JP4764059B2 - 放電管 - Google Patents

放電管 Download PDF

Info

Publication number
JP4764059B2
JP4764059B2 JP2005126226A JP2005126226A JP4764059B2 JP 4764059 B2 JP4764059 B2 JP 4764059B2 JP 2005126226 A JP2005126226 A JP 2005126226A JP 2005126226 A JP2005126226 A JP 2005126226A JP 4764059 B2 JP4764059 B2 JP 4764059B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
case member
gap
electrode portion
discharge tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005126226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006302807A (ja
Inventor
孝一 今井
陽一 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okaya Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Okaya Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okaya Electric Industry Co Ltd filed Critical Okaya Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2005126226A priority Critical patent/JP4764059B2/ja
Publication of JP2006302807A publication Critical patent/JP2006302807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4764059B2 publication Critical patent/JP4764059B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Description

この発明は放電管に係り、特に、プロジェクターや自動車のメタルハライドランプ等の高圧放電ランプや、ガス調理器等の着火プラグに、点灯用又は着火用の定電圧を供給するためのスイッチングスパークギャップとして、或いは、サージ電圧を吸収するためのガスアレスタ(避***)として好適に使用できる放電管に関する。
この種の放電管として、本出願人は、先に特開2003−7420号を提案した。この放電管60は、図3に示すように、両端が開口した絶縁材よりなる円筒状のケース部材62の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材64,64で気密に閉塞することによって気密外囲器66を形成し、該気密外囲器66内に、所定の放電ガスを封入してなる。
上記蓋部材64は、気密外囲器66の中心に向けて大きく突き出た平面状の放電電極部68と、ケース部材62の端面に接する接合部70を備えており、両蓋部材64,64の放電電極部68,68間には、所定の放電間隙72が形成されている。
また、上記ケース部材62の内壁面74には、微小放電間隙76を隔てて対向配置された一対のトリガ放電膜78,78が、複数組形成されている。一対のトリガ放電膜78,78の内、一方のトリガ放電膜78は、一方の放電電極部68と電気的に接続され、他方のトリガ放電膜78は、他方の放電電極部68と電気的に接続されている。
上記放電電極部68の表面には、放電開始電圧の安定に効果的なアルカリヨウ化物が含有された絶縁性の被膜80が形成されている。
上記気密外囲器66内に封入する放電ガスとしては、例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン等の希ガスあるいは窒素ガス等の不活性ガスの単体又は混合ガスが該当する。
上記構成を備えた放電管60の放電電極部68,68間に、当該放電管60の放電開始電圧以上の電圧が印加されると、トリガ放電膜78,78間の微小放電間隙76に電界が集中し、これにより微小放電間隙76に電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電子のプライミング効果によってグロー放電へと移行する。そして、このグロー放電が放電電極部68,68間の放電間隙72へと転移し、主放電としてのアーク放電に移行するのである。
上記従来の放電管60にあっては、放電電極部68の表面に、放電開始電圧の安定に効果的なアルカリヨウ化物の含有された被膜80を形成したことにより、数msという短い間隔で動作させた場合や立ち上がり時間の早いサージ電圧が印加された場合においても、常に安定した放電開始電圧を得ることができる。
また、上記放電管60にあっては、放電回数が約200万回となっても放電開始電圧に大きな変化はなく、放電管60の長寿命化を図ることもできる。
特開2003−7420号
上記の通り、放電管60の放電電極部68の表面に、放電開始電圧の安定に効果的なアルカリヨウ化物の含有された被膜80を形成することにより、比較的長寿命な放電管を実現することが可能である。
しかしながら、上記従来の放電管60の寿命特性も必ずしも満足の得られる水準とはいえず、更なる長寿命な放電管の出現が望まれていた。
本発明は、上記要請に応えるためになされたものであり、その目的とするところは、放電回数が多くなっても安定した放電開始電圧を得ることのできる長寿命な放電管の実現にある。
本発明者らは、放電管を構成する各種部材(ケース部材、放電電極部、放電間隙)相互の寸法割合について種々検討を試みた結果、ケース部材の内径に対する放電電極部の径の割合が一定範囲内にある場合、ケース部材の全長に対する放電間隙長の割合が一定範囲内にある場合に、放電管の寿命特性の向上に効果的であることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る放電管は、
両端が開口した絶縁材よりなる円筒状のケース部材の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材で気密に閉塞することによって気密外囲器を形成すると共に、気密外囲器内に配置される上記蓋部材の略円柱状の放電電極部間に放電間隙を形成し、また、上記ケース部材の内壁面に、その両端が上記蓋部材と微小放電間隙を隔てて対向配置されたトリガ放電膜を形成すると共に、上記気密外囲器内に、所定の放電ガスを封入して成る放電管であって、上記ケース部材の内径に対する放電電極部の径の割合を、50〜80%の範囲に設定すると共に、上記ケース部材の全長に対する放電間隙の間隙長の割合を、10〜45%の範囲に設定したことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る放電管にあっては、ケース部材の内径に対する放電電極部の径の割合を、50〜80%の範囲に設定すると共に、ケース部材の全長に対する放電間隙の間隙長の割合を10〜45%の範囲に設定したことにより、放電回数が約600万回と多くなっても安定した放電開始電圧を得ることができ、長寿命な放電管を実現することができる。
本発明に係る放電管10は、図1及び図2に示すように、両端が開口したセラミック等の絶縁材よりなる円筒状のケース部材12の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材14,14で気密に閉塞することによって気密外囲器16を形成してなる。
上記蓋部材14は、気密外囲器16の中心に向けて大きく突き出た略円柱状の放電電極部18と、ケース部材12の端面に接する接合部20を備えており、両蓋部材14,14の放電電極部18,18間には、所定の放電間隙22が形成されている。
上記円筒状のケース部材12と略円柱状の放電電極部18は、図2に示すように、同心円状に配置されている。
また、上記ケース部材12の内壁面24には、その両端が、放電電極を兼ねた上記蓋部材14,14と微小放電間隙26を隔てて対向配置された線状のトリガ放電膜28が複数形成されている。該トリガ放電膜28は、カーボン系材料等の導電性材料で構成されている。
本発明の放電管10においては、上記ケース部材12の内径D1(図2参照)に対する放電電極部18の径D2の割合が、50〜80%の範囲に設定されている。
また、本発明の放電管10においては、上記ケース部材12の全長L(図1参照)に対する放電間隙22の間隙長dの割合が、10〜45%の範囲に設定されている。
例えば、ケース部材12の内径D1が6mmの場合に、放電電極部18の径D2は3.3mmに設定される。この場合のケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合は55%となる。また、ケース部材12の全長Lが4.6mmの場合に、放電間隙22の間隙長dは1.2mmに設定される。この場合のケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合は約26%となる。
上記放電電極部18の表面には、アルカリヨウ化物が含有された絶縁性の被膜30が形成されている。この被膜30は、ヨウ化カリウム(KI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化セシウム(CsI)、ヨウ化ルビジウム(RbI)等のアルカリヨウ化物の単体又は混合物を、珪酸ナトリウム溶液と純水よりなるバインダーに添加したものを、放電電極部18表面に塗布することによって形成することができる。
この場合、アルカリヨウ化物の単体又は混合物が0.01〜70重量%、バインダーが99.99〜30重量%の配合割合で混合される。また、バインダー中の珪酸ナトリウム溶液と純水との配合割合は、珪酸ナトリウム溶液が0.01〜70重量%、純水が99.99〜30重量%となされる。
また、上記被膜30中に、臭化セシウム(CsBr)、臭化ルビジウム(RbBr)、臭化ニッケル(NiBr)、臭化インジウム(InBr)、臭化コバルト(CoBr)、臭化鉄(FeBr、FeBr)等の臭化物の1種類以上を添加すると、より一層、放電管10の放電開始電圧の安定化を図ることができる。
尚、塩化バリウム(BaCl)、フッ化バリウム(BaF)、酸化イットリウム(Y)、塩化イットリウム(YCl)、フッ化イットリウム(YF)、モリブデン酸カリウム(KMoO)、タングステン酸カリウム(KWO)、クロム酸セシウム(CsCrO)、酸化プラセオジウム(Pr11)、チタン酸カリウム(KTi)の1種類以上を、上記臭化物と共に、或いは上記臭化物以外に、上記被膜30中に添加しても、放電管10の放電開始電圧の安定化に寄与する。
これら物質は、上記アルカリヨウ化物の単体又は混合物とバインダーとの混合物中に、0.01〜10重量%の配合割合で添加される。
上記気密外囲器16内には、所定の放電ガスが封入されている。この放電ガスとしては、例えば、アルゴン、ネオン、ヘリウム、キセノン等の希ガスあるいは窒素ガス等の不活性ガスの単体又は混合ガスが該当する。また、希ガスあるいは不活性ガスの単体又は混合ガスと、ハロゲンを含む気体やO等の負極性ガスとの混合ガスが該当する。
尚、上記気密外囲器16内に、原子量が大きく、且つ、熱伝導率の小さいKr(クリプトン)を含有した放電ガスを封入することにより、放電管10の寿命特性を向上させることができる。これは、以下の理由等によるものと考えられる。
すなわち、陰極側の放電電極部18は、放電生成時に常に陽イオンの衝撃を受けることによりスパッタされ、その結果、陰極側の放電電極部18の電極材料が原子状態で飛散して、放電電極部18や気密外囲器16の内壁に付着して黒化させ、これが、表面漏れ電流や気密外囲器16の内壁電位を変化させて、放電管の寿命を短くするのである。
しかしながら、Krは原子量が大きいため、放電生成時に電離したKrイオンが陰極側の放電電極部18に向かう際の加速度が小さく、Krイオンの移動速度が遅いことから、移動中にKrイオンが基底状態に戻ったり、他の分子と衝突して熱エネルギーに変換される等するため、陰極側の放電電極部18に与える衝撃が小さくなり、放電電極部18のスパッタによる消耗が抑制されると考えられる。
また、Krは熱伝導率が小さいことから、Krイオンが放電電極部18に衝突した際に、熱が放電電極部18に伝導しにくいため、放電電極部18の熱による溶融が生じにくいものである。従って、放電ガスにKrを含有すれば、放電生成時に、Krイオンが放電電極部18に衝突しても、放電電極部18が溶融して飛散するスパッタが抑制されると考えられるのである。
尚、放電ガスを原子量の大きいKr単体で構成した場合には、長寿命となる反面、Krの移動速度が遅いことに起因する放電遅れの発生等、放電特性の低下をもたらすため、他のガスと混合して用いるのが望ましい。
例えば、放電ガスを、KrとHの混合ガスで構成すれば、原子量が小さいHにより、放電遅れの防止や、放電が持続する続流現象防止に効果がある。
また、放電ガスを、KrとArの混合ガスで構成すれば、原子量の小さいArにより、放電遅れの防止に効果がある。尚、KrとArの混合ガスに、さらに、Hを混合しても良く、この場合、Hにより、より一層、応答性能を向上させることができると共に、続流現象防止に効果的である。
さらに、放電ガスを、KrとNeの混合ガスで構成すれば、放電開始電圧の低下作用を有するNeにより、放電生成が容易になる。
放電ガスを、上記KrとHの混合ガス、KrとNeの混合ガス、KrとArの混合ガス、KrとArとHの3種類の混合ガスで構成する場合、Krは、3〜95体積%の割合で混合するのが好ましい。
すなわち、Krの混合割合が3体積%未満の場合には、寿命特性の向上効果があまり得られず、一方、Krの混合割合が95体積%を越えると放電特性の低下が大きくなるためである。
上記構成を備えた本発明の放電管10にあっては、放電電極を兼ねた上記一対の蓋部材14,14間に、当該放電管10の放電開始電圧以上の電圧が印加されると、トリガ放電膜28の両端と蓋部材14,14間の微小放電間隙26に電界が集中し、これにより微小放電間隙26に電子が放出されてトリガ放電としての沿面コロナ放電が発生する。次いで、この沿面コロナ放電は、電子のプライミング効果によってグロー放電へと移行する。そして、このグロー放電が放電電極部18,18間の放電間隙22へと転移し、主放電としてのアーク放電に移行するのである。本発明の放電管10においては、微小放電間隙26に生ずる元来応答速度の速い沿面コロナ放電をトリガ放電として利用するものであるため、高い応答性を実現できるものである。
本発明の放電管10のトリガ放電膜28,28は、放電電極を兼ねた蓋部材14,14と電気的に接続されていないため、微小放電間隙26における過度な電界集中が抑制され、その結果、安定した放電開始電圧を得ることができる。
すなわち、従来の放電管60のように、トリガ放電膜78,78が、放電電極を兼ねた蓋部材64,64と電気的に接続されていると、微小放電間隙76における電界集中の度合が強いため電子が大量に放出され易いものの、放電毎の電子放出量が不安定となり易く、その結果、放電開始電圧の不安定化をもたらすことがあった。
これに対し、本発明の放電管10にあっては、トリガ放電膜28,28が、放電電極を兼ねた蓋部材14,14と電気的に接続されていないため、微小放電間隙26における電界集中の度合が弱く、電子の放出量は抑制されるものの、放電毎の電子放出量が安定し、その結果、安定した放電開始電圧を得ることができるのである。
上記した通り、本発明の放電管10にあっては、ケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合を、50〜80%の範囲に設定することにより、長寿命な放電管10を実現することができる。
すなわち、ケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合が50%未満の場合には、主放電を生成する放電電極部18とトリガ放電膜28との距離が長すぎるため、トリガ放電膜28で生成される沿面コロナ放電(トリガ放電)から、放電電極部18,18間の放電間隙22で生成される主放電(アーク放電)への移行が円滑に行われず、トリガ放電膜28による放電遅れ防止機能が有効に働かない。一方、ケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合が80%を越える場合には、主放電を生成する放電電極部18とトリガ放電膜28との距離が短すぎるため、主放電の衝撃でスパッタされて飛散する放電電極部18や被膜30の構成材料がトリガ放電膜28に付着したり、主放電の衝撃でトリガ放電膜28自体がスパッタして剥離してしまい、トリガ放電膜28の放電遅れ防止機能が徐々に劣化する。従って、放電回数が多くなっても安定した放電開始電圧を得ることのできる長寿命な放電管を得るためには、上記の通り、ケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合を、50〜80%の範囲に設定するのが適当である。
また、上記した通り、本発明の放電管10にあっては、ケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合を、10〜45%の範囲に設定することにより、長寿命な放電管10を実現することができる。
すなわち、ケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合が10%未満の場合には、ケース部材12の全長Lに対して放電間隙22の間隙長dが狭すぎることとなり、このため封入ガス圧が高くなり、異常放電を生成することがある。一方、ケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合が45%を越える場合には、ケース部材12の全長Lに対して放電間隙22の間隙長dが広すぎることとなり、このため封入ガス圧が低くなる結果、放電時の逆拡散効果が得られず、スパッタが生じやすくなってトリガ放電膜28の放電遅れ防止機能が徐々に劣化する。従って、放電回数が多くなっても安定した放電開始電圧を得ることのできる長寿命な放電管を得るためには、上記の通り、ケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合を、10〜45%の範囲に設定するのが適当である。
尚、放電管を動作させた場合に、その放電開始電圧が規定値の±15%以内(例えば規定の放電開始電圧が800Vの放電管の場合、680V〜920V以内)であれば使用に適した適合品とされる。因みに、この場合の「放電開始電圧」は、放電管を繰り返し動作させた場合における初回の放電開始電圧(初期放電開始電圧)に続く2回目以降の放電開始電圧、すなわち「追随放電開始電圧」のことをいう。
而して、ケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合を、50〜80%の範囲に設定した放電管は、放電回数が約400万回と多くなっても、放電開始電圧が規定値の±15%以内に収まり、長寿命化を実現できる。
また、ケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合を、10〜45%の範囲に設定した放電管も、放電回数が約400万回と多くなっても、放電開始電圧が規定値の±15%以内に収まり、長寿命化を実現できる。
更に、ケース部材12の内径D1に対する放電電極部18の径D2の割合を、50〜80%の範囲に設定すると共に、ケース部材12の全長Lに対する放電間隙22の間隙長dの割合を、10〜45%の範囲に設定した上記放電管10にあっては、放電回数が約600万回と多くなっても、放電開始電圧が規定値の±15%以内に収まり、長寿命化を実現できる。
また、本発明の放電管10にあっては、放電電極部18の表面に、放電開始電圧の安定に効果的なアルカリヨウ化物の含有された被膜30を形成したので、当該放電管10をスイッチングスパークギャップとして使用した場合、図示しないコンデンサからの高電圧パルス(数百Hz以上)を受けて、数msという短い間隔で常に一定の放電開始電圧で安定的に動作することが可能になる。
さらに、本発明の放電管10をガスアレスタとして使用した場合、立ち上がり時間の早いサージ電圧が印加された場合であっても、その放電開始電圧に変動を生じる、いわゆる放電開始電圧の「ゆらぎ」を生じにくく、一定の放電開始電圧で安定的に動作することが可能である。
すなわち、放電開始電圧の「ゆらぎ」現象は、サージ電圧が放電管10に印加された際に、放電の種火としての初期電子やイオンが、放電ガス分子に衝突してこれをイオンと電子に電離させるα効果、電離されたイオンが放電電極部18表面の被膜30に衝突して二次電子を放出させる二次電子放出作用(γ効果)が安定的に行われないことから生じる現象である。
しかしながら、本発明にあっては、上記被膜30に含有されたアルカリヨウ化物が放電ガス分子をイオン化させ易い性質を有しているため、気密外囲器16内には多量のイオンが存在し、この結果、安定したα効果及び二次電子放出作用(γ効果)を示すことから、放電開始電圧の「ゆらぎ」を生じにくいものとなっているのである。
本発明に係る放電管を示す概略断面図である。 図1のA−A断面図である。 従来の放電管を示す断面図である。
10 放電管
12 ケース部材
14 蓋部材
16 気密外囲器
18 放電電極部
22 放電間隙
26 微小放電間隙
28 トリガ放電膜
30 被膜
D1 ケース部材の内径
D2 放電電極部の径
L ケース部材の全長
d 放電間隙の間隙長

Claims (1)

  1. 両端が開口した絶縁材よりなる円筒状のケース部材の両端開口部を、放電電極を兼ねた一対の蓋部材で気密に閉塞することによって気密外囲器を形成すると共に、気密外囲器内に配置される上記蓋部材の略円柱状の放電電極部間に放電間隙を形成し、また、上記ケース部材の内壁面に、その両端が上記蓋部材と微小放電間隙を隔てて対向配置されたトリガ放電膜を形成すると共に、上記気密外囲器内に、所定の放電ガスを封入して成る放電管であって、上記ケース部材の内径に対する放電電極部の径の割合を、50〜80%の範囲に設定すると共に、上記ケース部材の全長に対する放電間隙の間隙長の割合を、10〜45%の範囲に設定したことを特徴とする放電管。
JP2005126226A 2005-04-25 2005-04-25 放電管 Active JP4764059B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126226A JP4764059B2 (ja) 2005-04-25 2005-04-25 放電管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126226A JP4764059B2 (ja) 2005-04-25 2005-04-25 放電管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006302807A JP2006302807A (ja) 2006-11-02
JP4764059B2 true JP4764059B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=37470845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005126226A Active JP4764059B2 (ja) 2005-04-25 2005-04-25 放電管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4764059B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2346174B2 (de) * 1973-09-13 1977-04-07 Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München Ueberspannungsableiter
DE3207663A1 (de) * 1982-03-03 1983-09-08 Siemens AG, 1000 Berlin und 8000 München Ueberspannungsableiter mit einem gasgefuellten gehaeuse
JPH0362484A (ja) * 1989-07-28 1991-03-18 Shinko Electric Ind Co Ltd 高電圧スイッチ素子用ガス入り放電管
JPH09306633A (ja) * 1996-05-08 1997-11-28 West Electric Co Ltd 間隙素子
JP3290376B2 (ja) * 1997-05-14 2002-06-10 新光電気工業株式会社 放電管及びその製造方法
JP2005032640A (ja) * 2003-07-09 2005-02-03 Okaya Electric Ind Co Ltd 放電管

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006302807A (ja) 2006-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100711943B1 (ko) 방전관
JP4209240B2 (ja) 放電管
JP3718142B2 (ja) 放電管
JP4764059B2 (ja) 放電管
JP4651434B2 (ja) 放電管
JP3114203U7 (ja)
JP3114203U (ja) 放電管
JP4469255B2 (ja) 放電管
JP4977524B2 (ja) 放電管及びその製造方法
JP2004259459A (ja) 放電管
JP4764076B2 (ja) 放電管
JP3125268U (ja) 放電管
JP2006024423A (ja) 放電管
JP3125264U (ja) 放電管
JP3133824U (ja) 放電管
JP4651433B2 (ja) 放電管
JP3128365U (ja) 放電管
JP3144111U (ja) 放電管
JP3125269U (ja) 放電管
JP4594152B2 (ja) 放電管
JP3125266U (ja) 放電管
JP3128032U (ja) 放電管
JP3130568U (ja) 放電管
JP3125267U (ja) 放電管
JP3125265U (ja) 放電管

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110610

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4764059

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140617

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150617

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250