JP4742756B2 - 高窒素鋼の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は高窒素鋼の製造方法に関し、詳しくは窒素ガスと不活性ガスとを含む雰囲気ガスの下で鋼を溶解及び鋳造して高窒素鋼を製造する方法に関する。
従来、主として鋼の硬度,耐食性を高める目的で鋼中に窒素を積極的に添加することが行われている。
その際の鋼中への窒素の添加方法として、密閉可能な圧力容器内部に窒素ガスとアルゴンガス等の不活性ガスとを導入し、大気圧以上の雰囲気ガス圧力の下で鋼を溶解して鋼中に窒素を固溶させる方法が公知である。
例えば下記特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4,特許文献5にこの種の高窒素鋼の製造方法が開示されている。
この場合、基本的には鋼中への窒素の添加量は雰囲気ガス中の窒素ガスの分圧によって制御される。
しかしながら実際には、圧力容器内部で窒素ガス分圧が設定した分圧となるように窒素ガスと不活性ガスとを導入して圧力容器内部で鋼の溶解及び鋳造を行った場合であっても鋼の窒素濃度、即ち窒素含有量が必ずしも安定しないといった問題が生じており、その解決が望まれていた。
特表2003−527482号公報 特開平3−240935号公報 特開平5−98393号公報 特開平5−98394号公報 特開平6−322487号公報
本発明はこのような事情を背景とし、窒素ガスと不活性ガスとを含む大気圧以上の雰囲気ガス圧力の下で鋼を溶解して鋼中に窒素を添加し高窒素鋼を製造する方法において、溶鋼に添加される窒素濃度を正確に制御でき、求める窒素含有量の高窒素鋼を製造することのできる製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、密閉可能な圧力容器内部に溶解装置と鋳造装置とを設け、該圧力容器内部に窒素ガスと不活性ガスとを導入して大気圧以上の雰囲気ガス圧力の下で鋼を溶解及び鋳造して高窒素鋼を製造するに際し、前記圧力容器内部に、吸込口と吐出口とを備えた送風機を含む撹拌手段を設けて、該撹拌手段の撹拌作用により前記窒素ガスと不活性ガスとを強制混合し、混合ガス雰囲気の下で前記溶解及び鋳造を行うことを特徴とする
求項のものは、請求項において、前記撹拌手段が前記送風機と該送風機の前記吐出口からのガスを流通させて該送風機とは別の箇所で前記圧力容器内部に吐出する配管とを含んでいることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように請求項1の製造方法は、圧力容器内部に窒素ガスと不活性ガスとを導入して鋼を溶解及び鋳造し高窒素鋼を製造するに際し、圧力容器内部に撹拌手段を設けて、その撹拌作用により窒素ガスと不活性ガスとを強制混合し、混合ガス雰囲気の下で溶解及び鋳造を行うものである。
通常、圧力容器内部に窒素ガスとアルゴンガス等の不活性ガスを導入すれば、圧力容器内部で自然にそれらが互いに混合すると考えるのが普通である。
また圧力容器内部で溶解装置により鋼の溶解を行えば、溶解装置や溶湯からの熱によって圧力容器内部でガスの対流等も生じて、2種類のガスの混合が行われるとも考えられる。
しかしながら本発明者等は、圧力容器内部での窒素ガス分圧が設定分圧となるように正確に窒素ガスと不活性ガスとを圧力容器内部に導いても、溶鋼に溶け込む窒素の濃度が安定しない理由を研究及び考察する中で、圧力容器内部において窒素ガスとアルゴンガス等の不活性ガスが十分に混合していないで、それぞれが偏在しており、このことが溶鋼中の窒素の濃度がばらつき、不安定となる原因となっているのではないかと考え、そして圧力容器内部に撹拌手段を設けて、その撹拌手段により窒素ガスと不活性ガスとを強制混合して鋼の溶解及び鋳造を行ったところ、鋼の窒素含有量が安定し且つ求める含有量となることが判明した。
即ち、従来圧力容器内部で窒素ガスと不活性ガスとが当然に混合しているものと考えていたのは誤りであり、実際には窒素ガスと不活性ガスとが圧力容器内部で、それぞれ互いに偏在しているとの知見を得た。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、かかる本発明によれば、設定した窒素含有量の高窒素鋼を安定して製造することが可能となる。
本発明では、上記撹拌手段送風機を含んで構成しておく。
例えば撹拌手段として羽根の回転により撹拌を行う撹拌翼を設けるといったことも考えられるが、この場合羽根が回転している近傍部分だけ部分的にガスの混合が行われる、或いは圧力容器内の溶解装置等の構造物によってガスの対流が妨害されることによって、ガスの混合が圧力容器内部全体に及ばない、若しくはガスの混合が完了するまでに極めて長時間を要する恐れが生ずる。
しかるに送風機を含んで撹拌手段を構成しておくと、送風機のガス吸入及び吐出圧力に基づいて圧力容器内部でガスの混合がより効率的に行われる。
請求項は、この送風機から配管を延び出させ、送風機からのガスを配管内を流通させた上、送風機とは別の箇所で吐出させることにより圧力容器内部のガスを混合するもので、このようにした場合にはガスの混合をより効率的に行うことができる。
この場合において送風機を圧力容器の下部に配置し、送風機からのガスを配管にて圧力容器の上部に導いて、上部から吐出するようになしておくことができる。
次に本発明の実施形態を以下に説明する。
図1において、10は密閉可能な圧力容器で内部に溶解装置12と、鋳造装置14とが設けられている。
溶解装置12において16は耐火物を、18は誘導コイルを、20は溶鋼を表している。
また鋳造装置14において22は鋳型を表している。
圧力容器10には、その内部にガスを導入するためのガス導入口24が設けられている。
尚28は追装・測温装置であり、30はサンプリング装置、32は内部監視窓である。
圧力容器10内部の底部近傍には送風機34が設けられている。
送風機34は吸込口38から圧力容器10内部のガスを吸い込み、これを配管36内に吐出する。
配管36は底部から上部に向かって上向きに立ち上がっており、送風機34からのガスが、この配管36内を流通してその上端の吐出口40から圧力容器10内部の上部に吐出される。
本実施形態では、この送風機34と配管36とで撹拌手段が構成されている。
本実施形態では、圧力容器10内部に窒素ガスとアルゴンガスとを導入して圧力容器10内部にそれらガスを充填した。
そして充填後、図1の圧力容器10内部の上部のガス採取箇所A及び下部のガス採取箇所Bにて圧力容器10内部のガスを採取するとともに、表1に示す化学成分の鋼を容量50kgの溶解装置12及び鋳造装置14を用いて溶解及び鋳造した。
尚、溶解操作において、装入材料が完全に溶け落ちた後、溶鋼20から分析用のサンプルを採取し、窒素濃度の分析を行った。
その結果が表1に併せて示してある。
Figure 0004742756
表1においてNo.1〜No.6は送風機34による撹拌を行わなかった場合を比較例として表している。
またNo.7〜No.12は送風機34を使用し、その送風機34にて1.2Nm/Hの吐出量で圧力容器10内部のガスを吐出してガス撹拌を行った場合の実施例を表している。
尚、表1中のvは送風機34のガス吐出量を、[N]Oは鋼における目標窒素濃度を、PNは圧力容器10内の窒素ガス分圧を、PTは圧力容器10内の全圧を、VNOは充填ガスが完全混合した場合の充填ガス中の窒素ガス濃度(計算値)を、VNAはガス採取箇所Aでの充填ガス中の窒素ガス濃度を、VNBはガス採取箇所Bでの充填ガス中の窒素ガス濃度を、[N]は溶鋼の実際の窒素濃度をそれぞれ表している。
表1に示しているように、強制的なガスの混合を行っていない比較例1〜6においては、ガス採取箇所Aで採取したガスと、ガス採取箇所Bで採取したガスとで、ガス中の窒素ガス濃度が大きく異なっている。
詳しくは、圧力容器10内部の上部においては窒素濃度が高く、相対的に圧力容器10内部の下部では窒素濃度が著しく低くなっている。
即ち、圧力容器10内部に単に窒素ガスとアルゴンガスとを導入しただけの場合には、比重の軽い窒素ガスが圧力容器10内部の上部に偏り、また比重の重いアルゴンガスが圧力容器10内部の底部に偏ってしまい、2種類のガスが互いに圧力容器10内部で分かれてしまう。
これに対し実施例7〜12では、ガス採取箇所Aにおける測定窒素ガス濃度と、ガス採取箇所Bでの測定窒素ガス濃度とがほぼ均等となっており、圧力容器10内部において窒素ガスとアルゴンガスとが良好に混合分散した状態にあることが分る。
またその結果として、比較例1〜6では目標とする鋼中における窒素ガス濃度[N]Oに対して、溶鋼の実際の窒素濃度[N]は何れも高くなっており、目標とする窒素濃度が実現できていないのに対し、実施例7〜12では、溶鋼の目標窒素濃度[N]Oと溶鋼の実際の窒素濃度[N]とが良く合致している。
即ち、本実施形態によれば溶鋼における窒素濃度を目標とする窒素濃度に精度高く安定して制御できることが分る。
本実施形態の製造方法では、圧力容器10の底部に配置した送風機34から配管36を延び出させ、底部近傍のガスを吸入した上、圧力容器10内部の上部でこれを吐出させることでガスの混合を効率的に行うことができる。これにより鋼中に目的とする添加量で窒素を良好に且つ安定して添加することができる。
本発明の実施形態で用いた高窒素鋼の製造装置を示した図である。
10 圧力容器
12 溶解装置
14 鋳造装置
24 ガス導入口
34 送風機(撹拌手段)
36 配管(撹拌手段)

Claims (2)

  1. 密閉可能な圧力容器内部に溶解装置と鋳造装置とを設け、該圧力容器内部に窒素ガスと不活性ガスとを導入して大気圧以上の雰囲気ガス圧力の下で鋼を溶解及び鋳造して高窒素鋼を製造するに際し、
    前記圧力容器内部に、吸込口と吐出口とを備えた送風機を含む撹拌手段を設けて、該撹拌手段の撹拌作用により前記窒素ガスと不活性ガスとを強制混合し、混合ガス雰囲気の下で前記溶解及び鋳造を行うことを特徴とする高窒素鋼の製造方法。
  2. 請求項において、前記撹拌手段が前記送風機と該送風機の前記吐出口からのガスを流通させて該送風機とは別の箇所で前記圧力容器内部に吐出する配管とを含んでいることを特徴とする高窒素鋼の製造方法。
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