JP4733080B2 - 獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物を自然免疫機構のみを有する生物を利用してスクリーニングする方法、および該抗菌活性を自然免疫機構のみを有する生物を利用して評価する方法 - Google Patents

獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物を自然免疫機構のみを有する生物を利用してスクリーニングする方法、および該抗菌活性を自然免疫機構のみを有する生物を利用して評価する方法 Download PDF

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Description

本発明は、獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物を自然免疫機構のみを有する生物を利用してスクリーニングする方法および獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対する抗菌活性を自然免疫機構のみを有する生物を利用して評価する方法に関する。
微生物感染症に対する新薬開発においては、カビ、放射菌、海洋生物などを含む各種生物資源から抽出精製された化合物、有機化学的方法により合成された化学物質、あるいは遺伝子工学的手法に基づいて得られた蛋白質(リコンビナントドラッグ)について、それらの薬品としての抗菌効果や安全性を動物実験により確認することが必要不可欠である。従来、実験用の動物としては、主にマウス、希にサルやブタなどの哺乳動物が利用されてきた。
しかしながら、これら実験用の哺乳動物の飼育に当っては、SPF(specific pathogen−free;特定病原体除去)と呼ばれる定められた細菌及びウイルスの感染がない条件を満たす必要がある。それに加えて、SPF動物による病原微生物の感染実験を行なうには、施設や運用に多大の経費を要する。さらに、医薬品開発に多数の哺乳動物を用いることは、倫理的に問題があるとの指摘もなされている。
そこで、微生物感染症に対する新薬開発において、これら哺乳動物に代替しうる実験動物の探索の必要性がある。
ところで、生物の長い進化の歴史の中で、病原体による侵入と宿主との間の攻防は、様々な免疫機構を導いてきた。ヒトを含む脊椎動物は抗体という、侵入者を特異的に認識する分子による「獲得免疫機構」を確立した。しかしながら、脊椎動物が現れる前に既に無脊椎動物は、抗体によらない「自然免疫機構」を持っていた。無脊椎動物である昆虫は、この地球上で最も繁栄していると考えられる生物の一つであるが、「自然免疫機構」により外来者の侵入を防いでいる。
近年の研究により、その分子レベルでの機構は、ヒトのそれと共通していることが明らかになりつつある。例えば、細菌感染に対する応答において、哺乳動物と昆虫は、防御遺伝子を発現させるための共通に保存されたシグナル経路を持っている。すなわち、哺乳動物においては、病原体の体内への侵入により、免疫細胞においてTOLL like receptorを介して、NF−κBの発現誘導が引き起こされる(非特許文献1)。一方、Drosophira melanogasterの成虫においても、TOLL like receptorであるdTollと18−wheelerを介してNF−κBのホモログであるDifとRelishが誘導され、抗菌応答系が活性化される(非特許文献2、非特許文献3)。
また、最近になり、哺乳動物以外の動物を利用した病原微生物の感染モデルにつき、いくつかの報告がなされた。例えば、Caenorhabditis elegans(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6)、Arabidopsis thaliana(非特許文献7)を用いた緑膿菌感染の解析、Dictyostelium discoideumを用いたLegionella pheumophila感染の解析(非特許文献8)、Caenorhabditis elegans(非特許文献9)、yeast(非特許文献10)を用いたSalmonella typhimurium感染の研究例が報告されている。
しかしながら、これら自然免疫機構のみを有する生物を利用した感染モデルが、獲得免疫機構を有する生物の微生物感染のモデルとなり得るかは全く不明であった。従って、また、獲得免疫機構を有する生物の微生物感染症の治療のための抗菌剤のスクリーニングにおいて、これら自然免疫機構のみを有する生物を利用した感染モデルを利用できるか否かも不明であった。
特に、グラム陽性の病原性細菌に関しては、これまで哺乳動物以外の動物個体を用いた感染モデルの報告例すらないのが現状である。グラム陽性細菌の中でも黄色ブドウ球菌は、ヒトに日和見感染症の原因菌であり、近年、多剤耐性能を持つMRSAが出現し、臨床上問題となっている(非特許文献11)。このため、黄色ブドウ球菌に対する抗菌剤の開発が強く望まれている。
Medzhitov,R.etal.1997.Nature 388:394-397. Lemaitre,B.etal.1996.Cell 86:973-983. Bernal,A.,andD.A.Kimbell.2000.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:6019-6024. Tan,M.W.etal.1999.Proc.Natl.Acad.Sci.USA.96:715-20.、 Tan,M,W.,etal.1999.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 96:2408-13. Mahajan-Miklos,S.etal.,1999.Cell 96:47-56.) Reuber,T.L.etal.1998.Plant J.16:473-85. Solomon,J.M.etal.2000.Infect Immun 68:2939-47. Aballay,A.etal.2000.Curr Biol 10:1539-42. Scherer,C.A.etal.2000.Mol Microbiol.37:1133-45. Speller,DCet al.,Lancet 350:323-325.
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、自然免疫機構のみを有する生物を利用した微生物感染のモデルであって、獲得免疫機構を有する生物における微生物感染症の抗菌剤開発に有用なモデルを提供することにある。本発明は、これら感染モデルを利用して、獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物をスクリーニングする方法および該抗菌活性の評価方法を提供することをも目的とする。本発明の好ましい態様において、該感染モデルとして、昆虫類に属する生物を利用する。また、本発明の他の好ましい態様において、該感染モデルとしてグラム陽性の病原微生物に感染され得る生物を利用する。本発明は、また、抗菌剤のスクリーニングおよび抗菌活性の評価において、実験経費や実験スペースを節減することをも目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、世代交代が早く、研究室で容易に飼育でき、遺伝学的解析が進んでいるカイコ(節足動物門、大顎亜門、有翅昆虫類、チョウ目に属する)に着目した。カイコは幼虫が大型であるため、C.elegans(線形動物門、双腺網、桿線虫亜門、カンセンチュウ目に属する)などの小型の生物と比較して病原体や薬物の注射が極めて容易である(Okada,E.et al.1997.J.Seric.Sci.Jpn.66:116−122.)。このため、病原体に対する抗菌薬の評価に極めて適していると考えられる。また、カイコ幼虫を使用することは、廉価であり、倫理上の問題もなく、哺乳動物と比較して有用性が高い。
そこで、本発明者らは、カイコ幼虫を利用した病原微生物の感染モデルの開発を試みた。まず、本発明者らは、個体における抗菌剤評価系として、カイコ幼虫が有用であるかについて検討した。その結果、カイコ幼虫の血液中へ黄色ブドウ球菌あるいは緑膿菌の生菌を注射すると、短期間で大部分のカイコ幼虫が死亡した。一方、オートクレーブ処理した黄色ブドウ球菌を注射した場合には、カイコ幼虫の死亡は認められなかった。大腸菌を注射した場合では、注射後5日目においても大部分のカイコ幼虫が生存した。黄色ブドウ球菌を注射した後、経時的にカイコ幼虫の血液及び組織を採取した結果、黄色ブドウ球菌が増殖していることが確認された。抗S.aureus抗体を用いた免疫染色により、中腸上皮において黄色ブドウ球菌が増殖していることが示唆された。これらの結果は、カイコ幼虫への黄色ブドウ球菌あるいは緑膿菌の注射により、カイコ幼虫が感染死することを示している。
さらに、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)によるカイコ幼虫の感染死は、アンピシリン、オキサシリン、バンコマイシンで抑えられるのに対し、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)によるカイコ幼虫の感染死は、アンピシリン、オキサシリンでは抑えられず、バンコマイシンで抑えられた。また、MSSAによるカイコ幼虫の感染死は、消毒剤であるEtOH、塩化ベンザルコニウム、ポビドンヨードでは抑えることができなかった。驚くべきことに、この結果は、ヒトの臨床におけるこれら薬剤の有効性と一致している。従って、カイコ幼虫を用いた系は動物個体に対する感染モデルとして新規抗菌剤のスクリーニングや評価に極めて有効であると考えられる。本発明は、自然免疫機構のみを有する生物における病原微生物感染に対する抗菌剤の有効性と、獲得免疫機構を有する生物における病原微生物感染に対する抗菌剤の有効性の一致が示された世界で初めての例である。従って、また、本発明は、自然免疫機構のみを有する生物を利用して、獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対する抗菌活性の評価系を開発することに成功した世界で初めての例でもある。
即ち、本発明は、自然免疫機構のみを有する無脊椎動物を利用した、獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物のスクリーニングおよび該抗菌活性の評価に関し、より詳しくは、
(1) 獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物をスクリーニングする方法であって、
(a)自然免疫機構のみを有する無脊椎動物に該病原微生物および被検試料を投与する工程、
(b)該自然免疫機構のみを有する無脊椎動物の感染症状または生存の程度を検出する工程、および
(c)被検試料を投与しない場合(対照)と比較して、該自然免疫機構のみを有する無脊椎動物の感染症状を改善する、または生存の程度を向上させる化合物を選択する工程、を含む方法、
(2) 獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対する、被検試料の抗菌活性を評価する方法であって、
(a)自然免疫機構のみを有する無脊椎動物に病原微生物および被検試料を投与する工程、
(b)該自然免疫機構のみを有する無脊椎動物の感染症状または生存の程度を検出する工程、および
(c)被検試料を投与しない場合(対照)と比較して、該被検試料が、該自然免疫機構のみを有する無脊椎動物の感染症状を改善するか否か、または生存の程度を向上させるか否かを判定する工程、を含む方法、
(3) 獲得免疫機構を有する生物が哺乳動物である、(1)または(2)に記載の方法、
(4) 哺乳動物がヒトである、(3)に記載の方法、
(5) 自然免疫機構のみを有する無脊椎動物が昆虫類に属する生物である、(1)から(4)のいずれかに記載の方法、
(6) 昆虫類に属する生物が幼虫である、(5)に記載の方法、
(7) 幼虫が大型である、(6)に記載の方法、
(8) 昆虫類に属する生物がカイコである、(5)から(7)のいずれかに記載の方法、
(9) 自然免疫機構のみを有する無脊椎動物がグラム陽性の病原微生物により感染されるものである、(1)から(7)のいずれかに記載の方法、
(10) 獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物が黄色ブドウ球菌、緑濃菌、コレラ菌および病原性大腸菌からなる群より選択される、(1)から(9)のいずれかに記載の方法、提供するものである。
本発明は、獲得免疫機構を有する生物に感染する病原微生物に対し抗菌活性を有する化合物を自然免疫を有する生物を利用してスクリーニングする方法および該抗菌活性を自然免疫を有する生物を利用して評価する方法を提供する。
本発明の方法においては、まず、自然免疫機構のみを有する生物に病原微生物および被検試料を投与する(工程(a))。本発明において「自然免疫機構」とは、獲得免疫(後天性免疫)機構によらない免疫的生体防御機構(先天性免疫機構)を意味する。脊椎動物は、病原体の侵入に対し抗体などの侵入者を特異的に認識する分子を利用して生体を防御する獲得免疫機構を有するが、無脊椎動物や植物はこのような獲得免疫機構を有しない。本発明における「自然免疫機構のみを有する生物」とは、換言すれば、獲得免疫機構を有しない無脊椎動物および植物である。
本発明において病原微生物を投与する生物としては、自然免疫機構のみを有する生物であれば特に制限はないが、昆虫類に属する生物が好適な一例である。本発明において「昆虫類」とは、節足動物門大顎亜門の一網であって、カマアシムシ類、トビムシ類、無翅昆虫類および有翅昆虫類の4亜綱からなる綱を意味する。本発明に用いる昆虫類に属する生物としては、特に制限はない。取り扱いの便宜性から幼虫であることが好ましい。幼虫としては、例えば、鱗翅目(ガやチョウを含む)及び甲虫目(カブトムシを含む)の幼虫が挙げられるが、これらに制限されない。病原微生物や被検試料の投与のしやすさの観点から、幼虫は大型のものであることが好ましい。本発明において「大型の幼虫」とは、体長が1cm以上である幼虫を指す。昆虫類以外の生物としては、例えば、クモ、サソリ等の昆虫類以外の節足動物、ナメクジ、カタツムリ等の軟体動物、ミミズ等の環形動物、ヒトデ、ウニ等のキョク皮動物、ギョウ虫、回虫等の線形動物、ヒドラ、イソギンチャク、クラゲ等の腔腸動物、イネ、ダイコン等のすべての植物が挙げられ、これら生物も本発明に用いることが考えられる。
自然免疫機構のみを有する生物には、グラム陰性細菌により感染されるもの、グラム陽性細菌により感染されるもの、およびそれら双方により感染されるものが含まれる。現在、黄色ブドウ球菌などのグラム陽性菌によるヒトの感染症に対する治療薬の開発が望まれているが、このような治療薬の開発においては、グラム陽性細菌により感染されるものが利用される。本実施例において用いたカイコ幼虫は、グラム陰性細菌のみならず、グラム陽性細菌である黄色ブドウ球菌により感染されるため、これら抗菌剤の開発に好適に用いることができる。
本発明において「病原微生物」とは、宿主に感染して病気を引き起こす能力を有する微生物を意味する。本発明においては、獲得免疫機構を有する生物の少なくとも1種に感染する病原微生物を用いる。ヒトにおける微生物感染症に対する抗菌剤の開発の点からは、病原微生物としては、ヒトに感染するものを用いることが好ましい。病原微生物には、グラム陰性細菌およびグラム陽性細菌の双方が含まれる。本発明に適用可能なグラム陰性細菌としては、例えば、緑膿菌、コレラ菌、病原性大腸菌(O−157)を、グラム陽性細菌としては、例えば、黄色ブドウ球菌を挙げることができるが、これらに制限されるものではない。
宿主生物に投与される被検試料としては特に制限はなく、抗菌活性の評価を行ないたい所望の試料が用いられる。被検試料としては、例えば、細胞抽出物、細胞培養上清、発酵微生物産生物、海洋生物抽出物、植物抽出物、精製若しくは粗精製蛋白質、ペプチド、非ペプチド性化合物、合成低分子化合物、天然化合物などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。
病原微生物および被検試料の宿主への投与は、例えば、腹腔内投与、血液中への注射、飼料(エサ)への添加、腸内への注入などの方法で行なうことができる。
病原微生物や被検試料の宿主への投与量は、病原微生物、宿主及び被検試料の種類などにより変動する。一般的には、病原微生物は、培養可能な最高密度の菌液からその10000分の1くらいまで稀釈液を投与する。昆虫類に属する生物の幼虫を宿主に用いる場合には、例えば、菌液0.05ml程度を脚部から血液中に注射すればよい。被検試料は、用いる宿主を殺傷する最小量を求め、それ以下の量を投与する。当業者であれば、病原微生物、宿主及び被検試料の種類などに応じて、適切な投与量を選択することが可能であろう。
本発明においては、次いで、病原微生物および被検試料が投与された自然免疫機構を有する生物の感染症状または生存の程度を検出する(工程(b))。
検出する感染症状としては、例えば、[1]宿主個体内における病原微生物の数の増力、[2]宿主の体重の減少あるいは宿主の体重の増加の阻害、[3]宿主の血液中の抗菌物質量の低下、[4]宿主の免疫機能の不全、[5]宿主の体液及び体内臓器中の種々の酵素活性の低下などが挙げられる。宿主が昆虫の幼虫であれば、例えば、高齢幼虫へと脱皮しない、あるいは蛹や成虫とならないことなどを検出してもよい。本発明においては、また、上記感染症状以外に、宿主の生存の程度を検出してもよい。生存の程度としては、例えば、生存率や生存期間が挙げられる。
本発明の抗菌活性を有する化合物のスクリーニングにおいては、次いで、被検試料を投与しない場合(対照)と比較して、該自然免疫機構を有する生物の感染症状を改善する、または生存の程度を向上させる化合物を選択する(工程(c))。一方、本発明の抗菌活性の評価方法においては、次いで、被検試料を投与しない場合(対照)と比較して、該被検試料が、該自然免疫機構を有する生物の感染症状を改善するか否か、または生存の程度を向上させるか否かを判定する(工程(c))。
投与した被検試料が、対照と比較して、宿主生物の感染症状を改善する、または生存の程度を向上させる場合には、該被検試料は、宿主生物に投与した病原微生物に対し抗菌活性を有すると判定することができ、一方、投与した被検試料が、対照と比較して、宿主生物の感染症状を改善しない、または生存の程度を向上させない場合には、該被検試料は、宿主生物に投与した病原微生物に対し抗菌活性を有しないと判定することができる。抗菌活性を有すると判定された試料は、宿主生物に投与した病原微生物に対する抗菌剤の有力な候補となる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
なお、本実施例において用いた黄色ブドウ球菌RN4220は順天堂大学平松博士より分与された。黄色ブドウ球菌MSSA、MRSAは九州大学付属病院における臨床分離株を用いた(Akimitsu,N.,et al.1999.Antimicrob Agents Chemother 43:3042−3043.)。黄色ブドウ球菌Smith株、大腸菌NIHJ株は微生物化学研究所浜田博士より分与された。緑膿菌(S24)、大腸菌W3110株及びK12−3株は研究室保存株を用いた。黄色ブドウ球菌はマンニット食塩培地(栄研化学株式会社)、緑膿菌はNAC培地(栄研化学株式会社)、大腸菌はDOC培地(栄研化学株式会社)の寒天培地上で確認培養した。これらの菌のシングルコロニーをLB液体培地中で一晩培養して使用した。
また、カイコ幼虫の受精卵を目本養蚕工業株式会社より購入し、室温で人工飼料(シルクメイト:日本養蚕工業株式会社)を与えて飼育した。
[実施例1]
黄色ブドウ球菌及び緑膿菌によるカイコ幼虫の感染死
黄色ブドウ球菌及び緑膿菌はヒトの日和見感染症の原因菌である。本発明者らは、これらの細菌がカイコ幼虫を感染死させるか否かを検討した。
5令カイコ幼虫の第一腹脚部にStaphylococcus aureus及びPseudomonas aeruginosaの菌液または抗菌物質溶液を0.05ml注射し、指圧により10秒間止血した。注射針は27G x 3/4(テルモ株式会社)、注射筒は1ml(テルモ株式会社)を使用した。注射後の経時的な生存個体数を調べた(図1)。
菌を含まない培地の希釈液を注射した場合は、全ての個体が5日以上生存していた。これに対し、3x10個のStaphylococcus aureusを注射した場合、4つの株(RN4220、Smith、MSSA、MRSA)のいずれにおいても注射後2日以内にカイコ幼虫の90%以上が死亡した(図1)。黄色ブドウ球菌を注射したカイコ幼虫は、注射後、次第に餌を食べなくなり、動きが緩慢になり、2日目に表皮が薄い褐色を呈し、死亡した。一方、オートクレーブ処理を行った黄色ブドウ球菌(3x10cells)を注射した場合のカイコ幼虫の生存率は、注射5日後においても、80%以上であった(データは示さず)。20系統の臨床分離MRSA(Akimitsu,N.,et al.1999.Antimicrob Agents Chemother 43:3042−3043.)について調べた結果では、MSSAに比べ特に毒性の高い株は見出されなかったが、MRSA間で感染死を引き起こす必要な細胞数には違いが見られた(データは示さず)。さらに、注射する黄色ブドウ球菌(MSSA)の菌数を、3x10cellsとした場合には、注射5日後に全ての個体が死亡したが、3x10cellsでは、注射5日後の生存率は50%であった(データは示さず)。一方、3x10個のPseudomonas aeruginosa(S24)を注射した場合、1日後に全ての個体が死亡した(図1)。緑膿菌を注射したカイコ幼虫も、注射後、餌を食べなくなり、表皮が黒色を呈して死亡した。一方、3×10個のEscherichia coliを注射した場合、検討した3つの株(NIHJ、K12−3、W3110)いずれにおいても注射5日後の生存率は90%以上であり、カイコ幼虫に対して病原性を示さなかった。
次ぎに、注射した黄色ブドウ球菌がカイコ幼虫体内で増殖しているか否かを検討した。カイコ幼虫体内の菌数の測定を以下のように行なった。
菌を注射したカイコ幼虫の尾脚を切断し、体液を採取後、0.6% NaClで希釈し、マンニット培地(栄研化学株式会社)上に塗布して、37℃にて一晩培養後、現れたコロニー数をカウントし、カイコ体液中の菌数を計算した。組織中の菌については、カイコ幼虫をペーパータオル上で開腹し、体液を除去後、0.9% NaClに懸濁した後、マンニット培地上に塗布し、現れたコロニー数をカウントし、組職中の菌数を計算した。カイコ幼虫の体液及び、組織の容積をそれぞれ1.5ml及び1mlとして計算した。
その結果、カイコ幼虫組織、体液のどちらにおいても、注射後菌数の顕著な増加が認められ(図2)、注射後2日目にはカイコ体内の総菌数は1x10個に到達した。
次に、カイコ幼虫体内組織における、黄色ブドウ球菌の増殖部位をパラフィン組織切片に対する蛍光抗体法を用いて調べた。カイコ幼虫をカルノア液(EtOH:chloroform:CHCOOH=6:3:1)で室温にて10時間固定した。その後、パラフィンに包埋し、10μmの厚さで切片を作成した。脱パラフィンを行った組織切片に対し、1%BSA(Sigma社)でブロッキング操作を施した後、黄色ブドウ球菌モノクローナル抗体(15702 QED Bioscience Inc.)を反応させた。その後、サンプルをPBSで3回洗い、蛍光標識された2次抗体(FluoroLinkTMCyTM2 labelled goat anti−mouse IgG(H+L),Amersham社)を反応させた。さらにサンプルをPBSで3回洗い、蛍光顕微鏡(オリンパスBH2)で観察した。
図3は、黄色ブドウ球菌を注射後40時間後のカイコ幼虫の中腸を体軸に対して垂直に切断した組織像である。黄色ブドウ球菌を注射したカイコ幼虫では中腸上皮に明瞭な蛍光が観察された。この蛍光は黄色ブドウ球菌を注射しなかったカイコ幼虫(図3A)、あるいは1次抗体を用いなかった場合(データは示さず)は認められなかった。以上の結果は、カイコ幼虫の黄色ブドウ球菌による死が、黄色ブドウ球菌のカイコ幼虫体液中での増殖、及び中腸組織への侵入と増殖による感染死であることを示唆する。
[実施例2]
黄色ブドウ球菌によるカイコ幼虫の感染死に対する抗生物質及び消毒剤の効果
さらに本発明者らは、カイコ幼虫の黄色ブドウ球菌による感染死が抗生物質で抑えられるか否かを調べた。黄色ブドウ球菌臨床分離株をカイコ幼虫に注射した後、アンピシリン、オキサシリン、バンコマイシンを注射し、経時的にカイコ幼虫の生存個体数をカウントした。
MSSAを単独注射した場合、2日後にはすべてのカイコ幼虫が死亡した。この時、アンピシリン(200μg/body)、オキサシリン(200μg/body)、バンコマイシン(200μg/body)を注射した場合、注射4日目においても生存率は90%以上であった(図4A)。すなわち、これら3種の抗生物質はいずれもMSSAによるカイコ幼虫の感染死を抑えた。
MRSA単独を注射した場合、1日後には90%のカイコ幼虫が死亡した。この時、アンピシリン(200μg/body)、オキサシリン(200μg/body)を注射した場合でも、注射2日目にすべてのカイコ幼虫が死亡した。これに対してバンコマイシン(200μg/body)を注射した場合には、注射4日目においても生存率は80%以上であった(図4B)。よって、MRSAによるカイコ幼虫の感染死はアンピシリン、オキサシリンにより抑えられないが、バンコマイシンにより抑えられることが判明した。
さらに、種々の消毒剤によってMSSA、MRSAによるカイコ幼虫の死が抑えられるか否かを検討した。まず最初に、各種消毒剤の寒天培地における黄色ブドウ球菌に対するMIC値とカイコ幼虫に対するLD50値を比較した(表1)。
その結果、EtOH及びポビドンヨードはMICよりもLD50の値が低く治療効果は期待できないことが判明した。一方、塩化ベンザルコニウムのMIC値はLD50値よりも小さい値を示したが、LD50に近い量の塩化ベンザルコニウムによってもMSSAによるカイコ幼虫の死は抑えられなかった。すなわち、黄色ブドウ球菌によるカイコ幼虫の感染死に対して、消毒剤による治療は有効でないことが判明した。
なお、この実験に用いたアンピシリン(萬有製薬株式会社)、オキサシリン(Sigma)、バンコマイシン(塩野義製薬株式会社)、塩化ベンザルコニウム(吉田製薬株式会社)、ポビドンヨード(明治製菓株式会社)はすべて、0.6%NaClで希釈して用いた。それぞれの抗菌物質の黄色ブドウ球菌に対するMICは、種々の濃度の抗菌物質を含むLB10寒天培地上に菌の一晩培養液(1x10cells/ml)を10分の1に希釈して、その1μlをエーゼで広げ、37℃で72時間培養して求めた(Akimitsu,N.,et al.1999.Antimicrob Agents Chemother.43:3042-3043.)。感染したカイコ幼虫に対するIC50を求める場合には、5x10乗個の黄色ブドウ球菌をカイコ幼虫血液中に注射後、さらに種々の濃度の抗菌物質溶液を0.05ml注射した。注射4日後に生存個体数が半数となる抗菌物質の濃度を求めた。カイコ幼虫の体液を1.5mlとしてIC50値を計算した。カイコ幼虫に対するLD50は種々の濃度の抗菌物質の溶液0.05mlを5匹の幼虫に注射し、注射後1日目に半数の幼虫が死亡する濃度とした。
本発明により、自然免疫機構のみを有する生物を利用した、獲得免疫機構を有する生物に対する病原微生物感染のモデルが提供された。本発明の感染モデルを利用した抗菌剤の効果は、獲得免疫機構を有する生物におけるこれらの薬剤の有効性に対応することが期待される。従って、本発明の感染モデルは、ヒトを含む獲得免疫機構を有する生物に対する様々な病原体の感染モデルとなり得、これら病原体による感染症の抗菌剤のスクリーニングに有用である。本発明の感染モデルは、哺乳動物を用いた病原微生物の感染実験の前段階として用いることにより、ヒトの臨床応用に可能な抗菌剤の開発の効率化に寄与することが期待できる。特にカイコの感染モデルは、グラム陽性の病原性細菌により感染されることから、例えば、黄色ブドウ球菌による日和見感染症に対する抗菌剤の開発に有効である。
また、本発明の感染モデルを利用すれば、薬剤のスクリーニングにおいて、従来の哺乳動物を利用する場合と異なり、一個体当りの入手費用、飼育費用、および実験スペースを大幅に節減することが可能となる。例えば、マウス1000匹をSPF環境([1]空気をフィルターで濾過すること、および[2]温度及び湿度を一定に保つこと、が必要)で飼育するのに必要なスペースは、およそ25mであり、これに加えてケージ洗浄室、オートクレーブ室などのバックアップ設備が必要となる。一方、カイコの幼虫では、1mにインキュベーターを設置すれば、1000〜10000匹(齢数により異なる)の飼育が可能であり、温度を一定(例えば、30℃)に保つこと以外に、ケージ洗浄室、オートクレーブ室などの特別なバックアップ設備は不要である(匹数、必要な面積数などは目安の概数で諸条件により変化する)。
また、本発明のカイコ感染モデルは、C.elegansなどの小型の生物と比較して病原体や薬物の注射が極めて容易であり、病原体に対する抗菌薬の評価に適していると言える。
カイコを含めた無脊椎動物や植物には、抗体を介した獲得免疫機構は存在しないが、ヒトと共通した自然免疫機構が存在する。本発明の感染モデルは、病原体の感染に対する自然免疫機構を遺伝学的手法を用いて分子レベルで解明するためにも有効である。
黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌を注射したカイコ幼虫の生存率を示す図である。Staphylococcus aureus(RN4220,Smith,MSSA,MRSA)、Pseudomonas aeruginosa(S24)、Escherichia coli(K12−3,W3110,NIHJ)の一晩培養液を0.6%NaClで10倍に希釈して、その0.05ml(3x10cells)を10匹のカイコ5令幼虫血液中に注射した。生存個体数を経時的にカウントした。 カイコ幼虫体内での黄色ブドウ球菌の増殖を示す図である。Staphylococcus aureus(MSSA)の一晩培養液を0.6%NaClで10倍に希釈して、その0.05ml(3x10cells)をカイコ幼虫に注射し、経時的にカイコ幼虫の体液(A)、及び、組織(B)を回収し、0.6%NaCl中に懸濁し、マンニット培地に塗布し、37℃で一晩培養後、現れたコロニー数をカウントした。 カイコ幼虫の中腸におけるStaphylococcus aureusの局在を示す顕微鏡写真である。0.9%NaCl(A)あるいは、黄色ブドウ球菌(MSSA)(3x10cells)(B)をカイコ幼虫に注射し、40時間後に中腸のパラフィン包埋組織切片を作成し、黄色ブドウ球菌抗体による間接蛍光抗体法を行った。図の左側が体表側、右側が腸の内部側である。 Staphylococcus aureusによるカイコ幼虫の感染死に対する種々の抗生物質の効果を示す図である。Staphylococcus aureus(3x10cells/0.05ml)をカイコ幼虫10匹に注射し、さらに抗生物質(0.2mg/0.05ml)を注射し、その後経時的に生存個体数をカウントした。抗生物質としてアンピシリン、オキサシリン、バンコマイシンを用いた。A、MSSA B、MRSA。

Claims (4)

  1. 獲得免疫機構を有する生物に感染する黄色ブドウ球菌に対し抗菌活性を有する化合物をスクリーニングする方法であって、
    (a)自然免疫機構のみを有するカイコ幼虫に該黄色ブドウ球菌および被検試料を投与する工程、
    (b)該自然免疫機構のみを有するカイコ幼虫の感染症状または生存の程度を検出する工程、および
    (c)被検試料を投与しない場合(対照)と比較して、該自然免疫機構のみを有するカイコ幼虫の感染症状を改善する、または生存の程度を向上させる化合物を選択する工程、を含む方法。
  2. 獲得免疫機構を有する生物に感染する黄色ブドウ球菌に対する、被検試料の抗菌活性を評価する方法であって、
    (a)自然免疫機構のみを有するカイコ幼虫に黄色ブドウ球菌および被検試料を投与する工程、
    (b)該自然免疫機構のみを有するカイコ幼虫の感染症状または生存の程度を検出する工程、および
    (c)被検試料を投与しない場合(対照)と比較して、該被検試料が、該自然免疫機構のみを有するカイコ幼虫の感染症状を改善するか否か、または生存の程度を向上させるか否かを判定する工程、を含む方法。
  3. 獲得免疫機構を有する生物が哺乳動物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 哺乳動物がヒトである、請求項3に記載の方法。
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