JP4757557B2 - レーザ加工ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバおよび光ファイバからレーザ光を受け取って被加工物に照射するレーザ加工ヘッドを用いるレーザ加工装置に関する。
近年、高出力レーザは、溶接、切断あるいは表面処理等の加工業の分野で広く利用されている。特にレーザ溶接加工は、高精度および高速の加工を実現できること、被加工物(ワーク)に与える熱歪が小さいこと、高度の自動化が可能になることから、ますますその重要性を高めている。また、光ファイバを利用した遠隔でのレーザ溶接も可能であり、レーザ発振器からたとえば30m〜50mも離れた遠隔の場所で溶接加工が行われることもめずらしくない。一般のレーザ溶接機は、本体に内蔵のレーザ発振器より発振出力されたレーザ光のレーザ出力をモニタリングする機能が備わっており、レーザ発振器に異常があればレーザ出力のモニタリングを通じて即時にその事態を検知できるようになっている。
しかしながら、遠隔でのレーザ加工にあっては、レーザ発振器より発振出力されたレーザ光が入射ユニット、光ファイバおよびレーザ加工ヘッド等の光学系を経て遠隔の場所で被加工物へ照射されるため、レーザ光路上の何処かの光学部品に生じた汚れや損傷・劣化によって被加工物の加工点でのレーザ出力が異常に低下していても本体側はそれを把握できない。このため、加工後の検査(外観検査、破壊検査または非破壊検査等)に至ってはじめて不良を発見するはめになり、生産管理の面で(不良品の多発等の)問題がある。また、各部のメンテナンス(チェック、清掃、修理、部品交換等)を短いサイクルで定期的に行う対処法は、メンテナンス作業のために生産ラインを頻繁にストップしなければならず、生産効率の面で問題がある。また、従来より、レーザ加工ヘッドから出射されたレーザ光の出力状態をレーザパワーメータによる計測でモニタリングすることも行われている。しかし、この方法も、レーザ加工を止めて実施されるものであり、やはり生産性を下げるという不利点がある。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、光ファイバ伝送方式においてレーザ光の出力状態、レーザ光を通す光学部品の状態および被加工物の状態をインラインで適確にモニタリングしてレーザ加工の生産管理、品質管理、生産効率を向上させるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のレーザ加工装置は、レーザ発振部より発振出力されたレーザ光をレーザ伝送用の光ファイバを介してレーザ加工ヘッドへ伝送し、前記レーザ加工ヘッドより被加工物に向けて前記レーザ光を集光照射して所望のレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、前記被加工物の加工点と向かい合う第1の面にレーザ出射口と、前記第1の面と反対側の第2の面に前記光ファイバの終端部を取り付けるための光ファイバ接続部とをそれぞれ設け、前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光を前記被加工物の加工点に集光させるための光学レンズを収容し、前記レーザ出射口に保護ガラスを取り付けるヘッド本体と、前記光ファイバに入射する前の前記レーザ光の出力を測定するためのレーザ出力測定部と、前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光の光強度を測定するために前記ヘッド本体に取り付けられるレーザ光測定部と、前記被加工物の加工点から前記レーザ出射口の中に反射されてきた光の光強度を測定するために前記ヘッド本体に取り付けられる反射光測定部と、前記レーザ出力部より得られる前記レーザ光の出力の測定値と前記レーザ光測定部より得られる前記レーザ光の光強度の測定値とに基づいて、前記光ファイバが正常であるか否かをモニタする第1のモニタ部と、前記レーザ光測定部より得られる前記レーザ光の光強度の測定値と前記反射光測定部より得られる前記反射光の光強度の測定値とに基づいて、前記被加工物の表面状態が正常であるか否か、または前記保護レンズが異常に汚れているか否かをモニタする第2のモニタ部とを有する。
上記の構成においては、レーザ発振器部側で光ファイバに入射する前のレーザ光の出力をレーザ出力測定部により測定し、レーザ加工ヘッド内でレーザ光が出射される直前の光強度(レーザ出力)をレーザ光測定部により測定し、かつ被加工物の加工点からの反射光の光強度を反射光測定部により測定し、第1および第2のモニタ部により各測定値を組み合わせて解析することで、光ファイバを含むレーザ光学系の状態や被加工物の加工点に照射される前後のレーザ出力状態あるいは被加工物の表面状態または保護レンズの汚れ状態をインラインで適確に監視することができる。すなわち、レーザ出力測定部の測定結果に異常がないのにレーザ光測定部の測定結果から異常が検出されたなら、その原因はレーザ照射ユニットの手前の光学系つまり光ファイバの損傷・劣化等にあるとのモニタリング情報を得ることができ、レーザ光測定部の測定からは異常が検出されず、反射光測定部の測定から異常が検出されたときは保護レンズが相当汚れているかあるいは被加工物に原因があるとのモニタリング情報を得ることができる。
本発明の好適な一態様によれば、レーザ発振部より発振出力されるレーザ光はパルスレーザ光であり、反射光測定部は、パルスレーザ光の立ち上がりエッジより所定時間後の第1の時点からパルスレーザ光の立ち下がりエッジより所定時間前の第2の時間までを演算区間とし、この演算区間内で求めた反射光の光強度の平均値、積分値、最大値またはピーク値を測定値とする。かかる構成によれば、反射光のパルス波形が相当崩れても、あるいはパルスレーザ光の立ち上がりにオーバーシュート波形が含まれても、適確なモニタリングを行うことができる。
別の好適な一態様においては、第2のモニタ部が、レーザ光の光強度測定値に対する反射光の光強度測定値の比率を演算し、その比率が経時的に低下する様子をモニタする。これによって、適時に検査や点検を促す判定結果を表示出力することができる。
本発明の好適な一態様によれば、レーザ光測定部および/または反射光測定部もヘッド本体の第2の面に取り付けられる。このように、光ファイバ、レーザ光測定部および/または反射光測定部をレーザ加工ヘッドの上面に接続または取付する構成においては、光ファイバや信号線をヘッド上方に集約して架空配線ないし敷設することができるため、加工ヘッドの取付または搭載が簡単であり、加工場所付近のスペース効率や使い勝手が改善され、加工ヘッド自体のメンテナンス性やレーザ漏れ時の安全性も向上する。
本発明の好適な一態様によれば、光学レンズおよびレーザ出射口を通る光軸からオフセットした位置に光ファイバ接続部を設け、光ファイバの終端面から出たレーザ光を光学レンズに向けて反射するためにヘッド本体の中に設けられる1個または複数個の第1のミラーを有し、該第1のミラーの少なくとも1つをレーザ出射口側から見て光学レンズと同軸上に配置する。かかる構成においては、ヘッド上面に光ファイバ接続部とレーザ光測定部と反射光測定部とを効率的なレイアウトで並設することができる。好適には、反射光測定部が、レーザ出射口側から見て光学レンズと同軸上に配置されてよい。
また、好適な一態様によれば、光ファイバの終端面と第1のミラーとの間に、光ファイバの終端面から出たレーザ光を平行光にするためのコリメートレンズが設けられる。また、レーザ光に対応する第1のミラーの裏側に漏れる光をレーザ光測定部に向けて反射するための第2のミラーがヘッド本体の中に設けられる。
好適な一態様として、レーザ光測定部は、第1のミラーからの漏れ光を受光してその光強度を表す第1の電気信号を生成する第1の光電変換素子を有する。また、反射光測定部は、被加工物の加工点からの反射光を受光してその光強度を表す第2の電気信号を生成する第2の光電変換素子を有する。この場合、第1および/または第2の光電変換素子より出力される電気信号は信号線を介して遠隔のモニタ装置へ伝送されてよい。
別の好適な一態様として、レーザ光測定部は、第1のミラーからの漏れ光を一端面に受光して遠隔の第1の光電変換素子まで伝送する第1のモニタリング用光ファイバを有する。また、反射光測定部は、被加工物の加工点からの反射光を一端面に受光して遠隔の第2の光電変換素子まで伝送する第2のモニタリング用光ファイバを有する。この場合、レーザ加工ヘッドと遠隔のモニタ装置とは第1および/または第2のモニタリング用光ファイバで接続される。
本発明のレーザ加工装置によれば、上記のような構成および作用により、光ファイバ伝送方式においてレーザ光の出力状態、レーザ光を通す光学部品の状態および被加工物の状態をインラインで適確にモニタリングしてレーザ加工の生産管理、品質管理、生産効率を向上させることができる。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1に本発明の一実施形態におけるレーザ加工装置の全体構成を示す。このレーザ加工装置は、基本構成として、レーザ加工用のレーザ光(たとえばパルスレーザ光)LBを発振出力するレーザ発振器10aを内蔵するレーザ加工機本体10と、所望の加工場所に配置されるレーザ加工ヘッド12と、レーザ加工機本体10とレーザ加工ヘッド12とを光学的に結ぶ光ファイバ14と、モニタリング用の所要の信号処理や表示出力等を行うモニタ装置本体16と、システム全体のシーケンスを制御するコントローラ18とを有する。
このレーザ加工装置において、レーザ加工機本体10内のレーザ発振器10aで生成または発振出力されたレーザ光LBは、光ファイバ14を通って遠隔のレーザ加工ヘッド12まで伝送され、レーザ加工ヘッド12よりワーク(被加工物)Wの加工点WPに向けて集光照射される。たとえば溶接加工の場合、ワークWの加工点WPでは、互いに重ね合わされた(または突き合わされた)2つの部材がレーザ光LBのレーザエネルギーにより溶融接合する。モニタ装置本体16は、後述するレーザ加工ヘッド12に備え付けのモニタリング用の2つの光検出器つまりレーザ光検出器26および反射光検出器28よりそれぞれ発生される電気信号(光強度検出信号)SL,SRに基づいてレーザ伝送路上の光学部品の状態、加工点WPにおけるレーザ光LBのレーザ出力状態、加工品質等に関する計測値や良否判定を表示出力するようになっている。
レーザ発振器10aは、たとえばYAGレーザ、ファイバレーザ、ディスクレーザ等のような固体レーザのレーザ発振器あるいは炭酸ガスレーザ等のガスレーザのレーザ発振器を有している。レーザ加工機本体10には、レーザ発振器10aより出射されたレーザ光LBを光ファイバ14の一端面に集光入射させる入射ユニット(図示せず)や、光ファイバ14に入射する直前のレーザ光LBのレーザ出力を測定するレーザ出力測定部(図示せず)等も設けられている。光ファイバ14は、たとえば任意のマルチモード光ファイバでよい。
レーザ加工ヘッド12は、たとえばアルミニウムからなる中空のハウジングまたはヘッド本体20を有し、このヘッド本体20内の所定位置に後述する光学レンズやミラー等を配置している。このヘッド本体20において、ワークWの加工点WPと向き合う本体下面にはレーザ出射口22が設けられ、このレーザ出射口22とは反対側の本体上面には光ファイバ14の終端部を着脱可能に取り付けるための光ファイバ接続部24および上記モニタリング用のレーザ光検出器26および反射光検出器28が取り付けられている。
図2に、この実施形態におけるレーザ加工ヘッド12の具体的な構成を示す。ヘッド本体20の下面中心部から下方に延びる筒部29が形成され、この筒部29の下端部に位置するレーザ出射口22に保護ガラス30が取り付けられ、この保護ガラス30の内奥近傍に集束レンズ32が配置されている。
集束レンズ32の直上にはヘッド本体20内部のほぼ中心位置にてベントミラー34がその反射面34aをたとえば45°の角度で斜め下方に向けて配置され、さらにその直上には反射光検出器28がその受光面を垂直下方に向けて配置されている。ここで、反射光検出器28は、ヘッド本体20の上面に設けられたセンサ取付口に取り付けられている。ベントミラー34と反射光検出器28との間には光学フィルタ35が配置されている。この光学フィルタ35は、ワークWの加工点WPから保護ガラス30、集束レンズ32およびベントミラー34を透過してきた反射光RLBの中で特定波長(たとえばレーザ光LBと同じ波長)の光を選択的に通すフィルタを含んでいる。
ヘッド本体20の上面には、ヘッド中心軸線上の反射光検出器28より横にずれた位置、つまりベントミラー34、集束レンズ32を通る光軸から横(図2の右側)にオフセットした位置にて、筒状の光ファイバ取付部24が垂直上方に延びている。この光ファイバ取付部24の上端には、光ファイバ14の終端部を着脱可能に受けるコネクタまたはレセプタクル36が設けられている。
光ファイバ取付部24の内部には、光ファイバ14の終端面14aから放射状に出たレーザ光LBを平行光にするためのコリメートレンズ38が配置されるとともに、このコリメートレンズ38の真下にベントミラー40がその反射面40aをたとえば45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー40の反射面40aはベントミラー34の反射面34aと光学的に対向しており、光ファイバ14の終端面14aからのレーザ光LBはベントミラー40で光路を垂直方向から水平方向に直角に曲げてからベントミラー32に入射し、ベントミラー32で光路を水平方向から垂直下方に直角に曲げて集束レンズ32に入射するようになっている。集束レンズ32は、ワークWの加工点WPにレーザ光LBを集光させる。
ヘッド本体20の上面には、反射光検出器28と並んで光ファイバ取付部24とは反対側にオフセットした位置にレーザ光検出器26がその受光面を垂直下方に向けて配置されている。ここで、レーザ光検出器26は、ヘッド本体20の上面に設けられたセンサ取付口に取り付けられている。このレーザ光検出器26の真下には、ベントミラー42がその反射面42aをたとえば45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー42の反射面42aはベントミラー40の反射面40aとベントミラー34を介して光学的に対向しており、光ファイバ14の終端面14aからのレーザ光LBがベントミラー34で反射する際にベントミラー34の後方(左方)へ漏れた光MLBがベントミラー42に入射し、ベントミラー42で光路を水平方向から垂直上方に直角に曲げてレーザ光検出器26の受光面に入射するようになっている。ベントミラー34とベントミラー42との間には、レーザ光LBの波長を選択的に通すフィルタや減衰用のNDフィルタ等を含む光学フィルタ44が配置されている。
レーザ光検出器26は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、ベントミラー34から水平方向の後方に漏れるレーザ光LBの漏れ光MLBを受光してその光強度を表す電気信号SLを発生する。ここで、漏れ光MLBの光強度は、光ファイバ14の終端面より出射された直後のレーザ光LBの光強度またはレーザ出力PLと一定の比例関係にある。レーザ光検出器26の出力信号(レーザ光強度検出信号)SLは信号線46を介してモニタ装置本体16へ送られる。
反射光検出器28は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、光学レンズ32から垂直上方にベントミラー34を抜けてくる反射光RLBを受光してその光強度を表す電気信号SRを発生する。ここで、反射光光RLBの光強度は、ワークWの加工点WPにおける表面反射率、溶け込み具合等にも依存するが、少なくとも加工点WPにおけるレーザ出力とは一定の比例関係にある。反射光検出器28の出力信号(反射光強度検出信号)SRは信号線48を介してモニタ装置本体16へ送られる。
図1において、モニタ装置本体16は、正面のパネルにキーまたはボタン類を含むパネル入力部16aや液晶画面等のパネル表示部16bを備えるとともに、本実施形態のモニタリングに必要な各種演算処理を行う電子回路を内蔵している。このモニタ装置本体16内蔵の電子回路は、たとえばマイクロコンピュータを含み、機能的には図3に示すように制御部50、レーザ光計測演算部52、反射光計測演算部54、比較部56,58、モニタ区設定部60、演算区間設定部62等を有している。制御部50は、パネル入力部16aおよびパネル表示部16bを通じてユーザとマン・マシン・インタフェースを行うほか、レーザ溶接機本体10でレーザ光LBが発振出力される度に本体10より同期用のタイミング信号を受け取り、コントローラ18からはレーザ加工条件または条件番号を受け取って、ユニット内の各部に所要の制御信号またはデータを与える。
図3において、レーザ光計測演算部52は、レーザ照射ユニット12に搭載のレーザ光検出器26より送られてくる光強度検出信号SLを基に、レーザ加工ヘッド12内で光ファイバ14の終端面より出射された直後のレーザ光LBの光強度測定値PLを求める。一般に、レーザ溶接用のレーザ光LBは、図4の(a)に示すように略矩形のレーザ出力波形を有するパルスレーザ光として発振出力される。このようなパルスレーザ光LBを光ファイバ14に通すと、図4の(b)に示すように振幅または光強度(レーザ出力)がファイバ伝送中に減衰するものの、光ファイバ14から出た直後も略矩形のレーザ出力波形は大体維持されている。レーザ光計測演算部52は、レーザ光検出器26からの光強度検出信号SLのピーク値または平均値を求め、それに所定の係数を乗じてレーザ光LBのファイバ出射直後の光強度測定値PLを求める。レーザ光計測演算部50で得られたレーザ光強度測定値PLは、制御部50に与えられるとともに、両比較部56,58にも与えられる。制御部50は、レーザ光計測演算部50からのレーザ光強度測定値PLをそのままパネル表示部16bに表示出力してもよい。
比較部56には、制御部50より比較基準値APLと判定基準値Jとが与えられる。ここで、比較基準値APLは、コントローラ18より与えられるレーザ光LBのレーザ出力設定値、あるいはレーザ加工本体10のレーザ出力測定部より与えられるレーザ光LBのレーザ出力測定値に対応している。比較判定部56は、比較基準値APLに対するレーザ光強度測定値PLの割合または比率(PL/APL)を求め、その比率(PL/APL)と判定基準値Jとを比較する。制御部50は、比較部56からの比較結果を受け、比率(PL/APL)>Jのときはレーザ加工ヘッド12内で光ファイバ14の終端面より出射された直後のレーザ光LBのレーザ出力が基準値を超えている、つまり正常と判定し、比率(PL/APL)≦Jのときは該レーザ光LBのレーザ出力は基準値よりも低下している、つまり異常であると判定する。
このようにレーザ光検出器26にてレーザ出力の異常低下が検出されるときは、レーザ発振元のレーザ発振器10aからレーザ加工ヘッド12内のベントミラー32に至るレーザ伝送路上の光学部品の何れかに許容度を超える汚れ・損傷・劣化等がある場合である。レーザ発振器10a回りに異常があれば、レーザ加工機本体10内のレーザ出力測定部によるモニタリングで検出される。本体10側の異常でなければ、通常は、ベントミラー40,32に汚れ・損傷・劣化等は殆ど発生しないので、光ファイバ14の何処かに原因(主に損傷・劣化)があると断定ないし推定することができる。制御部50は、パネル表示部16aを通じて判定結果を表示出力し、異常の判定結果を出すときは適当な警報またはメッセージを発してもよい。さらにコントローラ18にも判定結果を送ることができる。
反射光計測演算部54は、レーザ加工ヘッド12に搭載の反射光検出器42より送られてくる光強度検出信号SRを基に、レーザ溶接中にワークWの加工点WPから加工ヘッド12側へ放射された反射光RLBの光強度測定値PRを求める。一般に、この種の反射光RLBは、図4の(c)に示すように矩形から相当崩れたレーザ出力波形として検知される。この実施形態では、モニタ区間設定部56および演算区間設定部58が設けられており、ユーザがパネル入力部16aを通じて所望のモニタ区間TMよび演算区間TCを任意に設定入力できるようになっている。
モニタ区間TMは、たとえば、図5および図6に示すように1個(単ショット)のパルスレーザ光のみを含む期間に設定することも可能であれば、図7および図8に示すように複数個(複数ショット)のパルスレーザ光を含む期間に設定することも可能である。後者(複数ショット)の場合は、パルス列全体(一括)で良否判定の評価を行うことも可能である。演算区間TCは、パルスレーザ光の立ち上がりエッジ(ta)より所望時間後の第1の時点(tb)から立ち下がりエッジ(td)よりも所望時間前の第2の時点(tc)までの区間(ta〜tb)として設定することができる。実際、ワークWからの反射光RLBは、パルスレーザ光の立ち上がり時にはワーク表面状態の影響を受けて不安定なオーバーシュート波形を示し、それが落ち着いた後に本来のレーザ出力に応じた反射光強度を示す。反射光計測演算部54は、制御部50(あるいはユーザ)からの指示にしたがい、反射光RLBの光強度測定値PRを求めるために、演算区間TCでたとえば積分値ERあるいは平均値PAVを演算する。積分値ERは、当該パルスレーザ光のレーザエネルギー(ジュール)に相当する。平均値PAVは、光強度検出信号SRを適当な周期でサンプリングして相加平均としてよい。図示省略するが、演算区間TC内の最大値またはピーク値をもって光強度測定値PRとすることもできる。1パルス毎のモニタリングと複数ショット分のモニタリングとは、基本的にはユーザの設定するモニタ区間TMの長さが違うだけであり、アルゴリズムやハードウェアまたはソフトウェアで特別な切り替えを要しない。
反射光計測演算部54で得られた光強度測定値PRは、制御部50に与えられるとともに比較部58にも与えられる。制御部50は、反射光計測演算部54からの光強度測定値PRをそのまま表示パネル16bに表示出力してもよい。比較部58には、上記のようにレーザ光計測演算部52から光強度測定値PLBを与えられ、制御部50からは加工部正常/異常判定用の判定基準値Dおよび溶接良否判定用の判定基準値Fや所要の係数Kを与えられる。ここで、係数Kは、レーザ加工条件(特にワークWの材質等)に応じて設定される。溶接良否判定用の判定基準値Dは、コントローラ18より与えられるレーザ光LBのレーザ出力設定値、あるいは溶接機本体10のレーザ出力測定部より与えられるレーザ光LBのレーザ出力測定値に対応したものでよく、上限値FHおよび下限値FLとして設定されてよい。
加工部正常/異常判定のために、比較部58は、光ファイバ出射直後のレーザ光強度測定値PLBに対する反射光強度測定値PRの割合または比率(PR/PLB)を求め、その比率(PR/PLB)を判定基準値Dと比較する。制御部50は、比較部58からの比較結果を受け、比率(PR/PLB)>Dのときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が基準値または閾値を超えている、つまり加工部は正常(異常なし)であると判定し、比率(PR/PLB)≦Dのときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が基準値または閾値よりも低下している、つまり加工部に異常ありと判定する。
このように加工部に異常ありと判定されるときは、ワークWの状態(特に表面状態)に異常があるか、あるいはレーザ加工ヘッド12内の光路上の光学部品つまりベントミラー40,34、集束レンズ32および保護レンズ30のいずれかに許容度を超える汚れ・損傷・劣化等がある場合である。いずれにしても、レーザ加工をいったん停止して加工部の検査を行うべき場面である。
ワークW側の異常が想定できないときは、光学部品側に原因があると断定ないし推定できる。通常、加工ヘッド12に内蔵されているベントミラー40,34や集束レンズ32に原因(汚れ・損傷・劣化等)があることはめったになく、ワークWと向き合う保護レンズ30が汚れているケースが原因の殆どである。一般に、保護レンズ30の汚れは経時的に増大する。したがって、比率(PR/PLB)が経時的に低下する様子をモニタリングすることも可能である。制御部50は、パネル表示部16aを通じて検査や点検を促す判定結果を表示出力し、異常の判定結果を出すときは適当な警報またはメッセージを発してもよい。さらに、コントローラ18に判定結果を送ってもよい。
溶接良否判定のために、比較部58は、反射光強度測定値PRを判定基準値F(上限値FHおよび下限値FL)と比較する。制御部50は、比較部58からの比較結果を受け、FL<PR<FHのときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が正常範囲内にあり溶接良好と判定し、PR≦FLまたはPR≧FHときはレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザ出力が正常範囲外にあり、溶接不良と判定する。制御部50は、溶接良否についての判定結果をパネル表示部16aを通じて表示出力したり、コントローラ18に送る。さらに、レーザ出力フィードバック制御のために判定結果あるいは反射光強度測定値PRをレーザ溶接機本体10に送ることもできる。
上記したモニタ装置本体16では、加工部正常/異常判定のために、比較部58において光ファイバ出射直後のレーザ光強度測定値PLBと反射光強度測定値PRとの比率(PR/PLB)を求めて判定基準値Dと比較した。しかし、別の手法として、レーザ光強度測定値PLBおよび反射光強度測定値PRのいずれもレーザ光LBの加工点WPにおけるレーザパワー状態と一定の関係にある点を利用して、レーザ光強度測定値PLBおよび反射光強度測定値PRの両面から加工点のレーザパワー状態を総合的または複合的に評価することも可能である。
上記のように、この実施形態のレーザ加工装置においては、レーザ加工ヘッド12に2つの光検出器26,28を取り付け、この加工ヘッド12内で光ファイバ14の終端面14aより出射された直後のレーザ光LBの光強度をレーザ光測定部の光検出器26を用いて測定するとともに、ワークWからレーザ加工ヘッド12に反射されてきた光RLBの光強度を反射光測定部の光検出器28を用いて測定し、レーザ光LBの光強度測定値PLBと反射光RLBの光強度測定値PRとに基づいてレーザ光LBの通る光学部品の状態、ワークWの状態、レーザ出力状態等について光学的計測や良否判定をインラインで行えるようにしており、生産管理または品質管理の面でユーザに信頼性の高い有益なモニタリング情報を提供することができる。また、異常・故障の発見・通報が適時に出されるため、保護ガラス交換等のメンテナンスのために生産ラインをストップさせる時間を必要最小限に食い止めることができる。
さらに、この実施形態のレーザ加工ヘッド12においては、光ファイバ14、レーザ光検出器26および反射光検出器28の全部をレーザ加工ヘッド12の上面に接続または取付しているので、光ファイバ14および信号線46,48の全部をヘッド上方に集約して架空配線ないし敷設することができる。このことにより、図示しないヘッド支持部またはロボットアーム等への加工ヘッド12の取付または搭載が簡単になり、加工場所付近のスペース効率や使い勝手が改善され、加工ヘッド12自体のメンテナンス性も改善される。また、何らかの原因でレーザ光検出器26または反射光検出器28の取付口が開いて加工ヘッド12の中から外部へレーザ光が出たとしても、加工ヘッド12の側方ではなく上方へ漏れるため、付近の作業者に照射するおそれはなく、安全面でも優れている。
次に、図9〜図12につき本発明の別の実施形態を説明する。
図9に、この第2の実施形態におけるレーザ加工装置の全体構成を示す。この装置は、主に銅や金の溶接に用いて好適なもので、基本波長(1064nm)のYAG基本波パルスレーザ光と高調波たとえば第2高調波(532nm)のYAG高調波パルスレーザ光とを重畳してワークWの加工点WPに照射する方式のレーザ加工装置である。上記した第1の実施形態と異なる主要な部分は、レーザ加工機本体64にYAG基本波レーザ光LAおよびYAG高調波レーザ光SHGをそれぞれ発振出力する2台のYAGパルスレーザ発振器66,68が設けられる点と、レーザ加工ヘッド70内にYAG基本波レーザ光LAとYAG高調波レーザ光SHGとを重畳させる光学系が内蔵されている点である。
両YAGパルスレーザ発振器66,68とレーザ加工ヘッド70とはそれぞれ光ファイバ72,74によって光学的に結ばれている。レーザ加工ヘッド70は、たとえばアルミニウムからなる中空のハウジングまたはヘッド本体76を有し、このヘッド本体76内の所定位置に後述する光学レンズやミラー等を配置している。このヘッド本体76において、ワークWの加工点WPと向き合う本体下面にはレーザ出射口78が設けられ、このレーザ出射口78とは反対側の本体上面には両光ファイバ72,74の終端部を着脱可能に取り付けるための光ファイバ接続部80,82およびモニタリング用のレーザ光検出器84,86,88が取り付けられている。
図10〜図12に、レーザ加工ヘッド70の具体的な構成を示す。図10は上面図、図11は図10のX−X線についての縦断面図、図12は図10のY−Y線についての縦断面図である。
図11および図12に示すように、ヘッド本体76の下面中心部から下方に延びる筒部90が形成され、この筒部90の下端部つまりレーザ出射口78に保護ガラス92が取り付けられ、この保護ガラス92の内奥手前に集束レンズ94が配置されている。
集束レンズ94の直上にはヘッド本体76内部のほぼ中心位置にて、YAG基本波系のベントミラー96がその反射面96aをたとえば45°の角度でX方向斜め下方に向けて配置され(図11)、その直上にYAG高調波系のベントミラー98がその反射面98aをたとえば45°の角度でY方向斜め下方に向けて配置され(図12)、さらにその直上には反射光検出器88がその受光面を垂直下方に向けて配置されている。ここで、反射光検出器88は、ヘッド本体76の上面に設けられたセンサ取付口に取り付けられている(図11、図12)。YAG高調波系のベントミラー98と反射光検出器88との間には、図2の光学フィルタ35と同様の光学フィルタ(図示せず)が配置されてよい。その場合、該光学フィルタは、主たるレーザ光であるYAG基本波の波長を選択的に通すフィルタを含んでよい。
ヘッド本体76の上面には、ヘッド中心軸線上の反射光検出器88よりX方向にオフセットした位置にて、筒状の光ファイバ取付部80が垂直上方に延びている。この光ファイバ取付部80の上端には、光ファイバ72の終端部を着脱可能に受けるコネクタまたはレセプタクル106が設けられている。
図11に示すように、光ファイバ取付部80の内部には、光ファイバ72の終端面72aから放射状に出たレーザ光LBを平行光にするためのコリメートレンズ108が配置されるとともに、このコリメートレンズ108の真下にベントミラー110がその反射面110aをたとえば−X方向45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー110の反射面110aはベントミラー96の反射面96aと光学的に対向しており、光ファイバ72の終端面72aからのYAG基本波パルスレーザ光LAはベントミラー110で光路を垂直方向から水平方向(−X方向)に直角に曲げてからベントミラー96に入射し、ベントミラー96で光路を水平方向(−X方向)から垂直下方に直角に曲げて集束レンズ94に入射するようになっている。集束レンズ94は、ワークWの加工点WPにYAG基本波パルスレーザ光LAを集光させる。
ヘッド本体76の上面には、反射光検出器88からYAG基本波系の光ファイバ取付部80とは反対側(−X方向)にオフセットした位置にYAG基本波系のレーザ光検出器84がその受光面を垂直下方に向けて配置されている。ここで、レーザ光検出器84は、ヘッド本体76の上面に設けられたセンサ取付口に取り付けられている。このレーザ光検出器84の真下には、ベントミラー112がその反射面112aをたとえばX方向45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ベントミラー112の反射面112aはベントミラー110の反射面110aとベントミラー96を介して光学的に対向しており、光ファイバ72の終端面72aからのYAG基本波レーザ光LAがベントミラー96で垂直下方(集束レンズ94側)へ反射する際にベントミラー96の後方(−X方向)へ漏れた光MLAがベントミラー112に入射し、ベントミラー112で光路を水平方向から垂直上方へ直角に曲げてYAG基本波レーザ光検出器84の受光面に入射するようになっている。ベントミラー96とベントミラー112との間には、図2の光学フィルタ44と同様の光学フィルタ(図示せず)が配置されてよい。
YAG基本波レーザ光検出器84は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、X方向においてベントミラー96から漏れるYAG基本波の漏れ光MLAを受光してその光強度を表す電気信号SLAを発生する。ここで、漏れ光MLAの光強度は、光ファイバ72の終端面72aより出射された直後のYAG基本波レーザ光LAの光強度またはレーザ出力PLAと一定の比例関係にある。レーザ光検出器84の出力信号(YAG基本波レーザ光強度検出信号)SLAは信号線114を介してモニタ装置本体16へ送られる。
さらに、図12に示すように、ヘッド本体76の上面には、ヘッド中心軸線上の反射光検出器88よりY方向にオフセットした位置にて、筒状の光ファイバ取付部82が垂直上方に延びている。この光ファイバ取付部82の上端には、光ファイバ74の終端部を着脱可能に受けるコネクタまたはレセプタクル118が設けられている。
光ファイバ取付部82の内部には、光ファイバ74の終端面74aから放射状に出たYAG高調波パルスレーザ光SHGを平行光にするためのコリメートレンズ120が配置されるとともに、このコリメートレンズ120の真下にベントミラー122がその反射面122aをたとえばY方向45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー122の反射面122aはベントミラー98の反射面98aと光学的に対向しており、光ファイバ74の終端面74aからのYAG高調波パルスレーザ光SHGはベントミラー122で光路を垂直方向から水平方向(−Y方向)に直角に曲げてからベントミラー98に入射し、ベントミラー98で光路を水平方向(−Y方向)から垂直下方に直角に曲げ、ベントミラー96を通り抜けて集束レンズ94に入射するようになっている。集束レンズ94はワークWの加工点WPにYAG高調波パルスレーザ光SHGを集光させる。
図12において、ヘッド本体76の上面には、反射光検出器88からYAG高調波系の光ファイバ取付部82とは反対側(−Y方向)にオフセットした位置にYAG高調波系のレーザ光検出器86がその受光面を垂直下方に向けて配置されている。ここで、レーザ光検出器86は、ヘッド本体76の上面に設けられたセンサ取付口に取り付けられている。このレーザ光検出器86の真下には、ベントミラー124がその反射面124aをたとえばY方向45°の角度で斜め上方に向けて配置されている。ここで、ベントミラー124の反射面124aはベントミラー122の反射面122aとベントミラー98を介して光学的に対向しており、光ファイバ74の終端面74aからのYAG高調波レーザ光SHGがベントミラー98で垂直下方(集束レンズ94側)へ反射する際にベントミラー98の後方(−Y方向)へ漏れた光MSHGがベントミラー124に入射し、ベントミラー124で光路を水平方向(−Y方向)から垂直上方へ直角に曲げてYAG高調波レーザ光検出器86の受光面に入射するようになっている。ベントミラー98とベントミラー124との間には、図2の光学フィルタ44と同様の光学フィルタ(図示せず)が配置されてよい。
YAG高調波レーザ光検出器86は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、ベントミラー96から後方(−Y方向)に漏れるYAG高調波の漏れ光MSHGを受光してその光強度を表す電気信号SSHGを発生する。ここで、漏れ光MSHGの光強度は、光ファイバ74の終端面74aより出射された直後のYAG高調波レーザ光SHGの光強度またはレーザ出力PSHGと一定の比例関係にある。レーザ光検出器86の出力信号(YAG高調波レーザ光強度検出信号)SSHGは信号線126を介してモニタ装置本体16へ送られる。
反射光検出器88は、光電変換素子たとえばフォトダイオードを有しており、光学レンズ94からベントミラー96,98を垂直上方に抜けてくる反射光RLAを受光してその光強度を表す電気信号SR'を発生する。ここで、反射光Rの光強度は、ワークWの加工点WPにおける表面反射率、溶け込み具合等にも依存するが、少なくとも加工点WPにおけるレーザ出力(特にYAG基本波)とは一定の比例関係にある。反射光検出器88の出力信号(反射光強度検出信号)SR'は信号線128を介してモニタ装置本体16へ送られる。
モニタ装置本体16は、レーザ加工ヘッド70に取り付けられた3つの光検出器84,86,88より信号線114,126,128を介して送られてくるYAG基本波レーザ光強度検出信号SLA、YAG高調波レーザ光強度検出信号SSHG、反射光強度検出信号SR'に基づいてYAG基本波レーザ光LA,YAG高調波レーザ光SHGの通る光学部品の状態、ワークWの状態、レーザ出力状態等について光学的計測や良否判定をインラインで行うことができる。
この実施形態においても、上記した第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。特にレーザ加工ヘッド70においては、光ファイバ72,74、YAG基本波レーザ光検出器84,YAG高調波レーザ光検出器86および反射光検出器88の全部をヘッド上面に接続または取付しているので、光ファイバ72,74および信号線114,126,128の全部をヘッド上方に集約して架空配線ないし敷設することが可能であり、スペース効率、使い勝手、メンテナンス性および安全性の面で一層大なる利点を奏することができる。
上記した実施形態では、レーザ加工ヘッド12(70)のヘッド上面に取り付けるレーザ光測定部26(84,86)および反射光測定部28(88)を光電変換素子で構成し、それらの光電変換素子より出力される電気信号SL(SLA,SSHG),SR(SR')を信号線46(114,126),48(128)を介してモニタ装置本体16へ送るようにした。しかし、たとえば図13に示すように、レーザ加工ヘッド12において、レーザ光測定部26および/または反射光測定部28を光ファイバ130,132で構成することも可能である。
より詳細には、レーザ光検出器26(図2)の取付位置に光ファイバ130の一端部を取り付け、ベントミラー42より垂直上方に反射したレーザ光LBの漏れ光MLBが光ファイバ130の一端面(受光面)130aに入射するようにする。また、反射光検出器28(図2)の取付位置に光ファイバ132の一端部を取り付け、ベントミラー34より垂直上方に透過した反射光の漏れ光RLBが光ファイバ132の一端面(受光面)132aに入射するようにする。両光ファイバ130,132の他端部(終端部)はモニタ装置本体(図示せず)に接続され、モニタ装置本体側で両光ファイバ130,132の他端面より出射されたレーザ漏れ光MLB,反射漏れ光RLBがそれぞれ光電変換素子(図示せず)によって電気信号SL,SRに変換されるようになっている。
この構成例においても、上記した第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。特に、レーザ加工ヘッド12においては、光ファイバ14,130,132の全部をヘッド上方に集約して架空敷設できるため、スペース効率、使い勝手、メンテナンス性および安全性の面で一層大なる利点となる。
本発明の一実施形態におけるレーザ加工装置の全体構成を示す図である。 実施形態におけるレーザ加工ヘッドの具体的な構成を示す縦断面図である。 実施形態のレーザ加工装置におけるモニタ装置本体内の信号処理部の機能的な構成を示すブロック図である。 実施形態のレーザ加工用モニタリング装置の各部におけるパルスレーザ光の波形を示す波形図である。 実施形態において単一のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。 実施形態において単一のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。 実施形態において一連(複数ショット)のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。 実施形態において一連(複数ショット)のパルスレーザ光に対するモニタ区間および演算区間および光強度測定演算の方法(一例)を示す図である。 別の実施形態におけるレーザ加工装置の全体構成を示す図である。 別の実施形態におけるレー加工ヘッドの構成を示す上面図である。 図10のX−X線についての縦断面図である。 図10のY−Y線についての縦断面図である。 別の実施形態におけるレーザ加工ヘッドの構成を示す縦断面図である。
符号の説明
10 レーザ加工機本体
10a レーザ発振器
12 レーザ加工ヘッド
14 光ファイバ
16 モニタ装置本体
18 コントローラ
20 ヘッド本体
22 レーザ出射口
24 光ファイバ取付部
26 レーザ光検出器
28 反射光受光器
30 保護ガラス
32 集束レンズ
34,40,42 ベントミラー
38 コリメータレンズ
46,48 信号線
66 YAG基本波レーザ発振器
68 YAG高調波レーザ発振器
70 レーザ加工ヘッド
76 ヘッド本体
78 レーザ出射口
80,82 光ファイバ取付部
84 レーザ光検出器
86 反射光受光器
96,98,110,112 ベントミラー
104,116
108,120 コリメートレンズ

Claims (6)

  1. レーザ発振部より発振出力されたレーザ光をレーザ伝送用の光ファイバを介してレーザ加工ヘッドへ伝送し、前記レーザ加工ヘッドより被加工物に向けて前記レーザ光を集光照射して所望のレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、
    前記被加工物の加工点と向かい合う第1の面にレーザ出射口と、前記第1の面と反対側の第2の面に前記光ファイバの終端部を取り付けるための光ファイバ接続部とをそれぞれ設け、前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光を前記被加工物の加工点に集光させるための光学レンズを収容し、前記レーザ出射口に保護ガラスを取り付けるヘッド本体と、
    前記光ファイバに入射する前の前記レーザ光の出力を測定するためのレーザ出力測定部と、
    前記光ファイバの終端面から出た前記レーザ光の光強度を測定するために前記ヘッド本体に取り付けられるレーザ光測定部と、
    前記被加工物の加工点から前記レーザ出射口の中に反射されてきた光の光強度を測定するために前記ヘッド本体に取り付けられる反射光測定部と、
    前記レーザ出力部より得られる前記レーザ光の出力の測定値と前記レーザ光測定部より得られる前記レーザ光の光強度の測定値とに基づいて、前記光ファイバが正常であるか否かをモニタする第1のモニタ部と、
    前記レーザ光測定部より得られる前記レーザ光の光強度の測定値と前記反射光測定部より得られる前記反射光の光強度の測定値とに基づいて、前記被加工物の表面状態が正常であるか否か、または前記保護レンズが異常に汚れているか否かをモニタする第2のモニタ部と
    を有するレーザ加工装置。
  2. 前記レーザ光はパルスレーザ光であり、
    前記反射光測定部は、前記パルスレーザ光の立ち上がりエッジより所定時間後の第1の時点から前記パルスレーザ光の立ち下がりエッジより所定時間前の第2の時間までを演算区間とし、前記演算区間内で求めた前記反射光の光強度の平均値、積分値、最大値またはピーク値を測定値とする、
    請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記第2のモニタ部は、前記レーザ光の光強度測定値に対する前記反射光の光強度測定値の比率を演算し、その比率が経時的に低下する様子をモニタする、請求項1または請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記レーザ光測定部が、前記ヘッド本体の第2の面に取り付けられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ光に対応する前記第1のミラーの裏側に漏れる光を前記レーザ光測定部に向けて反射するために前記ヘッド本体の中に設けられる第2のミラーを有する請求項4に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記反射光測定部が、前記ヘッド本体の第2の面に取り付けられる、請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
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