JP4738789B2 - オゾン水生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子膜を陰極と陽極とで挟んでなる電解セルを備え、水を電気分解してオゾン水を生成するオゾン水生成装置に関する。
オゾンは酸化力の非常に強い物質であり、その酸化力に由来する殺菌・脱色・脱臭作用が様々な分野で応用されている。オゾンを利用した殺菌方法,脱色方法等は、オゾン自身が容易に自然分解して酸素となるため、二次汚染の心配のない処理方法といえる。水に溶け込んだオゾンの酸化力は更に向上し、一般に殺菌等に用いられている。これらの目的のために、オゾンガス或いはオゾン水のより簡便かつ高効率な生成手法の開発が求められている。
気体状のオゾンを生成するための手法としては、紫外線ランプ法、無声放電法及び電気分解(電解)法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。紫外線ランプ法は発生するオゾンの量が少なく、室内・車内の消臭等、少量の悪臭源を除くために用いられることが多い。無声放電法はオゾンガスを生成するための一般的な手法であるが、例えば原料として空気を用いた場合には同時に窒素酸化物も発生してしまう。これを防ぐためには、原料として酸素ガスを用いるか、空気中の酸素のみを濃縮するような付属装置を備える必要がある。また、金属電極の消耗による金属不純物のオゾンガス中への混入も問題となる。更に、水の電気分解によってもオゾンガスは得られる。この電解法によれば、水分を多少含むものの高純度かつ高濃度のオゾンガスを簡単に得ることができ、次のようにオゾン水を直接得ることもできる。
オゾン水を得るための手法としては、前記手法により得られたオゾンガスを水中に溶解させる手法や、前記電解法により直接生成する手法が知られている。無声放電法或いは電解法で発生させたオゾンガスを気泡塔やエジェクタに通じて水に溶解させることでオゾン水を得ることができるが、これは装置の大型化・複雑化の原因となる。
これに対し、固体高分子膜を多孔質状或いは網状の陽極と陰極とで挟むことで電解セルを構成し、少なくとも前記陽極の表面に通水可能な水路を設けたオゾン水生成装置が提案されている。このような装置では、水路に水道水や純水を通水してそれを電気分解することでオゾン水を直接生成することができ、装置の小型化も容易となる(例えば、非特許文献2、特許文献1,2,3参照)。
杉光 英俊 著「オゾンの基礎と応用」 光琳、1996年2月 「neoハイジ電解オゾン水システム」(カタログ),株式会社ブイエムシー,2003年3月 特開2000−234191号公報 特許第3297227号公報 特開2002−69679号公報
ところが、従来のオゾン水生成装置では、生成されたオゾンがガスとして陽極の表面に滞留する。そして、このオゾンガスが水に溶解せずにガスとして水と一緒に排出される場合、気泡塔やエジェクタに通じて再び水に溶解させる工程が必要となる。
陽極表面に生成されたオゾンを良好に水に溶解させるには、生成されたオゾンを気泡となる前に陽極表面から水流によって除去する方法(気泡掃引)と、水圧を上げてオゾンの溶解度を上昇させる方法とが考えられるが、従来はそのいずれも充分に達成できなかった。例えば、非特許文献2記載の装置では、電解セルの陽極と接する水路の断面積が3.6mm×3.6mmと太いため、気泡掃引に有効な乱流は殆ど発生せず、水圧も水路全体を通じてほぼ1気圧であった。
そこで、本発明は、陽極表面のオゾンを良好に除去すると共に、そのオゾンを良好に水に溶解させることによって、高濃度のオゾン水を効率よく生成可能なオゾン水生成装置を提供することを目的としてなされた。
記目的を達するためになされた本発明は、固体高分子膜を平板状の陽極と陰極とで挟んでなる電解セルと、前記陽極表面に通水可能に設けられた水路と、を備えたオゾン水生成装置において、前記陽極の表面全体に亘って渦巻状または櫛歯同士が互い違いになるように組み合わされた櫛歯状の隔壁が配設され、前記水路の前記陽極と接する部分が、前記隔壁の前記陽極とは反対面に平面状の壁面を密着させることによって前記隔壁で区画されて形成され、断面積が円管に換算して内径2mm以下で、前記通水によって乱流を発生可能な小径部とされたことを特徴としている
本発明では、固体高分子膜を陽極と陰極とで挟んでなる電解セルの陽極表面に通水可能に設けられた水路の、陽極と接する部分が、通水によって乱流を発生可能な小径部となっている。このため、陽極の表面に生成されたオゾンを気泡となる前に乱流によって良好に除去することができる。また、小径部に通水して乱流を発生させる場合、その小径部における水圧(圧力損失)も高くなり、オゾンの溶解度も上昇する。従って、本発明では、陽極で生成されたオゾンを、乱流と水圧との相乗効果によって良好に水に溶解させて、オゾン水を得ることができる。このため、本発明で、高濃度のオゾン水を効率よく生成することができる。
また、前記小径部の断面積が、円管に換算して内径2mm以下であるので、0.5l/min程度の水流量でも乱流を発生させることができ、非常に効率よくオゾン水を生成することができる。
また、前記水路、平板状の前記陽極の表面全体に亘って渦巻状または櫛歯同士が互い違いになるように組み合わされた櫛歯状の隔壁が配設され、更にその隔壁の前記陽極とは反対面に平面状の壁面を密着させることにより、前記小径部が形成されているので、次のような更なる効果が生じる。
この場合、平板状の電解セルが使用できるので構成が簡略化し、しかも、隔壁を陽極の表面に配設することによって小径部を形成しているので、断面積の小さい小径部も容易に形成することができる。従って、この場合、製造が一層容易になると共に、装置を一層小型化することができる。
そして、この場合、前記隔壁が渦巻状に配設されると、次のような更なる効果が生じる。この場合、小径部も隔壁と同様、渦巻状に形成される。渦巻は角がなく滑らかなため、水の流れも円滑になり、余分な圧力損失が生じない。従って、この場合、オゾン水を一層効率よく生成することができる。
また、前述のように隔壁を利用する構成において、前記隔壁がチタンによって構成された場合、次のような更なる効果が生じる。チタンは表面に二酸化チタン皮膜が形成されるため耐蝕性に優れている。従って、この場合、オゾン水生成装置の耐久性を一層向上させることができる。
また、前述のように隔壁を利用する構成において、前記隔壁がシリコーンゴムによって構成された場合、次のような更なる効果が生じる。シリコーンゴムは種々の形状に容易に成形することができる。従って、この場合、種々の形状の小径部を容易に形成することができる。
また、前述のように隔壁を利用する構成において、前記隔壁が前記壁面と一体成形された場合、次のような更なる効果が生じる。隔壁が壁面と一体成形されている場合、隔壁の機械的強度が向上する。従って、この場合、オゾン水生成装置の耐久性を一層向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1(A)は、本発明が適用されたオゾン水生成装置1の構成を表す平面図で、図1(B)はそのA−A線断面図である。図1(A),(B)に示すように、本実施の形態のオゾン水生成装置1は、平面視略正方形の平板状の固体高分子膜2を、円板状の陽極3と同じく円板状の陰極4とで挟んでなる電解セル5を備えている。
陽極3の表面には、渦巻状に巻回された針金7が配設され、陽極3及び針金7の外周には、陽極3の外周に嵌合する円形穴を有するゴム製のスペーサ8が嵌合されている。スペーサ8及び針金7の表面には、透明樹脂からなる外枠9の平面状の壁面9aが押し付けられ、陽極3,針金7,スペーサ8,壁面9aで囲まれた空間に、陽極側の渦巻状水路10が形成される。
渦巻状水路10は、針金7の形状に沿って渦巻状に構成され、外枠9の、その渦巻状水路10の外周側端部と対向する位置には、渦巻状水路10に水を供給する供給口9bが形成されている。また、外枠9の、渦巻状水路10の中心側端部と対向する位置には、渦巻状水路10から水(後述のようにオゾン水)を排出する排出口9cが形成されている。
一方、陰極4の外周には、陰極4の外周に嵌合する円形穴を有するゴム製のスペーサ11が配設され、陰極4の表面には、透明樹脂からなる網目状の円板状の押え板13が配設されている。更に、スペーサ11の表面には、押え板13の外周に嵌合する円形穴15aを有し、押え板13よりも厚い外形直方体状の外枠15が配設され、更にその表面に、略直方体状の外枠17が配設されている。これによって、陰極4の表面には、陰極4及び押え板13と、外枠15の円形穴15aと、外枠17とで囲まれた陰極室19が形成されている。
また、外枠17には、この陰極室19にカソード液を供給するための供給口17aと、そのカソード液を排出するための排出口17bと、押え板13を押さえるためのリブ17cとが一体成形されている。そして、このオゾン水生成装置1は、外枠9,スペーサ8,固体高分子膜2,スペーサ11,外枠15,及び外枠17を、図示しないビスで図1(B)の上下方向に締め付けることによって構成されている。この締め付けによって、前述の渦巻状水路10及び陰極室19からの水(オゾン水またはカソード水を含む)の漏出が防止される。
ここで、渦巻状水路10に水道水等の水を通水しながら陽極3と陰極4との間に直流電流を通電すると、水が電気分解され、陽極3の表面では次のような反応が生じる。なお、次に示す(1c)〜(3c)は酸化反応であり、(4c),(5c)は溶解平衡である。
Figure 0004738789
オゾン生成(1c)と酸素生成(2c)とは共に水の酸化(電気分解)による競争反応である。(2c)によって生成した溶存酸素02(aq) は、更に、溶解平衡(5c)の右側へのシフトによって気泡02(g)となるか、或いは更に酸化されて(3c)、溶存オゾン03(aq) を生成する。また、(1c)または(3c)によって生成された溶存オゾン03(aq) の一部は、溶解平衡(4c)の右側へのシフトによって気泡となる。
水の酸化反応である(1c),(2c)の速度は、電位によって決まるため殆ど変える余地がないが、(3c)は溶存酸素02(aq) の濃度によって変わる。従って、高濃度のオゾン水を効率よく生成するためには、次のような手法によって溶解平衡(4c),(5c)を溶解側(左側)へシフトさせることが考えられる。
そのための手法の1つは、水圧を上げることによって気体の溶解度を高める手法(平衡論的手法)で、もう1つは、陽極3の表面に生成された溶存酸素02(aq) 及び溶存オゾン03(aq) を乱流によって速やかに除去し、局所的な濃度増加による気泡の発生を防ぐ手法(速度論的手法)である。
続いて、これらの手法による効果について、次のように計算式に基づいて検証した。先ず、長さL(m)、内径d(m)の円管に、水流量v(l/min)で水を流したとき、円管の入口と出口との差圧(圧力損失)ΔPは、下記の式(1m)〜(3m)によって得られる。
Figure 0004738789
なお、前記(1m)〜(3m)において、fは摩擦係数、ρは水の密度(=1000kg/m3 )、uは流速(=4v/πd2 )、μは水の粘度(=0.00089Pa・s)、である。この(1m)〜(3m)に基づき、円管の長さLを0.25mとして、種々の内径d(m)の円管に通水した場合の、圧力損失ΔPと水流量vとの関係を計算した。結果を図2に示す。なお、図2の凡例は、円管の内径d(m)を表している。
図2に示すように、円管の内径dが0.002m(=2mm)以下となると、圧力損失ΔPが急激に増加する。従って、オゾン水生成装置1における渦巻状水路10の断面積を円管に換算して内径2mm以下とした場合、渦巻状水路10内の水圧を良好に高めることができ、前記平衡論的手法によって高濃度のオゾン水を効率よく生成することができる。
次に、陽極3の表面に生成された溶存酸素02(aq) 及び溶存オゾン03(aq) をバルクの水中に移動させるためには、水に乱流を発生させるのが有効である。乱流は、前記レイノルズ数Reが4000以上の場合に生じるが、前述のようにd=2mmとすれば、v=0.5(l/min)であってもRe≒6000と充分な乱流が発生していることが計算で明らかになった。これに対して、従来の装置のようにd=4mm程度であると、v=0.5(l/min)の場合はRe≒3000(<4000)となり乱流は発生せず、溶存酸素02(aq) 及び溶存オゾン03(aq) を陽極3の表面から良好に除去することができない。
また、物質移動を表すシャーウッド数Shは次の式(4m)によって得られる。そこで、前記と同様の条件で、種々の内径d(m)の円管に通水した場合のシャーウッド数Shと水流量vとの関係を計算し、結果を図3に示した。
Figure 0004738789
なお、前記(4m)において、Sc=μ/Dρ(Dは水中拡散係数)であり、水の場合はSc≒890である。図3に示すように、前記条件では3l/minに対してShが91554となり、空気中の物質移動並みに速い物質移動が生じている。従って、この場合、陽極3の表面に生成された溶存酸素02(aq) 及び溶存オゾン03(aq) を速やかに除去できることが分かる。
このため、本実施の形態のオゾン水生成装置1では、針金7を適宜の間隔で渦巻状に巻回して、渦巻状水路10の断面積を円管に換算して内径2mm以下とすることにより、高濃度のオゾン水を効率よく生成することができる。
続いて、オゾン水生成装置1を以下のように実際に作成し、その性能評価を行った。先ず、固体高分子膜2としては、デュポン製ナフィオン324(ナフィオン117でもよい)を使用した。陽極3及び陰極4としては、白金金網(ニラコ製,0.08mm,80メッシュ)を使用し、直径3cmの円板状電極とした。針金7としては直径1mmのチタン線を使用し、間隔1〜3mmで渦巻状に巻回することで渦巻状水路10を形成した。更に、外枠9,15,17はアクリル樹脂にて成形した。
供給口9bを水道に直結し(蒸留水を送液ポンプにて連続的に送り込んでもよい)、陽極3と陰極4との間に5Aで直流電流を通電しながら電解実験を行った。なお、電源には、可変直流定電圧・定直流電源(菊水電子工業製PAD110−5L)を用い、定電流条件にて通電した。また、この電解実験では、カソード液として0.1MのNaCl水溶液をクエン酸添加によりpH約4に調整したものをタンク(バケツでもよい)に入れて使用し、供給口17a及び排出口17bを介して陰極室19に循環通水した。
溶存オゾン濃度等を、オゾンメーター(笠原理化工業製O3-2Z)を用いて比色法にて測定した結果を表1に示す。なお、実験では新品のナフィオン膜を用いたため、オゾン水濃度データが落ち着くまで30分以上の連続操作の後、測定を行った。また、表1には、従来製品として、非特許文献2に示した製品を購入してデータを実測したものを示す。
Figure 0004738789
表1に示すように、本実施例では高濃度のオゾン水を極めて効率よく生成することができた。なお、前記実施例及び発明の実施の形態において、供給口9b,渦巻状水路10,及び排出口9cが水路に相当し、その内、渦巻状水路10が小径部に、供給口9b及び排出口9cが大径部に、それぞれ相当する。また、針金7は隔壁に相当する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、前記実施の形態では、渦巻状水路10の全体が陽極3と接し、供給口9b及び排出口9cは陽極3と全く接していないが、本発明は、必ずしも小径部の全体が陽極と接する部分に配設される必要もなければ、必ずしも大径部の全体が陽極と接しない部分に配設される必要もない。例えば、小径部の80%以上の部分が陽極と接する部分に配設され、大径部の80%以上の部分が陽極と接しない部分に配設される場合でも、同様の作用・効果はある程度生じる。
また、オゾン水生成装置1ではチタン製の針金7によって渦巻状水路10を形成したが、隔壁は、他の金属や樹脂,ゴム等の種々の素材を利用して構成することができる。但し、前述のように隔壁をチタンによって構成した場合、チタンは表面に二酸化チタン皮膜が形成されるため耐蝕性に優れており、オゾン水生成装置1の耐久性を一層向上させることができる。
また、隔壁をシリコーンゴムによって構成した場合、シリコーンゴムは種々の形状に容易に成形することができるため、種々の形状の小径部を容易に形成することができる。更に、隔壁は外枠9の壁面9a等と樹脂にて一体成形してもよく、この場合、隔壁の機械的強度が向上するため、オゾン水生成装置の耐久性を一層向上させることができる。
また更に、水路の形態も種々考えられる。例えば、図4(A)に示すように、一対の櫛歯状の隔壁27,27を、櫛歯27a同士が互い違いになるように組合せ、小径部としての葛折状水路20を構成してもよい。
この場合、葛折状水路20の両端はその葛折状水路20の面の両端に配設されるので、供給口27b及び排出口27cもその面に沿って配設することができる。但し、前述のような渦巻状水路10は角がなく滑らかなため、水の流れも円滑になり、余分な圧力損失が生じない。このため、前述のオゾン水生成装置1では、オゾン水を一層効率よく生成することができる。
また、オゾン水生成装置1において供給口9bと排出口9cとを入れ替えてもよい。但し、渦巻状水路10の曲率半径が小さい部分では曲率半径が大きい部分に比べて高い水圧が生じることが予測される。従って、前述のように渦巻状水路10の外周側端部に供給口9bを設けた方が、渦巻状水路10の全体(すなわち陽極3の表面全体)に渡って水圧を均一に近づけて一層効率よくオゾン水を生成できる可能性がある。
更に、図4(B)に示すように、渦巻状に構成した一対の針金37,37を組み合わせることにより、小径部としての二重渦巻状水路30を構成してもよい。図4(B)の例では、オゾン水生成装置1と同様に、二重渦巻状水路30の面に対して垂直に供給口39a,排出口39bを設けているが、この例でも二重渦巻状水路30の両端はその二重渦巻状水路30の面の両端に配設されるので、供給口,排出口は図4(A)と同様にその面に沿って配設することもできる。
また、陽極3及び陰極4の材質や形状としても、種々の形態が考えられる。例えば、陽極としては二酸化亜鉛,多孔質ダイヤモンドなど、陰極としてはステンレス鋼など、種々の電極材料を使用することができ、電極形状も、円筒形,正方形平板,長方形平板などが考えられる。円筒形の電極を使用した場合は、隔壁を円筒面に沿って螺旋状に配設する形態などが考えられる。但し、前述のオゾン水生成装置1では、平板状の電解セル5が使用できるので構成が簡略化し、しかも、針金7を陽極3の表面に配設することによって渦巻状水路10を形成しているので、断面積の小さい渦巻状水路10を容易に形成することができる。従って、前述のオゾン水生成装置1では、製造が一層容易になると共に、装置を一層小型化することができる。
また、前記実施例では、外枠9,15,17をアクリル樹脂にて成形しているが、それ以外の多種プラスチック,アルミニウム,SUSなど、種々の材料によって構成することができる。
更に、陰極室19には水道水を通水してもよく、或いは、陰極4は大気に開放してもよく、これらの場合も陽極3の側にオゾン水を生成することができる。但し、前記実施例では、陰極室19に前記カソード液を循環通水したので、固体高分子膜2を通って陰極4の表面まで運ばれたH+ をNaClによって良好に逃がすことができる。また、水道水中のCa等がH+ の代わりに陰極4の表面まで運ばれた場合には、陰極4にて還元されるべきH+ が不足するが、それをクエン酸によって補償することができる。従って、本実施例では、陰極4の機能を確保して一層効率よくオゾン水を生成することができる。なお、陰極4の側にも前述のような渦巻状水路10,葛折状水路20などを形成することにより、前述の水圧及び乱流を利用して、陰極4の表面まで運ばれたH+ 等を一層良好に逃がすことも可能である。
本発明が適用されたオゾン水生成装置の構成を表す平面図及び断面図である。 水路の断面積が圧力損失に与える影響を表すグラフである。 水路の断面積が物質移動に与える影響を表すグラフである。 前記オゾン水生成装置の水路の変形例を表す平面図である。
符号の説明
1…オゾン水生成装置 2…固体高分子膜 3…陽極 4…陰極
5…電解セル 7,37…針金 9…外枠 9a…壁面
9b,17a,39a…供給口 9c,17b,39b…排出口
10…渦巻状水路 19…陰極室 20…葛折状水路 27…隔壁
30…二重渦巻状水路

Claims (4)

  1. 固体高分子膜を平板状の陽極と陰極とで挟んでなる電解セルと、
    前記陽極表面に通水可能に設けられた水路と、
    を備えたオゾン水生成装置において、
    前記陽極の表面全体に亘って渦巻状または櫛歯同士が互い違いになるように組み合わされた櫛歯状の隔壁が配設され、
    前記水路の前記陽極と接する部分が、前記隔壁の前記陽極とは反対面に平面状の壁面を密着させることによって前記隔壁で区画されて形成され、断面積が円管に換算して内径2mm以下で、前記通水によって乱流を発生可能な小径部とされたことを特徴とするオゾン水生成装置。
  2. 前記隔壁がチタンによって構成されたことを特徴とする請求項1記載のオゾン水生成装置。
  3. 前記隔壁がシリコーンゴムによって構成されたことを特徴とする請求項1記載のオゾン水生成装置。
  4. 前記隔壁が前記壁面と一体成形されたことを特徴とする請求項1記載のオゾン水生成装置。
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