JP4754352B2 - タンパク質の固定化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば担体の表面上にタンパク質を固定化する際に広く利用できるタンパク質の固定化方法に関する。
タンパク質−タンパク質間の相互作用、及び、タンパク質−化合物間の相互作用に関する情報は、新規創薬ターゲット及び/又は新規医薬品候補化合物の発見を行う上で非常に有用な情報である。一方、網羅的なタンパク質機能解析においては、微小スケールで発現したタンパク質を用いて解析できることが、コスト及びスループットの点で重要である。上記情報を取得するために、或いは微小スケールで発現したタンパク質を用いた解析を達成するために、近年特にラジオアイソトープを用いず表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonanse:SPR)の原理を応用したリアルタイムでの相互作用解析を行う装置、例えば、Biacore 3000(ビアコア社製)等が用いられるようになった。
このSPRの原理を用いた相互作用解析では、相互作用解析を行うタンパク質−タンパク質間における一方を、或いは、タンパク質−化合物間における一方をセンサーチップ上に固定化し、その後、他方のタンパク質或いは化合物をセンサーチップ上に作用させ、タンパク質−タンパク質相互作用或いはタンパク質−化合物相互作用に起因する質量変化をSPRシグナルとして検出する。なお、このSPRの原理を用いた相互作用解析は、高感度の機能解析手法であることから、タンパク質必要量は、少ないというメリットを有する。
SPRの原理を用いた相互作用解析においては、センサーチップ上にタンパク質を固定化する際、例えば、低pHかつ低塩濃度の条件下で、タンパク質のアミノ基とセンサーチップ上のカルボキシル基とをカップリングさせる方法、すなわちアミンカップリング方法が使用される。しかしながら、この条件下では、タンパク質の失活を招きやすく、また酸性タンパク質を固定化できないといった問題があった。一方、ヒスチジンタグ等のタグを用いる場合には、センサーチップへの固定化では広範囲のヒスチジンタグ融合タンパク質を固定化できるが、その結合は不安定であり、相互作用測定が不可能であるといった問題があった。そこでこれら問題を解決するために、既に本発明者らは、タグ融合タンパク質のタグを介した結合とアミンカップリングを連続して行うことにより、生理的pHかつ生理的塩濃度下でほとんどすべてのタンパク質を安定してセンサーチップ上に固定化できる技術(アフィニティー・アミンカップリング方法)を開発し、特許出願している(特願2002−335334)。
一方、コムギ胚芽無細胞系などのタンパク質の種類を問わず発現可能な発現系が開発されている。しかしながら、このような発現系では、目的タンパク質の発現量が微量であることが多い。このような微量な目的タンパク質を上記アフィニティー・アミンカップリング方法によってセンサーチップ上に固定化した場合には、夾雑タンパク質も同時にカップリングされてしまうため、相互作用測定のS/N比の点で満足できる結果が得られない場合が多い。
そこで、本発明は、上述した実状に鑑み、目的のタンパク質量に関係なく、さらに夾雑タンパク質を非特異的に固定化することなく、目的の様々なタンパク質を担体に対して強固に固定化できるタンパク質の固定化方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明者が鋭意検討した結果、第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質を第1タグ部を用いて精製し、担体に精製したタンパク質を固定化する際に、固定化担体側の反応基を活性化させた後に、当該タンパク質を作用させることで、当該タンパク質の第2タグ部と固定化担体とを相互作用させるとともに当該タンパク質と固定化担体とを共有結合させることができ、目的のタンパク質量に関係なく、さらに夾雑タンパク質を非特異的に固定化することなく、目的の様々なタンパク質を強固に固定化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下を包含する。
(1)第1タグ部及び第2タグ部を有する固定化対象のタンパク質を当該第1タグ部を用いて精製する第1工程と、上記タンパク質に対して共有結合可能な反応基を有する固定化担体における当該反応基を活性化する第2工程と、上記第2工程の後、上記固定化担体に対して、上記第1工程で精製されたタンパク質を含む溶液を作用させる第3工程とを含み、上記第3工程では、上記第2タグ部と上記固定化担体の第2タグ部結合部位との間の相互作用及び上記反応基と上記タンパク質との間の共有結合を介して、上記タンパク質を上記固定化担体に固定化することを特徴とするタンパク質の固定化方法。
(2)第1工程では、上記タンパク質を、第1タグ部結合部位を有する精製手段を用いて、分離及び抽出する工程を含むことを特徴とする(1)記載のタンパク質の固定化方法。
(3)上記第1タグ部結合部位は、第1タグ部に対する抗体であることを特徴とする(2)記載のタンパク質の固定化方法。
(4)上記第1タグ部はFLAGタグであり、上記第1タグ部結合部位は抗FLAGタグ抗体であることを特徴とする(3)記載のタンパク質の固定化方法。
(5)上記反応基はカルボキシル基であり、第3工程では、当該カルボキシル基と上記固定化対象のタンパク質におけるアミノ基との間でアミンカップリングさせることを特徴とする(1)記載のタンパク質の固定化方法。
(6)上記第2タグ部はヒスチジンタグであり、上記第3工程では、当該ヒスチジンタグと固定化担体との間で相互作用させることを特徴とする(1)記載のタンパク質の固定化方法。
(7)上記第3工程で、上記ヒスチジンタグと固定化担体との間で錯体を介して相互作用させることを特徴とする(6)記載のタンパク質の固定化方法。
(8)上記第3工程で、上記ヒスチジンタグと固定化担体との間でNi2+−nitrilotriacetic acid(Ni−NTA)を介して相互作用させることを特徴とする(7)記載のタンパク質の固定化方法。
(9)上記第3工程で、当該ヒスチジンタグと固定化担体との間でNi2+−iminodiacetic acid(Ni−IDA)を介して相互作用させることを特徴とする(7)記載のタンパク質の固定化方法。
(10)固定化担体の第2タグ部結合部位は第2タグ部に対する抗体であることを特徴とする(1)記載のタンパク質の固定化方法。
(11)上記第2タグ部はヒスチジンタグであり、上記抗体は抗ヒスチジンタグ抗体であり、第3工程では、当該ヒスチジンタグと固定化担体との間で抗ヒスチジンタグ抗体を介して相互作用させることを特徴とする(10)記載のタンパク質の固定化方法。
(12)(1)〜(11)のいずれか1項記載のタンパク質の固定化方法により固定化したタンパク質を有する固定化担体に対して、検出対象の被験物質を含む試料を作用させる工程と、上記固定化担体に固定化されたタンパク質と、上記試料に含まれる被験物質との親和性を検出する工程とを含むタンパク質−被験物質親和性検出方法。
(13)上記親和性を検出する工程では、表面プラズモン共鳴の原理により上記タンパク質と上記被験物質との親和性を検出することを特徴とする(12)記載のタンパク質−被験物質親和性検出方法。
(14)(1)〜(11)のいずれか1項記載のタンパク質の固定化方法により、タンパク質を固定化した固定化担体。
(15)基板と、基板上に配設され、固定化対象のタンパク質と共有結合可能な反応基が導入された多糖分子鎖と、固定化対象のタンパク質とを備え、上記タンパク質が上記反応基と共有結合するとともに、上記多糖分子鎖とキレートを介して相互作用していることを特徴とする(14)記載のタンパク質を固定化した固定化担体。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るタンパク質の固定化方法は、固定化担体に対してタンパク質を固定化する際に適用することができ、特定の技術範囲に限定して適用するものではない。例えば、本発明に係るタンパク質の固定化方法は、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonanse:SPR)の原理を利用した解析に用いるタンパク質を固定化したセンサーチップを作製する際にも適用できるし、SPRの原理以外の原理を利用するセンサーチップを作製する際にも適用できる。例えば、SPRの原理以外の原理としては、水晶振動子マイクロバランス(Quartz−crystal microbalance:QCM)の原理や二面偏波式干渉法(Dual Polarization Interferometry:DPI)の原理を挙げることができる。
さらに、本発明に係るタンパク質の固定化方法は、SPRの原理やQCMの原理を利用したセンサーチップを作製する際に限定されず、例えば、いわゆるプロテインチップ(プロテインアレイ)やアフィニティービーズ(アフィニティーカラム)を作製する際にも適用することができる。
以下では、SPRの原理を利用した解析に用いるセンサーチップを例示して説明する。このセンサーチップは図1に示すように、光透過性を有する基板1と、基板1の一主面上に配設された金属膜2と、金属膜2上に配設された固定化担体3とを備えている。固定化担体3は、カルボキシル基等の反応基を有する自己組織化単分子膜(SAM)、或いは、SAM及びカルボキシメチルデキストランを、金属膜2上に固定化したものである。
固定化担体3は、固定化対象のタンパク質を共有結合する反応基を有している。固定化担体3の反応基とは、固定化対象のタンパク質との間で共有結合を形成する官能基を意味する。反応基としては、例えば、カルボキシル基及びチオール基を挙げることができる。固定化担体3は、固定化対象のタンパク質と共有結合する反応基が導入された多糖分子鎖を有していてもよい。固定化担体3が当該多糖分子鎖を備えている場合には、固定化対象のタンパク質は、多糖分子鎖に存在する反応基と共有結合し、かつ、多糖分子鎖とキレートを形成することにより固定化担体3に固定される。当該多糖分子鎖としては、例えば、デキストランが挙げられる。
また、固定化担体3は、固定化対象のタンパク質における第2タグ部と結合する第2タグ部結合部位を有している。第2タグ部結合部位は、第2タグ部に応じて適宜選択されるが、例えば、第2タグ部としてヒスチジン−タグを有するタンパク質に対してはnitrilotriacetic acid(NTA)又はiminodiacetic acid(IDA)、グルタチオンSトランスフェラーゼ−タグを有するタンパク質に対してはグルタチオン、マルトース結合タンパク質−タグを有するタンパク質に対してはマルトースを挙げることができる。また、抗原ペプチドを第2タグ部として有するタンパク質に対しては、第2タグ部結合部位として当該抗原ペプチドと抗原抗体反応する抗体を第2タグ部結合部位として使用することができる。
また、本発明に係るタンパク質の固定化方法において、固定化対象としては、2つのタグ部、すなわち、第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質であれば特に限定されず、如何なるタンパク質も適用することができる。
ここで、第1タグ部とは、固定化対象のタンパク質を精製する際に用いるタグ部であって、精製工程において、第1タグ部結合部位と相互作用する部位である。第1タグ部結合部位は、第1タグ部に応じて適宜選択されるが、例えば、第1タグ部としてヒスチジン−タグを有するタンパク質に対してはnitrilotriacetic acid(NTA)又はiminodiacetic acid(IDA)、第1タグ部としてグルタチオンSトランスフェラーゼ−タグを有するタンパク質に対してはグルタチオン、マルトース結合タンパク質−タグを有するタンパク質に対してはマルトースを挙げることができる。また、抗原ペプチドを第1タグ部として有するタンパク質に対しては、第1タグ部結合部位として当該抗原ペプチドと抗原抗体反応する抗体を第1タグ部結合部位として使用することができる。第1タグ部としては、例えば、ヒスチジン−タグ(以下、His−タグと呼ぶ)、グルタチオンSトランスフェラーゼ−タグ(以下、GST−タグと呼ぶ)、マルトース結合タンパク質−タグ(以下、MBP−タグと呼ぶ)、抗原ペプチド−タグ等を挙げることができる。抗原ペプチド−タグとは、抗体が存在するペプチドをタグとするものであり、例えば、His−タグ、His G−タグ、HA−タグ、C−myc−タグ、myc−タグ、BPV−1−タグ、cl−タグ、Cre recombinase−タグ、FLAG−タグ、NSl(81)−タグ、green fluorescent protein(GFP)−タグ、IRS−タグ、LexA−タグ、Thioredoxin−タグ、Polyoma virus medium T antigen epitope−タグ、SV40 Large T Antigen−タグ、Paramoxyvirus SV5−タグ、Xpress−タグ、GST−タグ、MBP−タグ等を挙げることができる。特に、第1タグ部としては、FLAG−タグ、MBP−タグ及びGST−タグが好ましい。
一方、第2タグ部とは、固定化担体3側の第2タグ部結合部位と相互作用して、タンパク質と固定化担体3との結合に寄与する部位である。第2タグ部としては、第1タグ部と異なればよく、上記第1タグ部に関して列挙したタグが挙げられる。特に、第2タグ部としては、His−タグ及びGST−タグが好ましい。
タンパク質としては、何ら限定されず、如何なる特性、性質のタンパク質をも適用することができる。特に、タンパク質としては、塩基性タンパク質であっても酸性タンパク質であってもよく、また、疎水性タンパク質であっても親水性タンパク質であっても良い。
第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質は、第1タグ部及び第2タグ部並びにタンパク質をコードする遺伝子をフレームが一致した状態で有する組換えベクターを用いて、第1タグ部及び第2タグ部並びにタンパク質の融合タンパク質として発現させることで調製できる。なお、融合タンパク質において、第1タグ部及び第2タグ部は、それぞれタグとして機能、すなわち、タグ部結合部位と相互作用できる限り、タンパク質に対してN末端又はC末端のいずれの側に存在してもよい。また、融合タンパク質において、第1タグ部及び第2タグ部は、隣接して又は別々に存在してもよい。
固定化対象の第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質の調製方法としては、何ら限定されず、如何なる調製方法でも適用することができる。例えば、(1)当該タンパク質をコードする遺伝子をベクターに導入し、次いでこの組換えベクターを宿主に導入し、宿主中で当該タンパク質を発現させる方法又は(2)コムギ胚芽無細胞系などの無細胞系において当該タンパク質を発現させる方法が挙げられる。
(1)のタンパク質調製方法において、固定化対象の第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質をコードする遺伝子を導入するプラスミドDNAとしては、大腸菌由来のプラスミド(例えばpET30bなどのpET系、pBR322およびpBR325などのpBR系、pUC118、pUC119、pUC18およびpUC19などのpUC系、pBluescript等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110、pTP5等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13などのYEp系、YCp50などのYCp系等)などが挙げられる。またファージDNAとしては、λファージ(Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λgt10、λgt11、λZAP等)が挙げられる。さらに、レトロウイルス又はワクシニアウイルスなどの動物ウイルス、カリフラワーモザイクウイルスなどの植物ウイルス、またはバキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
ベクターに固定化対象の第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質をコードする遺伝子を挿入するには、まず適当な制限酵素で当該遺伝子のcDNAを切断し、次いで適当なベクターDNAの制限酵素部位又はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結する方法が用いられる。またベクターと上記遺伝子のcDNAのそれぞれ一部に相同な領域を持たせることにより、PCRなどを用いたin vitro法または酵母などを用いたin vivo法によって両者を連結する方法であってもよい。
次いで、固定化対象の第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質をコードする遺伝子を含む組換えベクターを、宿主中に導入することにより、当該タンパク質を発現する形質転換体を得ることができる。宿主としては、上記遺伝子を発現できるものであれば特に限定されるものではないが、イネ科、アブラナ科、ナス科、マメ科等に属する植物、大腸菌(Escherichia coli)等のエッシェリヒア属、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)等のバチルス属、又はシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)等のシュードモナス属に属する細菌、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等の酵母、COS細胞、CHO細胞等の動物細胞、あるいはSf9等の昆虫細胞が挙げられる。
植物への上記組換えベクターの導入方法は、通常の形質転換方法、例えば電気穿孔法(エレクトロポレーション法)、アグロバクテリウム法、パーティクルガン法、PEG法等が挙げられる。
細菌への上記組換えベクターの導入方法は、細菌にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えばカルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法等が挙げられる。
酵母への上記組換えベクターの導入方法は、酵母にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えばエレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法等が挙げられる。
動物細胞を宿主とする場合は、サル細胞COS−7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、マウスL細胞などが用いられる。動物細胞への上記組換えベクターの導入方法としては、動物細胞にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えばエレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等が挙げられる。
昆虫細胞を宿主とする場合は、Sf9細胞などが用いられる。昆虫細胞への上記組換えベクターの導入方法としては、昆虫細胞にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えばリン酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレーション法などが挙げられる。
一方、(2)のタンパク質の調製方法においては、例えば、コムギ胚芽無細胞系としてPROTEIOS(東洋紡社製)を用いることができる。PROTEIOS(東洋紡社製)を用いる場合には、まず鋳型として固定化対象の第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質をコードする遺伝子を含むコムギ胚芽無細胞系用組換えベクター(例えば、pEU3−NIIプラスミド(東洋紡社製)など)及びthermoT7 RNAポリメラーゼ(東洋紡社製)を含む反応系において、mRNAを合成する。次いで合成されたmRNAは、フェノール/クロロホルム処理によりタンパク質を除去した後、エタノール沈殿によってPROTEIOS用のバッファーにバッファー交換する。次いで、PROTEIOSのプロトコルに従って、合成されたmRNAを用いて、固定化対象の第1タグ部及び第2タグ部を有するタンパク質を合成する。
本発明に係るタンパク質の固定化方法では、まず固定化対象のタンパク質を第1タグ部を用いて精製する。ここで「第1タグ部を用いて精製する」とは、固定化対象のタンパク質の第1タグ部を第1タグ部結合部位と相互作用させることで、固定化対象のタンパク質を夾雑タンパク質等を含む生物材料から分離及び抽出することを意味する。精製方法としては、アフィニティークロマトグラフィー、アフィニティー樹脂及び磁性ビーズを用いた方法が挙げられる。なお、第1タグ部結合部位を有する精製手段としては、例えば第1タグ部結合部位を固定した担体又は当該担体を充填したカラム等が挙げられる。担体としては、アガロース及びセファロースが挙げられる。
例えば、第1タグ部としてFLAGタグを有するタンパク質の場合には、まず上述した方法で、第1タグ部としてFLAGタグを有する固定化対象のタンパク質を調製する。次いで、当該固定化対象のタンパク質を含む溶液を抗FLAGタグ抗体を担持するアガロース等の担体と接触させる。次いで、抗原抗体反応を介して結合した固定化対象のタンパク質と担体との複合体を分離する。次に、例えばFLAGペプチドを当該複合体に添加することで、固定化対象のタンパク質を競合溶出することができる。さらに、溶出した固定化対象のタンパク質を、例えば低速遠心(例えば、2000g)などによって担体やFLAGペプチドから分離できる。
次に、本発明に係るタンパク質の固定化方法では、固定化担体3の反応基を活性化させる。活性化とは、反応基を、当該反応基の近傍に存在する固定化対象のタンパク質に対して共有結合を形成しうる状態に遷移させることを意味する。反応基としてカルボキシル基を有する固定化担体3に対しては、例えば、N−ethyl−N’−(dimethylaminopropyl)carbodiimide(EDC)とN−hydroxysuccinimide(NHS)の混合液を作用させることによって、カルボキシル基を活性化することができる。
さらに、本発明に係るタンパク質の固定化方法では、固定化担体3に対して固定化対象のタンパク質を作用させ、当該固定化対象のタンパク質が有する第2タグ部と固定化担体3とを相互作用させる。ここで相互作用とは、第2タグ部と第2タグ部結合部位とが結合し、当該タンパク質と固定化担体3とが比較的緩やかに結合することを意味する。例えば、第2タグ部としてHis−タグを有するタンパク質の場合、固定化担体3に導入されたNTAまたはIDAにニッケル等の金属をトラップさせ、ニッケルを介してHis−タグとNTAまたはIDAとが錯体を形成する。ニッケルをNTAまたはIDAにトラップさせるのは固定化担体3の活性化の前後どちらでもかまわない。これにより、His−タグを有するタンパク質とNTAまたはIDAを導入した固定化担体3とを相互作用させることができる。
また、第2タグ部としてGST−タグを有するタンパク質の場合、グルタチオンが導入された固定化担体3と当該タンパク質とを、生理的条件のリン酸緩衝液(たとえばPBS)や生理的条件のHepes緩衝液(たとえばHBS)中に共存させることで相互作用させることができる。さらに、抗原ペプチドを有するタンパク質及び抗体を導入した固定化担体3を用いる場合も、同様に、生理的条件のリン酸緩衝液(たとえばPBS)や生理的条件のHepes緩衝液(たとえばHBS)中に共存させることで相互作用させることができる。
本発明に係るタンパク質の固定化方法では、上述したように、固定化対象のタンパク質が有する第2タグ部と固定化担体3とを相互作用させているため、固定化対象のタンパク質は、固定化担体3の近傍に比較的高濃度に存在する。このため、活性化した反応基とタンパク質との間に共有結合が形成しやすい状態となり、活性化した反応基とタンパク質との間に容易に共有結合が形成される。
例えば、反応基がカルボキシル基である場合、固定化対象のタンパク質に存在するアミノ基と反応基との間で共有結合を形成、すなわちアミンカップリングを形成する。また、反応基がカルボキシル基である場合、カルボキシル基をPDEA化することにより、固定化対象のタンパク質に存在する遊離のチオール基と反応基との共有結合を形成、すなわちリガンドチオールカップリングを形成する。さらに、固定化対象のタンパク質がカルボキシル基を有する場合、予め当該タンパク質をPDEA(2−(2−pyridinyldithio)ethaneamine hydrochloride)と反応させてカルボキシル基をPDEA化する。また、固定化担体3のカルボキシル基を活性化させた後に、当該カルボキシル基をcystamine dihydrochlorideと反応させ、その後dithiothreitol(DTT)で還元することによりチオール基に変換する。そして、PDEA化したカルボキシル基と、固定化担体3側のチオール基の間で共有結合(ジスルフィド結合)を形成する。すなわち、サーフェスチオールカップリングを形成する。
このように、固定化対象のタンパク質を第1タグ部を用いて精製し、第2タグ部と第2タグ結合部位との間の相互作用及び反応基とタンパク質との間の共有結合を形成することによって、固定化対象のタンパク質を固定化担体に固定化することができる。本発明に係るタンパク質の固定化方法によれば、第1タグ部を用いて固定化対象のタンパク質を精製しているため、夾雑タンパク質を含む生物材料が除去されており、固定化対象のタンパク質を高濃度で固定化担体3に作用させることができる。さらに、本発明に係るタンパク質の固定化方法によれば、第2タグ部と第2タグ部結合部位とを相互作用させるために、タンパク質を固定化担体3の近傍に高濃度に濃縮させることができる。このため、本発明に係るタンパク質の固定化方法によれば、従来の方法においては固定化担体3の近傍に高濃度に存在させ難い微量のタンパク質を固定化対象とする場合でも、夾雑タンパク質を非特異的に固定化することなく、固定化対象のタンパク質を固定化担体3に共有結合させることができる。
本発明に係るタンパク質の固定化方法を適用して作製されたセンサーチップは、固定化したタンパク質に親和性を有するような被験物質を検出するようなシステムに用いることができる。
ここで、被験物質とは、固定化したタンパク質に対して親和性を有する物質を意味する。被験物質としては、いかなる公知化合物及び新規化合物であってもよく、例えば、核酸、糖質、脂質、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、有機低分子化合物、コンビナトリアルケミストリー技術を用いて作製された化合物ライブライリー、固相合成やファージディスプレイ法により作製されたランダムペプチドライブラリー、あるいは微生物、動植物、海洋生物等由来の天然成分等が挙げられる。
例えば、SPRの原理を利用した解析装置では、図2に示すように、基板1における固定化担体3を配設した主面と反対の主面に配設したプリズム4と、プリズム4を介してセンサーチップに偏光5を入射する光源6と、プリズム4を介して入射した偏光5が金属膜2で反射した反射光7が入射する検出部8と、タンパク質を固定化した固定化担体3に接するフローセル9とを備える。
SPRの原理によれば、光源6から金薄膜2に偏光5を全反射するように当てると、反射光7の一部に、反射光強度が低下した部分が観察される。この光の暗い部分の現れる角度(=屈折率の変化)は、センサーチップ上での質量に依存する。固定化担体3に固定化されたタンパク質に被験物質が結合すると、質量変化(=質量増)が生じ、光の暗い部分がIからIIにシフトする(図2)。1mmあたり1ngの物質が結合するとI→IIに0.1度シフトすることが知られている。逆に、解離により質量が減少すれば、II→Iにその分だけ戻る。
したがって、図2に示した解析装置によれば、検出対象の被験物質を含有する試料を含む溶液をフローセル9内に流入し、反射光7における暗い部分がIからIIにシフトする量を検出部8で検出する。この解析装置では、検出の結果として、センサーチップ表面での質量変化を縦軸にとり、質量の時間変化を測定データとして表示する(センサーグラム)。縦軸の単位は、Resonance Unit(=RU:レゾナンスユニット)で表され、1RU=1pg/mmに相当する。この屈折率変化の割合は、すべての生体分子(タンパク質・核酸・脂質)で実質的に同じであり、生体分子を標識することなく、相互作用をリアルタイムでみることができる。
このようなSPRの原理を利用した解析装置を用いれば、特に、タンパク質と被験物質との相互作用解析を行うことができ、なかでも新規創薬ターゲットおよび新規医薬品候補化合物の発見を効率的に行うことができる。特に、本発明に係るタンパク質の固定化方法を適用して作製したセンサーチップでは、タンパク質の種類に限定されずに如何なるタンパク質も固定化できると同時に、タンパク質を長期間にわたって強固に固定化することができるため、多種類のタンパク質を用いた新規創薬ターゲットあるいは新規医薬品候補化合物のスクリーニングが可能となる。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2003−307588号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1は、本発明に係るタンパク質の固定化方法を適用して作製したセンサーチップの要部断面図である。
図2は、SPRの原理を利用した解析装置の構成を説明するための概略構成図である。
図3は、Hisタグを用いて精製したタンパク質(サイクロフィリンA及びFKBP12)をSDS−PAGE及びCBB染色で解析した結果の写真である。
図4は、未精製タンパク質(サイクロフィリンA及びFKBP12)をHisタグを用いてセンサーチップ上へ濃縮(アフィニティーコンセントレーション)した際のセンサーグラムを示す特性図である。
図5は、FLAGタグを用いて精製したタンパク質(サイクロフィリンA)をSDS−PAGE及びCBB染色で解析した結果の写真である。
図6は、FLAGタグを用いて精製したタンパク質(サイクロフィリンA)をHisタグを用いてセンサーチップ上へ濃縮(アフィニティーコンセントレーション)した際のセンサーグラムを示す特性図である。
図7は、タンパク質(サイクロフィリンA)をFLAGタグで精製した後、センサーチップに対して、共有結合(アミンカップリング)及びHisタグを介して上記精製タンパク質を固定化した際のセンサーグラムを示す特性図である。
図8は、タンパク質(PPARγ及びRAR−α)をFLAGタグで精製した後、センサーチップに対して、共有結合(アミンカップリング)及びHisタグを介して上記精製タンパク質を固定化した際のセンサーグラムを示す特性図である。
図9は、本発明に係るタンパク質の固定化方法を適用して固定化したサイクロフィリンAとサイクロスポリンAとの結合及び固定化したFKBP12とFK506との結合を測定した結果を示す特性図である。
符号の説明
1…基板、2…金属膜、3…固定化担体、4…プリズム、5…偏光、6…光源、7…反射光、8…検出部、9…フローセル
以下、実施例を用いて本発明に係るタンパク質の固定化方法をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
〔比較例1〕
比較例1として、コムギ胚芽無細胞系で発現させた微量タンパク質をHisタグを用いて精製する方法について説明する。
本例では、タンパク質としてサイクロフィリンA(以下、「Cyph」と呼ぶ)及びFKBP12(以下、「FKBP」と呼ぶ)を用いた。なお、上記タンパク質は、遺伝子操作によってコムギ胚芽無細胞系用のプラスミドベクターpEU3−NII(東洋紡社製)にcDNAをサブクローニングし、この際に上記タンパク質のC末端にHisタグが付加した融合タンパク質となるようにした。なお、Hisタグ(終止コドンを含む)の塩基配列及びアミノ酸配列は、下記に示す配列であった。
Figure 0004754352
また、コムギ胚芽無細胞系としては、PROTEIOS(東洋紡社製)を用いた。
まず遺伝子操作によって構築したコムギ胚芽無細胞系用の各タンパク質発現プラスミド5μgを鋳型とし、thermoT7 RNAポリメラーゼ(東洋紡社製)を用いた50μlの反応系において、mRNAを37℃で4時間合成した。次いで合成されたmRNAは、フェノール/クロロホルム処理によりタンパク質を除去した後、エタノール沈殿によってPROTEIOS用のバッファーにバッファー交換した。合成されたmRNA 10μgを用いて、PROTEIOSのプロトコルに基づき0.3mlの反応系において、タンパク質を26℃で20時間合成した。この際に対照として、mRNAを用いずに同様の反応を行ったサンプル(無発現サンプル)も作製した。合成反応物 約0.3mlを、高速遠心(12000g、10分)によって沈殿を除去し、さらに0.05%となるようにTween20(バイオラッド社製)を、さらに10mMとなるように1Mイミダゾール水溶液を加えた。上記サンプルに5% Ni−NTA Magnetic Agarose Beads(キアゲン社製)50μlを加え、混和し、室温で1時間放置した。上記混和物に磁石をあててビーズを分離し、緩衝液(PBS pH7.4/0.05% Tween20/20mMイミダゾールなど)1mlを用いて数回洗浄した。次いで、回収したビーズを溶出用緩衝液(PBS pH7.4/0.05% Tween20/250mMイミダゾールなど)25μlと混和し、室温で5〜10分間放置後、磁石をあててビーズを分離し、上清を溶出液(E1)として回収した。なお同様の操作をもう一度行い、溶出液(E2)を回収した。
以上のような操作で得られたサンプルをSDS−PAGE及びCBB染色で解析した結果を図3に示す。なお、図3中、レーンA(アプライ)は精製前のタンパク質合成反応物であり、レーンF(フロースルー)はビーズを分離回収した後の残留物であり、そしてレーンE1及びE2はそれぞれ溶出液(E1)及び溶出液(E2)を示す。また、各レーンAの左側のレーンは分子量マーカーである。FKBP又はCyph溶出液(E1)サンプルのレーンには、目的のタンパク質であるFKBP又はCyphとともに、50kDa付近に2つのバンド(図3中、「NS」の矢印)が検出された。このバンドは無発現サンプルからも検出されていることから、コムギ胚芽無細胞系内在性でHisタグに類似した活性を有するタンパク質と推察された。
〔比較例2〕
比較例2としてコムギ胚芽無細胞系で発現させた微量タンパク質を精製せずにHisタグでセンサーチップ上に濃縮(アフィニティーコンセントレーション)する方法を説明する。
本例では、タンパク質としてCyph及びFKBPを用いた。比較例1と同様に、上記タンパク質は、遺伝子操作によってコムギ胚芽無細胞系用のプラスミドベクターpEU3−NIIにcDNAをサブクローニングし、この際にC末端にHisタグが付加した融合タンパク質となるようにした。コムギ胚芽無細胞系としては、PROTEIOS(東洋紡社製)を用い、センサーチップとしては、本発明者らが作製したNTAセンサーチップを用いた。当該NTAセンサーチップは、基板上にデキストランが配設されたものである。なお、測定装置としては、BIACORE S51(ビアコア社製)を用いた。
まず遺伝子操作によって構築したコムギ胚芽無細胞系用の各タンパク質発現プラスミドから、比較例1と同様にして、mRNA、さらにタンパク質を合成した。この際に、対照として、mRNAを用いずに同様の反応を行ったサンプル(無発現サンプル)も作製した。合成反応物約0.3mlを、高速遠心(12000g、10分)によって沈殿を除去し、以下の測定に使用するタンパク質サンプル又は対照サンプルとした。
次にCM5センサーチップ(ビアコア社製)を純水で洗浄し、0.8M N−ethyl−N’−(dimeteylaminopropyl)carbodiimide(EDC)と0.27M N−hydroxysuccinimide(NHS)の混合液により上記センサーチップを10分間処理した。続いて16mg/mlのN−(5−amino−1−carboxypentyl)iminodiacetic acid,disodium salt,monohydrate(AB−NTA)によりセンサーチップを2時間処理した。次いで、センサーチップを純水で洗浄し、さらに50mM NaOH及び50mM HClで洗浄した。最後にもう一度純粋で洗浄したセンサーチップをNTA−センサーチップとして使用した。
次にNTAセンサーチップをBIACORE S51にセットし、ランニング緩衝液(PBS pH7.4/0.005% Tween20など)でシステムを満たした。スポット1に対して0.5M NiClを流速10μL/分で1分間処理し(スポット2に対しては処理しない)、NTAセンサーチップのスポット1にのみNi2+を結合させた。次にシステム(スポット1及び2の双方)に対してランニング緩衝液で10倍に希釈した上記タンパク質サンプル若しくは対照サンプル(無発現サンプル)を流速10μL/分で3分間処理した。
以上の操作におけるセンサーグラムを図4に示す。スポット1(+Niイオン)において、Cyphでは約1700RUのタンパク質、FKBPでは約1800RUのタンパク質がセンサーチップ上に結合したのに対し、対照サンプルでも約1500RUのタンパク質がセンサーチップ上に結合した。
従って、精製せずに濃縮(アフィニティーコンセントレーション)した場合には、目的のタンパク質のみでなくコムギ胚芽無細胞系に由来する夾雑タンパク質までもがセンサーチップ上に濃縮され、しかも目的タンパク質より夾雑タンパク質のほうが多いことが推測された。また、スポット2(−Niイオン)においては全てのサンプルで結合量が200RU程度にとどまっていたことから、スポット1において上記目的タンパク質と同様に夾雑タンパク質もNiイオンに対する親和性で結合していると考えられた。
[実施例1]
実施例1としてコムギ胚芽無細胞系で発現させた微量タンパク質をFLAGタグを用いて精製する方法について説明する。
本例では、タンパク質としてCyphを用いた。なお、上記タンパク質は、遺伝子操作によってコムギ胚芽無細胞系用のプラスミドベクターpEU3−NIIにcDNAをサブクローニングし、この際にN末端にHisタグとFLAGタグが付加した融合タンパク質となるようにした。なお本例では、FLAGタグが本発明における第1タグ部である。Hisタグ及びFLAGタグ配列(開始コドンを含む)の塩基配列及びアミノ酸配列は、下記に示す配列であった。
Figure 0004754352
また、コムギ胚芽無細胞系としては、PROTEIOS(東洋紡社製)を用いた。
まず遺伝子操作によって構築したコムギ胚芽無細胞系用の発現プラスミド5μgから比較例1と同様にして、mRNA、さらにタンパク質を合成した。この際に、対照として、mRNAを用いずに同様の反応を行ったサンプル(無発現サンプル)も作製した。次いで、合成反応物 約0.3mlを高速遠心(12000g、10分)によって沈殿を除去した後、M2 agarose(シグマ社製)25μlと混和し、室温で1時間放置した。上記混和物から低速遠心(2000g、3分)によってM2 agaroseを回収し、緩衝液(PBS pH7.4/0.1% Tween20など)1mlで数回洗浄した。回収したM2 agaroseを0.1mg/mlのFLAGペプチド(シグマ社製)50μlと混和し、室温で1時間放置した。上記混和物から低速遠心によって分離した上清を、溶出液(E1)として回収した。なお同様の操作をもう一度行い、溶出液(E2)を回収した。
以上の操作で得られたサンプルをSDS−PAGE及びCBB染色で解析した結果を図5に示す。なお、図5中、レーンA(アプライ)は精製前のタンパク質合成反応物であり、そしてレーンE1及びE2はそれぞれ溶出液(E1)及び溶出液(E2)を示す。また、各レーンAの左側のレーンは分子量マーカーである。図5から判るように、溶出液(E1及びE2)のレーンには、目的タンパク質であるCyphだけが検出されており、問題となるような夾雑タンパク質は検出されなかった。
[実施例2]
実施例2では本発明を適用して、コムギ胚芽無細胞系で発現させた微量タンパク質をFLAGタグで精製した後、Hisタグでセンサーチップ上に濃縮(アフィニティーコンセントレーション)させる方法を説明する。
本例では、タンパク質としてCyphを用いた。実施例1と同様に、上記タンパク質は遺伝子操作によってコムギ胚芽無細胞系用のプラスミドベクターpEU3−NIIにcDNAをサブクローニングし、この際にN末端にHisタグとFLAGタグが付加した融合タンパク質となるようにした。なお、FLAGタグが本発明における第1タグ部であり、Hisタグが第2タグ部である。コムギ胚芽無細胞系としてはPROTEIOS(東洋紡社製)を用いた。センサーチップとしてはNTAセンサーチップ(ビアコチップ(ビアコア社製))を用いた。当該NTAセンサーチップは、基板上にデキストランが配設されたものである。なお、測定装置としてはBIACORE3000(ビアコア社製)を用いた。
まず遺伝子操作によって構築したコムギ胚芽無細胞系用の発現プラスミド5μgから比較例1と同様にして、mRNA、さらにタンパク質を合成した。この際に、対照として、mRNAを用いずに同様の反応を行ったサンプル(無発現サンプル)も作製した。次いで、合成反応物 約0.3mlを高速遠心(12000g、10分)によって沈殿を除去した後、M2 agarose(シグマ社製)25μlと混和し、室温で1時間放置した。上記混和物から低速遠心(2000g、3分)によってM2 agaroseを回収し、緩衝液(PBS pH7.4/0.1% Tween20など)1mlで数回洗浄した。回収したM2 agaroseを0.1mg/mlのFLAGペプチド(シグマ社製)75μlと混和し、室温で1時間放置した。上記混和物から低速遠心によって分離した上清を溶出液として回収した。なお、下記においては、mRNAを用いて合成したサンプルから回収した溶出液をタンパク質サンプルとし、無発現サンプルから回収した溶出液を対照サンプルとした。
次にNTAセンサーチップをBIACORE3000にセットし、ランニング緩衝液(PBS pH7.4/0.005% Tween20など)でシステムを満たした。次にシステムに対して0.5M NiClを流速10μL/分で1分間処理し、NTAセンサーチップ上にNi2+を結合させた。次いでシステムに対して上記タンパク質サンプルもしくは対照サンプルを流速10μL/分で1分間処理した。
以上の操作におけるセンサーグラムを図6に示す。タンパク質サンプルでは約5100RUのタンパク質がセンサーチップ上に結合したのに対し、対照サンプルでは約60RUのタンパク質しかセンサーチップ上に結合しなかった。この結果より、FLAGタグで一旦精製することで目的のタンパク質であるCyphのみが効果的にセンサーチップ上に濃縮されたことが示された。
[実施例3]
実施例3では、本発明を適用してコムギ胚芽無細胞系で発現させた微量タンパク質を、FLAGタグを用いて精製した後、センサーチップに対して、共有結合(アミンカップリング)及びHisタグを介して上記精製タンパク質を固定化する方法を説明する。
本例では、タンパク質としてはCyphを用いた。実施例1と同様に、上記タンパク質は遺伝子操作によってコムギ胚芽無細胞系用のプラスミドベクターpEU3−NIIにcDNAをサブクローニングし、この際にN末端にHisタグとFLAGタグを付加した融合タンパク質となるようにした。なお、FLAGタグが本発明における第1タグ部であり、Hisタグが第2タグ部である。コムギ胚芽無細胞系としてはPROTEIOS(東洋紡社製)を用いた。センサーチップとしては実施例2で使用したNTAセンサーチップ(ビアコチップ(ビアコア社製))を用いた。なお、測定装置としてはBIACORE3000(ビアコア社製)を用いた。
まず、実施例2と同様にして、mRNA及びタンパク質を合成し、さらに溶出液を回収した。なお、下記において、mRNAを用いて合成したサンプルから回収した溶出液を固定用タンパク質サンプルとし、無発現サンプルから回収した溶出液を固定用対照サンプルとした。
次にNTAセンサーチップをBIACORE3000にセットし、ランニング緩衝液(PBS pH7.4/0.005% Tween20など)でシステムを満たした。次にシステムに対して0.5M NiClを流速10μL/分で1分間処理し、NTAセンサーチップ上にNi2+を結合させた。さらにシステムに対し0.2M N−ethyl−N’−(dimeteylaminopropyl)carbodiimide(EDC)と0.05M N−hydroxysuccinimide(NHS)の混合液を流速10μL/分で7分間処理し、NTAセンサーチップ上のカルボキシル基を活性化(活性中間体を形成)した。次にシステムに対してランニング緩衝液で5倍に希釈した上記固定用タンパク質サンプルもしくは固定用対照サンプルを流速10μL/分で10分間処理した。これにより目的タンパク質を、Hisタグの効果によってセンサーチップ上に濃縮すると共に、アミノ基によって活性中間体と化学反応して共有結合を形成させることでセンサーチップに固定した。次にシステムに対し1Mエタノールアミン緩衝液を流速10μL/分で7分間処理することで未反応の活性中間体を分解して固定反応を終了させた。さらに、システムに250mMイミダゾール緩衝液を流速10μL/分で1分間処理することで未反応のタンパク質をセンサーチップ表面から除去した。
以上の操作におけるセンサーグラムを図7に示す。固定用タンパク質サンプルでは約5600RUのタンパク質がセンサーチップ上に固定されたのに対し、固定用対照サンプルでは約280RUのタンパク質しかセンサーチップ上には固定されてなかった。この結果より、目的のタンパク質であるCyphのみが効果的にセンサーチップ上に固定されたことが示された。
[実施例4]
実施例4では、タンパク質としてPPARγ及びRAR−αを用いた以外は、実施例3と同様にしてタンパク質を固定化する方法を説明する。
本例では測定装置としてBIACORE S51(ビアコア社製)を用い、センサーチップとしては比較例2で使用したNTAセンサーチップを用いた。なお、固定用タンパク質サンプルをインジェクションする際に、ランニング緩衝液での希釈は行なわず、またインジェクション時間は15分間であった。
以上の操作におけるセンサーグラムを図8に示す。PPARγにおいては約4700RUのタンパク質が固定された。RAR−αにおいては約3400RUのタンパク質が固定された。この結果から、いずれのタンパク質にも本発明に係るタンパク質の固定化方法を適用できることが示唆された。
[実施例5]
実施例5では本発明を適用してセンサーチップに固定したコムギ胚芽無細胞系発現タンパク質を用いてタンパク質−被験物質間相互作用を測定する方法を説明する。
タンパク質としてはCyphとFKBPを用いた。なお、被験物質としては、Cyphに結合することが知られているサイクロスポリンA及びFKBPに結合することが知られているFK506を用いた。測定装置としてはBIACORE S51(ビアコア社製)を用い、センサーチップとしては比較例2で使用したNTAセンサーチップを用いた。タンパク質をセンサーチップに対して固定する操作は実施例3と同様に行った。この結果、同一フローセルのスポット1にFKBPが約2000RU、スポット2にはCyphが約3400RU固定された。
上記のセンサーチップに対し1uMのサイクロスポリンAを1.5分間インジェクションし、レスポンスがベースラインまで戻るまで約8分間放置後、1uMのFK506を1.5分間インジェクションした。以上の操作におけるセンサーグラムを図9に示す。サイクロスポリンAをインジェクションした際にはCyphのスポットにのみ約43RUのレスポンスが検出され、FK506をインジェクションした際にはFKBPのスポットにのみ約51RUのレスポンスが検出された。
以上から本発明を適用することで特異的なタンパク質−被験物質間相互作用を検出できることが示された。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
産業上の利用の可能性
本発明に係るタンパク質の固定化方法は、第1タグ部及び第2タグ部を有する固定化対象のタンパク質を第1タグ部を用いて精製し、固定化担体側の反応基を活性化させた後に、当該タンパク質の第2タグ部と固定化担体とを相互作用させるとともに当該タンパク質と固定化担体とを共有結合させる。本発明に係るタンパク質の固定化方法によれば、目的のタンパク質量に関係なく、さらに夾雑タンパク質を非特異的に固定化することなく、目的の様々なタンパク質を固定化担体に対して強固に固定化することができる。
配列番号1及び2は、それぞれHisタグ(終止コドンを含む)の塩基配列及びアミノ酸配列である。
配列番号3及び4は、それぞれHisタグ及びFLAGタグ(開始コドンを含む)の塩基配列及びアミノ酸配列である。

Claims (13)

  1. 第1タグ部及び第2タグ部を有する固定化対象のタンパク質を、当該第1タグ部結合部位を有する精製手段を介した分離及び抽出により精製する第1工程と、
    上記第2タグ部結合部位を有する物質が結合されるほか、上記タンパク質に対して共有結合可能なカルボキシル基を有する固定化担体の、当該カルボキシル基を活性化する第2工程と、
    上記第2工程の後、上記活性化したカルボキシル基を有する固定化担体に対して、上記第1工程で精製されたタンパク質を含む溶液を作用させる第3工程とを含み、
    上記第3工程では、上記第2タグ部と上記第2タグ部結合部位との間の相互作用の働きで上記タンパク質を上記固定化担体上へ濃縮させつつ、上記カルボキシル基と上記タンパク質のアミノ基との間のアミンカップリングによる共有結合及び上記相互作用により、上記タンパク質を上記固定化担体に固定化することを特徴とするタンパク質の固定化方法。
  2. 上記第1タグ部結合部位は、第1タグ部に対する抗体であることを特徴とする、請求項1記載のタンパク質の固定化方法。
  3. 上記第1タグ部はFLAGタグであり、上記第1タグ部結合部位は抗FLAGタグ抗体であることを特徴とする、請求項2記載のタンパク質の固定化方法。
  4. 上記第2タグ部はヒスチジンタグであり、上記第3工程では、当該ヒスチジンタグと固定化担体との間で相互作用させることを特徴とする、請求項1記載のタンパク質の固定化方法。
  5. 上記第3工程で、上記ヒスチジンタグと固定化担体との間で錯体を介して相互作用させることを特徴とする、請求項4記載のタンパク質の固定化方法。
  6. 上記第3工程で、上記ヒスチジンタグと固定化担体との間でNi2+-nitrilotriacetic acid(Ni-NTA)を介して相互作用させることを特徴とする、請求項5記載のタンパク質の固定化方法。
  7. 上記第3工程で、上記ヒスチジンタグと固定化担体との間でNi2+-iminodiacetic acid(Ni-IDA)を介して相互作用させることを特徴とする、請求項5記載のタンパク質の固定化方法。
  8. 上記第2タグ部結合部位を有する物質は第2タグ部に対する抗体であることを特徴とする、請求項1記載のタンパク質の固定化方法。
  9. 上記第2タグ部はヒスチジンタグであり、上記抗体は抗ヒスチジンタグ抗体であり、上記第3工程では、当該ヒスチジンタグと固定化担体との間で抗ヒスチジンタグ抗体を介して相互作用させることを特徴とする、請求項8記載のタンパク質の固定化方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載のタンパク質の固定化方法により固定化したタンパク質を有する固定化担体に対して、検出対象の被験物質を含む試料を作用させる工程と、
    上記固定化担体に固定化されたタンパク質と、上記試料に含まれる被験物質との親和性を検出する工程とを含むタンパク質-被験物質親和性検出方法。
  11. 上記親和性を検出する工程では、表面プラズモン共鳴の原理により上記タンパク質と上記被験物質との親和性を検出することを特徴とする、請求項10記載のタンパク質-被験物質親和性検出方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項記載のタンパク質の固定化方法により、タンパク質を固定化した固定化担体。
  13. 基板と、基板上に配設され、固定化対象のタンパク質と共有結合可能な反応基が導入された多糖分子鎖と、固定化対象のタンパク質とを備え、上記タンパク質が上記反応基と共有結合するとともに、上記多糖分子鎖とキレートを介して相互作用していることを特徴とする、請求項12記載のタンパク質を固定化した固定化担体。
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