しかしながら、上記特許文献1のバックライト制御装置は、バックライトから照射される光の輝度を検出する検出手段を備えており、この検出手段にて輝度を実測している。そして、検出手段にて実測された輝度に基づいて、バックライトから照射される光の輝度が所定の輝度となるように制御している。
すなわち、特許文献1の構成では、輝度を検出するための検出手段を設ける必要があり、装置が煩雑・大型化になると共にコストが高くなるという問題点を有している。また、特許文献1のバックライト制御装置は、バックライト輝度をユーザが可変できるようにした場合や、周囲温度や、バックライトに用いられているランプの経時変化による輝度のバラツキを補正するものである。従って、色温度を制御することに伴って変化する輝度を補正するものではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、色温度を変化させた場合であっても、輝度を検出する手段等を設けることなく、光源から出射される光の輝度を調整することが可能な光源制御装置、カラー表示装置及びカラー表示方法を実現することにある。
本発明に係る光源制御装置は、上記課題を解決するために、光源を備え、かつ色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示装置に用いられ、上記光源を制御する光源制御装置であって、上記色温度情報と、該色温度情報に対応付けられ、光源から出射される光の輝度を補正するための輝度補正値とを取得する取得手段と、上記輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整する輝度調整手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、カラー表示装置は、色温度情報に基づいて、表示する色温度を変化させるものであり、光源制御装置は、このカラー表示装置が備える光源を制御するものである。なお、色温度情報とは、色温度を表現するための情報であり、複数の色成分の比に関する情報である。また、複数の色成分とは、例えばRGBを挙げることができる。
また、取得手段を備えていることにより、色温度に対応付けられた色温度情報と、この色温度情報に対応付けられた輝度補正値とを取得することができる。輝度補正値とは、光源から出射される光の輝度を補正するためのデータである。また、輝度調整手段を備えていることにより、取得した輝度補正値に基づいて、上記光源から出射される光の輝度を調整することができる。
すなわち、色温度を変化させる場合に、変化後の色温度の色温度情報と、この色温度情報に対応付けられた輝度補正値とを取得することができ、この輝度補正値に基づいて輝度の調整を行っているため、変化後の色温度に基づいた調整を行うことができる。
具体的には、カラー表示装置が色温度を変化させた場合であっても、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行っており、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できる。特に、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係る光源制御装置は、上記課題を解決するために、光源を備え、かつ色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示装置に用いられ、上記光源を制御する光源制御装置であって、上記色温度情報を取得する取得手段と、上記色温度情報に基づいて、光源から出射される光の輝度を補正するための輝度補正値を生成する輝度補正値生成手段と、上記輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整する輝度調節手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、カラー表示装置は、色温度情報に基づいて、表示する色温度を変化させるものであり、光源制御装置は、このカラー表示装置が備える光源を制御するものである。
また、取得手段を備えていることにより、色温度に対応付けられた色温度情報を取得することができる。さらに、輝度補正値生成手段を備えていることにより、取得した色温度情報に基づいて、上記光源から出射される光の輝度を補正するための輝度補正値を生成することができる。
すなわち、色温度を変化させる場合に、変化後の色温度の色温度情報のみを取得するだけで輝度補正値を生成することができ、この輝度補正値に基づいて輝度の調整を行っているため、変化後の色温度に基づいた調整を行うことができる。
具体的には、カラー表示装置が色温度を変化させた場合であっても、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行っており、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できる。特に、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係る光源制御装置では、上記輝度調整手段は、変化後の色温度に対応付けられた輝度を示す値に対して、該変化後の色温度に対応付けられた輝度補正値を重み付けすることが好ましい。上記の構成によれば、色温度を変化させた場合に、光源から出射される光の輝度を、変化後の色温度に対応付けられた輝度ではなく、輝度補正値が重み付けされた輝度となるように光源を調整することができる。すなわち、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行うことが可能となり、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係る光源制御装置では、上記輝度補正値は、基準となる色温度に対応付けられた輝度と、変化後の色温度に対応付けられた輝度とに基づいて算出される係数であることが好ましい。上記の構成によれば、輝度補正値を、色温度に対応付けられた一意的に決まる係数とすることが可能となる。基準となる色温度とは、例えば色温度情報や輝度補正値を算出するための色温度である。この場合、色温度情報や輝度補正値はこの基準となる色温度に対応付けられた色温度情報や輝度に基づいて算出することができる。従って、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行うことが可能となる。
本発明に係るカラー表示装置は、上記課題を解決するために、色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示装置であって、光源と、上記光源を制御する光源制御手段と、上記色温度情報、及び、該色温度情報に対応付けられ、光源から出射された光の輝度を補正するための輝度補正値を記憶した記憶装置とを備え、上記光源制御手段は、上記記憶装置から、変化後の色温度に対応付けられた輝度補正値を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した輝度補正値に基づいて、上記光源から出射される光の輝度を調整する輝度調整手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、カラー表示装置は、色温度情報に基づいて、表示する色温度を変化させるものである。また、記憶装置には、色温度情報と、この色温度情報に対応付けられた輝度補正値とが記憶されている。
なお、色温度情報とは、色温度を表現するための情報であり、複数の色成分の比に関する情報である。また、輝度補正値とは、光源から出射される光の輝度を補正するためのデータである。また、複数の色成分とは、例えばRGBを挙げることができる。
上記光源制御手段は、取得手段及び輝度調整手段を備えている。この取得手段が、記憶装置から色温度情報及びこの色温度情報に対応付けられた輝度補正値を取得し、輝度調整手段が取得した輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整する。
このように、色温度を変化させる場合に、予め記憶装置に格納されている、各色温度に対応付けられた色温度情報と、該色温度情報に対応付けられた輝度補正値とを取得し、この輝度補正値に基づいて輝度の調整を行っているため、変化後の色温度に基づいて、光源から出射される光の輝度を調整することができる。
従って、色温度を変化させた場合であっても、変化後の色温度に基づいて光源の輝度の調整を行っており、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できる。特に、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
また、従来の構成のように、輝度検出手段といった輝度を検出する手段を備える必要がなく、色温度情報に基づいて予め算出しておいた輝度補正値を用いて光源の制御を行っているので、色温度の変化及び光源から出射される光の輝度の調整の双方を低コストで実現することができる。
本発明に係るカラー表示装置は、上記課題を解決するために、色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示装置であって、光源と、上記光源を制御する光源制御手段と、上記色温度情報を記憶した記憶装置とを備え、上記光源制御手段は、上記記憶装置から、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した色温度情報に基づいて、光源から出射された光の輝度を補正するための輝度補正値を生成する輝度補正値生成手段と、上記輝度補正値に基づいて、光源から出射される光の輝度を調整する輝度調整手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、カラー表示装置は、色温度情報に基づいて、表示する色温度を変化させるものである。また、記憶装置には、色温度情報が記憶されている。なお、色温度情報とは、色温度を表現するための情報であり、複数の色成分の比に関する情報である。また、複数の色成分とは、例えばRGBを挙げることができる。
上記光源制御手段は、取得手段と、輝度補正値生成手段と輝度調整手段とを備えている。この取得手段が、記憶装置から色温度情報を取得し、輝度補正値生成手段が、この色温度情報に基づいて輝度補正値を生成する。そして、この輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整する。なお、輝度補正値とは、光源から出射される光の輝度を補正するためのデータである。
このように、色温度を変化させる場合に、予め記憶装置に格納されている、各色温度に対応付けられた色温度情報を取得し、この色温度情報を用いて生成された輝度補正値に基づいて輝度の調整を行っているため、変化後の色温度に基づいて、光源から出射される光の輝度を調整することができる。
従って、色温度を変化させた場合であっても、変化後の色温度に基づいて光源の輝度の調整を行っており、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できる。特に、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
また、色温度情報に基づいて色温度の変化及び輝度の調整を行うことが可能となりこれら各制御を容易に行うことができる。また、色温度情報から適切な輝度を予測して輝度補正値を作成しておき、色温度変更時の光源の制御を低コストで実現することができる。
本発明に係るカラー表示装置では、上記取得手段が取得した、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報に基づいて、表示する色温度を変化させる色温度変化手段をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報に基づいているため、表示する色温度を容易に変化させることができる。
本発明に係るカラー表示装置では、上記輝度調整手段は、変化後の色温度に対応付けられた輝度を示す値に対して、該変化後の色温度に対応付けられた輝度補正値を重み付けすることが好ましい。上記の構成によれば、色温度を変化させた場合に、光源から出射される光の輝度を、変化後の色温度に対応付けられた輝度ではなく、輝度補正値が重み付けされた輝度となるように光源を調整することができる。すなわち、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行うことが可能となり、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係るカラー表示装置では、上記輝度補正値は、基準となる色温度に対応付けられた輝度と、変化後の色温度に対応付けられた輝度とに基づいて算出される係数であることが好ましい。上記の構成によれば、輝度補正値を、色温度に対応付けられた一意的に決まる係数とすることが可能となる。従って、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行うことが可能となる。
本発明に係るカラー表示方法は、上記課題を解決するために、光源から光を出射すると共に、色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示方法であって、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報と、該色温度情報に対応付けられ、光源から出射された光の輝度を補正するための輝度補正値とを取得し、上記輝度補正値に基づいて、光源から出射される光の輝度を調整することを特徴としている。
上記の構成によれば、カラー表示方法は、光源から光を出射すると共に、色温度情報に基づいて、色温度を変化させるものである。また、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報と、この色温度情報に対応付けられた輝度補正値とを取得し、この輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整するものである。
なお、色温度情報とは、色温度を表現するための情報であり、複数の色成分の比に関する情報である。また、輝度補正値とは、光源から出射される光の輝度を補正するためのデータである。また、複数の色成分とは、例えばRGBを挙げることができる。
すなわち、色温度情報と輝度補正値とを取得して、この輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整するようになっている。従って、色温度を変化させた場合であっても、変化後の色温度に基づいて光源の輝度の調整を行っており、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できる。特に、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係るカラー表示方法は、上記課題を解決するために、光源から光を出射すると共に、色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示方法であって、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報を取得し、上記取得した色温度情報に基づいて、光源から出射された光の輝度を補正するための輝度補正値を生成し、上記輝度補正値に基づいて、光源から出射される光の輝度を調整することを特徴としている。
上記の構成によれば、カラー表示方法は、光源から光を出射すると共に、色温度情報に基づいて、色温度を変化させるものである。また、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報を取得し、この色温度情報に対応付けられた輝度補正値を生成し、この輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整するものである。
なお、色温度情報とは、色温度を表現するための情報であり、複数の色成分の比に関する情報である。また、輝度補正値とは、光源から出射される光の輝度を補正するためのデータである。また、複数の色成分とは、例えばRGBを挙げることができる。
また、上記の構成によれば、取得した色温度情報に基づいて輝度補正値を生成して、この輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整するようになっているので、色温度の変化及び光源の輝度の調整を行うことが可能となりこれら各制御を容易に行うことができる。
すなわち、色温度情報を取得して、この色温度情報を用いて生成された輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整するようになっている。従って、色温度を変化させた場合であっても、変化後の色温度に基づいて光源の輝度の調整を行っており、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できる。特に、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係るカラー表示方法では、上記変化後の色温度に対応付けられた輝度を示す値に対して、該変化後の色温度に対応付けられた輝度補正値を重み付けすることが好ましい。上記の構成によれば、色温度を変化させた場合に、光源から出射される光の輝度を、変化後の色温度に対応付けられた輝度ではなく、輝度補正値が重み付けされた輝度となるように光源を調整することができる。すなわち、変化後の色温度に基づいて光源の調整を行うことが可能となり、色温度の変化に伴う輝度低下を改善することができる。
本発明に係る光源制御装置は、以上のように、光源を備え、かつ色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示装置に用いられ、上記光源を制御する光源制御装置であって、上記色温度情報と、該色温度情報に対応付けられ、光源から出射される光の輝度を補正するための輝度補正値とを取得する取得手段と、上記輝度補正値に基づいて光源から出射される光の輝度を調整する輝度調整手段とを備えているので、色温度を変化させる場合に、変化後の色温度に基づいた輝度の調整を行うことができるという効果を奏する。
また、本発明に係るカラー表示装置は、以上のように、色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示装置であって、光源と、上記光源を制御する光源制御手段と、上記色温度情報、及び、該色温度情報に対応付けられ、光源から出射された光の輝度を補正するための輝度補正値を記憶した記憶装置とを備え、上記光源制御手段は、上記記憶装置から、変化後の色温度に対応付けられた輝度補正値を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した輝度補正値に基づいて、上記光源から出射される光の輝度を調整する輝度調整手段とを備えているので、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できるという効果を奏する。
また、本発明に係るカラー表示方法は、以上のように、光源から光を出射すると共に、色温度情報に基づいて色温度を変化させるカラー表示方法であって、変化後の色温度に対応付けられた色温度情報と、該色温度情報に対応付けられ、光源から出射された光の輝度を補正するための輝度補正値とを取得し、上記輝度補正値に基づいて、光源から出射される光の輝度を調整するので、色温度の変化の前後で画面の輝度が変化してしまうことを改善できるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図4に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施の形態では、液晶表示装置を例に挙げて説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、CRTやPDP等の他のカラー表示が可能な表示装置を用いてもよい。また、映像や画像の表示信号のフォーマットとしては、例えば、カラーテレビジョン方式のフォーマットであるNTSC方式、PAL方式、SECAM方式等があり、どのような方式を用いてもよいが、本実施の形態ではNTSC方式を用いた場合について説明する。
図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置(カラー表示装置)10の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、液晶表示装置10は、液晶表示パネル11、入力部12、制御部(光源制御装置、光源制御手段)13、記憶部(記憶装置)14を備えている。
液晶表示パネル11は、映像や画像を表示するための装置であり、光源としてのバックライト(光源)15を備えている。また、液晶表示パネル11は、液晶層をスイッチングするための多数のTFT(薄膜トランジスタ)を有する液晶表示素子(図示せず)や、上記各TFTのソース電極に対して表示信号を印加するためのソースドライバ(図示せず)や、上記各TFTのゲート電極に対してゲート電圧(走査信号)を印加するためのゲートドライバ(図示せず)等を備えている。
上記液晶表示パネル11は、制御部13の制御によって映像や画像を表示するようになっている。すなわち、液晶パネル11は制御部13から入力した表示信号や走査信号に基づいて、所定の映像や画像を表示するようになっている。
入力部12は、外部から所定の信号を入力するためのものである。所定の信号とは、例えば、液晶表示パネル11にて表示する映像や画像の色温度の設定変更に関する信号が挙げられる。
また、入力部12は、例えば、入力のためのボタンを有する液晶モニター等から構成することができる。すなわち、この場合、例えば、液晶モニターに表示されたメニュー等を見ながら、ユーザがボタンを押して所望の色温度となるように設定を変更することができる。なお、色温度の設定が変更された場合には、設定変更に関する信号(選択信号)が制御部13に送られる。
記憶部14には、種々の色温度に対応付けられた色温度データ(色温度情報)及び輝度データ(輝度補正値)に関するルックアップテーブル(LUT)が予め記憶されている。ここで、色温度データとは、液晶表示パネル11から対応する色温度の光を照射するために必要なRGBに関するデータである。具体的には、複数の色成分の組み合わせからなっており、基準とするRGBの各値を補正するための係数を示すデータである。また、輝度データとは、バックライト15から対応する輝度の光を照射するために必要なデータである。具体的には、基準とする輝度を示す値を補正するための係数を示すデータである。
これら色温度データ及び輝度データは、各色温度毎に対応付けられたデータである。これら、LUTや色温度データ・輝度データの詳細については後述する。
制御部13は、液晶表示装置10全体の制御を行うものであり、例えば、液晶表示パネル11に対して、所定の色温度や輝度で所定の映像や画像を表示させる制御を行うものである。この制御部13は、データ取得部(取得手段)16、表示制御部(色温度変化手段)17、輝度制御部(輝度調整手段)18を備えている。
データ取得部16は、必要に応じて色温度データや輝度データを取得するものである。データ取得部16は、入力部12から色温度の選択信号を受け取ると、記憶部14に格納されたLUTを参照し、選択信号に対応する変更後の色温度データ及び輝度データを入手する。そして、データ取得部16は、入手した色温度データを表示制御部17に出力し、輝度データを輝度制御部18に出力するようになっている。
なお、本発明の液晶表示装置10では、制御部13が、色温度データを表示制御部17に出力するのみならず、表示する映像や画像に関する表示データを表示制御部17に出力する構成であってもよく、制御部13以外の他の手段が、表示制御部17に表示データを出力する構成であってもよい。
表示制御部17は、入力した色温度データに基づいて、液晶表示パネル11が表示する色温度を変更する制御を行う。これにより、液晶表示パネル11からは所定の色温度に変更された映像や画像が表示されることなる。なお、色温度データに基づいて色温度を変更する方法の詳細については後述する。
また、輝度制御部18は、入力した輝度データに基づいてバックライト15の制御を行うものである。輝度制御部18がバックライト15を制御することにより、バックライト15から出射される光の輝度が調整され、バックライト15からは所定の輝度の光が照射される。なお、輝度データに基づいてバックライト15を制御する方法の詳細については後述する。
次に、LUTについて図2に基づいて具体的に説明する。図2は、本実施の形態に係るLUTを示す図である。LUTは、各色温度を識別する設定と、各色温度に対応付けられた色温度データ及び輝度データとを格納したテーブルである。このように、本実施の形態に係るLUTは、輝度データを予め計算によって算出しておき、色温度データと共に格納したものである。なお、図2では、説明の便宜上、3種類の色温度に関するデータについてのみ記載しているが、その数は適宜設定すればよくこのLUTに限定されるものではない。
図2に示すように、設定A、設定B、設定C…に対して、データ(αa、βa、γa、θa)、(αb、βb、γb、θb)、(αc、βc、γc、θc)…が各々対応付けられている。
設定A、設定B、設定C…は、色温度を識別するための識別データである。LUTでは、各設定と色温度データ及び輝度データとが対応付けられている。例えば、(αa、βa、γa、θa)を例に挙げて説明すると、αa、βa及びγaは、設定Aに対応する色温度データであり、表示する色温度(R、G、B)を補正するための係数である。
ここで、上記色温度データは、色温度毎(設定毎)に予め決められた係数である。すなわち、色温度データは、各色温度毎に一意的に決められた係数である。この色温度データは、白色表示時の色温度を基準として決められている。例えば、6500Kの白色表示時の色温度を(R,G,B)とし、a色表示時の色温度を(R’,G’,B’)とすると、R’=αaR、G’=βaG、B’=γaBの関係となるように係数が決められている。すなわち、本実施の形態におけるa色表示時の色温度データは(αa、βa、γa)となる。なお、R:G:B=1:1:1である。
一般に、任意の色は三原色すなわちR(赤)、G(緑)、B(青)の混合によって表現できる。よって、三色の色成分の足し合わせ比率を各色毎に設定することにより、各色成分を補正することができ、各色温度を表現することができる。
また、θaは、設定Aに対応する輝度データであり、表示する色温度に対応した輝度となるように補正するための係数である。すなわち、輝度データも色温度毎(設定毎)に予め決められた係数であり、色温度毎に一意的に決められた係数である。この輝度データは、例えば以下のようにして算出される。
LUTに予め格納されている輝度データの算出方法について説明する。一般に、NTSC方式では、RGBと輝度Yとの関係は以下の式(3)
Y=0.2989×R+0.5866×G+0.1145×B ……(3)
によって求めることができる。すなわち、例えば6500Kの白色表示時(R:G:B=1:1:1)に用いられているRGBに対応する輝度Yが上記式(3)から求めることができる。
一方、変更後の色温度(選択した設定に対応する色温度)に対応したバックライト15から出射される光の好ましい輝度Y’は、以下の式(4)
Y’=0.2989×R’+0.5866×G’+0.1145×B’ ……(4)
によって求めることができる。
従って、白色表示時に用いられているRGBの値から白色表示時のバックライト15の輝度Yが求められ、変更後のR’G’B’の値から変更後の色温度に対応したバックライト15の好ましい輝度Y’を求めることができる。
また、色温度を変更する場合において、白色表示時の輝度をY及び変更後の輝度をY’の関係は、輝度データをθとすると、Y=θY’と表すことができる。従って、θ=Y/Y’となり、輝度データθを求めることができる。本実施の形態に係るLUTでは、この式を用いて予めθを算出している。
例えば、6500K(R=100、G=100、B=100)の色温度から、9300K(R=72.9、G=84.5、B=100)の色温度に変更する場合について説明する。9300Kの色温度で表示する際に用いられる色温度データは、上記R’=αaR、G’=βaG、B’=γaBの関係から、(0.729、0.845、0.1)となる。また、上記式(3)及び式(4)から、6500Kのときの輝度Y=100であるのに対して、9300Kのときの輝度Y’=82.8である。この場合の輝度データθは以下のようにして求めることができる。すなわち、θ=Y/Y’であるため、輝度データθは、100÷82.8=1.2となる。
従って、例えば、色温度を6500Kの状態から9300Kの状態へ変更する場合には、表示制御部17が、現在表示しているRGBの値に所定の色温度データ(0.729、0.845、0.1)を乗算する(重み付けする)。すなわち、表示制御部17が所定の色温度にて表示するように液晶表示パネル11を制御する。また、輝度制御部18が、変更後の色温度に対応する輝度を示す値に、輝度データであるθ=1.2を乗算する(重み付けする)。すなわち、輝度制御部18は、輝度データを引数として用いて輝度を調整し、バックライト15を制御して色温度変更後にバックライト15から出射される光の輝度を1.2倍にする。これにより、バックライト15の輝度を調整して、色温度変換前後における輝度差を最小にすることができ、色温度の変更に伴う輝度低下を改善することができる。
なお、本実施の形態では、6500Kの色温度から9300Kの色温度に変更する場合について説明しているが、他の色温度からさらに別の色温度へ変換する場合であっても同様にして行うことができる。
次に、液晶表示装置10が映像や画像を表示している際に、色温度及び輝度を変化させる方法について図3に基づいて説明する。図3は、色温度及び輝度を変化させる工程を示すフローチャートである。
まず、制御部13は、データ取得部16に入力部12から色温度を変更する旨の選択信号が入力されたか否かを判定する(S11)。なお、この色温度を変更する旨の選択は、例えば、ユーザの操作によって行うことができる。制御部13は、データ取得部16に選択信号が入力されていないと判定した場合(S11にてNOの場合)には、再度データ取得部16に選択信号が入力されているか否かの判定を行う。一方、制御部13は、データ取得部16に選択信号が入力されたと判定した場合(S11にてYESの場合)には、どの色温度が選択されたかをさらに判定する(S12)。
次に、データ取得部16は、選択された色温度に対応する色温度データ及び輝度データをLUTから入手する(S13)。データ取得部16は、入手した色温度データを表示制御部17に出力し、輝度データを輝度制御部18に出力する(S14)。
表示制御部17は、入力した色温度データを、現在表示されているRGBに乗算(重み付け)し、RGBのデータを変換する(S15)。すなわち、現在表示されているRGBをリアルタイムで入力し、このRGBに対して色温度データを乗算する。そして、表示制御部17は、乗算後のRGBのデータ(すなわちR’G’B’)に基づいて映像や画像を表示するように液晶表示パネル11を制御する(S16)。
一方、輝度制御部18は、入力した輝度データを、現在の輝度を示す値に乗算(重み付け)し、バックライト15から出射される光の輝度を表す値を変換する(S17)。そして、輝度制御部18は、乗算後の輝度に基づいた光を照射するようにバックライト15を制御する(S18)。
これにより、液晶表示パネル11での表示色を所定の色温度に変更すると共に、その色温度に対応した輝度となるようにバックライト15から出射される光の輝度を調節することができる。
次に、上記バックライト15を制御して光の輝度を調整する(調光)方法について具体的に説明する。バックライトの輝度を調整する方法としては、例えば、DUTY駆動方式や電流駆動方式が挙げられる。本発明では、いずれの駆動方式であっても採用することが可能である。
電流駆動方式は、バックライト15に流れる電流量を変化させることによって輝度を調整する方式である。バックライト15に流れる電流量が増えれば増えるほど、バックライト15から照射される光の輝度は高くなる。従って、この電流量を変化させることにより、輝度を調整することが可能になる。なお、電流量に対して得られる輝度は使用するバックライト15によって異なるため、バックライト15に応じた電流量となるように適宜設定すればよい。従って、本発明の場合には、変更後の輝度となるようにバックライト15に流れる電流を変化させることによって所望の輝度とすることが可能になる。
一方、DUTY駆動方式は、ある周期に対してバックライト15のON期間及びOFF期間の割合を変化させることによって輝度を調整する方式である。すなわち、ある期間を1周期とし、その期間の中でバックライト15の点灯期間を変化させたパルス点灯とすることにより、点灯する期間に応じて輝度を変化させることが可能になる。
図4は、DUTY駆動方式を用いた場合における、バックライト15のON期間及びOFF期間を示すタイミングチャートである。図4に示すように、1周期をt1とすると、t1は、ON期間t2とOFF期間t3とからなっており、このt2及びt3の割合を変化させることによってバックライト15から照射される光の輝度を変化させることが可能になる。
従って、1周期の期間t1内でバックライト15のON期間t2の割合が増えれば増えるほどバックライト15から出射される光の輝度は高くなる。この割合に対して得られる輝度は使用するバックライト15によって異なるため、バックライト15に応じた割合となるように適宜設定すればよい。従って、本発明の場合には、変更後の輝度となるようにバックライト15のON期間t2を変化させることによって所望の輝度とすることが可能になる。
なお、用いるバックライト15の特性に応じて輝度が変化する場合には、バックライト15の特性に対応する係数若しくはテーブルを用いて輝度を調整してもよい。すなわち、輝度データθは、基本的にはY/Y’より算出されるものであるが、これらバックライト15の特性に応じて、さらにθを補正することもできる。この場合、輝度調整の精度をより高めることができる。
例えば、DUTY駆動方式において、バックライト15のON期間が1周期である場合(ON期間が100%である場合)に、バックライト15から照射される光の輝度が100%であり、また、ON期間が50%である場合にバックライト15から照射される光の輝度が50%である、といった場合のようにバックライト15のON期間とバックライト15からの出力(輝度)との関係が1:1である場合にはバックライト15の特性に応じた補正を行う必要はない。
これに対して、バックライト15のON期間とバックライト15からの出力(輝度)との関係が1:1でない場合には、バックライト15の特性に応じた補正を行うことにより輝度調整の精度を高めることが可能になる。
この場合の補正とは、例えば、数式や補正用テーブルを用いて補正用係数を算出することにより輝度データの値を補正する例を挙げることができる。補正用係数の算出方法としては、例えば、バックライト15のON期間とバックライト15からの出力との関係が比例関係にある場合には、数式にて補正用係数を算出することができる。一方、バックライト15のON期間とバックライト15からの出力との関係が比例関係にない場合には、補正用テーブルを用いて補正用係数を算出すればよい。
ここで、補正用テーブルとは、バックライト15の特性を示すテーブルである。図5に補正用テーブルを示す。この補正用テーブルは、バックライト15のON期間とバックライト15からの輝度(出力)との関係を示している。図5では、バックライト15のON期間が80%である場合には、バックライト15からの出力は70%となっており、バックライト15のON期間が50%である場合には、バックライト15からの出力は60%となっている。従って、これらON期間と出力との関係は、1:1の関係ではなく、比例関係でもない。
従って、この場合には、バックライト15の輝度を調整する際に補正用テーブルから補正用係数を算出する。例えば、表示する色温度が変化することにより輝度が70%に変化する場合には、輝度を一定に調整するためにY/Y’=100/70=1.43を用いて調整する。しかしながら、輝度を一定に保つためには、実際にはON期間を80%とすることが必要であるため、上記Y/Y’に(80÷70=1.14)を乗算し、この値を輝度データθとする。この補正用係数をY/Y’に乗算して輝度データθとすることによって、より精度の高い輝度調整を行うことが可能になる。この補正用係数は、(バックライトのON期間)÷(バックライトからの出力)にて表される係数である。
なお、上記ON期間は最大が1周期(100%)となるため、ON期間が1周期を超えることはない。ただし、Y/Y’の最大となる設定値に対応するON期間が1周期となるように予め設定しておくことが好ましい。
また、本発明では、上記のように輝度データθ算出時にバックライト特性を考慮し、補正用係数を乗算した後のθを輝度データとしてLUTに格納する構成としているが、輝度データθの算出とは別に補正用係数を算出しておき、輝度調整時に輝度データθと補正用係数とを乗算することによって輝度調整を行ってもよい。
これにより、本実施の形態に係る液晶表示装置10は、表示色の色温度を変更する際に、変更後の色温度に対応する輝度の光を照射するようにバックライト15を制御することが可能になるため、色温度の変更に伴う輝度の低下を改善することができることとなる。
〔実施の形態2〕
本発明の第2の実施の形態について図6ないし図8に基づいて説明すると以下の通りである。
本実施の形態は、上記実施の形態1と比較して、LUT及び制御部が異なるのみであり、他の構成については同じである。このため、本実施の形態では、主としてLUTや制御部について説明する。また、実施の形態1と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態においても液晶表示装置を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、CRTやPDP等の他のカラー表示が可能な表示装置を用いてもよい。また、本実施の形態においてもNTSC方式を用いて説明する。
図6は、本実施の形態に係る液晶表示装置(カラー表示装置)20の概略構成を示すブロック図である。図6に示すように、液晶表示装置20は、液晶表示パネル11、入力部12、制御部(光源制御装置、光源制御手段)23、記憶部(記憶装置)24を備えている。
記憶部24には、種々の色温度に対応付けられた色温度データに関するルックアップテーブル(LUT)が記憶されている。この色温度データとは、液晶表示パネルから対応する色温度の光を照射するために必要なRGBに関するデータであり、具体的には、基準とするRGBの各値を補正するための係数を示すデータである。
制御部23は、液晶表示装置20全体の制御を行うものであり、例えば、液晶表示パネル11に対して、所定の色温度や輝度で所定の映像や画像を表示させるための制御を行うものである。この制御部24は、データ取得部(取得手段)26、表示制御部(色温度変化手段)17、輝度データ生成部(輝度補正値生成手段)29、輝度制御部(輝度調整手段)28を備えている。
データ取得部26は、必要に応じて色温度データを取得するものである。データ取得部26は、入力部12から色温度の選択信号を受け取ると、記憶部24に格納されたLUTを参照し、選択信号に対応する変更後の色温度データを入手する。そして、データ取得部26は、入手した色温度データを表示制御部17及び輝度データ生成部29に出力するようになっている。
なお、本発明の液晶表示装置20では、制御部13が色温度データを表示制御部17及び輝度データ生成部29に出力するのみならず、表示する映像や画像に関する表示データを表示制御部17に出力する構成であってもよく、制御部13以外の他の手段が、表示制御部17に表示データを出力する構成であってもよい。
表示制御部17は、入力した色温度データに基づいて、液晶表示パネル11が表示する色温度を変更する制御を行う。これにより、液晶表示パネル11からは所定の色温度に変更された映像や画像が表示されることなる。なお、色温度データに基づいて色温度を変更する方法は上記実施の形態1と同様にして行うことができる。
また、輝度データ生成部29は、入力した色温度データに基づいてバックライト15を制御するための輝度データを生成する。輝度データとは、バックライト15から対応する輝度の光を照射するために必要なデータである。具体的には、表示する色温度に対応した輝度となるように補正するための係数である。この輝度データは、白色表示時の輝度データと変更後の色温度データとに基づいて生成される。輝度データ生成部29は、生成した輝度データを輝度制御部28に出力する。なお、輝度データ生成部29が、輝度データを生成する方法については後述する。
輝度制御部28は、輝度データ生成部29から入力した輝度データに基づいてバックライト15の制御を行うものである。輝度制御部28がバックライト14を制御することにより、バックライト15から出射される光の輝度が調整され、バックライト15からは所定の輝度の光が照射される。なお、輝度データに基づいてバックライト15を制御する方法については、上記実施の形態1と同様にして行うことができる。
次に、LUTについて図7に基づいて具体的に説明する。図7は、本実施の形態に係るLUTを示す図である。LUTは、各色温度を識別する設定と、各色温度に対応付けられた色温度データとを格納したテーブルである。このように、本実施の形態に係るLUTには輝度データが格納されていない。すなわち、本実施の形態は、輝度データを予め算出する構成ではなく、色温度が設定された時点で対応する輝度データを算出し、この輝度データに基づいてバックライト15を制御する構成である。なお、図7では、説明の便宜上、3種類の色温度に関するデータについてのみ記載しているが、その数は適宜設定すればよくこのLUTに限定されるものではない。
図7に示すように、設定A、設定B、設定C…に対して、データ(αa、βa、γa)、(αb、βb、γb)、(αc、βc、γc)…が各々対応付けられている。設定A、設定B、設定C…は、色温度を識別するための識別データである。
すなわち、LUTでは、各設定と各色温度データとが対応付けられている。例えば、(αa、βa、γa)を例に挙げて説明すると、αa、βa及びγaは、設定Aに対応する色温度データであり、表示する色温度(R、G、B)を補正するための係数である。
色温度を変更する場合には、6500Kの白色表示時の色温度を(R、G、B)とすると、変更後(a色表示)の色温度(R’、G’、B’)は、(αaR、βaG、γaB)と表すことができる。すなわち、R’=αaR、G’=βaG、B’=γaBであり、6500Kの白色表示時の色温度と変更後の色温度に対応する係数とを用いることによって、変更後の色温度(R’、G’、B’)を算出することができる。なお、R:G:B=1:1:1である。
次に、輝度データ生成部29が、色温度データに基づいて輝度データθを生成する方法について説明する。
まず、実施の形態1と同様に、例えば6500Kの白色表示時のRGBと輝度Yとの関係は上記式(3)によって求めることができる。すなわち、6500Kの白色表示時(R:G:B=1:1:1)に用いられているRGBに対応する輝度Yが上記式(3)から求めることができる。
一方、変更後の色温度(選択した設定に対応する色温度)に対応したバックライト15から出射される光の好ましい輝度Y’は、上記式(4)によって求めることができる。すなわち、輝度データ生成部29は、変更後のR’G’B’の値を用いて変更後の色温度に対応したバックライト15の好ましい輝度Y’を求める。
さらに、θ=Y/Y’であることから、輝度データ生成部29は、上記Y及びY’に基づいて輝度データθを算出することができる。そして、輝度データ生成部29は、算出した輝度データθを輝度制御部28に出力し、輝度制御部28は、輝度データθに基づいてバックライト15を制御する。これにより、バックライト15から出射される輝度を調整することができる。
なお、実施の形態1と同様に、6500K(R=100、G=100、B=100)の色温度から、9300K(R=72.9、G=84.5、B=100)の色温度に変更する場合には、輝度データθは、100÷82.8=1.2となる。
従って、輝度データ生成部29が、輝度データθ=1.2を算出し、輝度制御手段28がバックライト15を制御して輝度を1.2倍にする(変更後の色温度に対応する輝度を示す値に輝度データθ=1.2を乗算する)ことにより、バックライト15を制御して、バックライト15から出射される光の輝度を調整することができ、輝度低下を改善することができる。
また、本実施の形態においても、上記実施の形態1と同様に、バックライト15の特性に応じて輝度が変化する場合には、バックライト15の特性に対応する係数若しくはテーブルを用いて輝度を調整してもよい。この輝度調整方法についても実施の形態1と同様にして行うことができる。
ここで、輝度データθの算出方法について具体的に説明する。設定可能な色温度が3種類(設定A、設定B、設定C)あり、設定Aの(αa、βa、γa)が(1,1,1)、設定Bの(αb、βb、γb)が(1,0.9,0.8)、設定Cの(αc、βc、γc)が(1,0.8,0.7)である場合について説明する。
まず、液晶表示装置20が6500Kの色温度で白色表示している場合におけるバックライト15から照射される光の輝度をY=1とする。ここで、色温度を設定Aから設定Bに変更する場合の輝度データをθbとすると、上記式(4)からY’=1.09となるため、θb=Y/Y’=0.917となる。また、色温度を設定Aから設定Cに変更する場合の輝度データをθcとすると、上記式(4)からY’=1.18となるため、θc=Y/Y’=0.847となる。このようにして、輝度データθを算出することができる。
次に、液晶表示装置20が映像や画像を表示している際に、色温度及び輝度を変化させる方法について図8に基づいて説明する。図8は、色温度及び輝度を変化させる工程を示すフローチャートである。
まず、制御部23は、データ取得部26に入力部12から色温度を変更する旨の選択信号が入力されたか否かを判定する(S21)。なお、この色温度を変更する旨の選択は、例えば、ユーザの操作によって行うことができる。制御部23は、データ取得部26に選択信号が入力されていないと判定した場合(S21にてNOの場合)には、再度データ取得部26に選択信号が入力されているか否かの判定を行う。一方、制御部23は、データ取得部26に選択信号が入力されたと判定した場合(S21にてYESの場合)には、どの色温度が選択されたかをさらに判定する(S22)。
次に、データ取得部26は、選択された色温度に対応する色温度データをLUTから入手する(S23)。データ取得部26は、入手した色温度データを表示制御部17及び輝度データ生成部29に出力する(S24)。
表示制御部17は、入力した色温度データを、現在表示されているRGBに乗算(重み付け)し、RGBのデータを変換する(S25)。すなわち、現在表示されているRGBをリアルタイムで入力し、このRGBに対して色温度データを乗算する。そして、表示制御部17は、乗算後のRGBのデータ(すなわちR’G’B’)に基づいて映像や画像を表示するように液晶表示パネル11を制御する(S26)。
一方、輝度データ生成部29は、入力した色温度データに基づいて輝度データを生成し、輝度制御部28に出力する(S27)。そして、輝度制御部28は、入力した輝度データを、現在の輝度を示す値に乗算(重み付け)し、バックライト15から出射される光の輝度を表す値を変換する(S28)。次いで、輝度制御部28は、乗算後の輝度に基づいた光を照射するようにバックライト15を制御する(S29)。
これにより、液晶表示パネル11での表示色を所定の色温度に変更すると共に、その色温度に対応した輝度となるようにバックライト15から出射される光の輝度を調節することができる。
なお、バックライト15を制御して光の輝度を調整する(調光)方法については、実施の形態1と同様に、例えば、DUTY駆動方式や電流駆動方式を用いて行うことができる。
これにより、本実施の形態に係る液晶表示装置20は、表示色の色温度を変更する際に、変更後の色温度に対応する輝度の光を照射するようにバックライト15を制御することが可能になるため、色温度の変更に伴う輝度の低下を改善することができることとなる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、制御部13・23の各ブロック、特に表示制御部17、輝度制御部18、輝度データ生成部29は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、制御部13・23は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである制御部13・23の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記制御部13・23に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、制御部13・23を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。