JPH079271A - ピストン挿入装置 - Google Patents

ピストン挿入装置

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JPH079271A
JPH079271A JP5155422A JP15542293A JPH079271A JP H079271 A JPH079271 A JP H079271A JP 5155422 A JP5155422 A JP 5155422A JP 15542293 A JP15542293 A JP 15542293A JP H079271 A JPH079271 A JP H079271A
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JP
Japan
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piston
cone
vibration
cylinder
hole
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JP5155422A
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English (en)
Inventor
Kenichi Takahashi
健一 高橋
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の主要な目的は、ピストンの挿入異常の
発生を確実にかつ自動的に検出できるようなピストン挿
入装置を提供することにある。 【構成】筒穴2の上端開口部3に接続される挿入コーン
20と、挿入コーン20の真上に配されるセットコーン
21と、押込みヘッド22と、振動検出手段23と、判
別手段24を備えている。挿入コーン20は、筒穴2の
軸線方向に連なるピストン案内孔25を有している。セ
ットコーン21は、ピストン5が収容されるピストン収
容孔26を有している。押込みヘッド22は、セットコ
ーン21に収容されたピストン5を挿入コーン20の上
方からシリンダブロック1の筒穴2に押込むものであ
る。振動検出手段23は、挿入コーン20に取付けられ
るセンサ28を備えている。判別手段24は、振動検出
手段23によって検出された挿入コーン20の振動が所
定のレベルを越えた時にピストン挿入異常が生じたと判
断するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのシリンダブ
ロックの筒穴にピストンを挿入するためのピストン挿入
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等のエンジンの自動組
立ラインにおいて、シリンダブロックの筒穴(シリンダ
ボア)にピストンを挿入するための装置が提案されてい
る。この種のピストン挿入装置は、図14に概念的に示
したように、シリンダブロック1の筒穴2の上端開口部
3に接続される挿入コーン4と、予めピストン5が収容
されていて挿入コーン4の上端開口部6の真上に設けら
れるセットコーン7と、セットコーン7の上方からセッ
トコーン7と挿入コーン4に挿入される押込みヘッド8
などを備えている。この押込みヘッド8は、エアシリン
ダ等の流体圧アクチュエータによって上下方向に直線的
に駆動され、この押込みヘッド8によってピストン5が
セットコーン7から挿入コーン4を経て筒穴2に押込ま
れるようになっている。
【0003】シリンダブロック1と挿入コーン4の接続
部分を図15に示す。ピストン5はトップリング10と
セカンドリング11とオイルリング12等のピストンリ
ングを備えており、このピストン5が筒穴2に挿入され
る際に、各リング10〜12が挿入コーン4の内周面を
軸線方向に直線的に摺動しながら筒穴2へと移動してゆ
く。従ってピストン5の挿入を円滑に行うためには、挿
入コーン4の中心と筒穴2の中心が一致していることが
肝要である。
【0004】このため挿入コーン4の下端部には、筒穴
2に対する挿入コーン4の中心出しを容易にするための
突起(くちばし部)13が挿入コーン4の円周方向に連
続して設けられており、この突起13が筒穴2の面取り
部14の内側に入るようにしている。この突起13は、
ピストン5が挿入コーン4から筒穴2に移動する際にピ
ストンリング10〜12が面取り部14に向って広がる
ことを防ぐ役目も果たしている。
【0005】上記ピストン挿入装置において、何らかの
原因によって、挿入コーン4の中心が筒穴2の中心に対
して許容値以上のずれを生じていると、ピストン5を挿
入する際に、ピストン5のスカート部の縁が筒穴2の上
端開口部3にかじりこんでピストン5や筒穴2が損傷し
たり、ピストンリング10〜12が筒穴2の上端開口部
3に引っ掛かるなどしてリング折れを生じることがあ
る。特に、サイドレール12aは薄いため損傷しやす
い。このため、ピストンの挿入異常を検出する必要があ
る。
【0006】ピストンの挿入異常を検出する手段とし
て、図14に示すように、圧縮コイルばね16等の弾性
部材を介して押込みヘッド8を押すようにし、ピストン
5が筒穴2の上端開口部3などに引っ掛かった時に、ば
ね16が所定量以上撓んだことを近接スイッチ17によ
って検出することにより、ピストンの挿入異常を検出す
ることが考えられた。また、ピストンの挿入開始から挿
入完了までに要した時間を監視し、挿入時間が所定値を
越えた時に、挿入異常が発生したと判断する検出手段も
提案された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの検出手段も、ピストンの軽度の挿入異常によって
生じた筒穴の傷つきや、かじりの発生、リング損傷等の
不具合を検出することができない場合があるため、現実
的にはピストン挿入後に検査員による全数目視チェック
を行わざるをえなかった。このため検査に時間がかかる
とともに人手が必要であり、エンジン組立ラインの完全
自動化の妨げになっている。従って本発明の目的は、ピ
ストンの挿入異常の発生を確実にかつ自動的に検出でき
るような検出手段を備えたピストン挿入装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を果たすために
開発された本発明は、図1に概念的に示したように、シ
リンダブロック1の筒穴2にピストン5を挿入するため
のピストン挿入装置であって、挿入コーン20と、セッ
トコーン21と、押込みヘッド22と、振動検出手段2
3と、判別手段24などを備えている。
【0009】挿入コーン20は、シリンダブロック1の
筒穴2の上端開口部3に接続されるものであり、筒穴2
の軸線方向に連続するピストン案内孔25を有してい
る。ピストン案内孔25の上部は、セットコーン21内
のピストン5を挿入コーン20に容易に挿入できるよう
に、上端開口部27に向って内径が少しずつ大きくなる
ような傾斜したテーパ面25aとしてある。
【0010】セットコーン21は、挿入コーン20の上
端開口部27の真上に配置されるものであり、このセッ
トコーン21にはピストン5を収容するためのピストン
収容孔26が設けられている。押込みヘッド22は、セ
ットコーン21の上方からセットコーン21に挿入さ
れ、セットコーン21内のピストン5を挿入コーン20
を経て筒穴2に押込む。振動検出手段23は、挿入コー
ン20の側面壁に取付けられるセンサ28と、センサ2
8に接続されたコントローラ29とを備えていて、挿入
コーン20に生じる振動を検出するようになっている。
【0011】センサ28は、挿入コーン20の径方向に
生じる振動を検出するものでよく、コントローラ29を
介してFFTアナライザ等の振動解析機能を有する判別
手段24やシーケンサなどに接続される。振動波形ピー
クレベル等を検出するための判別手段24は、振動検出
手段23によって検出された挿入コーン20の振動を所
定の基準値と比較し、基準レベルを越える振動であるか
否かを判断する。
【0012】
【作用】図1に示されるように、筒穴2の上端開口部3
に挿入コーン20を乗せ、予めピストン5を入れておい
たセットコーン21を、挿入コーン20の真上に位置さ
せる。そして押込みヘッド22をセットコーン21の上
方からエアシリンダ等によって降下させる。この押込み
ヘッド22によって押されたピストン5は、挿入コーン
20のピストン案内孔25を通って筒穴2に挿入され
る。
【0013】このピストン挿入時に、ピストン5のスカ
ート部やピストンリングなどが筒穴2に引っ掛かるなど
してピストン5の挿入に障害が生じると、挿入コーン2
0の径方向に振動が生じる。この振動は、振動検出手段
23による加速度ピックアップによって瞬時に測定さ
れ、振動が基準レベルを越えた時に、ピストンの挿入異
常が生じたとの判断が判別手段24によってなされる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図2ない
し図13を参照して説明する。図2に示すように、本実
施例のピストン挿入装置40は、工場等の建屋内に設置
された基枠を構成するフレーム41と、このフレーム4
1の上部に設けられた昇降ユニット42と、昇降ユニッ
ト42の下方に設けられたワーク保持ユニット43など
を備えている。ワーク保持ユニット43の下方に、パレ
ット等のエンジン受け台45に乗せられたシリンダブロ
ック1が移送されてくる。
【0015】図3に示すようにこの実施例のピストン挿
入装置40は、エンジンの形式等に応じて2種類のシリ
ンダブロックの筒穴間ピッチに対応できるよう、左右一
対の2種類のワーク保持ユニット43,43′を備えて
いる。これら2種類のワーク保持ユニット43,43′
は、垂直軸46を中心にターンテーブル状に180°回
転させることが可能であり、昇降ユニット42の下にい
ずれのワーク保持ユニット43,43′も速やかに移動
させることができるようになっている。
【0016】ワーク保持ユニット43は、シリンダブロ
ック1の筒穴数に応じた数(例えば4個)の挿入コーン
20とセットコーン21を、それぞれ筒穴2の真上に保
持するためのものである。図4に示されるように、挿入
コーン20はベースプレート50に支持され、セットコ
ーン21は可動プレート51に支持されるようになって
いる。各挿入コーン20の配置間隔Pは、シリンダブロ
ック1の筒穴間ピッチに対応させてある。図5に示され
るように挿入コーン20の両側に鍔部52が設けられて
いる。
【0017】図6に示すように、挿入コーン20の鍔部
52は、油圧等を利用したクランプ機構53によってベ
ースプレート50に固定することができる。このクラン
プ機構53による固定を解除すると、挿入コーン20は
径方向にある程度動くことができる。従ってこの挿入コ
ーン20は、後述するピストン押込み機構70によって
筒穴2に対する中心合わせがなされたのちに、クランプ
機構53によって固定されるようになっている。挿入コ
ーン20の下端部には筒穴2に対する中心出しを容易に
するための突起(くちばし部)54が挿入コーン20の
円周方向に連続して設けられており、この突起54が筒
穴2の上端開口部3の面取り部14の内側に入るように
している。
【0018】図2に示すように、各挿入コーン20の側
面に、それぞれ振動検出用のセンサ28が設けられてい
る。このセンサ28は、図1に示すようにコントローラ
29を介してFFTアナライザ等の振動解析機能を備え
た判別手段24に接続されている。この判別手段24
は、後述するように、所定レベル以上の振動波形ピーク
レベルが検出された時に、ピストン5の挿入動作に異常
が生じたと判断するようになっている。
【0019】図6に示されるようにセットコーン21
は、可動プレート51に設けられたコーン挿入孔55に
挿入された状態で、適宜の固定手段56によって固定さ
れる。可動プレート51は、水平方向に延びるガイドレ
ール57に沿って、図3に2点鎖線で示す位置まで引出
すことができ、この位置まで引出した時に、予めピスト
ン5を入れておいたセットコーン21を可動プレート5
1に挿着できるようになっている。
【0020】図示例のセットコーン21は、その側面に
軸線方向に沿う切欠部60を有しており、この切欠部6
0を通じて、ピストン通過検出用アーム61の先端部が
セットコーン21の内側に突出している。このアーム6
1は、軸62を回転中心として図6中の矢印R方向に回
動でき、ピストン5がセットコーン21から挿入コーン
20に移動する際にピストン5がアーム61に触れるこ
とによってアーム61が矢印R方向に動くため、このア
ーム61の動きを検出するセンサ(図示せず)により、
ピストン5が通過したことがわかる。
【0021】図2等に示すように、昇降ユニット42
は、押込みヘッド22を有する4台のピストン押込み機
構70を昇降ベース71に互いに平行に配置したもので
あり、各押込み機構70は、シリンダブロック1の筒穴
間ピッチに応じた間隔で配置されるように、各々独立し
て水平方向に移動できるようになっている。各ピストン
押込み機構70の構造は、4台とも実質的に同等である
が、押込みヘッド22の長さに長短2種類ある。つま
り、シリンダブロック1に設けられたクランクシャフト
73のピストン連設棒取付部の高さに応じて、最適な深
さまでピストン5を押込むことができるように、押込み
ヘッド22の長さが設定されている。
【0022】昇降ベース71は、垂直方向に延びるガイ
ドレール72に沿って移動可能であり、エアシリンダ等
の昇降駆動用シリンダ75によって、ピストン5の挿入
ストロークに応じた長さ分だけ上下方向に駆動される。
従ってこの昇降ベース71が上下方向に動くと、各押込
み機構70が昇降ベース71と一緒に昇降することにな
る。
【0023】図7に示されるように、各ピストン押込み
機構70は、昇降ベース71に設けられた垂直方向のガ
イド筒80と、このガイド筒80にベアリング81を介
して上下方向に移動自在に挿入された中空の昇降ロッド
82と、この昇降ロッド82の下端に連結された押込み
ヘッド22と、昇降ロッド82の中心部を軸線方向に貫
通するセンタ軸83と、センタ軸83を上下方向に動か
すアクチュエータ84と、ガイド筒80の下方に設けら
れたコイルばね等の付勢部材85と、押込みヘッド22
に設けられた径方向押圧部材86などを備えている。付
勢部材85の下端側にスライダ87が設けられている。
スライダ87は押込みヘッド22の上端面に対向してい
る。
【0024】径方向押圧部材86は、押込みヘッド22
の周方向に等間隔で例えば3箇所に設けられている。径
方向押圧部材86の内面側にカム部90が設けられてい
る。カム部90は、センタ軸83の下端に設けられたカ
ム駆動部材91と対向しており、センタ軸83が図7の
状態から上方に引上げられた時に、カム部90がカム駆
動部材91によって押されることにより、径方向押圧部
材86が矢印F方向に移動し、押込みヘッド22の見か
け上の外径が広がるようになっている。
【0025】次に、上記実施例装置40の動作について
説明する。図2に示されるように、ワーク保持ユニット
43の下側にシリンダブロック1を搬入する。そしてこ
のシリンダブロック1にピストン5を挿入する前に、ピ
ストン押込み機構70を利用して筒穴2に対する挿入コ
ーン20の中心出しが行われる。
【0026】筒穴2に対する挿入コーン20の中心出し
を行う場合、セットコーン21を可動プレート51から
外しておく。また、クランプ機構53による挿入コーン
20の固定を解除しておくことにより、挿入コーン20
が径方向に動ける状態にしておく。そして昇降駆動用シ
リンダ75によって昇降ユニット42を降下させ、押込
みヘッド22の径方向押圧部材86を挿入コーン20と
筒穴2との接続部分まで挿入する。そしてアクチュエー
タ84によってセンタ軸83を相対的に上昇させ、カム
駆動部材91によって径方向押圧部材86を挿入コーン
20の内面と筒穴2の内面に押付ける。
【0027】こうすることにより、筒穴2の中心と挿入
コーン20の中心が一致するため、筒穴2の内面と挿入
コーン20の内面が連続するようになる。そののち、ア
クチュエータ84によってセンタ軸83を下げて径方向
押圧部材86を引っ込めたのち、昇降ユニット42を上
昇させることによって、押込みヘッド22を元の待機位
置まで上昇させる。
【0028】そののち、予めピストン5を収容しておい
たセットコーン21を可動プレート51の所定位置にセ
ットする。そして再び昇降駆動用シリンダ75によって
昇降ユニット42を降下させ、押込みヘッド22によっ
てピストン5を筒穴2に向って押下げる。これにより、
ピストン5は挿入コーン20のピストン案内孔25を通
って筒穴2の所定位置まで挿入される。
【0029】ピストン5が筒穴2に挿入される際に、挿
入コーン20に生じた振動がセンサ28によって検出さ
れ、判別手段24によって振動波形ピークレベル等が測
定される。図8〜図11は、上記実施例装置40と同等
の構造の試験機を使って、シリンダブロック1の4箇所
の筒穴2に1つずつピストン5を挿入した場合につい
て、センサ28の取付け位置を変えてピストン挿入時の
振動波形を検出したものである。この試験機の駆動用シ
リンダ75の空気圧の一例は4kg/cm2 、ピストン挿入
速度は0.31m/sec である。
【0030】図8は、センサ28を上記実施例と同様に
挿入コーン20の側面壁に取付け、この挿入コーン20
を使ってピストン5が正常に挿入された場合の振動波形
の一例を示している。この時の振動波形ピークレベルは
15〜30G程度であった。図9はピストン5が挿入される
筒穴2の近傍のシリンダブロック1の側面壁にセンサ2
8を取付け、ピストン5が正常に挿入された場合の振動
波形を示している。この場合、挿入コーン20にセンサ
28を設けた場合(図8)とほぼ同様の振動波形が得ら
れた。
【0031】図10は、ピストン5を挿入する筒穴2の
隣りの挿入コーン20にセンサ28を設けた場合に、ピ
ストン5が正常に挿入された時の振動波形であるが、振
動は実質的に検出されなかった。つまり、挿入コーン2
0にセンサ28を設ければ、隣りの筒穴にピストンを挿
入した時の振動を拾わずにすむことが確認された。この
ため、シリンダブロック1の全ての筒穴2に同時にピス
トン5を挿入する場合において、互いに隣接する筒穴の
振動の影響を受けることがなく、各挿入コーン20に設
けたセンサ28によって互いに独立した正常な検出が可
能であることも判った。
【0032】これに対し、ピストン5を挿入する筒穴2
の隣りに位置する筒穴2のシリンダブロック壁面にセン
サ28を取付けた場合には、図11に示されるように隣
りの筒穴のピストン挿入時の振動を拾ってしまうことが
判った。すなわちこのセンサ28は、シリンダブロック
1に設けるよりも、挿入コーン20に設ける方が正確な
検出が行えるのである。
【0033】図12は、挿入コーン20の中心と筒穴2
の中心を故意にずらした状態でピストン5を挿入し、ピ
ストン5に「かじり」を生じさせた時の振動波形を示し
ている。この場合、ピストン5の挿入に伴って大きな振
動波形ピークレベルが現れている。また、図13は、オ
イルリングのサイドレール12a(図15参照)が破損
するような状況のもとでピストン5を挿入した時の振動
波形を示している。この場合、挿入初期にピストン5の
かじりによって現れるピーク波形と、サイドレール破損
時に生じる二次的なピーク波形が観察された。
【0034】本発明者の行った上記の試験では、正常挿
入時の振動波形ピークレベルが15〜30G、挿入異常時
(ピストンかじり時)の振動波形ピークレベルが44〜50
G、ピストンリング折れ時には59G以上の大きな振動波
形が観察された。従ってこの場合、一例として振動波形
ピークレベルが37G未満の時に挿入正常、37G以上の時
に挿入異常との判断を出すように、判別手段24におけ
る判断基準値の設定を行えばよい。
【0035】上述した理由により、挿入コーン20にセ
ンサ28を取付けることによって、ピストン5の挿入異
常を正確に検出できることが確認された。なお、本実施
例で述べたような振動検出用センサ28による検出手段
に加えて、例えば、ピストン挿入時の付勢部材85の撓
みの大きさを検出するとか、ピストン挿入時に押込みヘ
ッド22に加わる荷重をロードセルによって検出し、前
記センサ28による振動レベルの検出結果と組合わせる
ことにより、挿入異常を検出することも可能である。あ
るいは、ピストンの挿入が開始されてから挿入完了まで
に要する時間を監視することにより、前記センサ28に
よる振動レベルの検出結果と組合わせてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ピストンの挿入異常を
自動的に検出することができるだけでなく、ピストンリ
ングが僅かに損傷したり筒穴の内面が僅かに損傷する程
度の挿入異常も確実に検出することができるため、従来
必要とされていた目視による全数チェックが不要とな
り、高品質のエンジンを能率良く組立てる上で大きな効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるピストン挿入装置の概念図。
【図2】本発明の一実施例を示すピストン挿入装置の正
面図。
【図3】図2に示された装置の側面図。
【図4】図2に示された装置のセットコーンと挿入コー
ン等を示す正面図。
【図5】図2に示された装置の挿入コーンの平面図。
【図6】図2に示された装置のセットコーンと挿入コー
ン等を示す縦断面図。
【図7】図2に示された装置の昇降ユニットの縦断面
図。
【図8】センサを挿入コーンに設けた場合の正常挿入時
の振動波形を示す図。
【図9】センサをシリンダブロックに設けた場合の正常
挿入時の振動波形を示す図。
【図10】センサを隣りの挿入コーンに設けた場合の振
動波形を示す図。
【図11】センサを隣りの筒穴のシリンダブロック壁に
設けた時の振動波形を示す図。
【図12】ピストンかじりを生じた時の振動波形を示す
図。
【図13】ピストンリング折れを生じた時の振動波形を
示す図。
【図14】従来の検出手段を備えたピストン挿入装置の
概略断面図。
【図15】挿入コーンとシリンダブロックの接続部分を
示す断面図。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…筒穴、3…筒穴の上端開口
部、5…ピストン、10〜12…ピストンリング、20
…挿入コーン、21…セットコーン、22…押込みヘッ
ド、23…振動検出手段、24…判別手段、25…ピス
トン案内孔、26…ピストン収容孔、27…挿入コーン
の上端開口部、28…センサ、40…ピストン挿入装
置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのシリンダブロックの筒穴にピス
    トンを挿入するためのピストン挿入装置であって、 上記シリンダブロックの筒穴の上端開口部に接続されか
    つ上記筒穴の軸線方向に連なるピストン案内孔を有する
    挿入コーンと、 上記ピストンが収容されるピストン収容孔を有しかつ上
    記挿入コーンの上端開口部の真上に設けられるセットコ
    ーンと、 上記セットコーンに収容されたピストンをこのセットコ
    ーンから上記挿入コーンを経て上記シリンダブロックの
    筒穴に押込む押込みヘッドと、 上記挿入コーンに取付けられるセンサを備えていてこの
    挿入コーンに生じる振動を検出する振動検出手段と、 上記振動検出手段によって検出された振動が所定のレベ
    ルを越えた時にピストンに挿入異常が生じたと判断する
    判別手段と、 を具備したことを特徴とするピストン挿入装置。
JP5155422A 1993-06-25 1993-06-25 ピストン挿入装置 Pending JPH079271A (ja)

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