JP4750380B2 - 酸素濃縮器 - Google Patents

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Description

本発明は、酸素より窒素を優先的に吸着する吸着剤を用い、圧力変動吸着法により高濃度の酸素を患者等に供給する酸素濃縮器に関するものである。
従来より、高濃度の酸素を患者等に供給することができる装置として、医療用の酸素濃縮器が在宅酸素療法などに使用されている。
この種の酸素濃縮器として、例えば酸素より窒素を優先的に吸着する吸着剤を、複数(例えば2個)の吸着筒に充填した吸着型酸素濃縮器が知られており、なかでも空気供給手段としてコンプレッサを用いた圧力変動吸着型の酸素濃縮器が、在宅酸素療法の装置として用いられている。
前記圧力変動吸着型酸素濃縮器においては、一般には、空気供給手段によって吸着筒に空気を供給して筒内を加圧状態にすることにより、空気中の窒素を吸着剤に吸着させ、酸素を濃縮して取り出す吸着行程と、吸着筒を大気開放して減圧することにより、吸着剤から吸着窒素を脱離させて吸着剤を再生する再生行程(排気行程)とを、交互又は順次繰り返し、連続的に酸素濃縮ガスを生成している。
更に、近年では、より高濃度の酸素を効率良く得るために、吸着筒を大気開放して減圧することにより、吸着窒素を脱離させるとともに、サージタンクに溜められた製品ガス(酸素濃縮ガス)の一部を用いて、吸着筒内をパージして吸着剤を再生したり(特許文献1参照)、空気供給手段を逆に用いて、吸着筒内が負圧になるまで排気を行うことにより、吸着窒素を脱離させて吸着剤を再生させる方法が行われていた(特許文献2参照)。
ところが、医療用酸素濃縮器は、患者の治療に用いられることから、長期的な安全性や安定性が要求されるので、一層の改善が求められている。
つまり、酸素濃縮器には、吸着剤として、5A型や13X型ゼオライト或いはLi置換X型ゼオライトなどの親水性の吸着剤が用いられることが多いが、これらは、長期的な使用により大気中の水分を吸着し窒素の吸着性能が徐々に衰え、酸素濃度が低下することが知られている。
この酸素濃度低下を防ぐために、圧縮空気中の水分をドレン化し除去する方法や、吸着筒の酸素供給側に、酸素濃縮用吸着剤とは別にシリカゲルや活性アルミナ等の吸着剤を配置する方法が考えられている。
特開2003−180837号公報 (第2頁、図1) 特開平7−155526号公報 (第2頁、図1)
しかしながら、上述した従来技術では、酸素濃縮器の電源を入れた場合には、機構上の問題により(即ち従来はシーケンシャルで動作を制御していた関係上)、例えば2個の吸着筒のうち、常に一方の吸着筒から圧縮空気を供給し始めるので、酸素濃縮器の性能を十分に維持できないという問題があった。
つまり、通常は、前記引用文献2に記載の様に、吸着筒を切り換える際に、一方の吸着筒にて生成された乾燥した酸素濃縮ガスを他方の吸着筒に供給することにより、他方の吸着筒の吸着剤から窒素及び水分を除去して(パージして)再生させているので、一方の吸着筒の吸着性能が低下すると、即ち吸着筒間の吸着能力のバランスが崩れると、酸素濃縮器全体の性能が低下することがあった。
具体的には、酸素濃縮器の電源が切られた場合には、空気供給手段から(吸着筒の加減圧を切り換える切換弁等の)加減圧切換手段へ圧縮空気が送られた管路において、運転中の発熱により暖められた圧縮空気が閉じこめられた状態になるので、酸素濃縮器が長い期間使用されずに放置されれば、自然冷却によって前記管路は結露した状態又は高湿度状態に陥る。しかも、運転が開始される際には、加減圧切換手段は毎回同じ吸着筒から圧縮空気を供給されるように制御されているため、管路内の結露した水分や高湿度な空気が、常に一方の吸着筒だけに送り込まれることになり、一方の吸着筒内の吸湿材及び吸着剤の劣化が加速されてしまう。
従って、この状態で上述したパージを行っても、吸湿材及び吸着剤が劣化した一方の吸着筒から供給される酸素濃縮ガスでは、他方の吸着筒の吸着剤の再生能力が低く、結果として、酸素濃縮器全体の性能が低下するという問題があった。
つまり、一方の吸着筒の吸着剤の劣化が他方の吸着筒の吸着剤の劣化に及び、結果として、酸素濃縮器から供給される酸素濃縮ガスの酸素濃度が低下してしまうという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、例えば長期間在宅で使用する酸素濃縮器の吸着剤の寿命を向上し、特に患者の長期的な安定した治療等を可能にする酸素濃縮器を提供することである。
(1)請求項1の発明は、酸素より窒素を優先的に吸着する吸着剤を充填した少なくとも2個の吸着筒と、前記吸着筒に空気を供給して加圧する空気供給手段(例えばコンプレサ)と、前記吸着筒内の圧力の加減圧を制御する加減圧切換手段(例えば切換弁)と、を備え、前記加減圧切換手段によって、加圧する吸着筒と減圧する吸着筒とを切り換え、前記加圧する吸着筒にて、前記空気から酸素濃縮ガスを生成する圧力変動吸着型の酸素濃縮器において、酸素濃縮器の電源スイッチがオンされた場合に、最初に加圧された吸着筒を記憶する電子制御装置を備え、酸素濃縮器の運転を開始する際に最初に加圧する吸着筒を、前回最初に加圧された吸着筒以外の吸着筒とすることを特徴とする。
本発明では、酸素濃縮器の運転を開始する際に最初に加圧する吸着筒を、従来の様に決まった吸着筒ではなく、前回最初に加圧された吸着筒以外の吸着筒とする(切り換える)ので、酸素濃縮器の性能の劣化を防止できる。
つまり、上述した様に、酸素濃縮器の電源が切られた場合には、圧縮空気が送られた管路は結露した状態又は高湿度状態に陥るので、電源ON時に毎回同じ吸着筒から圧縮空気を供給すると、管路内の結露した水分や高湿度な空気が常に同じ吸着筒だけに送り込まれることになり、決まった吸着筒内の吸湿材及び吸着剤の劣化が加速されてしまう。
これに対して、本発明では、運転開始時に最初に加圧する吸着筒を切り換えるので、管路内の結露した水分や高湿度な空気がある場合でも、その空気が同じ吸着筒だけに送られることを防止できる。よって、特定の吸着筒の吸着剤のみが水分によって劣化することを防止できるので、酸素濃縮器の性能の劣化を抑制できる。
即ち、通常は、加圧する吸着筒と減圧する吸着筒とを切り換える際には、吸着剤の性能を確保するために、加圧した吸着筒により生成された酸素濃縮ガスを減圧した吸着筒に逆流して供給し、吸着剤から窒素や水分を脱離させる再生処理(パージ)を行うので、一方の吸着筒の吸着剤のみが過度に劣化した場合(従って生成させる酸素濃縮ガスの酸素濃度が低く水分も多い場合)には、この酸素濃縮ガスを用いてパージしても、他方の吸着筒の吸着剤の再生処理を十分にできず、結果として、酸素濃縮器の性能が劣化(生成する酸素濃縮ガスの酸素濃度が低下)してしまう。
従って、本発明は、上述した運転開始時の吸着筒の切り換えを行うことにより、この様な問題を解決して、酸素濃縮器の性能の劣化を抑制することができる。これにより、例えば長期間在宅で使用する酸素濃縮器の吸着剤の寿命を向上し、特に患者の長期的な安定した治療等が可能になる。
尚、前記加減圧切換手段とは、例えば、空気供給手段から吸着筒に到る流路を開閉したり、吸着筒から外界に到る流路を開閉することにより、吸着筒内の圧力の加減圧を制御するものであり、例えば(空気供給手段及び吸着筒の連通状態(外界とは遮断)と、吸着筒及び外界の連通状態(空気供給手段とは遮断)とを切り換える)三方向切換弁や、複数の2位置開閉弁の組み合わせ等により実現できる。
)請求項の発明は、前記吸着筒が2個ある場合には、前記最初に加圧する吸着筒を交互に変更することを特徴とする。
こでは、吸着筒が2個あるので、予め例えば第1、第2の順番の様に最初に加圧する吸着筒を決めておき、酸素濃縮器の運転を開始する毎に、この順番に従って最初に加圧する吸着筒を切り換える。
これにより、最初に加圧する吸着筒は、どちらの吸着筒も均一に選択されることになるので、結果として、酸素濃縮器の吸着剤の寿命が向上するという効果がある。
)請求項の発明は、前記吸着筒が3個以上ある場合には、前記最初に加圧する吸着筒を順次変更することを特徴とする。
こでは、吸着筒が3個以上あるので、予め例えば第1、第2、第3・・の順番の様に最初に加圧する吸着筒を決めておき、酸素濃縮器の運転を開始する毎に、この順番に従って最初に加圧する吸着筒を設定する。
これにより、最初に加圧する吸着筒は、どちらの吸着筒も均一に選択されることになるので、結果として、酸素濃縮器の吸着剤の寿命が向上するという効果がある。
次に、本発明の最良の形態の例(実施例)について説明する。
本実施例では、空気中から窒素吸着剤(以下吸着剤と記す)を用いて窒素を吸着して除去することにより酸素を濃縮し、この高濃度の酸素を含む酸素濃縮ガスを患者に対して供給する圧力変動吸着型の医療用酸素濃縮器(以下酸素濃縮器と記す)を例に挙げる。
a)まず、本実施例の酸素濃縮器の機能を実現するための各構成について説明する。
図1に示す様に、酸素濃縮器1は、その空気の導入路3に、上流側より、コンプレッサ5と、一対の三方向切換弁(第1切換弁7、第2切換弁9)と、吸着剤としてLi−X型ゼオライトを充填した一対の吸着筒(第1吸着筒11、第2吸着筒13)とが設けられている。また、一対の吸着筒11、13には、三方向切換弁7、9を介して窒素を排気する排気路15が設けられている。
更に、一対の吸着筒11、13の下流側には、両吸着筒11、13間を連通する第1連通路17と、第1連通路17に設けられて両吸着筒11、13間の圧力を調節する二方弁(均圧弁)19と、両吸着筒11、13間を連通する第2連通路21、第2連通路21に設けられたオリフィス23と、酸素濃縮ガスの逆流を防止する一対の逆止弁25、27と、酸素濃縮ガスを溜める製品タンク29と、酸素濃縮ガスの圧力を調節する圧力調整器(レギュレータ)31と、ステッピングモータ(図示せず)によりその開度(従って流路35の開度)を調節する流量比例制御弁37とが設けられている。
尚、本実施例の酸素濃縮器1は、連続ベース流量が毎分5Lの装置である。
また、本実施例では、図2に示す様に、酸素濃縮器1には、酸素濃縮器1の動作を制御する電子制御装置41が搭載されている。
前記電子制御装置41は、周知のマイクロコンピュータ(マイコン)43を備え、その入力部45には、電源スイッチ47、流量設定のための操作スイッチ39などが接続され、出力部49には、コンプレッサ5、三方向切換弁7、9、均圧弁19、流量比例制御弁37等が接続されている。
従って、電子制御装置41には、電源スイッチ47の操作を示す信号や、操作スイッチ39により設定された設定流量を示す信号が入力する。また、電子制御装置41からは、コンプレッサ5、三方向切換弁7、9、均圧弁19、流量比例制御弁37などの動作を制御する制御信号が出力される。
b)次に、上述した構成を備えた本実施例の酸素濃縮器1の主要な動作について説明する。
本実施例の酸素濃縮器1では、第1吸着筒11及び第2吸着筒13における加圧・減圧を交互に繰り返すことにより、酸素の濃縮及び吸着剤の再生を行う。
例えばコンプレッサ5により、第1切換弁7を介して第1吸着筒11に圧縮空気を送りこみ、吸着剤に窒素を吸着させて酸素を濃縮する(加圧行程:吸着行程)。そして、所定時間が経過したら、両切換弁7、9により、加圧方向をもう一方の第2吸着筒13に切り換えるとともに、第1吸着筒11を大気側に接続し、吸着した窒素が減圧とともに排出されるようにする(減圧行程:脱着行程)。
また、加圧と減圧とを切り換える場合には、僅かの期間(図3参照)だけ均圧弁19を開いて、加圧されていた第1吸着筒11から減圧されていた第2吸着筒13に対して、通常の流れとは逆方向に濃縮酸素ガスを供給する。この酸素濃縮ガスにより、第2吸着筒13内の吸着剤に吸着された窒素及び水分が洗い流され(パージされ)、第2切換弁9及び排気路15を介して外界に排出される(均圧行程)。
この様にして、両吸着筒11、13により、加圧時には酸素だけを抽出し、その酸素濃縮ガスを、下流の製品タンク29、圧力調整器31、流量比例制御弁37を介して、外部(従って患者)に供給する。
これを、両吸着筒11、13に対して交互に繰り返すことにより、90%以上の濃縮酸素を連続的に得ることができ、更に、製品タンク29に溜めることにより変動を低減して連続性を確保している。尚、吸着剤には、窒素だけでなく水分も吸着されるので、加圧された吸着筒11、13から供給される酸素濃縮ガスは乾燥したものとなる。
特に本実施例では、図3に示す様に、酸素濃縮器1の電源スイッチ47がON(オン)された場合には、ONの毎に、最初に加圧する吸着筒11、13を交互に切り換える制御を行っている。
例えばあるタイミングt1にて、電源スイッチ47がONされた場合には、第1切換弁7をONして、外界から第1吸着筒11への吸気を行うとともに、第2切換弁9をOFFして、第2吸着筒13から外界への排気を行う。
その後、所定の加圧・減圧の切り換えタイミングにて、前記とは逆に、第1切換弁7をOFF、第2切換弁9をONして、第1吸着筒11から外界への排気を行うとともに、外界から第2吸着筒13への吸気を行う。尚、各吸着筒11、13の1回の吸気・排気の行程を1サイクルと称する。従って、吸気又は排気の行程が半サイクルとなる。
以後、電源スイッチ47のOFFまで、両吸着筒11、13において、同様な半サイクル毎の切換処理を繰り返す。尚、前記吸気と排気(即ち加圧と減圧)を半サイクル毎に切り換える際には、上述した様に、均圧弁19を所定期間開いて、パージを行う。
次に、電源スイッチ47のOFF後、再度電源スイッチ47がONされた場合(タイミングt2)には、前回とは逆に、最初に、第1切換弁7をOFFするとともに、第2切換弁9をONする。即ち、第2吸着筒13から加圧を開始するようにする。
以後、電源スイッチ47がONされる毎に、最初に加圧する吸着筒11、13を交互に切り換えるように制御する。
c)次に、前記電子制御装置41による行われる制御処理について説明する。
図4のフローチャートに示す様に、ステップ100にて、電源スイッチ47がONされたか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ110に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
ステップ110では、前回電源スイッチ47がONされた場合に、どちらの吸着筒11、13から加圧が開始されたかを、メモリ(図示せず)のデータをチェックして確認する。
続くステップ120では、前記確認した結果(例えば前回最初に加圧されたのが第1吸着筒11)に基づいて、前回電源スイッチ47がONされた場合に加圧が開始されなかった吸着筒(例えば第2吸着筒13)を選択し、その吸着筒(第2吸着筒13)から加圧が開始される様に、両切換弁7、9を制御する。
続くステップ130では、今回加圧を開始した吸着筒(第2吸着筒13)をメモリに記憶する。
続くステップ140では、以後、所定の前記半サイクルのタイミングで、上述した各吸着筒11、13の加圧・減圧を切り換える制御などを行って、一旦本処理を終了する。
d)次に、上述した構成による本実施例の効果について説明する。
本実施例では、電源スイッチ47がONされる毎に、最初に加圧する吸着筒11、13を交互に切り換えているので、最初に加圧する吸着筒11、13の選択回数が均一化され、酸素濃縮器1の性能の低下が少ないという顕著な効果を奏する。
つまり、上述した様に、酸素濃縮器1の電源が切られた場合には、コンプレッサ1から切換弁7、9に到る管路に、運転中の発熱により暖められた圧縮空気が閉じこめられた状態になり、自然冷却によって管路は結露した状態又は高湿度状態になる。そして、毎回同じ吸着筒から圧縮空気を供給されると、管路内の結露した水分や高湿度な空気が、常に一方の吸着筒だけに送り込まれ、1つの吸着筒内の吸湿材及び吸着剤の劣化が加速される。よって、この状態でパージされると吸着剤の再生を十分に行えない。
これに対して、本実施例では、電源スイッチ47がONされる毎に、最初に加圧する吸着筒11、13を交互に切り換えているので、管路内の結露した水分や高湿度な空気が両方の吸着筒11、13に均等に送られることになり、一方の吸着筒内の吸着剤のみが一方的に劣化することがない。
よって、上述したパージを有効に行うことができるので、パージによる吸着剤の再生を効果的に実施できる。従って、常に吸着剤の性能を高く維持することができるので、酸素濃縮器1の性能(特に酸素濃度)の低下を抑制することができる。これにより、例えば長期間在宅で使用する酸素濃縮器1の吸着剤の寿命を向上し、特に患者の長期的な安定した治療等を可能にすることができる。
尚、本実施例では、最初に加圧する吸着筒11、13を交互に切り換えたが、その切り換えをランダムに行ってよい。つまり、長期的に見れば、ランダムに切り換えを行っても、ほぼ同様な効果が得られる。
また、1回づつ交互に切り換えなくとも、例えば所定回(例えば2回)毎に吸着筒11、13の切り換えを行ってもよい。つまり、長期的に見れば、最初に加圧する回数が両方の吸着筒11、13で同様になればよいと推定される。
e)次に、上述した効果を確認するために行った実験例について説明する。
前記実施例1の酸素濃縮器(試料No.4〜6)を、周囲温度35℃、周囲湿度90%(相対湿度)の環境下において、運転期間を3〜4日、停止期間を3〜4日として、その動作を25回繰り返し(約2000時間稼働)、運転を開始した際の酸素濃縮ガスの濃度を検査器(例えば限界電流式ジルコニア酸素センサを使用した酸素濃度計)を用いて測定した。その結果を下記表1に記す。
また、比較例(試料No.1〜3)として、最初に加圧する吸着筒を固定した従来の酸素濃縮器を用いて同様な実験を行った。その結果も下記表1に記す。
尚、初期酸素濃度は、実験の開始時の酸素濃度であり、最終酸素濃度は、2000時間後の酸素濃度である。
Figure 0004750380
この表1から明らかな様に、本実施例の様に最初に加圧する吸着筒を交互に切り換えるものは、稼働時間が長くなっても、酸素濃縮ガスの酸素濃度の低下が少なく(酸素濃度差は約1/2以下)、吸着剤の寿命が長いので好適である。
それに対して、最初に加圧する吸着筒を固定した比較例では、稼働時間が長くなると、酸素濃縮ガスの酸素濃度が早く低下し、吸着剤の寿命が短いので好ましくない。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
本実施例では、吸着筒が3つの場合を例に挙げて説明する。
図5に示す様に、本実施例では、第1〜第3吸着筒の吸気(加圧:吸着)・排気(減圧:脱着)の行程は、一部重複しながら進行する。
そして、本実施例においては、電源がONとなった場合には、まず、第1吸着筒から吸気を開始し、その後所定の切り換えタイミングで、順次、第2吸着筒、第3吸着筒が吸気行程に切り換わる。
次に、電源がOFFされた後に、電源がONされると、第2吸着筒が最初に加圧される吸着筒となる。
以後、第1吸着筒→第2吸着筒→第3吸着筒→第1吸着筒の様に、電源ONの毎に最初に加圧される吸着筒が順次切り換えられる。
本実施例によっても、最初に加圧される回数が各吸着筒とも均一になるので、前記実施例1と同様に、酸素濃縮器の性能の劣化を抑制できるという利点がある。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
実施例1の酸素濃縮器の基本構成を示す説明図である。 実施例1の酸素濃縮器の電子制御装置の電気的構成を示す説明図である。 実施例1の電子制御装置にて行われる処理を示すタイミングチャートである。 実施例1の電子制御装置にて行われる処理を示すフローチャートである。 実施例2の電子制御装置にて行われる処理を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…酸素濃縮器
3…導入路
5…コンプレッサ(空気供給手段)
7、9…三方向切換弁(加減圧切換手段)
11、13…吸着筒
15…排気路
19…均圧弁
35…流路
37…流量比例制御弁

Claims (3)

  1. 酸素より窒素を優先的に吸着する吸着剤を充填した少なくとも2個の吸着筒と、
    前記吸着筒に空気を供給して加圧する空気供給手段と、
    前記吸着筒内の圧力の加減圧を制御する加減圧切換手段と、
    を備え、
    前記加減圧切換手段によって、加圧する吸着筒と減圧する吸着筒とを切り換え、前記加圧する吸着筒にて、前記空気から酸素濃縮ガスを生成する圧力変動吸着型の酸素濃縮器において、
    前記酸素濃縮器の電源スイッチがオンされた場合に、最初に加圧された吸着筒を記憶する電子制御装置を備え、
    前記酸素濃縮器の運転を開始する際に最初に加圧する吸着筒を、前回最初に加圧された吸着筒以外の吸着筒とすることを特徴とする酸素濃縮器。
  2. 前記吸着筒が2個ある場合には、前記最初に加圧する吸着筒を交互に変更することを特徴とする前記請求項1に記載の酸素濃縮器。
  3. 前記吸着筒が3個以上ある場合には、前記最初に加圧する吸着筒を順次変更することを特徴とする前記請求項1に記載の酸素濃縮器。
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