JP4766080B2 - 情報処理装置、情報配信システム、情報処理方法、及びプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
また、ここでのタグの記述は省略しているが、外部参照ファイルとしてオーディオ(音声)データファイルを用意し、所定のタグによって記述を行えば、このオーディオデータファイルもリンクさせて再生出力させることが可能とされている。
この場合において、先ず優先されるべきなのは、楽曲データであるオーディオデータができるだけ高速で正確に送信されることであり、例えばこれに付随する他の種類の情報については、その後に送信されてくるようにすれば、充分に実用的となる。
そして、このようなHTML形式とされる1つのマルチメディア情報ファイルにより複数の楽曲データをリンクさせて送信しようとさせた場合には、これらの楽曲データをそれぞれ個別にHTML記述ファイルにリンクさせねばならない。
現実的には、音楽配信サービスにあっては、1つのマルチメディア情報ファイルによって多数の楽曲データを配信することが要求されるために、1つのHTML記述ファイルにリンクさせるべき楽曲データ数としては、相当なものとならざるを得ない。
また、マルチメディア情報を受信して処理する側においては、HTMLの場合には、例えば目的の楽曲データを検索するためには、HTML記述ファイルをその先頭から読み込んで順次タグの解釈を行っていく必要があるため、非常に時間がかかり、処理負担も重いものとなってしまう。例えば、記述言語としては、HTMLのほかにXML(Extensible Markup Language)などの、WebページなどとしてHTMLと共に利用されているものも知られているが、上記した問題は、このようなXMLについても同様に生じる。
つまり、多数の音楽データなどの大容量のデータを配信するなどのサービスを、上記したような記述ファイルと外部参照ファイルとにより形成されるような形式のマルチメディア情報ファイルにより行うのは、現実的には適当とはいえないものである。
この情報配信システムは、情報配信装置と、情報受信装置とから成るものとされる。
上記情報配信装置は、1以上のブロックデータが格納されるデータエリアと、少なくともデータ内容を識別し得るブロック識別情報とデータエリア内に格納される子ブロックデータ数を示す子ブロックデータ数識別情報とデータ長を示すデータ長識別情報とが配置されるヘッダエリアと、が配置されて成るブロックデータを有するマルチメディア情報を1以上記憶可能な記憶手段と、上記記憶手段に記憶される1以上のマルチメディア情報のうちから選択したマルチメディア情報を送信出力可能な送信手段とを備えることとした。また、情報受信装置は、上記情報配信装置から送信されるマルチメディア情報を受信する受信手段と、上記マルチメディア情報のヘッダエリアにおける上記ブロック識別情報と子ブロックデータ数識別情報及びデータ長識別情報に基づいて、上記情報取得手段により取得したマルチメディア情報から所要のデータを検索して抽出するデータ抽出手段と、上記データ抽出手段により抽出したデータを再生することのできる再生手段とを備えることとした。
このような本発明の構成では、例えば従来から知られるHTMLなどのフォーマットをマルチメディア情報に採用する場合と比較して、情報ファイルのの作成、編集は容易となり、また、必要なデータの検索等の処理も軽いものとすることが可能となる。
これにより、例えば或る関連した内容の複数のデータを、1つのブロック内に階層的に格納することなども可能となり、マルチメディアファイルにおけるデータの管理は容易となる。そしてこれに伴って、上記したファイルの作成・編集はさらに容易なると共に、例えば多数のデータを格納したマルチメディア情報であっても、高速なデータ検索を実現でき、その処理としても軽いものとなる。
また、マルチメディア情報の各エリア間に対して所定長の区切り情報を埋め込むことで、検索時におけるエリア単位の識別も容易で正確となるように配慮されているものである。
なお、以降の説明は次の順序で行う。
1.情報配信システム
1−1.全体構成
1−2.サーバと配信端末装置の内部構成
1−3.記録再生装置
2.マルチメディアファイル
2−1.基本構造
2−2.具体的構造例
3.再生処理
1−1.全体構成
本発明の実施の形態の情報配信システムとしては、楽曲としてのオーディオデータを配信するサービスを行うためのシステムを例に挙げるものとする。
図1は、この本実施の形態としての情報配信システムの全体構成を示している。
この図においてサーバ100は、配信用データとしてのマルチメディアファイルを多数記憶している。このマルチメディアファイルは、詳しいことについては後述するが、主としては1以上の楽曲としてのオーディオデータ(楽曲データ)のほか、例えば楽曲データに付随したジャケットなどの画像データや、歌詞などのテキストデータも格納することができるようになっている。また、このようなマルチメディアファイルは、例えば、ここでは図示しないレコード制作会社などから供給される。
そして、このサーバ100は、通信網200を介して多数の配信端末装置300と通信可能に構成されている。サーバ100は上記通信網200を介してマルチメディアファイルを送信する。
また、配信端末装置300の本体に設けられるメディア挿脱部307aに対しては、所定の記録媒体を装填可能とされている。ここでは、メディア挿脱部307aに対して装填できるメディアとしては、所定方式の圧縮オーディオデータを記録再生することのできるMD(Mini Disc)であるものとしている。また、本体に対しては、楽曲データのダウンロードを行うための各種操作子からなる操作部305と、このダウンロードに関する所要の各種表示が行われる表示部306が設けられている。
配信端末装置300では、内部に記憶している複数のマルチメディアファイルのうちから、指定された楽曲データを検索して抽出し、この抽出した楽曲データを、メディア挿脱部307aに装填されているディスク90に書き込む。これにより、ユーザが購買したとされる楽曲データが、自分の所有するディスク90にダウンロードされることになる。
また、この場合にユーザが所有するMDに対応する装置としては、再生専用機とされてもかまわないものである。
また、配信端末装置300としては、例えば通信網200を介してサーバ100と双方向通信が可能な構成を採っているのであれば、配信端末装置300側で必要とされるマルチメディアファイルをサーバ100に要求して送信してもらうようにすることも可能である。
図2は、サーバ100及び配信端末装置300の内部構成例を示している。
この図に示されるサーバ1は、例えば図示するように、制御部101、記憶部102、検索部103、インターフェイス部104を備えて構成されており、これら各機能回路部はバスラインを介して情報送受信が可能なように接続されている。
制御部101は、例えばコンピュータ装置等を備えて構成され、サーバ100内における各部に対する制御及び各種処理を実行する。
ここで、記憶部102としての媒体は、現在の放送用機器に用いられる磁気テープ等も考えられるが、ランダムアクセス可能なハードディスク、ICメモリ、光ディスク、光磁気ディスク等を採用すればランダムアクセスが可能となるために、データの記憶及び呼び出しの効率が向上して好ましい。
また、この場合には、マルチメディアファイルについての処理を行うためのアプリケーションプログラムである、マルチメディアファイル用プログラム401も格納されているものとされ、制御部301は、このマルチメディアファイル用プログラム401を読み込んで起動させることによって、ユーザ操作に応じてのMDに対するデータのダウンロード動作を実行することが可能とされる。
また、上記したシステム制御情報405も、このメイン記憶部302に格納されているものとされる。
簡単に説明しておくと、検索プログラム402は、メイン記憶部302に記憶されているマルチメディアファイルのうちから、指定されたマルチメディアファイルを検索して特定するためのプログラムであり、データ識別プログラム403は、検索されたマルチメディアファイルにおいて、後述する構造により格納されているブロック(データ)を検索して特定するためのプログラムとされる。そして、再生プログラム404は、データ識別プログラム403により検索されたブロック内のデータを再生処理を実行するためのプログラムである。
なお、ここでいうところの、データの「再生処理」の意味としては、例えば、オーディオデータであればこれをオーディオ信号として再生出力するための処理のみに限定されるものではない。本実施の形態の場合であれば、例えばメディアに書き込むための転送処理など、例えばマルチメディアファイルからデータを抽出し、この抽出したデータについて何らかの処理を行うことも「再生処理」として含められるものである。
図3は本実施の形態のミニディスク記録再生装置1の内部構成を示す。
音声データが記録される光磁気ディスク(ミニディスク)90は、スピンドルモータ2により回転駆動される。そして光磁気ディスク90に対しては記録/再生時に光学ヘッド3によってレーザ光が照射される。
このため、光学ヘッド3にはレーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出するためのディテクタ等が搭載されている。対物レンズ3aは2軸機構4によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
光学ヘッド3全体及び磁気ヘッド6aは、スレッド機構5によりディスク半径方向に移動可能とされている。
抽出された再生RF信号はエンコーダ/デコーダ部8に供給される。また、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEはサーボ回路9に供給され、グルーブ情報GFMはアドレスデコーダ10に供給される。
また再生RF信号についてはエンコーダ/デコーダ部8においてEFM復調、CIRC等のデコード処理が行なわれるが、このときアドレス、サブコードデータなども抽出され、システムコントローラ11に供給される。
または外部機器からデジタル入力端子20にデジタルオーディオ信号Dinが供給された場合は、デジタルインターフェース部22で制御コード等の抽出が行われるとともに、そのオーディオデータがエンコーダ/デコーダ部14に供給され、音声圧縮エンコード処理を施される。
なお図示していないがマイクロホン入力端子を設け、マイクロホン入力を記録信号として用いることも当然可能である。
これらの操作キーやダイヤルによる操作情報はシステムコントローラ11に供給され、システムコントローラ11は操作情報に応じた動作制御を実行することになる。
即ちシステムコントローラ11は表示動作を実行させる際に表示すべきデータを表示部24内の表示ドライバに送信する。表示ドライバは供給されたデータに基づいて液晶パネルなどによるディスプレイの表示動作を駆動し、所要の数字、文字、記号などの表示を実行させる。
表示部24においては、記録/再生しているディスクの動作モード状態、トラックナンバ、記録時間/再生時間、編集動作状態等が示される。
またディスク90には主データたるプログラムに付随して管理される文字情報(トラックネーム等)が記録できるが、その文字情報の入力の際の入力文字の表示や、ディスクから読み出した文字情報の表示などが実行される。
さらに本実施の形態の場合、ディスク90には、プログラムとしての楽曲等のデータとは独立したデータファイルとなる副データ(AUXデータ)が記録されることができる。AUXデータとしてのデータファイルは、文字、静止画などの情報となるが、これらの文字や静止画を表示部24で出力できるようにしてもよい。
またAUXデータファイルはユーザーがディスク90に記録させることもできるが、その場合の入力としてイメージスキャナ、パーソナルコンピュータ、キーボード等を用いることが必要になる場合があり、そのような装置からAUXデータファイルとしての情報をインターフェース部25を介して入力することが考えられる。
この管理情報はバッファメモリ13に保持される。
そして、システムコントローラ11はこれらの管理情報を、ディスク90が装填された際に管理情報の記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、バッファメモリ13に記憶しておき、以後そのディスク90に対するプログラムの記録/再生/編集動作の際に参照できるようにしている。
システムコントローラ11はU−TOCの読出の際にAUX−TOCの読出も行い、バッファメモリ13に格納して必要時にAUXデータ管理状態を参照できるようにしている。
またシステムコントローラ11は必要に応じて所定タイミングで(もしくはAUX−TOCの読出の際に同時に)AUXデータファイルを読み込み、バッファメモリ13に格納する。そしてAUX−TOCで管理される出力タイミングに応じて表示部24や、インターフェース部25を介した外部機器における文字や画像の出力動作を実行させる。
ミニディスクシステムでの記録トラックとしては図4のようにクラスタCLが連続して形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。1クラスタは2〜3周回トラック分に相当する。
1セクタは2352バイトで形成されるデータ単位である。
4セクターのサブデータ領域のうち、セクターSFFはサブデータセクタとされ、サブデータとしての情報記録に使用できるが、セクターSFC〜SFEの3セクターはデータ記録には用いられない。
一方、TOCデータ、オーディオデータ、AUXデータ等の記録は32セクター分のメインデータ領域に行なわれる。
なお、アドレスは1セクター毎に記録される。
つまり図示するように、セクターS00などの偶数セクターと、セクターS01などの奇数セクターの連続する2つのセクターに、サウンドグループSG00〜SG0Aが含まれる状態となっている。1つのサウンドグループは424バイトで形成されており、11.61msec の時間に相当する音声データ量となる。
1つのサウンドグループSG内にはデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録される。例えばサウンドグループSG00はLチャンネルデータL0とRチャンネルデータR0で構成され、またサウンドグループSG01はLチャンネルデータL1とRチャンネルデータR1で構成される。
なお、Lチャンネル又はRチャンネルのデータ領域となる212バイトをサウンドフレームとよんでいる。
各セクターは、クラスタアドレスとセクターアドレスによってアドレスが表現される。そして図5上段に示すようにクラスタアドレスは16ビット(=2バイト)、セクターアドレスは8ビット(=1バイト)の数値となる。
この3バイト分のアドレスが、各セクターの先頭位置に記録される。
まずセクターは1クラスタに36セクターであるため6ビットで表現できる。従ってセクターアドレスの上位2ビットは省略できる。同様にクラスタもディスク最外周まで14ビットで表現できるためクラスタアドレスの上位2ビットは省略できる。
このようにセクターアドレス、クラスタアドレスの上位各2ビットづつを省略することで、サウンドグループまで指定できるアドレスを3バイトで表現できる。
例えば第1プログラムの先頭位置のアドレス(クラスタ32h、セクター00h、サウンドグループ0h)のアドレス値は図6(a)上段に示すのように、「0000000000110010000000000000」(つまり0032h、00h、0h)となる。これを短縮形で示すと、図6(a)下段のように、「000000001100100000000000」(つまり00h、C8h、00h)となる。
例えばこれらの例のように、絶対アドレス又はオフセットアドレスにより、プログラム内の位置などを指定できる。
図7(a)はディスク最内周側から最外周側までのエリアを示している。
光磁気ディスクとしてのディスク90は、最内周側はエンボスピットにより再生専用のデータが形成されるピット領域とされており、ここにP−TOCが記録されている。
ピット領域より外周は、光磁気領域とされ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。
この光磁気領域の最内周側のクラスタ0〜クラスタ49までの区間が管理エリアとされ、実際の楽曲等のプログラムが記録されるのは、クラスタ50〜クラスタ2251までのプログラムエリアとなる。プログラムエリアより外周はリードアウトエリアとされている。
管理エリアにおいてクラスタ0,1はピット領域との緩衝エリアとされている。クラスタ2はパワーキャリブレーションエリアPCAとされ、レーザー光の出力パワー調整等のために用いられる。
クラスタ3,4,5はU−TOCが記録される。U−TOCの内容は後述するが、1つのクラスタ内の各セクターにおいてデータフォーマットが規定され、それぞれ所定の管理情報が記録されるが、このようなU−TOCデータとなるセクターを有するクラスタが、クラスタ3,4,5に3回繰り返し記録される。
そしてこのAUXデータとしてのデータファイルや、AUXデータエリア内でAUXデータファイルを記録可能な領域などは、AUX−TOCによって管理されることになる。
また、例えばプログラムエリアの後半部分やプログラムエリアより外周側の領域(例えばリードアウト部分)に、第2のAUXデータエリアを形成して、データファイルの記録容量を拡大することも考えられる。
クラスタ50(=32h)以降のプログラムエリアには、1又は複数の楽曲等の音声データがATRACと呼ばれる圧縮形式で記録される。
記録される各プログラムや記録可能な領域は、U−TOCによって管理される。
なお、プログラム領域における各クラスタにおいて、セクターFFhは、前述したようにサブデータとしての何らかの情報の記録に用いることができる。
但し、AUXデータとして再生専用のデータファイルを記録する場合は、それを管理するためのAUX−TOCが記録されることになる。
2−1.基本構造
続いて、上記した配信システムにおいて、サーバ100と配信端末装置300との間で送受信を行うマルチメディアファイルのデータ構造について説明しておく。
本実施の形態のマルチメディアファイルとしては、データを格納した「ブロック」といわれる単位により形成されると共に、1つのブロックは、複数のブロックを階層的に格納することができる構造を有する。
そこで先ず、図8を参照して1ブロックの構造について説明する。
この図に示すように、1つのブロックは、先ずヘッダエリアA0が配置され、これに続けてデータエリアA4が配置されてなる。
本実施の形態のマルチメディアファイルの構造では、子ブロック内にさらにその子のブロックである孫ブロックを格納することを許可しているが、このNumber of Child Blocksにより示される数は、あくまでも子ブロック数を示すものとなる。例えば現ブロックのデータエリアに直接データが記述されていることで子ブロックが存在しないとされる場合には、このNumber of Child Blocksとしては「0」を格納し、子ブロック数が例えば10個存在するとすれば、「10」が格納される。
データエリアA4に格納すべきデータとしては、上記Data Lengthにより指定されるバイト数の任意のバイト列を記述してよいものとされており、従って、バイナリデータをここに格納することも可能とされ、どのようなフォーマットのデータを格納するのかについては例えばアプリケーションごとに自由に決定することができるものとしている。つまり、本実施の形態のマルチメディアファイルとしては、そのファイルの記述内容の構造内に対して、直接、バイナリデータを埋め込むようにすることができるものであり、例えば、HTMLやXMLなどのように、記述ファイルの外部参照ファイルとしてバイナリデータを扱わないものとされる。そして、本実施の形態であれば、先の図3〜図7の説明において述べた、MDフォーマットに対応する圧縮オーディオデータや、AUXデータとしての画像ファイル、テキストデータ等を、このデータエリアA4に対して格納することになるものである。
このマルチメディアファイルは、全体としては、Block1より成るものとされており、このBlock1は、ヘッダエリアA0−1、データエリアA4−1から成るものとされる。そして、ヘッダエリアA0−1のブロック名エリアA1−1にはBlock Nameとして[Block1]が格納されている。また、子ブロック数エリアA2−1には、後述するようにしてデータエリアA4−1に格納される子ブロック数である[2]が格納され、データ長エリアA3−1には、データエリアA4−1の実際のデータサイズが示されることになる。
本実施の形態では、このようにして1つのブロックのデータエリアA4に対して、1以上の子ブロックを格納することが可能とされる。ただし、規則として、データエリアA4において子ブロックを有するブロックは、この子ブロックが格納されるデータエリアA4に対しては、自身のためのデータを直接記述することは禁止されている。換言すれば、子ブロックを有するデータエリアA4は、子ブロックのみで形成されるものと規定される。
つまり、Block1をルートブロックとして、その階層下にBlock2,Block3が置かれる。そして、Block3の階層下にはBlock4が置かれるものである。
ここで、Block1からBlock4をみた場合には、Block4は孫ブロックとなる。そして、本実施の形態のマルチメディアファイルのフォーマットとしては、さらに孫の子→孫のようにしてブロックを階層下していくことが可能とされる。つまり、マルチメディアファイルを形成するブロックのすべては、その階層下に子ブロックを有することが可能とされているものである。ただし、階層構造のルートとなるブロックは、1つのみであると規定されている。
<parent>
<child1>abc</child1>
<child2>def</child2>
</parent>
として記述される構造のマルチメディアファイルがあるとすると、そのダンプイメージは、図11に示すものとなる。例えばこのようにして、本実施の形態のマルチメディアファイルは、データエリアに格納されるべきデータがテキストであるとすれば、すべてテキストデータとして表現することが可能とされる。
1つには、本実施の形態のマルチメディアファイルとしては、バイナリデータであっても、データの実体をそのファイル内に埋め込めるようにされていることから、例えば、HTMLやXMLなどのように、実体となるデータを外部参照ファイルとして扱うことはなくなる。これにより、例えば1つのマルチメディアファイルにより多数のオーディオデータなどを配信する側としては、マルチメディアファイルを作成、編集することが容易になり、また、作成したファイルの管理も楽なものとなるため、それだけ作業効率が向上する。
HTMLやXMLでは、データを検索するのには、その記述ファイルとして記載されたタグを最初から読んでいくことが必要であり、これは、検索結果が得られるまでに時間がかかるものとなる。これに対して本実施の形態では、より高速に目的とするデータの検索結果を得ることが可能となるものである。
本実施の形態としてのマルチメディアファイルは上記した構造を有するものであるが、ここで、図1に示した本実施の形態の配信システムにおいて送受信されるマルチメディアファイルの具体的な構造例について、図12及び図13を参照して説明する。
本実施の形態としてのマルチメディアファイル構造としては、先ず図12に示すようにしてルートブロックとして[Content]というファイル名のブロックが置かれる。そして、その階層下に[File Info][Audio][Image][text][video]の各ブロックが配置される。なお、データシーケンス上では、この図における上下の配置関係に従って、[File Info]→[Audio]→[Image]→[Text]→[Video]の順に、[Content]ブロックのデータエリア内に記述されているものとする。
[Data]ブロックは、例えば図のように[Location][Body]の子ブロックを有している。また、この[Location][Body]で1セットとなる子ブロックの組が、例えばこのマルチメディアファイルに格納すべきオーディオデータ数に応じた数配列されて設けられる。
[Location]ブロックは、オーディオデータの実体がどこに格納されているのかを示す情報が格納される。ここで、「internal」の記述があれば、オーディオデータは、このマルチメディアファイル内に埋め込まれていることを示すが、「external」の記述があれば、外部参照ファイルとして管理されていることを示すことになる。つまり、本実施の形態のマルチメディアファイルのフォーマットとしては、ファイル内に実データを埋め込むようにされるのであるが、このようにして、外部参照ファイルに対してリンクをはることも可能とされているものである。
[Body]ブロックには、Locationが「internal」として記述される場合には、オーディオデータの実体が格納され、「external」として記述される場合には、リンク先のURLが格納される。
なお、以降のブロック[Image]、[Text]、[Video]の各階層下の構造については、図示するにとどめ、ここでの説明は省略する。
なお、図12及び図13に示したマルチメディアファイルの構造はあくまでも一例であり、適宜変更されて構わない。例えば、各ブロックに対して与えられるBlock Nameも、図示したものに限定されるものではなく、実際のアプリケーションの仕様等に応じて変更されて構わない。
続いて、本実施の形態の配信端末装置300において行われる、マルチメディアファイルから指定されたデータを再生するための動作を実現するための処理について、図14のフローチャートを参照して説明する。
なお、この図に示す処理は制御部301がマルチメディアファイル用プログラム401に従って実行するものとされる。
ステップS104においては、データ識別プログラム403の実行プログラムに従って、先のステップS101により指定されたブロック(データ)を検索することが行われる。つまり、検索されたマルチメディアファイル内のブロックを探索していくことで、検索対象となるデータが格納されているブロックを検索するものである。このときには、前述したように、ヘッダエリアの記述内容を参照することで、高速に検索が行われるものである。
これに対して、ステップS105において肯定結果が得られた場合には、ステップS106に進むようにされる。
そして、続くステップS107においては、例えば上記と同じ再生プログラム404の実行プログラムに従い、上記ステップS106により取得したデータをメディアドライバ307に転送し、メディアドライバ307に装填されているMDに対して書き込みを行うようにされる。なお、この際には、一旦サブ記憶部303のRAMにデータを一時蓄積させ、メディアドライバ307に適合した転送レートでメディアドライバ307へのデータ転送を行うようにしてもよい。
例えば実施の形態では、マルチメディアファイルから抽出したデータが記録されるメディアをMDとしているが、これはあくまでも一例であって、例えば他のデータ記録が可能な各種ディスク、テープメディアや、さらにはメモリ素子により構成されるリムーバブルメディアであってもよいものである。また、例えば予めフラッシュメモリなどが内蔵された記録再生装置の本体を配信端末装置300に対して装填することで、配信端末装置300から記録再生装置内部のメモリにデータを書き込むようにするはい新形態とすることも考えられる。
また、ここでは、楽曲データ(及びこれに付随する画像、テキスト等のデータ)を配信するための配信システムを例に挙げたが、他の種類のデータを配信する配信システム、及び配信システムを構成する機器に対しても適用が可能である。また、本発明としては、配信システム以外にも、例えばCD−ROMやDVDなどのパッケージメディアに記録してマルチメディア情報を配布するような形態にも対応できるものである。更には、本発明が対応するマルチメディア情報の構造は、いわゆるマルチメディアコンテンツ以外のデータファイルの構造として採用することも可能とされる。
200 通信網、300 配信端末装置、301 制御部、302 メイン記憶部、303 サブ記憶部、304 ユーザインターフェイス部、305 操作部、306 表示部、307 メディアドライバ、308 インターフェイス部、400 マルチメディアファイル、401マルチメディアファイル用プログラム、402 検索プログラム、403 データ識別プログラム、404 再生プログラム
Claims (11)
- 1以上のブロックデータが格納されるデータエリアと、少なくともデータ内容を識別し得るブロック識別情報とデータエリア内に格納される子ブロックデータ数を示す子ブロックデータ数識別情報とデータ長を示すデータ長識別情報とが配置されるヘッダエリアと、が配置されて成るブロックデータを有するマルチメディア情報を取得する情報取得手段と、
上記マルチメディア情報のヘッダエリアにおける上記ブロック識別情報と子ブロックデータ数識別情報及びデータ長識別情報に基づいて、上記情報取得手段により取得したマルチメディア情報から所要のデータを検索して抽出するデータ抽出手段と、
上記データ抽出手段により抽出したデータを再生することのできる再生手段と、
を備える情報処理装置。 - 上記1つのブロックデータにおいては、
ヘッダエリアを形成する各情報エリアと、データエリアから成るデータシーケンス間において、エリア間の区切りであることを示す所定長の区切り識別情報が挿入される構造を有しており、
上記データ抽出手段は、抽出すべきデータの検索時において、上記区切り識別情報に基づいてエリアの区切り位置を識別することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 上記データエリアにはオーディオデータが格納されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 上記子ブロックには上記データエリアの関連情報が格納されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 上記子ブロックの上記データエリアには画像データが格納されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 上記画像データはジャケット画像であることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
- 上記子ブロックのデータエリアにはテキストデータが格納されていることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 上記テキストデータは歌詞データであることを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 情報配信装置と、情報受信装置とから成り、
上記情報配信装置は、
1以上のブロックデータが格納されるデータエリアと、少なくともデータ内容を識別し得るブロック識別情報とデータエリア内に格納される子ブロックデータ数を示す子ブロックデータ数識別情報とデータ長を示すデータ長識別情報とが配置されるヘッダエリアと、が配置されて成るブロックデータを有するマルチメディア情報を1以上記憶可能な記憶手段と、
上記記憶手段に記憶される1以上のマルチメディア情報のうちから選択したマルチメディア情報を送信出力可能な送信手段と、を備え、
上記情報受信装置は、
上記情報配信装置から送信されるマルチメディア情報を受信する受信手段と、
上記マルチメディア情報のヘッダエリアにおける上記ブロック識別情報と子ブロックデータ数識別情報及びデータ長識別情報に基づいて、上記情報取得手段により取得したマルチメディア情報から所要のデータを検索して抽出するデータ抽出手段と、
上記データ抽出手段により抽出したデータを再生することのできる再生手段と、
を備える情報配信システム。 - 1以上のブロックデータが格納されるデータエリアと、少なくともデータ内容を識別し得るブロック識別情報とデータエリア内に格納される子ブロックデータ数を示す子ブロックデータ数識別情報とデータ長を示すデータ長識別情報とが配置されるヘッダエリアと、が配置されて成るブロックデータを有するマルチメディア情報を取得する情報取得処理と、
上記マルチメディア情報のヘッダエリアにおける上記ブロック識別情報と子ブロックデータ数識別情報及びデータ長識別情報に基づいて、上記情報取得処理により取得したマルチメディア情報から所要のデータを検索して抽出するデータ抽出処理と、
上記データ抽出処理により抽出したデータを再生することのできる再生処理と、
を実行するようにされている情報処理方法。 - 1以上のブロックデータが格納されるデータエリアと、少なくともデータ内容を識別し得るブロック識別情報とデータエリア内に格納される子ブロックデータ数を示す子ブロックデータ数識別情報とデータ長を示すデータ長識別情報とが配置されるヘッダエリアと、が配置されて成るブロックデータを有するマルチメディア情報を取得する情報取得処理と、
上記マルチメディア情報のヘッダエリアにおける上記ブロック識別情報と子ブロックデータ数識別情報及びデータ長識別情報に基づいて、上記情報取得処理により取得したマルチメディア情報から所要のデータを検索して抽出するデータ抽出処理と、
上記データ抽出処理により抽出したデータを再生することのできる再生処理と
を情報処理装置に実行させるプログラムが記録された記録媒体。
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