JP4756674B2

JP4756674B2 - Applicator

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Publication number: JP4756674B2
Application number: JP2001261566A
Authority: JP
Inventors: 達哉小津
Original assignee: Sakura Color Products Corp
Current assignee: Sakura Color Products Corp
Priority date: 2000-09-05
Filing date: 2001-08-30
Publication date: 2011-08-24
Anticipated expiration: 2021-08-30
Also published as: JP2002154296A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラインマーカやフェルトペンの様な塗布具に関するものである。本発明の塗布具は、修正具にも適用可能である。
【０００２】
【従来の技術】
インキ等を紙等に塗布したり文字等を筆記する塗布具として、Ｕ．Ｓ．Ｐ．５６１５９６３号に開示された構造のものや、特開２０００−７９７８７号に開示された構造のものが知られている。
【０００３】
前者のＵ．Ｓ．Ｐ．５６１５９６３号に開示された塗布具は、インキタンク内に液状のインキが貯留され、さらに弁機構とペン先チップが設けられている。そしてペン先チップを押すことによって弁機構を開き、インキタンク内のインキをペン先チップにしみ込ませる。そしてペン先チップからインキを滲出させる。
【０００４】
一方、後者の特開２０００−７９７８７号に開示された塗布具は、本体部内に中綿が配され、当該中綿にインキがしみ込んでいる。そして本体部の先端にペン先チップが取り付けられており、ペン先チップから内部にインキを滲出させる。上記したいずれの構成においても、塗布具は本体部とペン先チップを有している。そしてインキ等の塗布液が本体部内に貯留され、該本体部の先端に塗布液を滲出させるペン先チップがチップ保持部を介して取り付けられている。
【０００５】
ここで従来技術においては、チップ保持部の材料として、易燃性の汎用の合成樹脂が使用されていた。また塗布具の本体内に貯留されるインキ等は、多くの場合、アルコールやエーテル等の可燃性溶剤を含有するものが多い。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
前記した様な構造の従来技術の塗布具において、内蔵されるインキ等が可燃性である場合には、筆記作業時はもとより筆記作業外においても、ペン先チップが外気に曝され、可燃性の溶剤が放散される。そのため周辺に火気が存在すれば、ペン先チップから滲出・揮発した可燃性の溶剤に引火する危険がある。また子供がいたずらにペン先チップに火を着ける場合もある。
【０００７】
ペン先チップから放散される溶剤に火が着くと、溶剤が燃焼するだけでなく、その熱によってペン先チップを構成する樹脂も可燃域の温度に達し、ペン先チップに火が燃え移り、火勢が強まる。そして従来技術の塗布具では、チップ保持部が易燃性の樹脂によって作られていたから、ペン先チップの火がさらにチップ保持部に燃え移り、遂にはチップ保持部を経て本体内部の塗布液まで延焼し、相当に大きな燃焼となる。そのため室内のカーテンやカーペット等に火が燃え移り、火事となってしまう危惧があった。
【０００８】
一方、難燃性を評価する基準として難燃性評価試験（日本工業規格ＪＩＳＡ１３２１）があり、さらに近年では国際的な基準としてＡＣＭＩ規格の適用が国内でも普及しつつあるが、チップ及びチップ保持部に樹脂を使用した塗布具の中で、前記したＪＩＳ、ＡＣＭＩの規格に合格したものは皆無であった。
【０００９】
本発明は従来の塗布具の問題点を解決し、ペン先チップに火がついても延焼の虞の少ない高安全性の塗布具を安価でかつ簡便に提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
そして上記した課題を解決するための請求項１に記載の発明は、可燃性の塗布液が貯留された本体部と、チップ保持部を介して前記本体部に取り付けられたペン先チップとを有する塗布具において、前記チップ保持部の材料が難燃性の樹脂であり、チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、酸素指数が３０以上であることを特徴とする塗布具である。
【００１１】
インキ等に可燃性の溶剤を使用する限り、ペン先チップが燃えることは避けられない。しかしながら、本発明の塗布具ではペン先チップを保持するチップ保持部の材料に難燃性の樹脂が採用されているから、ペン先チップに着火した火は、チップ保持部によってくい止められ、チップ保持部よりも奥側には延焼しない。そのため本発明の塗布具では、ペン先チップに火は着くものの、火が本体部のインキに燃え移ることがない。
【００１２】
ここで酸素指数とは難燃性の水準を数値化した指標で、日本工業規格：ＪＩＳＫ７２０１に定義されている。即ち、酸素指数とは「被検材料の一定時間の燃焼継続に必要な酸素の最低濃度のパーセント値」と定義されている。従って被検材料の酸素指数が２１を越えていれば通常の大気中での燃焼性が不良になり、さらに酸素指数が増大するほど被検材料の難燃性が増大する。
【００１３】
本発明者らの検討では通常の可燃性インキを用いた塗布具である場合、前記のＪＩＳ、およびＡＣＭＩの基準に合格するためには塗布具のチップ保持部に用いられる樹脂の酸素指数が３０以上であれば足ることがわかった。
【００１４】
上記した請求項１に記載の発明は、この知見に基づくものであり、ペン先チップに着火した火は、チップ保持部によってくい止められ、本体部のインキに燃え移ることはない。
【００１５】
さらに請求項２に記載の発明は、チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂の内から選ばれたいずれか１以上の樹脂に無機質物を配合したものであることを特徴とする請求項１に記載の塗布具である。
【００１６】
具体的には、酸化アンチモン等の無機金属化合物や、ガラス繊維等が樹脂中に配合されたものが推奨される。またモノアンモニウムホスフェートやほう酸、金属繊維等の無機質物が配合された樹脂を使用することもできる。ジルコニア、窒化ほう素等のセラミックスが無機質物として配合された樹脂を使用することもできる。
【００１７】
また請求項３に記載の発明は、チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂のいずれかに無機金属化合物及び／またはガラス繊維を配合したものであることを特徴とする請求項１に記載の塗布具である。これらの樹脂の酸素指数はいずれも３０以上であり、加工性の良いものである。
【００１８】
即ち、公知の高性能の難燃性樹脂は高融点のため難加工性であったり高価な物が多いのが実状である。そこで本発明者は、チップ保持部の素材として適する樹脂を、多くの種類の難燃性樹脂の中から選定する実験を行った。請求項２，３に記載の発明は、この実験に基づくものであり、油性のラインマーカ等の塗布液である汎用インキは、燃焼性が比較的に緩和なアルコールやエーテルを主成分としたものが多いため、請求項２に記載した様に、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂のいずれかに無機金属化合物及び／またはガラス繊維を配合したものであれば、実用に足る難燃性を発揮する。
また請求項３に記載した様にポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂のいずれかに無機金属化合物及び／またはガラス繊維を配合したものであれば、実用に足る難燃性を発揮する。またこれらの素材は、いずれも加工性が良い。
【００１９】
また請求項４に記載の発明は、チップ保持部の材料である難燃性の樹脂には、無機金属化合物及び／またはガラス繊維が１５重量％以上配合されていることを特徴とする請求項３に記載の塗布具である。
【００２０】
本発明の塗布具では、無機金属化合物等が１５重量％以上配合された樹脂によってチップが成形されている。そのため本発明の塗布具はチップ保持部の難燃性が高い。
【００２１】
また請求項５に記載の発明は、チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、樹脂に難燃剤が配合されたものであることを特徴とする請求項１に記載の塗布具である。
【００２２】
また請求項６に記載の発明は、難燃剤は、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤のいずれかであることを特徴とする請求項５に記載の塗布具である。
【００２３】
また請求項７に記載の発明は、可燃性の塗布液が貯留された本体部と、樹脂製のチップ保持部を介して前記本体部に取り付けられたペン先チップとを有し、前記本体部及びペン先チップは可燃性であり、前記本体部内に貯留された塗布液は、少なくとも１種のアルコール又は少なくとも１種のエーテル又は少なくとも１種のケトン又はそれらの混合物を溶剤として含むものであり、前記チップ保持部の材料は無機金属化合物及び／またはガラス繊維が１５重量％以上配合されて、酸素指数が３０以上であることを特徴とする塗布具である。
なお溶剤には水等の不燃性の溶剤が混じっていても構わない。
【００２４】
本発明の塗布具においても無機金属化合物等が１５重量％以上配合された樹脂によってチップが成形されている。そのため本発明の塗布具はチップ保持部の難燃性が高い。
そして本発明の塗布具ではペン先チップを保持するチップ保持部の材料に難燃性の樹脂が採用されているから、ペン先チップに着火した火は、チップ保持部によってくい止められ、チップ保持部よりも奥側には延焼しない。
【００２５】
さらに請求項８に記載の発明は、可燃性の塗布液が貯留された本体部と、チップ保持部を介して前記本体部に取り付けられたペン先チップとを有する塗布具において、前記本体部内に貯留された塗布液は、アルコール又はエーテル又はケトンを溶剤として含むものであり、前記チップ保持部の材料はポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂の内の一つに無機金属化合物及び／またはガラス繊維を配合したものであって酸素指数が３０以上であることを特徴とする塗布具である。
【００２６】
本発明の塗布具は、ペン先チップを保持するチップ保持部の材料に酸素指数が３０以上の難燃性の樹脂が採用されているから、ペン先チップに着火した火は、チップ保持部によってくい止められ、チップ保持部よりも奥側には延焼しない。特に本発明の塗布具では、塗布液の溶剤がアルコール、エーテル又はケトンであり、溶剤が燃焼した際の火力がそれほど強いものでは無く、ペン先チップを強制的に燃焼させたり、ペン先チップを溶融させることも無い。またペン先チップの製作も容易である。
【００２７】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。図１は本発明の塗布具を示す正面図である。図２は図１のＡ−Ａ断面図である。図３は図１のＢ−Ｂ断面図である。
【００２８】
塗布具１は筆記具の一種であり、本体部２を持ち、その一端に太字用のペン先チップ５が取り付けられ、他端側に細字用のペン先チップ７が取付けられたものである。
【００２９】
即ち塗布具１にはポリプロピレン製で円筒形の本体部２があり、本体部２の中が塗布液溜め３となっている。本実施形態では本体部２の中に別のチューブ１０が内蔵され、当該チューブ内に合成綿製の塗布液吸蔵材４が内蔵されている。
そして塗布液吸蔵材４に筆記用インク等の塗布液が含浸されている。塗布液の溶剤は、メタノールやエタノール等のアルコールである。
塗布液は、前記したアルコール系溶剤を使用するものの他、エチルエーテル等のエーテル系溶剤を使用するものであってもよい。また塗布液は、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤を使用するものであってもよい。
【００３０】
本体部２の図面左端部には太字用のペン先チップ５が取り付けられている。太字用ペン先チップ５は筆様であり、チップ保持部６を介して取り付けられている。太字用ペン先チップ５はアクリル繊維等の束を接合した素材で形成され、毛細管現象により塗布液溜め３内の塗布液吸蔵材４から塗布液を吸い込む作用をする。
【００３１】
チップ保持部６は、略円錐状の先端部６ａと、筒状の後端部６ｂを持ち、その境界部にフランジ部６ｃが設けられたものである。チップ保持部６の後端部６ｂの内部には、リブ６ｄが設けられている。またチップ保持部６の先端部には開口が設けられている。そして前記した太字用ペン先チップ５がチップ保持部６の開口に挿通されて内部のリブ６ｄによって保持されている。即ち太字用ペン先チップ５の外径は組み立て前ではチップ保持部６の開口部の内径より僅かに大きく、組み立て時に太字用ペン先チップ５は圧縮されてチップ保持部６に強制的に嵌合され、両者が一体となった状態で本体２に取り付けられる。従って太字用ペン先チップ５は、チップ保持部６の開口部に対して密に接している。
【００３２】
そして太字用ペン先チップ５の一端はチップ保持部６の先端から外へ突き出ている。一方、太字用ペン先チップ５の他方の端部はチップ保持部６の他端から塗布液溜め３の内部へ突き入って、塗布液吸蔵材４の端部に接触している。
【００３３】
本実施形態の塗布具１では、前記したチップ保持部６の素材として難燃性合成樹脂が使用されている。チップ保持部６の素材は、具体的にはポリブチレンテレフタレートに無機金属化合物またはガラス繊維が配合された組成物であり、その酸素指数は３０以上である。
【００３４】
またチップ保持部６の素材としては、他にポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂等が使用可能である。そしてこれらポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂等に燃えない無機質物が配合されて、酸素指数が３０以上となる様に調製され、チップ保持部６が成形される。
チップ保持部６の素材は、上記したように合成樹脂が採用される場合が多いが、難燃化したゴム等の天然樹脂を使用することもできる。
【００３５】
燃えない無機質物としては前記した無機金属化合物、ガラス繊維が代表的であるが、これに限定されるものではない。
樹脂中に配合する無機金属化合物の例としては、酸化アンチモンその他が挙げられる。またその他の無機質物の例としては、モノアンモニウムホスフェートやほう酸、金属繊維、セラミックス（例えばジルコニア、窒化ほう素）その他が挙げられる。
【００３６】
樹脂に配合する無機金属化合物またはガラス繊維の配合量は任意であり、難燃性と成形性を考慮して決定すべきであるが、１５重量％以上５０重量％以下が望ましい。即ち樹脂に配合する無機金属化合物等の量が、１５重量％未満の場合は、難燃性を向上させる効果が乏しい。樹脂に配合する無機金属化合物等の量が、５０重量％を越えると成形性が低下する。
【００３７】
一方、本体２の図面右端側には、図の様に細字用で小径のペン先チップ７がチップ保持部８を介して取り付けられている。細字用ペン先チップ７はポリアセタールを素材とする合成樹脂製の多孔質体を直線状に延伸した素材で形成され、毛細管現象により塗布液溜め３から塗布液を吸い込む作用をする。
【００３８】
チップ保持部８は、前記したチップ保持部６に比べて小さく、全体が筒状をしている。そして前記した細字用ペン先チップ７が挿入されて保持されている。細字用のペン先チップ７についてもチップ保持部８の開口部に対して密に接している。
【００３９】
チップ保持部８の素材は、他方のチップ保持部６と同一であり、ポリブチレンテレフタレートに無機金属化合物またはガラス繊維が配合された酸素指数は３０以上の組成物である。また他にポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂に、無機金属化合物、ガラス繊維等が配合された酸素指数が３０以上である組成物が採用可能である。
樹脂に配合する無機金属化合物またはガラス繊維の配合量は、前記したチップ保持部６と同様、１５重量％以上５０重量％以下が望ましい。
【００４０】
細字用ペン先チップ７の先端は、図の様にチップ保持部８の先端から外へ突き出ている。そして細字用ペン先チップ７の他端はチップ保持部８の左端から塗布液溜め３の右端へ突き入り、塗布液吸蔵材４の右端部に接触している。
【００４１】
本体部２の両端には、キャップ（図示せず）が装着される。
本実施形態の塗布具１は、公知のそれと同様の方法で使用される。即ち塗布具１の図面左側の太字用ペン先チップ５を使用する時には、塗布液溜め３内の塗布液吸蔵材４に含浸されている塗布液が毛細管現象により太字用ペン先チップ５に導かれ、太字用ペン先チップ５より滲出する。
【００４２】
一方、塗布具１の図面右側の細字用ペン先チップ７を使用する時には、塗布液溜め３内の塗布液吸蔵材４に含浸されている塗布液が毛細管現象により細字用ペン先チップ７に導かれペン先チップ７より滲出する。このように本塗布具１は左側と右側の両方のペン先チップ５，７を用いて紙等の表面に塗布液を塗布し、文字等を書くことができる。
【００４３】
本実施形態の塗布具１は、前記した様に、本体部２が汎用樹脂のポリプロピレン樹脂で製造され、ペン先チップ５，７についても通常のアクリル及びポリアセタールが使用されている。そのため本実施形態の塗布具１についても、ペン先チップ５，７は燃える。しかしながら本実施形態では、ペン先チップ５、７と本体部２を接続するチップ保持部６、８に、難燃性の樹脂が使用されている。そのためペン先チップ５、７に火を着けても火はチップ保持部６、８で止まり、本体部２に延焼しない。
【００４４】
即ち本実施形態の塗布具１の、図面右側の細字用ペン先チップ７に炎を近づけると、塗布液に含まれるアルコールに引火し、細字用ペン先チップ７に火が着く。そしてその熱により、細字ペン先チップ７自体が燃焼する。しかしながら、細字用ペン先チップ７を保持するチップ保持部８は、難燃性樹脂で作られているから、チップ保持部８は燃えない。そして暫く時間が経過すると、細字ペン先チップ７が燃え尽きる。又は暫く時間が経過すると、細字ペン先チップ７が溶け落ちる。その結果、本体部２内の塗布液を外部に導出する部材を失い、細字用ペン先チップ７の火は消火する。即ち細字用ペン先チップ７の焼失により、蝋燭の芯に相当する部材を失い、自然に火が消える。また細字用ペン先チップ７の外部に露出した部分は僅かであるから、細字用ペン先チップ７に着火してから消火までの時間も僅かである。
【００４５】
さらに本実施形態では、塗布液はアルコールを溶剤とするものであり、且つ細字用ペン先チップ７自身が燃えることによって発する燃焼熱も小さいので、チップ保持部８を溶かす様な熱量は発生せず、チップ保持部８が破壊されることによる新たな塗布液の漏出も無い。さらに細字用ペン先チップ７は、チップ保持部８の開口部に対して密に接しているから、細字用ペン先チップ７の火が本体部２側に移ることもない。
そのため本実施形態の塗布具１は、細字用ペン先チップ７に引火しても火災に至る危険が少ない。また他方の太字用ペン先チップ５についても、同様の理由から引火しても火災に至る危険が少ない。
【００４６】
上記した実施形態では、チップ保持部６の素材として、合成樹脂に無機質物を配合して難燃性を向上させたものを例示したが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、有機系の難燃剤や無機系の難燃剤を配合して難燃性を向上させたものを使用することもできる。
【００４７】
具体的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂等に塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤を配合して難燃性を向上させたものを使用することもできる。
なお塩素系難燃剤の例としては、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、パークロロシクロペンタデカン、クロレンド酸、テトラクロロ無水フタル酸等が挙げられる。
【００４８】
また臭素系難燃剤としては、テトラブロモビスフェノールＡ、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモベンゼン、ヘキサブロモシクロデカン、テトラブロモ無水フタル酸等が挙げられる。
【００４９】
リン系難燃剤としては、ポリリン酸アンモニウム、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス（β−クロロエチル）ホスフェート、含窒素リン酸エステル、重合性リン化合物モノマーや赤リン系難燃剤が挙げられる。
【００５０】
さらに無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、モリブデン化合物、ジルコニウム、ほう酸亜鉛、窒素化グアニジン、炭酸カルシウム、酸化スズ、五酸化リン等が挙げられる。
【００５１】
【実施例】
本発明の効果を確認するための試作品として、図１の構造の塗布具１を試作した。ここでチップ保持部６、８の材料としてガラス繊維を２０重量％を配合した難燃性強化ポリブチレンテレフタレート樹脂を採用した。前記材料は難燃性の程度を示す酸素指数が３０以上であり、当該樹脂は、難燃性評価試験：日本工業規格Ａ１３２１にも合格するものである。
【００５２】
そして本体部２には、溶剤としてイソプロピルアルコール２０％、エチレングリコールモノメチルエーテル６１．５％を含むインキを充填し、着火試験を行った。より具体的には、細字用ペン先チップ７に喫煙用のライターで強制的に点火した。点火してから１分経過後、細字用ペン先チップ７の燃焼は継続したがチップ保持部８は燃焼していなかった。さらに数秒の後、細字用ペン先チップ７は燃え尽き、自然に消火した。
【００５３】
また太字用ペン先チップ５に点火した場合も同様であり、点火してから１分程度の間、太字用ペン先チップ５の燃焼が継続するがチップ保持部６は燃えない。さらに数秒の後、太字用ペン先チップ７は燃え尽き、自然に消火した。
【００５４】
この実験により、本発明の塗布具は、たとえペン先チップ５，７に火がついても自然に消火され、安全であることが分かる。
【００５５】
一方、比較例として、前記した塗布具１と同一の構造であって、チップ保持部６，８の素材だけが異なるものを試作した。即ち比較例では、チップ保持部６，８の材料としてポリアセタールを使用した。なおポリアセタールの酸素指数は約１６である。
【００５６】
そして上記した実施例と同様に、ペン先チップ７に喫煙用のライターで強制的に点火した。比較例の細字用ペン先チップ７に喫煙用のライターで点火してから１分以内の間に、火炎は細字用ペン先チップ７からチップ保持部８に燃え移り、さらに本体部２まで燃焼が及んだ。
【００５７】
また比較例の太字用ペン先チップ５に点火すると、１分以内の間に、火炎はチップ保持部６に燃え移り、さらに本体部２まで燃焼が及んだ。
上記した実施例は、本体部２内に塗布液吸蔵材４を内蔵して可燃性の塗布液を貯留する構成を示したが、液状の塗布液をそのまま本体部２内に貯留する構成の塗布具にも本発明を適用することができる。
【００５８】
【発明の効果】
本発明の塗布具は、チップ保持部の材料として難燃性の樹脂を用いているので、塗布具の使用時、および不使用時のキャップ閉め忘れの際に、何らかの火源によりペン先チップが着火した場合でも燃焼はペン先チップ部分で止まり、被害の拡大が防止できる効果がある。このように本発明の塗布具は、安全性が高い効果がある。
【００５９】
また本発明の塗布具に用いられる樹脂は広く市販されており、易加工性であるため本発明の塗布具は大量生産に好適であり、従来品と比較しても生産費用の増加は少ない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の塗布具を示す正面図である。
【図２】本発明の塗布具を示す図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】本発明の塗布具を示す図１のＢ−Ｂ断面図である。
【符号の説明】
１塗布具
２本体
３塗布液溜め
４塗布液吸蔵材
５、７ペン先チップ
６、８チップ保持部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an applicator such as a line marker or a felt pen. The applicator of the present invention can also be applied to a correction tool.
[0002]
[Prior art]
As an applicator for applying ink or the like to paper or writing characters, etc. S. P. A structure disclosed in Japanese Patent No. 5615963 and a structure disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-79787 are known.
[0003]
The former U.I. S. P. The applicator disclosed in US Pat. No. 5,615,963 stores liquid ink in an ink tank, and further includes a valve mechanism and a nib tip. Then, by pushing the pen tip, the valve mechanism is opened, and the ink in the ink tank is soaked into the pen tip. Then, ink is oozed from the nib tip.
[0004]
On the other hand, in the latter applicator disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-79787, a batting is arranged in the main body, and ink is soaked into the batting. A nib tip is attached to the tip of the main body, and ink is oozed out from the nib tip. In any of the configurations described above, the applicator has a main body portion and a nib tip. A coating liquid such as ink is stored in the main body, and a pen tip for allowing the coating liquid to ooze out is attached to the tip of the main body via a chip holding part.
[0005]
Here, in the prior art, a flammable general-purpose synthetic resin is used as a material for the chip holding portion. In many cases, the ink stored in the main body of the applicator contains a combustible solvent such as alcohol or ether.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the prior art applicator having the structure as described above, when the built-in ink or the like is flammable, the nib tip is exposed to the outside air not only during the writing work but also during the writing work, and is flammable. Solvent is released. Therefore, if there is fire in the vicinity, there is a risk of flamming the flammable solvent that has exuded and volatilized from the nib tip. In some cases, the child may ignite the nib tip.
[0007]
When the solvent emitted from the nib tip ignites, not only does the solvent burn, but the heat makes the resin that makes up the nib tip reach the temperature of the flammable region. Strengthen. In the prior art applicator, the tip holding part is made of a flammable resin, so that the tip of the tip burns to the tip holding part and finally spreads to the coating liquid inside the main body via the tip holding part. , It will be a considerably large combustion. As a result, there was a concern that the fire would burn into the indoor curtains and carpets, resulting in a fire.
[0008]
On the other hand, there is a flame retardancy evaluation test (Japanese Industrial Standard JIS A1321) as a standard for evaluating the flame retardance, and in recent years, the application of the ACMI standard as an international standard is spreading in Japan. None of the applicators using resin for the parts passed the above-mentioned JIS and ACMI standards.
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to solve the problems of conventional applicators, and to provide a low-cost and simple applicator with high safety and low risk of fire spread even if the nib tip is lit.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
And invention of Claim 1 for solving an above-mentioned subject has the main-body part by which the combustible coating liquid was stored, and the nib tip attached to the said main-body part via the chip | tip holding | maintenance part. in the applicator, the tip material of the holding portion is Ri resin der flame retardant, the flame retardancy of the resin which is the material of the chip holding portion is the applicator, wherein the oxygen index is 30 or more .
[0011]
As long as a flammable solvent is used for ink or the like, it is inevitable that the nib tip burns. However, in the applicator of the present invention, since a flame-retardant resin is adopted as the material of the tip holding portion that holds the nib tip, the fire that ignites the nib tip is stopped by the tip holding portion and the tip holding Do not spread to the back of the part. Therefore, in the applicator of the present invention, although the nib tip is ignited, the fire does not burn into the ink of the main body.
[0012]
Here, the oxygen index is an index obtained by quantifying the level of flame retardancy, and is defined in Japanese Industrial Standards: JIS K7201. That is, the oxygen index is defined as “percentage value of the minimum concentration of oxygen necessary for continuing the combustion of the test material for a certain time”. Therefore, if the oxygen index of the test material exceeds 21, the flammability in normal air becomes poor, and the flame retardance of the test material increases as the oxygen index increases.
[0013]
In the study by the present inventors, in the case of an applicator using a normal flammable ink, the oxygen index of the resin used for the chip holding part of the applicator is 30 in order to pass the above JIS and ACMI standards. That's enough.
[0014]
The invention described in claim 1 is based on this finding, and the fire that ignites the nib tip is stopped by the tip holding portion and does not burn into the ink of the main body portion.
[0015]
Furthermore, in the invention described in claim 2 , the flame retardant resin as the material of the chip holding part is an inorganic substance in one or more resins selected from polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, and ABS resin. The applicator according to claim 1, wherein the applicator is blended.
[0016]
Specifically, a compound in which an inorganic metal compound such as antimony oxide, glass fiber, or the like is blended in a resin is recommended. Also, a resin in which an inorganic substance such as monoammonium phosphate, boric acid, or metal fiber is blended can be used. A resin in which ceramics such as zirconia and boron nitride are blended as an inorganic substance can also be used.
[0017]
Further, in the invention described in claim 3 , the flame retardant resin which is a material of the chip holding portion is a blend of an inorganic metal compound and / or glass fiber in any of polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate and ABS resin. The applicator according to claim 1, wherein: All of these resins have an oxygen index of 30 or more, and have good workability.
[0018]
That is, the known high-performance flame retardant resins are often difficult to process or expensive due to their high melting points. Therefore, the present inventor conducted an experiment to select a resin suitable as a material for the chip holding portion from many kinds of flame retardant resins. The inventions of claims 2 and 3 are based on this experiment, and the general-purpose ink which is a coating liquid for oily line markers and the like is mainly composed of alcohol or ether whose combustion properties are relatively mild. Therefore, as described in claim 2 , if any of polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, and ABS resin is blended with an inorganic metal compound and / or glass fiber, flame retardance sufficient for practical use is obtained. Demonstrate.
Further, as described in claim 3 , if any of polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, and ABS resin is blended with an inorganic metal compound and / or glass fiber, flame retardance sufficient for practical use is exhibited. All of these materials have good workability.
[0019]
The invention described in claim 4, the flame retardancy of the resin which is the material of the chip holding portion, claim, characterized in that the inorganic metal compound and / or glass fibers are blended 15% by weight or more 3 It is an applicator as described in above.
[0020]
In the applicator of the present invention, the chip is formed of a resin in which an inorganic metal compound or the like is blended by 15% by weight or more. Therefore, the applicator of the present invention has high flame retardance of the chip holding part.
[0021]
The invention according to claim 5 is the applicator according to claim 1, wherein the flame-retardant resin that is a material of the chip holding portion is a resin in which a flame retardant is blended. .
[0022]
The invention described in claim 6, flame retardant, coating of claim 5, characterized in that either a chlorine-based flame retardant, bromine-based flame retardants, phosphorus-based flame retardant, inorganic flame retardant It is a tool.
[0023]
The invention according to claim 7 has a main body part in which a flammable coating liquid is stored, and a pen tip attached to the main body part via a resin-made chip holding part, and the main body part And the nib tip is flammable, and the coating liquid stored in the main body includes at least one alcohol, at least one ether, at least one ketone, or a mixture thereof as a solvent, The material for the chip holding part is an applicator characterized in that an inorganic metal compound and / or glass fiber is blended in an amount of 15% by weight or more and an oxygen index is 30 or more .
The solvent may be mixed with a nonflammable solvent such as water.
[0024]
Also in the applicator of the present invention, the chip is formed of a resin in which an inorganic metal compound or the like is blended by 15% by weight or more. Therefore, the applicator of the present invention has high flame retardance of the chip holding part.
And in the applicator of the present invention, since a flame-retardant resin is adopted as the material of the tip holding portion that holds the nib tip, the fire that ignites the nib tip is stopped by the tip holding portion, and the tip holding portion Do not spread to the far side.
[0025]
Furthermore, the invention according to claim 8 is an applicator having a main body part in which a flammable coating liquid is stored and a pen tip attached to the main body part via a chip holding part. The stored coating liquid contains alcohol, ether or ketone as a solvent, and the material of the chip holding part is one of polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, ABS resin, inorganic metal compound and / or glass. An applicator characterized by blending fibers and having an oxygen index of 30 or more.
[0026]
In the applicator of the present invention, since a flame-retardant resin having an oxygen index of 30 or more is adopted as the material of the tip holding portion that holds the tip of the nib, the fire that ignites the tip of the nib is caused by the tip holding portion. It is stopped and does not spread beyond the tip holding part. In particular, in the applicator of the present invention, the solvent of the coating solution is alcohol, ether or ketone, and the thermal power when the solvent is burned is not so strong. There is no melting. Also, it is easy to make a nib tip.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below. FIG. 1 is a front view showing an applicator of the present invention. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. 3 is a cross-sectional view taken along the line BB of FIG.
[0028]
The applicator 1 is a kind of writing instrument, and has a main body portion 2 with a bold pen tip 5 attached to one end thereof and a thin nib tip 7 attached to the other end.
[0029]
That is, the applicator 1 has a cylindrical main body 2 made of polypropylene, and the main body 2 is a coating liquid reservoir 3. In the present embodiment, another tube 10 is built in the main body 2, and the coating liquid storage material 4 made of synthetic cotton is built in the tube.
The coating solution storage material 4 is impregnated with a coating solution such as writing ink. The solvent of the coating solution is an alcohol such as methanol or ethanol.
The coating solution may use an ether solvent such as ethyl ether in addition to the alcohol solvent described above. The coating liquid may use a ketone solvent such as methyl isobutyl ketone.
[0030]
A bold pen tip 5 is attached to the left end of the main body 2 in the drawing. The bold pen tip 5 is a brush and is attached via a tip holder 6. The bold pen tip 5 is formed of a material in which a bundle of acrylic fibers or the like is joined, and acts to suck the coating solution from the coating solution storage material 4 in the coating solution reservoir 3 by capillary action.
[0031]
The tip holding portion 6 has a substantially conical tip portion 6a and a cylindrical rear end portion 6b, and a flange portion 6c is provided at the boundary portion. A rib 6d is provided inside the rear end portion 6b of the chip holding portion 6. An opening is provided at the tip of the chip holder 6. The above-described bold pen tip 5 is inserted into the opening of the tip holding portion 6 and held by the internal rib 6d. That is, the outer diameter of the bold pen tip 5 is slightly larger than the inner diameter of the opening of the tip holder 6 before assembly, and the bold pen tip 5 is compressed and forcibly fitted into the tip holder 6 during assembly. Then, they are attached to the main body 2 in a state in which both are integrated. Therefore, the bold pen tip 5 is in close contact with the opening of the tip holding portion 6.
[0032]
One end of the bold pen tip 5 protrudes outward from the tip of the tip holding portion 6. On the other hand, the other end portion of the bold pen tip 5 protrudes from the other end of the tip holding portion 6 into the coating solution reservoir 3 and is in contact with the end portion of the coating solution storage material 4.
[0033]
In the applicator 1 of this embodiment, a flame-retardant synthetic resin is used as a material for the above-described chip holder 6. The material of the chip holding part 6 is specifically a composition in which an inorganic metal compound or glass fiber is blended with polybutylene terephthalate, and its oxygen index is 30 or more.
[0034]
In addition, polyolefin, polycarbonate, ABS resin, or the like can be used as a material for the chip holder 6. The polyolefin, polycarbonate, ABS resin or the like is mixed with an inorganic material that does not burn and is prepared so that the oxygen index becomes 30 or more, and the chip holding portion 6 is molded.
As described above, a synthetic resin is often used as the material of the chip holding portion 6, but a natural resin such as a flame retardant rubber can also be used.
[0035]
As the inorganic material that does not burn, the above-described inorganic metal compounds and glass fibers are typical, but are not limited thereto.
Examples of the inorganic metal compound to be blended in the resin include antimony oxide and the like. Further examples of other inorganic compounds, monoammonium phosphine E over with or borate, metal fibers, ceramic (eg zirconia, boron nitride) and other like.
[0036]
The amount of the inorganic metal compound or glass fiber to be blended in the resin is arbitrary, and should be determined in consideration of flame retardancy and moldability, but is preferably 15% by weight or more and 50% by weight or less. That is, when the amount of the inorganic metal compound or the like blended in the resin is less than 15% by weight, the effect of improving the flame retardancy is poor. If the amount of the inorganic metal compound or the like to be blended with the resin exceeds 50% by weight, the moldability is lowered.
[0037]
On the other hand, on the right end side of the main body 2 in the drawing, a pen tip 7 for fine characters and having a small diameter is attached via a tip holding portion 8 as shown in the figure. The fine-tip nib tip 7 is formed of a material obtained by linearly stretching a porous body made of a synthetic resin made of polyacetal, and acts to suck the coating solution from the coating solution reservoir 3 by capillary action.
[0038]
The chip holding part 8 is smaller than the chip holding part 6 described above, and the whole is cylindrical. The fine character nib tip 7 is inserted and held. The fine pen tip 7 is also in close contact with the opening of the tip holding portion 8.
[0039]
The material of the chip holding unit 8 is the same as that of the other chip holding unit 6, and is a composition having an oxygen index of 30 or more in which an inorganic metal compound or glass fiber is blended with polybutylene terephthalate. In addition, a composition having an oxygen index of 30 or more in which an inorganic metal compound, glass fiber, or the like is blended with polyolefin, polycarbonate, or ABS resin can be employed.
The amount of the inorganic metal compound or glass fiber to be blended in the resin is preferably 15% by weight or more and 50% by weight or less as in the case of the chip holding portion 6 described above.
[0040]
The tip of the fine character nib tip 7 protrudes outward from the tip of the tip holder 8 as shown. The other end of the fine-tip nib tip 7 projects from the left end of the tip holding unit 8 to the right end of the coating solution reservoir 3 and is in contact with the right end of the coating solution storage material 4.
[0041]
Caps (not shown) are attached to both ends of the main body 2.
The applicator 1 of this embodiment is used in the same manner as a known one. That is, when the bold pen tip 5 on the left side of the applicator 1 is used, the coating solution impregnated in the coating solution storage material 4 in the coating solution reservoir 3 is guided to the bold pen tip 5 by capillary action. It exudes from the nib tip 5 for bold.
[0042]
On the other hand, when the fine character nib tip 7 on the right side of the applicator 1 is used, the coating liquid impregnated in the coating liquid storage material 4 in the coating liquid reservoir 3 is guided to the fine nib tip 7 by capillary action. It exudes from the nib tip 7. As described above, the applicator 1 can apply characters on the surface of paper or the like using both the left and right pen tip chips 5 and 7 to write characters and the like.
[0043]
As described above, in the applicator 1 of the present embodiment, the main body 2 is made of a general-purpose resin polypropylene resin, and ordinary acrylic and polyacetal are also used for the nib tips 5 and 7. Therefore, the nib tips 5 and 7 are burned also about the applicator 1 of this embodiment. However, in this embodiment, a flame-retardant resin is used for the tip holding portions 6 and 8 that connect the nib tips 5 and 7 and the main body portion 2. Therefore, even if the nib tips 5 and 7 are lit, the fire stops at the tip holding portions 6 and 8 and does not spread to the main body portion 2.
[0044]
That is, when a flame is brought close to the fine pen tip 7 on the right side of the applicator 1 of the present embodiment, the alcohol contained in the coating liquid is ignited and the fine pen tip 7 is ignited. And the fine pen tip 7 itself burns by the heat. However, since the chip holding part 8 that holds the fine pen tip 7 is made of a flame-retardant resin, the chip holding part 8 does not burn. After a while, the fine nib tip 7 is burned out. Alternatively, after a while, the fine pen tip 7 melts down. As a result, the member for leading the coating liquid in the main body 2 to the outside is lost, and the fine tip nib tip 7 is extinguished. That is, when the fine-tip nib tip 7 is burned out, the member corresponding to the candle core is lost and the fire goes out naturally. Further, since the portion exposed to the outside of the fine character nib tip 7 is very small, the time from the ignition of the fine character nib tip 7 to the extinguishing is also short.
[0045]
Further, in the present embodiment, the coating liquid uses alcohol as a solvent, and the combustion heat generated when the fine-tip pen tip 7 itself burns is small, so that no heat is generated to melt the tip holding portion 8. In addition, there is no leakage of new coating liquid due to the chip holding portion 8 being destroyed. Further, since the fine pen tip 7 is in close contact with the opening of the tip holding portion 8, the fire of the fine pen tip 7 does not move to the main body 2 side.
Therefore, the applicator 1 of the present embodiment has a low risk of causing a fire even if the fine character nib tip 7 is ignited. In addition, the other bold nib tip 5 has a low risk of fire even if ignited for the same reason.
[0046]
In the above-described embodiment, as an example of the material of the chip holding unit 6, an example in which an inorganic material is blended with a synthetic resin and flame retardancy is improved, but the present invention is not limited to this configuration. It is also possible to use an organic flame retardant or an inorganic flame retardant mixed to improve the flame retardancy.
[0047]
Specifically, polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, ABS resin, etc. are used to improve flame retardancy by blending chlorine flame retardant, bromine flame retardant, phosphorus flame retardant, inorganic flame retardant You can also
Examples of chlorinated flame retardants include chlorinated paraffin, chlorinated polyethylene, perchlorocyclopentadecane, chlorendic acid, and tetrachlorophthalic anhydride.
[0048]
Examples of brominated flame retardants include tetrabromobisphenol A, decabromodiphenyl ether, tetrabromodiphenyl ether, hexabromobenzene, hexabromocyclodecane, and tetrabromophthalic anhydride.
[0049]
Examples of the phosphorus flame retardant include ammonium polyphosphate, triethyl phosphate, tricresyl phosphate, tris (β-chloroethyl) phosphate, nitrogen-containing phosphate ester, a polymerizable phosphorus compound monomer, and a red phosphorus flame retardant.
[0050]
Furthermore, examples of the inorganic flame retardant include aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, antimony trioxide, molybdenum compound, zirconium, zinc borate, nitrogenated guanidine, calcium carbonate, tin oxide, and phosphorus pentoxide.
[0051]
【Example】
As a prototype for confirming the effect of the present invention, an applicator 1 having the structure shown in FIG. Here, flame retardant reinforced polybutylene terephthalate resin in which 20% by weight of glass fiber was blended was adopted as a material for the chip holding portions 6 and 8. The material has an oxygen index indicating the degree of flame retardancy of 30 or more, and the resin also passes the flame retardancy evaluation test: Japanese Industrial Standard A1321.
[0052]
The main body 2 was filled with ink containing 20% isopropyl alcohol and 61.5% ethylene glycol monomethyl ether as a solvent, and an ignition test was performed. More specifically, the fine nib tip 7 was forcibly ignited with a smoking lighter. One minute after the ignition, the fine tip nib tip 7 continued to burn, but the tip holder 8 did not burn. After a few seconds, the fine nib tip 7 burned out and extinguished naturally.
[0053]
The same applies to the case where the bold pen tip 5 is ignited. For about 1 minute after the ignition, the bold pen tip 5 continues to burn, but the tip holder 6 does not burn. A few seconds later, the bold nib tip 7 burned out and extinguished naturally.
[0054]
From this experiment, it can be seen that the applicator of the present invention is naturally extinguished and safe even if the nib tips 5, 7 are lit.
[0055]
On the other hand, as a comparative example, a device having the same structure as that of the applicator 1 described above and different only in the material of the chip holding portions 6 and 8 was manufactured as a prototype. That is, in the comparative example, polyacetal was used as a material for the chip holding portions 6 and 8. The oxygen index of polyacetal is about 16.
[0056]
In the same manner as in the above-described embodiment, the nib tip 7 was forcibly ignited with a lighter for smoking. The flame burns from the fine nib tip 7 to the tip holding part 8 within 1 minute after igniting the thin nib tip 7 of the comparative example with a lighter for smoking, and further burns to the main body 2. What?
[0057]
In addition, when the bold nib tip 5 of the comparative example was ignited, the flame burned to the tip holding part 6 and burned to the main body part 2 within 1 minute.
In the above-described embodiment, the configuration in which the coating liquid storage material 4 is built in the main body 2 and the flammable coating liquid is stored is shown. However, the liquid coating liquid is stored in the main body 2 as it is. The present invention can also be applied to tools.
[0058]
【The invention's effect】
Since the applicator of the present invention uses a flame-retardant resin as a material for the tip holding part, the tip of the pen tip is caused by some fire source when the applicator is used and when the cap is forgotten to be closed. Even when ignited, combustion stops at the tip of the nib tip, and the effect of preventing the spread of damage can be prevented. Thus, the applicator of the present invention is highly safe.
[0059]
Moreover, since the resin used for the applicator of the present invention is widely available and easy to process, the applicator of the present invention is suitable for mass production, and the increase in production cost is small compared to conventional products.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an applicator of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. 1 showing the applicator of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along the line BB of FIG. 1 showing the applicator of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Applicator 2 Main body 3 Coating liquid reservoir 4 Coating liquid occlusion material 5, 7 Nib tip 6, 8 Chip holding part

Claims

可燃性の塗布液が貯留された本体部と、チップ保持部を介して前記本体部に取り付けられたペン先チップとを有する塗布具において、前記チップ保持部の材料が難燃性の樹脂であり、チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、酸素指数が３０以上であることを特徴とする塗布具。In an applicator having a main body part in which a flammable coating liquid is stored and a pen tip attached to the main body part via a chip holding part, the material of the chip holding part is a flame-retardant resin. In other words, the flame retardant resin as the material of the chip holding part has an oxygen index of 30 or more .

チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂の内から選ばれたいずれか１以上の樹脂に無機質物を配合したものであることを特徴とする請求項１に記載の塗布具。 The flame retardant resin that is a material of the chip holding portion is characterized in that an inorganic substance is blended with one or more resins selected from polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, and ABS resin. The applicator according to claim 1.

チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂のいずれかに無機金属化合物及び／またはガラス繊維を配合したものであることを特徴とする請求項１に記載の塗布具。 2. The flame retardant resin which is a material of the chip holding part is one in which an inorganic metal compound and / or glass fiber is blended with any one of polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate and ABS resin. The applicator according to 1.

チップ保持部の材料である難燃性の樹脂には、無機金属化合物及び／またはガラス繊維が１５重量％以上配合されていることを特徴とする請求項３に記載の塗布具。The applicator according to claim 3 , wherein the flame retardant resin, which is a material of the chip holding portion, contains 15% by weight or more of an inorganic metal compound and / or glass fiber.

チップ保持部の材料である難燃性の樹脂は、樹脂に難燃剤が配合されたものであることを特徴とする請求項１に記載の塗布具。 The applicator according to claim 1, wherein the flame-retardant resin that is a material of the chip holding portion is a resin in which a flame retardant is blended.

難燃剤は、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤のいずれかであることを特徴とする請求項５に記載の塗布具。The applicator according to claim 5 , wherein the flame retardant is any one of a chlorine flame retardant, a bromine flame retardant, a phosphorus flame retardant, and an inorganic flame retardant.

可燃性の塗布液が貯留された本体部と、樹脂製のチップ保持部を介して前記本体部に取り付けられたペン先チップとを有し、前記本体部及びペン先チップは可燃性であり、前記本体部内に貯留された塗布液は、少なくとも１種のアルコール又は少なくとも１種のエーテル又は少なくとも１種のケトン又はそれらの混合物を溶剤として含むものであり、前記チップ保持部の材料は無機金属化合物及び／またはガラス繊維が１５重量％以上配合されて、酸素指数が３０以上であることを特徴とする塗布具。It has a main body part in which a flammable coating solution is stored, and a pen tip attached to the main body part via a resin chip holding part, and the main body part and the pen tip chip are flammable, The coating solution stored in the main body includes at least one alcohol, at least one ether, at least one ketone, or a mixture thereof as a solvent, and the material of the chip holder is an inorganic metal compound. And / or glass fiber is mixed at 15% by weight or more , and the oxygen index is 30 or more .

可燃性の塗布液が貯留された本体部と、チップ保持部を介して前記本体部に取り付けられたペン先チップとを有する塗布具において、前記本体部内に貯留された塗布液は、アルコール又はエーテル又はケトンを溶剤として含むものであり、前記チップ保持部の材料はポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ＡＢＳ樹脂の内の一つに無機金属化合物及び／またはガラス繊維を配合したものであって酸素指数が３０以上であることを特徴とする塗布具。 In an applicator having a main body part in which a flammable coating liquid is stored and a nib tip attached to the main body part via a chip holding part, the coating liquid stored in the main body part is alcohol or ether. Alternatively, it contains a ketone as a solvent, and the material of the chip holding part is a blend of an inorganic metal compound and / or glass fiber in one of polybutylene terephthalate, polyolefin, polycarbonate, and ABS resin, and has an oxygen index. Is an applicator characterized by 30 or more.