JP4744005B2 - カテーテル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、血管内において種々の処置を行うための診断具または治療具、さらには血管内狭窄部を治療するために、狭窄部を拡張し、狭窄部末梢側における血流の改善を図るための拡張カテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マイクロカテーテルの台頭により、従来のカテーテルでは不可能とされてきた微小血管あるいは脈管内の治療および診断が行えるようになってきている。マイクロカテーテルとしては、例えば、心筋梗塞あるいは狭心症に用いられる経皮的経管式冠状動脈血管形成術用カテーテル(以下、拡張カテーテル)がある。この血管形成術の進行中には、しばしばカテーテルを交換する必要がある。たとえば、バルーンサイズの変更、狭窄部分付近の診断、処置具の変更等の際に交換が必要となる。交換をする一つの方法として、長い交換用ガイドワイヤーを用いる方法があるが、長いワイヤーの操作は、時間がかかり、さらには2人以上の術者を必要とするため、扱いにくい。これに対処するために用いられているのが、「ラピッドエクスチェンジ」タイプのカテーテルであり、カテーテルの遠位部分のみがガイドワイヤーをたどる構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
公知のラピッドエクスチェンジタイプカテーテルは、内部にバルーンを膨張・収縮するための拡張用流体の流路を備える基部シャフトと、該基部シャフトの流路と連通する流路を備える可撓性の高い先端シャフトと、先端シャフトの先端部に取り付けられた膨張・収縮可能なバルーンと、ガイドワイヤーを挿通するためのガイドワイヤールーメンとから構成されている。
【0004】
この基部シャフトは、カテーテルを操作する際に手元に加えた押し込み力がよりダイレクトにカテーテルの先端部に伝達されるように、高剛性である方が要求される。
そこで近年、例えば特表平6−506124号公報に記載されているように、この基部シャフトに高強度の金属管を用いたラピッドエクスチェンジタイプのカテーテルが見られるようなった。
【0005】
しかし、この金属管は高剛性であり、かつ細径、肉薄に形成できるため上記拡張用流体が通る流路を広く確保できるという長所を持っている反面、折れ曲がり(キンク)を生じ易く、折れ曲がった(キンクした)部分を元通りにしようとするとこの部分が破断する虞れがある。
【0006】
また、高剛性の基部シャフトと柔軟な先端シャフトとを仮にそのまま接続してカテーテルを構成すると、これらのシャフトの間でカテーテルの剛性が急激に変化する。このような剛性の急変が存在すると、生体内の目的部位へ導入される途中の曲がりくねった血管内を通過する際にカテーテルが急激に曲がり、剛性の急変した部分に応力が集中して、きわめて高い確率で折れ曲がり(キンク)が発生するという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、金属管からなる基部シャフトを備え、かつ折れ曲がり(キンク)の虞れがない、耐キンク性に優れた拡張カテーテルおよびカテーテルを提供することである。また本発明の目的は、剛性の高い基部シャフトと柔軟な先端シャフトとの間の剛性の急変を緩和でき、全長にわたって耐キンク性にすぐれたカテーテルを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の拡張カテーテルは、金属管からなる基部シャフトと、該基部シャフトより先端側に設けられ、前記基部シャフトより剛性が低い先端シャフトと、前記基部シャフトと前記先端シャフトとの間に位置し、かつ前記基部シャフトと流体連通可能なチューブ状の中間部分と、前記基部シャフトの基端付近に取り付けられ、圧力付与装置を取り付け可能なハブと、前記先端シャフトの先端付近に取り付けられ、前記ハブより圧力が印加されるバルーンと、前記バルーンよりも先端側に先端側開口部および前記バルーンよりも基端側に基端側開口部を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えた拡張カテーテルであって、前記基部シャフトの基端部内に設けられ、前記基部シャフト若しくは前記ハブに取り付けられた補強体を備えており、前記補強体の外径は、前記基部シャフトの内径より小さく、前記補強体の先端が前記基部シャフトの先端よりも基端側に位置していることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、金属管からなる基部シャフトの基端部内に補強体を設けることにより、基部シャフトに耐キンク性が付与される。これにより、金属管の基部シャフトがきわめて折れ曲がり(キンク)を発生し難くなり、また基部シャフトが仮にキンクした場合でも、破断にまでは至らなくなる。
【0011】
前記基部シャフトの先端部は、前記基部シャフトの基端部よりも剛性が低くなっていることが好ましい。さらに、前記基部シャフトの先端部の剛性を該先端部の先端側で小さく、該先端部の基端側で大きくすることにより、基部シャフト侵入部の剛性が緩やかに変化するようにするとより好ましい。
【0012】
前記基部シャフトの先端部は、螺旋状のスリットを有していることが好ましい。さらに、前記螺旋状のスリットのピッチを該スリットの先端側で短く、基端側で長くすることにより、基部シャフト侵入部の剛性が緩やかに変化するようにするとより好ましい。
【0013】
そして、前記補強体の先端を前記基部シャフトの先端よりも基端側に位置させ、インフレーションルーメンを広く確保することが好ましい。特に、基部シャフトの先端部の剛性を基部シャフトの基端部よりも低くし、前記補強体の先端を基部シャフトの先端より基端側に位置させることにより、基部シャフト先端部の柔軟性が補強体によって阻害されることがなく、カテーテルを構成するシャフトの剛性を基端側から先端側にかけて徐々に変化させることができ、カテーテル全長にわたって耐キンク性を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の拡張カテーテルの実施例を図面を参照して説明する。
【0015】
図1は本発明の拡張カテーテルの一実施例の外観図である。図2は図1の拡張カテーテルの一部を破断し、基部シャフトの一部を省略し、主要構成部材を拡大して示す外観図である。図3は基部シャフトを示す外観図である。図4は中間部分、基部シャフトの先端部および先端シャフトの基端部を示す断面図である。図5は、基部シャフトの基端部およびハブを示す断面図である。
【0016】
図1および図2に示されるように、拡張カテーテル1はいわゆるラピッドエクスチェンジ型のカテーテルであり、ガイドワイヤ2に沿って血管内に挿入される。拡張カテーテル1は、ハブ16、基部シャフト15、中間部分14、先端シャフト13、バルーン12、内管シャフト11および後述する補強体155(図5参照)からなっている。
【0017】
基端側のハブ16にはインフレーターの様な圧力印加装置と接続できるようにルアーテーパーが形成されている。ハブ16には金属製の管(金属管)からなる剛性の高い基部シャフト15が流体連通可能に接合されている。基部シャフト15には、血管形成術中に拡張カテーテル1をガイディングカテーテル(図示せず)に挿入した深度がどのくらいか容易に確認できるように深度マーカー151が設けられている。また、ハブ16の先端側であって基部シャフト15の外面上には、ハブ16と基部シャフト15との境界部分での折れ曲がり(キンク)を防止するための耐キンクプロテクター161が設置されている。後に詳細に説明するように、基部シャフト15の先端部は基部シャフト侵入部152となっている。
【0018】
基部シャフト15の先端側にはチューブ状の中間部分14が流体連通可能に設けられている。中間部分14の先端側には樹脂などの材質からなる比較的剛性の低い先端シャフト13が流体連通可能に設けられている。先端シャフト13の先端側にはバルーン12の基端部が流体連通可能に設けられている。
【0019】
先端シャフト13及びバルーン12の内部を内管シャフト11が貫通しており、先端シャフト13の内面と内管シャフト11の外面との間に、バルーン13の内部と連通する隙間(ルーメン)が形成されている。図示の構造では、内管シャフト11が先端シャフト13に対して同軸的に配置されており、これらの間に環状の隙間が形成されている。しかし、本発明では、内管シャフト11をほぼ全長にわたって先端シャフト13の中心軸に対して偏心した位置に配置してもよい。
【0020】
内管シャフト11の先端部は先端チップ111となっており、先端チップ111はバルーン12の先端より延長されており、先端チップ111はバルーン12の先端側と液密を保った状態で接合されている。一方、内管シャフト11の基端は中間部分14から先端シャフト13にかけての一部分に設けられたガイドワイヤ開口部141まで延長され、液密を保った状態で接合されている。図1に示したガイドワイヤ2は先端チップ111の先端開口を入口とし、ガイドワイヤ開口部141を出口として、内管シャフト11内に挿通される。バルーン12の内部の内管シャフト11周囲には造影マーカー121が設けられている。
【0021】
バルーン12は拡張させない状態では、内管シャフト11の外周に折り畳まれた状態になっている。バルーン12は拡張した状態では、中央部がほぼ円筒状になり血管の狭窄部を容易に拡張できる。なお、バルーン12の中央部は完全な円筒状になる必要はなく、多角柱状になってもよい。また、造影マーカー121は血管形成術中、X線透視下で狭窄部位へのバルーン12の位置決めを容易にするために設けられている。
【0022】
上述した構成を有する拡張カテーテル1において、ハブ16に取り付けられた圧力印加装置(図示せず)で圧力を印加すると、圧力媒体はハブ16から基部シャフト15、基部シャフト侵入部152、中間部分14、先端シャフト13と内管シャフト11との隙間を経てバルーン12に至り、バルーン12を拡張させることができる。なお、基部シャフト15、中間部分14、先端シャフト13、内管シャフト11及び各接合部分は、バルーン12が破裂する圧力以上の耐圧性能を有することはいうまでもない。
【0023】
図3を参照して基部シャフト15の構造をより詳細に説明する。図3に示すように、基部シャフト15はメインシャフト部153と、メインシャフト部153の先端部をスパイラルスリット加工することにより形成された基部シャフト侵入部152により構成されている。これにより、侵入部(基部シャフト15の先端部)152は基部シャフト15の基端部よりも剛性(曲げ剛性)が低くなっている。
【0024】
図3では、スパイラルスリットのピッチがスリットの先端部側では短く、基端部側では長くなっており、これらの間の部分ではピッチが先端へ向かうほど徐々に短くなっている。これにより、先端へ向かうほどスリットのピッチが狭くなっている。この基部シャフト侵入部152は、メインシャフト部153の先端部をレーザー加工することにより形成される。なお、スリットのピッチを先端に向かって狭くする構成としては、上記のようなもののほか、例えば、ピッチを先端に向かってスリットの基部から先端まで連続的または段階的(ステップワイズ)に狭くするようにしてもよい。
【0025】
また、本発明では、上記スパイラルスリットに代えて、例えば熱加工や、多数の細孔を設ける等の他の手法により、侵入部152(基部シャフト15の先端部)のみを他の部分より低い剛性に(柔軟に)形成してもよい。
【0026】
図4を参照して、中間部分14を中心として基部シャフト15の先端部および先端シャフト13の基端部の構造を示す。図4に示されるように、基部シャフト15の先端部の基部シャフト侵入部152は中間部分14内に延長して配置されており、中間部分14に設けられたガイドワイヤ開口部141まで延長されている。具体的には、中間部分14の外周方向における一部に内管シャフト11の基端部が固着されており、この内管シャフト11の基端開口が中間部分14の外部に露出して、ガイドワイヤ開口部141が形成されている。なお、ガイドワイヤ開口部141は基部シャフト15または先端シャフト13に設けてもよく、また中間部分14と先端シャフト13の境界部(接合部)に設けてもよい。
【0027】
このように中間部分14内部に基部シャフト侵入部152を配置することにより、中間部分14をメインシャフト部153より剛性が低く(柔らかく)、先端シャフト13より剛性が高く(硬く)なるようにすることができる。こうして、拡張カテーテル1を構成するシャフトの剛性を基端側から先端側にかけて徐々に変化させることができ、中間部分14が急激に曲がる際にも応力が1カ所に集中することがなく、キンクの発生を低減させることが可能である。
【0028】
以上のように、拡張カテーテル1の基部シャフト15(メインシャフト部153)の先端付近をレーザー加工等の一般的に行われる技術を用いてスパイラルスリット加工することにより、キンク防止の役割を果たす基部シャフト侵入部152が形成されている。このように簡便な工程でメインシャフト部153と一体化した基部シャフト侵入部152を形成することができ、比較的簡略化された工程でカテーテルを組み立てることができる。そして、基部シャフト侵入部152を中間部分14内部に配置することにより、中間部分14が急激に曲がる際にも応力が1カ所に集中することがなく、キンクの発生を効果的に低減できる。また、スパイラルスリットのピッチを先端部側で短く、基端部側で長く形成することにより、シャフト全体の剛性を緩やかに変化させることができ、キンクの発生をより効果的に低減できる。
【0029】
そして、本発明では、図5に示すように、基部シャフト15の基端部内に補強体155が設置されている。これにより、金属管からなる基部シャフト15に耐キンク性が付与され、基部シャフト15が容易に折れ曲がる(キンクする)ことがない。また、基部シャフト15が外力により急角度で曲げられて仮に折れ曲がり(キンク)を発生した場合でも、破断にまでは至らなくなり、カテーテル1の安全性が向上する。
【0030】
補強体155は、長尺の線材であり、基部シャフト15のインフレーションルーメン154の流路を妨げないように、インフレーションルーメン154の内径よりも小さい外径を有している。なお、必要に応じて、補強体155に熱加工を施すことにより、補強体155の剛性を適宜調整してもよい。
【0031】
図5では、補強体155の基端部は、溶接部153で基部シャフト15の内面に溶接により取り付けられている。これにより、補強体155が基部シャフト15内に固定される。なお、上記溶接に代えて、例えば接着剤による接着等により補強体155を基部シャフト15に取り付けても良い。
【0032】
補強体155の先端は、基部シャフト15の先端よりも基端側に位置させることが好ましい。これにより、基部シャフト15の先端側に補強体155が設置されない部分が形成され、インフレーションルーメン154の流路が広くなり、ハブ16から注入された圧力媒体をスムーズに流すことができる。一般的に、上述した基部シャフト15の折れ曲がり(キンク)は、カテーテルの手元部分すなわち基部シャフト15の基端部で起こることが多く、この部分に補強体155を設置することにより効果的に耐キンク性を付与することができる。特に拡張カテーテルの場合、基部シャフト15の先端側はカテーテル操作の間ガイディングカテーテル(図示せず)内に位置し、ガイディングカテーテルによってある程度補強されるので、ガイディングカテーテルの基端から露出する基部シャフト15の基端部に補強体155を設置することにより効果的に耐キンク性を付与することができる。
【0033】
また、上述のように基部シャフト侵入部152(基部シャフト15の先端部)の剛性を他の部分よりも低く(柔らかく)形成し、かつ補強体155の先端を基部シャフト15の先端より基端側に位置させる、より好ましくは侵入部152より基端側に位置させることにより、基部シャフト侵入部152(基部シャフト15の先端部)の柔軟性が補強体155によって阻害されることがなく、拡張カテーテル1を構成するシャフトの剛性を基端側から先端側にかけて徐々に変化させることができる。これにより、中間部分14が急激に曲がる際にも応力が1カ所に集中することがなく、キンクの発生を低減させることが可能である。
【0034】
基部シャフト15の外面とハブ16の内面との間の環状の空間内には、接着剤162が充填されている。これにより、基部シャフト15は、接着剤162を介してハブ16内に固定される。
【0035】
次に、本発明の拡張カテーテルを構成する各部材の材質および寸法などについてより詳細に説明する。
【0036】
基部シャフト15は、例えばNi−Ti系合金、真鍮、ステンレス(SUS)、アルミ等の金属から形成される。
【0037】
基部シャフト15のメインシャフト部153は、外径が約0.3mm〜3mm、好ましくは0.5mm〜1.5mm、肉厚が約10〜150μm、好ましくは20〜100μm、長さが300mm〜2000mm、好ましくは700mm〜1500mmのチューブである。
【0038】
基部シャフト15の基部シャフト侵入部152は、外径が約0.3mm〜3mm、好ましくは0.5〜1.5mm、肉厚が10〜150μm、好ましくは20〜100μm、長さが30〜200mm、好ましくは50〜180mmである。
【0039】
基部シャフト侵入部における螺旋状のスリットのピッチは図示の例のように先端部側で短く、基端部側で長くする場合において、先端部側で0.1〜10mm、好ましくは0.3〜2mm)であり、基端部側で1〜20mm、好ましくは2〜10mmである。また、螺旋スリットの幅は1mm以下、好ましくは0.01〜0.5mm程度である。
【0040】
補強体155の材質は、例えばNi−Ti系合金などの超弾性合金、真鍮、ステンレス(SUS)、アルミ等の金属を用いることが好ましい。なお、比較的剛性の高い材質であれば、ポリイミド、塩化ビニル、ポリカーボネート等の樹脂、を用いてもよい。
【0041】
補強体155の外径は、インフレーションルーメン154を確保する観点から、基部シャフト15の内径(インフレーションルーメン154の内径)より小さく設定する必要があり、約0.1〜2.0mm程度、好ましくは0.1〜1.2mm程度である。補強体155の長さは、上述したように補強体155の先端を基部シャフト15の先端よりも基端側に位置させる観点から、基部シャフト15より短いことが好ましく、約100〜1500mm程度、好ましくは200〜700mm程度である。
【0042】
先端シャフト13および中間部分14を構成する材料としては、例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物などを用いることができる。
【0043】
先端シャフト13および中間部分14は、外径が0.5〜1.5mm、より好ましくは0.7〜1.1mm、肉厚が25〜200μm、より好ましくは50〜100μm、長さは300〜2000mm、より好ましくは300〜1500mmのチューブである。
【0044】
先端シャフト13と中間部分14は同一のチューブで構成してもよく、先端シャフト用のチューブと中間部分用のチューブとを別々に用意して適宜つなぎ合わせた構成でもよい。
【0045】
内管シャフト11を構成する材料としては、ある程度可撓性を有するものが用いられる。例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂などの高分子材料またはこれらの混合物などを用いることができる。
【0046】
内管シャフト11は、外径が約0.1〜1.0mm、好ましくは0.3〜0.7mm、肉厚が約10〜150μm、好ましくは20〜100μm、長さが100〜2000mm、好ましくは200〜1500mmのチューブである。
【0047】
バルーン12の材質としては、血管の狭窄部を拡張できるように、ある程度の可塑性を有するものが好ましい。例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなど)、ポリオレフィンの架橋体、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレートなど)、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド(例えば、ナイロン11、ナイロン12など)、ポリアミドエラストマー(例えば、ポリエーテルエステルアミドなど)、フッ素樹脂などの高分子材料、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどを用いることができる。また、これら高分子材料を適宜ブレンドしたものや、これら高分子材料を適宜積層した積層フィルムも使用できる。二軸延伸ブロー成形法等により形成したバルーン12を先端シャフト13の先端側に取り付けた構成としてもよいし、先端シャフト13の先端部分に延伸ブロー成形などを施してバルーン12を一体に形成してもよい。
【0048】
バルーン12は、拡張されたときの円筒部分の外径が1.0〜10mm、好ましくは1.0〜5.0mm、長さが5〜50mm、好ましくは10〜40mmであり、全体の長さが10〜70mm、好ましくは15〜60mmである。
【0049】
造影マーカー12は、コイルスプリングまたはリングで形成することが好ましく、1個以上設けることができる。造影マーカー12の材質としては、X線造影性の高い材料、例えばPt、Pt合金、W、W合金、Au、Au合金、Ir、Ir合金、Ag、Ag合金などを用いることが好ましい。
【0050】
ハブ16の材質としては、例えばポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂などを用いることができる。
【0051】
耐キンクプロテクター161の材質としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなど)、ポリオレフィンの架橋体、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレートなど)、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、フッ素樹脂などの高分子材料、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどを用いることができる。
【0052】
以上、本発明をカテーテルの基端部から先端部に離間した位置にガイドワイヤ開口部141を有するラピッドエクスチェンジタイプのカテーテルに基づいて説明したが、本発明はこれに限定されず、ガイドワイヤ開口部がカテーテルの基端部(ハブ)に形成されたタイプのカテーテルであってもよい。
【0053】
また、以上の例では、先端シャフト内に配された内管シャフトの内側にガイドワイヤルーメンが形成されたカテーテルとなっているが、本発明はこれに限定されず、1つのチューブ(シャフト)内にガイドワイヤ用ルーメンとバルーンインフレーション用ルーメンが平行に形成されたカテーテルでもよい。
【0054】
図6は、本発明の他の実施例を示す図面である。図1ないし図5に示し上述した実施例では補強体155を基部シャフト5に取り付けたのに対し、本実施例では、補強体155がハブ16に取り付けられている点で相違しており、その他は上述した実施例と同様である。
【0055】
図6に示す補強体155の基端部はU字状に折り曲げられており、この折り曲げられた部分がハブ16の外面と基部シャフト15の内面との間に差込まれ、ハブ16と基部シャフト15との間の環状の空間内に充填された接着剤162によりこれらの間に固着されている。これにより、補強体155および基部シャフト15の両方が接着剤162を介してハブ16に固定される。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、金属管からなる基部シャフト内に補強体を設置することにより、基部シャフトの耐キンク性が向上したカテーテルを提供することができる。また、補強体の先端を基部シャフトの先端よりも基端側に位置させることにより、基部シャフトの基端部におけるキンクの発生を確実に防止できるとともに、インフレーションルーメンを広く確保し、バルーンを拡張するための圧力流体をスムーズに流すことができる。さらに、基部シャフトの先端部の剛性を他の部分よりも低くし、かつ補強体の先端を基部シャフトの先端よりも基端側に位置させた場合には、基部シャフト先端部の柔軟性を阻害することなく、シャフト全体にわたって剛性が緩やかに変化するようにでき、キンクの発生をより効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る拡張カテーテルを示す図。
【図2】図1の拡張カテーテルの主要構成部材を拡大して示す図。
【図3】図1の拡張カテーテルの基部シャフトを示す図。
【図4】図1の拡張カテーテルの中間部分、基部シャフトの先端部および先端シャフトの基端部を示す断面図。
【図5】図1の拡張カテーテルの基部シャフトおよびハブを示す断面図。
【図6】本発明の他の実施例に係る拡張カテーテルの主要構成部材を拡大して示す図。
【符号の説明】
1…拡張カテーテル
2…ガイドワイヤ
11…内管シャフト
111…先端チップ
12…バルーン
121…造影マーカー
13…先端シャフト
14…中間部分
141…ガイドワイヤ開口部
15…基部シャフト
151…深度マーカー
152…基部シャフト侵入部
153…メインシャフト部
155…補強体
16…ハブ
17…補強ワイヤ

Claims (6)

  1. 金属管からなる基部シャフトと、該基部シャフトより先端側に設けられ、前記基部シャフトより剛性が低い先端シャフトと、前記基部シャフトと前記先端シャフトとの間に位置し、かつ前記基部シャフトと流体連通可能なチューブ状の中間部分と、前記基部シャフトの基端付近に取り付けられ、圧力付与装置を取り付け可能なハブと、前記先端シャフトの先端付近に取り付けられ、前記ハブより圧力が印加されるバルーンと、前記バルーンよりも先端側に先端側開口部および前記バルーンよりも基端側に基端側開口部を有し、ガイドワイヤが挿通されるガイドワイヤ用ルーメンとを備えた拡張カテーテルであって、
    前記基部シャフトの基端部内に設けられ、前記基部シャフト若しくは前記ハブに取り付けられた補強体を備えており、
    前記補強体の外径は、前記基部シャフトの内径より小さく、
    前記補強体の先端が前記基部シャフトの先端よりも基端側に位置していることを特徴とする拡張カテーテル。
  2. 前記基部シャフトの先端部は前記基部シャフトの基端部よりも剛性が低くなっていることを特徴とする請求項1に記載の拡張カテーテル。
  3. 前記基部シャフトの先端部の剛性が該先端部の先端側で小さく、該先端部の基端側で大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の拡張カテーテル。
  4. 前記先端部は螺旋状のスリットを有していることを特徴とする請求項2に記載の拡張カテーテル。
  5. 前記螺旋状のスリットのピッチが該スリットの先端側で短く、基端側で長くなっていることを特徴とする請求項4に記載の拡張カテーテル。
  6. 前記螺旋状のスリットのピッチが該スリットの先端側で短く、基端側で長くなっていることを特徴とする請求項4に記載の拡張カテーテル。前記先端シャフトの内側に設けられた内管シャフトをさらに備え、該内管シャフトの内腔が前記ガイドワイヤ用ルーメンを形成していることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の拡張カテーテル。
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