JP4751419B2 - 電着塗装の水洗システム - Google Patents

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Description

この発明は、電着塗装を施した後に行う水洗により、製品から付着塗料を除去する際の電着塗装の水洗装置に関する。
従来、電着塗装製品から塗装後に付着塗料を除去するためには、電着塗装後に水洗いを施し、余分な付着塗料を除去していた。
以下に電着塗装後の水洗いシステムを従来例1として図5に基づき説明する。即ち、従来例1は、特開平7−268690である『電着塗装処理物の水洗装置』(以下、単に従来例1という。)である。
従来例1は、電着塗料111が満たされた電着槽110内による電着塗装後に水洗いを行う第1スプレーユニット121-1および第2スプレーユニット121-2並びに第3スプレーユニット121-3を順次設け、各スプレーユニット121-1乃至121-3の下部には、対応するスプレーユニット121-1乃至121-3が水洗を行った後の洗浄液を回収し再び水洗液として循環させる第1回収槽122-1および第2回収槽122-2並びに第3回収槽122-3をそれぞれ設けている。各スプレーユニット121-1乃至121-3は、それぞれポンプ124-1乃至124-3が設けられる。
そして、第1スプレーユニット121-1および第2スプレーユニット121-2では、それぞれ対応設置されている第1回収槽122-1および第2回収槽122-2から洗浄水が供給される。また、第3スプレーユニット121-3は、ポンプ124-3によって対応設置される第3回収槽122-3の洗浄水と共に別途後述の混合された洗浄水が供給される。
また、電着槽110には、隣接するようにサブタンク110aを設置してある。
そして、第3スプレーユニット121-3より洗浄対象である例えば自動車ボディー(図示せず)を洗浄後に第3回収槽122-3に回収された洗浄液のうち、第3回収槽122-3からオーバーフローする洗浄液を第3回収槽122-3の前工程の回収槽である第2回収槽122-2へ供給していた。同様に、第2スプレーユニット121-2により洗浄対象を洗浄後に第2回収槽122-2に回収された洗浄液のうち、第2回収槽122-2からオーバーフローする洗浄液を第2回収槽122-2の前工程の回収槽である第1回収槽122-1へ供給していた。更に同様に、第1スプレーユニット121-1が洗浄した後に第1回収槽122-1に回収された洗浄液のうち、第1回収槽122-1からオーバーフローする洗浄液をやはり前工程であるサブタンク110aへ供給していた。
123はUFフィルタである。UFフィルタ123は、電着槽110からポンプ125を介して供給される電着塗料111を濃縮塗料と濾液とに分離する装置である。そして、UFフィルタ123によって分離された濃縮塗料は、再び電着槽110へ戻される。一方、分離された濾液は、管路126を介して第3スプレーユニット121-3へ供給されるよう構成されていた。
そして、UFフィルタ123によって分離されて第3スプレーユニット121-3へ供給される濾液には、バルブ127を介して所定量の純水が管路126へ供給されるように構成されており、第3スプレーユニット121-3には、この新たに供給される純水とUFフィルタ123により分離された濾液とが混合されて供給され、洗浄対象の洗浄を行っていた。
130は水洗槽であり、第3スプレーユニット121-3でスプレー洗浄された洗浄対象は後に設けるRO水洗工程で更に水洗される。即ち、洗浄対象は水洗槽130で浸漬洗浄され、この浸漬洗浄によって水洗槽130内でディップ水洗されることとなる。そしてさらに、スプレ―ユニット140からスプレ―される洗浄液と、スプレ―ユニット141からスプレ―される純水とによって順次洗浄される。なお、上記の水洗処理を終了した塗装済みの洗浄対象である自動車ボディーは、後工程である焼付工程へと搬送され、焼付が行われる。
従って従来例1では、最後のスプレー洗浄工程である第3スプレーユニット121-3では、UFフィルタ123で濾過された濾液と純水とが混合されて第3回収槽122-3に回収された後洗浄液と共に第3スプレーユニット121-3へ供給されるので、洗浄液は塗料固形分の含有量が少ない液となり、電着塗装処理物が水洗されることとなる。
上記従来例1では、第3スプレーユニット121-3へUFフィルタ123で分離した濾液を供給する管路126の途中にバルブ127を介して純水を供給し、濾液と純水とを混合して第3スプレーユニット121-3でワークWをスプレー洗浄するので、純水の使用が不可欠であった。
一方、発明者は従来例1のように純水の供給を必要としないシステムを図6に表すような従来例2として実施していた。
即ち、従来例2では、従来例1の第2スプレーユニット121-2、第2回収槽122-2、ポンプ124-2を設けずに、浸漬槽202を設けて浸漬洗浄するように構成している。また、UFフィルタ123から第3スプレーユニット121-3へ濾液を供給する管路126には純水の供給を行わない。従来例2のその他の構成は、従来例1と同様である。尚図示していないが、実施例2においても、第1スプレーユニット121-1、第3スプレーユニット121-3にも実施例1同様にそれぞれポンプ124-1、ポンプ124-3を設けて第1回収槽122-1、第3回収槽122-3から洗浄液を汲み上げて第1スプレーユニット121-1、第3スプレーユニット121-3へ供給してスプレー洗浄させている。尚、従来例2のその他は従来例1と同様である。
このように構成する従来例2では、純水の供給を行わないので、第1回収槽122-1から第2回収槽122-2、第3回収槽122-3へと行くに従い洗浄水濃度は薄くなるが、従来例1に比し、純水の供給を行わない分、洗浄水濃度が高くなっていた。
特開平7−268690号公報
しかしながら、洗浄液を純水と濾液とを混合して使用することにより、濾液中の塗料成分が薄められることとなり、スプレー洗浄工程においては凝集してブツを発生させる原因となってしまうという問題点を有した。
更に、洗浄対象が自動車ボディーのような内板や袋構造を有する場合には、これらの部分に付着して持ち出される回収水洗液の量も多くなってしまい、塗料成分の持ち出しによる塗料ロスが発生してしまうという問題点を有した。
そこでこの発明は上記問題点に鑑み、回収水洗工程の後工程に配置されるRO水洗工程の排水処理の負担をより一層軽減することや、塗料の歩溜まりおよび塗膜の品質をより向上させるためにRO水洗工程への電着塗料の持ち出しを更に低減することを課題とする。
この発明では上記課題を解決するために、電着槽内の塗料を導入して濃縮塗料と濾液とに分離し濃縮塗料を電着槽に戻す第1UF手段を設け、
電着槽で電着塗装を施された水洗対象物に洗浄水をスプレーするスプレーユニット、および、スプレーユニットからスプレーされた後の洗浄液を回収する回収槽からなる洗浄ユニットが電着槽の後方に多段配置され、
最終段の洗浄ユニットには第1UF手段が分離した濾液が供給されて、スプレーユニットが洗浄対象に対しスプレー洗浄を施し、
他の洗浄ユニットには、回収槽内の回収液を導入して回収塗料と濾液とに分離するユニットUF手段を設け、スプレーユニットはユニットUF手段の分離した濾液が供給されてスプレー洗浄を施し、
最前段の洗浄ユニットに設ける回収槽からオーバーフローする回収液が電着槽へ供給されると共に、他段の洗浄ユニットに設ける回収槽からオーバーフローする回収液がそれぞれ前段の回収槽へ供給されることを特徴とする電着塗装の水洗システムを提供する。
従って、この発明が提供する電着塗装の水洗システムでは、各洗浄ユニット毎にUFフィルタを備え、最終段の洗浄ユニットでは第1UF手段が濾過した濾液をシャワーユニットがシャワー洗浄を施す際の洗浄液として利用し、その他の洗浄ユニットでは各洗浄ユニットの回収槽で回収した回収水洗液をシャワーユニットがシャワー洗浄する際の洗浄液として用い洗浄を施すこととなり、外部から供給する純水を用いずに水洗する構成となる。
またこの発明では、最終段以外の洗浄ユニットに設ける回収槽の全てまたは何れか1あるいは複数が、洗浄対象を浸漬して洗浄する浸漬洗浄槽とする電着塗装の水洗システムを提供する。
従って、浸漬洗浄槽を設けた洗浄ユニットでは水洗対象物を浸漬洗浄した後に前記シャワーユニットが前記洗浄液によってシャワー洗浄を施すこととなる。
更にまたこの発明では、前記洗浄ユニットの上部に、水洗対象物を支持して搬送可能な搬送装置を設け、搬送装置が水洗対象物を電着槽から順次各回収槽へ浸漬させ、且つ、最終段の洗浄ユニット通過後に水洗対象物を傾けて水切りが可能な構成とする電着塗装の水洗システムを提供する。
従って、搬送装置が浸漬洗浄槽を設けた洗浄ユニットでは浸漬洗浄槽内へ洗浄対象物を浸漬洗浄させた後に引き上げてシャワーユニットによるシャワー洗浄を施し、最終段洗浄ユニットによる洗浄を施した後洗浄対象物を傾けて水切り動作を行うこととなる。
従って、この発明によれば、各洗浄ユニット毎にUFフィルタによって回収液を濾過し、濾液をボディーにシャワーすることで次工程に持ち出される洗浄水が薄められ余剰塗料を回収することとなるので、余剰塗料の回収率が増加するという効果を有する。また、これにより従来技術に対し塗料固形分ロスを大幅に減少させることが可能となるという効果を有する。
従って、回収水洗工程の後に行われるRO水洗工程に持ち出される塗料成分が減少することとなり、RO水洗工程へのRO洗浄水の供給量を削減できるという効果を有する。そしてこれに伴い、排水処理に必要である薬剤等の排水処理費を大幅に削減可能となるという効果を有する。
以下に、この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1はこの発明の実施例を表す全体説明図であり、図2は図1の部分説明図であり、図3は従来例2との回収水洗水の持ち出し量及び回収量を比較した説明図であり、図4は従来例2との余剰塗料回収を比較した説明図である。
1は、この発明にかかる電着塗装の水洗システムである。水洗システム1は、この実施例では、自動車製造工場の生産ライン中に設けられる電着塗装工程の次に行われる電着塗装後の水洗工程に設けられ、電着塗装を施すワークWは、自動車ボディーでありセンターピラー等の袋形状を成す部分を有する鋼板を加工したものを例に説明する。従って、ワークWは水洗対象物である。尚、この実施例では自動車製造工場内の生産ラインを例に挙げたが、自動車製造工場に限らず家電製品製造工場やその他の機械製造工場等であっても良く、またワークWも自動車ボディーに限らず、鋼板を加工した後電着塗装が行われ、電着塗装後に水洗工程を行う場合であればよい。
水洗システム1の前工程では、電着塗装工程が行われるので、水洗システム1の前には電着槽Aが設けられており、ワークWを電着槽A内に浸漬通過させ電着塗装が施される。
また、水洗システム1の後工程では、焼付炉による焼付が行われるので、電着塗装が施され水洗システム1にて余剰塗料の除去が行われたワークWは、水洗システム1の後に設ける移載部Bにおいて焼付工程を行えるように移載される。
そしてワークWは、電着塗装工程および水洗工程並びに焼付炉への移載工程間を吊下搬送装置2によって吊り下げ搬送される。吊下搬送装置2は従来から自動車製造工場の生産ラインに用いられているもので良いので特に詳説しない。
電着槽Aは、従来から行われている電着塗装用の電着槽Aであり、電着塗装の方法等は特に限定されない。電着槽AにはサブタンクA1を隣接設置する。サブタンクA1は、電着槽Aがオーバーフローするとオーバーフローした液が貯留されるタンクであり、サブタンクA1には常に電着槽Aからオーバーフローされて液が満たされている。尚、この実施例では、電着槽Aに常に電着液が満たされている状態を維持でき、且つ、電着槽Aから槽外部に電着液が溢れ出さないようにサブタンクA1を設けたが、必ずしもサブタンクA1を設けずとも良い。
同様に、焼付炉に搬送するための移載部Bも従来の電着塗装から塗装焼付工程において行われている通りであり、特に限定されない。
3は第1限外濾過装置である。第1限外濾過装置3(以下、第1UF装置3という。)は、従来から行われている装置であり、電着塗料を濾過して、濾液を水洗工程に供給し、水洗によって取り除かれた余剰塗料による水洗水濃度の上昇を抑えるための装置である。第1UF装置は従来から用いられているものであり、特に限定されるものではない。第1UF装置3は、この実施例ではサブタンクA1から濾過対象液の供給が成されるように形成するが、電着槽Aから濾過対象液が供給されるように形成しても良い。
11は、第1UF装置3で濾過した濾液を使用したUF回収水洗部である。UF回収水洗部11は、UF装置によって濾過された濾液を使用して水洗を施す装置であり、水洗工程の前半に行われる水洗部である。
UF回収水洗部11は、電着槽Aで電着塗装を施した後のワークWを洗浄する第1洗浄ユニット11aと、第1洗浄ユニット11aに続けて水洗を施す第2洗浄ユニット11bと、第2洗浄ユニット11bに続けて水洗を施す第3洗浄ユニット11cとからなる。
第1洗浄ユニット11aは、浸漬槽にワークWを浸漬させて洗浄すると共にシャワースプレーユニットによってワークWの洗浄を行う工程であり、図1および図2に表すように、第1浸漬槽12aとシャワーユニットSP1とを設け、且つ、第1浸漬槽12aから濾過対象液の供給を受けて回収塗料と濾過後の濾液とに分け回収塗料を再び浸漬槽12aに戻し濾液を第1シャワーユニット15aへ供給する第1ユニットUF装置16aを設けてなる。
第1浸漬槽12aは、ワークWを浸漬洗浄可能な大きさの水槽として設けられ、第1シャワーユニット15aがシャワー洗浄した洗浄後シャワー液を回収する回収槽も兼ねる。従って、第1浸漬槽12aの貯留液は、第1シャワーユニット15aの行ったシャワー洗浄後の液であり、シャワー洗浄よりボディー外板の余剰塗料が物理的に除去され、浸漬洗浄によってボディーの細部まで洗浄可能となり、余剰塗料の回収に貢献する。
第1シャワーユニット15aは、第1ユニットUF装置16aによって濾過された濾液が洗浄液として供給され、第1浸漬槽12aで浸漬洗浄を終了したワークWに対しシャワー洗浄を行う。従って、第1シャワーユニット15aによるシャワー洗浄は、第1浸漬槽12aによる浸漬洗浄よりも遙かに綺麗な洗浄液での洗浄となる。
従って、第1洗浄ユニット11aは、第1浸漬槽12aによってワークWを浸漬洗浄した後、第1シャワーユニット15aによってワークWに洗浄液をスプレーしてワークW表面に付着している余剰塗料を洗い落とす装置である。第1洗浄ユニット11aは、搬送移動されるワークWの側方、上方、下方から洗浄液を噴射し、ワークWに付着した余剰塗料を洗い落とす。洗い落とされた余剰塗料を含む洗浄液は下方に設けた第1浸漬槽12aに回収され、第1浸漬槽12aから第1ユニットUF装置16aへと供給される。また、第1洗浄ユニット11aでは、第1浸漬槽12aからオーバーフローした貯留液は電着槽Aに戻される。
第1シャワーユニット15aに供給される洗浄液は、第1洗浄ユニット11aがワークWに最も余剰塗料が付着している状態でワークWを洗浄するので、第1洗浄ユニット11aの次に施される第2洗浄ユニット11bで使用する比較的きれいな洗浄液を第2洗浄ユニット11bでオーバーフローした液として供給を受け第1浸漬槽12aに貯留して第1ユニットUF装置16aで濾過して洗浄を施す。
第2洗浄ユニット11bは、第1洗浄ユニット11aの次の工程として位置されており、第1洗浄ユニット11aの第1シャワーユニット15aによる洗浄後に浸漬洗浄を施す水洗部である。
第2洗浄ユニット11bは、少なくともワークWを浸漬可能な大きさの第2浸漬槽12bを設け、浸漬槽12bに洗浄液を満たす。そして、第2洗浄ユニット11bの第2浸漬槽12bへは、吊下搬送装置2がワークWを第2洗浄ユニット11b位置へ搬送した際、第2浸漬槽12b内にワークWが浸漬しながら搬送するように移動し、該移動によって第2浸漬槽12b内の洗浄液がワークWの細部に入り込み第1洗浄ユニット11aで落としきれていない余剰塗料を洗浄する。
また第2洗浄ユニット11bには、第1洗浄ユニット11a同様に第2シャワーユニット15bおよび第2ユニットUF装置16bを設ける。
第2洗浄ユニット11bは、第1シャワーユニット15a同様であり、第2ユニットUF装置16bから濾過後の洗浄液の供給を受けてワークWをシャワー洗浄する。
第2ユニットUF装置16bも、第1ユニットUF装置16aと同様であり、第2浸漬槽12bに貯留された貯留液の供給を受けて濾過作業を行い、回収塗料は再び第2浸漬槽12bへ戻し、濾過後の濾液は第2シャワーユニット15bへ供給してシャワー洗浄液として利用される。
第2洗浄ユニット11bの浸漬槽12bに満たされる洗浄液は、第3洗浄ユニット11cに設ける第3貯留槽12cからオーバーフローした貯留液が供給され、浸漬槽12bからはオーバーフローした貯留液が前記の通り第1洗浄ユニット11aへ排出供給される。第2洗浄ユニット11bでも、第1洗浄ユニット11a同様洗浄液を供給あるいは排出するための配管やポンプ等の必要部材を備えるが、従来と同様の装置であるので、特に詳説しない。
第3洗浄ユニット11cは、第2洗浄ユニット11bによる洗浄を終了したワークWを洗浄する水洗工程であり、第3シャワーユニット15cおよび第3シャワーユニット15cから噴射された洗浄後の洗浄液を回収して貯留可能な第3貯留槽12cを設ける。
第3洗浄ユニット11cは、第2洗浄ユニット11bの後の洗浄工程として設けられており、これまでの洗浄ユニットとことなり第3シャワーユニット15cによるシャワー洗浄のみが行われる。第3シャワーユニット15cは、第1UF装置3の濾過した濾液を洗浄液として供給され、他のシャワーユニット同様に洗浄液をワークWに噴射されてワークWから余剰塗料を洗い落とす。そして、洗浄後の洗浄液は第3貯留槽12cによって回収される。また、第3貯留槽12cでオーバーフローした洗浄後の洗浄液は、前段の洗浄工程である第2洗浄ユニット11bの第2浸漬槽12bへと供給される。
尚、第3洗浄ユニット11cは、UF回収水洗部11による最終洗浄工程であり、最も綺麗と思われる第1UF装置3で濾過されたばかりの濾液が第1UF装置3から直接供給されてシャワー洗浄を施すこととなる。
洗浄液の供給や排出には、第1洗浄ユニット11aおよび第2洗浄ユニット11b同様に配管やポンプ等の洗浄液供給および排出に必要な給排水配管は、配管としての表示のみを図に示したが、それぞれ給排水に必要なポンプ等の装置等も含んでいるものとする。
尚、図面への詳細な記載は省略したが、各シャワーユニット15a乃至15cや各槽12a乃至12cや第1UF装置3は、それぞれ洗浄液等の供給が可能に配管接続等により接続されており、洗浄液の回収や供給に必要なポンプやバルブ等の装置も適宜設けられているが、従来から行われている水洗工程における装置によるので、この実施例では詳説を省略する。
吊下搬送装置2は、それぞれ浸漬槽12a、12bではワークWを浸漬槽12a、12bに浸漬するように下方へ移動し、浸漬後に再び上方へ移動してワークWをそれぞれ浸漬槽12a、12bから引き上げて次のシャワー洗浄を行わせるように移動可能に設けられている。また、吊下搬送装置2は、第3洗浄ユニット11cでシャワー洗浄を施した後には、ワークWを降下・上昇させて傾かせる等し、ワークWから充分に洗浄液の水切りを行わせるアップダウン部21を設けて水切りが行われるように形成する。尚、吊下搬送装置2も従来から使用されており、構造等の詳説は省略する。
上記の通りワークWは、UF回収水洗部11では、第1洗浄ユニット11a乃至第3洗浄ユニット11cにより順次水洗される。
そしてワークWはUF回収水洗部11に続けてRO水洗部14による洗浄工程が行われる。RO水洗部14は、UF回収水洗部11で取り切れていないワークWの細かな隙間等にまだ残っている余剰塗料等を更に洗浄する洗浄部である。
RO水洗部14は、低圧逆浸透膜によって処理されたRO水を用いて洗浄する工程であり、UF回収水洗部11同様に、浸漬洗浄およびシャワースプレーによる洗浄を施す。尚、洗浄に用いるRO水は従来用いているRO水と同様であり、特に詳説しない。
14aは、第1洗浄ユニット11aにおける浸漬洗浄と同様に浸漬洗浄を施す第4洗浄ユニットである。第4洗浄ユニット14aは、洗浄槽14bに満たされたRO水中をワークWが吊下搬送装置2によって浸漬移動されて浸漬洗浄を施す。
洗浄槽14bに満たされた洗浄液であるRO水は、順次新たなRO水を供給されるが、一方で供給量に見合う量が排出され、常に洗浄槽14b内にはRO水が満たされた状態を維持可能であるが、RO水の供給や排水については、従来同様であるので図示を省略すると共に詳説を略す。
第4洗浄ユニット14aでは、マイクロナノバブル発生装置(図示せず)を設ける等し、マイクロナノバブル発生装置(図示せず)による、それぞれマイクロナノバブルを用いた洗浄を行うとより効果的である。勿論マイクロナノバブルによる洗浄装置を設けずに単に浸漬洗浄のみとしても良く、適宜選択されればよい。
14cは、第5洗浄ユニットである。第5洗浄ユニット14cは、第4洗浄ユニット14aによる洗浄に続けてシャワースプレー洗浄が可能に第5シャワーユニット14dを設ける。第5洗浄ユニット14cは、第1洗浄ユニット11aおよび第3洗浄ユニット11c同様にスプレー洗浄を行う洗浄部であり、第5シャワーユニット14dを設けてなる。第5洗浄ユニット14cにおいて用いられる洗浄液は、RO水であり、別途設けるRO装置(図示せず)によって生成されたRO水が供給されて洗浄に供される。その他は、第3洗浄ユニット11cと同様である。
上記のように構成する水洗システム1では、電着塗装を終了したワークWに対し、まずUF回収水洗部11に設けた第1洗浄ユニット11aで浸漬洗浄およびシャワースプレー洗浄を行う。次いでシャワースプレー洗浄終了後に第2洗浄ユニット11bにおいて浸漬洗浄およびシャワースプレー洗浄を行う。更に次いで、第2洗浄ユニット11bから上がってきたワークWは第3洗浄ユニット11cによって浸漬洗浄およびシャワースプレー洗浄を施される。
そして、それぞれの洗浄ユニットにおいて利用される洗浄液は、第1洗浄ユニット11aおよび第2洗浄ユニット11bでは、それぞれの洗浄ユニットに設けるUF装置で濾過された濾液が用いられることとなる。従って、これら濾液は、後段による洗浄ユニットで行われた洗浄後の洗浄液がオーバーフローして前段に供給されることとなり、しかも、それぞれオーバーフローして供給された洗浄液をそれぞれに備えるUF装置によって濾過して利用するので、後段に行くほど綺麗な洗浄液が濾過前の洗浄液として浸漬洗浄に利用されると共に濾過後にシャワー洗浄に供されるので、後段に行けば行くほど綺麗な洗浄液による浸漬洗浄およびシャワースプレー洗浄が施されることとなる。
そして、第4洗浄ユニット14aによって洗浄を施されたワークWは、吊下搬送装置2によって第5洗浄ユニット14cへと搬送される。そして、第5洗浄ユニット14cにおいて洗浄を終了したワークWは、更に吊下搬送装置2によって次の焼付工程に移動するために移載部Bへ移動される。
上記のように洗浄された際の種々のワークWから構成する自動車1台あたりの回収水洗水の持ち出し量及び回収量を比較したのが図3である。図3(a)は従来例2によるデータであり、図3(b)はこの発明の実施例によるデータである。
また図4は、図3に表す条件で採取した濾液をそれぞれの洗浄ユニット毎に分析した結果を表しており、図4(a)は従来例2のデータを表し、図4(b)は本実施例のデータを表している。
図3によって従来のデータと本実施例との比較を行うと、外板、内板、袋部共に同じ持ち出し量であり、且つUF濾液NVは、全て同じデータとなるが、本実施例では、水洗水回収量が従来例2より多い。
図3に表すような同じ条件で従来例2と本実施例との各洗浄ユニットにおける洗浄液の濃度および余剰塗料によるロスを比較すると、図4に表すように、第1洗浄ユニット11aにおける回収水の濃度C1は、従来例2では4.3%、本実施例では4.39%と略同様の数値を表し水洗による効果に差異は見られない。しかしながら、第2洗浄ユニット11bにおける洗浄水濃度(槽内の洗浄液の濃度)は従来例2では2.36%であるのに対し、本実施例では1.07%と、塗料固形物の含有量が従来例2に比し本実施例が圧倒的に少なく、同様に第3洗浄ユニット11cでも従来例2では0.85%に対し本実施例では0.66%と良好な水洗水濃度を示しており、これらの結果を反映して回収できない塗料の量、即ち残留塗料は従来例2では自動車1台あたり8.23[g]であるのに対し、本実施例では4.45[g]と約半分の値を示しており、残留塗料がワークWに残りにくく、従来例2に比べ良好な水洗洗浄が行われたことを示している。
尚、上記実施例では、第1洗浄ユニット11a乃至第3洗浄ユニット11cによってUF回収水洗部11を構成し、3段階のUF回収水洗を行うように構成したが、第1洗浄ユニットと同様の洗浄ユニットを更に複数設け、最終段に上記第3洗浄ユニット11cを設けるように3段階以上の多段からなるように構成しても良く、また、第2洗浄ユニット11bを設けずに2段階のUF回収水洗部11から構成しても良く、必要に応じて段数を決定することが可能である。
また、第3洗浄ユニット11c以外の各洗浄ユニットには浸漬洗浄を行う浸漬槽とシャワースプレー洗浄を行うシャワーユニットとを設けたが、必ずしも全ての洗浄ユニットに両手段を設けずとも良く、何れか一方を設けるだけでも良い。
この発明は、電着塗装を施すライン生産工場において利用可能であり、特に自動車ボディー等の鋼板を袋状に加工した製品を電着塗装した後の洗浄に用いると有効である。
この発明の実施例を表す全体説明図 図1の部分説明図 従来例2との使用液量を比較した説明図 従来例2との余剰塗料回収を比較した説明図 従来例1を表す全体説明図 従来例2を表す全体説明図
符号の説明
A 電着槽
A1 サブタンク
B 移載部
1 水洗システム
11 UF回収水洗部
11a 第1洗浄ユニット
12a 第1浸漬槽
15a 第1シャワーユニット
16a 第1ユニットUF装置
11b 第2洗浄ユニット
12b 第2浸漬槽
15b 第2シャワーユニット
16b 第2ユニットUF装置
11c 第3洗浄ユニット
12c 第3貯留槽
15c 第3シャワーユニット
14 RO水洗部
14a 第4洗浄ユニット
14b 洗浄槽
14c 第5洗浄ユニット
14d 第5シャワーユニット
2 吊下搬送装置
21 アップダウン部
3 第1UF装置(第1限外濾過装置)

Claims (3)

  1. 電着槽内の塗料を導入して濃縮塗料と濾液とに分離し濃縮塗料を電着槽に戻す第1UF手段を設け、
    電着槽で電着塗装を施された水洗対象物に洗浄水をスプレーするスプレーユニット、および、スプレーユニットからスプレーされた後の回収液を回収する回収槽からなる洗浄ユニットが電着槽の後方に多段配置され、
    最終段の洗浄ユニットは第1UF手段が分離した濾液を供給されて、スプレーユニットが洗浄対象に対しスプレー洗浄を施し、
    他の洗浄ユニットには、回収槽内の回収液を導入して回収塗料と濾液とに分離するユニットUF手段を設け、スプレーユニットはユニットUF手段の分離した濾液を供給されてスプレー洗浄を施し、
    最前段の洗浄ユニットに設ける回収槽からオーバーフローする回収液が電着槽へ供給されると共に、他段の洗浄ユニットに設ける回収槽からオーバーフローする回収液がそれぞれ前段の回収槽へ供給されることを特徴とする電着塗装の水洗システム。
  2. 前記システムにおいて、最終段以外の洗浄ユニットに設ける回収槽の全てまたは何れか1あるいは複数が、洗浄対象を浸漬して洗浄する浸漬洗浄槽である請求項1に記載の電着塗装の水洗システム。
  3. 前記洗浄ユニットの上部には、水洗対象物を支持して搬送可能な搬送装置を設け、搬送装置が水洗対象物を電着槽から順次各回収槽へ浸漬させ、且つ、最終段の洗浄ユニット通過後に水洗対象物を傾けて水切りが可能な請求項1または請求項2の何れかに記載の電着塗装の水洗システム。
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