JP4754204B2 - 電子透かし埋込装置 - Google Patents
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Description
図1はこの発明の実施の形態1による電子透かし埋込装置の構成を示すブロック図である。
図において、10は、例えばデジタルVTRの再生装置のような映像信号源、20は電子透かし埋込装置である。30は電子透かし埋込装置20から出力される電子透かしが埋め込まれた映像信号が入力され、これを符号化した画像データを利用する利用装置で、デジタルVTR、DVDレコーダ、送信や配信装置に該当する。この利用装置30は、符号化後の画像データを分岐して復号しモニタ出力として取り出せるように構成されている。
映像信号源10から出力された動画像データは、電子透かし埋込装置20の電子透かし埋込部21と画質劣化検出部22に入力される。埋込強度決定部24は複数段階の埋込強度を選択できるようになっており、最初の動画像データに対しては、予め決められた標準的な埋込強度を設定するように動作する。したがって、電子透かし埋込部21において、最初の動画像データには標準的な埋込強度の電子透かしが埋め込まれる。電子透かしが埋め込まれた動画像データは、利用装置30において、例えばMPEG2の符号化方式による符号化部31によって符号化される。符号化されたデータは復号部32により復号され、モニタ出力として画質劣化検出部22に出力される。画質劣化検出部22では、映像信号源10から直接入力された動画像データに対して、復号された動画像データがどれだけ劣化しているかを表す画質劣化度をフレーム単位で抽出し、埋込強度決定部24に出力する。
図4はこの発明の実施の形態2による電子透かし埋込装置の構成を示すブロック図である。図において、図1と同じ構成部分には同一符号を付し、原則として、その説明は省略する。
上記実施の形態1では、画質劣化検出部22で評価の基準とする元の信号には映像信号源10の動画像データを用いたが、この実施の形態2では、電子透かし埋込部21の埋込後のデータを使用するようにした。したがって、画質劣化検出部22では、電子透かしが埋め込まれた動画像データを基準とし、このデータを符号化したのち復号した動画像データの画質劣化度を抽出する。この場合、埋込強度決定部24で埋込強度を決定する際に電子透かしに起因する画質劣化分を考慮しないで決定する。例えば、図3に示したようなテーブルを用いる場合、テーブルデータは事前に同じ条件で行って得たもので作成される。
図5はこの発明の実施の形態3による電子透かし埋込装置の構成を示すブロック図である。図において、図1と同じ構成部分には同一符号を付し、原則として、その説明は省略する。
この実施の形態3では、電子透かし検出部23を新たに設けたことが、上記実施の形態1と異なっている。電子透かし検出部23は、利用装置30のモニタ出力である、符号化したのち復号した動画像データから埋め込まれた電子透かしを検出し、その検出率を抽出する手段である。また、上記実施の形態1とは異なる点は、埋込強度決定部24が画質劣化検出部22で抽出した画質劣化度と電子透かし検出部23で検出した電子透かしの検出率を用いて埋込強度を決定するようにしたことである。
電子透かし埋込部21において、最初の動画像データには標準的な埋込強度の電子透かしが埋め込まれたとする。画質劣化検出部22では、復号された動画像データの画質劣化度をフレーム単位で抽出する。一方、電子透かし検出部23では、復号した動画像データから、埋め込まれた電子透かしを検出し、その検出率を抽出する。抽出された画質劣化度と電子透かしの検出率は埋込強度決定部24に与えられ、これらに基づいて最適な埋込強度が決定される。
現在の検出率が所定値以下の場合、現在の画質劣化度で検出率が所定値以上となる式を選択し、その式の対応する埋込強度を電子透かし埋込部21における次の埋込強度の設定値として決定する。
埋込強度A: ある画質劣化度に対する標準的な埋込強度
埋込強度B: ある画質劣化度に対する最大の埋込強度
検出率a: 通常の動作で維持すべき検出率の下限
検出率c: 画質面を考えて埋込強度を弱めてもよい検出率の上限
まず、電子透かし埋込部21において、入力された元の動画像データに標準的な埋込強度Aの電子透かしを埋め込む(ステップST1)。埋込強度Aの電子透かしを埋め込んだあと符号化、復号された動画像データについて、画質劣化検出部22により、元の動画像データに対する画質劣化度を取得し、また、電子透かし検出部により、電子透かしの検出率を取得する(ステップST2)。埋込強度決定部24では、取得した画質劣化度の範囲において、対応する取得検出率が下限値a以上であるかについて判定する(ステップST3)。下限値a以下であれば埋込強度を最大の埋込強度Bに設定して電子透かし埋込部21に処理させ(ステップST6)、ステップST2の処理を再度行う。一方、ステップST3の判定で、検出率が下限値a以上となった場合、埋込強度Aの場合の検出率が埋込強度を弱めても良い検出率の上限値cよりも上の値を持つかを判定する(ステップST4)。この判定で、期待検出率が上限値c以下の場合、現在の埋込強度Aは変更せず(ステップST7)、電子透かし埋込部21は以降の動画像データに対して同じ埋込強度Aの電子透かしを埋め込む。一方、検出率が上限値c以上の場合、標準的な埋込強度Aに設定し(ステップST5)、以降の動画像データに対して同じ埋込強度Aの電子透かしを埋め込むようにする。このことにより、画質劣化度が大きいときには、劣化度が小さいときより電子透かしの埋込強度上げ方を大きくすることができる。
なお、符号化に起因した本来の画質劣化度に変動分が生じる場合がある。その要因は符号化部31、復号部32で処理に用いるバッファなど処理経路によるものであるが、このような場合には、その変動分を考慮したテーブルを作成しておくとよい。
また、さらに別な処理例として図9に例示するテーブルを用いて行う方法がある。ここでは、検出率の条件を図8の場合よりも細分化して埋込強度の強化を図っている。
図10はこの発明の実施の形態4による電子透かし埋込装置の構成を示すブロック図である。図において、図5と同じ構成部分には同一符号を付し、原則として、その説明は省略する。
図5の上記実施の形態3では、画質劣化検出部22で評価の基準とする元の信号には映像信号源10の動画像データを用いたが、この実施の形態4では、電子透かし埋込部21の埋込後のデータを使用するようにした。したがって、画質劣化検出部22では、電子透かしが埋め込まれた動画像データを基準とし、このデータを符号化して復号した動画像データの画質劣化度を抽出する。また、この実施の形態4の場合も、図6と同様なアルゴリズムで処理が行われ、埋込強度決定部24で埋込強度を決定する際には図7、図8または図9と同様なテーブルが使用される。しかし、この場合のテーブルに設定された画質劣化度は、電子透かしに起因する画質劣化分を考慮しない値で予め決められているものとする。
Claims (2)
- 任意に設定される埋込強度の電子透かしを、入力された動画像データに埋め込む電子透かし埋込部と、
電子透かしが埋め込まれた動画像データを符号化して復号した動画像データの、元の動画像データに対する画質劣化度を抽出する画質劣化検出部と、
電子透かしが埋め込まれた動画像データを符号化して復号した動画像データから埋め込まれた電子透かしを検出し、この電子透かしの検出率を抽出する電子透かし検出部と、
画質劣化度、電子透かしの検出率および電子透かしの所定の検出率が得られる埋込強度の予め定められた関係に基づいて、前記画質劣化検出部で抽出された画質劣化度および前記電子透かし検出部で抽出された電子透かしの検出率に対応する電子透かしの所定の検出率が得られる埋込強度を決定し、決定した値を前記電子透かし埋込部の埋込強度を更新する設定値として出力する埋込強度決定部とを備えた電子透かし埋込装置。 - 任意に設定される埋込強度の電子透かしを、入力された動画像データに埋め込む電子透かし埋込部と、
電子透かしが埋め込まれた動画像データを符号化して復号した動画像データの、前記電子透かし埋込部による電子透かしが埋め込まれた動画像データに対する画質劣化度を抽出する画質劣化検出部と、
電子透かしが埋め込まれた動画像データを符号化して復号した動画像データから埋め込まれた電子透かしを検出し、この電子透かしの検出率を抽出する電子透かし検出部と、
画質劣化度、電子透かしの検出率および電子透かしの所定の検出率が得られる埋込強度の予め定められた関係に基づいて、前記画質劣化検出部で抽出された画質劣化度および前記電子透かし検出部で抽出された電子透かしの検出率に対応する電子透かしの所定の検出率が得られる埋込強度を決定し、決定した値を前記電子透かし埋込部の埋込強度を更新する設定値として出力する埋込強度決定部とを備えた電子透かし埋込装置。
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