JP4760678B2 - 被水確認試験方法及び被水確認用粉末 - Google Patents

被水確認試験方法及び被水確認用粉末 Download PDF

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子の表面における被水の仕方を評価するための被水確認試験方法及びこれに用いる被水確認用粉末に関する。
従来より、車両等の内燃機関の排気系に配設されて、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子を装着したガスセンサがある。
上記ガスセンサ素子は、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に設けた被測定ガス側電極と、上記固体電解質体の他方の面に形成した基準ガス側電極とを有する。
また、上記ガスセンサ素子は、高温の被測定ガス雰囲気に曝されると共に、活性温度に達することができるよう上記発熱体によって加熱されている。そのため、被測定ガス中に含まれる水分がガスセンサ素子の表面に付着した場合、その被水した部分とその周囲との間に大きな温度差が生じ、これに起因して生ずる熱応力によって上記ガスセンサ素子にクラックが発生するおそれがある。
そのため、ガスセンサ素子の被水の評価を行うための被水確認試験方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記被水確認試験方法においては、表面全体にカーボンを塗布したガスセンサ素子をガスセンサに装着し、該ガスセンサを自動車等の内燃機関の排気系に設置した後、該内燃機関を運転させる。そして、ガスセンサ素子の表面に形成された被水痕を観察することにより、ガスセンサ素子の被水確認を行う。
しかしながら、上記カーボンは400〜500℃の温度域で焼失してしまう。そのため、実際のエンジン始動時の環境、即ち、1000℃に達するガスセンサの実使用環境下においては、ガスセンサ素子が被水しても、カーボンが焼失しているため被水痕を確認することができなくなるという問題がある。そのため、上記従来の被水確認試験方法では、ガスセンサの実使用環境下において、ガスセンサ素子の被水確認試験を行うことが困難となるおそれがある。
特開2003−322632号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、ガスセンサの実使用環境下においても、ガスセンサ素子の被水確認を行うことができる被水確認試験方法及びこれに用いる被水試験用粉末を提供しようとするものである。
第1の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを使用する際における該ガスセンサに装着されたセラミックからなるガスセンサ素子の表面への水分の付着の仕方を評価するに当たり、上記ガスセンサ素子の表面に被水確認用粉末を付着させ、次いで、上記被水確認用粉末を付着させた上記ガスセンサ素子を装着した上記ガスセンサを上記被測定ガスの流通路に配置し、次いで、上記流通路に上記被測定ガスを所定の条件で流通させ、次いで、上記ガスセンサ素子の表面において上記被水確認用粉末が除去された部分を観察することにより被水の仕方を確認する被水確認試験方法であって、
上記被水確認用粉末は、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることを特徴とする被水確認試験方法にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記被水確認用粉末は、融点及び昇華温度が1000℃以上である。そのため、1000℃に達するガスセンサの実使用環境下においても、上記被水確認用粉末は、融解又は昇華することがなく、粉末状態のまま存在することができる。即ち、ガスセンサの実使用環境下であっても、上記被水確認用粉末は、焼失等しておらず、被水することによって周囲に飛散して素子表面における被水部分に被水痕を形成することができる。これにより、ガスセンサ素子の表面における被水の仕方を確認することができる。従って、本発明の被水確認試験方法を用いれば、ガスセンサの実使用環境下においても、上記ガスセンサ素子の被水確認試験を行うことができる。
また、上記被水確認用粉末は、100〜1000℃の温度域において色を有している。そのため、白色のガスセンサ素子の表面に上記被水確認用粉末を付着させて被水確認試験を行ったときに被水痕を容易に確認することができ、ガスセンサ素子の被水確認を容易に行うことができる。
以上のごとく、本発明によれば、ガスセンサの実使用環境下においても、ガスセンサ素子の被水確認を行うことができる被水確認試験方法を提供することができる。
第2の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを使用する際における該ガスセンサに装着されたセラミックからなるガスセンサ素子の表面への水分の付着の仕方を評価するに当たり、上記ガスセンサ素子の表面に付着させる被水確認用粉末であって、
該被水確認用粉末は、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることを特徴とする被水確認用粉末にある(請求項10)。
本発明の被水確認用粉末を用いることにより、上記第1の発明(請求項1)の作用効果の説明において述べたように、ガスセンサの実使用環境下においても、ガスセンサ素子の被水確認試験を容易に行うことができる。
上記第1の発明(請求項1)及び上記第2の発明(請求項10)において、上記ガスセンサ素子として、例えば、酸素センサ素子、NOxセンサ素子、A/Fセンサ素子等がある。
上記被水確認用粉末が色を有するとは、白色や無色透明ではなく、ガスセンサ素子の表面に付着させたときに素子表面と区別できる色を有することを意味する。
尚、本明細書においては、各種車両用内燃機関等の排気管内に設置する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
また、被水確認用粉末の融点及び昇華温度が1000℃未満である場合には、ガスセンサの温度が1000℃以上の高温に達すると、被水確認用粉末が焼失等して素子表面の被水部分に被水痕を形成することができなくなるおそれがある。
また、上記被水確認用粉末が上記温度域において色を有していない場合には、白色のガスセンサ素子で被水確認試験を行ったときに被水痕を容易に確認することが困難となるおそれがある。
また、上記被測定ガスは、内燃機関から排出される排ガスであり、上記被水確認用粉末は、上記排ガスに曝された状態で、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることが好ましい(請求項2、請求項11)。
この場合には、上記排ガスに曝された状態であっても、ガスセンサ素子の被水確認試験を行うことができる。
また、上記被水確認用粉末は、水、オイル、燃料に対して溶解することなく、固体の状態を維持することが好ましい(請求項3、請求項12)。
この場合には、ガスセンサ素子の表面に水が付着しても、その被水した部分の周囲の被水確認用粉末が溶解することはないため、被水部分に正確な被水痕を形成することができる。また、被水確認用粉末は、排ガスや水に混合した状態で飛来してくる微量のオイルや燃料に対しても溶解しないため、水によって形成された被水痕を正確に確認することができ、これにより、正確な被水確認を行うことができる。
また、上記被水確認用粉末は、上記ガスセンサ素子に接触したとき、該ガスセンサ素子の材料との間で化合物を形成しない物質からなることが好ましい(請求項4、請求項13)。
この場合には、上記被水確認用粉末が上記ガスセンサ素子の材料と接触しても化合物を形成して結合することがなく、上記ガスセンサ素子の表面に上記被水確認用粉末を粉末状態のまま存在させることができる。
また、上記被水確認用粉末は、平均粒子径が0.5〜100μmの粒子からなることが好ましい(請求項5、請求項14)。
この場合には、ガスセンサ素子の被水確認を容易に行うことができる。すなわち、平均粒子径が上記範囲内にあれば、被水確認用粉末中の粒子を、ガスセンサ素子の凹凸形状を有する表面に充分に付着させることができる。そして、ガスセンサ素子が被水してその水分が急激に気化する際に、ガスセンサ素子の表面に付着していた被水確認用粉末の粒子が充分に弾き飛ばされる。その結果、ガスセンサ素子の表面に被水痕を容易に残すことができ、ガスセンサ素子の被水確認を容易に行うことができる。
一方、平均粒子径が0.5μm未満の場合には、ガスセンサ素子の表面に被水しても、水分が気化する際に被水確認用粉末の粒子が飛散し過ぎて被水痕が残りにくくなってしまうおそれがある。
また、平均粒子径が100μmを超える場合には、被水確認用粉末を、ガスセンサ素子の表面に充分に付着させることが困難となってしまうおそれがある。
なお、平均粒子径を測定するに当たっては、例えば、レーザー回折式の粒度分布測定装置を用いることができる。
また、上記被水確認用粉末は、1000℃以上の温度にて熱処理を施してあることが好ましい(請求項6、請求項15)。
この場合には、1000℃の高温環境下において被水確認試験を行う際にも、被水確認用粉末が変質することを防ぎ、変色することを防ぐことができる。
また、上記被水確認用粉末は、金属又は金属酸化物からなることが好ましい(請求項7、請求項16)。
この場合には、上記被水確認用粉末は、排ガス中においても粉末の状態で安定して存在することができる。また、被水評価中に被水確認用粉末の色が変化したり、粉末の粒度が変化したりすることを防ぐことができるため、被水部分に正確な被水痕を形成することができる。また、上記のごとく、金属又は金属酸化物であれば、粒子径が細かいものも容易に入手することができる。
また、上記被水確認用粉末は、酸化鉄、酸化コバルト、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン、雲母、メノウ、シリコン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、イリジウム、白金、金の少なくとも一種以上からなることが好ましい(請求項8、請求項17)。
この場合には、上記被水確認用粉末は、排ガス中においても粉末の状態で安定して存在することができる。また、被水評価中に被水確認用粉末の色が変化したり、粉末の粒度が変化したりすることを防ぐことができるため、被水部分に正確な被水痕を形成することができる。また、上記物質であれば、粒子径が細かいものも容易に入手することができる。
また、上記第1の発明において、上記ガスセンサ素子の表面には、多孔質層を設けてなることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記被水確認用粉末を、上記ガスセンサ素子の表面に充分に付着させることができる。
尚、上記多孔質層として、例えば、アルミナ、ジルコニア等のセラミック粒子等からなるものを用いることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる被水確認試験及びこれに用いる被水確認用粉末につき、図1〜図3を用いて説明する。
本例の被水確認試験方法は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを使用する際における該ガスセンサに装着されたセラミックからなるガスセンサ素子1の表面10への水分の付着の仕方を評価するために行う。
上記被水確認試験方法においては、まず、図1に示すごとく、ガスセンサ素子1の表面10に被水確認用粉末2を付着させる。
次いで、被水確認用粉末2を付着させたガスセンサ素子1を装着したガスセンサを被測定ガスの流通路に配置する。上記被測定ガスは排ガスであり、被水確認用粉末2は、排ガスに曝された状態においても、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上である。
次いで、流通路に被測定ガスを所定の条件で流通させ、ガスセンサ素子1の表面10において被水確認用粉末2が除去された部分を観察することにより被水の仕方を確認する。
本例の被水確認試験方法及びこれに用いる被水確認用粉末2につき説明するに当たって、まず、ガスセンサ素子1について説明する。
本例のガスセンサ素子1は、図3に示すごとく、酸素イオン伝導性の固体電解質体11と、該固体電解質体11の一方の面に設けた被測定ガス側電極12と、固体電解質体11の他方の面に形成した基準ガス側電極13と、ガスセンサ素子1が活性温度に達することができるよう加熱するための発熱体14とを有する。
そして、該発熱体14によって加熱されたガスセンサ素子1の表面10に、排ガス中に含まれる水分等が付着した場合には、被水した部分とその周囲との間に大きな温度差が生じ、ガスセンサ素子1にクラック等が発生するおそれがある。そこで、ガスセンサの実使用環境下におけるガスセンサ素子1の被水の仕方を評価するために、本例の被水確認用試験方法を用いる。
尚、図3は、ガスセンサ素子1の一例であり、他の構成を有するガスセンサ素子1に本発明を適用しても良い。
上記被水確認試験を行うに当たって、まず、本例では、ガスセンサ素子1に接触したとき該ガスセンサ素子1の材料との間で化合物を形成しない物質である酸化鉄を乳鉢等に入れて細かく粉砕することにより、被水確認用粉末2を作製した。被水確認用粉末2の材料として、上記酸化鉄の他、例えば、酸化コバルト、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン、雲母、メノウ、シリコン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、イリジウム、白金、金等の少なくとも一種類以上からなるものを使用することができる。
そして、被水確認用粉末2は、水、オイル、燃料(以下、水分という)に対して溶解することなく、固体の状態を維持する。また、被水確認用粉末2は、平均粒子径が0.5〜100μmの粒子からなると共に、1000℃以上の温度にて熱処理を施してある。
被水確認用粉末2の平均粒子径は、例えば、水に被水確認用粉末2を混合し、この混合物内の凝集粉を分散させるために超音波分散を1分程度行った後に、レーザー回折式の粒度分布測定装置によって測定することにより得ることができる。
レーザー回折式の粒度分布測定装置として、例えば、マイクロトラック製のレーザー回折式の粒度分布測定装置(9320−X100タイプ)を用いることができる。
なお、被水確認用粉末2は、平均粒子径が0.5〜50μmの粒子からなることが好ましく、被水確認用粉末2中に、走査電子顕微鏡(SEM)により測定した粒子径が0.3〜20μmである粒子が存在していることがより一層好ましい。
ガスセンサ素子1の表面10には、図1〜図3に示すごとく、アルミナ、ジルコニア等のセラミック粒子等からなる多孔質層100を設けてなる。そして、該多孔質層100の全体にわたってまんべんなく、例えば、刷毛等を用いて被水確認用粉末2を付着させる。
また、被水確認用粉末2は、多孔質層100を設けることなく、ガスセンサ素子1の表面10に直接付着させることもできる。この場合、ガスセンサ素子1の表面10に表面粗度Rzが5μm以上となるような粗化処理を施すことが好ましい。
また、被水確認用粉末2は、スラリー状にして、これにガスセンサ素子1を浸漬することにより表面10に付着させることもできる。
次に、ガスセンサ素子1の表面10に過剰に付着している被水確認用粉末2を吹き飛ばすために、エアー等を軽く吹き付ける。これにより、ガスセンサ素子1の表面10における被水確認用粉末2の付着量を均一なものとすることができる。
次いで、被水確認用粉末2を付着させたガスセンサ素子1を装着したガスセンサを、排ガスの流通路に配置した後、該流通路に排ガスを流通させることにより、被水確認試験を行う。
尚、ガスセンサ素子1には、熱電対(図示略)が取り付けてあり、ガスセンサ素子1の表面10の温度を測定することができるようになっている。そして、ガスセンサ素子1の表面10の温度を700℃に維持するように発熱体14への通電を制御する。
ここで、水分がガスセンサ素子1の表面10に付着した場合には、その被水部分に付着していた被水確認用粉末2が周囲に飛散し、図2、図3に示すような被水痕20が形成される。
そして、一定条件の被水試験を行った後、ガスセンサ素子1の表面10における被水痕20の有無を確認する。そして、被水痕20が存在する場合には、該被水痕20の直径や形成された位置等を観察することにより、被水の仕方を推測することができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
被水確認用粉末2は、融点及び昇華温度が1000℃以上である。そのため、1000℃に達するガスセンサの実使用環境下においても、被水確認用粉末2は、融解又は昇華することがなく、粉末状態のまま存在することができる。即ち、ガスセンサの実使用環境下であっても、被水確認用粉末2は、焼失等しておらず、被水することによって周囲に飛散してガスセンサ素子1の表面10における被水部分に被水痕20を形成することができる。これにより、ガスセンサ素子1の表面10における被水の仕方を確認することができる。従って、本発明の被水確認試験方法を用いれば、ガスセンサの実使用環境下においても、ガスセンサ素子1の被水確認試験を行うことができる。
また、被水確認用粉末2は、100〜1000℃の温度域において色を有している。そのため、白色のガスセンサ素子1の表面10に被水確認用粉末2を付着させて被水確認試験を行ったときに被水痕20を容易に確認することができ、ガスセンサ素子1の被水確認を容易に行うことができる。
また、本例の被測定ガスは排ガスであるが、この場合においても、ガスセンサ素子1の被水確認試験を行うことができる。
また、ガスセンサ素子1の表面10に水が付着しても、その被水した部分の周囲の被水確認用粉末2が溶解することはないため、被水部分に正確な被水痕20を形成することができる。また、被水確認用粉末2は、排ガスや水に混合した状態で飛来してくる微量のオイルや燃料に対しても溶解しないため、水によって形成された被水痕を正確に確認することができ、これにより、正確な被水確認を行うことができる。
また、被水確認用粉末2は、ガスセンサ素子1に接触したとき、該ガスセンサ素子1の材料との間で化合物を形成しない物質からなる。これにより、被水確認用粉末2がガスセンサ素子1の材料と接触しても化合物を形成して結合することがなく、ガスセンサ素子1の表面10に被水確認用粉末2を粉末状態のまま存在させることができる。
また、被水確認用粉末2は、金属酸化物である酸化鉄からなるため、100〜1000℃の温度で融解、昇華することなく、また水やオイル、燃料にも溶解することがないため、正確に被水痕20を確認することができる。更に、本例の被水確認用粉末2は赤色であるため、被水痕20を容易に確認することができる。また、本例の被水確認用粉末2であれば、粒子径が細かいものも容易に入手することができる。
また、被水確認用粉末2は、平均粒子径が0.5〜100μmの粒子からなるため、被水確認用粉末2を、ガスセンサ素子の被水確認を容易に行うことができる。
また、被水確認用粉末2は、1000℃以上の温度にて熱処理を施してあるため、1000℃の高温環境下において被水確認試験を行う際にも、被水確認用粉末2が変質することを防ぎ、変色することを防ぐことができる。
また、ガスセンサ素子1の表面10には、図1〜図3に示すごとく、多孔質層100を設けてなるため、被水確認用粉末2を、ガスセンサ素子1の表面10に充分に付着させることができる。
以上のごとく、本例によれば、ガスセンサの実使用環境下においても、ガスセンサ素子の被水確認を行うことができる被水確認試験方法及び被水試験用粉末を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図4に示すごとく、上記実施例1の被水確認試験の応用例の一例である。
本例においても、上記実施例1と同様に、被水確認用粉末2を表面10に付着させたガスセンサ素子1の表面10の温度が700℃となるように発熱体14への通電を調整した。そして、ガスセンサ素子1の表面10に水分を滴下し、該滴下した水分の量と被水痕20の直径との関係を求める実験を行った。測定結果を図4に示す。
図4からわかるように、例えば、被水量が0.2μLであれば、そのときの被水痕20の直径は1.5mmであり、被水量が0.4μLであれば、そのときの被水痕20の直径は2.0mmである。即ち、被水量が大きいほど、被水痕20の直径が大きくなることがわかる。従って、上記実施例1の被水確認試験において、被水痕20の大きさを計測することにより、被水量を推測することも可能となる。
ただし、図4に示す被水量と被水痕20の直径との関係は、素子温度が700℃のときに成立するものであるため、被水した時点が700℃の場合であることが前提となる。
尚、素子温度が異なれば、被水量と被水痕20の直径との関係は異なると考えられるが、700℃以外の場合にも被水量が大きいほど被水痕20の直径の大きさが大きくなるという傾向は同様であると推測される。
実施例1における、ガスセンサ素子の表面に被水確認用粉末を付着させたガスセンサの先端部の側面図。 実施例1における、被水確認試験を行った後のガスセンサの先端部の側面図。 図2におけるガスセンサ素子のA−A線断面説明図。 実施例2における、ガスセンサ素子の温度が700℃の場合の被水痕の直径と被水量との関係を示す線図。
符号の説明
1 ガスセンサ素子
2 被水確認用粉末

Claims (17)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを使用する際における該ガスセンサに装着されたセラミックからなるガスセンサ素子の表面への水分の付着の仕方を評価するに当たり、上記ガスセンサ素子の表面に被水確認用粉末を付着させ、次いで、上記被水確認用粉末を付着させた上記ガスセンサ素子を装着した上記ガスセンサを上記被測定ガスの流通路に配置し、次いで、上記流通路に上記被測定ガスを所定の条件で流通させ、次いで、上記ガスセンサ素子の表面において上記被水確認用粉末が除去された部分を観察することにより被水の仕方を確認する被水確認試験方法であって、
    上記被水確認用粉末は、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることを特徴とする被水確認試験方法。
  2. 請求項1において、上記被測定ガスは、内燃機関から排出される排ガスであり、上記被水確認用粉末は、上記排ガスに曝された状態で、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることを特徴とする被水確認試験方法。
  3. 請求項1又は2において、上記被水確認用粉末は、水、オイル、燃料に対して溶解することなく、固体の状態を維持することを特徴とする被水確認試験方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、上記ガスセンサ素子に接触したとき、該ガスセンサ素子の材料との間で化合物を形成しない物質からなることを特徴とする被水確認試験方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、平均粒子径が0.5〜100μmの粒子からなることを特徴とする被水確認試験方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、1000℃以上の温度にて熱処理を施してあることを特徴とする被水確認試験方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、金属又は金属酸化物からなることを特徴とする被水確認試験方法。
  8. 請求項7において、上記被水確認用粉末は、酸化鉄、酸化コバルト、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン、雲母、メノウ、シリコン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、イリジウム、白金、金の少なくとも一種以上からなることを特徴とする被水確認試験方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項において、上記ガスセンサ素子の表面には、多孔質層を設けてなることを特徴とする被水確認試験方法。
  10. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサを使用する際における該ガスセンサに装着されたセラミックからなるガスセンサ素子の表面への水分の付着の仕方を評価するに当たり、上記ガスセンサ素子の表面に付着させる被水確認用粉末であって、
    該被水確認用粉末は、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることを特徴とする被水確認用粉末。
  11. 請求項10において、上記被測定ガスは、内燃機関から排出される排ガスであり、上記被水確認用粉末は、上記排ガスに曝された状態で、100〜1000℃の温度域において色を有しており、かつ、融点及び昇華温度が1000℃以上であることを特徴とする被水確認用粉末。
  12. 請求項10又は11において、上記被水確認用粉末は、水、オイル、燃料に対して溶解することなく、固体の状態を維持することを特徴とする被水確認用粉末。
  13. 請求項10〜12のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、上記ガスセンサ素子に接触したとき、該ガスセンサ素子の材料との間で化合物を形成しない物質からなることを特徴とする被水確認用粉末。
  14. 請求項10〜13のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、平均粒子径が0.5〜100μmの粒子からなることを特徴とする被水確認用粉末。
  15. 請求項10〜14のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、1000℃以上の温度にて熱処理を施してあることを特徴とする被水確認用粉末。
  16. 請求項10〜15のいずれか一項において、上記被水確認用粉末は、金属又は金属酸化物からなることを特徴とする被水確認用粉末。
  17. 請求項16において、上記被水確認用粉末は、酸化鉄、酸化コバルト、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン、雲母、メノウ、シリコン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、イリジウム、白金、金の少なくとも一種以上からなることを特徴とする被水確認用粉末。
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