JP4736219B2 - シャープペンシル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、また、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例の1例として、実開昭56−44191号公報を挙げ説明すれば、軸本体の内部には、芯タンクが前後動自在に配置されており、その芯タンクの前端には、芯を前方に向けて送り出すチャック体が固定されている。また、そのチャック体の前方部分には、チャックリングが囲繞されており、前記チャック体の開閉を行っている。
さらに、前記軸本体の前端には、先部材が固定されており、その先部材には、芯挿通孔が形成され、また、芯戻り止め部材が圧入されたスライド部材が前記先部材の先端部に対して出没可能に配置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術にあっては、チャック体から外れてしまった短い芯(以下、残芯という。)の後端と、後続する新しい芯(以下、後続芯という。)の前端との間に隙間が発生してしまっていた。これは、チャック体の後退動作が終了する直前にチャックリングによって前記チャック体が閉鎖され、後続芯を把持した状態で後退するのに対して、この時、短くなった残芯は、前記後続芯とは独立した状態で、しかも、先部材内の芯戻り止め部材に軽く保持されている状態にあり、後退しないためである。
そして、前記隙間が発生してしまうと、筆記の際にその筆圧で残芯が後退し、書き損じを発生させてしまうと共に、違和感を募らせてしまうものであった。
また、上記の現象を嫌い、残芯をガイド部材から引き抜いてしまい、次いで後続する新しい芯を繰り出すユーザーもいて、残芯を有効に使用することができない場合もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、上記の従来技術の欠陥を払拭し、残芯を有効に使用することのできる新規な構成のシャープペンシルを提供することである。
本発明は、芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、また、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルであって、芯繰り出し手段の少なくとも1部材をチャック体とし、前記スライド部材と、前記チャック体の後退動作を連動させると共に、その連動を、互いの部材に形成した段部同士の係合によってなしたことを第1の要旨とし、芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルであって、前記スライド部材の後方に腕部を形成すると共に、その腕部の後部には後端面が傾斜面に形成された係合孔を設け、また、前記軸筒には前記係合孔と対応する位置に貫通孔を形成すると共に、その貫通孔に遊挿する内面突起を有するグリップ部材を前記軸筒の外周面に配置し、前記グリップ部材を押圧することにより、前記内面突起が前記スライド部材の係合孔の傾斜面に沿って移動し、前記スライド部材を後退させることを第2の要旨とする。
【0005】
【作用】
上記本発明の構成において、スライド部材の後退動作によって、残芯が後続芯と接触した状態で後退する。
【0006】
【実施例】
第1例を図1、図2に示し説明する。軸本体1の内部には、芯タンク2が前後動自在に配置されており、その芯タンク2の前端には中継ぎ部材3並びに、芯案内部材4を介して開閉可能なチャック体5が固定されている。そのチャック体5の前方部には、チャック体5の開閉を行うチャックリング6が囲繞している。
また、前記軸本体1の先端には、圧入部材7と連結部材8を介して先部材9が螺着などの手段によって着脱自在に固定されているが、その先部材9は軸本体1に一体形成されていても良い。その先部材9の内部には、スライド部材10が前後動可能に配置されており、そのスライド部材10の内部には、芯を軽く保持しゴム状弾性体からなる芯戻り止め部材11が圧入されている。符号12は、金属材質からなる芯保護管であり、前記スライド部材10の前端に圧入・固定されているが、スライド部材と一体形成されていても良い。。
尚、符号Sは、前記チャック体5や芯タンク2などを後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材である。また、本実施製品におけるシャープペンシルの軸本体は、透明な材質から成形されているが、前記スライド部材や芯戻り止め部材なども透明な材質から成形すると良い。後述する芯の動きを確認することができるものとなる。
【0007】
次に、前記チャック体5並びに、スライド部材10について詳述する。前記チャック体5の前端外周には、外面鍔部13が形成されている。また、スライド部材10の後方には、筒状部14が延設形成されており、その筒状部14の後端内面には、前記チャック体5の外面鍔部13と当接する内面鍔部15が形成されている。
ここで、前記チャック体5は、2つ割或いは、3つ割り或いは、4つ割りされたチャック片から構成された、いわゆる、コレット式チャックであり、芯を把持していない状態で強固に閉鎖せしめると、前記スライド部材10の内面鍔部15からチャック体5の外面鍔部13が抜け出る構造となっている。即ち、チャック体5とスライド部材10とは、分離、組み立てが可能なものとなっている。
また、前記スライド部材10は、先部材9に対して遊挿されているが、摩擦抵抗を付与させても良い。しかし、その摩擦抵抗は、前記芯を軽く保持する芯戻り止め部材の芯に対する摩擦よりは小さく設定している。芯を把持していない状態に於ける、前記スライド部材10の移動を防止することによって、本体を振ってしまったときに発生するスライド部材10の移動音(スライド部材の中間段部が、先部材の内面段部に当接する音)などを防止しているのである。
さらに、先部材9の内面前方には、スライド部材10の中間段部16が当接し、そのスライド部材10の前進量を規制する内面段部17が形成されている。
次に、動作について説明する。図2の状態は、チャック体5から離れた残芯Aが芯戻り止め部材11に保持され、また、後続芯Bがチャック体5に把持されている状態である。この状態から芯タンク2を前方に押圧すると、チャックリング6と共にチャック体5が前進し、これによって把持されている後続芯Bも前進する。その後続芯Bの前進に伴い残芯Aが押され、その残芯Aも前進しようとするが、芯戻り止め部材11に保持されているため、前記スライド部材10は残芯Aと共に前進する。ここで、スライド部材10の中間段部16が前記先部材9の内面段部17に当接すると、スライド部材10の前進移動が規制される。この動作により、前記スライド部材10に固定された芯保護管12は、先部材9に対して前進することになるから、その先部材9の先端からの突出長は、初期状態に比べ多くなる。
【0008】
ここで、さらに前記芯タンク2を前進させると、残芯Aは、後続芯Bに押されながら、移動が阻止された芯保護管12内を前進移動し、その先端から突出・繰り出される。やがて、前記チャックリング6は、前記スライド部材10の後端に当接し、その前進移動が規制され、チャック体5が拡開し後続芯Bを解放する。
ここで、芯タンク2の前進移動を解除すると、チャック体5は後続芯Bを解放した状態で後退するが、この後退過程でチャック体5の外面鍔部13がスライド部材10の内面鍔部15に当接し、スライド部材10をも後退させる。この時、残芯Aはスライド部材10の芯戻り止め部材11に軽く保持されているので、残芯Aの突出状態を保ちながらスライド部材10と共に後退し、また、チャック体5から解放されている後続芯Bをも後退させる。
やがて、チャック体5はチャックリング6によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを把持し後退させるが、前記のようにスライド部材10と共に残芯Aが後退するため、後続芯Bと残芯Aとの間には、隙間が発生することがない。
また、前記の動作によって、残芯Aが後退してしまうが、スライド部材10と共に先部材9に対して後退するため、芯保護管12(スライド部材10)に対しては後退せず、もって、芯保護管12からの突出長さが減少するようなことがない。
【0009】
第2例を図3〜図5に示し説明する。前記第1例のチャック体とスライド部材との連動手段の変形例である。本例のチャック体18の前方外周面には、前記第1例の様な外面鍔部13が形成されておらず、前記スライド部材10の内面鍔部15に対して摩擦抵抗を付与する構成となっている。その摩擦を付与する例としては、チャック体18の前方外周面の外径をスライド部材の内面鍔部15の内径よりも若干大きく形成しても良く、また、少なくとも一方の接触面にゴム状弾性体などを塗布しても良いし、或いは、シボ加工などを施しても良い。
次に動作について説明する。初期状態(チャック体18が芯を把持している状態:図3参照)では、前記チャック体18の前方外周面がスライド部材10の内面鍔部15の内側に当接している。ここで、チャック体18(チャックリング6と共に)を前進させると、チャック体18と内面鍔部15とが摩擦抵抗によって当接しているため、スライド部材10も前進する。勿論、芯戻り止め部材11に保持されている残芯Aや、チャック体18に把持されている後続芯Bも前進する。
さらに、チャック体18とスライド部材10が前進をすると、前記第1例と同様にスライド部材10の中間段部16が先部材9の内面段部17に当接し、スライド部材10の前進移動が阻止される(図4参照)。しかし、チャック体18は、さらに前進できるため、チャック体18とスライド部材10の内面鍔部15との当接が前記摩擦力に抗して解除されることになるが、チャック体18がさらに前進するため、残芯Aは前進移動が規制されている芯保護管内を前進することになる。
【0010】
やがて、前記チャックリング6がスライド部材10の後端に当接し、チャック体18が拡開され、後続芯Bを解放する(図5参照)。ここで、チャック体18の前進動作が解除されると、チャック体18が弾撥部材Sによって後退すると共に、再びチャック体18の前方外周面とスライド部材10の内面鍔部15とが接触し、摩擦抵抗力によってスライド部材10も後退する。このスライド部材10の後退に従って、前記芯戻り止め部材11に保持されている残芯Aも後退するが、この残芯Aは、前記チャック体18から解放された後続芯Bも後退させる。
やがて、チャック体18はチャックリング6によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを把持し後退させるが、残芯Aもスライド部材10と共に後退するため、後続芯Bと残芯Aとの間には、隙間が発生することがない。
この第2例や前記第1例などにおいては、チャック体が芯を把持していない状態においては、そのチャック体の前端外周面の外径が、前記スライド部材の内面鍔部の内径よりも小さくなるため、チャック体のスライド部材に対する組み立てが容易なものとなる。また、自動組み立て機などによって組み立てる場合にも、チャック体の前方部をほぼ均一な外径とすることができるため、パーツフィーダーなどにも効率よくかけることができる。
第3例を図6に示し説明する。本例においては、スライド部材19の後端外周面に外面鍔部20を形成すると共に、チャック体21の前端には、筒状部22を介して内面鍔部23を形成している。
【0011】
このように、チャック体をスライド部材の外側に位置させることによって、それらの組み立てが容易なものとなる。即ち、前記第1例や第2例においては、チャック体に形成されているスリットの巾によって、チャック体が縮径できる量が規制されたが、本例においては、外方向に向けチャック体を拡開させ、組み立てるため、前記のような制限が無くなる。
また、本例においては、スライド部材が前記筒状部内を十分に後退することができるため、使用後に芯保護管を先部材内に収納することができる。
【0012】
第4例を図7、図8に示し説明する。本例は、前記第1例とほぼ同様な構成をしているが、芯戻り止め部材が相違している。具体的に説明すると、本例の芯戻り止め部材24は、芯保護管12の内面に塗布されている。その芯戻り止め部材24は、ゴム状弾性体であって、シリコーンゴムやNBRから構成されている。
尚、その芯戻り止め部材24は、パイプ状の芯保護管12に挿着しても良く、また、芯戻り止め部材24の表面に金属イオンなどを付着させ成形する、いわゆる、電鋳加工によって芯保護管12を芯戻り止め部材24の周りに形成しても良い。
このように、芯戻り止め部材24を芯保護管12に配置させることによって、残芯Aが短くなってしまっても、その芯を保持することができ、もって、芯を有効に使用することができる。
尚、この第4例のように、残芯Aを極力有効に使用する手段としては、芯保護管を先部材に圧入してしまっても良く、また、芯保護管25を先部材9に一体に成形(図9参照:第5例)しても良い。何れの例も、戻り止め保持部26から芯保護管12の先端までの距離を短くすることで、短くなってしまった残芯Aをもさらに保持することができ、もって、残芯を極力有効活用することができる。
【0013】
第6例を図10、図11に示し説明する。本例においては、前記第1例で示した、芯戻り止め部材や芯保護管を、スライド部材に一体成形している。詳述すると、スライド部材28の内面中間部には、複数の分割片から構成された芯戻り止め片29が形成されており、その芯戻り止め片29の内面には、芯を実際に保持する台形状の突起30が形成されている。また、スライド部材28の後方には、後方に向け延設形成された対向する2つの係合片31が形成されており、その係合片31の後端内面には、内面鍔部32が形成されている。この内面鍔部32がチャック体5の外面鍔部13と当接し、連動するものとなっている。
前記スライド部材28の前方部には、芯保護管部33も一体成形されており、その芯保護管部33の前方部分には、前方に向かって縮径する円錐部34が形成されている。筆記の際に、芯の先端がよく見え、正確に筆記することができる。
尚、本例のように、芯戻り止めや芯保護管などをスライド部材に一体成形することによって、部品の製作費用は勿論、組み立てに要する費用などが削減され、その結果、製品を消費者に安価に提供することができるようになる。また、スライド部材の後方部を2分割された係合片にすることによって、チャック体とスライド部材との組み立てを容易なものとしている。
【0014】
第7例を図12に示し説明する。前記第6例の変形例であり、スライド部材35の芯保護管部36にスリット37を形成すると共に、芯保護管部36の内面に芯を保持する突起38を形成したものである。つまり、芯戻り止め部(突起38)を芯保護管部36に形成することによって、残芯が短くなってしまっても保持することができ、もって、残芯を有効に使用することができるものである。
第8例を図13、図14に示し説明する。前記第1例のスライド部材の筒状部をスライド部材とは別部材で構成すると共に、それらを摩擦抵抗を付与せしめながらも摺動可能なものとした例である。詳述すると、スライド部材39の後方外面には、ゴム状弾性体よりなるOリング40が嵌着されており、また、そのOリング40に接触した状態で、筒状部材41が前記スライド部材39の後方に外嵌している。尚、そのOリング40は、本例においてはスライド部材と別部材で構成しているが、スライド部材の外周面に周状のリブなどを形成することによって一体形成しても良い。また、前記筒状部材41の後端内周面には、チャック体5の外面鍔部13と当接する内面鍔部42が形成されている。動作は、前記第1例とほぼ同様であるが、芯を収納させる際、芯保護管12を筆記面などに当接させることによって、その芯保護管12を完全に先部材9内に収納させることができる。芯保護管12が固定されたスライド部材39が、Oリングの摩擦抵抗に抗して、筒状部材41内を後方に向け摺動できるためである。
符号43は、スライド部材39が筒状部材41から脱落するのを防止する規制リングであるが、前記Oリングの摩擦抵抗力が十分である場合には、特に必要なものではない。そして、規制リングを付けない場合には、スライド部材と筒状部材との組み立て、分解が容易なものとなり、万が一、芯が詰まってしまったときの手直し作業が容易になる。
【0015】
第9例を図15に示し説明する。前記第1例のチャック体5の外面鍔部13とスライド部材10の内面鍔部15の表面に、雄ねじ部44と雌ねじ部45を形成した例である。チャック体5とスライド部材10とを組み立てるときには、チャック体5を強く閉じてスライド部材10に組み付け、分解するときには、チャック体とスライド部材とを相対的に回転させれば、螺合作用によって容易に離脱させることができるものである。
チャック体とスライド部材の組み立て、分解の容易性を考慮した手段としては、図16(第10例)や図17(第11例)に示すような構造のものも考えられる。図16に示す例は、スライド部材46の筒状部47にスリット48を形成した例である。このスリット48によって筒状部47の開閉が容易なものとなり、チャック体とスライド部材との組み立て、分解が容易なものとなる。第6例の図11で示した例とほぼ同様な例である。符号49は、チャック体の外面鍔部と当接する内面鍔部である。
また、図17に示す例は、前記スリット47をさらに大きく形成することによって、前記筒状部を棒状部50にしてしまうと共に、スライド部材46の中間部に凹部51を形成する一方、先部材の内面にはその凹部51と係合する長溝を形成した例である。先部材と軸本体とを分離させる際に、スライド部材もチャック体に引っ張られ先部材から抜けようとするが、スライド部材は先部材に係合されているため抜けきれず、その結果、スライド部材46の腕部50に拡開作用が働き、拡開し、その結果、スライド部材とチャック体が離脱する。万が一、芯がスライド部材内で砕けてしまったときなどのメンテナンスが容易なものとなる。
【0016】
第12例を図18、図19に示し説明する。前記第1例と同様な構成は、その説明を省略する。前記スライド部材10の外周面には、前記先部材9の内面と摺接するゴム状弾性体などからなるOリング52が圧入されているが、円周状突部などを前記スライド部材に一体成形しても良い。そして、スライド部材10の先部材9に対する摺動抵抗力は、芯の前記芯戻り止め部材11に対する摺動抵抗力よりも大きく設定されている。即ち、後述もするが、後続芯Bによって残芯Aが押し出されようとすると、スライド部材10も押し出されようとするが、先部材9との摺動抵抗力が強く、その結果、スライド部材10は静止状態を保ち、残芯Aが押し出される。
ここで、前記チャック体5は、2つ割或いは、3つ割り或いは、4つ割りされたチャック片から構成された、いわゆる、コレット式チャックであり、芯を把持していない状態で強固に閉鎖せしめると、前記スライド部材10の内面鍔部15からチャック体5の外面鍔部13が抜け出る構造となっている。即ち、チャック体5とスライド部材10とは、分離、組み立てが可能なものとなっている。
さらに、先部材9の内面前方には、スライド部材10の中間段部17が当接し、そのスライド部材10の前進量を規制する内面段部18が形成されている。
【0017】
次に、動作について説明する。図18〜図20の状態は、チャック体5から離れた残芯Aが芯戻り止め部材11に保持され、また、後続芯Bがチャック体5に把持されている状態である。この状態から芯タンク2を前方に押圧すると、チャックリング6と共にチャック体5が筒状部14内を無接触状態で前進し、これによって把持されている後続芯Bも前進する。その後続芯Bの前進に伴い残芯Aが押され、その残芯Aも前進しようとするが、芯戻り止め部材11に保持されているため、前記スライド部材10も前進しようとする。しかし、そのスライド部材10の前記先部材9に対する摺動抵抗力が、芯の芯戻り止め部材11に対する摺動抵抗力よりも大きく設定されているため、前記スライド部材10は静止状態を保ちながら、残芯Aが前進し、そのスライド部材10の先端(芯保護管12の先端)から突出する。ちなみに、前記の摺動抵抗力が逆転すると、スライド部材10が最初に前進し、次いで芯が遅れてスライド部材10の先端から突出するため、違和感のあるものとなってしまう。
そして、さらにチャック体5やチャックリング6などの前進が進むと、そのチャックリング6の前端が前記スライド部材10の後端面に当接し、チャックリング6の前進移動が阻止される(図21参照)。
しかし、チャック体5はなおも前進するため、ここで、チャック体5はチャックリング6から解放され、この時、前記後続芯Bのチャック体5による把持が解放される。
ここで、さらに前記チャック体5が前進し、その前端がスライド部材10の内面段部10aに当接すると、今度は、そのスライド部材10をチャック体5が前進させる。この時、残芯Aは、芯戻り止め部材11に軽く保持されているため、そのスライド部材10の前進に従って前進するが、後続芯Bはチャック体5から解放されているため、自重によって落下するように、前記残芯Aと接触状態を保ちながらに前進する(図22参照)。
やがて、前記スライド部材10の中間段部16が前記先部材9の内面段部17に当接すると、スライド部材10の前進移動が規制される(図23参照)。
【0018】
これら動作により、芯(後続芯B並びに、残芯A)と前記スライド部材10に固定された芯保護管12は、先部材9に対して前進することになるから、その先部材9の先端からの突出長が初期状態に比べ多くなる。
ここで、芯タンク2の前進移動を解除すると、チャック体5は後続芯Bを解放した状態で、また、外面鍔部13は筒状部14内を無接触状態で後退移動するが、チャック体5とスライド部材10の接触抵抗よりも、スライド部材10と先部材9との接触抵抗を大きくした場合には、接触状態で移動させても良い。即ち、スライド部材10が静止した状態でチャック体5が後退移動すれば良いのである。この後退過程でチャック体5の外面鍔部13がスライド部材10の内面鍔部15に当接すると、スライド部材10が後退するが、これより若干遅れて前記チャック体5がチャックリング6によって閉鎖させられ、後続芯Bを再び把持する(図24参照)。そして、これら動作によって、残芯Aはスライド部材10の芯戻り止め部材11に軽く保持されているので、残芯Aの突出状態を保ちながらスライド部材10と伴に後退し、また、後続芯Bはチャック体5に把持されているので、そのチャック体5の後退動作と共に後退する。
尚、前記の動作によって、後続芯Bや残芯Aが後退してしまうが、スライド部材10と共に先部材9に対して後退するため、芯保護管12(スライド部材10)に対しては後退せず、もって、芯保護管12からの突出長さが減少するようなことがない(図25参照)。
また、スライド部材10は、Oリング52によって前記先部材9の内面に圧入された状態で摺接しているため、押圧操作解除後においてもその後退位置を維持し続けるので、自重で落下するなどして、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
【0019】
第13例を図26、図27に示し説明する。前記第1例と同様な構成は、その説明を省略する。前記スライド部材10の後端と連結部材8の間には、コイルスプリングなどの弾撥部材53が張設されており、前記スライド部材10を前方に向けて付勢している。そして、そのスライド部材10を前方に向けて付勢する前記弾撥部材53の付勢力は、前記チャック体5が拡開し、その外面鍔部13がスライド部材10の筒状部14内面に摺接しているときの摺接力よりも大きいものとなっている。つまり、スライド部材10は、外面鍔部13の筒部内面14への摺接、或いは、遊挿に関わらず、常に、前方に付勢され移動するようになっている。
尚、チャック体の外面鍔部がスライド部材の筒部内面に接触しないようなチャック体を使用しても良いが、特に、樹脂製のチャック体においては、その弾性力の経時的劣化を考慮して、拡開量を多くするのが一般的であり、それ故に、前記スライド部材の筒部内面に接触してしまうのである。ここで、チャック体の外面鍔部が筒部内面に接触しないように、その筒部の内径を大きくすることも考えられるが、筒部の外面も大きくしなければならず、その結果、先部材なども大きくなってしまうばかりでなく、拡開量が大きいため、芯が多少でも曲がっていたり、短い芯であったりすると、チャック体の芯把持部から離れた位置で芯が把持されてしまい(図28参照)、芯の繰り出し動作に支障を来してしまう場合があった。そこで、本実施例では、前記スライド部材の筒部を小さくすると共に、チャック体の外面鍔部を前記筒部の内面に接触させることによって、その拡開量を規制し、芯を正規の把持部で把持させるようにしている。
【0020】
次に、動作について説明するが、チャック体並びにスライド部材の前進動作については、その動作が前記第1例や第12例と同様なので省略する。前記芯タンク2の前進移動を解除すると、前記チャック体5が拡開した状態でその外面鍔部13を筒部14の内面に擦らせながらも後退するが、筒部14が形成されているスライド部材10は、弾撥部材53によって前方付勢されているため、スライド部材10は後退しない。やがてチャック体5の外面鍔部13は、前記スライド部材10の内面鍔部15に当接し、この時からスライド部材10の後退動作が開始される(図29参照)。勿論、弾撥部材53の弾撥力に抗してである。
チャック体5は、チャックリング6によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを再び把持する。このとき、後続芯Bを把持した状態で、従来技術と同様にチャック体5は多少後退するが、スライド部材10をも後退させるため、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
尚、前記の動作によって、後続芯Bや残芯Aが後退してしまうが、スライド部材10と共に先部材9に対して後退するため、芯保護管12(スライド部材10)に対しては後退せず、もって、芯保護管12からの突出長さが減少するようなことがない。
また、スライド部材10は、チャック体5の外面鍔部に13に係合しているため、押圧操作解除後においてもその後退位置を維持し続けるので、前記弾撥部材53の付勢力や自重で落下するなどして、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
尚、前記例では、弾撥部材とスライド部材を別部材で構成し、組み立てているが、図30、図32に示すように、スライド部材の後方に弾性変形可能な部分を射出成形などによって一体形成しても良い。本例の弾性変形可能な部分について、具体的に説明すると、スライド部材54の後方には、筒状部55が形成されており、その筒状部55の後部には、伸縮自在な網目状の弾性変形部56が形成されている。
【0021】
図31は、上記スライド部材54を射出成形などの手段によって、樹脂材質で形成すると共に、チャック体57も樹脂材質で成形した例である。前述したように、この樹脂製のチャック体57は、拡開した状態においては、その外周面がスライド部材54の筒状部55の内周面に当接し、その拡開量が規制されている。その拡開量は、具体的には、芯の直径よりも若干少ないものとなっている。勿論、芯を正規の位置で把持するためである。
尚、本例では、スライド部材の後方に弾性変形可能な部分を形成したが、スライド部材の前方に引っ張りバネを張設させても良く、また、磁石などを介在させ、スライド部材を前方に付勢しても良い。
【0022】
第14例を図33〜図36に示し説明する。軸本体58の内部には、芯タンク59が前後動自在に配置されており、その芯タンク59の前端には開閉可能なチャック体60が固定されている。そのチャック体60の前方部には、チャック体60の開閉を行うチャックリング61が囲繞している。また、軸本体58の後部には、クリップ62が形成された基部62aが圧入・固定されており、さらに、前記芯タンク59の後部には、消しゴム63が着脱自在に取り付けられている。符号64は、その消しゴム63を覆うノックキャップであり、前記芯タンク59の後部に着脱自在に取り付けられている。
一方、前記軸本体58の先端には、先部材65が螺着などの手段によって着脱自在に固定されているが、前記軸本体58とその先部材65とに跨るように被覆された、ゴム材質よりなるグリップ66によって容易には外れないように取り付けられている。また、先部材65の内部には、スライド部材67が前後動可能に配置されており、そのスライド部材67の内部には、芯を軽く保持しゴム状弾性体や樹脂成形品からなる芯戻り止め部材68が圧入されているが、この芯戻り止め部材を図示例のものより小さなゴム状弾性体とし、その小さな戻り止め部材の後方に樹脂成形品からなる芯案内部材などを取り付けても良い。符号69は、芯保護管部であり、前記スライド部材67の先端に一体成形されているが、金属パイプなどで形成し、圧入・固定などしても良い。符号Sは、前記チャック体60や芯タンク59などを後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材である。
【0023】
次に、前記チャック体60並びに、スライド部材67について詳述する。前記チャック体60前端外面には、突部70が対向した位置に形成されている。また、スライド部材67の後方には、筒状部71が延設形成されており、その筒状部71の中間部には、前記チャック体60の突部70が遊挿する貫通した係合孔72が形成されている(図35A)。さらに、前記筒状部71後部内面には、前方に向かって順次傾斜する傾斜面73が形成されおり(図36参照)、前記チャック体60の突部70が係合孔72に遊挿されやすくなっている。つまり、チャック体60のスライド部材67への組み立てが容易なものとなっている。
前記スライド部材67の後端と軸本体58の間には、コイルスプリングなどの弾撥部材74が張設されており、前記スライド部材67を前方に向けて付勢している。そして、そのスライド部材67を前方に向けて付勢する前記弾撥部材74の付勢力は、前記チャック体60が拡開し、前記突部70以外の縁部75がスライド部材67の筒状部71内面に摺接しているときの摺接力よりも大きいものとなっている。つまり、スライド部材67は、チャック体60の縁部75の筒状部71内面への摺接、非摺接に関わらず、常に、前方に付勢され移動するようになっている。
ここで、前記チャック体60は、2つ割或いは、3つ割り或いは、4つ割りされたチャック片から構成された、いわゆる、コレット式チャックである。また、先部材65の内面前方には、スライド部材67の中間段部76が当接し、そのスライド部材67の前進量を規制する内面段部77が形成されている。
次に、チャック体60のスライド部材67への組み付け方法について説明する。芯を把持していない状態で(図37に示す状態から)、チャック体60の突部70をスライド部材67(筒状部71)の後端に押し付け、押し込むと、傾斜面73によってチャック体60の頭部が縮径され(図38参照)、やがては前記突部70が係合孔72に達し、その時、チャック体60の突部70が解放され、チャック体の頭部が拡開する。ここで、チャック体60の突部70が係合孔72に遊挿されると同時に、分離しにくい状態となる(図33に示す状態になる)。
【0024】
次に、前記芯戻り止め部材68について詳述する。この芯戻り止め部材68には、使用する芯の直径よりも若干大径ではあるが、2本は挿入されない芯挿通孔68aが全長に渡って形成されている。そして、その芯挿通孔68aの前方部分には、使用する芯の直径よりも若干小径の芯戻り止め部68bが形成されている。この芯戻り止め部68bは、芯を軽く保持し、芯の後退を阻止する部分である。尚、芯が芯戻り止め部68bに保持された状態では、芯が稜線で保持されるため、残芯による筆記時の芯の回転を極力防止することができる。また、前記芯挿通孔68aは、軸線方向に向かって使用する芯の直径よりも小さい幅の溝部68cが対向する位置に形成されており、その溝部68cは、芯戻り止め部材68の全長に渡って形成されている。さらに、前記芯戻り止め部68bの付近においては、前記溝部68cが芯戻り止め部材68の外周縁部まで形成されている。つまり、芯戻り止め部68b付近の溝部68cは、貫通したスリット状になっている。芯を保持する芯戻り止め部68bに弾性作用を付与し、芯径のばらつきを吸収している。この溝部68cは、本例では対向する2箇所に形成しているが、放射状に3箇所、或いは4箇所形成しても良く、また、断面が三角形状の溝部としても良い。尚、前記芯挿通孔68aの上方には、円錐部68dが形成されている。芯を芯挿通孔68aに導入しやすくしている。
また、前記芯戻り止め部材68は、樹脂材質で成形されている。そして、射出成形する際のゲート(樹脂がキャビティーに入り込む孔)の位置は、前記芯挿通孔68aの軸線に対して直行する方向であって、かつ、前記溝部68cが形成される部分としている(図35B、35C参照)。コアピンの強度のある方向から樹脂を流し込むことによって、樹脂の流入圧力によるコアピンの湾曲、折損を極力防止しているのである。また、前記溝部68cは、芯戻り止め部材68をスライド部材67に圧入・固定する際、寸法のばらつきを吸収し、適度な固定強度を維持する役割をも担っている。即ち、溝部68cによる芯戻り止め部材68の弾性変形を利用しているのである。尚、本例においては、芯挿通孔68aと芯戻り止め部68bを一体形成しているが、芯戻り止め部を別部材で形成し、本例のような芯挿通孔を有した部材の前方に位置させても良い(例えば、図53に示す例)。
【0025】
次に、動作について説明する。図33、図34の状態は、チャック体60から離れた残芯Aが芯戻り止め部材68に保持され、また、後続芯Bがチャック体60に把持されている状態である。また、スライド部材67は、弾撥部材74によって前方に向け付勢されているが、筒状部71の係合孔72の後端部がチャック体60の突部70に当接・係合しているため、その(スライド部材67の)前進移動が規制されている。
この状態から芯タンク59を前方に押圧すると、チャックリング61と共にチャック体60が筒状部71内を無接触状態で前進するが、弾撥部材74によってスライド部材67が付勢されているため、そのスライド部材67も前記係合孔72と突部71の係合状態を保ちながら前進する。これによってチャック体60に把持されている後続芯Bや、芯戻り止め部材68に保持されている残芯Aがスライド部材67と共に前進する。
やがて、スライド部材67の中間段部76が先部材65の内面段部77に当接し、その前進移動が阻止される(図39参照)。しかし、前記チャック体60の突部70は、係合孔72に遊挿されているため、そのチャック体60やチャックリング61、並びに、後続芯Bや残芯Aは、なおも前進するが、そのチャックリング61は、前記スライド部材67の筒状部71の後端部に当接した時点で、その移動が阻止される。そして、この時、チャック体60が拡開し、後続芯Bが解放されると共に、チャック体60の縁部75がスライド部材67の筒状部71の内面に接触する(図40参照)。
【0026】
ここで、芯タンク59の前進移動を解除すると、前記チャック体60が拡開した状態でその縁部75を筒状部71の内面に擦らせながらも後退するが、筒状部71が形成されているスライド部材67は、弾撥部材74によって前方付勢されているため、スライド部材67は後退しない。やがてチャック体60の突部70が、前記スライド部材67の係合孔72の後端に当接すると、スライド部材67の後退動作が開始される(図41参照)。勿論、弾撥部材74の弾撥力に抗してである。
やがて、チャック体60は、チャックリング61によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを再び把持する(図42参照)。このとき、後続芯Bを把持した状態で、従来技術と同様にチャック体60は多少後退するが、スライド部材67をも後退させるため、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
尚、前記の動作によって、後続芯Bや残芯Aが後退してしまうが、スライド部材76と共に先部材65に対して後退するため、芯保護管69(スライド部材67)に対しては後退せず、もって、芯保護管部69からの突出長さが減少するようなことがない。
また、スライド部材67は、前記各例と同様に、チャック体60の突部70に係合しているため、押圧操作解除後においてもその後退位置を維持し続けるので、自重で落下するなどして、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
尚、前記例では、弾撥部材とスライド部材を別部材で構成し、組み立てているが、図43に示すように、スライド部材の後方に弾性変形可能な部分を射出成形などによって一体形成しても良い。本例の弾性変形可能な部分について、具体的に説明すると、スライド部材78の後方には、伸縮自在な網目状の弾性変形部79が形成されている。
【0027】
変形例を図44に示し説明する。スライド部材80の筒状部81に係合孔82を形成すると共に、チャック体60の突部70よりも幅狭のスリット83を形成した例である。また、前記筒状部81の後端面には、前記突部70が係合孔82に装着されやすいように傾斜面84が形成されている。
チャック体60の突部70を前記傾斜面84に押し付けると、スリット83を中心に前記筒状部81が弾性変形し(図45参照)、前記突部70が容易に係合孔82内に導かれる。
また、前記傾斜面84と対向した位置で、前記係合孔82の内面には、内面傾斜面85が形成されている。その内面傾斜面85により、チャック体60とスライド部材67との分離が可能となっている。即ち、万が一、スライド部材内で芯が折れてしまったときなど、そのメンテナンスが容易なものとなっている。
係合孔の変形例を図46に示し説明する。スライド部材86の筒状部87には、前例と同様に係合孔88が形成されているが、その係合孔88に連接してL型の案内溝89が形成されている。そして、その案内溝89の端部は、筒状部87の端部まで形成されている。即ち、本例においては、チャック体60をスライド部材86に組み付ける際、チャック体60とスライド部材86を相対的に回転させながら組み付けるのである(図47参照)。このような構成にすることにより、より一段と組み立てが容易なものとなり、また、万が一、スライド部材内で芯が折れてしまったときにも、チャック体とスライド部材の分解が容易で、メンテナンスがし易いものとなっている。
【0028】
尚、本実施例では、チャック体のチャックリングからの突出量が少なく、また、前記弾撥部材が密着する距離もあるため、前記ノックキャップを押圧しチャック体を多少前進させた状態でスライド部材を回転させ、組み立てなければならないが、例えば、チャック体を長く形成すれば、そのチャック体を前進させなくてもスライド部材を組み付けることができるようになる。
以上の例においては、係合部を貫通孔としているため、その加工が容易であり、特に、射出成形でスライド部材を成形する場合には、金型を安価に製作することができ、また、寸法精度も確実なものとすることができる。
また、本例のチャック体の前端面には、そのチャック体60の形に沿った扇状の膨出部90が形成されている(図48、図49参照)。そして、この扇状の膨出部90が、チャック体60を芯タンク59に圧入する際の押圧部となっている。その具体的な圧入方法については、後に詳述する。尚、本実施例においては、前記膨出部を扇状の突部としているが、図50に示すように、チャック体60の前端面の円周上の中央部分を山形状に***させても良く、また、図51に示すように、突部70から前方に向かってチャック体60の前端面を長手方向に延設形成しても良い。
【0029】
次に、チャック体60の芯タンク59への組み付け方法について、図52を基に説明する。最初に芯タンク59を立て、その上方(前方)から弾撥部材Sを前記芯タンク59に挿着する。次いで、軸本体58を前記芯タンク60の上方から被せるように装着する。次いで、その軸本体58の上方にチャックリング61を載置し、本実施例のチャック体60を挿入する。次いで、押圧部材91をチャック体60の膨出部90に当接させ、その押圧部材91に力を作用させる。勿論、下向きの力である。これによってチャック体60は、膨出部90を介して前記押圧部材91からの力を受ける。この力によって、チャック体60の下部が芯タンク59に圧入される。この時、前記押圧部材91からチャック体60に過大な力が作用すると、チャック体60の前端部に形成されている膨出部90が、外方、或いは内方に変形し、チャック体前方部の変形が阻止される。即ち、前記チャックリング61に内接するチャック体の前方部分を膨出させることなく、もって、正確な形状を保ちつつ組み立てることができるのである。
また、前述した実施例においては、チャック体60の前方外周部に突起70を形成し、その突起70をスライド部材67に係合させることによって、そのスライド部材67を後退させ残芯と後続芯との隙間を解消している。つまり、突起70の形状が非常に大切な構成要件となっている。従って、その突起70を変形させてしまうと、スライド部材67の後退位置などがばらついてしまい、その結果、芯出長さ(スライド部材の出長さ)もばらついてしまうことになる。ややもすると、突起70が破損してしまう場合があり、スライド部材67を後退させられなくなってしまう危険性が発生する。このようなことを防止するためにも、膨出部90を形成するのが好ましい。
【0030】
第15例を図53、図54に示し説明する。前記第14例と同様な構成については、同一符号を付す。軸本体58の内部には、芯タンク59が前後動自在に配置されており、その芯タンク59の前端には開閉可能なチャック体60が固定されている。そのチャック体60の前方部には、チャック体60の開閉を行うチャックリング61が囲繞している。また、これらの部材を後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材Sが、前記芯タンク59と軸筒58の内面段部93との間に張設されている。そして、これら芯タンク59やチャック体60、チャックリング61、並びに、弾撥部材Sなどから本発明の芯繰り出し手段94が構成されている。
また、前記軸本体58の前部には、先部材65が螺着などの手段によって着脱自在に固定されており、その先部材65には、その先端から突出するスライド部材67が摺動自在に内設している。そして、そのスライド部材67の内部には、芯を案内する案内部材95と、その案内部材95の前方に芯を軽く保持し、芯の後退を阻止するシリコーンゴムやNBRなどの弾性体からなる芯戻り止め部材96が配置されているが、これら案内部材と芯戻り止め部材96を先部材と一体成形などしても良い。さらに、前記スライド部材67の後方には、筒状部71が形成されており、その筒状部71には係合孔72が対向した位置に形成されている。また、その係合孔72に連接して、筒状部71にはスリットが形成されており、その筒状部71に外部作用を与えれば、弾性変形力によって拡開可能なものとなっている。そして、前記係合孔72には、前記チャック体60の前方外周に形成された突部70が遊挿している。
なお、前記先部材65の内面後方には、段部97が形成されている。前記チャックリング61の前進移動が阻止される規制部であり、その段部97にチャックリング61が当接すると、チャック体60が拡開され、把持している芯が解放される。
【0031】
ここで、前記チャックリング61が段部97に当接するまでの距離Vは、前記チャック体60の突部70がスライド部材67の係合孔72の前端部に当接するまでの距離Wよりも少なく設定されている。即ち、チャックリング61が段部97に当接し、チャック体60が拡開した後に、チャック体60の突部70が係合孔72の前端部に当接するようになっている。具体的に説明すると、前記距離Vは、距離Wよりも0.1mmほど短く設定されているが、0.05mm〜1.0mm程度の差であるならば、十分に機能する。ちなみに、1.0mmでも機能はするものの、芯の突出量が多くなってしまい、後における芯の突出量の調整が面倒となる。
また、前記スライド部材67の筒状部71付近と軸本体58との間には、隙間Xが形成されているが、その隙間Xは、前記チャック体60とスライド部材67との嵌め合い距離Yよりも少なく設定されている。即ち、チャック体60の突部70をスライド部材67の係合孔72に遊挿する(組み付ける)時には、係合孔72近傍の筒状部71が拡開するが、先部材65を軸筒58に組み付けた後においては、筒状部71の拡開が規制され、突部70と係合孔72との遊挿状態が保たれる。つまり、突部70が係合孔72から抜け出てしまうようなことがない。さらに、本例のスライド部材は、前記14例の変形例で示した様なスリット83を有するスライド部材になっており、そのスリットの幅は、スライド部材を先部材に装着した際、例え、そのスリットが拡開してもチャック体の突部が抜けでない幅となっている。即ち、チャック体の突部の幅とスリットの幅の差は、先部材の内径とスライド部材の筒状部の外径の差よりも大きなものとなっている。
【0032】
符号98は、前記先部材65の内面リブ65aとスライド部材67との間に介在されたゴム材質などからなるOリングであって、そのOリング98によって摺動抵抗を付与している。そのスライド部材67の先部材65に対する摺動抵抗力は、芯の前記芯戻り止め部材96に対する摺動抵抗力よりも大きく設定されている。即ち、チャック体60と共に芯が前進しても、スライド部材67は先部材65に対して移動が規制されている。ちなみに、前記芯戻り止め部材の芯保持力は、20gf〜100gfが好適な値であり、この値より小さいと芯が滑り落ちてきてしまう危険性があり、逆に、高いと芯が繰り出せなくなってしまう危険性がある。なお、本例では、Oリング98を先部材65に形成した内面リブ65aに摺接させているが、内面リブに変え、単に筒状の内面に摺接させても良いが、Oリングの不慮の変形や摺動による空気の圧縮などを考慮すると、リブ状とするのが好ましい。
また、前記軸本体58の後部には、クリップ62が形成された基部62aが圧入・固定されており、さらに、前記芯タンク59の後部には、消しゴム63が着脱自在に取り付けられている。符号64は、その消しゴム63を覆うノックキャップであり、前記芯タンク59の後部に着脱自在に取り付けられている。一方、軸筒58の前方には、ゴム材質などからなるグリップ部材66が装着されている。そのグリップ部材66は、軸筒1に形成された凹部58aと先部材65に形成された凹部65bに跨るように装着されており、先部材65の軸筒1に対する緩みが防止されていると共に、先部材65の前方まで指で把持することが可能なものとなっている。この構成は、前記第14例と同様である。
【0033】
次に、動作について説明する。図53の状態は、チャック体60から離れた残芯Aが芯戻り止め部材96に保持され、また、後続芯Bがチャック体60に把持されている状態である。また、スライド部材67は、チャック体60突部70によって後方に引き寄せられている。
この状態から芯タンク59を前方に押圧すると、チャックリング61と共にチャック体60と、そのチャック体60に把持されている後続芯B、並びに、その後続芯Bに押されて残芯Aが前進する。この時、残芯Aはスライド部材67の芯戻り止め部材96に軽く保持されているため、そのスライド部材67も前進しようとするが、スライド部材67の先部材65に対する摺動抵抗力が大きく設定されているため、スライド部材67は移動せず、残芯Aが前記戻り止め部材96内を摺動し、スライド部材67の先端から突出する。やがて、チャックリング61は、先部材65の段部97に当接し、その前進移動が規制される。この時、チャック体60の突部70とスライド部材67の係合孔72の前端部との間には、隙間Zが形成されている(図55参照)。ここで、さらに芯タンク59が前進すると、チャック体60は僅かに後続芯B(並びに残芯A)を前進させながら、そのチャック体60の突部70を係合孔72の前端部に当接させる(図56参照)。この時、チャック体60が拡開し、把持していた後続芯Bを解放するが、前記チャックリング61が段部97に当接した瞬間にチャック体60が拡開するようにしても良い。
【0034】
さらに芯タンク59が前進すると、チャック体60の突部70は、スライド部材67を前進移動させる。やがて、スライド部材67の中間段部76が先部材65内面リブ65aの後端部65bに当接し、その前進移動が阻止される(図57参照)。
ここで、芯タンク59の前進移動を解除すると、前記チャック体60が拡開した状態で後退するが、スライド部材67は、Oリング98によって抵抗を付与されているため後退はしない。やがてチャック体60の突部70が、前記スライド部材67の係合孔72の後端部に当接すると(図58参照)、スライド部材67の後退動作が開始される。
やがて、チャック体60は、チャックリング61によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを再び把持する(図53参照)。このとき、後続芯Bを把持した状態で、従来技術と同様にチャック体60は多少後退するが、スライド部材67をも後退させるため、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
尚、前記の様に、後続芯Bや残芯Aが後退してしまうが、スライド部材67と共に先部材65に対して後退するため、スライド部材67に対しては後退せず、もって、スライド部材67先端からの突出長さが減少するようなこともない。
また、スライド部材67の係合孔72は、チャック体60の突部70に係合しているため、押圧操作解除後においてもその後退位置を維持し続け、自重で落下するなどして、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなこともない。
この様に、本実施例においては、チャックリング61を段部97に当接させた後に、即ち、チャック体60が拡開した後に、チャック体60の突部70を係合孔72の前端部に当接させているので、チャック体60が何らの規制も受けずに拡開することができ、もって、心地よいチャックリングの弾き音を得ることができる。
【0035】
第16例を図59に示し説明する。前記スライド部材67の筒状部を別部材で構成した例である。本例における筒状部材99にも窓孔100が形成されており、その窓孔100にはチャック体60の突部70が遊挿している。また、筒状部材99は、スライド部材の本体部に対して圧入・固定されており、組み立て時において、その圧入距離が任意に設定できるようになっている。
動作については、前記第15例と同様なので説明を省略するが、本例においては、筒状部材99のスライド部材の本体部に対する圧入距離を変化させることができるので、製品の寸法ばらつきや芯の突出長を、前記筒状部のスライド部材に対する圧入距離で設定することができる。
以上、前記第15例や第16例において、常態においては、前記スライド部材の後端を先部材65の段部97よりも前方に位置させると共に、スライド部材の後端とチャックリング前面との間には隙間を形成しているが、前記スライド部材の後端を先部材の段部よりも後方に位置させると共に、スライド部材の後端とチャックリング前面との間に隙間を形成しても良い。要は、チャック体が後続芯を把持した状態で、スライド部材が後退できる隙間があればよいのである。仮に、この隙間がないと、筆記圧によってチャック体が後退できなくなり、その結果、芯を把持するくさび効果が弱まり、芯が前記筆記圧によって後退してしまうからである。
【0036】
ここで、前記チャック体を正確に成形する金型装置の1例を挙げる。図60〜図62を基に説明する。金型101の内部には、前記チャック体60の外形を形成する複数に分割されたキャビティー102と、チャック体60の内形を形成するコアピン103が配置されている。前記複数に分割されたキャビティー102は、チャック体60の後部60aと前部60cを形成するキャビティー102aと、前記チャックリング61が接触する傾斜面60bを形成するキャビティー102bから構成されている。具体的に説明すると、前記キャビティー102aの傾斜面60bが形成される部分には、貫通孔102dが形成されており、その貫通孔102dに前記傾斜面60bを形成するキャビティー102bが填り込んでいる(特に、図61参照)。即ち、少なくともチャック体60の傾斜面60bを形成するキャビティー102bのみを入れ替えることができるものとなっている。そして、チャック体60の傾斜面60bの角度や、その傾斜面60bの外形を微調整したい場合には、前記キャビティー102bのみを外し、その部分のみを修正、或いは、作り替えればよい。
尚、前記例では、チャック体60の後部60aと前部60cを形成するキャビティーを一体となしたが、図60に示すように、各々分割して形成しても良い。具体的には、チャック体60の後部60aを形成するキャビティー102aと、傾斜面60bを形成するキャビティー102b、並びに、前部60cを形成するキャビティー102cとから構成しても良い。即ち、前例のキャビティー102aを2分割したものとしている。
前記例のように、チャック体とスライド部材とが連動する例にあっては、チャック体が後退し、スライド部材を後退させる時点と、チャックリングによってチャック体が閉鎖させられる時点のタイミングが極めて重要なものとなる。そして、それ故に、チャック体の傾斜面の精度が要求される。そこで、前述した金型によるチャック体を利用すれば、容易に、しかも安価にチャック体の傾斜面を精度良く調整することができるようになる。
【0037】
第17例を図64、図65に示し説明する。スライド部材の先端に芯の把持機構を具備させた例である。軸本体104の内部には、芯タンク105が前後動自在に配置されており、その芯タンク105の前端には開閉可能な第1チャック体106が固定されている。その第1チャック体106の前方部には、第1チャック体106の開閉を行うチャックリング107が囲繞している。
また、前記軸本体104の先端には、先部材108が螺着などの手段によって着脱自在に固定されているが、その先部材108は軸本体105に一体形成されていても良い。その先部材108の内部には、前記第1チャック106と同様に開閉可能な第2チャック体109が前後動可能に配置されており、その第2チャック体109の芯把持部110の内面には、芯を軽く保持する芯保持部111が一体或いは、別体で設けられている。つまり、第2チャック体109が完全に閉鎖しているときには、芯を強く把持しており、拡開しているときには、芯を軽く保持する構造になっている。尚、一体で設ける場合には、芯保持部111の内面にシボ加工を施したり、タップを立てるなどの手段が挙げられ、また、別部材で設ける場合には、シリコーンゴムやNBRなどの弾性体を付着するなどの手段が挙げられる。
また、前記第2チャック体109の前方部分は、先部材108の先端から突出しており、その先部材108の先端部分が、第2チャック体109の開閉を行うチャックリング部112となっている。
尚、符号Sは、前記第1チャック体106や芯タンク105などを後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材である。
次に、前記第1チャック体106並びに、第2チャック体109について詳述する。前記第1チャック体106の前端外周には、外面鍔部113が形成されている。また、第2チャック体109の後方には、筒状部114が延設形成されており、その筒状部114の後端内面には、前記第1チャック体106の外面鍔部113と当接する内面鍔部115が形成されている。一方、第2チャック体109前方外周には、中間段部116が形成されており、前記先部材108の内面に形成された内面段部117に当接し得るようになっている。
ここで、前記第1チャック体106は、2つ割或いは、3つ割り或いは、4つ割りされたチャック片から構成された、いわゆる、コレット式チャックであり、芯を把持していない状態で強固に閉鎖せしめると、前記第2チャック体109の内面鍔部115から第1チャック体106の外面鍔部113が抜け出る構造となっている。即ち、第1チャック体106と第2チャック体109とは、分離、組み立てが可能なものとなっている。
【0038】
次に、動作について説明する。図65の状態は、第1チャック体106から離れた残芯Aが第2チャック体109に把持されている。また、後続芯Bが第1チャック体106に把持されている状態である。この状態から芯タンク105を前方に押圧すると、チャックリング107と共に第1チャック体106が前進し、これによって把持されている後続芯Bも前進する。その後続芯Bの前進に伴い残芯Aが押され、その残芯Aも前進しようとするが、第2チャック体109の芯把持部110によって把持されているため、また、第2チャック体109の内面鍔部115が第1チャック体106の外面に当接しているため、第2チャック体109は残芯Aと共に前進する。
この時、第2チャック体109が多少でも前進すると、その第2チャック体109が拡開するが、第2チャック体109が拡開しても芯は芯保持部111に軽く保持されているため、残芯Aの前進によって第2チャック体109も前進する。ここで、第2チャック体109の中間段部116が前記先部材108の内面段部117に当接すると、第2チャック体109の前進移動が規制される。
【0039】
ここで、さらに前記芯タンク105を前進させると、残芯Aは、後続芯Bに押されながら、移動が阻止された第2チャック体109の芯保持部111を滑りながら前進移動し、その先端から突出・繰り出される。やがて、前記チャックリング107は、第2チャック体109の後端に当接し、その前進移動が規制され、第1チャック体106が拡開し後続芯Bを解放する(図66参照)。
ここで、芯タンク105の前進移動を解除すると、第1チャック体106は後続芯Bを解放した状態で後退するが、この後退過程で第1チャック体106の外面鍔部113が第2チャック体109の内面鍔部115に当接し、第2チャック体109をも後退させる。この時、残芯Aは、第2チャック体109の芯保持部111に軽く保持されているので、残芯Aの突出状態を保ちながら第2チャック体109と伴に後退し、また、第1チャック体106から解放されている後続芯Bをも後退させる(図67参照)。
やがて、第1チャック体106はチャックリング107によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを把持し後退させる。
また、前記の動作によって、残芯Aが先部材108に対しては後退してしまうが、第2チャック体109と共に後退するため、第2チャック体109からの突出長さが減少するようなことがない。
【0040】
第18例を図68に示し説明する。第1チャック体118の第2チャック体119の内面鍔部120が当接する外周部の円錐角度121を、第2チャック体119の先端部外周面に於ける円錐角度122よりも大きく設定した例である。このように、第1チャック体と第2チャック体の円錐角度を異ならせることによって、把持される芯の各々のチャック体の把持位置のバラツキを吸収することができる。即ち、例えば、前記第1チャック体を樹脂で成形した場合には、経時的な弾性疲労などによりその第1チャック体の閉鎖時における外径が小さくなってしまい、その結果、前方に位置する第2チャック体を、初期設定以上に後退させてしまうものであり、結局のところ、芯の把持力にも影響を与えてしまうものであった。この問題を各々のチャック体の円錐角度を変えることによって解決したのである。
各々のチャック体の円錐角度に差を設ける例としては、前記第18例の各々のチャック体の円錐角度を逆転させても良い。つまり、第1チャック体118の円錐角度121を小さくし、第2チャック体119の円錐角度122を大きく設定しても良い。この第18例は、第1チャック体を金属材質で形成し、他方の第2チャック体を樹脂材質で成形した場合に、特に、有効である。また、これにより、第1チャック体よりも第2チャック体の芯把持力が高まり、先端部に於ける芯の振れを防止する効果も発生する。
【0041】
また、その他の例としては、図69に示すものも挙げられる。即ち、第2チャック体123の内面鍔部124のその内面に、円錐部125を形成し、第1チャック体126の外面鍔部127を当接させた例である。そして、勿論、その円錐角度128と第2チャック体123の円錐角度129は、その角度を異にしている。
他にも種々挙げられる。図70に示す例は、第2チャック体131の筒部132の中間部に伸縮自在な編み目部133を形成した例であるが、その編み目部に変え、2色成形(異材質成形)などの成形技術によって伸縮可能なゴム状弾性体134を形成しても良く(図71参照)、また、伸縮可能なジャバラ部135などを形成しても良い(図72参照)。さらに、図73に示すように、先部材108の先端近傍にスリット136を形成し、その先端近傍を拡開可能とし、前記第2チャック体の閉鎖位置を変更可能にすることによって、芯の把持位置のバラツキを吸収しても良い。
【0042】
以上の各例は、スライド部材(第2チャック体)をチャック体(第1チャック体)によって後退させたが、他にも種々なせる。例えば、芯タンクから腕部を前方に向かって形成し、その腕部でスライド部材を後退させる方法である。以下、図74、図75を基に具体的に説明する(第1参考例)。軸本体137の内部には、芯タンク138が前後動自在に配置されており、その芯タンク138の前端には開閉可能なチャック体139が固定されている。そのチャック体139の前方部には、チャック体139の開閉を行うチャックリング140が囲繞している。また、これらの部材を後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材141が、前記芯タンク138と軸筒137の内面段部142との間に張設されている。そして、これら芯タンク138やチャック体139、チャックリング140、並びに、弾撥部材141などから本発明の芯繰り出し手段143が構成されている。
また、前記軸本体137の前部には、先部材148が螺着などの手段によって着脱自在に固定されており、その先部材148には、その先端から突出するスライド部材149が摺動自在に内設している。そして、そのスライド部材149の内部には、芯を軽く保持し、芯の後退を阻止する芯戻り止め部材150が配置されているが、先部材と一体成形などしても良い。さらに、前記スライド部材149の対向した2箇所の外面には、軸線方向に溝部151が形成されている。その溝部151には、スライド部材149の後端部まで形成されているのではなく、途中までしか形成されていない。即ち、係止部151aが形成されている。
【0043】
一方、前記芯タンク138の前方部分には、腕部152が対向した位置に固定されており、その前端部には内方突起153が形成されている。本例では、前記腕部152は、芯タンク138と別部品で構成されているが、一体的に形成してもよい。そして、この内方突起153が、前記スライド部材149の溝部151に摺動自在に填り込んでいる。尚、腕部152は、前記軸本体137の内方縮径部154に形成されたスリット155に摺動自在に填り込んでおり、円周方向に対する振れや屈曲などが防止されている(特に図75参照)。
符号156は、前記軸本体137とスライド部材149との間に張設されたコイルスプリングなどの弾撥部材であり、スライド部材149を常に前方に付勢している。
【0044】
次に、動作について説明する。図74の状態は、チャック体139から離れた残芯Aが芯戻り止め部材150に保持され、また、後続芯Bがチャック体139に把持されている状態である。また、スライド部材149は、弾撥部材156によって前方に向け付勢されているが、芯タンク138からの腕部152の内方突起153がスライド部材149の溝部151の後部に当接しているため、その(スライド部材149の)前進移動が規制されている。
この状態から芯タンク138を前方に押圧すると、チャックリング140と共にチャック体139が前進するが、弾撥部材156によってスライド部材149が付勢されているため、そのスライド部材149も前記腕部152の内方突起153と溝部151後部の係合状態を保ちながら前進する。これによってチャック体139に把持されている後続芯Bや、芯戻り止め部材150に保持されている残芯Aがスライド部材149と共に前進する。やがて、スライド部材149の中間段部157が先部材148の傾斜壁158に当接し、その前進移動が阻止される(図76参照)。
しかし、前記腕部152の内方突起153は、スライド部材149の溝部151に遊挿されているため、その腕部152の内方突起153やチャック体139、チャックリング140、並びに、チャック体139に把持されている後続芯Bや残芯Aは、なおも前進することができる(図77参照)。しかし、前記チャックリング140は、前記スライド部材149の後端部に当接した時点で、その移動が阻止される。そして、この時、チャック体139が拡開し、後続芯Bが解放される(図78参照)。
【0045】
ここで、芯タンク138の前進移動を解除すると、前記チャック体139が拡開した状態で後退するが、スライド部材149は、弾撥部材156によって前方付勢されているため、スライド部材149は後退しない。やがて腕部152の内方突起153が、前記スライド部材149の溝部151の係止部151aに当接すると、スライド部材149の後退動作が開始される(図79参照)。勿論、弾撥部材156の弾撥力に抗してである。
やがて、チャック体139は、チャックリング140によって閉鎖せしめられ、後続芯Bを再び把持する(図74参照)。このとき、後続芯Bを把持した状態で、従来技術と同様にチャック体139は多少後退するが、スライド部材149をも後退させるため、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなことがない。
尚、本例においても前記の動作によって、後続芯Bや残芯Aが後退してしまうが、スライド部材149と共に先部材148に対して後退するため、スライド部材9に対しては後退せず、もって、スライド部材149先端からの突出長さが減少するようなこともない。
また、スライド部材149は、腕部152の内方突起153に係合しているため、押圧操作解除後においてもその後退位置を維持し続け、自重で落下するなどして、後続芯Bと残芯Aとの間に隙間を形成してしまうようなこともない。
前記第1参考例の変形例を図80に示し説明する。前例では、芯タンクに腕部を固定してスライド部材に係合させ連動させているが、本例では、弾撥部材141によってスライド部材を連動させている。具体的に説明すると、前記弾撥部材141の後端部からは、前方に向け屈曲形成された腕部159が延設形成されている。そして、その腕部159の前端部(内方突起160)をスライド部材149の溝部151の係止部151aに係合させている。弾撥部材自体を加工することによって腕部を形成することができるので、組み立てが容易になると共に、安価に製作することができる。動作は、前例とほぼ同様であるので、その説明を省略する。
【0046】
さらなる変形例を図81に示し説明する。本例では、スライド部材161の後方に腕部162を延設して、その腕部162を芯タンク163のスリット164に摺動可能に係合させ、各々を連動させている。
次に、動作について説明するが、前記第1参考例と同様な動作は、その説明を省略する。芯タンク163を押圧すると、チャック体139やチャックリング140が前進するが、この時、スライド部材161も弾撥部材156の弾撥作用によって前進する。スライド部材161の前進移動が阻止されると、チャック体139とチャックリング140のみが前進し、やがては、チャック体139が拡開する。この時、芯タンク163のスリット164が、前記腕部162の内方突起165に対して摺動・前進する。ここで、芯タンク163の押圧操作を解除すると、芯タンク163は勿論、チャック体139も後退を開始する。この時、前記スライド部材161は、弾撥部材156によって後退はしないものの、やがては、芯タンク163のスリット164前部に内方突起165が当接し、その当接によってスライド部材161も後退せしめられる。
【0047】
第2参考例を図82に示し説明する。本発明を、サイドノック式シャープペンシルに適用した例である。軸本体166の後部は、芯を収容する芯タンク部167となっているが、後述する芯繰り出し手段の後方に延設・形成しても良い。
また、前記軸本体166の前方の内部には、テーパースライド168が前後動自在に配置されており、そのテーパースライド168の前端には開閉可能なチャック体169が固定されている。そのチャック体169の前方部には、チャック体169の開閉を行うチャックリング170が囲繞している。尚、テーパースライド168の後端には、前記芯タンク部167からの複数芯を1本ごと分離する芯受け部材171が固定、或いは、一体成形されているが、テーパースライド168の芯挿通孔172の内径は、使用する芯の直径よりも大径となっている。成形の際に発生してしまうテーパースライドの湾曲や、芯の湾曲による芯の挿通不良を防止しているのである。
また、前記テーパースライド168やチャック体169などを後方に付勢するコイルスプリングなどの弾撥部材173が、前記テーパースライド168と軸本体166の内面段部174との間に張設されている。そして、これらテーパースライド168やチャック体169、チャックリング170、並びに、弾撥部材173などから本発明の芯繰り出し手段175が構成されている。
また、前記軸本体166の前部には、先部材176が螺着などの手段によって着脱自在に固定されており、その先部材176には、その先端から突出するスライド部材178が摺動自在に内設している。そして、そのスライド部材178の内部には、芯を軽く保持し、芯の落下を阻止する芯戻り止め部材179が配置されているが、スライド部材178と一体成形などしても良い。
【0048】
一方、前記テーパースライド168の中間部の外面には、傾斜面180が形成されている。また、前記スライド部材178の後部には、腕部181が固定されており、その腕部181の後端には、前記傾斜面180よりも短い傾斜面182が形成されている。そして、前記軸本体166の中間部に回転自在に配置されたノック部材183には、前記各々の傾斜面180、182に当接する第1当接部184と第2当接部185が形成されている。尚、ノック部材183の各々の当接部184、185は、テーパースライド168を跨ぐように形成・配置されており、夫々の傾斜面180、182に当接し得るようになっている。
符号186は、前記先部材176とスライド部材178との間に張設されたコイルスプリングなどの弾撥部材であり、スライド部材178を常に後方に向けて付勢している。
また、符号187は、前記軸本体166の前方部と先部材176の後方部に渡って被覆されたゴム材質などからなるグリップ部材である。尚、このグリップ部材187と前記軸本体166の合致した中間部には、前記ノック部材183がその前端を支点とし回転する窓孔188が形成されている。
【0049】
次に、動作について説明する。図82に示す状態は、チャック体169から離れた残芯Aが芯戻り止め部材179に保持され、また、後続芯Bがチャック体169に把持されている状態である。また、スライド部材178は、弾撥部材186によって後方に向け付勢されているが、その後端(傾斜面182)が前記ノック部材183の第2当接部185に当接しているため、その(スライド部材178の)後退移動が規制されている。尚、ノック部材183の第1当接部184とテーパースライドの傾斜面180は、常態においては、当接しておらず離隔した位置にある。尚、離隔した状態を形成することによって、生産の際に生じるバラツキによって芯径が多少小さくなってしまっても、チャック体の把持力が損なわず、良好な筆記をすることができると言った効果も発生する。ちなみに、テーパースライドがノック部材に、常に、当接・押圧状態にあると、芯の把持力が低下しているため、筆記の際に芯が没入してしまう危険性がある。
前記状態からノック部材183を軸本体1の軸心方向(径方向)に押圧すると、ノック部材183の第2当接部185がスライド部材178の傾斜面182を押圧し、これによってスライド部材178が前進する。この時、残芯Aは、スライド部材178の芯戻り止め部材179に保持されているため、残芯Aもスライド部材178と共に前進する。さらに、前記ノック部材183を押圧すると、そのノック部材183の第1当接部184がテーパースライド168の傾斜面180に当接し、そのテーパースライド168の前進が開始される。しかし、この時点で、前記ノック部材183の第2当接部185は、スライド部材178の傾斜面182の頂部を乗り越えているので、これ以上、スライド部材168は前進できない状態となり、ノック部材183が更に押圧されてもその位置を保持する状態となる(図83参照)。
【0050】
そして、テーパースライド168の前進が開始されると、その動作に伴い、後続芯Bを把持したチャック体169やチャックリング170が前進する。このチャック体169の前進過程で、そのチャック体169に把持された後続芯Bが、前記残芯Aに当接すると共に押圧し、これによって残芯Aがスライド部材178に対して相対的に前進する(図84参照)。そして、やがては、前記チャックリング170が前記スライド部材178の後端に当接し、チャック体169が拡開し、後続芯Bが解放される。尚、この過程においても前記スライド部材178は、弾撥部材186によって後方に付勢されているが、ノック部材183の第2当接部185に傾斜面182の頂部が当接しているため、後方への移動が規制されている。
尚、ノック部材183の第1当接部184によるテーパースライド168の前進移動量は、前記第2当接部185によるスライド部材178の前進移動よりも多くなっている。即ち、スライド部材よりもテーパースライドの方が多く前進するようになっている。その具体的な手段としては、テーパースライド168の傾斜面180の長さは、スライド部材178の傾斜面182の長さに比し、長く形成されており、それ故に前進移動距離が多くなっている。
ここで、ノック部材183の押圧操作を解除すると、最初にテーパースライド168が後退し、これによってチャック体169やチャックリング170も後退し、再び、後続芯Bを把持し、その後退動作が完了する。しかし、前記ノック部材183の第2当接部185は、傾斜面182を押圧している状態にあるので、スライド部材178は、その前進した位置を保っている。また、この時、従来技術でも説明したように、後続芯Bは、チャック体169が完全に閉鎖・後退する直前に把持されるため、若干後退し、その結果、残芯Aとの間に隙間が形成される(図85参照)。
ここで、さらに、前記ノック部材183の押圧操作を解除すると、そのノック部材183の第2当接部185が、傾斜面182の頂部を再び乗り越え、前記弾撥部材186の弾撥力によってスライド部材178も残芯Aと共に後退する。このとき、残芯Aの後端と後続芯Bの先端が当接する(図86参照)。
尚、本例においては、スライド部材の前進が規制された後に、テーパースライドの移動が開始され、チャック体が拡開するようにしたが、スライド部材の前進過程でテーパースライドの移動が開始され、スライド部材の後端にチャックリングが追いついて当接し、チャック体が拡開するようにしても良い。
つまり、チャック体が芯を保持するときに、芯を戻す量と同じかそれ以上の距離をチャック体が閉じた後にスライド部材を後退させるよう設定すればスライド部材の前進を規制する機構はなくても良い。
【0051】
第19例を図87、図88に示し説明する。軸筒に配置されているグリップ部材を押圧することによってスライド部材を後退させた例である。以下詳述する。軸筒189の前方外周面には、ゴム状弾性体からなるグリップ部材190が装着されている。また、軸筒189の前端には、先部材191が螺着などの手段によって固定されており、その先部材191には、芯戻り止め部材192を内設したスライド部材193が摺動自在に配置されている。そのスライド部材193の後方には、前記軸筒189のスリット198aに摺動自在に嵌りこむ腕部194が形成されており、その腕部194の後部に係合孔195を有している。その係合孔195の後端辺には、傾斜面195aが形成されている。一方、その係合孔195に対応する前記軸筒189には、貫通孔196が形成されており、その貫通孔196には、前記グリップ部材190の内面突起197が遊挿している。符号198は芯タンクであり、その芯タンク198の前端には、チャック体199が固定されている。
次に、使用例について説明する。図87は、芯タンク198を押圧し、芯の繰り出し操作を行った状態である。従来技術と同様に、残芯Aと後続芯Bとの間には、隙間200が形成されている。ここで、筆記しようとグリップ部材190を握ると、その握力でグリップ部材190が内方変形すると共に、内面突起197が、腕部194の傾斜面195aに沿って、その腕部194を後退させる。この時、スライド部材193も後退させられ、その結果、残芯Aの後端が後続芯Bの前端に接触する(図89参照)。
【0052】
第20例を図90に示し説明する。前記第15例の変形例である。チャックリングが段部に当接するまでの距離Pを、前記チャック体の突部がスライド部材の窓孔の前端部に当接するまでの距離Qよりも多く設定した例である。以下具体的に説明する。尚、前記第15例と同様に、スライド部材201の後部には、窓孔202が形成されており、その窓孔202には、チャック体204の突部205が遊挿している。
一方、軸筒58の前端に固着された先部材65の内面には、チャックリング61が当接する段部97が形成されている。そして、そのチャックリング61の移動距離Pは、前記チャック体204の突部205がスライド部材201の窓孔202の前端部に当接するまでの距離Qよりも多く設定されている。また、スライド部材201の先部材65に対する摺動抵抗力は、芯が芯戻り止め部材96に対する摺動抵抗力よりも大きく設定されている。
次に動作について説明する。芯タンク59を押圧すると、チャック体204と共に、後続芯Bが押圧され、これに伴い、残芯Aも押圧・前進する。やがて、チャック体204の突部205は、スライド部材201の窓孔の前端部に当接し(図91参照)、スライド部材201をも前進せしめる(図92参照)。更に、芯タンク59が押圧されると、チャックリング61が段部97に当接すると共に、チャック体204がスライド部材201を押圧・前進させながらも、そのチャック体204が拡開され、この時、後続芯Bが解放される(図93参照)。
ここで、前記芯タンク59の押圧操作を解除すると、チャック体204が後退し、若干遅延してスライド部材201と共に後退し、やがては、チャックリング61によって閉鎖せしめられる。
【0053】
前記第20例の変形を図94〜図99に示し説明する。スライド部材201の後部には、窓孔202が形成されており、その窓孔202の前端辺には、傾斜面203が形成されている。また、窓孔202には、前記例と同様にチャック体204の突部205が遊挿しているが、そのチャック体204の前端面には、前記窓孔202の傾斜面203と当接・摺動する傾斜面206が形成されている。
一方、軸筒58の前端に固着された先部材65の内面には、チャックリング61が当接する段部97が形成されている。そして、そのチャックリング61の移動距離Pは、前記チャック体204の突部205がスライド部材201の窓孔202の前端部に当接するまでの距離Qよりも多く設定されている。
次に動作について説明する。芯タンク59を押圧すると、チャック体204と共に、後続芯Bが押圧され、これに伴い、残芯Aも押圧・前進する。やがて、チャック体204の傾斜面206は、スライド部材201の傾斜面203に当接し(図95参照)、スライド部材201をも前進せしめる(図96参照)。更に、芯タンク59が押圧されると、チャックリング61が段部97に当接すると共に、互いの傾斜面によって、前記チャック体204が拡開され、この時、後続芯Bが解放される(図97参照)。
ここで、前記芯タンク59の押圧操作を解除すると、チャック体204が後退し(図98参照)、若干遅延してスライド部材201と共に後退し、やがては、チャックリング61によって閉鎖せしめられる(図99参照)。
つまり、本実施例では、互いの部材に傾斜面を形成することによって、積極的にチャック体を拡開させ、もって、チャック体の拡開動作を確実なものとしているのである。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、また、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルであって、芯繰り出し手段の少なくとも1部材をチャック体とし、前記スライド部材と、前記チャック体の後退動作を連動させると共に、その連動を、互いの部材に形成した段部同士の係合によってなしたことを第1の要旨とし、芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルであって、前記スライド部材の後方に腕部を形成すると共に、その腕部の後部には後端面が傾斜面に形成された係合孔を設け、また、前記軸筒には前記係合孔と対応する位置に貫通孔を形成すると共に、その貫通孔に遊挿する内面突起を有するグリップ部材を前記軸筒の外周面に配置し、前記グリップ部材を押圧することにより、前記内面突起が前記スライド部材の係合孔の傾斜面に沿って移動し、前記スライド部材を後退させることを第2の要旨としたので、残芯筆記時においても違和感がなく筆記することができ、そのため、残芯も有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1例を示す縦断面図。
【図2】 図1の要部拡大斜視図。
【図3】 本発明の第2例を示す要部縦断面図。
【図4】 第2例の動作説明図。
【図5】 第2例の動作説明図。
【図6】 本発明の第3例を示す要部縦断面図。
【図7】 本発明の第4例を示す要部縦断面図。
【図8】 図7に示す構成の拡大斜視図。
【図9】 本発明の第5例を示す縦断面図。
【図10】 本発明の第6例を示す要部断面斜視図。
【図11】 図10のスライド部材を示す斜視図。
【図12】 本発明の第7例を示す断面斜視図。
【図13】 本発明の第8例を示す要部縦断面図。
【図14】 図13の拡大斜視図。
【図15】 本発明の第9例を示す要部縦断面図。
【図16】 本発明の第10例を示すスライド部材の縦断面図。
【図17】 本発明の第11例を示すスライド部材の外観図。
【図18】 本発明の第12例を示す縦断面図。
【図19】 図18の要部拡大斜視図。
【図20】 動作説明図。
【図21】 動作説明図。
【図22】 動作説明図。
【図23】 動作説明図。
【図24】 動作説明図。
【図25】 動作説明図。
【図26】 本発明の第13例を示す図。
【図27】 図26の要部拡大斜視図。
【図28】 芯把持状態を示す説明図。
【図29】 動作説明図。
【図30】 スライド部材の構成例を示す図。
【図31】 スライド部材の構成例を示す図。
【図32】 スライド部材の構成例を示す図。
【図33】 本発明の第14例を示す縦断面図。
【図34】 図33に示す構成の要部拡大図。
【図35】 図33に示す構成の要部拡大図。
【図36】 図33に示す構成の要部拡大図。
【図37】 芯把持機構の動作を示す縦断面図。
【図38】 芯把持機構の動作を示す縦断面図。
【図39】 芯把持機構の動作を示す説明図。
【図40】 芯把持機構の動作を示す説明図。
【図41】 芯把持機構の動作を示す説明図。
【図42】 芯把持機構の動作を示す説明図。
【図43】 スライド部材の構成を示す説明図。
【図44】 図43のスライド部材の変形例を示す図。
【図45】 スライド部材の動作を示す説明図。
【図46】 スライド部材の更に別の変形例を示す図。
【図47】 スライド部材の更に別の変形例を示す図。
【図48】 チャック体の構成例を示す図。
【図49】 チャック体の構成例を示す図。
【図50】 チャック体の構成例を示す図。
【図51】 チャック体の構成例を示す図。
【図52】 チャック体の組立方法を示す図。
【図53】 本発明の第15例を示す縦断面図。
【図54】 図15の要部拡大断面図。
【図55】 動作説明図。
【図56】 動作説明図。
【図57】 動作説明図。
【図58】 動作説明図。
【図59】 本発明の第16例を示す要部の縦断面図。
【図60】 本発明に採用するチャック体を形成するための金型装置の例を示す説明図。
【図61】 本発明に採用するチャック体を形成するための金型装置の例を示す説明図。
【図62】 本発明に採用するチャック体を形成するための金型装置の例を示す説明図。
【図63】 本発明に採用するチャック体を形成するための金型装置の例を示す説明図。
【図64】 本発明の第17例を示す縦断面図。
【図65】 図64の要部拡大図であり、動作説明図である。
【図66】 図64の要部拡大図であり、動作説明図である。
【図67】 図64の要部拡大図であり、動作説明図である。
【図68】 本発明の第18例を示す方部拡大図。
【図69】 第17例のチャック体の変形例を示す図。
【図70】 第17例のチャック体の更に別の変形例を示す一部削除の斜視図。
【図71】 第17例のチャック体の更に別の変形例を示す一部削除の斜視図。
【図72】 第17例のチャック体の更に別の変形例を示す一部削除の斜視図。
【図73】 第17例のチャック体の更に別の変形例を示す一部削除の斜視図。
【図74】 本発明の第1参考例を示す縦断面図。
【図75】 図74の要部断面図。
【図76】 第1参考例の動作を示す説明図。
【図77】 第1参考例の動作を示す説明図。
【図78】 第1参考例の動作を示す説明図。
【図79】 第1参考例の動作を示す説明図。
【図80】 本発明の第1参考例の変形例を示す要部拡大図。
【図81】 本発明の第1参考例の更に別の変形例を示す要部拡大図。
【図82】 本発明の第2参考例を示す縦断面図。
【図83】 第2参考例の動作説明図。
【図84】 第2参考例の動作説明図。
【図85】 第2参考例の動作説明図。
【図86】 第2参考例の動作説明図。
【図87】 本発明の第19例の要部拡大縦断面図。
【図88】 本発明の第19例の横断面図。
【図89】 本発明の第19例の動作説明図。
【図90】 本発明の第20例による構成と動作を示す図である。
【図91】 本発明の第20例による構成と動作を示す図である。
【図92】 本発明の第20例による構成と動作を示す図である。
【図93】 本発明の第20例による構成と動作を示す図である。
【図94】 本発明の第20例の変形例を示す図である。
【図95】 本発明の第20例の変形例を示す図である。
【図96】 本発明の第20例の変形例を示す図である。
【図97】 本発明の第20例の変形例を示す図である。
【図98】 本発明の第20例の変形例を示す図である。
【図99】 本発明の第20例の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 軸本体
2 芯タンク
3 中継ぎ部材
4 芯案内部材
5 チャック体
6 チャックリング
7 圧入部材
8 連結部材
9 先部材
10 スライド部材
12 芯保護管
13 外面鍔部
14 筒状部
15 内面鍔部
16 中間段部
17 内面段部
18 チャック体
19 スライド部材
20 外面鍔部
21 チャック体
22 筒状部
23 内面鍔部
24 芯戻り止め部材
25 芯保護管
26 戻り止め保持部
28 スライド部材
29 芯戻り止め片
30 突起
31 係合片
32 内面鍔部
33 芯保護管部
34 円錐部
35 スライド部材
36 芯保護管部
37 スリット
38 突起
39 スライド部材
40 Oリング
41 筒状部材
42 内面鍔部
43 規制リング
44 雄ねじ部
45 雌ねじ部
46 スライド部材
47 筒状部
48 スリット
49 内面鍔部
50 棒状部
51 凹部
52 Oリング
53 弾撥部材
54 スライド部材
55 筒状部
56 弾性変形部
57 チャック体
58 軸本体
58a 凹部
59 芯タンク
60 チャック体
60a 後部
60b 傾斜面
60c 前部
61 チャックリング
62 クリップ
62a 基部
63 消しゴム
64 ノックキャップ
65 先部材
65a 内面リブ
65b 後端部
66 グリップ
67 スライド部材
68 芯戻り止め部材
68a 芯挿通孔
68b 芯戻り止め部
68c 溝部
68d 円錐部
69 芯保護管部
70 突部
71 筒状部
72 係合孔
73 傾斜面
74 弾撥部材
75 縁部
76 中間段部
77 内面段部
78 スライド部材
79 弾性変形部
80 スライド部材
81 筒状部
82 係合孔
83 スリット
84 傾斜面
85 内面傾斜面
86 スライド部材
87 筒状部
88 係合孔
89 案内溝
90 膨出部
91 押圧部材
93 内面段部
94 芯繰り出し手段
95 案内部材
96 芯戻り止め部材
97 段部
98 Oリング
99 筒状部材
100 窓孔
101 金型
102 キャビティー
103 コアピン
104 軸本体
105 芯タンク
106 第1チャック体
107 チャックリング
108 先部材
109 第2チャック体
110 芯把持部
111 芯保持部
112 チャックリング部
113 外面鍔部
114 筒状部
115 内面鍔部
116 中間段部
117 内面段部
118 第1チャック体
119 第2チャック体
120 内面鍔部
121 円錐角度
122 円錐角度
123 第2チャック体
124 内面鍔部
125 円錐部
126 第1チャック体
127 外面鍔部
128 円錐角度
129 円錐角度
131 第2チャック体
132 筒部
133 編み目部
134 ゴム状弾性体
135 ジャバラ部
136 スリット
137 軸本体
138 芯タンク
139 チャック体
140 チャックリング
141 弾撥部材
142 内面段部
143 芯繰り出し手段
148 先部材
149 スライド部材
150 芯戻り止め部材
151 溝部
151a 係止部
152 腕部
153 内方突起
154 内方縮径部
155 スリット
156 弾撥部材
157 中間段部
158 傾斜壁
159 腕部
160 内方突起
161 スライド部材
162 腕部
163 芯タンク
164 スリット
165 内方突起
166 軸本体
167 芯タンク部
168 テーパースライド
169 チャック体
170 チャックリング
171 芯受け部材
172 芯挿通孔
173 弾撥部材
174 内面段部
175 芯繰り出し手段
176 先部材
178 スライド部材
179 芯戻り止め部材
180 傾斜面
181 腕部
182 傾斜面
183 ノック部材
184 第1当接部
185 第2当接部
186 弾撥部材
187 グリップ部材
188 窓孔
189 軸筒
190 グリップ部材
191 先部材
192 芯戻り止め部材
193 スライド部材
194 腕部
195 係合孔
195a 傾斜面
196 貫通孔
197 内面突起
198 芯タンク
198a スリット
199 チャック体
200 隙間
201 スライド部材
202 窓孔
203 傾斜面
204 チャック体
205 突部
206 傾斜面
A 残芯
B 後続芯

Claims (10)

  1. 芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、また、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルであって、芯繰り出し手段の少なくとも1部材をチャック体とし、前記スライド部材と、前記チャック体の後退動作を連動させると共に、その連動を、互いの部材に形成した段部同士の係合によってなしたことを特徴とするシャープペンシル。
  2. 前記請求項1に記載のシャープペンシルであって、前記スライド部材の後方に弾撥部材を配置し、その弾撥部材によって前記スライド部材を前方に付勢したことを特徴とするシャープペンシル。
  3. 前記請求項2に記載のシャープペンシルであって、前記弾撥部材の付勢力を、前記チャック体とスライド部材の摺動抵抗力よりも大きくしたことを特徴とするシャープペンシル。
  4. 前記請求項1に記載シャープペンシルであって、前記互いの部材に形成した段部のうち一方の段部を前記チャック体の外面に形成した突部とし、他方の段部を前記スライド部材の後部に形成したものであって前記突部と係合する係合孔としたことを特徴とするシャープペンシル。
  5. 前記請求項1に記載のシャープペンシルであって、前記チャック体をチャックリングによって開閉し、そのチャック体のチャックリングが接触する部分に傾斜面を形成すると共に、その傾斜面を形成するキャビティーを、他の部分を形成するキャビティーと少なくとも別部材としたことを特徴とするシャープペンシル。
  6. 前記請求項4に記載のシャープペンシルであって、前記チャック体の前方に、チャック体の開閉を行うチャックリングを囲繞すると共に、そのチャックリングの移動距離を、前記チャック体の突部が前記スライド部材の係合孔を移動する距離よりも少なくしたことを特徴とするシャープペンシル。
  7. 前記請求項6に記載のシャープペンシルであって、前記スライド部材と前記軸筒との間に隙間を形成し、その隙間をチャック体とスライド部材との嵌め合い距離よりも少なくしたことを特徴とするシャープペンシル。
  8. 軸筒の先端に芯の把持・保持を行う第2のチャック体が配置され、また、その第2のチャック体の後方には、第1のチャック体が配置されたシャープペンシルであって、前記第2のチャック体に芯を軽く保持する芯保持部を配置し、また、その第1のチャック体と前記第2のチャック体の後退動作を連動させると共に、その動作を第1のチャック体の後退動作によってなしたことを特徴とするシャープペンシル。
  9. 前記請求項8に記載のシャープペンシルであって、前記第1のチャック体と第2のチャック体との連動を、互いの部材に形成した段部同士の係合によってなしたことを特徴とするシャープペンシル。
  10. 芯挿通孔が形成されたスライド部材を軸筒の前方に有し、その軸筒の内部には芯繰り出し手段が前後動自在に配置されたシャープペンシルであって、前記スライド部材の後方に腕部を形成すると共に、その腕部の後部には後端面が傾斜面に形成された係合孔を設け、また、前記軸筒には前記係合孔と対応する位置に貫通孔を形成すると共に、その貫通孔に遊挿する内面突起を有するグリップ部材を前記軸筒の外周面に配置し、前記グリップ部材を押圧することにより、前記内面突起が前記スライド部材の係合孔の傾斜面に沿って移動し、前記スライド部材を後退させるシャープペンシル。
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