JP4737992B2 - 水力発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、簡易でコンパクトな水力発電装置に関する。
近年、新エネルギーのひとつとして、上下水道、小河川、農業用水、工場排水などを利用し、ダムを造らずに発電を行う小水力発電が注目されるようになってきた。水力発電は、従来ダム建設による環境破壊のイメージがあったが、水力は炭酸ガス排出がない再生可能なエネルギー資源であり、ダムを使わない水路式の水力発電はこれからも期待される。
現状、国内には1000kW以下の小規模発電が可能な上下水道や高低差のある河川水などの未使用水力資源が約24万kW存在する、と評価されている。また、東南アジアの未電化地域など外国における小水力発電装置の需要も計り知れない。
こうした小水力発電は、低落差小流量であっても効率よく発電できる構造が必須であり、小水力用横軸フランシス水車、ポンプ逆転水車、横軸プロペラ水車などが使用される。これらのうちでも、横軸プロペラ水車は、1mから20m程度の低落差、0.06m3/sから3m3/s程度の小水量に適用して2kWから300kW程度の電力を得ることができ、特に低落差の小水力発電に適合するとされている。
横軸プロペラ水車は、水路の中心に設けた回転軸の周囲に幾つかのプロペラブレードを植設して、水流により生じるプロペラ軸の回転運動を発電機に伝達して発電する。
従来の横軸プロペラ水車を用いた小水力発電装置は、翼車と発電機がそれぞれ回転軸を有し、回転軸同士を動力伝達装置を介してあるいは直接に結合するものであったので、装置が複雑化する上、回転軸のシール機構に保守作業を必要とするものであった。
しかし、小水力利用発電装置は、高額の投資では採算が取れず、また、高度な操業技術や保全技術の活用が望めないので、小出力に見合った低価格とメンテナンスの容易性が要請される。
なお、特許文献1から3などに、横軸プロペラ水車型水力発電装置の一種とみることができる一体構造型の小水力発電装置が開示されている。
これらはいずれも、内部が流体通路と連通するように設けられたケーシングの外周部にステータを設け、外周に永久磁石を設け内部に羽根車を同心的に固定したロータをステータの内側で回転するように設けて、水流によりロータが回転するとステータのコイルに電流が生じる構造を採用したものである。ロータが水中で回転して外周のステータコイルに非接触的に電流を誘起するので、壁を貫通する回転軸が存在せず複雑な軸封構造を用いる必要がない。
このような発電装置は、導水配管の途中にケーシングを挿入して固定するだけで簡単に小水力発電装置とすることができる。ただし、ロータの磁束が通過する壁に渦電流が発生すると効率の低下を招くことになる。
特許文献1に開示されたモータ一体型発電機では、ロータヨークとケーシングの間にセラミック軸受を設けてロータの外周部で支持するので、水路中にシャフトを必要としない。このため流体の流路抵抗を小さくできる。しかし、ケーシング内に導入される水は、配管内を流れると同じく配管断面積全面を使って羽根車に流入するので、従来の水車と同等のエネルギー回収効率を実現するような羽根の形状設計は殆ど不可能である。
また、特許文献2には、モータフレームの外周部に固定子を収納し、内周部に羽根車の周囲に永久磁石を備えた回転子を収納した水道の水流を利用する水力発電機が開示されている。この開示発明では、回転子は回転軸を持ち、回転軸の両端が軸受で支持されているが、この軸受はモータフレーム両端に設けられるブラケットの中心に支持され、完全に水中にある。したがって回転軸や動力伝達機構が壁を貫通する必要がない。ただし、軸受が水中にあるため潤滑手段や保守作業については困難がある。また、モータフレームの開口は配管断面積より小さく、さらに上下流に設けられたブラケットにより流路が羽根車の位置で中心に向かって縮流するようになっていて、エネルギ回収効率を高めることが難しい。
さらに、特許文献3には、羽根車の回転軸を軸支する軸受やブラケットなどが水流に対する抵抗成分となり電力変換効率が低下することに鑑みて、回転軸を設けない羽根車を使用するようにした水力発電機が開示されている。この開示発明においては、羽根車部だけが配管内径内に収まり、羽根車の先端周縁部に設けられる発電機回転子や環状のボールベアリングなどはケーシングの径を広げた径大部に収納される。また発電機固定子巻線等はケーシングの外部に設けられ、発電機回転子と壁を介して作用し合うようになっている。なお、固定子巻線はエポキシ樹脂でモールドするなど耐水構造化してケーシング内の径大部に収納する構成も記載されている。本文献に開示された水力発電機も、特許文献1で開示された発電装置と同様に、高いエネルギー回収効率を実現することは難しい。
なお、特許文献4には、海中ロボットの推進器として開発されたリングスラスタが開示されている。開示されたリングスラスタは、中心に回転軸を持たない構造のモータ一体型ポンプであり、内周に5枚のプロペラブレードを装着し外周に幾つかの永久磁石が取付けられたリング状のロータとロータを回転可能に嵌め込んだステータを備え、ステータ内の駆動電磁石によりロータを回転させて、プロペラブレードの回転によりポンプ作用を生起して水流を形成する。このリングスラスタは推進器であるが、原理的には、同じ構成の装置を推進器とは逆に使い、リングスラスタを通過する水流によりプロペラを回転させるようにすると、ステータコイルに誘起電圧が生じるので、この電圧を取り出すことで発電装置を得ることができる。
開示のプロペラブレードはロータ周縁に固設され、リングスラスタの中心軸付近が大きく開口しているため、発電装置として利用する場合はエネルギ回収効率が満足できる水準に達するようにすることが難しい。
特開平5−111216号公報 特開2000−213446号公報 特開2003−129931号公報 米国公開公報US2003/0186601A1
本発明が解決しようとする課題は、装置の小型化及び構造の簡素化を図り、保守管理を容易化した、水エネルギから電力への変換効率が高い水力発電装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明の水力発電装置は、水車と発電機を一体構造としてコンパクトにしたもので、電機子鉄心と電機子コイルを備えた円環状の固定子を水管外側に設け、外周に永久磁石を備え内周に翼車を備えた円環状の回転子を固定子の内側で回転するように設け、水管中の水流を管壁側に導くためのボスを管路の中心軸に固設し、翼車に入る水流を翼車のプロペラブレードの傾きに適合する方向に案内するガイドベーンをボスの外周と管壁の間に設けたものであって、翼車の内側先端が固定ボスの外周に対峙して回転することを特徴とする。
なお、固定子鉄心の回転子に対峙する内径側に絶縁性が高く渦電流損の非常に小さい材質でできた耐水性のキャンを水密に嵌めて、あるいは、固定子全体を耐水性樹脂で鋳ぐるみして、水の漏洩を防ぎ磁束の減少を抑制することが好ましい。
回転子の回転を円滑にするセラミック製のラジアル軸受とスラスト軸受を回転子の外周と側面に作用するように備えることが好ましい。
軸受には水管中の水を上流側から取水して供給し、水潤滑軸受として使用することが好ましい。
本発明の水力発電装置によれば、ボスが水管の軸心位置に固定され、翼車がボスと分離して回転するので、回転子の重量が小さくなるためラジアル軸受の負荷が小さくエネルギー回収効率が向上する。なお、ボスは、水流を管壁側に集めるので、水流の通過断面積を小さくすることにより流速を増加させると共に、翼車の回転線速度が大きい周縁部に水流を集めるので、水流エネルギから回転子の回転運動エネルギへの変換効率を高める働きを有する。したがって、従来の装置より高い効率で水流のエネルギーを電気エネルギーに変換することができる。
なお、絶縁性の耐水性キャンを用いることにより、管内の水が固定子を設置する空間に漏洩しないようにすると共に、薄手のキャンを使うことで固定子鉄心と回転子の永久磁石を十分近くさせてエネルギー変換効率を向上させ、渦電流の発生を抑えてエネルギー損失を抑制することができる。
なお、キャンに代えて、合成樹脂被覆を用いても良い。
また、水潤滑軸受を用いることにより、簡単で効果的な潤滑効果を得ることができる。さらに、翼車より上流に取水口を設けて軸受まで導水すると、上流の高圧水がガイドベーンやボス、翼車により圧力低下した下流の軸受部分に自然に流下して水中微粒子による摩耗の少ない水潤滑軸受となる。
なお、ゴミなどの粒子を排除するために取水口付近にフィルターを設けても良い。
本発明の水力発電装置は、軸芯に設けられたボスにより水流が水管の壁に向かって広がって速度を増すと共に、回転線速度の速い部分で翼車を回転させるので、より効率的に水流エネルギーが回転運動エネルギーに変換する。
さらに、絶縁性の耐水性キャンを介して永久磁石の磁束を作用させるようにしたり、水潤滑軸受によって回転子の動きを円滑化すると、より高効率な発電を行うことができ、シールなどの複雑な機構が要らないので保全性が向上すると共に、潤滑油などで水を汚染することが無いので浄水場や自然河川などにも利用ができる。
本発明の装置は、水車と発電機をコンパクトな一体構造とし、従来と比較して格段に簡単な機構を備えたもので著しく小型化でき、既往の水路でも直管部に装置を嵌装するだけで実用できる。
以下、図面を用いて、本発明の水力発電装置の最良の形態を詳細に説明する。
図1は本実施例の水力発電装置の一部切り欠き斜視図、図2は水力発電装置の断面図、図3は水車と発電機の構成を説明する概念的断面図、図4はボスの寸法に対応する性能曲線図である。
本実施例の水力発電装置は水道管などの水管に嵌装して使用するもので、図面に示すように、発電機部分1を上流配管4と下流配管5で挟んだ形態として構成される。
発電機部分1は、固定子2を収納した固定子ケーシングと回転子3からなる。上流配管4は、発電機部分1の上流に配置され水管中の水流を発電機の翼車に導く。下流配管5は、発電機部分1の下流に配置され発電機を通った後の水を水管に戻す。
固定子2は、電機子コイル22が巻かれた積層コア(電機子鉄心)21から構成される。電機子鉄心21は、図3に示すように円周上に複数配設されて、円環を形成している。固定子2は固定子ケーシングに収納される。
固定子ケーシングは、前部フランジ13と後部フランジ14により円環形状に形成され、内部に環状空間16を構成し、内径面には電機子鉄心21の内径側がキャン15を介して挟持される環状開口がある。
キャン15は、絶縁性、耐水性を有し、渦電流損の非常に小さい材料で製作された鍔付きの円環状をした薄肉の帯で、電機子鉄心21の内径側を挟み込んで側面をOリングなどを介して環状開口を形成するフランジ13,14の鍔の側面に水密的に当接させて固定する。
固定子2は、電機子コイル22に電流を流したときに電機子鉄心21から発生する磁束が固定子ケーシングの径に直交する方向になるように配置される。
回転子3は、円環37と永久磁石34とプロペラブレード31から構成される。円環37は、内径が上流配管4や下流配管5の内径とほぼ等しく、幅が上流配管の下流側フランジ45と下流配管の上流側フランジ52に挟まれて形成される溝空間の幅より小さい。回転子3は、周に形成された円環37がフランジ45,52に挟まれた溝空間に設けられた軸受11,12に支持され、自由に回転するようになっている。
円環37の外周上に磁束の通路となるヨーク33が形成され、図3に示すようにヨーク外周に設けられた溝に複数の永久磁石34が貼付され、さらにその外周に薄肉の合成樹脂リング35が嵌装されて磁石の飛散と水濡れを防止している。永久磁石34には、磁石強度の強い希土類磁石などが用いられる。なお、円環37の外周に円周方向に溝を形成しこの溝にヨークと永久磁石を嵌装固定しても良い。
回転子3は、永久磁石34の列が固定子2の電機子鉄心21に対峙した状態で回転する。合成樹脂リング35とキャン15は薄くし、両者の間隙は狭くして、永久磁石34と固定子の電機子鉄心21を可能な限り接近するように配置して、磁束密度をできるだけ高くすることが好ましい。
前方軸受11と後方軸受12は、側面をそれぞれ上流配管の下流側フランジ45と下流配管の上流側フランジ52に、また外周面を固定子ケーシングの内周面に、Oリングなどで弾性的に支持されている。
軸受11,12の内周面にはセラミックが溶射されており、回転子2の円環37の円周面と相対しラジアル軸受として機能する。また、前方軸受11の後方面と後方軸受12の前方面にもセラミックが溶射されており、回転子2のヨーク33の側面と相対しスラスト軸受として機能する。なお、軸受は、セラミックを溶射する代りにセラミックソリッドで形成してもよいことは言うまでもない。
軸受11,12には水管を流れる水を供給して、水潤滑軸受として機能させることができる。セラミック製水潤滑軸受は、けい砂やアルミナ等の粒子が含まれるスラリーであっても、摩耗が極めて少なく十分に機能することが実験で確かめられている。なお、水流中に鉄分が含まれるときは、供給配管中にマグネットを設けて鉄粉を排除して給水する。水潤滑軸受とするときは、潤滑油を使わず、シールも不要になるので、水流を汚染する心配がなく、複雑なメンテナンスも要らない。
回転子3の内周を1周するようにプロペラブレード31が複数並んでブレードベース36で円環37の内周面に固定され、環状翼列を形成している。プロペラブレード31は軸流型であり水流の力を受けて周方向に分力を発生して回転する。
プロペラブレード31の内径側先端32は、環状に配置された固定子2の中心軸を中心とする円弧となって、円形の空間を形成している。
回転子3が回転すると、永久磁石34が形成する磁界が回転して近接して対峙する固定子2の電機子鉄心21に磁束変化を与え、これに伴って電機子コイル22に電圧を誘起して発電に至る。このとき、磁界が強く磁束変化が激しいほど大きな電圧が取り出せ、発電容量が大きくなる。
上流配管4は、上流側フランジ44で水流を搬送する配管のフランジと接続され、下流側フランジ45で固定子ケーシングの前部フランジ13と係合して発電機部分1に固定される。
上流配管4の内周には適当数のガイドベーン42が等間隔に固定されている。ガイドベーン42は、プロペラブレード31の傾きと反対方向に傾いていて、プロペラブレードに入る水流をブレードの傾きに適合して、プロペラブレードを効率よく回転させる方向に案内する。
ガイドベーン42の内径側先端は流線型状のボス41に固定され、ボスが配管の中心軸上に固定されるようになっている。固定ボス41はプロペラブレード31の内径側先端32が形成する円形空間を適当な隙間tをもって貫通するように配置される。隙間tは、水の粘性などを考慮して運転の条件に従って最適な値を選択する。
固定ボス41は水流を配管の内壁方向に集めて流速を増加させる機能を持つ。固定ボスが設けられない場合は、プロペラブレードが無い領域あるいはプロペラの回転に余り寄与しない領域である配管の中心付近に、流水の最大流速領域があるので、エネルギ変換効率が良くないことは明らかである。
そこで、比較的低落差の水流において、ボス径と管径の比によりエネルギー効率が変化する様子を調べた結果、適当な値があることが分かった。
図4は、ボス径rと水車径Rの比を横軸に取り、縦軸に水車効率と軸受の機械効率と発電効率を考慮した総合効率ηを、総合効率の最大値ηmaxで割った値をプロットしたグラフである。グラフは水車の回転数Nをパラメータとして作成されている。
グラフから分かるように、ボス径が大きくなるほど総合効率が向上するが、最大値があり、最大値を越えると効率は再び低下する。しかも、回転数によって効率の最大値と最大値を取るボス径が異なり、最大値は、回転数が小さくなるほどボス径の大きい方に移動し、図中の最低回転数ではボス径/水車径が0.38程度、最高回転数では0.30程度のところで効率が最大値になることが読み取れる。
このように、効率的エネルギー回収を図るには、設計回転数にしたがってボス径/管径を適当に選択する必要がある。
ガイドベーン42は、プロペラブレード31と逆方向に湾曲した軸流型で、水流をさらに加速し、プロペラブレード31に回転方向の分力を効率よく発生させるように水流を案内する。
なお、上流配管4の側壁に流水の一部を取り出す分岐ノズル43が設けられている。また、図示しないが、ノズル43には、水中の鉄分を阻止するマグネットなどを備えることもできる。
下流配管5は、上流側フランジ52で固定子ケーシングの後部フランジ14と係合して発電機部分1に固定され、下流側フランジ53で水流を搬送する配管のフランジと接続されて、発電機を通過した水流を元の水管に戻す。
上流側フランジ52には、軸受11,12に潤滑水を供給する給水ノズル51が設けられていて、上流配管の分岐ノズル43と配管で接続されている。上流で取水して給水ノズル51に供給される水の水圧は、発電機を通過して圧力低下した下流の水より十分高いので、特段のポンプが無くても軸受の水潤滑に使用することができる。
なお、取水された水はさらに分岐して、電機子コイル22の冷却水として使用するようにしても良い。
本実施例におけるプロペラブレードは、従来型のプロペラ水車のように中心軸やボスと一緒に回転するものでなく、配管の壁と固定ボスの間にあって、固定ボスの周囲を回転するようになっているので、回転子の重量が小さくラジアル軸受の負荷が少なく低損失である。なお、ボスが固定されているため水流が剥離しにくく、回転子の回転が不安定化しにくい利点がある。
本実施例の水力発電装置を水流中に設置すると、固定ボスにより中心部の水流を配管の壁側に集め、さらにガイドベーンで増速し適当な角度をもってプロペラブレードに流入させて、流水のエネルギーを効率よく回転子の回転エネルギーに変換させることができる。回転子が回転すると、磁界が回転して固定子に電圧が発生するので、総合的な効率が高い保守性の高い水力発電装置が得られる。
本実施例の水力発電装置では、軸受に潤滑油を使用しないので、発電に使用した後の水はそのまま元の水路に戻して利用することができる。したがって、浄水場での水流を利用する発電にも適用することができる。
本実施例の水力発電装置は、従来市販のインライン型プロペラ水車式水力発電機と比較して長さが約半分程度の極めてコンパクトな装置にすることができる。
なお、上記実施例では、固定子のシールにキャンを用いたが、コイルが巻かれた固定子鉄心の全体を樹脂モールドなどにより絶縁性、耐水性を有し渦電流損が非常に小さい合成樹脂からなる被覆体で被覆しても良い。
以上、実施例に基づいて説明したように、本発明に係わる水力発電装置は、水管中にガイドベーン、ボス、プロペラブレードのみを設けた構造で、回転軸を介して発電機の軸と接続するものでなくまた軸受などの構造物を設置しないので、効率の高い水力エネルギ回収を可能とする。また、発電部に渦電流損が小さな材料を用いた高発電効率を可能とする。さらに、水潤滑軸受を用いて潤滑油などを使用しないのでシール機構が要らず、保守性の高いコンパクトな水力発電装置を提供することができる。
本発明の1実施例に係る水力発電装置の一部切り欠き斜視図である。 本実施の水力発電装置の断面図である。 本実施例の水車と発電機の構成を説明する概念的断面図である。 本実施例におけるボスの寸法に対応する性能曲線図である。
符号の説明
1 発電機部分
11 前方軸受
12 後方軸受
13 前部フランジ
14 後部フランジ
15 キャン
16 環状空間
2 固定子
21 積層コア(電機子鉄心)
22 電機子コイル
3 回転子
31 プロペラブレード
32 プロペラブレードの内径側先端
33 ヨーク
34 永久磁石
35 合成樹脂リング
36 ブレードベース
37 円環
4 上流配管
41 ボス
42 ガイドベーン
43 分岐ノズル
44 上流側フランジ
45 下流側フランジ
5 下流配管
51 給水ノズル
52 上流側フランジ
53 下流側フランジ

Claims (5)

  1. 電機子鉄心と電機子コイルを備えた円環状の固定子を水管外側に設け、外周に永久磁石を備え内周に複数のプロペラブレードを有する翼車を備えた円環状の回転子を前記固定子の内側で前記永久磁石が前記電機子鉄心と対峙して回転するように設け、水管中の水流を管壁側に導くための固定ボスを水管の中心軸位置に固設し、複数のガイドベーンを前記固定ボスの外周と前記水管の内壁との間に固設したものであって、前記プロペラブレードの内側先端を結ぶ径が前記ボスの径より大きく、該プロペラブレードが該固定ボスの周に沿って回転することを特徴とする水力発電装置。
  2. 前記電機子鉄心の内側表面に絶縁性の耐水性キャンを水密に嵌めたことを特徴とする請求項1記載の水力発電装置。
  3. 前記固定子は全体を耐水性樹脂で鋳ぐるみしたことを特徴とする請求項1記載の水力発電装置。
  4. 前記円環状の回転子の側面と円周面に相対しスラスト方向およびラジアル方向の荷重を支える水潤滑軸受を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の水力発電装置。
  5. 前記プロペラブレードより上流位置に取水口を備え、該取水口と前記水潤滑軸受の間に水供給配管を備えて、前記水潤滑軸受に水を供給することを特徴とする請求項4記載の水力発電装置。
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