JP4750548B2 - 容器蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、金属薄板製シェルとパッキン部材とから構成され、該シェルのスカート壁にタンパーエビデント裾部を備えた容器蓋に関する。
コーヒーなどの飲料のための容器として、上端にカールが形成され外周面には雄螺条と係止あご部とが形成されている金属薄板製容器が広く実用されている。そして、容器の口栓となる容器蓋には、容器内の飲料の品質保持、飲料を意図しない第三者の故意による容器蓋の開封防止策などが図られている。
すなわち、容器蓋には、容器口部との密封性を保持するため樹脂製のライナーが設けられている。ライナーには、容器蓋の天面壁(底部)にモールドによって型押しされて容器蓋と一体的に装着されるものや、容器蓋とは別体として容器蓋内に装着されるものがある。
PP(ピルファー・プルーフ)容器蓋では、故意の開封が分かるように、容器蓋のスカート部の下部に、周方向にミシン目のような破断ラインが形成されたTE(タンパーエビデント)バンド付きのものが知られている。すなわち、容器蓋を回転させて開栓すると、TEバンドが破断するので、容器蓋の開封が容易に認識できるようになっている。
特開平2004−284607号公報 特公平5−67505号公報 特開平8−2545号公報 特開2003−321040号公報
容器蓋のうち、モールドによって型押しされるライナーに、TEバンドが設けられている場合、容器の容器蓋を開封すると、初めにTEバンドの切断が行われる。ライナーをモールドによって一体成形したものは、容器蓋の天面壁にライナーが密着しているため、容器蓋とライナーの回転が同時に始まる。すると、TEバンドの破断が始まる前に、容器口部とライナーにリークが生じ、TE性の初期の目的が達成できない。
容器蓋を開封するときの開栓トルクについて、型押しされたライナーでは、容器の保管温度や容器内の液の種類によって、バラツキが生じてしまう。
さらに、ライナーを容器蓋にモールドする際に、内容物の香味保持性(フレーバ保持性)のある材質や、外部から容器内部へ酸素の侵入を阻止する酸素透過性の低い材料を選択する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、TE性、香味保持性、非酸素透過性等と、また、特に開栓トルク性の一定性に優れた容器蓋を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、金属薄板製シェルとパッキン部材とから構成され、該シェルは天面壁と該天面壁の周縁から垂下するスカート壁とを有し、該スカート壁には周方向に延在する周方向破断ラインよりも上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の上部には、該スカート壁を半径方向内方に強制して該スカート壁の周方向に内方変位部を生成することによって形成され、該パッキン部材は金属薄板製基板と合成樹脂製ライナーとから構成され、該シェル内に挿入されて該金属薄板製基板が該天面壁に隣接して位置せしめられている容器蓋において、
該シェルの該天面壁又は該パッキン部材の金属薄板製基板には、パッキン部材側に突出し該パッキン部材の金属薄板製基板に当接するか又は該シェルの該天面壁側に突出して該シェルの該天面壁に当接するビードを形成した。
上記発明は、該シェルと該パッキン部材の間に滑動部材が介在するとよい。
上記発明の該滑動部材は、該シェルの少なくとも内面側天面、または、該パッキン部材の外面側に被覆されることによって介在させるとよい。
上記発明の該金属薄板製基板にはアルミニウム合金が用いられ、該スカート壁は、周方向に間隔をおいて複数個の通気孔を形成し該通気孔の各々は実質上水平に延びる横スリットを形成し、該内方変位部が該横スリットの下方部を半径方向内方に強制して形成しており、該パッキン部材の容器の口頸部に所要とおりに装着した状態において、該パッキン部材の外周縁部は該シェルの該内方変位部の上端縁の上方に0.3〜3.5mmの間隔D1をおいて対向して位置し、該シェルの該内方変位部の最小内周縁の径よりも該パッキン部材の外周縁部の径を大きく形成し、該パッキン部材を容器の口頸部に装着した状態において該パッキン部材の外周縁部と該シェルの該内方変位部の最小内周縁との半径方向間隔D2が0.1〜1.0mmであり、該合成樹脂製ライナーの径よりも該金属薄板製基板の径を大きく形成することができる。
本発明の容器蓋は、金属薄板製シェルとパッキン部材とから構成され、該シェルは天面壁と該天面壁の周縁から垂下するスカート壁とを有し、該スカート壁には周方向に延在する周方向破断ラインよりも上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の上部には、該スカート壁を半径方向内方に強制して該スカート壁の周方向に内方変位部を生成することによって形成され、該パッキン部材は金属薄板製基板と合成樹脂製ライナーとから構成され、該シェル内に挿入されて該金属薄板製基板が該天面壁に隣接して位置せしめられている容器蓋において、該シェルの該天面壁又は該パッキン部材の金属薄板製基板には、パッキン部材側に突出し該パッキン部材の金属薄板製基板に当接するか又は該シェルの該天面壁側に突出して該シェルの該天面壁に当接するビードを形成したので、シェルの該天面壁とパッキン部材との接触面積が少なくなり、該天面壁とパッキン部材との間の摩擦が低減され、開栓トルクがより少なくなる。
さらに、該パッキン部材は、金属薄板製基板と合成樹脂製ライナーとから構成されているので、パッキン部材に金属薄板製基板を備えることにより、蓋を外すとき該パッキン部材がシェルスカート壁の該内方変位部に掛かり持ち上げられる際、金属薄板製基板の剛性によりパッキン部材が撓み内方変位部からすり抜け脱落することを防止することが可能となる。
上記発明は、該シェルと該パッキン部材の間に滑動部材が介在しているので、上述した発明の効果を合わせ持つことができる。
また、上記発明は、該滑動部材は、該シェルの少なくとも内面側天面、または、該パッキン部材の外面側に被覆されることによって介在しているので、滑動部材の組み込みが容易となる。滑動部材が薄膜状の場合は特に有効である。
また、上記発明は、該金属薄板製基板にはアルミニウム合金が用いられ、該スカート壁は、周方向に間隔をおいて複数個の通気孔を形成し該通気孔の各々は実質上水平に延びる横スリットを形成し、該内方変位部が該横スリットの下方部を半径方向内方に強制して形成しており、該パッキン部材の容器の口頸部に所要とおりに装着した状態において、該パッキン部材の外周縁部は該シェルの該内方変位部の上端縁の上方に0.3〜3.5mmの間隔D1をおいて対向して位置し、該シェルの該内方変位部の最小内周縁の径よりも該パッキン部材の外周縁部の径を大きく形成し、該パッキン部材を容器の口頸部に装着した状態において該パッキン部材の外周縁部と該シェルの該内方変位部の最小内周縁との半径方向間隔D2が0.1〜1.0mmであり、該合成樹脂製ライナーの径よりも該金属薄板製基板の径を大きく形成したので、アルミニウム合金を用いることで汎用性に優れ、内方変位部を、横スリットの下方部を半径方向内方に強制して形成することにより、従来からアルミニウム製容器蓋に形成されている通気孔内方変位部を活用することができる。D1を上記寸法範囲に収めることで、蓋を開栓する際、タンパーエビデント裾部が周方向破断ラインにより破断した後に密封を解除することが確実に行われるようになるので、開封が行われたものか、タンパーエビデント裾部の上方に設けられている周方向破断ラインの破断により確実に確認できるようになる。D2を上記寸法範囲に収めることで、容器蓋のパッキン部材をシェルの内方変位部を乗り越えさせて挿入させやすく、かつ挿入されたパッキン部材はシェルの内方変位部によって確実に係合され、パッキン部材の口栓残りを確実に防止できる。合成樹脂製ライナーの径よりも金属薄板製基板の径を大きく形成したことにより、内方変位部に剛性の高い金属薄板製基板を掛けることができるので、パッキン部材の口栓残りを、より確実に防止できる。
以下、本発明の第1の実施の形態による容器蓋について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の容器蓋が容器に装着される前の半断面図、図2は容器蓋の分解斜視図、図3は容器蓋が容器に装着された状態の部分断面図である。
本発明に係る容器蓋2は、アルミニウム又はアルミニウム合金製の薄板から一体成形されたシェル4と、シェル4とは別体に形成されたパッキン部材3とから構成されている。
シェル4は有底円筒形状であり、円形の天面壁8と、この天面壁8の周縁から垂下し、全体として円筒形であるスカート壁10とを有する。天面壁8は、外周側に位置し実質上水平に延在する環状周縁部8a、逆円錐台形状である中間部8b、及び天面壁8の中央部にあり、実質上水平に延在し周縁部に対して没入されている中央没入部8cを有する。環状周縁部8aには、下向きに突出する環状ビード8dが形成されている。
シェル4のスカート壁10の下部には、周方向破断ライン12が形成され、スカート壁10は周方向破断ライン12よりも上方に位置する主部14と、周方向破断ライン12よりも下方に位置するタンパーエビデント裾部16とに区画されている。
スカート壁10の下部には、環状膨出部18が形成され、環状膨出部18の下部には、周方向に間隔をおいて周方向に延びるスリット20と、このスリット20間に存在する橋絡部22とから構成され、これらによって周方向破断ライン12が形成される。
スカート壁10の主部14の上部には、周方向に間隔をおいて複数個の通気孔26が配設されている。通気孔26の各々は、周方向に間隔をおいて実質上水平に延びる横スリット28を形成すると共に、横スリット28の下方部には、半径方向内方に強制させた内方変位部30が形成されている。
図2に示すように、パッキン部材3は、薄板製基板5とパッキン6とから構成されている。
薄板製基板5は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成され、引張り強度(TS)が50〜400MPa、伸びが1%以上有するものを使用している。薄板製基板5の板厚は、10μm〜0.40mmである。薄板製基板5は、容器蓋2の内方変位部が薄板製基板5を持ち上げる機構のため、一定レベル以上の強度を有していることが必須要件である。また、薄板製基板5は、材料成形時の疵付き及び工具へのアルミビルドアップ防止、アルミニウム材の耐食性を付与するため、内外面に有機樹脂被膜を施している。具体的に、有機樹脂被膜はエポキシフェノール系樹脂、ビニル塗料等の溶剤塗料、エポキシアクリル系等の水溶性水性塗料、ポリエステル系の熱可塑性樹脂フィルムのラミネート等が使用できる。
軟質樹脂層からなるパッキン6は、薄板製基板5にモールド成形(型押し成形)、インジェックション成形、あるいは蓋のシーリングコンパウンドのようにノズルから樹脂を噴出して塗布する方式等で形成される。軟質樹脂の硬さとしては、タイプAデュロメータ加硫ゴム硬さ試験法における(JISK6253)では10以上、タイプDデュロメータで80以下の範囲である樹脂を使用する。使用する樹脂としては、熱可塑性エラストマーでは、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー等があり、熱可塑性樹脂ではオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂等が使用できる。なお、パッキンのモールド成形方法については、特許文献3または4に記載の方法等を援用することができる。
薄板製基板5の形状は、容器蓋2の天面壁8の内面にほぼ沿った形状に形成されている。薄板製基板5の外周側には、シェル4の天面壁10の環状周縁部8aの内面に位置し実質上水平に延在する環状周縁部5a、シェル4の中間部の内面に位置し逆円錐台形状である中間部5b、及び薄板製基板5の中央部に配置され、実質上水平に延在し周縁部に対して没入されている中央没入部5cを有する。
パッキン6は全体として円板形状であり、実質上水平に延在する周縁部32a、逆円錐台形状の中間部32b及び実質上水平である没入中央部32cを有する。パッキン6の周縁部32aの下面には、そこから垂下する環状外側シールリング36及び環状内側シールリング38の2条のシールリングが形成されている。外側シールリング36は、薄板製基板5の周縁部に沿って、それよりも内側に配置され、内側シールリング38は、外側シールリングに対して半径方向内方に離隔して位置し、外側シールリング36よりも下方に長く垂下されている。そして、外側シールリング36と内側シールリング38との間は、環状溝37が形成されている。
図3に上述した容器蓋2と共に、この容器蓋2が装着される容器1の口頸部42を示す。容器1は、クロム酸処理鋼薄板、アルミニウム基合金薄板あるいはブリキ薄板から形成することができる。容器1の口頸部42は全体として略円筒形状であり、その軸線方向中央部には雄螺条44が形成され、かかる雄螺条44の下方には環状膨出形状である係止あご部46が形成されている。口頸部42の上部は、上方に向かって直径が漸次減少する円錐台形状であり、口頸部42の上端には外巻カール48が形成されている。カール48は、口頸部42において、その先端部が口頸部42の半径方向外方からさらに下向きに円弧状に湾曲させて、ほぼ円形状になるように形成されている。
図1に示すように、パッキン部材3は、シェル4のスカート壁10に形成されている内方変位部30と天面壁8との間に配設され、パッキン部材3は薄板製基板5の周縁部が内方変位部30の上縁部に規制されて、内方変位部30よりもシェル4の開口部の方へ抜け出すことができない。ただし、パッキン部材3をシェル4内にセットするときは、薄板製基板5の周縁部が外側下向きに湾曲しているので、内方変位部30をのり越えることができる。パッキン部材3は、天面壁8と内方変位部30との間では、遊嵌状態となり、それらの間を上下に移動できる。
図4に示すように、容器の口頸部42に容器蓋2を所要とおりに装着した状態において、シェル4の内方変位部30の上端縁と薄板製基板5の周縁下部との間には、0.3〜3.5mmの間隔D1が形成されていることが重要である。そして、薄板製基板5の外周縁と、シェル4の内方変位部30の上端縁における最小内周縁との半径方向間隔D2は、0.1〜1.0mmであるのが好適である。
容器の口頸部42に容器蓋2を装着して口頸部42を密封するための装着操作の一例を説明すると、次のとおりである。
容器内に充填する内容物がコーヒーである場合には、通常、容器内にコーヒーを充填した後に、窒素ガスを容器内に導入して容器の上端部に存在する空間の空気を容器内から排除すると共に水蒸気を容器内に導入し、しかる後に口頸部42に容器蓋2を被嵌する。温度低下によって水蒸気が液化されると、容器蓋2が被嵌された容器内が減圧状態になり、かかる減圧によって容器蓋2、特にそのパッキン6(パッキン部材3)が吸引され、図3に示すように、パッキン6の内側シールリング38が口頸部42内に進入し、かくして口頸部42が仮密封される。
次いで、図5に示すように、平坦な環状下面を有する押圧工具50をシェル4の天面壁8に押圧させると共に、下方を向いた肩部54を有する押圧工具52を天面壁8とスカート壁10との境界部に作用させて、かかる境界部を下方及び半径方向内方に没入させる。かくすると、パッキン6の外側環状シールリング36の内周面が口頸部42の外巻カール48の外周面上部に密接され口頸部42が密封される。この後、更に、シェル4のスカート壁10に螺条形成工具56を作用させて、下方に向けて口頸部42の雄螺条44に沿って雌螺条58を形成する。また、スカート壁10のタンパーエビデント裾部16の下部に係止工具60を作用させて、タンパーエビデント裾部16の下部を半径方向内方に強制して口頸部42の係止あご部46に係止させる。
容器の口頸部42を開封して内容物を消費する際には、容器蓋2のシェル4を開方向に回転する。口頸部42の雄螺条44とシェル4の雌螺条58との協働によってシェル4は回転と共に上昇される。シェル4のタンパーエビデント裾部16は、口頸部42の係止あご部46に係止されている故に上昇が阻止され、これによってシェル4のスカート壁10に形成されている周方向破断ライン12の橋絡部22に相当な応力が生成され、周方向破断ライン12が破断される。破断の際には、口頸部42に密接されているパッキン部材3のパッキン6は、シェル4とは別個に形成されているので、口頸部42に密接されているパッキン6の回転を伴うことなく、シェル4のみを回転させることができる。また、アルミニウムと樹脂によるパッキン部材3としたので、樹脂のみのライナーと比較して、保管雰囲気温度、高内圧に対し、耐変形性に優れるため、安定した開栓性を得ることができる。さらには、図4に示すように、シェル4の天面壁8に環状ビード8dを形成したので、環状ビード8dのみが薄板製基板5の上面に線接触して摩擦を少なくし、容器蓋2の過大な開栓トルクを必要とせず、容易に周方向破断ライン12の破断を行なうことができる。
周方向破断ライン12が破断された後においては、タンパーエビデンント裾部16を残し、シェル4の天面壁8及びスカート壁10の主部14は、回転と共に上昇される。シェル4の天面壁8及びスカート壁10の主部14が上記間隔D1に渡って上昇されると、シェル4に生成されている内方変位部30の上端縁が、薄板製基板5の周縁部の下面に当接される。次いで、シェル4の天面壁8及びスカート壁10の主部14の上昇に付随してパッキン部材3も上昇され、従って口頸部42からパッキン6が上方に離隔されて口頸部42の密封が解除される。そして、口頸部42からシェル4の天面壁8及びスカート壁10の主部14と共にパッキン部材3が離脱され、口頸部42が開封される。
口頸部42からパッキン6が上方に離隔されて口頸部42の密封が解除されるのは、シェル4における周方向破断ライン12が破断されてシェル4の天面壁8及びスカート壁10の主部14が上記間隔D1に渡って上昇された後であり、周方向破断ライン12の破断に先立って、口頸部42の密封が解除されないので、TE性が確保される。また、薄板製基板5とシェル4の内方変位部30との各々が、金属製であり樹脂製のみでなるライナーのように、内方変位部30をのり越えてライナーが口頸部42に残ることがない。この点で、樹脂製パッキン6の強度を問題としないので、材料の選択の範囲が広がる。
容器の内容物の一部のみを消費した場合には、口頸部から離脱させたシェル4の天面壁8及びスカート壁10の主部14と共に、その内部に保持されているパッキン6を口頸部42に被嵌し、シェル4の雌螺条58を口頸部42の雄螺条44に再び螺合し、かくして口頸部42を仮密封することができる。
樹脂製のパッキンでは、容器1を落したような場合、容器蓋2のパッキンは、一般的に落下衝撃により、カール天面部のシールが極端に薄くなったり、あるいは切れたりして、その結果、容器の内容物の漏洩に至る。本実施形態におけるパッキン部材3は、落下衝撃時にシール材としてのパッキン6を薄板製基板5の全体で受け止めるので、落下耐性を確保することができる。
フレーバ性や酸素透過性については、モールド成形、インジェクション成形、ライニング方式等で形成したシール材を使用することが可能であるため、それらに適した材料を広く選択することができる。
図7及び図8は、本発明の容器蓋の第2の実施の形態を示す。なお、上記第1の実施の形態と同じ部分については、同一の符号を付して説明する。
本実施の形態では、容器蓋2の天面壁8には、ビード8dが形成されておらず、パッキン部材3の形状のみ異なっている。
パッキン部材3の薄板製基板5の外面側には、図2に示すように、平板状かつ円環状の滑動部材7が被覆されている。詳しくは、滑動部材7は、薄板製基板5の外側に位置する環状周縁部5aに設けられ、幅は、滑動部材7の強度にもよるが、出来るだけ狭く厚さを薄くすることが好ましい。この滑動部材7は、樹脂製の摩擦の少ない材料を適用する。材料としては、PET等のポリエステル樹脂やポリエチレン、シリコンを使用することができる。
滑動部材7の薄板製基板5への取付けは、熱融着や接着剤を用いることができる。
さらには、図9に示すように、滑動部材7の外径をシェル4のスカート壁10の内径よりも僅かに小さめに形成してパッキン部材3と共に、シェル4の内部に挿入し、シェル4または薄板製基板5との溶着等を省略してもよい。また、その他にもコーティングや塗布も可能であり、塗料に滑剤を混ぜて塗布してもよい。
パッキン部材3のその他の形状については、上述の第1の実施の形態と同じである。
本実施の形態では、このように容器蓋1に滑動部材7を設けたので、密着性に優れたパッキン6による容器口への密封性を保持すると共に、容器蓋2の天面壁8と薄板製基板5との間に滑り性に優れた滑動部材7を介在させて、滑動部材7と天面壁8及び/又は薄板製基板5との間の摩擦力を、滑動部材7を介さずに直接天面壁8と薄板製基板5を接触させる場合の摩擦力により低減させることが可能となり、結果、容器蓋2の開栓トルクがより少なくなり、容易に外すことができる。この効果は、本実施形態のように、パッキン部材3の薄板製基板5がシェル4と同材質の場合に特に有効であるが、異質材でもよく、また、パッキン部材3の薄板製基板5を除して、パッキン6のみの中栓に介在させた場合も同じ効果が得られる。その他については、上述の実施形態のビード8dを除く効果と同様の効果を有する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的思想に基づいて、本発明は、種々の変形、変更が可能である。
上記実施の形態では、スカート壁10の周方向に間隔をおいて複数個の通気孔26を形成し、通気孔26の各々には横スリット28を形成すると共に、半径方向内方に強制させた内方変位部30を形成した。この内方変位部30は、図9に示すように、スカート壁10の周方向の半径方向内側に形成した凹溝30aであってもよい。
例えば、上記実施の形態では、シェル4の天面壁8にパッキン部材3側に突出するビード8dを形成し、ビート8dを薄板製基板5面に当接するようにしたが、薄板製基板5側に天面壁8に当接させるビードを形成してもよい。
また、本実施の形態では、パッキン部材3の最外径部を薄板製基板5としたが、最外径部はパッキン6を位置させてもよいし、パッキン6と薄板製基板5が等しい最外径を有してもよい。さらにまた、滑動部材7は輪状に限らず円板状で合っても良い。
本発明の第1の実施の形態の容器蓋が容器に装着される前の拡大部分断面図である。 図1の容器蓋の分解斜視図である。 図1の容器蓋が容器に所要とおりに装着された状態の部分拡大断面図である。 図3の容器蓋の天面壁外周部の拡大断面図である。 図1の容器蓋に押圧工具をセットしカール部をパッキン部材でシールさせた状態を示す拡大部分断面図である。 図5の拡大部分断面図である。 本発明の第2の実施の形態の容器蓋が容器に装着される前の拡大部分断面図(図1に相当)である。 図7の容器蓋の分解斜視図である。 本発明の実施の形態の容器蓋の変形例であって、容器蓋が容器に装着される前の拡大部分断面図である。
符号の説明
1 容器
2 容器蓋
3 パッキン部材
4 シェル
5 薄板製基板
6 パッキン
7 滑動部材
8 天面壁
8d ビード
10 スカート壁
12 周方向破断ライン
16 ダンパーエビデント裾部
26 通気孔
30 内方変位部
30a 凹溝(内方変位部)
42 口頸部

Claims (4)

  1. 金属薄板製シェルとパッキン部材とから構成され、該シェルは天面壁と該天面壁の周縁から垂下するスカート壁とを有し、該スカート壁には周方向に延在する周方向破断ラインよりも上方の主部と該周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該主部の上部には、該スカート壁を半径方向内方に強制して該スカート壁の周方向に内方変位部を生成することによって形成され、該パッキン部材は金属薄板製基板と合成樹脂製ライナーとから構成され、該シェル内に挿入されて該金属薄板製基板が該天面壁に隣接して位置せしめられている容器蓋において、
    該シェルの該天面壁又は該パッキン部材の金属薄板製基板には、パッキン部材側に突出し該パッキン部材の金属薄板製基板に当接するか又は該シェルの該天面壁側に突出して該シェルの該天面壁に当接するビードを形成したことを特徴とする容器蓋。
  2. 該シェルと該パッキン部材の間に滑動部材が介在していることを特徴とする請求項に記載の容器蓋。
  3. 該滑動部材は、該シェルの少なくとも内面側天面、または、該パッキン部材の外面側に被覆されることによって介在していることを特徴とする請求項に記載の容器蓋。
  4. 該金属薄板製基板にはアルミニウム合金が用いられ、
    該スカート壁は、周方向に間隔をおいて複数個の通気孔を形成し該通気孔の各々は実質上水平に延びる横スリットを形成し、該内方変位部が該横スリットの下方部を半径方向内方に強制して形成しており、
    該パッキン部材の容器の口頸部に所要とおりに装着した状態において、該パッキン部材の外周縁部は該シェルの該内方変位部の上端縁の上方に0.3〜3.5mmの間隔D1をおいて対向して位置し、
    該シェルの該内方変位部の最小内周縁の径よりも該パッキン部材の外周縁部の径を大きく形成し、該パッキン部材を容器の口頸部に装着した状態において該パッキン部材の外周縁部と該シェルの該内方変位部の最小内周縁との半径方向間隔D2が0.1〜1.0mmであり、
    該合成樹脂製ライナーの径よりも該金属薄板製基板の径を大きく形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器蓋。
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