JP4756993B2 - 摺動部材支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼に伴って生じる排気ガスに晒される部位に、互いに摺接して相対移動する一方部材と他方部材と配置して成る摺動部材支持構造に関するものである。
図10は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)システムを搭載したエンジンを示しており、このエンジンAはエンジン本体Eから排気マニホルドMoに排出される排気ガスでターボチャージャTを駆動して空気をアフタークーラDに送給し、該アフタークーラDで冷却された空気をベンチュリLおよび吸気マニホルドMiを介してエンジン本体Eに供給している。因みに、図中の符号Cはエアクリーナ、符号Sはマフラを示し、符号Fは空冷ファンを示している。
さらに、上記エンジンAは、排気マニホルドMoとベンチュリLとを接続するEGR配管Hに、EGRクーラQおよびEGRバルブ装置Vを介装しており、排気ガスの一部をEGRクーラQに導入して冷却したのち吸気に再循環させ、エンジン本体Eに入る空気(新気)の量を制御して燃焼温度を下げることで、排気ガス中におけるNOx(窒素酸化物)の低減を達成している。
EGRバルブ装置Vは、エンジン本体Eへの排気ガスの供給量を制御する手段であり、一般的にケーシングと該ケーシングにスライド支持されたバルブとから成るポペット式バルブ装置が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
図11に示す如く、上記EGRバルブ装置Vは、導入路Hiおよび排出路Hoを有するEGR配管Hに接続されたケーシングVcと、該ケーシングVcにスライド支持されたバルブVvと、該バルブVvを開閉動作させる駆動制御部Vdとを具備し、エンジン本体1Eの運転状況に基づく駆動制御部Vdの動作により、上記バルブVvの開閉(EGRのon/off)およびバルブリフト量の調整が行われる。
特開平9−151811号公報
ところで、上記EGR配管Hの内部においては、EGRクーラQやEGR配管Hの内外の温度差により、排気ガス中の水分が凝縮して結露水が発生し、特にディーゼルエンジンにおいては、その排気ガス中に硫黄を含んでいることから、硫黄を含んだ凝縮水が発生することとなる。
このため、上記EGRバルブ装置Vにおいては、上述した凝縮水が侵入することで摺動部が腐食し、ケーシングVcとバルブVvとが固着してしまう問題を生じていた。
このような問題に対して、耐食性に優れたマルテンサイト系ステンレスからケーシングVcを形成したり、ステンレス焼結体から成るバルブガイド(例えば、特開平11−71642号公報参照)を用いる等の対応が為されるものの、何れの材料も排気ガスの凝縮水に対しては十分な耐蝕性を得られなかった。また、何れの材料も素地硬度が低いため、ケーシングVcに対するバルブVvの囓りや焼付き等の不都合を招いてしまう問題があった。
本発明は上記実状に鑑みて、互いに摺接する一方部材と他方部材との固着を未然に防止することの可能な摺動部材支持構造の提供を目的とするものである。
請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造は、燃焼に伴って生じる排気ガスに晒される部位に、互いに摺接して相対移動する一方部材と他方部材と配置して成る、摺動部材支持構造であって、前記一方部材をステンレス材から形成し、該一方部材における少なくとも前記他方部材と摺接する範囲に亘って表面硬化処理を施すとともに、前記他方部材をインコネル(商標名)材から形成し、該他方部材における少なくとも前記一方部材と摺接する範囲に亘って表面硬化処理を施して成り、前記一方部材がポペット式バルブ装置を構成す るバルブおよびバルブガイドの一方要素であるとともに、前記他方部材がポペット式バル ブ装置を構成するバルブおよびバルブガイドの他方要素であり、前記バルブガイドを構成 する前記一方部材または前記他方部材が、前記バルブガイドを一体に形成したバルブケー スを構成するとともに、前記バルブケースにおける内表面の全体に亘って表面硬化処理を 施して成ることを特徴としている。
請求項2の発明に関わる摺動部材支持構造は、請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造において、ステンレス材から成る一方部材における表面硬化処理が低温軟窒化処理であることを特徴としている。
請求項3の発明に関わる摺動部材支持構造は、請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造において、ステンレス材から成る一方部材における表面硬化処理が炭素固溶拡散処理であることを特徴としている。
請求項4の発明に関わる摺動部材支持構造は、請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造において、インコネル材から成る他方部材の表面硬化処理がCrメッキであることを特徴としている。
請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造によれば、一方部材と他方部材とを共に耐食性の良好な材料から形成するとともに、一方部材と他方部材とに各々表面硬化処理を施したことにより、両者の摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ、もって互いに摺接する一方部材と他方部材との固着を未然に防止することが可能となる。
また、請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造によれば、一方部材がポペット式バル ブ装置を構成するバルブおよびバルブガイドの一方要素であるとともに、他方部材が上記 バルブおよびバルブガイドの他方要素であることで、ポペット式バルブ装置を構成するバ ルブとバルブガイドとの摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ 、もって互いに摺接するバルブとバルブガイドとの固着を未然に防止することが可能とな る。
さらに、請求項1の発明に関わる摺動部材支持構造によれば、バルブガイドを一体に形 成したバルブケースにおける内表面の全体に亘って表面硬化処理を施したことにより、バ ルブケースにおけるバルブシートの表面をも硬化することができ、構造が簡素化するとと もにバルブケース全体の耐食性が向上することとなる。
請求項2の発明に関わる摺動部材支持構造によれば、ステンレス材から成る一方部材を低温軟窒化処理によって表面硬化させたことで、一方部材と他方部材との摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ、もって互いに摺接する一方部材と他方部材との固着を未然に防止することが可能となる。
請求項3の発明に関わる摺動部材支持構造によれば、ステンレス材から成る一方部材を炭素固溶拡散処理によって表面硬化させたことで、一方部材と他方部材との摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ、もって互いに摺接する一方部材と他方部材との固着を未然に防止することが可能となる。
請求項4の発明に関わる摺動部材支持構造によれば、インコネル材から成る他方部材をCrメッキによって表面硬化させたことで、一方部材と他方部材との摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ、もって互いに摺接する一方部材と他方部材との固着を未然に防止することが可能となる。
以下、本発明の構成を幾つかの実施例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図7は、作業車両の一態様であるダンプトラックに搭載されたエンジン、詳しくはEGRシステムを具備するディーゼルエンジンのEGRバルブ装置に本発明を適用した例を示している。
図1に示す如く、上記エンジン1はエンジン本体1Eから排気マニホルド1Moに排出される排気ガスでターボチャージャ1Tを駆動してエアをアフタークーラ1Dに送給し、該アフタークーラ1Dで冷却されたエアをベンチュリ1Lおよび吸気マニホルド1Miを介してエンジン本体1Eに供給している。因みに、図中の符号1Cはエアクリーナ、符号1Sはマフラを示し、符号1Fはファンを示している。
また、上記エンジン1には、排気ガスの一部を吸気に再循環させるべく、排気マニホルド1Moとベンチュリ1Lとを接続したEGR配管1Hが設けられ、このEGR配管1Hには、EGRクーラ1QとともにEGRバルブ装置10が介装されている。
さらに、上記エンジン1には、エンジン本体1Eに吸気されるエアの一部を抜くために、アフタークーラ1Dの下流側の配管1Duと排気マニホルド1Moとを接続したバイパス配管1Bが設けられ、このバイパス配管1Bにはバイパスバルブ装置20が介装されている。
ここで、図1および図3に示す如く、上記EGRバルブ装置10およびバイパスバルブ装置20は、エンジン本体1Eにおいてファン1Fの設置されている正面側に配設されており、上記EGRバルブ装置10から延びるEGR配管1H、および上記バイパスバルブ装置20から延びるバイパス配管1Bは、それぞれ略水平方向に延在する態様でレイアウトされている。
上記エンジン1におけるEGRバルブ装置10は、図4から明らかなようにポペット式バルブ装置であって、EGR配管1Hと接続されたケーシング(一方部材)11と、該ケーシング11にスライド支持されたバルブ(他方部材)12とを有している。
さらに、上記EGRバルブ装置10は、既知の如く、バルブ12を駆動する図示していない油圧ピストンと、バルブ12のリフト量を検知するストロークセンサ(図示せず)とを備え、上記油圧ピストンを駆動ソレノイド(図示せず)により駆動される比例制御弁(図示せず)からの油圧で動作させ、かつ上記ストロークセンサにより検知したバルブリフト量で、上記駆動ソレノイドをフィードバック制御して、バルブ12の開閉(EGRのon/off)およびバルブリフト量を調整している。
上記EGRバルブ装置10におけるケーシング11は、図4〜図6に示す如く、入口側開口11iと出口側開口11oとを有する通路11pが貫通形成されており、該通路11pにおける入口側開口11iの近傍には、後述するバルブ12のヘッド部12hと当接するバルブシート11sが形成されている。
なお、上記通路11pにおける入口側開口11iには、バルブ12のリフト時に排気ガスの流路を確保するべく拡径部11rが形成されており、ケーシング11と接続されるEGR配管1Hの端部1Haにおいても、上述したと同じ目的から拡径部1Hrが形成されている。
また、上記ケーシング11は、バルブ12をスライド自在に支承するガイド部(バルブガイド)11gを有しており、該ガイド部11gには後述するバルブ12のステム部12sが挿通されるガイド孔11hが貫通形成されている。
上述した如き形態を呈するケーシング11は、その全体をステンレス材、具体的にはオーステナイト系ステンレス鋳鋼(例えば、SCS16)を用いて形成されており、さらに上記ケーシング11における内表面の全体に亘って、表面硬化処理の一態様である低温タフトライド(低温軟窒化処理)が施されている。
これにより、ケーシング11において少なくともバルブ12のステム部12sと摺接する範囲、すなわちガイド部11gのガイド孔11hにおける内周面の全域は勿論のこと、通路11pにおけるバルブシート11sの表面も含めて表面硬化処理が施されることとなる。
一方、上記EGRバルブ装置10におけるバルブ12は、ヘッド部12hと該ヘッド部12hに連なるステム部12sとを有し、これらヘッド部12hとステム部12sとは、インコネル材によって一体に形成されている。
また、上記バルブ12におけるステム部12sの外周面には、少なくともケーシング11のガイド部11gにおけるガイド孔11hの内周面と摺接する範囲に亘って、表面硬化処理の一態様であるCrメッキ12mが施されている。
ここで、上記Crメッキ12mの厚さは、2〜20μmの範囲であることが好ましい。すなわち、メッキ層が2μmより薄いと表面硬化が不十分であり、また摩耗量を考慮すると2μm以上のメッキ層の厚さは必要である。一方、メッキ層が厚いほど寿命は長くなるが、メッキ層が20μmを越えると表面の凹凸が大きくなって研磨作業を必要とするため、メッキ層の厚さを20μm以下に抑えることが有効である。
因みに、図5中の符号13はバルブスプリング、符号14はバルブ12のステム部12sに装着されたスプリングリテーナを示している。また、図5に示す如く、上記ケーシング11のガイド部11gには、バルブ12のステム部12sに付着したカーボンを掻き落とすスクレーパ15が設置されており、このスクレーパ15はステンレス材から形成され、タフトライト(窒化処理)によって表面の硬化処理が施されている。
上述した構成のエンジン1においては、EGRクーラ1QやEGR配管1Hの内外の温度差により、排気ガス中の水分が凝縮することでEGR配管1Hの内部に結露水が発生し、特に実施例の如きディーゼルエンジンにおいては、その排気ガス中に硫黄を含んでいるために、硫黄を含んだ凝縮水が発生することとなる。
このため、従来のEGRバルブ装置においては、上述した凝縮水が侵入することにより、ケーシングとバルブとの摺動部が腐食して固着する問題があった。
このような状況に対して、上述した構成のEGRバルブ装置10においては、一方部材であるケーシング11を耐食性の良好なステンレス材から形成するとともに、他方部材であるバルブ12を耐食性の良好なインコネル材から形成したことで、上記ケーシング11およびバルブ12は強酸性の凝縮水に対しても十分な耐食性を発揮する。
また、上述した構成のEGRバルブ装置10においては、ケーシング11に表面硬化処理の一態様である低温タフトライドを施すとともに、バルブ12に表面硬化処理の一態様であるCrメッキを施したことで、ケーシング11とバルブ12との摺動部における囓りや焼付きが未然に防止されることとなる。
もって、上述したEGRバルブ装置10によれば、ケーシング11とバルブ12との摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ、もって互いに摺接するケーシング11とバルブ12との固着を未然に防止することが可能となる。
図7は、従来のEGRバルブ装置と、本実施例におけるEGRバルブ装置10との、ケーシングに対するバルブの固着の程度(有無)を、バルブ抜き力(閉じたバルブを開く方向へ静かに動かす際のステムとバルブガイドとの摺動抵抗力)の比較によって表したグラフである。ここで、従来のEGRバルブ装置は、ケーシングをねずみ鋳鉄で形成し、バルブのステム部を耐熱鋼で形成したものである。
図7のグラフに示す如く、従来のEGRバルブ装置においては、正味バルブ押し力(バルブスプリングの付勢力に抗してバルブを開くのに必要な推進力)の数倍にも及ぶ大きなバルブ抜き力fpを要するのに対し、本実施例のEGRバルブ装置10におけるバルブ抜き力fiが、正味バルブ押し力に対する1/10以下の極めて少ない数値であることから、本実施例におけるEGRバルブ装置10によれば、ケーシング11とバルブ12との固着が可及的に抑えられることは明らかである。
なお、上述した実施例においては、ケーシング11の内表面を低温タフトライドによって表面硬化させているが、上述した以外の様々な表面硬化処理、例えば炭素拡散固溶処理等によっても、ケーシング11の内表面を硬化させ得ることは勿論である。
また、上述した実施例においては、バルブ12にCrメッキを施すことによって表面硬化処理しているが、例えばステライト等の盛金材を溶射する、或いは適宜なセラミック材をPVD(物理的蒸着法)によって被覆する等、様々な方法によってバルブ12の外表面を硬化させることが可能である。
因みに、ケーシング11におけるガイド孔11hの内周面等に対しては、盛金材を溶射する等の表面硬化処理を施すことが困難であるため、上述した実施例においては、内面形状の複雑なケーシング11に対して、低温タフトライドや炭素拡散固溶処理等の表面硬化方法を提示するものである。
図8および図9は、ERGバルブ装置の参考例を示しており、このEGRバルブ装置10′におけるケーシング11′(他方部材)は、そのガイド部11g′にガイドスリーブ(バルブガイド)16′が圧入されている。
上記ケーシング11′の全体は、従来からのねずみ鋳鉄によって形成されている一方、上記ガイドスリーブ16′は、インコネル材で形成されており、そのガイド孔16h′における内周面の全域、すなわち後述するバルブ12′のステム部12s′と摺接する範囲に亘って、表面硬化処理の一態様であるCrメッキが施されている。
また、上記EGRバルブ装置10′におけるバルブ12′(一方部材)は、インコネル材から形成したヘッド部12h′と、ステンレス材(オーステナイト系ステンレス鋳鋼)から形成したステム部12s′とを、圧接溶接により一体化しているとともに、ステンレス材から成るステム部12s′の外表面に、表面硬化処理の一態様である低温タフトライド(低温軟窒化処理)が施されている。
なお、上述したEGRバルブ装置10′の構成は、ケーシング11′、ガイドスリーブ16′、およびバルブ12′以外、図1から図6に示したEGRバルブ装置10と基本的に変わるところはないので、EGRバルブ装置10′の構成要素において、EGRバルブ装置10の構成要素と同一の作用を成すものには、図8および図9において、図1から図6と同一の符号に′(ダッシュ)を附すことで詳細な説明は省略する。
上記構成のEGRバルブ装置10′においては、ケーシング11′のガイドスリーブ16′を耐食性の良好なインコネル材から形成するとともに、バルブ12′のステム部12s′を耐食性の良好なステンレス材から形成したことで、上記ガイドスリーブ16′とステム部12s′とは、強酸性の凝縮水に対しても十分な耐食性を発揮することとなる。
また、上述した構成のEGRバルブ装置10′においては、ガイドスリーブ16′に表面硬化処理の一態様であるCrメッキを施すとともに、バルブ12′のステム部12s′に表面硬化処理の一態様である低温タフトライドを施したことで、ガイドスリーブ16′とバルブ12′との摺動部における囓りや焼付きが未然に防止されることとなる。
もって、上述したEGRバルブ装置10′によれば、ケーシング11′(ガイドスリーブ16′)とバルブ12′との摺動部に囓りや焼付きを生じることなく腐食を抑えることができ、もって互いに摺接するケーシング11′(ガイドスリーブ16′)とバルブ12′との固着を未然に防止することが可能となる。
なお、ガイドスリーブ16′におけるガイド孔16h′の表面硬化処理としては、適宜なセラミック材をCVD(化学的蒸着法)によって被覆する等の方法も採用可能であり、またバルブ12′におけるステム部12s′の表面硬化処理としては、炭素拡散固溶処理等の様々な表面硬化処理を採用することが可能である。
ところで、上述した各実施例においては、エンジンに搭載されたEGRバルブ装置に本発明を適用した例を示したが、図1〜図3に示したバイパスバルブ装置20に本発明を適用することも可能である。
上記バイパスバルブ20は、上述した如くアフタークーラ1Dを通過して冷却されたエアの一部を排気マニホルド1Moに流すバイパス配管1Bに介装されているため、脈動によって排気マニホルド1Moから逆流した排気ガスがバイパスバルブ装置20に侵入し、排気ガスに晒された摺動部(バルブ/バルブガイド)に腐食を発生させる虞がある。
そこで、上記バイパスバルブ装置20を、上述したEGRバルブ装置10、10′と同様に構成することで、排気ガスの逆流に起因する摺動部(バルブ/バルブガイド)の腐食を未然に防止することできる。
また、上述したEGRバルブ装置やバイパスバルブ装置のみならず、エンジンの排気ガスに晒される(或いは晒される虞れのある)バルブ装置、例えばエンジン本体における排気弁や吸気弁、或いは排気マフラにおける共鳴部容積の切換弁等、様々なバルブ装置にも本発明を有効に適用し得ることは勿論である。
また、上述した各実施例のEGRバルブ装置は、何れもポペット式バルブ装置であるが、例えばバタフライ式バルブ装置においても、その弁体の回転軸と軸受けとの構成に、本発明の摺動部材支持構造を適用することが可能である。
さらに、上述した各実施例においては、本発明をダンプトラックに搭載されたディーゼルエンジンのERGバルブ装置に適用しているが、ディーゼルエンジン以外のガソリンエンジンにも本発明を適用することができ、また上記ダンプトラック以外の様々な作業車両、さらには作業車両以外の様々な車両に搭載されたエンジンを対象として、本発明を有効に適用し得ることは言うまでもない。
また、エンジンからの排気ガスに晒されるバルブ装置のみならず、互いに摺接する一方部材と他方部材とが、燃焼に伴って生じる排気ガスに晒される様々な機器や装置においても、本発明を極めて有効に適用し得ることは勿論である。
本発明を適用したエンジンの全体構成を示す概念図。 図1に示したエンジンの外観全体平面図。 図1に示したエンジンの外観全体正面図。 図1のエンジンにおけるバルブ装置を示す要部破断斜視図。 バルブ装置に本発明を適用した実施例を示す断面側面図。 (a)および(b)は、図5に示したバルブ装置におけるケーシングの断面側面図およバルブの外観側面図。 従来のバルブ装置と本発明を適用したバルブ装置との耐腐食性の相違を示すグラフ。 バルブ装置の参考例を示す断面側面図。 (a)および(b)は、図8に示したバルブ装置におけるケーシングの断面側面図およバルブの外観側面図。 従来のエンジンにおける全体構成を示す概念図。 従来のEGRバルブ装置を示す概念的な断面図。
符号の説明
1…エンジン、
1E…エンジン本体、
1H…EGR配管、
10…EGRバルブ装置、
11…ケーシング、
11g…ガイド部(バルブガイド)、
12…バルブ、
12s…ステム部、
12h…ヘッド部、
10′…EGRバルブ装置、
11′…ケーシング、
11g′…ガイド部、
12′…バルブ、
12s′…ステム部、
12h′…ヘッド部、
16′…ガイドスリーブ(バルブガイド)。

Claims (4)

  1. 燃焼に伴って生じる排気ガスに晒される部位に、互いに摺接して相対移動する一方部材と他方部材と配置して成る、摺動部材支持構造であって、
    前記一方部材をステンレス材から形成し、該一方部材における少なくとも前記他方部材と摺接する範囲に亘って表面硬化処理を施すとともに、
    前記他方部材をインコネル(商標名)材から形成し、該他方部材における少なくとも前記一方部材と摺接する範囲に亘って表面硬化処理を施して成り、
    前記一方部材がポペット式バルブ装置を構成するバルブおよびバルブガイドの一方要素 であるとともに、前記他方部材がポペット式バルブ装置を構成するバルブおよびバルブガ イドの他方要素であり、
    前記バルブガイドを構成する前記一方部材または前記他方部材が、前記バルブガイドを 一体に形成したバルブケースを構成するとともに、前記バルブケースにおける内表面の全 体に亘って表面硬化処理を施して成ることを特徴とする摺動部材支持構造。
  2. ステンレス材から成る前記一方部材における表面硬化処理が、低温軟窒化処理であることを特徴とする請求項1記載の摺動部材支持構造。
  3. ステンレス材から成る前記一方部材における表面硬化処理が、炭素固溶拡散処理であることを特徴とする請求項1記載の摺動部材支持構造。
  4. インコネル材から成る前記他方部材における表面硬化処理が、Crメッキであることを特徴とする請求項1記載の摺動部材支持構造。
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