JP4745312B2 - ピストン挿入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用エンジンなどとして用いられるシリンダブロックのシリンダボアにコンロッド付きのピストンを挿入する装置に関する。
自動車用エンジンの組み立てラインにおいて、シリンダブロックのシリンダボアにコンロッド付きのピストンを挿入するピストン挿入装置が用いられる。
従来において、そのようなピストン挿入装置として、ピストンをシリンダボア内に案内するピストンガイドユニット、ピストンガイドユニットにより案内されるピストンを上方から押し込む押込みユニット、押込みユニットにより押し込まれるピストンのコンロッドを下降しつつ案内するコンロッドガイドユニット、コンロッドキャップを保持すると共に締結ボルトに対して締結力を及ぼす締結ユニット、締結ユニットを昇降させる締結昇降ユニットなどを備えた装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1のピストン挿入装置において、押込みユニットは、上部フレームに跨設して固定された固定フレーム、固定フレームの中央に配置されZ方向に伸長する支持部、支持部に対してZ方向(鉛直方向)に可動に支持されかつ下端部においてピストンの上面に当接し得る押圧部を有する押込みロッド、押込みロッドを所望の高さ位置に移動させ位置決めするアクチュエータなどにより構成される。シリンダブロックおよびピストンが所定位置に位置決めされた状態で、アクチュエータが一方向に作動すると、押込みロッドが下降してピストンをシリンダボア内に押し込む。
また、特許文献2には、シリンダブロックのボアに真上からコンロッドを有するピストンを挿入してコンロッド下端の半円弧状端部をクランクシャフトに組み付けるピストン挿入装置が提案されている。この装置では、ボアにピストンを押し込むピストン押えと、ボアを貫通してコンロッドの半円弧状端部に係合してコンロッドとピストンの揺動を規制するコンロッドガイドとを、ピストン挿入動作時に互いに当接する第1同期部材と第2同期部材で同期させてピストン挿入方向に移動させることによりボアにピストンを挿入する。
また、シリンダブロックへのピストンの挿入を容易にするために、挿入治具を用いることが提案されている(特許文献3,4)。
特開2003−266255 特開2006−75956 特開平7−9271 特開平10−128630
しかし、上に述べた特許文献1、2などのピストン挿入装置では、ピストンをシリンダブロックに挿入する際に、ピストンに装着されたリングに異常があったりその装着状態が正常でない場合にリングが破損してそのまま挿入されるおそれがあるが、そのような事態を正確に検知することができない。つまり、例えばピストンの挿入のための駆動装置にロードセルや振動センサを取り付けたとしても、装置の構造が複雑であるため、検出信号の中に装置の動作にともなうノイズ成分が多く含まれることとなり、リングの破損それ自体による荷重や振動を精密に検出することが難しいという問題がある。
また、特許文献3、4などのピストン挿入装置では、ピストンを挿入治具に挿入することは容易となるが、挿入治具とシリンダブロックのボアとの芯合わせを行う必要がある。特許文献3の装置では、芯合わせのための構成が複雑であり、装置が大型化しサイクルタイムが長くなるという欠点がある。特許文献4の装置では、挿入治具とシリンダブロックのボアとの芯合わせが行われず、ピストンの挿入が必ずしも容易であるとはいえない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、構造が複雑になることなく、挿入治具とシリンダブロックのボアとの芯合わせが容易に行われ、リングの折れや異常な負荷を容易に検出することのできるピストン挿入装置を提供することを目的とする。
本発明に係る装置は、シリンダブロックに設けられたシリンダボアにピストンを挿入する装置であって、前記シリンダボアにおけるピストンの挿入側が下方に向く姿勢で前記シリンダブロックをセットするための基台と、前記シリンダボアと同じ内径の貫通穴を有し、前記基台に前記シリンダブロックがセットされたときに前記シリンダボアの下方において前記貫通穴が前記シリンダボアに連続するよう、前記基台に取り付けられた挿入治具と、前記挿入治具の下方に配置され、前記ピストンを外周側から把持するための爪部材が設けられたチャック装置と、前記チャック装置によって前記ピストンが把持されたときに前記チャック装置を上昇移動させて前記挿入治具の貫通穴に前記ピストンを挿入するためのチャック移動装置と、前記チャック装置を貫通して前記貫通穴に挿入されたピストンの下面に当接するように設けられた押し棒と、前記押し棒を上昇移動させて前記貫通穴に挿入されたピストンを前記シリンダボアに挿入する押し棒移動装置と、前記ピストンに組み付けられたコンロッドのネジ穴に係合して当該コンロッドの姿勢を保持するために、前記シリンダボアを上方から貫通可能に設けられたコンロッドガイドと、前記コンロッドガイドを昇降移動するためのガイド移動装置と、前記押し棒の上昇移動と前記コンロッドガイドの上昇移動とが同期するように前記押し棒移動装置と前記ガイド移動装置とを同期制御する同期制御部と、前記押し棒に加わる軸方向の荷重を検出するための荷重センサと、前記荷重センサの検出信号に基づいて前記ピストンの挿入の良否を判定する監視制御部と、を有する。
記挿入治具は、その軸心位置が前記シリンダボアの軸心と同軸状であってかつ半径方向に微小距離だけ移動可能(偏心可能)に取り付けられる。
記チャック装置は、その軸心位置が前記シリンダボアの軸心と同軸状であってかつ半径方向に微小距離だけ移動可能に取り付けられており、前記チャック装置によって把持された前記ピストンが前記挿入治具から前記シリンダボアに挿入されるときに、前記シリンダボアの入り口に設けられた面取りと、前記ピストンの例えばスカート部に設けられた面取りと、チャック装置が半径方向に微少距離移動することによって、それらの間の芯合わせが行われるとともに、その芯合わせに追従して前記挿入治具が半径方向に微小距離だけ移動する。
これによって、簡単な構成で、シリンダボアと挿入治具との間の芯合わせが簡単に行われ、ピストンの挿入が容易となる。
また、好ましくは、前記押し棒移動装置および前記ガイド移動装置として、いずれも、電気モータを用いたリニア駆動装置が用いられる。
また、好ましくは、前記監視制御部は、前記ピストンに取り付けられた1つまたは複数のリングが前記シリンダボアの開口部を通過するときの前記荷重センサのそれぞれの検出信号が所定のレベル範囲内であるか否かによって前記良否を判定する。
本発明によると、構造が複雑になることなく、リングの折れや異常な負荷を容易に検出することができる。また、前記挿入治具を偏心可能に取り付けることによって、ピストンをシリンダロックのボアへ容易に挿入することが可能となる。
図1は本発明に係るピストン挿入装置1の全体の構成を示す正面図である。
図1において、ピストン挿入装置1は、基台11、挿入治具12、チャック装置13、上昇移動装置14、押し棒15、荷重制限装置16、コンロッドガイド17、ガイド移動装置18、同期制御部26、荷重センサLC1,LC2、および監視制御部27などから構成される。
基台11は、その上にシリンダブロックCBをセットするためのものである。その際に、シリンダブロックCBに設けられたシリンダボアCRのピストンPSの挿入側が下方に向く姿勢でセットする。つまり、図17および図18に示すように、シリンダブロックCBの全体をシリンダボアCRが下方になるようにセットする。セットされたシリンダブロックCBは、適当な位置決めピン47(図4参照)および治具によって位置決めされ必要に応じて基台11に固定される。
挿入治具(挿入コーン)12は、シリンダボアCRと同じ内径の貫通穴41を有し、基台11にシリンダブロックCBがセットされたときにシリンダボアCRの下方において貫通穴41がシリンダボアCRに連続するよう、基台11に取り付けられている。そして、挿入治具12は、その軸心位置がシリンダボアCRの軸心と同軸状であってかつ半径方向に微小距離だけ偏心可能つまり移動可能に取り付けられている。
チャック装置13は、挿入治具12の下方の離れた位置に移動可能に配置されている。チャック装置13には、ピストンPSを外周側から把持するための複数個の爪部材51が設けられている。
すなわち、3個の爪部材51が、軸心位置を中心として半径方向に移動してピストンPSの外周面を把持するように設けられている。それぞれの爪部材51の内側の把持面にはピストンPSの外周面に当接する把持部と、ピストンPSに取り付けられたリングRGの外周面に当接してリングをセンタリングさせるためのリング押当部である凹部51aとが設けられている。凹部(リング押当部)51aは、後述するように、複数の凹部51aで仮想的に形成される円周面の直径が把持部で仮想的に形成される円周面の直径よりも大きくなるように形成されている。
チャック装置13は、その軸心位置がシリンダボアCRの軸心と同軸状であってかつシリンダボアCRの軸心に対して半径方向に微小距離だけ偏心可能つまり移動可能に取り付けられている。
チャック装置13の下方には、チャック装置13に加わる軸方向の荷重を検出するための第2の荷重センサLC2が設けられている。なお、この第2の荷重センサLC2は省略することも可能である。
上昇移動装置(押し棒移動装置、チャック移動装置)14は、チャック装置13によってピストンPSが把持されたときに、チャック装置13を上昇移動させて挿入治具12の貫通穴41にピストンPSを挿入するためのものである。上昇移動装置14として、ACサーボモータ、DCサーボモータ、またはパルスモータなどの電気モータを用いたリニア駆動装置が用いられている。
押し棒15は、チャック装置13を貫通して貫通穴41に挿入されたピストンPSの下面に当接するように設けられている。
上昇移動装置14は、押し棒15を上昇移動させて貫通穴41に挿入されたピストンPSをシリンダボアCRに挿入する。つまり、上昇移動装置14は、チャック装置13および押し棒15の両方を上昇移動させるために共用で用いられている。上昇移動装置14は、本発明におけるチャック移動装置および押し棒移動装置に相当する。
したがって、上昇移動装置14によって、チャック装置13および押し棒15が同時に上昇移動するが、上昇移動中において、チャック装置13の移動は途中で停止し、押し棒15のみが最後まで上昇移動を続けるようになっている。
すなわち、チャック装置13は、荷重制限装置16を介して上昇移動装置14に取り付けられている。チャック移動装置によってチャック装置13を上昇移動させ挿入治具の貫通穴へピストンを挿入する際に、所定以上の軸方向の荷重が加わったときに、荷重制限装置16の存在によって当該チャック装置13の上昇移動が停止する。
コンロッドガイド17は、シリンダボアCRを上方から下方へ向かって貫通可能に設けられており、その下端部の支持治具17a,17aが、ピストンPSに組み付けられたコンロッドRDの端面に設けられたネジ穴に係合して当該コンロッドRDの姿勢を保持するようになっている。なお、コンロッドRDのネジ穴として、全部のネジのもの、一部がネジのもの、一部がネジで同軸上にザグリが設けられていてコンロッドRDの端面がそのザグリと当接するようになっているものなど、種々のものを採用できる。
ガイド移動装置18は、コンロッドガイド17を昇降移動する。ガイド移動装置18として、上に述べた上昇移動装置14と同様に、ACサーボモータ、DCサーボモータ、またはパルスモータなどの電気モータを用いたリニア駆動装置が用いられている。
コンロッドガイド17およびガイド移動装置18などによって、ガイド装置GSが構成されている。
なお、ガイド移動装置18および上昇移動装置14は、それぞれの軸心が互いに平行な状態で、共通の機体フレームまたは建屋などに取り付けられて固定されている。
同期制御部26は、押し棒15の上昇移動とコンロッドガイド17の上昇移動とが同期するように、上昇移動装置14とガイド移動装置18とを同期制御する。同期制御部26には、モータの駆動出力回路、モータの回転数または移動距離を検出するセンサからの信号を処理する回路、回転数または回転速度の指令信号を出力する回路などが含まれている。
荷重センサLC1は、押し棒15に加わる軸方向の荷重を検出する。
監視制御部27は、荷重センサLC1の検出信号に基づいてピストンPSの挿入の良否などを判定する。監視制御部27は、例えば、ピストンPSに取り付けられた1つまたは複数のリングRGがシリンダボアCRの開口部を通過するときの荷重センサLC1のそれぞれの検出信号が所定のレベル範囲内であるか否かによって良否を判定する。また、監視制御部27は、荷重センサLC1および第2の荷重センサLC2の両方の検出信号に基づいて、シリンダボアCRおよび挿入治具12へのピストンPSの挿入の良否を判定する。また、後に述べる種々の監視または制御を行うことができる。
同期制御部26および監視制御部27は、例えば、CPU、RAM、ROM、その他の周辺素子および電子素子などを搭載したコンピュータ基板、適当な半導体回路素子を搭載したプリント基板、適当な記憶装置、インタフェース装置、表示装置、入力装置、操作装置などによって構成することが可能である。これらのハードウエア素子、CPUによって実行されるソフトウエア、またはこれらの組み合わせによって、同期制御部26または監視制御部27の機能を実現することができる。また、監視制御部27として、パーソナルコンピュータを用いることも可能である。
以下、さらに詳しく説明する。
図2はピストン挿入装置1の一部を拡大して示す図、図3は挿入治具12の近辺を拡大して示す図、図4は基台11および挿入治具12を示す図、図5は他の例の挿入治具12Bを示す図、図6はチャック装置13および荷重制限装置16の要部を示す図、図7はチャック装置13の要部を拡大して示す図、図8は第2の荷重センサLC2の近辺を拡大して示す図、図9はチャック装置13の爪部材51を拡大して示す図、図10はガイド装置GSを拡大して示す図、図11〜図13はピストン挿入装置1によるピストンPSの挿入の様子を示す図、図14はピストン挿入装置1における荷重センサLC2の出力信号の例を示す図、図15はピストン挿入装置1における荷重センサLC1の出力信号の他の例を示す図、図16はピストンPSの例を示す図、図17は基台11の上に載置されたシリンダブロックCBの例を示す正面図、図18はシリンダブロックCBの例を示す側面図、図19は空気圧シリンダ62の圧力を制御するための空気圧回路の例である。なお、図において、断面図であるにも係わらずハッチングを省略している場合がある。
図2〜図4に示すように、挿入治具12は、内周面の下端部付近に滑らかなアール状またはテーパ状の導入面12bが設けられた円筒状でコーン状の本体12a、および本体12aの外周面に設けられた鍔部12cからなる。本体12aの内径は、シリンダボアCRの内径と同一である。挿入治具12は、本体12aの上部が基台11に設けた穴42に挿通され、鍔部12cが基台11に取り付けられたプレート43およびフランジ金具44によって移動可能に取り付けられている。
つまり、特に図3によく示されるように、本体12aの外径がプレート43の穴43aの内径よりも若干小さく、鍔部12cの厚さがフランジ金具44の内端面の高さよりも若干小さい。これによって、それらの部分に隙間が形成され、挿入治具12は、その軸心位置がシリンダボアCRの軸心と同軸状ではあるが、半径方向に微小距離だけ移動可能となっている。
シリンダブロックCBのシリンダボアCRの入り口およびピストンPSのスカート部には面取りまたはアール面が施されており、この面取りまたはR面とピストンPSの半径方向に微少距離だけ編芯移動することによって、シリンダボアCRにピストンPSのスカート部がなじんで入り込む。その際、挿入冶具はピストンPSに追従して半径方向に微少距離だけ編芯移動するので、挿入冶具はシリンダボアCRに対し芯が揃うこととなる。
これによって、基台11に対するシリンダブロックCBの位置決め誤差およびシリンダブロックCBのシリンダボアCRの穴加工誤差などがあっても、ピストンPSが下から押されたときに必要に応じて挿入治具12が半径方向に微小距離だけ移動し、自動調芯作用が行われ、ピストンPSが挿入治具12内からシリンダボアCRに滑らかに移動する。
また、挿入治具12の本体12aには、周方向の3箇所に、チャック装置13の3つの爪部材51と干渉しないための溝45が設けられている。溝45の存在によって、チャック装置13の爪部材51がピストンPSを把持した状態で、ピストンPSを挿入治具12に挿入することができる。
なお、シリンダボアCRの開口部およびピストンPSの外周端縁には、シリンダボアCRへのピストンPSの挿入を容易にするために面取りがなされている。また、挿入治具12の鍔部12cの外端部の数カ所に溝12dが設けられており、その溝12dにフランジ金具44に設けられたピン46が緩く係合し、これによって挿入治具12の回転止めが図られている。
なお、図5に示す他の例の挿入治具12Bでは、本体12aが長くなっており、かつ、本体12aに設けた窓12eを通して、ピストンPSに装着されたリングRGを外部からセンサ28で確認できるようになっている。この窓12eの外側設けられたレーザ光を利用したセンサ28は、ピストンPSの外周面のリングRGの有無、リングRGの表裏の判定、装着状態の良否などを検出する。このような挿入治具12Bを用いてもよい。
また、図示は省略したが、チャック装置13を、電動チャックなどのように把持力やストロークセンサを備えた構造とすることにより、把持力およびストロークの管理を行って、リングRGの装着の有無の判定やリングRGのずれなどを監視制御部27で監視することが可能である。また、チャック装置13の把持力を制御することにより、チャック時のリングRGの割れなどを防止することも可能である。
図2、図6〜図8において、チャック装置13は、空気圧シリンダなどを内蔵した円柱状の本体50の上側の端面に、周方向に沿って互いに120度の位置に、半径方向に移動可能な3つの爪部材51が設けられている。なお、図6においては1つの爪部材51のみが示されている。
図示しない電磁切り換え弁などを介してチャック装置13に圧縮空気を供給することにより、3つの爪部材51がそれぞれ中心部に向かってまたは中心部から離れるように移動し、中心部にあるピストンPSの外周面を把持し、または離脱する。チャック装置13における駆動機構それ自体の構成および動作は公知である。
図9に示すように、3つの爪部材51には、ピストンPSに装着された1つまたは複数のリングRGとの干渉を防ぐために、またはそれらのリングRGを軽く把持してピストンPSの溝の中に押し込むために、各爪部材51の内周面(把持面)に凹部51aが設けられている。
つまり、通常、ピストンPSには2つまたは3つのリングRGが装着されているが、3つの爪部材51によってそれらリングRGを溝の中に適度に押し込み、リングRGが溝から過度に飛び出さないように、しかもリングが不規則に変形しないようにする必要がある。爪部材51それ自体はピストンPSの外周面に当接するが、リングRGは凹部51aに入り込んでピストンPSの外周面よりも若干外側に出た状態となる。これによって、チャック装置13で把持したピストンPSを上昇移動させたときに、ピストンPSを挿入治具12の内周面に挿入し易くしている。
さて、本実施形態において、チャック装置13の中心部には、押し棒15が軸方向に挿通し、かつ軸方向に自在に移動するための空間が設けられている。つまり、チャック装置13は中空チャック装置である。
また、チャック装置13の下側に、第2の荷重センサLC2が取り付けられている。チャック装置13は、若干位置変更可能な状態で支持台53の上に載置され、ピン55によって回転方向の位置決めがなされている。なお、滑り易くするために鋼球54が設けられている。
これら第2の荷重センサLC2および支持台53についても、その中心部に押し棒15が軸方向に挿通するための空間が設けられている。
チャック装置13に加わる軸方向の荷重(挿入荷重)を検出することによって、ピストンPSを挿入治具12に挿入する際に、チャック装置13がピストンPSを把持し損ねていたりリングRG挿入治具12に引っ掛かった場合、またはリングRGが折れたりピストンPSに傷が付いているなどの不具合が検知できる。
支持台53は、連結板56を介して荷重制限装置16に連結されている。荷重制限装置16は、基板61に取り付けられた空気圧シリンダ62、ガイド装置63,63、天板64、および規制ロッド65などからなる。
空気圧シリンダ62は、図19に示すように、圧力制御機器122および123によって圧力制御器121の設定圧を変更することができる。ピストンPSを挿入冶具12まで挿入するときは、圧力制御機器122によってピストンPSを挿入冶具12まで挿入できるだけの高い圧力(高圧)P1に設定しておく。ただしピストンPSの挿入に際し、図11の状態から図12の状態へピストンPSが挿入冶具12まで挿入されるとき、もしリングRGが引っかかりなどの異常があってそれ以上の力がかかった場合には、ピストンPSの挿入が停止するため空気圧シリンダ62はその負荷に負けて下降するので、これを近接センサなどで検知することにより、異常を検知することができる。
設定圧以内の負荷であれば、空気圧シリンダは下降することはない。また、異常は荷重センサLC2を用いても検知できる。
上昇移動装置14は、当接部43bに規制ロッドが当接する位置までくると、一旦停止し、その状態でチャック装置13が爪部材51を開く。これと同時にバルブ124が切り換えられ、圧力制御器121は、圧力制御機器123による低い設定圧(低圧)に切り換える。これにより、空気圧シリンダ62の推力は、その支持部材、チャック装置13、ピストンPSの重力によって下降しない程度の力にまで低下する。その後、再び上昇移動装置14が上昇し、ピストンPSが押し棒15により押されてシリンダボアCRの中に挿入されるが、このとき、空気圧シリンダは、上昇装置14の力によって収縮され、収縮側のストローク端に至る途中で停止する。この間において、ピストンロッド62aに加わっている荷重と空気圧シリンダ62の推力とは、空気圧シリンダの収縮(ピストンロッド62aが引き込む)に伴う空気圧シリンダ内の圧力上昇が圧力制御機器121により調整されてほぼバランスしているので、ピストンロッド62aを収縮させるためには大きな力が必要ではなく、したがって、上昇移動装置14の上昇駆動に対して大きな負荷とならない。
ピストンPSの挿入が終了し、上昇移動装置14が原位置まで下降したときに、バルブ124が切り換えられ、圧力制御機器121は圧力制御機器122による高い設定圧に切り換わり、空気圧シリンダ62は伸長して上昇端に戻る。
このように、バルブ124の切り換えによって、圧力制御機器122により設定された高圧または圧力制御機器123により設定された低圧が、シャトル弁125を介して圧力制御機器121にパイロット圧として供給され、それに応じた圧力が、絞り弁126を介して空気圧シリンダ62に供給されるのである。そして、上昇移動装置14の下降駆動によって基板61が下降する場合には、それにともなって空気圧シリンダ62におけるピストンロッド62aは伸長移動し、ピストンロッド62aが伸長側のストローク端に達すると、規制ロッド65の先端が基台11のプレート43の下面から離れ、天板64は下方へ移動する。
空気圧シリンダ62のピストンロッド62aの伸長移動および収縮移動において、ガイド63、63は、天板64およびチャック装置13などを支え、円滑に昇降移動が行われるようにガイドする。
図2に戻って、押し棒15は、その下端部が荷重センサLC1によって支持されており、押し棒15に加わる軸方向の荷重は荷重センサLC1によって検出される。つまり、荷重センサLC1は、押し棒15を支持して上方へ移動させるとともに、押し棒15に加わる荷重を検出する。したがって、荷重センサLC1には、押し棒15自体の重力の他に、ピストンPSおよびコンロッドRDの重力、およびピストンPSを挿入治具12およびシリンダボアCRに挿入する際の力が加わる。押し棒15、ピストンPS、およびコンロッドRDの重力は予め分かっており、しかもそれほど大きくはなく、ピストンを下より上方へ向け押し上げているため、上から下方へピストンを押し込む場合のようなピストンPS、コンロッドの重量の加速が加わった荷重でないため、ピストンPSを挿入治具12およびシリンダボアCRに挿入する際の力を精度よく検出することが可能である。
荷重センサLC1は、基板61に鉛直方向に取り付けられた2本のガイドロッド68,68によって上下方向にスライド可能に支持された台板67上に取り付けられている。荷重センサLC1の下面、つまり台板67の下面は、ロッド69を介して過負荷保護装置70に支持されている。
したがって、上昇移動装置14による基板61の上昇移動によって押し棒15を押し上げ、これによってピストンPSを挿入治具12およびシリンダボアCRに挿入する際に、荷重センサLC1に加わる荷重が所定値よりも大きくなった場合には、過負荷保護装置70の作用によってロッド69が下方へ抜け出すことにより、シリンダボアCR、ピストンPS、または荷重センサLC1などが破損しないようになっている。なお、過負荷保護装置70が作動する荷重は設定可能である。
なお、基板61は、連結板66を介して上昇移動装置14の直線移動体に連結されている。上昇移動装置14において、モータ71の回転駆動力は、リニア支持基部72に設けられた図示しないボールネジ軸およびボールナットなどによって直線運動に変換され、支持台73を直線駆動する。モータ71の回転数または回転速度が制御され、これにより支持台73の移動速度が制御される。
この支持台73の移動速度の制御により、ピストンの挿入冶具への挿入、挿入冶具からボアへの挿入が適宣制御されることにより、ピストン、リングの挿入不具合などが軽減される。
図10において、互いに平行な2本のコンロッドガイド17が、支持台31に取り付けられている。支持台31は、ガイド移動装置18のリニア支持基部32によって、図の上下方向に往復移動可能に取り付けられている。モータ33の回転駆動力は、リニア支持基部32に設けられた図示しないボールネジ軸およびボールナットなどによって直線運動に変換され、支持台31を直線駆動する。モータ33の回転数または回転速度が制御され、これにより支持台31およびコンロッドガイド17の移動速度が制御される。
次に、上のように構成されたピストン挿入装置1の動作について説明する。
図11はチャック装置13とコンロッドガイド17とによってピストンPSおよびコンロッドRDを保持した状態を示す図、図12はピストンPSを挿入治具12に挿入した状態を示す図、図13はピストンPSをシリンダブロックCBのシリンダボアCRに挿入し終わった状態を示す図である。
ピストン挿入装置1の初期状態、つまり、ピストン挿入装置1にピストンPSがセットされていない状態では、上昇移動装置14は下降端、荷重制限装置16は上昇端、チャック装置13は爪部材51が開状態、ガイド移動装置18は上昇端である。
この状態で、図示しないハンドリングシステムまたはロボットなどによって、基台11にシリンダブロックCBがセットされ、チャック装置13にピストンPSおよびコンロッドRDの組み立て体(アッセンブリ)がセットされる。
チャック装置13がピストンPSを把持した後、ガイド移動装置18が下降移動し、コンロッドガイド17がシリンダブロックCBのシリンダボアCRを通過し、支持治具17a,17aがコンロッドRDのネジ穴に入って係合する。これによって、図11に示すように、チャック装置13によりピストンPSが把持された状態で、コンロッドRDが鉛直方向に沿った姿勢となるように保持される。
図11に示す状態から、上昇移動装置14が基板61を上昇移動させることにより、荷重制限装置16、天板64、支持台53、およびチャック装置13を介してピストンPSおよびコンロッドRDが上昇移動する。このとき、上昇移動装置14の上昇駆動と同期するようにガイド移動装置18が上昇駆動し、これによって、コンロッドRDは鉛直姿勢を維持したままで上昇移動する。ピストンPSが上昇移動すると、やがて挿入治具12の位置に達し、そして挿入治具12の内周面に挿入され、図12に示す状態となる。この状態では、荷重制限装置16の規制ロッド65の先端が基台11のプレート43の下面に設けられた当接部43bに当接する。この状態で、上昇移動装置14は上昇駆動を一旦停止する。そして、チャック装置13は、爪部材51を開き、ピストンPSを解放する。
なお、規制ロッド65の先端が当接部43bに当接する位置を検出するためのセンサなどを設けておけばよい。
この間において、荷重センサLC2は、ピストンPSが挿入治具12に挿入されるときの挿入荷重が検出され、挿入時におけるリングRGの折れやピストンPSの傷つきなどが検知できる。
図12に示す状態から、上昇移動装置14がさらに基板61を上昇移動させる。すると、荷重制限装置16の規制ロッド65はその先端が基台11の当接部43bに当接していてそれ以上は上昇移動しないので、空気圧シリンダ62のピストンロッド62aは収縮移動し、基板61のみが上昇移動する。上述のごとくチャック装置13がピストンPSを解放しているため、押し棒15が上昇移動し、その上端によってピストンPSを押し上げ、ピストンPSを挿入治具12からシリンダボアCR内へ挿入する。そして、最終的に図13に示すように、ピストンPSは、シリンダブロックCBの正規の位置まで挿入される。この状態になるまで、上昇移動装置14とガイド移動装置18とは同期制御される。
その後、上昇移動装置14は基板61を下降移動させ、チャック装置13および荷重制限装置16などが下降移動する。また、ガイド移動装置18はコンロッドガイド17を上昇駆動し、これによって、ピストン挿入装置1は初期状態に戻る。
上に述べたように、ピストンPSおよびコンロッドRDは、シリンダブロックCBのシリンダボアCR内に挿入される。この間において、荷重センサLC1,LC2によって、それぞれに加わる荷重が検出されるが、上昇移動装置14とガイド移動装置18との同期がとられることにより、コンロッドガイド17の重量や荷重などが荷重センサLC1,LC2に加わることなく、ピストンPSが挿入治具12またはシリンダボアCRに挿入されるときに生じる荷重、ピストンPSが挿入治具12からシリンダボアCRに乗り移るときの荷重などを正確に測定することができる。また、ピストンPSが挿入治具12からシリンダボアCRに乗り移るときの検出荷重を利用することにより、ピストンPSに設けられるリングRGの個数を検知することが可能であり、したがって、リングRGが不足する場合にそれを検知することが可能である。
図14はピストンPSが挿入治具12に挿入される際に荷重センサLC2で検出される荷重の変化の典型例を示す図、図15はピストンPSがシリンダボアCRに挿入される際に荷重センサLC1で検出される荷重の変化の例を示す図である。
図14において、ピストンPSが挿入治具12に挿入されると、荷重が発生しかつ増加していき、リングRGがシリンダボアCRに挿入される際には、それぞれのリングRGに対して荷重のピークが発生する。
図15には、押し棒15がピストンPSを押し上げ、シリンダブロックCBのクランクシャフトCSにコンロッドRDのメタルが接触するまでの挿入荷重、つまり、ピストンPSのスカート部がシリンダボアCR内に挿入されるときの荷重の変化を示す波形が計測されている。
図15(A)は3個のリングRG1〜3が装着された正常なピストンPSを挿入する際の波形を示し、図15(B)は3個のリングRGのうちのトップリング(RG3)がないピストンPS、図15(C)は2番目のリング(RG2)がないピストンPS、図15(D)はオイルリング(RG1)がないピストンPSを、それぞれ挿入する際の波形を示す。
図15(A)〜(D)において、挿入の初期において小さなピークPKAがそれぞれ現れているが、これはピストンPSのスカート部がシリンダボアCR内に挿入されるときの荷重の変化を示すものである。
図15(A)では、3個のリングRG1〜3によるピークPK1〜3がそれぞれ現れているが、図15(B)ではピークPK1が、図15(C)ではピークPK2が、図15(D)ではピークPK3が、それぞれ現れていない。
このように、ピークPK1〜3の有無によってリングRGの有無などを判定することができる。また、ピークPK1〜3の大きさ(荷重の値)、ピークPK1〜3でない部分の大きさなどを、x軸方向の適当な位置または範囲において監視制御部27で監視することにより、上に述べたような種々の不具合を検出することが可能である。
例えば、x軸方向の位置または範囲に対して、上限のしきい値および/または下限のしきい値を設定しておき、その範囲内であれば良の判定を行う。
また、ピストンPSのリングRGがシリンダブロックCBに入る際に、シリンダボアCRの入り口の面取り部でリングRGに負荷がかかり、リングRGの個数に応じて荷重が上昇する。ピストンPSの挿入における良否の判定は、ピークホールドや波形面積比較などで判定することが可能である。
また、ピストンPSのリングRGの有無の検出を行うために、挿入治具12にシリンダブロックCBの入り口の面取り形状のような段差などを設け、リングRGに適度な負荷が加わるようにしてもよい。シリンダブロックCBにピストンPSを挿入する際に、シリンダブロックCBのボアと挿入治具12の内径との芯合わせが必要であり、これが行われていないとリングRGがシリンダブロックCBに入る際にひっかかるため挿入できない。本実施形態のピストン挿入装置1では、対象となるワークであるシリンダブロックCBそのものを利用する。
つまり、上に述べたように、挿入治具12は、半径方向に微小距離だけ移動可能となっており、シリンダブロックCBのボアを基準として一定量フローティング状態となっている。通常、シリンダブロックCBのシリンダボアCRの入り口およびピストンPSのスカート部は、面取りが施されている。この面取りによって、シリンダボアCRにピストンPSのスカート部がなじんで入り込む。その際に、挿入治具12もピストンPSに追従してフローティングするので、シリンダボアCRに対して芯が揃うこととなる。
換言すれば、チャック装置13によって把持されたピストンPSが挿入治具12からシリンダボアCRに挿入されるときに、シリンダボアCRの入り口に設けられた面取りとピストンPSに設けられた面取りとによってこれらの間の芯合わせが行われるとともに、その芯合わせに追従して挿入治具12またはチャック装置13が半径方向に微小距離だけ移動するように構成されている。
このように、本実施形態のピストン挿入装置1では、シリンダボアCRやコンロッドガイド17などの固定部分を基準として、挿入治具12およびチャック装置13がフローティング可能な構造とし、一連の挿入動作を安定して行えるようにしている。
さらに、一連の挿入動作の速度は、サーボモータや速度可変機能付きシリンダなどを用いて可変できるようにするのがよい。ピストンPSの挿入途中で中間停止させ、チャック装置13の開閉を行わせ、また箇所に応じて適当な速度変化を与えることにより、ピストンPSのリングRGのチェック、ピストンPSの傷付き防止、サイクルタイムの短縮などを図ることが可能である。
また、本実施形態のピストン挿入装置1では、押し棒15の動作に関連して過負荷保護装置70が設けられており、荷重センサLC1に過負荷が加わることもないし、ピストンPSの挿入に必要な正味の力でピストンをシリンダボアCRに押し込むことができる。挿入それ自体には大きな力を必要としないので、万が一挿入の途中でピストンPSやリングRGが引っ掛かった場合でもこれらを傷付けたり、リングRGを折りながら無理やり挿入していくといったことも防止される。
また、過負荷保護装置70が設けられているので、過負荷保護装置70の作動レベルをピストンPSの挿入に必要な力のみに設定しておくことにより、挿入時におけるリングRGの折れやシリンダブロックCBの傷付きなどを防止することができる。
また、チャック装置13の把持力およびストロークを管理することによって、リングRGの装着の有無の判定、リングRGがずれた状態でチャックしていないか否かなどを監視制御部27で監視することができる。
このように、本実施形態のピストン挿入装置1は、自動車用エンジン、その他のエンジンなどの組み立てラインにおいて、ピストンPSをシリンダブロックCBに円滑に挿入することができ、リングRGの折れや異常な負荷を容易に検出することのできる。しかも、装置全体の構造がシンプルであり、サイクルタイムの短縮を図ることも可能である。
上の実施形態において、基台11、挿入治具12、チャック装置13、上昇移動装置14、押し棒15、荷重制限装置16、コンロッドガイド17、ガイド移動装置18、またはピストン挿入装置1の全体または各部の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明に係るピストン挿入装置の全体の構成を示す正面図である。 ピストン挿入装置の一部を拡大して示す図である。 挿入治具の近辺を拡大して示す図である。 基台および挿入治具を示す図である。 他の例の挿入治具を示す図である。 チャック装置および荷重制限装置の要部を示す図である。 チャック装置の要部を拡大して示す図である。 第2の荷重センサの近辺を拡大して示す図である。 チャック装置の爪部材を拡大して示す図である。 ガイド装置を拡大して示す図である。 ピストン挿入装置によるピストンの挿入の様子を示す図である。 ピストン挿入装置によるピストンの挿入の様子を示す図である。 ピストン挿入装置によるピストンの挿入の様子を示す図である。 ピストン挿入装置における荷重センサの出力信号の例を示す図である。 ピストン挿入装置における荷重センサの出力信号の他の例を示す図である。 ピストンの例を示す図である。 基台の上に載置されたシリンダブロックの例を示す正面図である。 シリンダブロックの例を示す側面図である。 空気圧シリンダの圧力を制御するための空気圧回路の例である。
符号の説明
1 ピストン挿入装置
11 基台
12 挿入治具
13 チャック装置
14 上昇移動装置(押し棒移動装置、チャック移動装置)
15 押し棒
16 荷重制限装置
17 コンロッドガイド
18 ガイド移動装置
26 同期制御部
27 監視制御部
41 貫通穴
51 爪部材
51a 凹部(リング押当部)
61 基板(押し棒移動装置)
62 空気圧シリンダ
LC1 荷重センサ
LC2 荷重センサ(第2荷重センサ)
CB シリンダブロック
CR シリンダボア
PS ピストン
RD コンロッド

Claims (6)

  1. シリンダブロックに設けられたシリンダボアにピストンを挿入する装置であって、
    前記シリンダボアにおけるピストンの挿入側が下方に向く姿勢で前記シリンダブロックをセットするための基台と、
    前記シリンダボアと同じ内径の貫通穴を有し、前記基台に前記シリンダブロックがセットされたときに前記シリンダボアの下方において前記貫通穴が前記シリンダボアに連続するよう、前記基台に取り付けられた挿入治具と、
    前記挿入治具の下方に配置され、前記ピストンを外周側から把持するための爪部材が設けられたチャック装置と、
    前記チャック装置によって前記ピストンが把持されたときに前記チャック装置を上昇移動させて前記挿入治具の貫通穴に前記ピストンを挿入するためのチャック移動装置と、
    前記チャック装置を貫通して前記貫通穴に挿入されたピストンの下面に当接するように設けられた押し棒と、
    前記押し棒を上昇移動させて前記貫通穴に挿入されたピストンを前記シリンダボアに挿入する押し棒移動装置と、
    前記ピストンに組み付けられたコンロッドのネジ穴に係合して当該コンロッドの姿勢を保持するために、前記シリンダボアを上方から貫通可能に設けられたコンロッドガイドと、
    前記コンロッドガイドを昇降移動するためのガイド移動装置と、
    前記押し棒の上昇移動と前記コンロッドガイドの上昇移動とが同期するように前記押し棒移動装置と前記ガイド移動装置とを同期制御する同期制御部と、
    前記押し棒に加わる軸方向の荷重を検出するための荷重センサと、
    前記荷重センサの検出信号に基づいて前記ピストンの挿入の良否を判定する監視制御部と、
    を有し、
    前記挿入治具は、その軸心位置が前記シリンダボアの軸心と同軸状であってかつ半径方向に微小距離だけ移動可能に取り付けられており、
    前記チャック装置は、その軸心位置が前記シリンダボアの軸心と同軸状であってかつ半径方向に微小距離だけ移動可能に取り付けられており、
    前記チャック装置によって把持された前記ピストンが前記挿入治具の貫通穴から前記シリンダボアに挿入されるときに、前記シリンダボアの入り口に設けられた面取りと前記ピストンに設けられた面取りとによってこれらの間の芯合わせが行われるとともに、その芯合わせに追従して前記挿入治具または前記チャック装置が半径方向に微小距離だけ移動するように構成され、
    前記チャック移動装置は、
    前記押し棒移動装置が前記チャック装置を上昇移動させるために共通に用いられ、かつ、前記チャック装置を上昇移動させて前記挿入治具の貫通穴へピストンを挿入する際に所定以上の軸方向の荷重が加わったときに当該チャック装置の上昇移動が停止するよう、荷重制限装置を介して前記チャック装置が前記押し棒移動装置に取り付けられている、
    ことを特徴とするピストン挿入装置。
  2. 前記荷重制限装置として空気圧シリンダが用いられており、
    前記空気圧シリンダには、前記チャック装置を上昇移動させて前記荷重制限装置に設けられた規制ロッドが前記基台に対して当接するまでは高圧の圧縮空気が供給され、当接した後は低圧の圧縮空気が供給されるようになっている、
    請求項記載のピストン挿入装置。
  3. 前記監視制御部は、前記ピストンに取り付けられた1つまたは複数のリングが前記シリンダボアの開口部を通過するときの前記荷重センサのそれぞれの検出信号が所定のレベル範囲内であるか否かによって前記良否を判定する、
    請求項または記載のピストン挿入装置。
  4. 前記チャック装置に加わる軸方向の荷重を検出するための第2荷重センサが設けられ、
    監視制御部は、前記荷重センサおよび前記第2荷重センサの検出信号に基づいて前記ピストンの挿入の良否を判定するように構成されている、
    請求項記載のピストン挿入装置。
  5. 前記爪部材は、複数個が、軸心位置を中心として半径方向に移動して前記ピストンの外周面を把持するように設けられており、
    それぞれの爪部材の内側の把持面には、前記ピストンの外周面に当接する把持部と、前記ピストンに取り付けられたリングの外周面に当接してリングをセンタリングさせるためのリング押当部とが設けられ、
    前記リング押当部は、複数のリング押当部で仮想的に形成される円周面の直径が把持部で仮想的に形成される円周面の直径よりも大きくなるように形成されている、
    請求項または記載のピストン挿入装置。
  6. 前記押し棒移動装置および前記ガイド移動装置として、いずれも、電気モータを用いたリニア駆動装置が用いられている、
    請求項ないしのいずれかに記載のピストン挿入装置。
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