JP4730525B2 - 画像処理装置及びそのプログラム - Google Patents

画像処理装置及びそのプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4730525B2
JP4730525B2 JP2005172039A JP2005172039A JP4730525B2 JP 4730525 B2 JP4730525 B2 JP 4730525B2 JP 2005172039 A JP2005172039 A JP 2005172039A JP 2005172039 A JP2005172039 A JP 2005172039A JP 4730525 B2 JP4730525 B2 JP 4730525B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
image area
enlarged
enlarged image
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005172039A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006350413A (ja
Inventor
聡 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005172039A priority Critical patent/JP4730525B2/ja
Publication of JP2006350413A publication Critical patent/JP2006350413A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4730525B2 publication Critical patent/JP4730525B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformations in the plane of the image
    • G06T3/40Scaling of whole images or parts thereof, e.g. expanding or contracting
    • G06T3/403Edge-driven scaling; Edge-based scaling

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Record Information Processing For Printing (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、カラーを含む多階調で表現された画像を拡大する画像処理装置に関する。
画像の拡大処理は、画像の編集やファイリング、表示、印刷などを行うシステムにとって、基本的な処理の一つである。また近年、インターネットのホームページ上の画像やデジタルビデオなどのディスプレイ解像度での表示を主目的とした画像データなどの普及により、これらの低解像度画像を高解像度のプリンタなどで印刷することも頻繁に行われている。このプリンタによる印刷の際に、高画質の出力結果を得ることが望まれており、高画質の拡大処理に対する重要度が高まっている。
カラーを含む多階調で表現された画像(以下では、これを多値画像と称する)を拡大処理する既存の代表的な手法としては、最近傍法や線形補間法、キュービック・コンボリューション法などがある。最近傍法は、拡大後の各画素値として、その画素を原画像上に逆写像した際に最も距離が近い画素の画素値を使う方法である。この方法は、演算量が少ないため、高速に処理することができる。しかし、原画像の1画素がそのまま矩形形状に拡大されるため、隣り合う画素の画素値の差が小さい場合は、画質劣化の程度は小さくほとんど影響はないが、逆に大きい場合などは、斜線部やエッジ部のジャギーが目立ったり、倍率が大きい場合には、画像がモザイク状になるなど、画質劣化の程度は大きい。
線形補間法は、画素間の画素値が直線的に変化していると仮定し、拡大後の画素を逆写像した点の近傍4画素の画素値を線形に補間して画素値を求める方法である。この方法では、最近傍法よりも処理は重いが、演算量は比較的少なく、ジャギーなども発生しにくい。その一方で、直線的に変化しているという仮定に当てはまらないエッジ部分を中心に、画像全体がボケ気味になるという欠点がある。
キュービック・コンボリューション法は、標本化定理に基づいてsinc関数(sin(x)/x)を近似した補間関数を定義し、拡大後の画素を逆写像した点の近傍16画素(X、Y方向それぞれ4画素)と前記の近似補間関数との畳み込み演算により、拡大後の画素値を求める方法である。この方法では、前記2つの手法に比べて画質は比較的良いが、参照範囲が大きく、演算量が多いという欠点がある。また、高域が強調気味となる特性を持つため、エッジ部分で軽いジャギーが発生したり、ノイズ成分が強調されてしまうなどの欠点もある。
これら拡大画像の画質問題を解決する試みとして、例えば、特許文献1、特許文献2などの新規方式が提案されている。
特許文献1に記載されている技術は、原画像の変化度合いの検出法として、エッジ検出フィルタによるエッジ検出を行い、そのエッジ検出結果に基づいてエッジ画素を定義する。そして、この方法は、エッジ画素と判断された場合には、キュービック・コンボリューション法の3次関数形状を調整したM−キュービック法で拡大を行い、そうでない場合には、最近傍法で拡大する。しかし、変化度合いの大きいエッジ部分を、キュービック・コンボリューション法の3次関数形状よりもエッジを強調するように調整したM−キュービック法で行うので、エッジ部でジャギーが発生したり、エッジ部周辺のオーバーシュートあるいはアンダーシュートが増大するという欠点がある。
特許文献2に記載されている技術は、人物の肌や、風景における空など、シャープネス強度を上げるとザラツキが目立つ部分に関しては、バイリニア補間を、その他のシャープネスが必要な部分にはM-キュービック補間を用いて、画像を拡大する。しかし、特許文献2に記載されている技術もまた、シャープネスが必要な部分に対して、上述した特許文献1と同様に、M-キュービック法で補間を行うので、エッジ部のジャギーの発生や、さらにエッジ部周辺のオーバーシュート、アンダーシュートが発生すると考えられる。
特開2000−188681号公報 特許第2000−151990号公報
本発明は、上述した背景からなされたものであり、カラーを含む多階調で表現された画像を、高画質に、かつ軽い処理負荷で高速に拡大する画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像処理装置は、入力画像の拡大処理を行う画像処理装置であって、注目画素を含む所定の大きさの画像領域について算出した特徴量が既定の基準値以上である画像領域について、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が同じである場合は該画像領域を同色ブロックと判定し、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が異なる場合は該画像領域を境界ブロックと判定する画像領域判定手段と、前記画像領域判定手段により同色ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向および既定の画素値パターンに対応する第1の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第1の拡大画像領域生成手段と、前記第1の拡大画像領域生成手段で用いる拡大手法よりも画像領域のエッジを際立たせるように、前記画像領域判定手段により境界ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向及び既定の画素値パターンに応じた画素位置について前記第1の演算式を変更した第2の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第2の拡大画像領域生成手段とを有する。
好適には、前記画像領域判定手段は、画像領域内の各画素値に基づいて算出された画像領域における階調変化量を画像領域の特徴量として、該特徴量が既定の基準値以上である画像領域を判定の対象とする
好適には、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域内の各画素値から算出された画像領域における階調変化方向に基づいて拡大画像領域を生成する
好適には、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域内の各画素値から算出された画像領域における階調変化に対応する既定の画素値パターンに基づいて拡大画像領域を生成する
好適には、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、色空間における複数の色成分のうち、該色成分それぞれについて算出した特徴量に基づき選択された1つの色成分からさらに算出した特徴量に基づいて拡大画像領域を生成する
好適には、前記画像領域判定手段は、画像領域内の各画素の色成分値それぞれの大小関係により、画像領域を判定する。
好適には、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域の特徴量と、画像領域の近傍領域の特徴量と、近傍領域内の画素値とを用いて、拡大画像領域を生成する。
好適には、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、階調変化を強調するエッジ強調処理を拡大率に応じて行って、画像領域内の画素値を補正し、補正された画素値を用いて拡大画像領域を生成する。
好適には、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、階調変化方向に応じて、画像領域の近傍領域内の画素値を選択し、選択された画素値を用いて拡大画像領域を生成する。
好適には、前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域について算出された特徴量に基づいて、拡大画像領域内の画素を選択し、既定の演算法を用いて、選択された画素の画素値を補正する。
好適には、前記拡大処理手段は、少なくとも最近傍補間法に基づいた拡大手法を適用する。
好適には、前記拡大処理手段は、少なくとも線形補間法に基づいた拡大手法を適用する。
好適には、前記拡大処理手段は、入力画像毎あるいは入力画像中の数ライン毎に、拡大画像を生成する。
また、好適には、前記拡大画像生成手段は、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成された拡大画像領域を、前記拡大処理手段により生成された拡大画像の対応する位置に配置する。
また、好適には、前記拡大画像生成手段は、前記拡大処理手段により生成された拡大画像上の各画素値を、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成された拡大画像領域の各画素値に置換する。
さらに、好適には、前記拡大画像生成手段は、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成される複数の拡大画像領域が互いに重なり合う場合に、これらの拡大画像領域の重畳部分について、同一画素に対応する複数の画素値の平均値を算出する。
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを含み、入力画像の拡大処理を行う画像処理装置において、注目画素を含む所定の大きさの画像領域について算出した特徴量が既定の基準値以上である画像領域について、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が同じである場合は該画像領域を同色ブロックと判定し、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が異なる場合は該画像領域を境界ブロックと判定する画像領域判定ステップと、同色ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向および既定の画素値パターンに対応する第1の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第1の拡大画像領域生成ステップと、前記第1の拡大画像領域生成ステップで用いる拡大手法よりも画像領域のエッジを際立たせるように、境界ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向及び既定の画素値パターンに応じた画素位置について前記第1の演算式を変更した第2の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第2の拡大画像領域生成ステップとを前記画像処理装置のコンピュータに実行させる。


本発明の画像処理装置によれば、カラーを含む多階調で表現された画像を、高画質に、かつ軽い処理負荷で高速に拡大できる。
[ハードウェア構成]
本実施形態における画像処理装置2のハードウェア構成を説明する。
図1は、本発明にかかる画像処理方法が適応される画像処理装置2のハードウェア構成を、制御装置20を中心に例示する図である。
図1に例示するように、画像処理装置2は、CPU202及びメモリ204などを含む制御装置20、通信装置22、HDD・CD装置などの記憶装置24、並びに、LCD表示装置あるいはCRT表示装置及びキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)26を有する。
画像処理装置2は、例えば、画像拡大プログラム4(図2を参照して後述)がインストールされた汎用コンピュータであり、通信装置22又は記憶装置24などを介して画像データを取得し、取得された画像データを出力解像度に応じて拡大する。例えば、画像処理装置2は、プリンタ装置10に対して画像データを出力する場合には、600dpi又は2400dpiなどの解像度に変換し、UI装置26に対して画像データを出力する場合には、75dpiなどの解像度に変換する。
[画像拡大プログラム]
図2は、制御装置20(図1)により実行され、本発明にかかる画像処理方法を実現する画像拡大プログラム4の機能構成を示す図である。
図2に示すように、画像拡大プログラム4は、記憶部400、画像ブロック設定部410、画像ブロック特徴量算出部420、高画質画像ブロック生成部430、高速拡大処理部440及び拡大画像生成部450を有する。また、画像ブロック特徴量算出部420は、エッジ強度算出部422、境界ブロック判定部424(画像領域判定手段)、エッジ方向推定部426及びエッジパターン選択部428を有し、高画質画像ブロック生成部430は、境界ブロック処理部432を有する。
なお、画像拡大プログラム4の全部又は一部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよい。
記憶部400は、画像データが拡大処理されるまで画像データを一時的に記憶し、解像度変換又は拡大処理された拡大画像データが出力装置(不図示)に出力されるまで一時的に記憶する。なお、画像データは、画像処理装置2により処理可能である画像フォーマット(例えば、BMP、TIFF、PNGなど)で記述されたデータであり、デジタルカメラ(不図示)又はスキャナ(不図示)などにより取り込まれた画像データ、又は、パーソナルコンピュータ(画像処理装置2など)等において作成又は編集等を行うアプリケーションプログラムにより作成された画像データ等である。拡大画像データ(拡大された後の画像データ)もまた、同様の画像フォーマットのデータである。
画像ブロック設定部410は、画像ブロック特徴量算出部420及び高画質画像ブロック生成部430の処理において必要とされる既定の画像ブロックサイズをそれぞれ設定する。また、画像ブロック設定部410は、記憶部400により記憶されている入力画像データから、設定されたブロックサイズの画像ブロックを順次(例えばラスタスキャン順に)切り出し、このブロックサイズの画像ブロックそれぞれを、画像ブロック特徴量算出部420及び高画質画像ブロック生成部430それぞれに対して出力する。
画像ブロック特徴量算出部420は、画像ブロック設定部410から順次入力される画像ブロックの少なくとも一部である注目領域における画像特徴量を、注目領域又はこの注目領域の周辺部を含む画像ブロック内の各画素値に基づいて算出する。画像特徴量は、例えば、注目領域のエッジ強度(階調変化量)、エッジ角度(階調変化の方向)又は色情報である。しかし、画像特徴量はこれらに限られない。画像ブロック特徴量算出部420は、例えば、注目領域の各画素値の平均値を算出し、この平均値に対する注目領域の各画素値のばらつきを表す値(例えば標準偏差又は分散)を画像特徴量として算出してもよい。
また、画像ブロック特徴量算出部420は、それぞれの注目領域について算出された画像特徴量と基準値とを比較し、注目領域の切り分けを行う。注目領域の切り分けにより、特徴のある画像ブロック(例えば、エッジを含んだ画像ブロックなど)と、特徴の少ない画像ブロック(例えば、画素値変化の少ない画像ブロックなど)とが切り分けられる。より具体的には、画像ブロック特徴量算出部420は、算出された画像特徴量が基準値以上である画像ブロックを特徴ブロックと判定し、算出された画像特徴量が基準値未満である画像ブロックを非特徴ブロックと判定する。
本例では、画像ブロック特徴量算出部420は、画像特徴量の1つとして画像ブロックのエッジ強度(数値)を算出し、算出されたエッジ強度が基準値以上である画像ブロックを特徴ブロックであると判定し、エッジ強度が基準値未満である画像ブロックを非特徴ブロックであると判定する。なお、特徴ブロックの切り分けに用いられる特徴量は、エッジ強度に限られず、上述の色情報、標準偏差、分散又はその他の特徴量であってもよい。
さらに、画像ブロック特徴量算出部420は、特徴ブロックと判定されたブロックについて、ブロック内の各画素の色調情報を算出し、ブロック内全ての画素が同じ色調であるブロックか、異なる色調を持つ画素を含むブロックかを判定し、後者の場合、境界ブロックであると判定する。
高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により算出された画像特徴量を用いて、注目領域に対応する拡大画像ブロックを生成する。高画質画像ブロック生成部430における拡大処理には、注目領域に含まれる特徴を保持する拡大手法が適用されることが望ましい。また、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により算出された特徴量が基準値以上である画像ブロック(すなわち、特徴ブロック)についてのみ、拡大処理を行う。
また、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により同色ブロックと判定された特徴ブロックと、境界ブロックと判定された特徴ブロックとに対して、異なる手法を適用して、拡大画像ブロックを生成する。
高速拡大処理部440は、記憶部400により記憶されている入力画像データを拡大する。高速拡大処理部440は、高画質画像ブロック生成部430による拡大処理よりも処理負荷の小さい拡大アルゴリズムを適用する。具体的には、高速拡大処理部440は、例えば、最近傍補間拡大法や線形補間拡大法などを適用して、入力画像データを拡大する。また、高速拡大処理部440は、画像ブロック毎の処理ではなく、入力画像単位又は入力画像の数ライン単位で拡大処理を行う。
拡大画像生成部450は、高画質画像ブロック生成部430により拡大された拡大画像ブロックと、高速拡大処理部440により拡大された拡大画像とを用いて、原画像に対する拡大画像を生成する。より具体的には、拡大画像生成部450は、画像ブロック特徴量算出部420により算出された画像特徴量が、基準値以上である画像ブロック(特徴ブロック)についてのみ、高画質画像ブロック生成部430により拡大された拡大画像を適用し、算出された画像特徴量が基準値未満である画像ブロック(非特徴ブロック)については、高速拡大処理部440により拡大された拡大画像を適用して、1つの拡大画像を生成する。
[画像ブロック特徴量算出部]
次に、画像ブロック特徴量算出部420を、より詳細に説明する。なお、注目領域が2×2画素サイズブロックであり、注目領域を含む周辺領域が4×4画素サイズブロックである場合を具体例として説明する。
エッジ強度算出部422は、画像ブロック設定部410により切り出された画像ブロックの中の注目領域のエッジ強度Gを、次の式(1)により算出する。
gx=(a+c−b−d)/2
gy=(a+b−c−d)/2
G=gx×gx+gy×gy・・・(1)
式(1)において、a、b、c及びdは、図5に例示するように、注目領域にある各画素の画素値である。gxは、主走査方向(図5の左右方向)の画素値の変化量を示し、gyは、副走査方向(図5の上下方向)の画素値の変化量を示す。
なお、エッジ強度は、上記式(1)のみにより算出される値でなく、以下の式(2)などにより算出されてもよい。
G=|gx|+|gy|・・・(2)
すなわち、エッジ強度Gは、gxの絶対値と、gyの絶対値との和として算出されてもよい。
また、エッジ強度算出部422は、算出されたエッジ強度Gと基準値(既定のしきい値Th)との比較を行い、注目領域が特徴ブロック又は非特徴ブロックのいずれであるかを判定し、判定結果を高画質画像ブロック生成部430等に対して出力する。
なお、注目領域のエッジ強度Gがしきい値Thよりも小さい場合は、エッジ方向推定部426及びエッジパターン選択部428は、この注目領域について処理を行わない。
図3は、エッジ強度算出部422において、エッジ強度Gと基準値との比較により特徴ブロックと判定された領域を例示する。
図3に例示するように、特徴ブロックは、原画像中のエッジ付近に集中する。
図4は、画像中のエッジ部分、特徴ブロック及びこの特徴ブロックの画素値を例示する図であって、図4(A)は、画像中のエッジ部分を例示する図であり、図4(B)は、図4(A)に例示された画像中で特徴ブロック(特徴ブロック1、特徴ブロック2及び特徴ブロック3)と判定された画像領域を例示し、図4(C)は、前記特徴ブロックそれぞれの画素値を例示する図である。
境界ブロック判定部424は、エッジ強度算出部422において特徴ブロックと判定された画像ブロック(図4(B)に例示された特徴ブロック1、特徴ブロック2及び特徴ブロック3)に対して、ブロック内の各画素の色要素(例えばR、G、B)の画素値の大小関係を判定する。より具体的には、境界ブロック判定部424は、図4(C)に例示された各画素のR、G、Bそれぞれの画素値の大小関係を判定する。例えば図4(B)の特徴ブロック1では、各画素のR、G、Bの大小関係が全ての画素につきR≧G≧Bであるので、境界ブロック判定部424は、このような特徴ブロックを同色ブロックと判定する。
それに対して、図4(B)の特徴ブロック2及び特徴ブロック3では、図4(C)の枠で囲まれた画素のR、G、Bの大小関係が、他の画素と異なる。即ち、特徴ブロック2では、大小関係は、枠で囲まれた画素においては、G≧R≧Bであるのに対して、他の3画素においては、R≧G≧Bである。また、特徴ブロック3では、大小関係は、枠で囲まれた画素においては、R≧G≧Bであるのに対して、他の3画素においては、G≧R≧Bである。境界ブロック判定部424は、前述したようなブロック中に異なるRGB大小関係を持つ画素が含まれる特徴ブロックを、境界ブロックと判定する。
境界ブロック判定部424は、同色ブロック及び境界ブロックの判定結果を、高画質画像ブロック生成部430等に出力する。
なお、同色ブロック及び境界ブロックを判定する方法は、上述した方法に限られず、色相変化を算出できる手法であればどのような手法であってもよい。さらに、図4に示した本具体例では、特徴ブロック2及び特徴ブロック3が、境界ブロックとして判定されているが、例えば、「同色ブロックから境界ブロックへと変化する特徴ブロックを境界ブロックと判定する」として、特徴ブロック2を境界ブロックと判定するなどの判定手法が、境界ブロックの判定基準として用いられてもよい。
このようにして、境界ブロック判定部424は、入力画像のエッジ部分を検出することができる。
次に、エッジ方向推定部426について説明する。
図5は、注目領域及び周辺領域の具体例と、注目領域のエッジ方向の一例の説明図であり、図5(A)は、注目領域及び周辺領域を例示し、図5(B)は、この注目領域について推定されるエッジ方向を例示する図である。
図5(A)に例示するように、注目領域(画像領域)は、2×2の矩形領域(主走査方向及び副走査方向にそれぞれ2つ)を有し、周辺領域は、4×4の矩形領域(主走査方向及び副走査方向にそれぞれ4つ)を有する。各矩形は、それぞれ画素に相当し、矩形内の各数字はそれぞれの画素値を示している。すなわち、注目領域は、中心部近傍の画素{a,b,c,d}={15,104,86,203}である。
以下、この図5(A)で例示する注目領域を具体例として、エッジ方向推定部426によるエッジ方向推定処理を説明する。
図6は、エッジ方向推定部426によるエッジ方向推定処理(S10)を示すフローチャートである。
図7は、エッジ方向推定処理(S10)のS102の処理において選択される参照領域を例示する図である。なお、図7におけるハッチングされた部分は、図5に示した注目領域に相当する。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、エッジ方向推定部426は、図5(A)に例示した注目領域のエッジ角度Θを、次の式(3)で計算する。
Θ=arctan(gy/gx)・・・(3)
図5(A)では、注目領域の画素値は、{a,b,c,d}={15,104,86,203}であり、式(1)より、
gx=−103
gy=−85
となり、これらを式(3)に代入すると、
Θ=−140.5°
となる。
このエッジ角度Θの方向は、図5(B)に示された破線方向に相当する。
さらに、エッジ方向推定部426は、算出されたエッジ角度Θが22.5°ごとに区分された方向(8方向)の角度範囲のいずれに含まれるかを判定する。本例では、エッジ角度Θが0°又は±180°を中心とした角度範囲を「方向0」とし、22.5°又は−157.5°を中心とした角度範囲を「方向1」とし、45°又は−135°を中心とした角度範囲を「方向2」とし、67.5°又は−112.5°を中心とした角度範囲を「方向3」とし、90°又は−90°を中心とした角度範囲を「方向4」とし、112.5°又は−67.5°を中心とした角度範囲を「方向5」とし、135°又は−45°を中心とした角度範囲を「方向6」とし、157.5°又は−22.5°を中心とした角度範囲を「方向7」する。これらの角度範囲は、それぞれの中心から±11.25°の範囲である。上述の具体例におけるエッジ角度Θ(=−140.5°)は、−135°±11.25°の範囲内に含まれるので、エッジ角度は「方向2」となる。
ステップ102(S102)において、エッジ方向推定部426は、算出された注目領域のエッジ角度Θに応じて、図5(A)に示した周辺領域(太線枠外の領域)の中からエッジ方向の推定に用いる参照領域を選択する。より具体的には、エッジ方向推定部426は、算出されたエッジ角度Θの方向で注目領域と隣接する可能性のある画素を含むように、参照領域を選択する。
例えば、エッジ方向推定部426は、注目領域について算出されたエッジ角度が「方向0」に含まれる場合に、図7(A)に例示する参照領域(太線で囲まれた2つの領域)を選択し、算出されたエッジ角度が「方向4」に含まれる場合に、図7(B)に例示する参照領域(太線で囲まれた2つの領域)を選択し、算出されたエッジ角度が上記以外の方向(方向1〜3、方向5〜7)に含まれる場合に、図7(C)に例示する参照領域(太線で囲まれた4つの領域)を選択する。図5に示した具体例では、エッジ角度の方向は「方向2」であるので、図7(C)に示した4つの参照領域が選択の候補となる。
なお、参照領域は、図7に例示した領域に限定されず、例えば図7(C)の場合には、参照領域数は8であったり、それぞれの方向に応じて設定されてもよい。
ステップ104(S104)において、エッジ方向推定部426は、選択された参照領域それぞれに対して、S100の処理と同様に、式(1)及び式(3)に従って、エッジ角度Θを計算する。
ステップ106(S106)において、エッジ方向推定部426は、それぞれの参照領域について算出されたエッジ角度と、注目領域について算出されたエッジ角度とを比較して、これらの差分が予め設定されている閾値Θthより小さいか否かを判断する。エッジ方向推定部426は、エッジ角度の差分が閾値Θthより小さい場合には、この参照領域のエッジ角度を適正なエッジ角度として判定してS108の処理に移行し、エッジ角度の差分が閾値Θth以上である場合には、この参照領域のエッジ角度を適正なエッジ角度ではないと判定してS110の処理に移行する。
ステップ108(S108)において、エッジ方向推定部426は、角度参照数をインクリメントする。すなわち、エッジ方向推定部426は、参照領域について算出されたエッジ角度が適正なエッジ角度であると判断された場合にのみ、角度参照数をインクリメントする。
なお、角度参照数は、エッジ角度の参照数をカウントするための変数であり、注目領域ごとに「角度参照数1」に初期化される。
ステップ110(S110)において、エッジ方向推定部426は、選択した全ての参照領域についてエッジ角度を算出したか否かを判断し、全ての参照領域についてエッジ角度が算出された場合には、S112の処理に移行し、これ以外の場合には、S104の処理に戻って次の参照領域についてエッジ角度を算出する。
ステップ112(S112)において、エッジ方向推定部426は、注目領域のエッジ角度と、適正なエッジ角度として判定された参照領域のエッジ角度との総和を計算し、算出されたエッジ角度の総和を角度参照数で割った平均エッジ角度を注目領域の推定エッジ方向とする。
なお、図5に示した具体例では、エッジ角度ΘUは、上部の参照領域{86,203,171,211}からΘU=−149.4°となり、エッジ角度ΘLは、左部の参照領域{10,15,20,86}からΘL=−131.2°となり、エッジ角度ΘDは、下部の参照領域{1,102,15,104}からΘD=−175.2°となり、エッジ角度ΘRは、右部の参照領域{104,215,203,219}からΘR=−141.0°となる。注目領域のエッジ角度Θ=−140.5°とそれぞれの参照領域のエッジ角度とが比較され、その差分が閾値Θthより小さい参照領域の数が、角度参照数としてカウントされる。
図8は、図5に示した注目領域における推定エッジ方向の一例の説明図である。例えば上述の具体例において、すべての参照領域について注目領域のエッジ角度との差分が閾値Θthより小さいとすれば、注目領域及び4つの参照領域から求められたエッジ角度の総和は−737.3°となり、角度参照数5で割ることによって、平均エッジ角度は−147.5°と求められる。この場合においても、エッジ方向推定部426は、上述の注目領域のエッジ方向と同様に、平均エッジ角度が例えば8方向のいずれかに含まれるかを判定する。本例では、平均エッジ角度が−147.5°であるため「方向1」に含まれ、「方向1」が推定エッジ方向となる。
なお、図8においては、1画素につき1色要素であるグレースケール画像を具体例として説明しているが、これに限定されるわけではない。例えば、1画素につき3色要素のRGB色空間のカラー画像が入力される場合には、各々の色成分のデータにおけるエッジ強度Gr、Gg、Gbの強さにより選択された色空間データにより、上記のエッジ方向推定処理が行われればよい。より具体的には、画像ブロック特徴量算出部420は、それぞれの色成分についてエッジ強度を算出し、算出されたエッジ強度Gr、Gg、Gbが最大となる色成分を選択して、選択された色成分についてのみ特徴量を算出する。このようにして、カラー画像における拡大画像データのエッジ部の色ずれなど、画質低下が抑えられることが可能となる。
また、本例では、注目領域及び参照領域について、式(1)により算出されたエッジ角度は、8方向のいずれかに分類されたが、分類は8方向に限定されず、より精度の高いエッジ方向が必要であれば、分類は、12方向(15.0°ごと)、16方向(12.25°ごと)など、さらに多数の角度領域を対象としてなされてもよい。
エッジパターン選択部428について説明する。
図9は、エッジパターン選択部428により用いられるエッジパターンテーブルを例示する図である。
図9に例示するように、エッジパターン選択部428は、推定エッジ方向とエッジパターンとを互いに対応付けたエッジパターンテーブルを有する。エッジパターンテーブルには、エッジパターンが、注目領域のパターンサイズに対応して、推定エッジ方向(例えば8方向)ごとに1つ以上登録されている。
エッジパターン選択部428は、このエッジパターンテーブルを参照して、エッジ方向推定部426によりそれぞれの注目領域について推定された推定エッジ方向に対応するエッジパターンを選択する。
本例では、図8に例示するように、注目領域に対する推定エッジ方向が、エッジ方向推定部426により「方向1」であると推定されているため、エッジパターン選択部428は、この推定エッジ方向(方向1)に従い、図9に示すエッジパターンテーブルの中から、方向1に対応する「パターン0」から「パターン3」までの4つのエッジパターンを選択し、これらをこの注目領域に対するエッジパターンの候補とする。
エッジパターン選択部428は、注目領域の画素値に基づいて、エッジパターンの候補となった1つ以上のエッジパターンの中から、1つのエッジパターンを選択する。エッジパターンの具体的な選択方法について、図10を参照しながら説明する。
図10は、図9に示した注目領域に対応するエッジパターンの選択方法を説明する図である。
本例では、推定エッジ方向が「方向1」であったため、図10(A)に例示するように、エッジパターンの候補として、「パターン0」から「パターン3」までの4つのエッジパターンが選択されている。これらのエッジパターンは、図10(B)に例示するように、ビットパターンとして表現される。具体的には、エッジパターンは、白部分を0、それ以外を1としてビットパターン化され、「ビットパターン0」から「ビットパターン3」までのビットパターンが生成される。なお、これらのビットパターンは、図9に示すエッジパターンテーブルにビットテーブルとして予め登録されていてもよい。
エッジパターン選択部428は、注目領域に相当するビットパターンを判定する。具体的には、エッジパターン選択部428は、以下に示す式(4)に従い、注目領域中の平均画素値を計算し、注目領域内の各々の画素値から平均値を引き、その符号を以て注目領域の画素値パターンとする。
Mean=(a+b+c+d)/4
a_sign=a−Mean
b_sign=b−Mean
c_sign=c−Mean
d_sign=d−Mean・・・(4)
なお、本例では、図10(C)に示すように、Mean=(15+104+86+203)/4=102であり、a_sign=−87、b_sign=2、c_sign=−16、d_sign=101となる。よって、エッジパターン選択部428は、これらの正負符号を判定して、図10(C)に示すように、注目領域のビットパターン(1010)を生成する。
エッジパターン選択部428は、図10(B)に例示するエッジパターン候補に対応するビットパターンと、図10(C)に例示する注目領域のビットパターンとのパターンマッチングを行い、最も類似するエッジパターンを選択パターンとして決定する。選択されたエッジパターンは、後述する高画質画像ブロック生成部430における拡大画像ブロック生成処理に適用される。
なお、エッジパターンは、図9に示したエッジパターンに限定されず、例えば、エッジパターン選択部428は、入力画像データの種類に応じて、エッジパターンテーブルを切り替えて、異なるエッジパターンを適用してもよい。また、エッジパターン選択部428は、各角度におけるエッジパターン候補数を増減させてもよい。
[高画質画像ブロック生成部]
次に、高画質画像ブロック生成部430をより詳細に説明する。
高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420において、特徴ブロックかつ同色ブロックであると判定された注目領域に対して、画像ブロック特徴量算出部420により得られた注目領域に対するエッジパターン及び推定エッジ方向に基づいて、拡大画像ブロック生成処理を行う。また、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420において、特徴ブロックかつ境界ブロックと判定された注目領域に対しては、境界ブロック処理部432を介して、上述した手法とは異なる手法を適用して、拡大画像ブロックを生成し、生成された画素のうち、所定の画素の画素値を補正する。
以下に、同色ブロックと判定された注目領域に対する拡大画像ブロック生成処理について説明する。
高画質画像ブロック生成部430は、まず、拡大処理の拡大倍率に応じたサイズ及び係数の強調カーネルを用いて、画像ブロック設定部410により切り出された画像ブロック中の注目領域およびその周辺領域の画像データのコントラストを強調する。
図11は、高画質画像ブロック生成部430により用いられる強調カーネル434(エッジ強調カーネル)を例示する図である。
図11に例示するように、第1の強調カーネル434aは、重み付け係数「1.60」及び「−0.15」を用いてコントラストを強調し、第2の強調カーネル434bは、重み付け係数「1.20」及び「−0.05」を用いてコントラストを強調する。これらの強調カーネルは、対象画像に対して既になされた拡大処理の拡大倍率に対応付けられており、互いに異なる重み付け係数を用いて、互いに異なる位置の画素値を参照する。
第1の強調カーネル434aは、図11(A)に例示するように、注目画素Pの直下画素a、直右画素b、直上画素c及び直左画素dを参照して、これらの画素の画素値にそれぞれ重み付け係数(−0.15)を掛け合わせ、重み付け係数(1.60)が掛けられた注目画素Pの画素値と合算し、合算された値を注目画素Pの画素値とする。
第2の強調カーネル434bは、第1の強調カーネル434aよりも拡大倍率の大きな画像に対して適用され、図11(B)に例示するように、注目画素Pから1画素分離間した下画素a、右画素b、上画素c及び左画素dを参照して、これらの画素の画素値にそれぞれ重み付け係数(−0.05)を掛け合わせ、重み付け係数(1.20)が掛けられた注目画素Pの画素値と合算し、合算された値を注目画素Pの画素値とする。
例えば、第1の強調カーネル434aを適用する場合に、以下の式(5)に従って、コントラスト強調後の画素値P’が算出される。
画素値P’=1.60×P−0.15×(a+b+c+d)・・・(5)
このように、強調カーネルは、既になされた拡大処理の拡大倍率に応じて異なるので、画像が、4倍、8倍と順に拡大されると、原画像の特徴を有している画素は、2画素、4画像離れた位置の画素となる。そのため、高画質画像ブロック生成部430は、図11に例示するように、拡大倍率が高いほど離れた画素を参照して強調処理を行う。例えば、高画質画像ブロック生成部430は、2倍拡大処理を2回連続して適用することにより4倍拡大が実現される場合に、最初の2倍拡大処理において第1の強調カーネル434a(図11(A))を適用し、2回目の2倍拡大処理において第2の強調カーネル434b(図11(B))を適用する。なお、8倍、16倍以降の倍率においても同様である。
また、参照する画素の位置は、図11に示すような上下左右に限られない。例えば、高画質画像ブロック生成部430は、斜め方向の画素を参照してコントラスト強調を行ったり、さらに離れた画素を参照してコントラスト強調を行ったり、又は、処理対象画像データの種類及びサイズなどにより適用する強調カーネルを切り替えたりしてもよい。
次に、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により得られた注目領域に対するエッジパターン及び推定エッジ方向と、前述したようにコントラスト強調処理が行われた注目領域とその周辺領域との画素値とを用いて、注目領域に対する拡大画像ブロックを生成する。
図12は、高画質画像ブロック生成部430における拡大画像ブロックの生成処理の具体例の説明図である。まず、高画質画像ブロック生成部430は、注目領域のエッジパターン及び推定エッジ方向基づき、コントラスト強調処理を施された画素値を用いて、3×3画像ブロックに相当する画素値を算出する。図12(A)は、図5(A)に示した注目領域及び周辺領域の一例を示す。前述したように画像ブロック特徴量算出部420において、この注目領域はエッジパターン1010に対応し、推定エッジ方向は「方向1」であると求められている。高画質画像ブロック生成部430は、(エッジパターン1010)−(推定エッジ方向「1」)の組み合わせの場合、図12(B)に示すように、3×3画像ブロックに相当するそれぞれの画素をp0〜p8とすると、図12(A)に示した注目領域の画素値{a,b,c,d}をもとに、p0〜p8の画素値を次の式によって計算する。なお、エッジパターンと推定エッジ方向との組み合わせは、「(エッジパターン)−(推定エッジ方向)」と表される。
p0=a
p1=(a+b)/2
p2=b
p3=(a+c)/2
p4=(b+c)/2
p5=(b+d)/2
p6=c
p7=(b+b)/2
p8=d
これらの計算式は、(エッジパターン)−(推定エッジ方向)の組み合わせにより一意に決定され、3×3画像ブロック相当の画素値が計算される。
図13は、他の(エッジパターン)−(推定エッジ方向)の組み合わせの場合に用いられる計算式の一例の説明図である。
図13(A)は、(エッジパターン1000)−(推定エッジ方向「1」)の場合に用いられる計算式を示し、3×3画像ブロック相当の画素値は、次の式によって計算される。
p0=a
p2=b
p3=a
p4=(b+c)/2
p5=(b+d)/2
p6=c
p7=(c+d)/2
p8=d
p1=(p4+c)/2
図13(B)は(エッジパターン1100)−(推定エッジ方向「5」)の場合に用いられる計算式を示し、3×3画像ブロック相当の画素値は、次の式によって計算される。
p0=a
p1=(a+b)/2
p2=b
p4=(a+d)/2
p6=c
p7=(c+d)/2
p8=d
p3=(p4+c)/2
p5=(p4+b)/2
図13(C)は(エッジパターン1100)−(推定エッジ方向「2」)の場合に用いられる計算式を示し、3×3画像ブロック相当の画素値は、次の式によって計算される。
p0=a
p1=a
p2=b
p3=a
p4=(b+c)/2
p5=(b+d)/2
p6=c
p7=(c+d)/2
p8=d
図13(D)は(エッジパターン0101)−(推定エッジ方向「7」)の場合に用いられる計算式を示し、3×3画像ブロック相当の画素値は、次の式によって計算される。
p0=a
p2=b
p3=(a+c)/2
p4=(a+d)/2
p5=(b+d)/2
p6=c
p8=d
p1=(p4+b)/2
p7=(p4+c)/2
なお、他のエッジパターンの場合にも、同様にそれぞれのエッジパターンに対応した計算式に従って計算を行うことによって、3×3画像ブロック相当の画素値が計算されることができる。
次に、高画質画像ブロック生成部430は、前述のように計算された3×3画像ブロック相当の画素値と、注目領域の推定エッジ方向に基づいて選択された周辺領域内の複数の参照画素とを用いて4×4画像ブロックを生成する。
図14は、注目領域における推定エッジ方向に基づく参照画素r0〜r13の選択方法の説明図である。注目領域の推定エッジ方向が方向1(22.5°)から方向3(67.5°)の場合には、図14(A)に示したように、参照画素r0〜r5は、図14(A)に太線枠で囲んだように左上から下へ3画素と右下から上へ3画素となるように選択される。また、注目領域の推定エッジ方向が方向5(112.5°)から方向7(157.5°)の場合には、図14(B)に示したように、参照画素r0〜r5は、左下から上へ3画素と右上から下へ3画素となるように選択される。参照画素r6〜r13は、推定エッジ方向に拠らず、図14(A)及び図14(B)に示すように、上下それぞれ4画素を選択される。このように、参照画素は、注目領域における推定エッジ方向に基づいて選択される。もちろん、参照画素の選択は、図14に示すように2パターンからの選択に限定されず、推定エッジ方向に従い、より多くの参照画素選択パターンが用意されてもよい。また、選択する参照画素は、推定エッジ方向に応じて変更されてもよい。
図15は、4×4画素の拡大画像ブロックの生成処理の具体例の説明図である。図15に示すように、計算された3×3画像ブロック相当の画素値p0〜p8、及び注目領域における推定エッジ方向に基づいて選択された参照画素r0〜r13を用いて、次の計算式に従って、4×4画素の拡大画像ブロックに相当する画素値(s0〜s15)が計算されて、4x4拡大画像ブロックが生成される。
s0=0.2×r6+0.16×r0+0.64×p0
s1=0.2×r7+0.32×p0+0.48×p1
s2=0.2×r8+0.48×p1+0.32×p2
s3=0.2×r9+0.64×p2+0.16×r1
s4=0.08×r0+0.32×p0+0.12×r2+0.48×p3
s5=0.16×p0+0.24×p1+0.24×p3+0.36×p4
s6=0.24×p1+0.16×p2+0.36×p4+0.24×p5
s7=0.32×p2+0.08×r1+0.48×p5+0.12×r3
s8=0.12×r2+0.48×p3+0.08×r4+0.32×p6
s9=0.24×p3+0.36×p4+0.16×p6+0.24×p7
s10=0.36×p4+0.24×p5+0.24×p7+0.16×p8
s11=0.48×p5+0.12×r3+0.32×p8+0.08×r5
s12=0.16×r4+0.64×p6+0.2×r10
s13=0.32×p6+0.48×p7+0.2×r11
s14=0.48×p7+0.32×p8+0.2×r12
s15=0.64×p8+0.16×r5+0.2×r13
このようにして、4×4画素の拡大画像ブロック(s0〜s15)は、画像ブロック特徴量算出部420により特徴ブロックかつ同色ブロックと判断された注目領域に対して生成される。
以上説明したように、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により算出された画像特徴量に従って、拡大画像ブロック生成処理を行うことにより、ジャギーを抑えた高画質な拡大処理をすることができる。
また、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により特徴ブロックかつ境界ブロックと判断された注目領域に対しては、境界ブロック処理部432を介して、拡大画像ブロックを生成する。
以下に、境界ブロック処理部432について説明する。
境界ブロック処理部432は、画像ブロック特徴量算出部420において、特徴ブロックであり境界ブロックであると判定された注目領域に対して、図12及び図13で示した3×3拡大画像ブロックの算出式とは異なる算出式を用いて、拡大画像ブロックを生成する。さらに、境界ブロック処理部432は、図15で示した算出式を用いて生成された4×4画素の拡大画像ブロックに相当する画素値(s0〜s15)から、注目領域のエッジパターン及び推定エッジ方向に基づいて1つ以上の画素を選択し、その画素値を補正する。
図16は、境界ブロック処理部432における拡大画像ブロックの生成処理と、画素値補正処理の具体例の説明図である。図16(A)は、図12で示された、特徴ブロックであるが境界ブロックではない注目領域の(エッジパターン1010)−(推定エッジ方向「1」)の組み合わせの場合における3×3拡大画像ブロックの算出式を示す。図16(B)は、注目領域が境界ブロックである場合、図16(A)と同様の組み合わせ(エッジパターン1010)−(推定エッジ方向「1」)における算出式を示す。
図16(B)に示すように、境界ブロック処理部432は、注目領域が境界ブロックである場合には、図16(A)に示される算出式とは異なる次の算出式を用いて、p0〜p8の画素値を計算する。なお、図16(B)においては、図16(A)の算出式と異なる算出式は、点線で囲まれて示されている。
p0=a
p1=(a+b)/2
p2=b
p3=(a+c)/2
p4=(b+c)/2
p5=d
p6=c
p7=d
p8=d
また、図16(C)に示すように、境界ブロック処理部432は、(エッジパターン1010)−(推定エッジ方向「1」)の組み合わせの場合には、図15の算出式を用いて生成された4×4画素の拡大画像ブロックに相当する画素値(s0〜s15)から、例えば6つの補正画素(s1、s4、s7、s8、s11、s14)を選択し、図15の算出式を用いて得られた各々の画素値を補正する。
境界ブロック処理部432は、以下の算出式を用いて、補正値を計算する。
s1´ = s1−α×s1
s4´ = s4−α×s4
s7´ = s7+α×s7
s8´ = s8−α×s8
s11´=s11+α×s11
s14´=s14+α×s14
ここで、αは、拡大画像ブロックのエッジ鮮鋭度を調整するパラメータであり、所望のエッジ鮮鋭度を得るために可変であってもよいし、予め既定値とされてもよい。
上述の具体例では、「(エッジパターン1010)−(推定エッジ方向「1」)」の組み合わせの場合について、3×3拡大画像ブロックの算出式の変更、補正画素の選択及び補正値の計算の例を述べたが、例えば図13に示した他の「(エッジパターン)−(推定エッジ方向)」の場合についても、境界ブロック処理部432では、エッジパターン及び推定エッジ方向に基づいて、同色ブロックのための算出式等とは異なる変更算出式、補正画素の選択及び補正値の計算式が、一意に定められている。
以上説明したように、境界ブロック処理部432における拡大画像ブロック生成の算出式の変更及び生成画素値の選択並びに補正は、境界ブロックと判定された注目領域に対する拡大画像ブロックの特徴(本例ではエッジ)をより際立たせるようになされる。
従って、上記で説明した算出式の変更方法、補正画素の選択及び補正計算方法は、上述した方法等に限られず、注目領域の特徴量をより際立たせるための、算出式の変更方法、画素の選択、補正計算方法であれば、どのような方法等でもよい。
[拡大画像生成部]
次に、拡大画像生成部450をより詳細に説明する。
拡大画像生成部450は、高画質画像ブロック生成部430により生成された注目領域に対する拡大画像ブロックと、高速拡大処理部440から出力された拡大画像とを統合する。
図17は、高画質画像ブロック生成部430により生成された4×4画素の拡大画像ブロックと、高速拡大処理部440から出力された拡大画像とを統合する具体例の説明図である。
図17に示すように、拡大画像生成部450は、順次生成された拡大画像ブロック0及び拡大画像ブロック1を、高速拡大処理部440から出力された拡大画像上の対応する位置に、順次配置するようにして統合する。このとき、拡大画像生成部450は、拡大画像上の各画素値を、拡大ブロックの各画素値(S0〜S15)で置き換えるように配置してもよいし、拡大画像上の各画素値と拡大ブロックの各画素値(S0〜S15)とを重畳するように配置してもよい。
拡大画像ブロック同士(図17における拡大画像ブロック0及び拡大画像ブロック1)の拡大画像上の対応位置がオーバーラップする場合には、拡大画像生成部450は、各拡大画像ブロックのオーバーラップする画素の画素値の平均値を、この画素の画素値とする。また、拡大画像生成部450は、オーバーラップする画素の総和を計算し、前記画素値の総和をオーバーラップした数で割ることにより、各画素値を算出してもよい。
[全体動作]
画像処理装置2の全体動作(画像拡大処理)を説明する。
図18は、画像処理装置2の全体動作を示すフローチャート(S20)である。
図18に示すように、ステップ200(S200)において、画像ブロック設定部410は、画像ブロック特徴量算出部420及び高画質画像ブロック生成部430における処理で必要とされる既定の画像ブロックのサイズをそれぞれ設定し、記憶部400に記憶されている処理対象画像データから、設定されたブロックサイズの画像ブロックを順次(例えばラスタスキャン順に)切り出し、切り出された各画像ブロックを、画像ブロック特徴量算出部420及び高画質画像ブロック生成部430にそれぞれ出力する。
ステップ202(S202)において、画像ブロック特徴量算出部420は、入力された画像ブロック中の注目領域のエッジ強度Gを、式(1)を用いて算出する。
なお、{a,b,c,d}は、図5に例示するように注目領域内の各画素値である。入力画像データがグレースケール画像でなく、例えばRGB色空間のカラー画像である場合には、画像ブロック特徴量算出部420は、注目領域に関してR,G,Bの各色空間の色成分毎の画像ブロックそれぞれについて、式(1)を用いてエッジ強度Gr、Gg、Gbを計算し、Gr、Gg、Gbの中で最大のエッジ強度である色成分の画像ブロックを選択し、そのエッジ強度を注目領域の(すべての色成分に共通の)エッジ強度とする。
ステップ204(S204)において、画像ブロック特徴量算出部420は、注目領域のエッジ強度Gに基づいて、この注目領域が特徴ブロックであるか非特徴ブロックであるかを判定する。具体的には、画像ブロック特徴量算出部420は、算出されたエッジ強度Gが既定の閾値Th以上である場合(すなわち、注目領域内の階調変化量が大きい場合)に、この注目領域を特徴ブロックとし、算出されたエッジ強度Gが既定の閾値Th未満である場合(すなわち、注目領域内の階調変化量が小さい場合)に、この注目領域を非特徴ブロックとする。
画像処理装置2は、注目領域が特徴ブロックであると判定された場合に、この注目領域の画像特徴を保存するような拡大処理行うべくS206の処理に移行し、注目領域が非特徴ブロックであると判定された場合に、S200の処理に戻り、次の画像ブロックを処理する。
ステップ206(S206)において、画像ブロック特徴量算出部420は、特徴ブロックと判定された注目領域について、ブロック内の各画素の色要素の画素値の大小関係を判定し、特徴ブロックが同色ブロックであるか境界ブロックであるかを判定する。
ステップ208(S208)において、画像ブロック特徴量算出部420は、注目領域(特徴ブロック)及びその注目領域を含む1乃至複数の周辺領域中の参照領域のエッジ角度Θを、式(3)を用いて計算する。
なお、gx、gyは、式(1)において各々算出される値である。そして、画像ブロック特徴量算出部420は、算出された複数のエッジ角度Θから注目領域のエッジ方向θを推定する。例えば、画像ブロック特徴量算出部420は、得られた複数のエッジ角度Θの平均値を算出し、算出された平均値を推定エッジ方向θとする。
ステップ210(S210)において、画像ブロック特徴量算出部420は、推定されたエッジ方向θ及び注目領域(特徴ブロック)の画素分布パターンを用いて、エッジパターンを選択する。エッジパターンは、エッジ方向及び画素分布パターンに応じて、予め用意されたパターンテーブル(図9)の中から選択される。
ステップ212(S212)において、高画質画像ブロック生成部430は、拡大率に応じてサイズ及び重み付け係数が設定された強調カーネル434(図11)を用いて、画像ブロック設定部410により切り出された画像ブロック中の注目領域(特徴ブロック)及びその周辺領域の画像データに対して、コントラスト強調処理を施す。
ステップ214(S214)において、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により判定された同色ブロックについて、画像ブロック特徴量算出部420により得られた注目領域のエッジパターン及び前記注目領域の推定エッジ方向θと、S212においてコントラスト強調が施された注目領域及び周辺領域内の画素値を用いて、エッジパターンと推定エッジ方向θとに対応する算出式(図12、図13)により、3×3画像ブロックに相当する画素値(p0〜p8)を生成する。さらに、高画質画像ブロック生成部430は、生成された画素値(p0〜p8)と推定エッジ方向θとに基づいて選択された参照画素(r0〜r13)を用いて、図15に示す算出式により、注目領域に対する拡大画像ブロックを生成する。
ステップ216(S216)において、高画質画像ブロック生成部430は、画像ブロック特徴量算出部420により判定された境界ブロックについて、同色ブロックに対する算出式(図12、図13)とは異なる算出式(図16(B))により、3×3画像ブロックに相当する画素値を生成する。さらに、高画質画像ブロック生成部430は、図15に示す算出式を用いて拡大画像ブロックを生成し、1つ以上の画素の画素値を補正する。
ステップ218(S218)において、画像拡大プログラム4は、全ての入力画像データについて、S200からS216までの処理が完了したか否かを判定し、処理が完了していないと判定された場合に、S200の処理に戻り、次の画素ブロックに対する処理を行い、全ての入力画像データについて処理が完了していると判定された場合に、S220の処理に移行する。
ステップ220(S220)において、高速拡大処理部440は、記憶部400に記憶されている入力画像データを、画像毎または数ライン毎に入力し、最近傍補間法により拡大処理を行う。
なお、本例においては、高速拡大処理部440は、高画質画像ブロック生成部430による拡大処理(S200〜S216までの処理)が終了した後に拡大処理を行っているが、高画質画像ブロック生成部430による拡大処理と並行して拡大処理を行ってもよいし、高画質画像ブロック生成部430による拡大処理の前に拡大処理を行ってもよい。
ステップ222(S222)において、拡大画像生成部450は、高画質画像ブロック生成部430により生成された拡大画像ブロックと、高速拡大処理部440により拡大された拡大画像を統合する。
以上説明したように、本実施形態における画像処理装置2は、注目画素を含む所定の大きさの画像領域の特徴量を算出し、算出された画像領域の特徴量が所定の条件を満たす場合に、この画像領域内の各画素の色情報に基づいて画像領域を判定し、算出された画像領域の特徴量と、画像領域に対する判定結果とに基づいて、この画像領域に対応する拡大画像領域を生成し、この生成とは異なる拡大手法を適用して、入力画像の拡大画像を生成し、生成された拡大画像領域と、生成された拡大画像とに基づいて、入力画像に対する拡大画像を生成する。
このような拡大処理によって、本実施形態における画像処理装置2は、高画質拡大処理を特徴的な部分(特徴ブロック)にのみ適用することにより、全体としての処理負荷を抑え、かつ、特徴的な部分について高画質拡大処理を適用するので、特徴的な部分の特徴量を保存して、ボケやジャギーなどの画質欠陥を抑制した高画質な拡大画像を高速に得ることができる。また、本実施形態における画像処理装置2は、エッジの鮮鋭度や滑らかさを保持しながら、エッジ部周辺のアンダーシュートやオーバーシュートといった画質欠陥を抑制することができる。
本発明にかかる画像処理方法が適応される画像処理装置2のハードウェア構成を、制御装置20を中心に例示する図である。 制御装置20により実行され、本発明にかかる画像処理方法を実現する画像拡大プログラム4の機能構成を示す図である。 エッジ強度算出部422において、エッジ強度Gと基準値との比較により特徴ブロックと判定された領域を例示する。 画像中のエッジ部分、特徴ブロック及びこの特徴ブロックの画素値を例示する図であって、図4(A)は、画像中のエッジ部分を例示する図であり、図4(B)は、図4(A)に例示された画像中で特徴ブロック(特徴ブロック1、特徴ブロック2及び特徴ブロック3)と判定された画像領域を例示し、図4(C)は、前記特徴ブロックそれぞれの画素値を例示する図である。 注目領域及び周辺領域の具体例と、注目領域のエッジ方向の一例の説明図であり、図5(A)は、注目領域及び周辺領域を例示し、図5(B)は、この注目領域について推定されるエッジ方向を例示する図である。 エッジ方向推定部426によるエッジ方向推定処理(S10)を示すフローチャートである。 エッジ方向推定処理(S10)のS102の処理において選択される参照領域を例示する図である。 図5に示した注目領域における推定エッジ方向の一例の説明図である。 エッジパターン選択部428により用いられるエッジパターンテーブルを例示する図である。 図9に示した注目領域に対応するエッジパターンの選択方法を説明する図である。 高画質画像ブロック生成部430により用いられる強調カーネル434(エッジ強調カーネル)を例示する図である。 高画質画像ブロック生成部430における拡大画像ブロックの生成処理の具体例の説明図である。 エッジパターンと推定エッジ方向との組み合わせの場合に用いられる計算式の一例の説明図である。 注目領域における推定エッジ方向に基づく参照画素r0〜r13の選択方法の説明図である。 4×4画素の拡大画像ブロックの生成処理の具体例の説明図である。 境界ブロック処理部432における拡大画像ブロックの生成処理と、画素値補正処理の具体例の説明図である。 高画質画像ブロック生成部430により生成された4×4画素の拡大画像ブロックと、高速拡大処理部440から出力された拡大画像とを統合する具体例の説明図である。 画像処理装置2の全体動作を示すフローチャート(S20)である。
符号の説明
2・・・画像処理装置
10・・・プリンタ装置
20・・・制御装置
202・・・CPU
204・・・メモリ
22・・・通信装置
24・・・記憶装置
26・・・UI装置
4・・・画像拡大プログラム
400・・・記憶部
410・・・画像ブロック設定部
420・・・画像ブロック特徴量算出部
422・・・エッジ強度算出部
424・・・境界ブロック判定部
426・・・エッジ方向推定部
428・・・エッジパターン選択部
430・・・高画質画像ブロック生成部
432・・・境界ブロック処理部
434a、434b・・・強調カーネル
440・・・高速拡大処理部
450・・・拡大画像生成部

Claims (18)

  1. 入力画像の拡大処理を行う画像処理装置であって、
    注目画素を含む所定の大きさの画像領域について算出した特徴量が既定の基準値以上である画像領域について、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が同じである場合は該画像領域を同色ブロックと判定し、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が異なる場合は該画像領域を境界ブロックと判定する画像領域判定手段と、
    前記画像領域判定手段により同色ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向および既定の画素値パターンに対応する第1の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第1の拡大画像領域生成手段と、
    前記第1の拡大画像領域生成手段で用いる拡大手法よりも画像領域のエッジを際立たせるように、前記画像領域判定手段により境界ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向及び既定の画素値パターンに応じた画素位置について前記第1の演算式を変更した第2の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第2の拡大画像領域生成手段と
    を有する画像処理装置。
  2. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段で用いる拡大手法よりも処理負荷の小さい拡大手法を適用して、入力画像の拡大画像を生成する拡大処理手段と、
    前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成された拡大画像領域と、前記拡大処理手段により生成された拡大画像とに基づいて、入力画像に対する拡大画像を生成する拡大画像生成手段と
    をさらに有する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像領域判定手段は、画像領域内の各画素値に基づいて算出された画像領域における階調変化量を画像領域の特徴量として、該特徴量が既定の基準値以上である画像領域を判定の対象とする
    請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域内の各画素値から算出された画像領域における階調変化方向に基づいて拡大画像領域を生成する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域内の各画素値から算出された画像領域における階調変化に対応する既定の画素値パターンに基づいて拡大画像領域を生成する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、色空間における複数の色成分のうち、該色成分それぞれについて算出した特徴量に基づき選択された1つの色成分からさらに算出した特徴量に基づいて拡大画像領域を生成する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像領域判定手段は、画像領域内の各画素の色成分値それぞれの大小関係により、画像領域を判定する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域の特徴量と、該画像領域の近傍領域の特徴量と、該近傍領域内の画素値とを用いて、拡大画像領域を生成する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、階調変化を強調するエッジ強調処理を拡大率に応じて行って、画像領域内の画素値を補正し、補正された画素値を用いて拡大画像領域を生成する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段は、階調変化方向に応じて、画像領域の近傍領域内の画素値を選択し、選択された画素値を用いて拡大画像領域を生成する
    請求項4に記載の画像処理装置。
  11. 前記第2の拡大画像領域生成手段は、画像領域について算出された特徴量に基づいて、拡大画像領域内の画素を選択し、既定の演算法を用いて、選択された画素の画素値を補正する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 前記拡大処理手段は、少なくとも最近傍補間法に基づいた拡大手法を適用する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  13. 前記拡大処理手段は、少なくとも線形補間法に基づいた拡大手法を適用する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  14. 前記拡大処理手段は、入力画像毎あるいは入力画像中の数ライン毎に、拡大画像を生成する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  15. 前記拡大画像生成手段は、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成された拡大画像領域を、前記拡大処理手段により生成された拡大画像の対応する位置に配置する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  16. 前記拡大画像生成手段は、前記拡大処理手段により生成された拡大画像上の各画素値を、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成された拡大画像領域の各画素値に置換する
    請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 前記拡大画像生成手段は、前記第1の拡大画像領域生成手段及び前記第2の拡大画像領域生成手段により生成される複数の拡大画像領域が互いに重なり合う場合に、これらの拡大画像領域の重畳部分について、同一画素に対応する複数の画素値の平均値を算出する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  18. コンピュータを含み、入力画像の拡大処理を行う画像処理装置において、
    注目画素を含む所定の大きさの画像領域について算出した特徴量が既定の基準値以上である画像領域について、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が同じである場合は該画像領域を同色ブロックと判定し、該画像領域内の各画素が有する色要素間の関係が異なる場合は該画像領域を境界ブロックと判定する画像領域判定ステップと、
    同色ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向および既定の画素値パターンに対応する第1の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第1の拡大画像領域生成ステップと、
    前記第1の拡大画像領域生成ステップで用いる拡大手法よりも画像領域のエッジを際立たせるように、境界ブロックと判定された画像領域について、該画像領域内の階調変化方向及び既定の画素値パターンに応じた画素位置について前記第1の演算式を変更した第2の演算式を適用して画素値を算出することにより、該画像領域に対応する拡大画像領域を生成する第2の拡大画像領域生成ステップと
    を前記画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラム。
JP2005172039A 2005-06-13 2005-06-13 画像処理装置及びそのプログラム Expired - Fee Related JP4730525B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005172039A JP4730525B2 (ja) 2005-06-13 2005-06-13 画像処理装置及びそのプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005172039A JP4730525B2 (ja) 2005-06-13 2005-06-13 画像処理装置及びそのプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006350413A JP2006350413A (ja) 2006-12-28
JP4730525B2 true JP4730525B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=37646224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005172039A Expired - Fee Related JP4730525B2 (ja) 2005-06-13 2005-06-13 画像処理装置及びそのプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4730525B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008252862A (ja) * 2007-03-05 2008-10-16 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
JP7274867B2 (ja) * 2019-01-07 2023-05-17 株式会社デンソーテン 付着物検出装置および付着物検出方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0239275A (ja) * 1988-07-28 1990-02-08 Agency Of Ind Science & Technol 障害物検出装置
JPH04351169A (ja) * 1991-05-29 1992-12-04 Canon Inc 画像処理方法及び装置
JPH05250471A (ja) * 1992-03-09 1993-09-28 Fujitsu Ltd 輪郭抽出機能を有する画像処理装置
JPH1188712A (ja) * 1997-09-12 1999-03-30 Konica Corp 画像処理方法及び画像処理装置
JP2000149031A (ja) * 1998-11-09 2000-05-30 Canon Inc 画像処理装置及び方法並びに記憶媒体
JP2001155173A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Tokushima Ken カラー画像の処理方法
JP2001268378A (ja) * 2000-03-23 2001-09-28 Riso Kagaku Corp 画像処理方法および装置
JP2003174557A (ja) * 2001-12-07 2003-06-20 Sharp Corp 補間処理方法、画像処理装置、画像形成装置、画像処理プログラムおよびこれを記録した記録媒体
JP2003274157A (ja) * 2002-03-19 2003-09-26 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2003319189A (ja) * 2002-04-19 2003-11-07 Sharp Corp 画像読取装置
JP2004180171A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置及び画像処理方法、画像処理プログラム、記憶媒体
JP2005123813A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0239275A (ja) * 1988-07-28 1990-02-08 Agency Of Ind Science & Technol 障害物検出装置
JPH04351169A (ja) * 1991-05-29 1992-12-04 Canon Inc 画像処理方法及び装置
JPH05250471A (ja) * 1992-03-09 1993-09-28 Fujitsu Ltd 輪郭抽出機能を有する画像処理装置
JPH1188712A (ja) * 1997-09-12 1999-03-30 Konica Corp 画像処理方法及び画像処理装置
JP2000149031A (ja) * 1998-11-09 2000-05-30 Canon Inc 画像処理装置及び方法並びに記憶媒体
JP2001155173A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Tokushima Ken カラー画像の処理方法
JP2001268378A (ja) * 2000-03-23 2001-09-28 Riso Kagaku Corp 画像処理方法および装置
JP2003174557A (ja) * 2001-12-07 2003-06-20 Sharp Corp 補間処理方法、画像処理装置、画像形成装置、画像処理プログラムおよびこれを記録した記録媒体
JP2003274157A (ja) * 2002-03-19 2003-09-26 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
JP2003319189A (ja) * 2002-04-19 2003-11-07 Sharp Corp 画像読取装置
JP2004180171A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置及び画像処理方法、画像処理プログラム、記憶媒体
JP2005123813A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006350413A (ja) 2006-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3915563B2 (ja) 画像処理装置および画像処理プログラム
US6075926A (en) Computerized method for improving data resolution
EP2138975B1 (en) Apparatus, method and computer-readable recording medium for pixel interpolation
JP3167120B2 (ja) 画像処理装置及び方法
JP4716255B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びそのプログラム
JPH07131634A (ja) 画像処理装置
JP4507279B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム
TW200535786A (en) Image processing device, image processing program, and computer-readable recording medium
JP4126541B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法、画像処理プログラム、記憶媒体
JP4730525B2 (ja) 画像処理装置及びそのプログラム
JP4857975B2 (ja) 画像処理システムおよび画像処理プログラム
JP2006050481A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム
JP4265363B2 (ja) 画像処理装置
JP2006252108A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム
JP2000115526A (ja) 画像処理装置およびエッジ処理方法
JP5013243B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及びこれを記録した記録媒体
KR100587979B1 (ko) 이미지 확대를 위한 경계선 및 귀퉁이 기반 보간 방법
JP4736121B2 (ja) 画像解析装置、画像処理装置、画像解析方法、画像解析プログラム及びこれを記録した記録媒体
JP2004133592A (ja) 画像を拡大するための画像処理装置および画像処理方法および画像処理プログラム
JP3491829B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP5287581B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2006050480A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム
JP4265362B2 (ja) 画像処理装置
JP3262425B2 (ja) 画像処理装置
JP2006252107A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110405

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees