JP4760333B2 - 無線通信装置および無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は無線通信装置および無線通信方法に関し、特に、BPSK(2相位相変調)方式とQPSK(4相位相変調)方式とを切り替えながら双方向通信を行う方法に適用して好適なものである。。
従来の無線通信装置では、データ量の多少に関わらず、BPSKやQPSKなどの位相変調方式を用いることにより双方向通信が行われている。ここで、位相変調方式にて通信を行うためには、送信機と受信機との間で搬送波周波数を一致させる必要があることから、電圧制御型水晶発振器を用いて基準クロックを発生させる方法やコスタスループなどの搬送波再生回路を受信側に搭載する方法などが採用されている。
また、例えば、特許文献1には、無線機と操作機とで移動無線端末を構成し、両機を一体化させた状態では、コネクタを介して音声データや画像データを送受信し、両機を分離させた状態では、Bluetooth方式の無線通信にて音声データや画像データを送受信する方法が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、ホストコンピュータとプリンタとの間で無線通信を行う場合に、通信チャネルを1チャンネル分使用するだけで全2重通信を可能とするために、ホストコンピュータからプリンタへの通信は無線にて行い、プリンタからホストコンピュータへの通信は電源ラインを用いる方法が開示されている。
特開2002−171321号公報 特開平5−227067号公報
しかしながら、送信機と受信機との間で搬送波周波数を一致させるために電圧制御型水晶発振器を用いる方法では、消費電力の増大を招くとともに、コストアップを招くという問題があった。また、アナログ方式の搬送波再生回路を用いる方法では、消費電力の増大を招くとともに、特性の保証が困難であり、デジタル方式の搬送波再生回路を用いる方法では、ADコンバータやADコンバータの入力レベルを調整するための自動利得制御回路が必要となり、消費電力の増大やコストアップを招くという問題があった。
一方、特許文献1、2に開示された方法では、無線通信と有線通信とを単に併用しているだけで、相変調方式による通信を安定して行うためには、電圧制御型水晶発振器や搬送波再生回路を用いる必要があるため、消費電力の増大やコストアップを招くという問題があった。
そこで、本発明の目的は、回路規模を低減することを可能としつつ、位相変調方式による通信を安定して行うことが可能な無線通信装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る無線通信装置によれば、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う無線送信部と、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する無線受信部と、前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、前記無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする。
これにより、位相回転角に関する情報を無線送信部で把握することができ、受信側と送信側とで搬送波の周波数偏差がある場合においても、同相成分Iおよび直交成分Qの1ビット分の情報を用いることで、送信ビットを受信側で正しく判定することができる。このため、受信側と送信側とで搬送波周波数を一致させることなく、位相変調方式による通信を行うことが可能となり、電圧制御型水晶発振器や搬送波再生回路を用いる必要がなくなることから、回路規模を低減することを可能としつつ、位相変調方式による通信を安定して行うことが可能となる。また、位相回転角に基づいて位相変調の相数を切り替えることにより、同相成分Iまたは直交成分Qにビット誤りが発生した場合においても、送信ビットを正しく判定することが可能となり、位相変調方式によるスループットを向上させる。
れにより、受信側と送信側とで搬送波の周波数偏差がある場合においても、多ビットADコンバータやADコンバータの入力レベルを調整するための自動利得制御回路を用いることなく、送信ビットを受信側で正しく判定することができ、位相変調方式の回路規模を低減することが可能となる。
れにより、受信側と送信側とで搬送波の周波数偏差がある場合においても、同相成分Iおよび直交成分Qの1ビット分の情報を用いることで、送信ビットを受信側で正しく判定することができ、位相変調方式の回路規模を低減することが可能となるとともに、QPSK方式に必要な回路規模を削減しつつ、BPSK方式に比べてスループッットを向上させることができる。
これにより、パイロットシンボルを順次受信することで位相回転の角速度を算出することが可能となり、同相成分Iおよび直交成分Qが1ビット化されている場合においても、同相成分Iおよび直交成分Qのコンスタレーション上での位相回転角を把握することができる。
また、本発明の一態様に係る無線通信装置によれば、第1筐体部と、第2筐体部と、前記第1筐体部と前記第2筐体部との位置関係を変えられるように前記第1筐体部と前記第2筐体部とを連結する連結部と、前記第1筐体部に搭載され、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う内部無線送信部と、前記第2筐体部に搭載され、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する内部無線受信部と、前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記内部無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、前記内部無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る無線通信装置によれば、前記第1筐体部に搭載され、前記無線通信装置の外部と無線通信を行う外部無線通信部と、前記第2筐体部に搭載された表示部とを有することを特徴とする。
これにより、第2筐体部に搭載された表示部の大画面化および高精細度化に対応して、第1筐体部から第2筐体部に送信される表示データのデータ量が増大した場合においても、連結部の構成を複雑化させることなく、表示データを高速に表示部に送信することが可能となるとともに、受信側と送信側とで搬送波周波数を一致させることなく、位相変調方式による通信を行うことが可能となる。このため、位相変調方式による通信を行うために、電圧制御型水晶発振器や搬送波再生回路を用いる必要がなくなることから、回路規模を低減することが可能となるとともに、消費電力を低減することができる。このため、無線通信端末の長時間動作を可能としつつ、無線通信端末の小型薄型化および高信頼性化を図ることが可能となるとともに、無線通信端末の携帯性を損なうことなく、無線通信端末の大画面化および多機能化を図ることができる。
また、本発明の一態様に係る無線通信装置によれば、同一半導体チップに形成された第1および第2回路ブロックと、前記第1回路ブロックに形成され、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う内部無線送信部と、前記第2回路ブロックに形成され、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する内部無線受信部と、前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記内部無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、前記内部無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする。
これにより、回路規模を低減することを可能としつつ、半導体チップに形成された回路ブロック間の通信を位相変調方式にて行わせることが可能となる。このため、半導体チップ上に形成される配線数を減らすことを可能となり、半導体チップ内におけるレイアウト設計の自由度を向上させることが可能となるとともに、大量のデータのやり取りを半導体チップ内で高速に行わせることが可能となる。
また、本発明の一態様に係る無線通信装置によれば、実装基板上に実装された第1および第2半導体チップと、前記第1半導体チップに形成され、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う内部無線送信部と、前記第2半導体チップに形成され、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する内部無線受信部と、前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記内部無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、前記内部無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする。
これにより、回路規模を低減することを可能としつつ、実装基板上に実装された半導体チップ間の通信を位相変調方式にて行わせることが可能となる。このため、実装基板上に形成される配線数を減らすことを可能となり、実装基板上におけるレイアウト設計の自由度を向上させることが可能となるとともに、大量のデータのやり取りを実装基板上で
高速に行わせることが可能となる。
また、本発明の一態様に係る無線通信方法によれば、送信側では、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行い、受信側では、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化し、前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出し、前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して送信側に伝送し、送信側では、前記伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする
以下、本発明の実施形態に係る無線通信装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の無線通信制御方法が適用されるクラムシェル型携帯電話を開いたときの状態を示す斜視図、図2は、本発明の無線通信制御方法が適用されるクラムシェル型携帯電話を閉じたときの状態を示す斜視図である。
図1および図2において、第1筐体部1の表面には、操作ボタン4が配置されるとともに、第1筐体部1の下端にはマイク5が設けられ、第1筐体部1の上端には外部無線通信用アンテナ6が取り付けられている。また、第2筐体部2の表面には、表示体8が設けられるとともに、第2筐体部2の上端にはスピーカ9が設けられている。また、第2筐体部2の裏面には、表示体11および撮像素子12が設けられている。なお、表示体8、11としては、例えば、液晶表示パネル、有機ELパネルまたはプラズマディスプレイパネルなどを用いることができる。また、撮像素子12としては、CCDまたはCMOSセンサなどを用いることができる。また、第1筐体部1および第2筐体部2には、第1筐体部1と第2筐体部2との間で内部無線通信を行う内部無線通信用アンテナ7、10がそれぞれ設けられている。
そして、第1筐体部1および第2筐体部2はヒンジ3を介して連結され、第2筐体部2をヒンジ3を支点として回転させることにより、第2筐体部2を第1筐体部1上に折り畳むことができる。そして、第2筐体部2を第1筐体部1上に閉じることにより、操作ボタン4を第2筐体部2にて保護することができ、携帯電話を持ち歩く時に操作ボタン4が誤って操作されることを防止することができる。また、第2筐体部2を第1筐体部1から開くことにより、表示体8を見ながら操作ボタン4を操作したり、スピーカ9およびマイク5を使いながら通話したり、操作ボタン4を操作しながら撮像を行ったりすることができる。
ここで、クラムシェル構造を用いることにより、第2筐体部2のほぼ一面全体に表示体8を配置することができ、携帯電話の携帯性を損なうことなく、表示体8のサイズを拡大させることを可能として、視認性を向上させることができる。
また、内部無線通信用アンテナ7、10を第1筐体部1および第2筐体部2にそれぞれ設けることにより、内部無線通信用アンテナ7、10を用いた内部無線通信にて第1筐体部1と第2筐体部2との間のデータ伝送を行うことができる。例えば、外部無線通信用アンテナ6を介して第1筐体部1に取り込まれた画像データや音声データを、内部無線通信用アンテナ7、10を用いた内部無線通信にて第2筐体部2に送り、表示体8に画像を表示させたり、スピーカ9から音声を出力させたりすることができる。また、撮像素子12にて撮像された撮像データを、内部無線通信用アンテナ7、10を用いた内部無線通信にて第2筐体部2から第1筐体部1に送り、外部無線通信用アンテナ6を介して外部に送出させることができる。
これにより、第1筐体部1と第2筐体部2との間のデータ伝送を有線で行う必要がなくなり、多ピン化されたフレキシブル配線基板をヒンジ3に通す必要がなくなる。このため、ヒンジ3の構造の複雑化を抑制することが可能となるとともに、実装工程の煩雑化を防止することが可能となり、コストアップを抑制しつつ、携帯電話の小型薄型化および高信頼性化を図ることが可能となるとともに、携帯電話の携帯性を損なうことなく、携帯電話の大画面化および多機能化を図ることができる。
なお、第1筐体部1と第2筐体部2との間での内部無線通信では、受信信号に含まれる同相成分Iおよび直交成分Qのコンスタレーション上での位相回転角に基づいて位相変調の相数を切り替えながら無線送信を行うことができる。例えば、コンスタレーション上での位相回転角がI軸またはQ軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、コンスタレーション上での位相回転角がI軸またはQ軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことができる。
図3は、本発明の無線通信制御方法が適用される回転式携帯電話の外観を示す斜視図である。
図3において、第1筐体部21の表面には、操作ボタン24が配置されるとともに、第1筐体部21の下端にはマイク25が設けられ、第1筐体部21の上端には外部無線通信用アンテナ26が取り付けられている。また、第2筐体部22の表面には、表示体28が設けられるとともに、第2筐体部22の上端にはスピーカ29が設けられている。また、第1筐体部21および第2筐体部22には、第1筐体部21と第2筐体部22との間で内部無線通信を行う内部無線通信用アンテナ27、30がそれぞれ設けられている。
そして、第1筐体部21および第2筐体部22はヒンジ23を介して連結され、第2筐体部22をヒンジ23を支点として水平に回転させることにより、第2筐体部22を第1筐体部21上に重ねて配置したり、第2筐体部22を第1筐体部21からずらしたりすることができる。そして、第2筐体部22を第1筐体部21上に重ねて配置することにより、操作ボタン24を第2筐体部22にて保護することができ、携帯電話を持ち歩く時に操作ボタン24が誤って操作させることを防止することができる。また、第2筐体部22を水平に回転させて、第2筐体部22を第1筐体部21からずらすことにより、表示体28を見ながら操作ボタン24を操作したり、スピーカ29およびマイク25を使いながら通話したりすることができる。
ここで、内部無線通信用アンテナ27、30を第1筐体部21および第2筐体部22にそれぞれ設けることにより、内部無線通信用アンテナ27、30を用いた内部無線通信にて第1筐体部21と第2筐体部22との間のデータ伝送を行うことができる。例えば、外部無線通信用アンテナ26を介して第1筐体部21に取り込まれた画像データや音声データを、内部無線通信用アンテナ27、30を用いた内部無線通信にて第2筐体部22に送り、表示体28に画像を表示させたり、スピーカ29から音声を出力させたりすることができる。
これにより、多ピン化されたフレキシブル配線基板をヒンジ23に通す必要がなくなり、ヒンジ23の構造の複雑化を抑制することが可能となるとともに、実装工程の煩雑化を防止することが可能となる。このため、コストアップを抑制しつつ、携帯電話の小型薄型化および高信頼性化を図ることが可能となるとともに、携帯電話の携帯性を損なうことなく、携帯電話の大画面化および多機能化を図ることができる。
なお、第1筐体部21と第2筐体部22との間での内部無線通信では、受信信号に含まれる同相成分Iおよび直交成分Qのコンスタレーション上での位相回転角に基づいて位相変調の相数を切り替えながら無線送信を行うことができる。例えば、コンスタレーション上での位相回転角がI軸またはQ軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、コンスタレーション上での位相回転角がI軸またはQ軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことができる。
また、上述した実施形態では携帯電話を例にとって説明したが、ビデオカメラ、PDA(Personal Digital Assistance)、ノート型パーソナルコンピュータなどに適用することもできる。
また、上述した実施形態では、第1筐体部1、21と第2筐体部2、22との間で無線送信を行う方法を例にとって説明したが、同一半導体チップ内、同一プリント基板上または同一筐体内または同一モジュール内または同一パッケージ内または一体的に使用される機器内での無線送信に適用するようにしてもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。
図4において、第1筐体部K11には、送信信号処理を行うベースバンド部101、ベースバンド部101などの制御を行う制御部102、無線通信装置を動作させるための各種制御プログラムを格納するROM103、制御部102が処理を実行する際のワークエリアを提供したり、その処理結果を記憶したりするRAM104、局発クロックを生成する水晶発振器105、局発クロックを基準として搬送波を生成するPLL回路106、PLL回路106から出力された搬送波の位相をπ/2だけシフトさせる移相器107、切替制御信号P1に基づいて送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を切り替えて出力するスイッチ113、送信信号の直交成分TX(Q)および同相成分TX(I)に含まれる不要な高域成分をそれぞれ減衰させるローパスフィルタ108a、108b、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を位相がπ/2だけシフトされた搬送波に混合する混合器109a、送信信号の同相成分TX(I)を搬送波に混合する混合器109b、混合器109a、109bからの出力を増幅するパワーアンプ110、内部無線通信用電波の送受信を行う内部無線通信用アンテナ112、内部無線通信用アンテナ112にて受信された信号から不要な周波数成分を減衰させるバンドパスフィルタ111、内部無線通信用アンテナ112にて受信された信号を増幅するローノイズアンプ115、位相がπ/2だけシフトされた搬送波に受信信号を混合することにより直交成分RX(Q)を抽出する混合器116a、受信信号を搬送波に混合することにより同相成分RX(I)を抽出する混合器116b、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)に含まれる不要な高域成分をそれぞれ減衰させるローパスフィルタ117a、117b、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)をそれぞれ1ビット化するリミッタアンプ118a、118b、パワーアンプ110側またはローノイズアンプ115側にバンドパスフィルタ111を切り替えるスイッチ114が設けられている。
また、第2筐体部K12には、送信信号処理を行うベースバンド部121、画像データなどの表示を行う表示体125、ベースバンド部121や表示体125などの制御を行う制御部122、無線通信装置を動作させるための各種制御プログラムを格納するROM123、制御部122が処理を実行する際のワークエリアを提供したり、その処理結果を記憶したりするRAM124、内部無線通信用電波の送受信を行う内部無線通信用アンテナ130、内部無線通信用アンテナ130にて受信された信号から不要な周波数成分を減衰させるバンドパスフィルタ131、内部無線通信用アンテナ130にて受信された信号を増幅するローノイズアンプ135、局発クロックを生成する水晶発振器126、局発クロックを基準として搬送波を生成するPLL回路127、PLL回路127から出力された搬送波の位相をπ/2だけシフトさせる移相器128、位相がπ/2だけシフトされた搬送波に受信信号を混合することにより直交成分RX(Q)を抽出する混合器136a、受信信号を搬送波に混合することにより同相成分RX(I)を抽出する混合器136b、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)に含まれる不要な高域成分をそれぞれ減衰させるローパスフィルタ137a、137b、ローパスフィルタ137a、137bを介して出力された受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)をそれぞれ1ビット化するリミッタアンプ138a、138b、切替制御信号P2に基づいて送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を切り替えて出力するスイッチ153、送信信号の直交成分TX(Q)および同相成分TX(I)に含まれる不要な高域成分をそれぞれ減衰させるローパスフィルタ148a、148b、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を位相がπ/2だけシフトされた搬送波に混合する混合器149a、送信信号の同相成分TX(I)を搬送波に混合する混合器149b、混合器149a、149bからの出力を増幅するパワーアンプ150およびパワーアンプ150側またはローノイズアンプ135側にバンドパスフィルタ131を切り替えるスイッチ154が設けられている。
ここで、ベースバンド部101、121は互いに有線伝送路CSにて接続されている。そして、第1筐体部K11と第2筐体部K12との間で内部部線通信を行う場合、BPSK、QPSKまたは8−PSKなどの位相変調方式を用いることができる。そして、ベースバンド部101、121は受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)のコンスタレーション上での位相回転角に基づいて位相変調の相数を切り替えるための切替制御信号P1、P2をそれぞれ生成することができる。例えば、コンスタレーション上での位相回転角がI軸またはQ軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式を採用し、コンスタレーション上での位相回転角がI軸またはQ軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式を採用することができる。また、ベースバンド部101、121は、受信側で検出された位相回転角に関する情報を有線伝送路CSを介して送信側に伝送することができる。
そして、第1筐体部K11から第2筐体部K12にデータを送信する場合、スイッチ114をパワーアンプ110側に切り替えるとともに、スイッチ154をローノイズアンプ135側に切り替える。そして、水晶発振器105は局発クロックを生成しPLL回路106に送る。そして、PLL回路106は水晶発振器105から局発クロックを受け取ると、水晶発振器105にて生成された局発クロックを基準として搬送波を生成し、混合器109bおよび移相器107に出力する。ここで、移相器107は、PLL回路106から搬送波を受け取ると、PLL回路106から出力された搬送波の位相をπ/2だけシフトさせ、混合器109aに出力する。
また、ベースバンド部101は送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を生成し、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)をスイッチ113に出力するとともに、送信信号の同相成分TX(I)をローパスフィルタ108bに出力する。そして、スイッチ113は、切替制御信号P1にてBPSK方式が指定された場合、同相成分TX(I)を選択してローパスフィルタ108aに出力し、切替制御信号P1にてQPSK方式が指定された場合、直交成分TX(Q)を選択してローパスフィルタ108aに出力する。そして、スイッチ113にて送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)が選択されると、ローパスフィルタ108aにて不要な高域成分が除去されてから混合器109aに出力される。また、ローパスフィルタ108bに送信信号の同相成分TX(I)が入力されると、不要な高域成分が除去されてから混合器109bに出力される。
そして、混合器109aは、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)と、移相器107から送られた位相がπ/2だけシフトされた搬送波とを混合し、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を位相がπ/2だけシフトされた搬送波に重畳させる。また、混合器109bは、送信信号の同相成分TX(I)と、PLL回路106から送られた搬送波とを混合し、送信信号の同相成分TX(I)を搬送波に重畳させる。
そして、送信信号の直交成分TX(Q)および同相成分TX(I)が搬送波にそれぞれ重畳されると、パワーアンプ110にて増幅されてから、内部無線通信用アンテナ112を介して送出される。そして、内部無線通信用アンテナ112を介して送信信号が送信されると、その送信信号が内部無線通信用アンテナ130を介して受信される。
そして、内部無線通信用アンテナ130を介して受信された受信信号は、バンドパスフィルタ131にて不要な周波数成分が減衰された後、ローノイズアンプ135にて増幅され、混合器136a、136bに送られる。
また、水晶発振器126は局発クロックを生成しPLL回路127に送る。そして、PLL回路127は水晶発振器126から局発クロックを受け取ると、水晶発振器126にて生成された局発クロックを基準として搬送波を生成し、混合器136bおよび移相器128に出力する。そして、移相器128は、PLL回路127から搬送波を受け取ると、PLL回路127から出力された搬送波の位相をπ/2だけシフトさせ、混合器136aに出力する。
そして、混合器136aは、ローノイズアンプ135から送られた受信信号と、移相器128から送られた位相がπ/2だけシフトされた搬送波とを混合し、受信信号のダウンコンバートを行うことにより、送信信号の直交成分RX(Q)を抽出する。また、混合器136bは、ローノイズアンプ135から送られた受信信号と、PLL回路127から送られた搬送波とを混合し、受信信号のダウンコンバートを行うことにより、送信信号の同相成分RX(I)を抽出する。
そして、混合器136a、136bからそれぞれ出力された送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)は、ローパスフィルタ137a、137bにて不要な高域成分が減衰された後、リミッタアンプ138a、138にてそれぞれ1ビット化されてからベースバンド部121に送られる。
そして、ベースバンド部121は、送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)をベースバンド処理することにより画像データを再生し、制御部122を介して表示体125に画像データを表示させることができる。
また、ベースバンド部121は、送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)を受け取ると、1ビット化された送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)に基づいて、送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)のコンスタレーション上での位相回転角を算出し、その位相回転角に関する情報を有線伝送路CSを介してベースバンド部101に伝送することができる。そして、ベースバンド部101は、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)のコンスタレーション上での位相回転角に基づいて切替制御信号P1を生成し、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)をスイッチ113にて選択させることができる。あるいは、ベースバンド部121にて切替制御信号P1を生成し、有線伝送路CSを介して切替制御信号P1をベースバンド部101に伝送するようにしてもよい。
一方、第2筐体部K12から第1筐体部K11にデータを送信する場合、スイッチ114をローノイズアンプ115側に切り替えるとともに、スイッチ154をパワーアンプ150側に切り替える。そして、水晶発振器126は局発クロックを生成しPLL回路127に送る。そして、PLL回路127は水晶発振器126から局発クロックを受け取ると、水晶発振器126にて生成された局発クロックを基準として搬送波を生成し、混合器149bおよび移相器128に出力する。ここで、移相器128は、PLL回路127から搬送波を受け取ると、PLL回路127から出力された搬送波の位相をπ/2だけシフトさせ、混合器149aに出力する。
また、ベースバンド部121は送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を生成し、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)をスイッチ153に出力するとともに、送信信号の同相成分TX(I)をローパスフィルタ148bに出力する。そして、スイッチ153は、切替制御信号P2にてBPSK方式が指定された場合、同相成分TX(I)を選択してローパスフィルタ148aに出力し、切替制御信号P2にてQPSK方式が指定された場合、直交成分TX(Q)を選択してローパスフィルタ148aに出力する。そして、スイッチ153にて送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)が選択されると、ローパスフィルタ148aにて不要な高域成分が除去されてから混合器149aに出力される。また、ローパスフィルタ148bに送信信号の同相成分TX(I)が入力されると、不要な高域成分が除去されてから混合器149bに出力される。
そして、混合器149aは、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)と、移相器127から送られた位相がπ/2だけシフトされた搬送波とを混合し、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)を位相がπ/2だけシフトされた搬送波に重畳させる。また、混合器149bは、送信信号の同相成分TX(I)と、PLL回路127から送られた搬送波とを混合し、送信信号の同相成分TX(I)を搬送波に重畳させる。
そして、送信信号の直交成分TX(Q)および同相成分TX(I)が搬送波にそれぞれ重畳されると、パワーアンプ150にて増幅されてから、内部無線通信用アンテナ130を介して送出される。そして、内部無線通信用アンテナ130を介して送信信号が送信されると、その送信信号が内部無線通信用アンテナ112を介して受信される。
そして、内部無線通信用アンテナ112を介して受信された受信信号は、バンドパスフィルタ111にて不要な周波数成分が減衰された後、ローノイズアンプ115にて増幅され、混合器116a、116bに送られる。
また、水晶発振器105は局発クロックを生成しPLL回路106に送る。そして、PLL回路106は水晶発振器105から局発クロックを受け取ると、水晶発振器105にて生成された局発クロックを基準として搬送波を生成し、混合器116bおよび移相器107に出力する。そして、移相器107は、PLL回路106から搬送波を受け取ると、PLL回路106から出力された搬送波の位相をπ/2だけシフトさせ、混合器116aに出力する。
そして、混合器116aは、ローノイズアンプ115から送られた受信信号と、移相器107から送られた位相がπ/2だけシフトされた搬送波とを混合し、受信信号のダウンコンバートを行うことにより、送信信号の直交成分RX(Q)を抽出する。また、混合器116bは、ローノイズアンプ115から送られた受信信号と、PLL回路106から送られた搬送波とを混合し、受信信号のダウンコンバートを行うことにより、送信信号の同相成分RX(I)を抽出する。
そして、混合器116a、116bからそれぞれ出力された送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)は、ローパスフィルタ117a、117bにて不要な周波数成分が減衰された後、リミッタアンプ118a、118bにてそれぞれ1ビット化されてからベースバンド部101に送られる。
そして、ベースバンド部101は、送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)を受け取ると、1ビット化された送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)に基づいて、送信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)のコンスタレーション上での位相回転角を算出し、その位相回転角に関する情報を有線伝送路CSを介してベースバンド部121に伝送することができる。そして、ベースバンド部121は、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)のコンスタレーション上での位相回転角に基づいて切替制御信号P2を生成し、送信信号の直交成分TX(Q)または同相成分TX(I)をスイッチ153にて選択させることができる。あるいは、ベースバンド部101にて切替制御信号P2を生成し、有線伝送路CSを介して切替制御信号P2をベースバンド部121に伝送するようにしてもよい。
これにより、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)の位相回転角に関する情報を送信側で把握することができ、受信側と送信側とで搬送波の周波数偏差がある場合においても、受信信号の同相成分Iおよび直交成分Qの1ビット分の情報を用いることで、送信ビットを受信側で正しく判定することができる。このため、受信側と送信側とで搬送波周波数を一致させることなく、位相変調方式による通信を行うことが可能となり、電圧制御型水晶発振器や搬送波再生回路を用いる必要がなくなることから、回路規模を低減することを可能としつつ、位相変調方式による通信を安定して行うことが可能となる。また、位相回転角に基づいて位相変調の相数を切り替えることにより、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)にビット誤りが発生した場合においても、送信ビットを正しく判定することが可能となり、位相変調方式によるスループッットを向上させる。
図5は、QPSK方式およびBPSK方式におけるコンスタレーション(直交変調に対し、同相成分IをX軸,直交成分QをY軸として信号を表したもの)を示す図、図6は、QPSK方式およびBPSK方式における時間軸上での波形を示す図である。
図5(a)において、QPSK方式では、搬送波の位相変化をπ/2ラジアンおきにすることで、1シンボルで4つの状態、すなわち2ビットの情報伝達が実現される。ここで、受信信号は、理想的な信号点S1〜S4に対してノイズN1〜N4がそれぞれ付加された状態となる。
そして、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)の位相回転角θがI軸に対して45°の場合、直交成分RX(Q)と同相成分RX(I)とが互いに等しい信号レベルとなり、雑音に対して最もビット誤りを起こしにくい状態となる。
また、図5(b)において、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がI軸もしくはQ軸に近づくような位相回転角θでは、各信号点S1〜S4に対応してビット誤り領域E1〜E4がそれぞれ発生する。ここで、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がアナログ値または多ビットデジタル値であり、位相回転角θが予め判明している場合には、位相回転角θを補正することで位相回転角θがI軸に対して45°の状態に戻すことができ、受信ビットを正しく判定することができる。しかし、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がそれぞれ1ビット化されている場合、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がI軸もしくはQ軸に近づくと、QPSK方式では、受信ビットを正しく判定することができなくなる。例えば、位相回転角θが90°の近傍において、受信信号の同相成分RX(I)および直交成分RX(Q)が(1,1)の場合、QPSK方式では、(1,1)、(1,−1)、(−1,1)および(−1,1)のデータが送信されているため、送信信号が(1,1)であったのか、(−1,1)であったのかが判定できなくなる。
一方、図5(c)において、BPSK方式では、搬送波の位相変化をπラジアンおきにすることで、1シンボルで2つの状態、すなわち1ビットの情報伝達が実現される。ここで、受信信号は、理想的な信号点S11、S12に対してノイズN11、N12がそれぞれ付加された状態となる。
ここで、BPSK方式では、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がそれぞれ1ビット化されている状態で、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がI軸もしくはQ軸に近づいた場合においても、受信ビットを正しく判定することができる。例えば、位相回転角θが90°の近傍において、受信信号の同相成分RX(I)および直交成分RX(Q)が(1,1)の場合、BPSK方式では、(1,1)および(−1,−1)のみのデータが送信されているため、(−1,1)である可能性は排除され、(1,1)であることを正しく判定することができる。
このように、BPSK方式では、位相回転角θの情報が予め判明しているならば、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がそれぞれ1ビット化されている場合においても、受信ビットを正しく判定することができる。また、QPSK方式では、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がI軸もしくはQ軸から離れているような位相回転角θの場合、受信ビットを正しく判定することができる。このため、受信側で搬送波の位相回転角を検出し、現在の位相回転角に応じて変調方式を切り替えながら送信させることにより、QPSK方式で必要な回路規模を削減しつつ、単にBPSK方式にて送信する方法に比べてスループットを向上させることができる。
図7は、本発明の一実施形態に係るQPSKとBPSKの切り替え方法を示す図である。
図7において、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)の位相回転角θがθ1〜θ8、θ2〜θ3、θ4〜θ5、θ6〜θ7の場合、BPSK方式にて送信し、位相回転角θがθ1〜θ2、θ3〜θ4、θ5〜θ6、θ7〜θ8の場合、QPSK方式にて送信することができる。
これにより、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がI軸もしくはQ軸に近い場合、BPSK方式にて送信することが可能となるとともに、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がI軸もしくはQ軸から離れている場合、QPSK方式にて送信することが可能となり、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)がそれぞれ1ビット化されている場合においても、受信ビットを正しく判定することを可能としつつ、QPSK方式とBPSK方式とを併用しながら通信を行うことができる。
図8は、本発明の一実施形態に係る受信側での位相回転の推定方法を示す図である。
図8において、送信側では、例えば、(1,1)に固定されたパイロットシンボルB1を一定の時間間隔で送信データD1に挿入しながら無線送信を行うことができる。そして、受信側では、受信信号の直交成分RX(Q)および同相成分RX(I)にそれぞれ含まれるパイロットシンボルB1を順次観測することで、位相回転の方向及び角速度を算出することができる。すなわち、同相成分RX(I)および直交成分RX(Q)に含まれるパイロットシンボルB1が(1,−1)から(1,1)への変化が観測された場合にはコンスタレーション上で反時計回りに位相回転しており、(1,1)から(1,−1)への変化が観測された場合にはコンスタレーション上で時計回りに位相回転していることが判る。さらに、例えばコンスタレーション上で反時計回りで位相回転している場合に、受信信号のパイロットシンボルB1が(1,−1)から (1,1)に遷移した時間タイミングが位相回転角θ=0°を表すことができる。そして、この時の時間タイミングから、次に受信信号のパイロットシンボルB1が (1,1)から(−1,1)に遷移した時間タイミングが位相回転角θ=90°を表すことができる。このため、受信信号のパイロットシンボルB1が(1,−1)から(1,1)に遷移した時間タイミングから、次に受信信号のパイロットシンボルB1が(1,1)から(−1,1)に遷移した時間タイミングまでの時間間隔を測定することにより、位相回転の角速度を算出することができ、これにより任意の時間タイミングにおける位相回転角θを求めることができる。
なお、位相回転角θの算出精度を向上させるために、これらの測定を数回分だけ行ってから平均をとるようにしてもよい。あるいは、位相回転角θの算出する時だけ多ビットADコンバータを使うことで算出精度を向上させ、通信を行うときにはコンパレータのみを用いて消費電力を低下させるようにしてもよい。
図9は、本発明の一実施形態に係る受信側での位相回転角の推定方法のその他の例を示す図である。
図9において、通信伝播路が比較的安定しているという前提で、位相回転角θの初期推定が既に済んだ状態で追従のみを行う場合には、(1,1)に固定されたパイロットシンボルB2をパイロットシンボルB2の変化が予測されるタイミングで送信データD2にバースト的に挿入するようにしてもよい。これにより、送信データD2のスループットの劣化を抑制しつつ、パイロットシンボルB2を送信することができる。なお、パイロットシンボルB2の変化が予測されるタイミングは、図4の有線伝送路CSを介して送信側から受信側に送られた位相回転角θの情報から判断することができる。
図10は、本発明の一実施形態に係る切替制御信号P1、P2の生成方法を示すタイミングチャートである。
図10において、受信側では、位相回転角θを算出すると、0°、90°、180°および270°の近辺でQPSK方式からBPSK方式に切り替えるように指示するための切替制御信号P1、P2を生成し、図4の有線伝送路CSを介して送信側に伝送することができる。
ここで、有線伝送路CSに高速な信号を通すと、高調波の不要輻射が発生するが、搬送波周波数偏差のタイミングで切替制御信号P1、P2を伝送することにより、伝送信号を低速化することができる。例えば、2.5GHzの搬送波周波数に対して±100ppmの精度の水晶発振器を用いると、最大でも500kHzの速度で切替制御信号P1、P2を伝送すればよい。
なお、図10の方法では、BPSK方式を指定するために“1”、QPSK方式を指定するために“0”を割り当てる方法について説明したが、位相回転角に関する情報として、有線伝送路CSを介して位相回転の角速度と初期位相タイミングを送信側に送り、切替制御信号P1、P2を送信側で生成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、受信信号に含まれる同相成分Iおよび直交成分Qのコンスタレーション上での位相回転角に基づいてQPSK方式とBPSK方式とを切り替えながら無線送信を行う方法について説明したが、1ビット化された受信信号の同相成分Iおよび直交成分Qのコンスタレーション上での位相回転角に関する情報に基づいて受信信号のビット誤りを訂正しながら、2相位相変調方式にて無線送信を行うようにしてもよい。
本発明の無線通信制御方法が適用されるクラムシェル型携帯電話を開いたときの状態を示す斜視図。 本発明の無線通信制御方法が適用されるクラムシェル型携帯電話を閉じたときの状態を示す斜視図。 本発明の無線通信制御方法が適用される回転式携帯電話の外観を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る無線通信装置の概略構成を示すブロック図。 QPSK方式およびBPSK方式におけるコンスタレーションを示す図。 QPSK方式およびBPSK方式における時間軸上での波形を示す図。 本発明の一実施形態に係るQPSKとBPSKの切り替え方法を示す図。 本発明の一実施形態に係る受信側での位相回転の推定方法を示す図。 本発明の一実施形態に係る位相回転の推定方法のその他の例を示す図。 切替制御信号の生成方法を示すタイミングチャート。
符号の説明
1、21、K11 第1筐体部、2、22、K12 第2筐体部、3、23 ヒンジ、4、24 操作ボタン、5、25 マイク、6、26 外部無線通信用アンテナ、7、10、27、30、112、130 内部無線送信用アンテナ、8、11、28、125 表示体、9、29 スピーカ、12 撮像素子、101、121 ベースバンド部、102、122 制御部、103、123 ROM、104、124 RAM、105、126 水晶発振器、106、127 PLL回路、107、128 移相器、108a、108b、117a、117b、137a、137b、148a、148b ローパスフィルタ、109a、109b、116a、116b、149a、149b、136a、136b 混合器、110、150 パワーアンプ、111、131 バンドパスフィルタ、114、154 スイッチ、115、135 ローノイズアンプ、118a、118b、138a、138b リミッタアンプ、CS 有線伝送路

Claims (6)

  1. ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う無線送信部と、
    前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する無線受信部と、
    前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、
    前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、
    前記無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする無線通信装置。
  2. 第1筐体部と、
    第2筐体部と、
    前記第1筐体部と前記第2筐体部との位置関係を変えられるように前記第1筐体部と前記第2筐体部とを連結する連結部と、
    前記第1筐体部に搭載され、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う内部無線送信部と、
    前記第2筐体部に搭載され、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する内部無線受信部と、
    前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、
    前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記内部無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、
    前記内部無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする無線通信装置。
  3. 前記第1筐体部に搭載され、前記無線通信装置の外部と無線通信を行う外部無線通信部と、
    前記第2筐体部に搭載された表示部とを有することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 同一半導体チップに形成された第1および第2回路ブロックと、
    前記第1回路ブロックに形成され、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う内部無線送信部と、
    前記第2回路ブロックに形成され、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する内部無線受信部と、
    前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、
    前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記内部無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、
    前記内部無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする無線通信装置。
  5. 実装基板上に実装された第1および第2半導体チップと、
    前記第1半導体チップに形成され、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行う内部無線送信部と、
    前記第2半導体チップに形成され、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化する内部無線受信部と、
    前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出する位相回転角算出部と、
    前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して前記内部無線送信部に伝送する有線伝送部と、を有し、
    前記内部無線送信部は、前記有線伝送部から伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする無線通信装置。
  6. 無線通信方法であって、
    送信側では、ビット値が固定されたパイロットシンボルを一定の時間間隔で送信データに挿入して位相変調方式で無線送信を行い、
    受信側では、前記無線送信される信号を受信し、受信信号に含まれる同相成分および直交成分を1ビット化し、前記1ビット化された同相成分または直交成分の値のうちパイロットシンボルに係る値が変化するタイミングを検出し、当該検出に基づいて受信信号に含まれる同相成分および直交成分のコンスタレーション上での位相回転角を算出し、前記位相回転角に関する情報を有線伝送路を介して送信側に伝送し、
    送信側では、前記伝送される前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲内にある場合にはBPSK方式にて無線送信を行い、前記位相回転角が同相成分軸または直交成分軸から所定の範囲外にある場合にはQPSK方式にて無線送信を行うことを特徴とする無線通信方法。
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