JP4729435B2 - 粘着テープの製造装置および粘着テープロール - Google Patents

粘着テープの製造装置および粘着テープロール Download PDF

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Description

本発明は、粘着面が表側を向くように巻回された清掃用の粘着テープの製造技術に関し、さらに詳しく言えば、粘着材層の上に次層に対する剥離手段としての剥離材層を設ける粘着テープの製造装置およびこれによって製造された粘着テープロールに関する。
清掃用の粘着テープロールは、例えば特許文献1に示すように、帯状の基材の一方の面に粘着面が形成された片面粘着テープを、その粘着面が表側向くようにロール状に巻回したものからなり、好ましくは専用の治具(特許文献1の図3B参照)に装着して、粘着面を床などの被清掃面に接触させながら転がすことにより、被清掃面上のゴミを粘着面で捕らえることができる。
基材の他方の面(反粘着面)には、シリコン樹脂などの剥離材を塗布した剥離処理面が設けられている。剥離処理面は、粘着テープをロール状に積層した場合に、下層の粘着テープの粘着面が接触する接触面であり、最外層の粘着テープを剥がし取る際に剥がしやすくするために設けられている。
しかしながら、従来より剥離処理面は、材料コストや生産コストが高くつく。また、剥離処理面に対する粘着材層の粘着力(層間粘着力)が弱すぎると、粘着テープロールを床面で転がした際に、層間粘着力が粘着テープと床面との間の粘着力に負けてしまい、粘着テープが床面に張り付く、いわゆるレール引き現象を起こす場合もあり、剥離処理面の設計には慎重を要する。
そこで、本出願人は上述した剥離処理面を不要とする技術を特願2005−315992号として提案している。これによれば、粘着材層の上に例えば筋状の剥離材層をさらに設けることにより、基材の裏面に設けられている剥離処理面が不要になり、より安価に生産することができる。
しかしながら、上述した先願発明には、次のような課題が残されていた。すなわち、この剥離材層は、微粘着のゴムなどを主成分とする粘度の高い材料が用いられているため、粘着材と同じ塗工装置を用いて一定幅の筋状に均一に塗工するには、塗工速度を遅くしなくてはならない。
しかしながら、塗工速度を遅くした場合は、剥離材層が安定して形成できる反面、塗工速度が遅いため量産性が著しく低下する。逆に、塗工速度を速くすると、剥離材層の幅にムラが生じたり、途中で剥離材層が切れたりするおそれがある。
実用新案登録2521127号公報
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、粘着材層の上に次層に対する剥離手段としての剥離材層を均一に形成でき、量産性のよい粘着テープの製造装置およびこれによって製造された粘着テープロールを提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は以下に示すいくつかの特徴を備えている。請求項1に記載の発明は、マザーロールから送り出されたテープ基材を巻き取りロールに向かって搬送するテープ基材搬送路を備え、上記テープ基材搬送路上で上記テープ基材の一方の面に粘着材を塗布して粘着材層を形成する粘着テープの製造装置において、上記テープ基材の一方の面に上記粘着材層を形成する第1塗工手段と、上記基材の他方の面に対する剥離手段として、上記粘着材層の上に部分的に剥離材層を形成する第2塗工手段とを備え、上記第2塗工手段は、上記テープ基材から所定高さ離れた位置に設けられており、上記剥離材を上記粘着材層の上に滴下させて定着することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記第1塗工手段は、冷却機能を備えた冷却ローラと、上記粘着材を吐出する塗工ユニットとを含み、上記塗工ユニットは、上記テープ基材を挟んで上記冷却ローラに対向的に配置されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2において、上記第1塗工手段は、上記テープ基材のほぼ全面または筋状に上記粘着材を塗布することを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、上記請求項1,2または3において、上記第2塗工手段は、上記剥離材を上記テープ基材上に滴下させる吐出ユニットと、上記テープ基材上に滴下された上記剥離材を上記テープ基材に定着させる定着ユニットとを含み、上記定着ユニットは、上記剥離材を上記テープ基材に定着させる一対の定着ローラを備えていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、上記請求項4において、上記各定着ローラは、上記剥離材の滴下点を挟んで対向的に設けられていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、上記請求項4または5上記定着ローラは、上記定着ユニットから上記剥離材の滴下点までの距離を調節可能に可動に設けられていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、上記請求項1ないし6のいずれか1項において、上記第2塗工手段は、上記粘着材層の上に上記剥離材層を筋状または点状または波状に滴下することを特徴としている。
上記請求項8に記載の発明は、上記請求項1ないし7のいずれか1項において、上記剥離材層は、幅は1mm以下であり、かつ、厚さが30〜120μmであることを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、上記請求項1ないし8のいずれか1項において、上記第1塗工手段と上記第2塗工手段との間には、上記テープ基材に帯電した静電気を除去する除電手段が設けられていることを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、上記請求項1ないし9のいずれか1項において、上記剥離材層材は、ゴム系アクリル系,ウレタン系,EVA系および/またはアモルファスαオレフィン系を主成分とする合成樹脂材が用いられていることを特徴としている。
本発明には、この製造装置によって作成された粘着テープの粘着面が表側を向くように巻回した粘着テープロールも含まれる。
請求項1に記載の発明によれば、剥離材層を滴下させながら粘着材層の上に定着させることにより、剥離材層を均一な幅で粘着材層の上に形成することができるばかりでなく、粘着テープの搬送速度を上げることができるため、生産性が大幅に向上する。
また、吐出ユニットから剥離材をテープ基材上に滴下して定着ユニットの定着ローラで定着することにより、テープ基材の粘着材層上に剥離材層を均一に定着することができるとともに、定着ローラの位置を上下に昇降可能としたことにより、剥離材層の材質や性状、塗工幅などに応じて、定着ローラの位置を変えることで、剥離材層を所望の状態で定着することができる。
請求項2および3に記載の発明によれば、第1塗工手段として、テープ基材を挟んで塗工ユニットを冷却ローラに対向的に配置したことにより、テープ基材の全面もしくは筋状に粘着材層を均一に形成することができる。
請求項に記載の発明によれば、吐出ユニットから剥離材を連続的に滴下することで、筋状の剥離材層を形成することができる。また、剥離材を間欠的に滴下することにより、点線状の剥離材層を形成することができる。さらには吐出ユニットまたはテープ基材を左右に往復的に移動させることで波状の剥離材を形成することができる。
請求項に記載の発明によれば、剥離材層の幅を1mm以下、かつ、厚さを30〜120μmとしたことにより、剥離材層の幅が1mmよりも大きいと、粘着力が低下しすぎるおそれがある。また、剥離材層の厚さが30μmよりも薄い場合は、粘着面が上層の基材に張り付きすぎて基材破壊を起こすおそれがある。逆に120μmよりも厚いと、粘着力が低下しすぎてしまうおそれがある。
請求項に記載の発明によれば、第1塗工手段と第2塗工手段との間にテープ基材に帯電した静電気を除去する除電手段を設けることにより、帯電したテープ基材の静電吸着力によって垂れてきた剥離材が吸い寄せられてずれるのを防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、剥離材層がゴム系アクリル系,ウレタン系,EVA系および/またはアモルファスαオレフィン系を主成分とする合成樹脂材が用いられていることにより、微粘着によって巻き戻し力を維持しつつ、粘着テープが床に張り付く現象、いわゆるレール引き現象を防ぐことができる。
請求項に記載の発明によれば、粘着テープを粘着面が表側を向くように巻回することにより、粘着面を被清掃面に当接しながら、被清掃面に付着したゴミを除去する清掃用粘着テープロールが得られる。
図1は、本発明の粘着テープの製造装置により作製される粘着テープロールの斜視図であり、図2はそのA−A線断面図である。この粘着テープロール1は、テープ状基材21の一方の面に粘着材層22の粘着面22aが形成された粘着テープ2を、その粘着面22aが表側(図1では上面側)を向くように巻芯3に沿ってロール状に巻回したものからなる。
通常、巻芯3にはボール紙製の巻芯が用いられているが、これ以外に合成樹脂製など他の材質であってもよい。また、巻芯3を使わずに粘着テープ2のみをロール状に巻回する、いわゆるコアレスタイプであってもよく、本発明において、巻芯3はあくまで任意的な構成要素である。
基材21は例えば紙製で、図2に示すように、一方の面(表面)には粘着材が塗布された粘着材層22の粘着面22aが形成されている。この例において、粘着剤はSIS(スチレン−イソプレン−スチレン)系合成ゴムにタッキファイヤーやナフテンオイル,老化防止剤などの各種添加剤を加えたものからなる。
なお、粘着材の種類は使用される清掃面(例えばフローリングや絨毯など)に応じて強粘着、弱粘着など任意に選択されてよい。また、基材21の材質も紙以外に樹脂フィルムや不織布が用いられてもよい。
粘着面22aは、基材21の一方の面に粘着材を一様な厚さT1にベタ塗りした粘着材層からなり、この例において、粘着材層の厚さT1は10〜20μmとなるように塗布されている。
基材21の粘着面22aの両端には、粘着材が塗布されていない未粘着部(ドライエッジ)23,23が設けられているが、この実施形態において、未粘着部23,23はあくまで任意的な構成要素である。
粘着面22aの上には、上層側の粘着テープ2と下層側の粘着テープ2とが張り付かないようにするための剥離手段4が設けられている。図2に示すように、剥離手段4は、粘着面22aの上に粘着テープ2の繰り出し方向に沿って平行に筋状に形成された剥離材層41を有し、それらが所定の間隔(この例では、間隔W1=1.7mm)をもって多数配列されている。
剥離材層41は、幅W2が1mm以下であり、かつ、厚さT2が30〜120μmであることが好ましい。すなわち、剥離材層41の幅が1mmよりも大きいと、粘着面22aの粘着力が低下しすぎるおそれがある。また、剥離材層41の厚さが30μmよりも薄い場合は、粘着面が上層の基材に張り付きすぎて基材破壊を起こすおそれがある。逆に120μmよりも厚いと、粘着力が低下しすぎてしまうおそれがある。
この実施形態では、剥離材層41は粘着テープ2の繰り出し方向に沿って筋状に形成されているが、これ以外に、格子状や波状であってもよく、また例えば点状に分散して設けられていてもよい。すなわち、粘着面22aに対する単位面積当たりの占有比が5%以上50%以下(より好ましくは10%以上30%以下)であれば、その形態は仕様に応じて任意である。
すなわち、剥離材層41の専有面積が5%未満の場合は、剥離材層41が少なすぎてしまい、基材が粘着面に張り付き、剥がした際に基材破壊を起こすおそれがある。逆に50%よりも大きいと、被清掃面に対する粘着力が小さすぎるため、清掃能力が低下するおそれがあるばかりでなく、レール引き現象を引き起こすおそれもある。
この例において、剥離材層41は、例えばCEBC(オレフィン結晶:エチレン:ブチレン:オレフィン結晶ブロックコポリマー)などのゴム系材料を主成分とし、そこに粘着面22aとの親和性をよくするためSIS系ポリマーを微量添加して、さらにタッキファイヤーやパラフィンオイルなどの各種添加剤を添加したものからなる。
この例において、剥離材層41は、パラフィンオイルなどの添加剤を用いて微粘着性および弾力性を得るようにしているが、これ以外にマイクロバルーン混合や、NガスまたはCOガスを使ったメカニカル発泡などの機械的手法を用いてもよい。さらに別の方法としては、弾性粉体を混合したり、アクリル系粘着材に可塑剤を添加するなどしてもよい。
基材21を薄くする必要がある場合、基材21の他方の面(裏面)には、基材21の補強用としてのラミネートフィルム24を設けることができる。この例において、ラミネートフィルム24はポリエチレン製の薄いフィルムからなり、基材21に一体的に設けられている。
通常、ラミネートフィルム24は、剥離材層41の粘着性をコントロールすることにより不要とすることもできる。なお、基材21がプラスチックフィルム製の場合は、ラミネートフィルム24は不要である。
再び図1を参照して、粘着テープ2にはほぼ1周長毎に切断用の切れ目5が設けられている。切れ目5とは粘着テープ2を幅方向に沿って切断するために用いられる切断手段をいい、この例において、切れ目5は、切断部と未切断部を交互に配置したいわゆるミシン目である。
次に、図3〜図5を参照して、本発明の粘着テープの製造装置について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る粘着テープの製造装置の模式図である。この製造装置100は、内部に図示しない駆動手段および制御手段を備え、マザーロール110に巻回されたテープ基材21を巻き取りローラ120に向かって搬送するテープ基材搬送路130を備えている。
この例において、製造装置100は、予備ロールを含め2巻のマザーロール110が取付可能な、いわゆる2軸繰出型であり、いずれか一方を選択して繰り出すようになっている。テープ基材搬送路130には、マザーロール110を切り替える際にテープ基材21を切断するためのテープ切断部101が設けられている。
テープ基材搬送路130上には、これ以外にテープ基材21の繰り出し量を測定するためのテープ長さ測定部や、テープ基材21が適正な張力で搬送されているかどうかを計測するテープ張力検出部(ともに図示しない)などが設けられているが、これらは本発明において任意的な構成要素であるため、その説明は省略する。
製造装置100のテープ基材搬送路130上には、テープ基材21の一方の面に粘着材を塗布して粘着材層22を形成するための第1塗工手段200が設けられている。図4に示すように、第1塗工手段200は、図示しない所定の冷却手段を備えた冷却ローラ210と、粘着材を吐出する塗工ユニット220とを備えている。
第1塗工手段200にはさらに、テープ基材21を一定の張力で冷却ローラ210に沿って当接させるためのガイドローラ231〜237が設けられている。本発明において、各ガイドローラのうち、ガイドローラ236は、冷却ローラ210によって冷却されたテープ基材21をさらに冷却するチラーローラであり、ガイドローラ237は、テープ基材21を送り出す駆動ローラであり、それ以外のガイドローラはフリーローラである。
冷却ローラ210は、図示しない駆動手段を介して駆動される回転駆動ローラであり、この例では、図4において反時計回りに回転する。冷却ローラ210は、上記冷却手段により表面が冷却されている。
塗工ユニット220は、テープ基材21を挟んで冷却ローラ210の表面に対向配置されている吐出ノズル221と、吐出ノズル221の位置を調節するための可動アーム222とを有し、吐出ノズル221は、図示しない粘着材の溶融ユニットに接続されている。
塗工ユニット220は、可動アーム222を介してX−Y−Zの3軸方向に移動可能であり、粘着材の材質や溶融温度などの塗布条件に応じて吐出ノズル221の位置を適宜調整することができるようになっている。
この例において、吐出ノズル221はテープ基材21に対して粘着材層22が15μmの厚さに一様になるように塗布するように設けられているが、粘着材の塗布厚は仕様に応じて任意に変更可能である。
第1塗工手段200の次には、剥離材層41を形成するための第2塗工手段300が設けられている。図5に示すように、第2塗工手段300は、剥離材をテープ基材21上に滴下させる吐出ユニット310と、テープ基材21上に滴下された剥離材をテープ基材21に定着させる定着ユニット320とを備えている。
第2塗工手段300にはさらに、テープ基材21を一定の張力で搬送するためのガイドローラ331〜335が設けられている。この例において、ガイドローラ335は、テープ基材21に形成された剥離材層41を冷却するため、上記冷却手段によって冷却されたチラーローラであり、図示しない駆動手段によって回転駆動されている。
各ガイドローラ331〜335のうち、ガイドローラ332は、テープ基材21を一定の張力で張った状態で第2塗工手段300へ送り出すためのテンションローラである。テンションローラ332は、ガイドローラ333の回転軸を中心に回動可能に軸支された回動レバー336の先端側に取り付けられたフリーローラからなる。
回動レバー336は、図示しないバネ付勢手段によってテンションローラ332を常に外側(図5では右側)に押圧する方向にバネ付勢されており、これにより、テープ基材21を一定の張力で張ることができるようになっている。
吐出ユニット310は、剥離材の溶融ユニット(図示しない)に接続されており、定着ユニット320から所定高さ離れた状態で保持されている。吐出ユニット310の下端面には、溶融した剥離材41を下方に向けて滴下させるための吐出ノズル311が設けられている。
定着ユニット320は、テープ基材21を挟んで左右一対に対向配置された定着ローラ321,321と、定着ローラ321,321を保持する保持ユニット322と、保持ユニット322を上下にスライド可能にガイドするスライダー323とを備えている。
定着ローラ321,321は、好ましくは表面がプラズマ処理された平滑面を有するローラからなり、所定の駆動手段によって一定の面速度で回転するように設定されている。定着ローラ321,321は、吐出ユニット310から落とされた剥離材41の流れを安定化させてテープ基材21に定着させることができるよう、吐出ノズル311の落下点を挟んで左右対称に設けられている。
この例において、定着ローラ321,321はプラズマローラからなるが、これ以外に、シリコンゴムローラやフッ素コートローラを用いてもよく、溶融状態の剥離材41が定着ローラ321側に貼り付かないものであれば、仕様に応じて任意に選択可能である。
保持ユニット322は、定着ローラ321,321を保持する頑丈な金属フレームからなり、スライダー323を介して上下に高さ調節可能に設けられている。スライダー323は、X軸方向(図5では左右方向)およびZ軸方向(図5では上下方向)の2軸スライダーからなり、保持ユニット322を剥離材41の材質、溶融温度などの塗工条件に応じて定着ローラ321,321の定着位置を自在変えることができるようになっている。
図3を参照して、第1塗工手段200と第2塗工手段300との間には、テープ基材21に帯電した静電気を除去する除電手段400が設けられている。除電手段400は、テープ基材21の下に設けられたポリエチレン層に接触する接触式の除電体からなる。なお、除電手段400は、テープ基材21に帯電した静電気を除去できるものであれば、その形態は特に限定されない。
これによれば、テープ基材21に帯電した静電気を除去することにより、第2塗工手段300によって垂れ落ちてきた剥離材が静電吸着力によってテープ基材21に吸い寄せられ、変形した状態で定着することを防止することができる。
次に、図3〜図6を参照して、本発明の製造装置による粘着テープの製造手順の一例について説明する。まず、準備としてマザーロール110を製造装置100に取り付けたのち、テープ基材21をテープ基材搬送路130にセットして、その一端を巻き取りロール120に巻き付ける。
初期準備が完了したのち、開始ボタンを操作すると制御手段(ともに図示しない)は、巻き取りローラ120を含む各ガイドローラを回転駆動する。これにより、テープ基材搬送路130に沿ってテープ基材21が移動を開始する。
第1塗工手段200にテープ基材21が搬送されると、テープ基材21の一方の面(図4では右面)に吐出ノズル221から押し出された粘着材が一様に塗布される。これにより、テープ基材21に一定厚さの粘着材層22が形成される。
第1塗工手段200を経たテープ基材21は、まず、チラーローラ236によってテープ基材21の裏側から冷却され、次にガイドローラ237を経由することにより、さらに冷却されることにより、粘着材層22が定着する。
テープ基材21は、テンションローラ332,333により一定の張力になるように張られた状態で、除電手段400に向かい、除電手段400により、テープ基材21に帯電した静電気が除電される。
除電手段400により除電されたテープ基材21は、次の第2塗工手段300に搬送される。第2塗工手段300において、吐出ユニット310の吐出ノズル310から押し出された溶融剥離材41は自由落下し、テープ基材21の粘着面22a上に滴下されるとほぼ同時に定着ローラ321,321の間に吸い込まれる。
粘着面22a上に落ちた剥離材41は、定着ローラ321,321によってテープ基材21に押圧され、若干扁平になるように圧延されることで、テープ基材21上に定着される。その後、テープ基材21は、チラーローラ335によって冷却されることにより、テープ基材21上に剥離材層41が固着される。
この例において、剥離材層41は、図6(a)に示すように、溶融剥離材41を吐出ノズル311から所定間隔で筋状に垂らすことにより形成されているが、図6(b)に示すように、一定の時間間隔で間欠的に吐出することにより、剥離材層41を点状に形成することもできる。さらには、図6(c)に示すように、吐出ノズル311を図示しない駆動手段によって左右方向に往復移動させることで波状に形成することもできる。なお、テープ基材21を左右に移動させてもよい。
最後に、テープ基材21は、剥離材層41の検査処理手段などを介して巻き取りローラ120によって巻き取られることで、一連の製造工程は終了する。
この例において、吐出ユニット300には特に何も設けられていないが、より好ましくは、風や振動などによって溶融した剥離材41の流れが乱れないようにするため、風防や防振手段などを組み込んでもよい。
本発明の製造装置により作製される粘着テープロールの斜視図。 図1のA−A線断面図。 本発明の一実施形態に係る粘着テープの製造装置を模式的に示した構造図。 第1塗工手段の要部拡大図。 第2塗工手段の要部拡大図。 (a)剥離材層を線状に形成した場合の模式図,(b)剥離材層を点状に形成した場合の模式図。
符号の説明
1 粘着テープロール
2 粘着テープ
21 基材
22 粘着面
3 巻芯
41 剥離材層
100 製造装置
110 マザーロール
120 巻き取りロール
130 テープ基材搬送路
200 第1塗工手段
210 冷却ロール
220 塗工ユニット
300 第2塗工手段
310 吐出ユニット
320 定着ユニット
321 定着ローラ

Claims (8)

  1. マザーロールから送り出されたテープ基材を巻き取りロールに向かって搬送するテープ基材搬送路を備え、上記テープ基材搬送路上で上記テープ基材の一方の面に粘着材を塗布して粘着材層を形成する粘着テープの製造装置において、
    上記テープ基材の一方の面に上記粘着材層を形成する第1塗工手段と、上記基材の他方の面に対する剥離手段として、上記テープ基材から所定高さ離れた位置に設けられ、上記粘着材層の上に部分的に剥離材層を形成する第2塗工手段とを備え、
    上記第2塗工手段は、上記テープ基材上に剥離材を滴下する吐出ユニットと、上記テープ基材上に滴下された上記剥離材を上記テープ基材に定着させる定着ユニットとを含み、上記定着ユニットには、上記剥離材を上記テープ基材に定着させる一対の定着ローラが備えられており、
    上記各定着ローラは、上記剥離材の滴下点を挟んで対向的に設けられているとともに、上記吐出ユニットから上記滴下点までの距離を調節可能に設けられていることを特徴とする粘着テープの製造装置。
  2. 上記第1塗工手段は、冷却機能を備えた冷却ローラと、上記粘着材を吐出する塗工ユニットとを含み、上記塗工ユニットは、上記テープ基材を挟んで上記冷却ローラと対向的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープの製造装置。
  3. 上記第1塗工手段は、上記接着材を上記テープ基材の一方の面のほぼ全面または筋状に塗布することを特徴とする請求項1または2に記載の粘着テープの製造装置。
  4. 上記第2塗工手段は、上記粘着材層の上に上記剥離材を筋状または点状または波状に滴下することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の粘着テープの製造装置。
  5. 上記剥離材層は、幅は1mm以下であり、かつ、厚さが30〜120μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の粘着テープの製造装置。
  6. 上記第1塗工手段と上記第2塗工手段との間には、上記テープ基材に帯電した静電気を除去する除電手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の粘着テープの製造装置。
  7. 上記剥離材は、ゴム系アクリル系,ウレタン系,EVA系および/またはアモルファスαオレフィン系を主成分とする合成樹脂材が用いられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘着テープの製造装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の粘着テープの製造装置により作製された上記粘着テープを、その粘着面が表側を向くように巻回したことを特徴とする粘着テープロール。
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