB族元素が含まれる。これらの中でもVIII族元素が好ましく、特に白金族元素(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金)、とりわけイリジウムが好ましい。
遷移元素化合物としては、例えば、遷移元素の単体(金属)、酸化物、硫化物、水酸化物、ハロゲン化物(フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、硫酸塩、遷移元素を含むオキソ酸又はその塩、無機錯体などの無機化合物;シアン化物、有機酸塩(酢酸塩など)、有機錯体などの有機化合物が挙げられる。これらのなかでも特に有機錯体が好ましい。錯体の配位子には公知の配位子が含まれる。遷移元素化合物における遷移元素の価数は0〜6程度、好ましくは0〜3価であり、特にイリジウム化合物などの場合には1価又は3価が好ましい。遷移元素化合物は、そのままで又は担体に担持した形態で使用できる。
遷移元素化合物の使用量は、反応成分として用いるヒドロキシ化合物1モルに対して、例えば0.0001〜1モル、好ましくは0.001〜0.3モル、さらに好ましくは0.005〜0.1モル程度である。
式(4)で表されるビニルエステル化合物と前記酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物との反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上を混合して用いられる。
式(4)で表されるビニルエステル化合物の使用量は、前記酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物1当量に対して、例えば0.8〜10当量、好ましくは1〜8当量、さらに好ましくは1.5〜5当量程度である。式(4)で表されるビニルエステル化合物を大過剰量用いてもよい。
反応系に塩基を存在させることにより一般に反応速度が著しく増大する。塩基には無機塩基及び有機塩基が含まれる。無機塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩などが挙げられる。
有機塩基としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウムなどのアルカリ金属有機酸塩(特に、アルカリ金属酢酸塩);酢酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属有機酸塩;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド(前記酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物に対応するアルカリ金属アルコキシドなど);ナトリウムフェノキシドなどのアルカリ金属フェノキシド;トリエチルアミン、N−メチルピペリジンなどのアミン類(第3級アミンなど);ピリジン、2,2′−ビピリジル、1,10−フェナントロリンなどの含窒素芳香族複素環化合物などが挙げられる。上記の塩基の中でもナトリウムを含む塩基が好ましい。
塩基の使用量は、前記酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物1モルに対して、例えば0.001〜3モル、好ましくは0.005〜2モル程度である。
反応は重合禁止剤の存在下で行ってもよい。反応温度は、反応成分や触媒の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、20〜200℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは70〜120℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、減圧又は加圧下で行ってもよい。反応の雰囲気は反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの何れであってもよい。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行うこともできる。なお、反応時間を調整することによりビニル化反応の進行を制御することができる。例えば、分子内にヒドロキシル基を2つ有するジヒドロキシ化合物は、短時間(例えば2時間程度)の反応では、1つのヒドロキシル基が残存し、1つのビニルオキシが導入されたモノビニル化合物を生成し、より長時間(例えば5時間程度)の反応により、2つのビニルオキシ基が導入されたジビニル化合物を生成することができる。
上記反応により、温和な条件下で、対応する式(1)におけるR2の少なくとも1つが式(2)で表される基である酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物が生成する。反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
本発明における酸素原子含有多環式ヒドロキシ化合物は、環式基を有するヒドロキシ化合物の製造法として公知の反応を利用して製造することができる。例えば、酸素原子含有多環式基を有するヒドロキシル化合物は、以下に示す工程に従って製造することができる。
Figure 0004766856
上記工程は、式(A)で表される化合物と、ジシクロヘキシルボランと過酸化水素との反応により目的の式(1a-1)及び式(1a-2)で表される化合物の混合物を得る工程を示している。
式(A)中、環Z1は、環の一部に1つの酸素原子と1つの2重結合を有する多環の非芳香族性橋かけ環を示している。前記環の一部に1つの酸素原子と1つの2重結合を有する多環の非芳香族性環としては、例えば、前記環Zにおける非芳香族性環のうち、環の一部に少なくとも1つの2重結合を有する環が挙げられる。このような環Z1には、例えば、6−オキサビシクロ[2.1.1]−2−ヘキセン、7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(7−オキサノルボルナン)、8−オキサビシクロ[3.2.1]−2−オクテン、8−オキサビシクロ[4.1.1]−3−オクテン、9−オキサビシクロ[3.3.1]−2−ノネン、9−オキサビシクロ[4.2.1]−3−ノネン、9−オキサビシクロ[4.2.1]−7−ノネン等が含まれる。式(1a-1)及び式(1a-2)中、環Z2は、式(A)における環Z1が有する1つの2重結合が単結合に変換された環に対応する非芳香族性環を示しており、前記環Zと同様の環が例示される。X、pは前記と同様である。
反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、反応を阻害しない範囲で上記に例示のものを利用できる。反応温度は、反応成分の種類などに応じて適宜選択でき、例えば−40〜25℃、好ましくは−30〜10℃程度である。反応は常圧で行ってもよく、減圧又は加圧下で行ってもよい。反応の雰囲気は反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの何れであってもよい。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行うこともできる。
上記反応によれば、ジシクロヘキシルボランと過酸化水素との作用により、式(A)における環Z1が有する2重結合部位にヒドロキシル基が導入され、対応する式(1a-1)及び式(1a-2)で表される化合物が生成する。反応終了後、反応生成物は、上記に例示の分離手段により分離精製できる。
また、酸素原子含有多環式基を有するヒドロキシル化合物は、以下に示す工程に従って製造することもできる。
Figure 0004766856
上記工程は、式(A)で表される化合物と過酸との反応により式(B)で表される化合物を得る前工程と、酸触媒の存在下、前工程で得た式(B)で表される化合物とR1−OHで表されるヒドロキシ化合物との反応により目的の式(1b-1)及び式(1b-2)で表される化合物の混合物を得る後工程とで構成される。
前工程における式(A)で表される化合物は前記と同様である。過酸としては、例えば、過ギ酸、過酢酸、m−クロロ過安息香酸(mCPBA)等が挙げられる。また、過酸としては、ギ酸、酢酸等の有機酸と過酸化水素とを用いて系内で生成させたものであってもよく、金属化合物と過酸化水素とを用いて系内で生成させた金属過酸化物を用いることもできる。式(B)における環Z2、X、pは前記と同様である。反応温度は、反応成分の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、0〜70℃、好ましくは5〜50℃であり、室温であってもよい。その他、反応の進行を阻害しない範囲で、上記の工程と同様の反応条件を採用できる。
上記反応によれば、過酸の作用により、式(A)における環Z1が有する2重結合部位がエポキシ化され、対応する式(B)で表される化合物が生成する。反応終了後、反応生成物は、上記に例示の分離手段により分離精製できる。
後工程において、、式(1b-1)、式(1b-2)における環Z2、X、p、及びR1は前記と同様である。反応は酸触媒の存在下で行われる。酸触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸等の有機酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、強酸性陽イオン交換樹脂などが用いられる。反応温度は、反応成分の種類などに応じて適宜選択でき、例えば、0〜70℃、好ましくは5〜50℃であり、室温であってもよい。その他、反応の進行を阻害しない範囲で、上記の工程と同様の反応条件を採用できる。
上記反応によれば、酸触媒の作用により、式(B)におけるエポキシ部位が開環した部位に、R1OHに由来するR1O−基が導入され、対応する式(1b-1)及び式(1b-2)で表される化合物の混合物が生成する。反応終了後、反応生成物は、上記に例示の分離手段により分離精製できる。
さらに、酸素原子含有多環式基を有するジヒドロキシル化合物は、以下に示す工程に従って製造することもできる。
Figure 0004766856
上記工程は、式(C)で表される環の一部にジエンを有する環状化合物と過酸との反応により式(D)で表されるジエポキシ化合物を形成し、昇温してさらに反応を進行させて、目的の式(1c-1)及び式(1c-2)で表される化合物の混合物を得る工程を示している。
前記式(C)で表される化合物は、環の一部にジエンを有する環状化合物を示しており、式中の環Z3は、環の一部に2つの2重結合が互いに少なくとも1以上の単結合を介して配された単環又は多環を示している。このような環Z3としては、例えば、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエンなどの単環;2,5−ノルボルナジエンなどの橋かけ環、ビシクロ[3.2.1]−2,6−オクタジエンなどの縮合環等の多環の非芳香族性環式基含有化合物;及びこれらの環に置換基を有する化合物が含まれる。これらの置換基は、前記Zにおける置換基として例示のものを用いることができる。過酸としては上記の工程と同様のものを使用できる。前記式(D)における環Z4は、式(C)における環Z3について、該環が有する2つの2重結合部位が単結合である環に対応している。X、p、及びR1は前記と同様である。式(1c-1)及び式(1c-2)における環Z2及びR1は前記と同様である。
反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、反応を阻害しない範囲で上記に例示のものを利用できる。反応温度は、反応成分の種類などに応じて適宜選択でき、例えば−40〜100℃、好ましくは−30〜80℃である。上記工程においては、通常−40〜25℃、好ましくは−30〜10℃程度の温度で所定時間保持した後、25〜100℃、好ましくは30〜70℃程度に昇温して反応を進行させることが好ましい。その他、反応の進行を阻害しない範囲で、上記の工程と同様の反応条件を採用できる。
上記反応によれば、式(C)で表される化合物の環の一部を構成する2つの2重結合部位に、オキサシクロ環と2つのヒドロキシル基が導入され、対応する式(1c-1)及び式(1c-2)で表される化合物の混合物が生成する。反応終了後、反応生成物は、上記に例示の分離手段により分離精製できる。
本発明の重合性組成物は、重合開始剤、及び上記本発明の式(1)で表される酸素原子含有多環式化合物を含んでいる。重合性組成物は、一般に、重合開始剤及び酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物を構成成分として含んでいる。前記重合開始剤としては、例えば、熱重合開始剤、光ラジカル又は光カチオン重合開始剤などのラジカル重合やイオン(カチオン)重合開始剤などのラジカル重合やイオン(カチオン)重合を起こしうるものであれば特に限定されず、公知の重合開始剤を使用できる。例えば、熱重合開始剤として、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2−4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどが使用でき、光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエート、4−ジメチルアミノエチルベンゾエート、トリアリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェイト等が使用できる。
重合開始剤は、酸素原子含有多環基含有ビニルエーテル化合物に対して、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜20重量%用いられる。
本発明の硬化物は、重合開始剤及び式(1)で表される酸素原子含有多環式化合物からなる重合性組成物を、電子線若しくは放射線の照射又は加熱に付すことにより得ることができる。
本発明によれば、上記本発明の式(1)で表される酸素原子含有多環式化合物を用いるため、硬化反応時の硬化速度が極めて速く、しかも硬度の高い硬化物を形成することができる。このため、光や熱により重合又は硬化する重合性化合物として、コーティング剤、インキ、塗料、接着剤、レジスト、製版材などの分野で広く使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1(参考例とする)
出発原料としてのフラン(100g、1.48mol)とアクリル酸メチル(129g、1.50mol)、及び塩化アルミニウム(19.4g、0.145mol)を、ジクロロメタン溶媒(300ml)に加え、室温でDiels-Alder反応を行った。反応液を希塩化水素水溶液でクエンチ後、水洗、アルカリ洗浄、濃縮を行ったところ、7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン−6−カルボン酸メチルをほぼ定量的に得た。この7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン−6−カルボン酸メチル(100g、0.65mol)、及びLiAlH4(25g、0.65mol)を、テトラヒドロフラン(THF)溶媒に添加し、氷浴下で還元反応を行った。次いで、氷浴下、メタノールでクエンチ後、THFで希釈し、濾過して得た濾液を濃縮したところ、6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンを得た。
得られた6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(60g、0.48mol)、及びジシクロヘキシルボラン2.1当量をTHF溶媒(300ml)に加え、0℃で約3時間反応させた。次いで、反応液を5Nの水酸化ナトリウム水溶液(600ml)及び30重量%過酸化水素水(340ml)で処理した。GC−MSにより分析したところ、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物が収率72%で生成していた。反応液を減圧蒸留して上記の化合物を得た。
[2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:0.78−1.13(m,2H),1.44−1.78(m,2H),1.78−1.90(m,2H)、2.23−2.26(m,1H),3.26−3.37(m,2H),3.62−3.89(m,2H),4.23−4.44(m,1H)
実施例2
実施例1で得た混合物のうち、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンを以下のビニル化工程に付した。すなわち、前記ジヒドロキシ化合物に対して、プロピオン酸ビニル4当量、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]20.7モル%、及び炭酸ナトリウム1.5当量のトルエン混合液を4.5重量倍加え、105℃で2時間反応を行った。GC−MSにより分析したところ、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンが収率67%で生成していた。反応液を減圧蒸留して上記の化合物を得た。
[2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンのスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.31−2.21(m,5H),3.42(m,1H),3.92−4.12(m,5H),5.13−5.27(m,1H),6.24−6.29(dd,1H)
実施例3
実施例1で得た2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物を以下のビニル化工程に付した。すなわち、前記ジヒドロキシ化合物の混合物に対して、プロピオン酸ビニル4当量、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)二イリジウム(I)[Ir(cod)Cl]22モル%、及び炭酸ナトリウム1.5当量のトルエン混合液を4.5重量倍加え、105℃で5時間反応を行った。GC−MSにより分析したところ、下記式(5)で表される2−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと下記式(6)で表される3−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物が収率84%で生成していた。反応液を減圧蒸留して上記の化合物を得た。
Figure 0004766856
[2−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと3−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:0.94−2.59(m,5H),3.42−3.56(m,2H),3.99−4.24(m,5H),4.56−4.65(m,2H),6.34−6.47(m,2H)
実施例4(参考例とする)
6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(50g、0.40mol)に、ジクロロメタン溶媒(850ml)を加えて撹拌し、純度60%のm−クロロ過安息香酸(mCPBA:276.8g、0.96mol)をゆっくり添加した。撹拌しながら室温で約2時間熟成させた後、5重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を用いて過酸化物が消失するまで洗浄した。水層を除去し、回収した有機層を5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、有機層を濃縮することにより粗エポキシ体を得た。この粗エポキシ体を、100重量倍のメタノールに溶解し、2重量%の濃硫酸を添加して室温で約2時間撹拌し、メタノールを除去した。GC−MSにより分析したところ、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物が収率92%で生成していた。反応液を減圧蒸留して上記の化合物を得た。
[2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.23−2.14(m,5H),3.20−3.49(m,6H),4.24−4.46(m,1H),5.11−5.14(m,1H),5.78−5.86(m,1H)
実施例5
実施例4で得た2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物を、実施例2と同様のビニル化工程に付した。この反応液をGC−MSにより分析したところ、2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物が収率68%で生成していた。反応液を減圧蒸留して上記の化合物を得た。
[2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.19−2.14(m,4H),3.20−3.24(m,4H),3.92−4.56(m,5H),5.02−5.14(m,1H),5.78−5.86(m,1H),6.43(dd,1H)
実施例6
実施例4で得た2−ヒドロキシ−3−メトキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物を、実施例3と同様のビニル化工程に付した。この反応液をGC−MSにより分析したところ、下記式(7)で表される2−ビニルオキシ−3−メトキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと下記式(8)で表される2−メトキシ−3−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンの混合物が収率74%で生成していた。この反応液を減圧蒸留して上記の化合物を得た。
Figure 0004766856
[2−ビニルオキシ−3−メトキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンと2−メトキシ−3−ビニルオキシ−6−ビニルオキシメチル−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンとの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.23−1.78(m,3H),3.24−3.48(m,4H),3.92−4.49(m,7H),5.21−5.24(m,1H),6.13−6.21(m,1H),6.34−6.48(m,2H)
実施例7(参考例とする)
ギ酸(188ml、5mol)と1,5−シクロオクタジエン(1.2L、10mol)を反応容器に入れ、撹拌しながら氷浴中で30重量%過酸化水素水(2.6L、23mol)を滴下した。滴下終了後、液温を50℃に保ち、系が均一となるまで約8時間撹拌を続けた。この反応液をGC−MSにより分析したところ、2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2,5−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンの混合物が収率90%で生成していた。この反応液が濁るまで水を加え、次いで、氷浴により冷却し、析出した固体を濾別したところ、純度95%の上記混合物からなる高純度品を得ることができた。
[2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2,5−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンとの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.79−2.16(m,10H),3.22−3.46(m,2H),3.67−3.72(m,2H)
実施例8
実施例7で得た2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2,5−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンとの混合物を、実施例2と同様のビニル化工程に付した。反応液を、GC−MSにより分析したところ、2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2−ヒドロキシ−5−ビニルオキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンの混合物が収率66%で生成していた。
[2−ヒドロキシ−6−ビニルオキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2−ヒドロキシ−5−ビニルオキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンの混合物のスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.56−1.93(m,8H),2.2(br,1H),3.32−3.89(m,4H),3.67−3.72(m,2H)
実施例9
実施例7で得た2,6−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2,5−ジヒドロキシ−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンとの混合物を、実施例3と同様のビニル化工程に付した。反応液を、GC−MSにより分析したところ、下記式(9)で表される2,6−ビス(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと下記式(10)で表される2,5−(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンの混合物が収率78%で生成していた。
Figure 0004766856
[2,6−ビス(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナンと2,5−(ビニルオキシ)−9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナンのスペクトルデータ]
1H−NMR(CDCl3、TMS)500MHz δ:1.78−2.32(m,8H),3.96−4.64(m,8H),6.32−6.47(m,2H)
比較例1
環式基を有するビニルエーテル化合物として、下記式(11)で表される1,4−ビス(ビニルオキシメチル)シクロヘキサンを用いた。
Figure 0004766856
実施例10〜12及び比較例2
実施例3、6、9で得た酸素原子含有多環式ビニルエーテル化合物及び比較例1の環式基含有ビニルエーテル化合物に対して、それぞれ、光重合開始剤(トリアリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェイトのプロピレンカーボネート溶液:商品名「UVACURE」、ダイセル化学工業(株)製)を3重量%混合して重合性組成物を得た。
得られた重合性組成物を石英ガラス上に約200μmの厚みに塗布し、焦点距離15cmでUVランプ(波長の構成:365nm、405nm、436nm、強度:250W)を照射し、表面に粘りがなくなるまでの照射時間を測定した。形成された硬化物について、JIS K5400に準拠した試験により鉛筆硬度を測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 0004766856

Claims (3)

  1. 下記式(1)
    Figure 0004766856
    [式中、環Zは環の一部に1つの酸素原子を含む多環の非芳香族性環を示し、X及びRO−(W)n−基は環Zを構成する炭素原子に結合している置換基であって、Xは、ハロゲン原子;アルキル基;ハロアルキル基;アリール基;アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシル基とアセタール又はヘミアセタール基を形成可能な基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、及びトリメチルシリル基から選択される基で−OHの水素原子が置換されていてもよいヒドロキシル基若しくはヒドロキシメチル基;アルキル基、アラルキル基、アシル基、及びアルコキシカルボニル基から選択される基で水素原子が置換されていてもよいアミノ基;アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、トリアルキルシリルオキシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、アルコキシカルボニルヒドラジノ基、及びアラルキルカルボニルヒドラジノ基から選択される基で−OH基が置換されていてもよいカルボキシル基若しくはスルホ基;オキソ基;ニトロ基;シアノ基;アシル基;アセタール基;ヘミアセタール基を示す。Rは、水素原子又は下記式(2)
    Figure 0004766856
    (式中、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す)
    で表される基を示し、少なくとも1つは上記式(2)で表される基である。Wは(i)ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、ハロゲン原子、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、複素環式基、炭化水素基、及びハロアルキル基から選択される基で水素原子が置換されていてもよい2価の炭化水素基、(ii)ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、ハロゲン原子、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、複素環式基、炭化水素基、及びハロアルキル基から選択される基で水素原子が置換されていてもよい2価の炭化水素基と、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基及びアミノ基から選択された少なくとも1種の連結基とからなる2価の基を示す。pは0以上の整数を示し、nは0又は1を示し、mは1〜5の整数を示し、mが1の場合、環Zは、5−オキサビシクロ[1.1.1]ペンタン環、6−オキサビシクロ[2.1.1]ヘキサン環、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン環(7−オキサノルボルナン環)、7−オキサビシクロ[3.1.1]ヘプタン環、8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン環、8−オキサビシクロ[4.1.1]オクタン環、9−オキサビシクロ[3.3.1]ノナン環、及び9−オキサビシクロ[4.2.1]ノナン環から選択される環である。s及びtは、それぞれ、0〜7の整数を示し、sとtの合計は1〜6の整数である。p、mが2以上の場合、括弧内の置換基は同一であってもよく、異なっていてもよい]
    で表される酸素原子含有多環式化合物。
  2. 重合開始剤、及び請求項1記載の酸素原子含有多環式化合物を含む重合性組成物(インクを除く)。
  3. 請求項2記載の重合性組成物を硬化して得られる硬化物。
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