JP4748340B2 - 金属薄膜層が形成された接続用導体内蔵の両面板製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属薄膜層が形成された接続用導体内蔵基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、我々を取り巻く社会環境は、情報通信網の進展と共に大きく変化している。その中に、携帯機器の成長があり、小型・高機能化と共にその市場は拡大している。このため、半導体パッケージの更なる小型化と、それらを高密度に実装できる多層配線基板が要求され、高密度配線が可能な層間接続、すなわち高密度多層化技術が重要となっている。
【0003】
主な多層化方法としては、ドリル穴明けとめっきプロセスを組み合わせたスルーホール接続があり、広く一般に知られているが、全ての層にわたって穴があくので、配線収容量に限界がある。
そこで、接続部の穴体積を減らすため、絶縁層の形成−穴あけ−回路形成を繰り返すビルドアップ技術が主流となりつつある。このビルドアップ技術は、大別して、レーザ法とフォトリソ法があり、レーザ法は、絶縁層に穴をあけるのにレーザ照射を行うものであり、一方、フォトリソ法は、絶縁層に感光性の硬化剤(光開始剤)を用い、フォトマスクを重ねて、露光・現像して穴を形成する。
【0004】
また、更なる低コスト化・高密度化を目的とするいくつかの層間接続方法が提案されている。その中に、穴明けと導電層めっき工程を省略できる工法が注目されている。この方法は、まず、基板の配線上に導電性ペーストの印刷でバンプを形成した後、Bステージ状態にある層間接続絶縁材と金属層を配置して、プレスによりバンプを成形樹脂内に貫挿させ金属層と導通接続させるものである。このバンプを貫挿する方法は、学会や新聞でも発表されており、プリント板業界で広く認知されている。
また、シリコンゴムなどのエラストマの中にめっきしたワイヤを厚さ方向に埋め込んだものが開発され、2層の導体を接続する簡易ツールとして利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術のうちレーザ法では、絶縁材料の選択範囲が広く、隣接する層間の穴あけだけでなく、さらに隣接する層までの穴あけも行えるが、レーザ照射して蒸散した樹脂かすを除去するためにデスミア処理を必要とし、穴数に比例した加工費増大を伴うという課題がある。
一方、フォト法では、従来の配線板製造設備を利用でき、穴加工も一度に行うことができ低コスト化に有利ではあるが、層間絶縁材料の解像度と、耐熱性および回路と絶縁層間の接着強度の両立が困難であるという課題がある。
さらにまた、バンプの形成は、導電ペーストの印刷や、めっき方法であり、バンプ形成の精度が、印刷技術の限度であり、あるいはめっきによるバンプの高さのばらつきを抑制するのが困難であるという課題がある。また、導電ペーストによるバンプは機械強度が小さく、プレス圧力によって破壊されるおそれがあり、穴明け工程を必要とする場合があり効率が低くなるおそれがある。
シリコンゴムなどのエラストマの中にめっきしたワイヤを厚さ方向に埋め込んだものは、簡便ではあるが、接続したい任意の箇所にだけワイヤを埋め込むことが困難であり、格子状に埋め込むと、接触させたくない箇所では、ワイヤがじゃまになるという課題がある。このため、必要な箇所にのみ、接続用導体を内蔵し、微細配線形成にも対応できる両面基板の製造方法が期待されている。
【0006】
本発明は、精度に優れ、強度に優れ、接続信頼性に優れ、かつ必要な箇所のみの接続用導体が内蔵された両面基板を効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のことを特徴とする。
(1)導電性およびまたは絶縁性を有する基材の上に、接続用導体を形成する工程、接続用導体を有機絶縁樹脂組成物に埋設する工程、有機絶縁樹脂組成物上に銅箔を設けプレスして硬化させ銅箔にフォトリソ工法で接続用導体の先端に対応した銅箔を除去する工程、銅箔を除去した部分を介して薬液エッチングにより接続用導体の先端の有機絶縁樹脂組成物を除去し、さらに銅箔を除去して接続用導体を露出させる工程、接続用導体を露出させた面に、真空成膜法にて金属薄膜層を形成する工程を備える接続導体内蔵両面基板を製造する方法。
(2)導電性および絶縁性を有する基材を機械的およびまたは薬液で除去する工程と、除去した面に真空成膜により金属薄膜層を形成する工程をさらに備える(1)に記載の接続導体内蔵両面基板を製造する方法。
(3)少なくとも片面に形成された金属薄膜層を下地の電極層にして、配線パターンを電気めっきで形成する工程を備える、(1)または(2)に記載の接続導体内蔵基板を製造する方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる絶縁樹脂層には、ポリイミド樹脂を主組成物とした熱硬化性樹脂、ポリイミド樹脂を主組成物とした光硬化性樹脂、あるいは熱可塑性ポリイミド樹脂を主組成物とした熱可塑性樹脂を用いることが出来る。まずポリイミド樹脂を主組成物とする熱硬化樹脂として、ポリイミド樹脂に加えて、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアノアクリレート樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソシアネート樹脂、フラン樹脂、レゾルシノール樹脂、キシレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、シリコーン変性ポリアミドイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、などのうちから選択された1種以上と、必要な場合に、その硬化剤、硬化促進剤などを混合した半硬化状にしたものが使用できる。これらの樹脂を、直接、接続用導体を形成した基板面に塗布・乾燥することもできるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムのようなプラスチックフィルムや銅箔あるいはアルミニウム箔のような金属箔をキャリアとし、その表面に塗布し、加熱乾燥してドライフィルム状にした接着剤シートとして、必要な大きさに切断し、接続用導体を形成した基板にラミネートやプレスして用いることもできる。
ポリイミド樹脂を主組成物とする光硬化性樹脂としては、ポリイミド樹脂に加えて、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、シリコーンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、などのうちから選択された1種以上と、必要な場合に、その光開始剤、硬化剤、硬化促進剤などを混合した半硬化状にしたものが使用できる。これらの樹脂を、直接、接続用導体を形成した基板面に塗布・乾燥することもできるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムのようなプラスチックフィルムや銅箔あるいはアルミニウム箔のような金属箔をキャリアとし、その表面に塗布し、露光、加熱乾燥してドライフィルム状にした接着剤シートとして、必要な大きさに切断し、接続用導体を形成した基板にラミネートやプレスして用いることもできる。
熱可塑性ポリイミド樹脂を主組成物とする熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリイミド樹脂に加えて、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、六フッ化ポリプロピレン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリオキシベンゾエート樹脂、などのうちから選択された1種以上と、必要な場合に、その硬化剤、硬化促進剤などを混合した半硬化状にしたものが使用できる。これらの樹脂を、直接、接続用導体を形成した基板面に塗布・乾燥することもできるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムのようなプラスチックフィルムや銅箔あるいはアルミニウム箔のような金属箔をキャリアとし、その表面に塗布し、加熱乾燥してドライフィルム状にした接着剤シートとして、必要な大きさに切断し、接続用導体を形成した基板にラミネートやプレスして用いることもできる。
これらの絶縁樹脂には、さらに、シリカや金属酸化物などの無機フィラーを混練して含むことが真空成膜法に耐える効果を増大させる有効な手段である。
【0009】
接続用導体には、配線導体として用いるものでよく、銅箔などの金属箔の不要な個所を選択的にエッチング除去して形成することもでき、除去条件の異なる金属箔の上に接続用導体部分にのみ無電解めっきや電解めっきで形成することもできる。この接続用導体の厚さは、5〜100μmの範囲であることが好ましい。厚さが5μm未満であると、接続しようとする導体回路の距離が小さくなり、絶縁性が低下することがあり、厚さが100μmを越えると、金属箔の不要な箇所を選択的にエッチング除去または、めっきするときの微細加工精度が低下し、好ましくない。より好ましくは、20〜80μmの範囲である。
【0010】
この接続用導体が、絶縁樹脂層を厚さ方向に貫くように形成されていることが重要であり、このことによって、従来の技術のうち、エラストマにワイヤを埋め込んだ接続ツールでは、一定間隔でワイヤが埋め込まれているので、後に形成する微細な回路の接続を行うことが困難であるのに対して、接続を予定されていない箇所に導体を形成しない本発明の方法が、精度に優れた回路間の接続に適している。
【0011】
接続用導体内蔵基板11は、例えば、図1(a)に示すように、絶縁樹脂層12と接続用導体13からなり、その接続用導体13が、層方向に導体回路を接続する予定の箇所にのみ絶縁樹脂12を厚さ方向に貫くように形成され、絶縁樹脂12の両面から露出している構造である。
また、図1(b)に示すように、絶縁樹脂層12の一方の面に導体回路101を有するものでもよく、その導体回路101が、図1(c)に示すように、金属層111であってもよい。この様な構造からなる接続用導体基板の接続用導体が露出した少なくとも片面に、図1(d)に示すように、真空成膜法により、薄膜金属層112を形成する。
この接続用導体13の露出箇所については、図1(e)に示すように、接続用導体の先端の一部を露出させた構造であればよい。
【0012】
このような金属薄膜層が形成された接続用導体内蔵の両面基板を作製するには、例えば、図2(a)に示すように、少なくとも、接続用導体となる第1の金属層21と、その第1の金属層21と除去条件の異なる第2の金属層22からなる複合金属箔23の、第1の金属層21を選択的に除去し、図2(b)に示すように、層方向に接続する予定の箇所にのみ接続用導体13を形成し、図2(c)に示すように、その接続用導体13を埋設するように絶縁樹脂層12を形成し、図2(d)に示すように、接続用導体13が露出するように絶縁樹脂層12を研磨する。第1の金属層21の厚さは、接続用導体13を形成するので、それよりも厚くしなければならず、その程度は、次の工程の絶縁樹脂層12の研磨工程で第1の金属層21が研磨除去される量に応じて決めなければならない。したがって、第1の金属層21の厚さは、5〜100μmの範囲であることが好ましい。厚さが5μm未満であると、接続しようとする導体回路の距離が小さくなり、絶縁性が低下することがあり、厚さが100μmを越えると、接続用導体を微細エッチング除去するときの加工精度が低下し、好ましくない。より好ましくは、20〜80μmの範囲である。
第2の金属層22の厚さは、5〜100μmの範囲であることが好ましく、厚さが5μm未満であると機械的強度が低下し、第1の金属層21を選択的にエッチング除去したときに折れたり曲がりやすくなり、100μmを越えても特に問題はないが、その後に第2の金属層22を全面に除去するときに、時間がかかり経済的でない。より好ましくは20〜80μmの範囲である。
【0013】
さらには、図1(a)に示す接続用導体内蔵基板を作製するには、接続用導体13が露出するように絶縁樹脂層12を研磨した後に、第2の金属層22を全て除去すればよく、図1(b)に示すような接続基板を作製するには、その第2の金属層22を選択的に除去し、導体回路101を形成することができる。
【0014】
複合金属箔が図3に示す様に、第1の金属層31と第2の金属層32とさらに第3の金属層33からなるものであり、第2の金属層32と第3の金属層33の除去条件が異なるものを用いることもできる。このようにする理由としては、第1の金属層31と第2の金属層32のみで複合金属層を構成するのが経済的でないからである。
というのも、第1の金属層31には、経済的な理由から、銅を用いるのが好ましく、その銅とエッチング除去条件の異なる第2の金属層32としては、ニッケルやその合金を用いるのが好ましいが、ニッケルやその合金は銅に比べて高価であり、銅である第1の金属層31を選択的にエッチング除去して接続用導体13を形成したときに、その支えとなる第2の金属層32は、機械的強度が高くなければならず、従って厚い第2の金属層32を必要とするが、高価な金属を大量に使用しなければならず、経済的でない。そこで、エッチング除去条件の異なる第2の金属層32を薄くして、機械的強度を高めるために図3(a)に示す様に第3の金属層33を有する複合金属箔3を用いるものである。
このような複合金属箔3は、第2の金属層32は薄い方がよく、0.05〜5μmの範囲であることが好ましい。0.05μm未満であると、ニッケルやその合金の層を形成するめっき膜に析出欠陥があると薄いために十分にめっき膜で覆われないので、いわゆるピット(めっき欠け)が発生し、第1の金属層31をエッチング除去するときに、第3の金属層33も浸食されたり、そのエッチング液が残り、接続の信頼性が低下するおそれがある。5μmを越えても工程上では支障がないが、材料の費用が高くなり、経済的でない。
第3の金属層33の厚さは、5〜100μmの範囲であることが好ましく、厚さが5μm未満であると機械的強度が低下し、第1の金属層31を選択的にエッチング除去したときに折れたり曲がりやすくなり、100μmを越えても特に問題はないが、その後に第3の金属層33を全面に除去するときに、時間がかかり経済的でない。より好ましくは20〜80μmの範囲である。
【0015】
この3層の複合金属層を用いた場合、接続用導体13が露出するように絶縁樹脂層12を研磨した後には、図1(c)の構造を実現出来る。また、この後、第3の金属層33を選択的に除去し、導体回路101を形成し、図1(b)の形態にもできる。
また、同様に、図1(c)のあとに、第3の金属層33を全て除去し、図1(a)の形態にもできる。
第3の金属層33を除去した後に、露出した第2の金属層32を除去することができ、導体回路102を形成した場合には、導体回路102でない箇所の第2の金属層32を除去することができる。
【0016】
【実施例】
参考例1
図3(a)に示すように、第1の金属層31が厚さ70μmの銅であり、第2の金属層32が厚さ0.2μmのニッケルであり、第3の金属層33が厚さ35μmの銅からなる複合金属層3を準備し、図3(b)に示すように、第1の金属層31の表面に、接続用導体13の形状にエッチングレジスト34を形成し、図3(c)に示すように、ニッケルを浸食しないエッチング液であるアルカリエッチングAプロセス液(メルストリップ社製、商品名)をスプレー噴霧して、第1の金属層31を選択的にエッチング除去して、接続用導体13を形成した。この時のエッチングレジスト34には、レジスト401y25(日本合成化学工業株式会社製、商品名)を用い、ロール温度110℃、ロール速度は0.6m/minの条件でレジストをラミネートし、積算露光量約80mJ/cm2の露光条件で焼き付け、炭酸ナトリウム溶液で現像し、レジストの密着を確実なものとするために200mJ/cm2で後露光した。第1の金属層31を選択的にエッチング除去して接続用導体13を形成した後、水酸化ナトリウム溶液でエッチングレジスト34を剥離・除去した。次に、図3(c)に示すように、このようにして作製した接続用導体13付き複合金属箔の、接続用導体13の側に、絶縁樹脂層12として、まず、シリコーン変性ポリアミドイミドからなる未硬化樹脂フィルム(20μm厚)を接続用導体13の側に配置し、その外側から該未硬化フィルムが接続用導体に追従するようにシリコーンゴムを配置し、4.5MPaで175℃、60分でプレスした。この絶縁層は、以下の方法によって得た。環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を3個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)65.7g(0.16モル)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−161AS(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量416)33.3g(0.04モル)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g(0.42モル)を、非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)560gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の流出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)60.1g(0.24mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、シロキサン含有ポリアミドイミドのNMP溶液を得た。この溶液ワニスをガラス板に塗布し150℃で30分乾燥した後、フィルムをガラス板から剥がして約20μmのシロキサン含有ポリアミドイミドのフィルムを得た。その後、加圧成形後の厚さが45μmとなる、オリゴマーを分散材として微粒シリカを75%以上の高い充填率で混合したエポキシ樹脂からなる、FTF(日立化成工業株式会社製、商品名)を重ね、さらにその絶縁樹脂層12の表面を平滑にするために、図3(d)に示すように厚さ18μmの銅箔35を、その粗化されていない側の面が絶縁樹脂層12に接するように重ね、185℃の温度と、4MPaの圧力を、40分間加えて、加熱・加圧して積層一体化し、厚さ18μmの銅箔35を手で剥離した。その後に、図3(e)に示すように、絶縁樹脂層12を、水溶性オリーブオイルおよびエチレングリコールを主成分とし、径が3〜6μmのダイアモンド粒子を混合した砥粒液で、研磨して、接続用導体13を露出させた。この後、図3(f)に示すように、第3の金属層33を、第1の金属層31と同じエッチング液で全面にエッチング除去し、さらに、ニッケルのエッチング液であるメルストリップN950(メルテックス社製、商品名)を用いて、第2の金属層32をエッチング除去し、接続用導体13が露出した接続基板11を作製した。図3(e)の研磨工程では、図4に示す様に、ロール研磨で両面を一度に研磨することができる。図4(a)に示すように、1mm厚さのエポキシ基板40の両面に、レジストフィルムを形成し、露光により粘着力を調整した支持基板を用意し、この両面に、図4(b)が示すように、接続用導体が露出していない基板36をロール熱圧着で仮固定した。次に、図4(c)で示す様に、回転する研磨ロール46の間隙、荷重および回転速度を調整して、通過研磨させた。研磨後、上記支持基板のレジスト界面から基板36は容易に離脱できた。これにより生産性が飛躍的に向上することが確かめられた。このようにして、図3(e)に示す接続用導体内蔵基板を得た。この後、第3の金属層33、第2の金属層32を選択的にエッチングして、図3(f)に示すような絶縁樹脂層を層方向に貫通した接続用導体13を内蔵する基板を得た。
【0017】
実施例1
ペーストとして、宇部興産株式会社製ユピコートFS−100Lをもちいスクリーン印刷後、80℃、30分の乾燥後、150〜160℃60分の硬化を行い、接続用導体の埋設をおこなった。硬化時に、粗化面を内側にして銅箔35をプレスし、フォトリソ工法で接続用導体の先端に対応した銅箔35の箇所を除去し、蒸留水60wt%、水酸化カリウム20wt%、エチレンジアミン20wt%からなる混合液で、該混合液を50℃にして、残さポリイミドをエッチング後、該銅箔35をエッチングで除去して、図1(e)を得ることが出来た。
【0018】
参考例2
参考例1で得た図3(e)にしめす接続用導体内蔵基板の接続用導体が露出した面に、下地金属層、銅層の順で該金属層を、蒸着法により形成した。蒸着前には、研磨面の洗浄として、ヤマト科学社製PR−501A型のプラズマ処理装置を用い、アルゴン、酸素、フレオンの中から1種類を選択し、発振周波数13.56MHz、200W、80Pa、5分で表面処理を行った。蒸着法に使用した装置は、日本真空技術(株)社製真空蒸着装置EBV―6DA型または、DCマグネトロンスパッタリング装置MLH−6315D型を用い、下地金属層としては、アルミ、コバルト、クロム、鉄、モリブデン、ニッケル、チタン、バナジウム、タングステン、亜鉛、ジルコニウム、カルシウム、マグネシウム、マンガンの中から、1種類を選択して、蒸着装置で、圧力を、80〜330Paの間で調整し、膜厚20nmを形成した。この後さらに銅層を20nm形成した。これにより、図1(d)に相当する接続用導体内蔵の基板を得ることができた。さらに、この後、硫酸銅めっきを行い、所定の厚さの銅層を得ることが出来た。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によって、精度に優れ、強度に優れ、接続信頼性に優れ、かつ必要な箇所のみの接続用導体が内蔵された両面板を製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明の実施の形態を説明するための断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態を説明するための断面図である。
【図3】(a)〜(f)は、本発明の実施例を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の研磨工程を示す断面図である。
【符号の説明】
11:接続用導体内蔵基板
12:絶縁樹脂層
13:接続用導体
101:導体回路
111:金属層
21:第1の金属層
22:第2の金属層
23:複合金属層
3:複合金属箔
31:第1の金属層
32:第2の金属層
33:第3の金属層
34:エッチングレジスト
35:銅箔
36:接続導体が露出していない基板
40:エポキシ基板
41:レジスト
46:研磨ロール
Claims (3)
- 導電性およびまたは絶縁性を有する基材の上に、接続用導体を形成する工程、接続用導体を有機絶縁樹脂組成物に埋設する工程、有機絶縁樹脂組成物上に銅箔を設けプレスして硬化させ銅箔にフォトリソ工法で接続用導体の先端に対応した銅箔を除去する工程、銅箔を除去した部分を介して薬液エッチングにより接続用導体の先端の有機絶縁樹脂組成物を除去し、さらに銅箔を除去して接続用導体を露出させる工程、接続用導体を露出させた面に、真空成膜法にて金属薄膜層を形成する工程を備える接続導体内蔵両面基板を製造する方法。
- 導電性および絶縁性を有する基材を機械的およびまたは薬液で除去する工程と、除去した面に真空成膜により金属薄膜層を形成する工程をさらに備える請求項1に記載の接続導体内蔵両面基板を製造する方法。
- 少なくとも片面に形成された金属薄膜層を下地の電極層にして、配線パターンを電気めっきで形成する工程を備える、請求項1または請求項2に記載の接続導体内蔵基板を製造する方法。
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