JP4729367B2 - 樹脂モールド金型 - Google Patents

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Description

本発明は樹脂モールド金型に関し、より詳細には半導体チップが搭載された基板の片面を樹脂モールドする樹脂モールド金型であって、チップ搭載部の裏面に凹部が形成された基板を樹脂モールドする樹脂モールド金型に関する。
図10は、樹脂モールド金型を用いて樹脂モールドする被成形品として、短冊状に形成された基板5に半導体チップ6を搭載した基板の例を示す。図10(a)は、基板5に搭載された半導体チップ6ごとにキャビティ7を配置して樹脂モールドする場合、図10(b)は、基板5の略全面を一つのキャビティ7として樹脂モールドする場合、図10(c)は、基板5を2つの領域に分けて各々、キャビティ7を配置して樹脂モールドする例である。
これらの被成形品は平坦状(平面状)に形成された基板5に半導体チップ6を搭載したものであるが、これらに類似する基板で、半導体チップ6を搭載する部位が基板面から段差状に盛り上がり、チップ搭載部の裏面に凹部が形成された基板がある。
図11は、このようなチップ搭載部10aが段差状に盛り上がり、チップ搭載部10aの裏面に凹部10bが形成された形態の基板10に半導体チップ6を搭載した被成形品を樹脂モールドする樹脂モールド金型の例である。この樹脂モールド金型は、チェイスブロック11に支持した上キャビティブロック12と、チェイスブロック13に支持した下キャビティブロック14とにより基板10をクランプして形成されたキャビティ12aに樹脂を充填して樹脂モールドする。下キャビティブロック14がスプリング15を介してチェイスブロック13に対し型開閉方向に可動に設けられているのは、基板10の厚さがばらついた場合でも、基板10の厚さのばらつきを吸収して、基板10を所要のクランプ力によってクランプすることにより樹脂モールド時に樹脂ばりが生じたりしないようにするためである。
特開平11−58436号公報
ところで、図12に示すように、チップ搭載部10aが段差状に突出して形成され、チップ搭載部10aの裏面(チップ搭載面とは反対側の面)に凹部Aが形成されている基板の場合には、樹脂モールド時にキャビティ12aに充填される樹脂8の充填圧を受けて、チップ搭載部10aが外向きに突出するように湾曲して樹脂モールドされることにより、樹脂モールド時に半導体チップ6が反ってしまい、半導体チップ6にクラックが生じるといった問題が生じる。
また、被成形品の基板10の厚さにばらつきがあると、チップ搭載部10aの高さ(凹部A)がばらつくことになるから、これによっても樹脂モールド時に半導体チップ6が反る等の変形が生じやすくなるという問題が生じる。
なお、樹脂モールド時に樹脂圧によりチップ搭載部10aが湾曲するといった問題は、チップ搭載部10aが基板面から段差状に突出する場合に限らず、チップ搭載部10aの裏面に凹部が形成されている場合に同様に発生し得る。
本発明は、これらの課題を解決すべくなされたものであり、チップ搭載部の裏面に凹部が形成された基板に半導体チップを搭載した被成形品を樹脂モールドする際に、半導体チップにクラックが発生するといった問題を解消して、的確に半導体チップを樹脂モールドすることができる樹脂モールド金型を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、チップ搭載部の裏面に凹部が形成され、チップ搭載部に半導体チップが搭載された基板を被成形品とし、前記基板の前記半導体チップが搭載された片面側を樹脂モールドする樹脂モールド金型であって、前記基板をクランプする一対の金型の一方に、前記半導体チップを樹脂モールドするキャビティ凹部が形成され、前記金型の他方に、前記凹部に位置合わせして形成され、樹脂モールド時に前記凹部の底面に当接する当接コマと、該当接コマを前記凹部の底面に向けて突出する向きに付勢する付勢機構とを備える段差受け機構が設けられていることを特徴とする。なお、金型に設けるキャビティ凹部は上型と下型のいずれであってもよく、前記段差受け機構は上型と下型のいずれにも設けられる。
また、前記他方の金型のクランプ面側に、コマ収納穴と、該コマ収納穴よりも大径のスプリング収納穴を連通させて凹設し、コマ収納穴に前記当接コマを装着するとともに、前記付勢機構として、前記スプリング収納穴に、前記当接コマの端面が当接する押圧板と、該押圧板を前記当接コマに向けて付勢して押圧するスプリングとを装着したことを特徴とする。この構成によれば、スプリング収納穴の段差面に押圧板が当接することにより、押圧板に当接して支持される当接コマの突出位置が精度よく規定でき、当接コマを弾性的に支持することができて、基板に形成されたチップ搭載部の高さのばらつきに好適に対応することが可能となる。
また、前記当接コマと前記押圧板との間に、前記当接コマの突出高さを調節するスペーサが介装され、前記押圧板に、該押圧板の厚さを調節するスペーサが設けられていることにより、当接コマの突出高さおよび当接コマの出力(弾性)をより精度よく調節することができる。
また、前記一方の金型に、金型のクランプ面にリリースフィルムをエア吸着するエア吸着孔と、前記リリースフィルムを前記キャビティ凹部の内面にエア吸着するエア吸引孔とが、エア吸引機構に接続可能に設けられていることを特徴とする。
また、前記他方の金型を型開閉方向に可動に支持するとともに、前記被成形品を弾性的にクランプする弾性支持機構が設けられていることにより、基板の厚さのばらつきを吸収して樹脂モールドすることができる。
また、チップ搭載部の裏面に凹部が形成され、チップ搭載部に半導体チップが搭載された基板を被成形品とし、前記基板の前記半導体チップが搭載された片面側を樹脂モールドする樹脂モールド金型であって、前記基板をクランプする一対の金型の一方に、前記半導体チップを樹脂モールドするキャビティ凹部が形成され、前記金型の他方に、型開閉方向に可動に支持され、前記キャビティ凹部の平面領域に合わせて形成された可動ブロックと、型開閉方向に可動にかつ前記一方の金型に向けて付勢して支持され、前記基板のクランプ領域に合わせて形成されたクランプブロックと、前記可動ブロックを型開閉方向に移動させる移動機構が設けられ、前記可動ブロックに、前記チップ搭載部に位置合わせして形成され、樹脂モールド時に前記凹部の底面に当接する当接コマと、該当接コマを前記凹部の底面に向けて突出する向きに付勢する付勢機構とを備える段差受け機構が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る樹脂モールド金型によれば、基板を樹脂モールドする際に、基板に形成されたチップ搭載部が基板の裏面に形成された凹部の底面で段差受け機構によって支持されて樹脂モールドされることにより、樹脂モールド時にチップ搭載部が湾曲したり変形したりすることが防止され、基板に搭載された半導体チップを損傷することなく、好適な樹脂モールドが行うことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図5および図6は、本発明に係る樹脂モールド金型の一実施形態について、上型20および下型30のクランプ面の構成を示す。
本発明に係る樹脂モールド金型は、図12に示すような、半導体チップを搭載するチップ搭載部10aが段差状に突出して形成され、チップ搭載部10aの裏面に凹部Aが形成された基板10に半導体チップ6が搭載された製品を被成形品とする。本実施形態では、基板10に4つのチップ搭載部10aが設けられ、チップ搭載部10aに半導体チップ6が搭載された基板10を被成形品として樹脂モールドする樹脂モールド金型を示す。
図5に示すように、樹脂モールド金型の上型20には、下型30に設けられたポットの平面配置に合わせて設けられた金型カル21を両側から挟む配置に、上キャビティブロック22a、22bがチェイスブロック11に支持されて設けられている。
上キャビティブロック22a、22bには、基板10に搭載された半導体チップ6の搭載位置に合わせて各々、4つのキャビティ凹部24が形成されている。キャビティ凹部24と金型カル21とはランナー路21aにより連通される。
本実施形態の樹脂モールド金型では、リリースフィルムを用いる樹脂モールド方法によって被成形品を樹脂モールドする。そのため、上キャビティブロック22a、22bのクランプ面にリリースフィルムのエア吸着孔26が開口し、キャビティ凹部24の内底面にエア吸引孔27が開口するように設ける。エア吸着孔26はキャビティ凹部24を囲む配置に設け、エア吸引孔27はスリット状に開口するように設ける。エア吸着孔26およびエア吸引孔27は上型20内に設けられたエア流路を介してエア吸引機構60に接続する。
樹脂モールド金型の下型30には、図6に示すように、センターブロック32に設けられたポット31を挟む配置に被成形品をセットする下キャビティブロック33a、33bが配置される。下キャビティブロック33a、33bは、チェイスブロック13とセンターブロック32とにより型開閉方向に可動にガイドされ、図11に示すように、スプリング15により型開閉方向に可動に支持されている。図6にスプリング15の平面配置位置を破線で示す。スプリング15は下キャビティブロック33a、33bの周縁部に沿って配置される。
下キャビティブロック33a、33bには、被成形品を下型30にセットする際に、被成形品が位置合わせされた状態で下キャビティブロック33a、33bに被成形品をエア吸着して支持するための吸引孔34を設ける。吸引孔34は金型外に配置されたエア吸引機構に接続する。
本実施形態の樹脂モールド金型において特徴的な構成は、下型30に装着される下キャビティブロック33a、33bに、基板10のチップ搭載部10aの裏面に形成された凹部10bに位置合わせして段差受け機構40を設けたことにある。本実施形態においては、基板10に設けられた凹部10bの配置に合わせて4つの段差受け機構40が配置されている。
図1に、下型30に設けられた段差受け機構40の構成を示す。図1(a)は、上型20と下型30とにより基板10をクランプした状態の断面図であり、図1(b)は段差受け機構40を拡大して示す。
段差受け機構40は、上端面がチップ搭載部10aの裏面に形成された凹部10bの底面に当接する大きさのブロック体に形成された当接コマ42と、当接コマ42を下キャビティブロック33aのクランプ面から突出する向きに付勢して支持する付勢機構45とからなる。
図1(b)に示すように、本実施形態においては、下キャビティブロック33aのクランプ面側から凹設するようにコマ収納穴331と、コマ収納穴331に連通するスプリング収納穴332を設け、コマ収納穴331に当接コマ42を摺動自在に設けるとともに、スプリング収納穴332に押圧板43とスプリング44とを、押圧板43が当接コマ42の端面(下面)に当接する配置に設けている。スプリング収納穴332はコマ収納穴331よりも大径(幅広)に形成され、押圧板43がスプリング収納穴332の段差に当接することにより押圧板43の移動位置が規制される。
型開き時において当接コマ42が下キャビティブロック33aの上面から突出する高さは、押圧板43がスプリング収納穴332の段差に当接し、当接コマ42が押圧板43に当接することによって規定される。当接コマ42の突出高さは、基板10に形成されたチップ搭載部10aの段差高さ(凹部Aの高さ)に一致するか、わずかに当接コマ42の突出高さが高くなるように設定される。当接コマ42の突出高さは、当接コマ42と押圧板43との間にスペーサ42aを装着することによって調節することができる。
また、押圧板43とスプリング44との間にスペーサ43aを装着することにより、スプリング44による付勢力(出力)を調節することができる。
なお、図1では一方の下キャビティブロック33aを例として説明したが、他方の下キャビティブロック33bについても構成は同じである。
図1(c)は、基板10の他の例を示す。この基板10では、チップ搭載部10aが基板10の上面と同一高さ面に形成され、基板10の裏面に凹部10bが形成されている。この場合も、凹部10bの配置に合わせて段差受け機構40を配置して樹脂モールドする。このように、基板10としては、チップ搭載部10aの形態が、図1(b)に示すように基板面から段差状に突出して形成されるものの他、図1(c)に示すように平坦状に形成されるもの、チップ搭載部10aが若干凹部状に形成されるもの等がある。
図2〜4は本実施形態の樹脂モールド金型を用いて、基板10に半導体チップ6を搭載した被成形品を樹脂モールドする工程を示す。
図2は、型開きした状態で上型20にリリースフィルム50をエア吸着し、下型30に基板10をセットした状態を示す。樹脂モールド金型内にリリースフィルム50を搬入し、クランプ面をリリースフィルム50によって覆った後、エア吸引機構60によりエア吸着孔26からリリースフィルム50をエア吸引してクランプ面にリリースフィルム50をエア吸着し、次いでエア吸引孔27からエア吸引してキャビティ凹部24の内面にならうようにリリースフィルム50をエア吸着する。なお、リリースフィルム50にはエア吸着によってキャビティ凹部24の内面に容易にエア吸着される柔軟性、樹脂モールド金型の加熱温度に耐えられる耐熱性、樹脂との剥離性を備えたフィルムが用いられる。
基板10は下型30に設けられた吸引孔34を介して下キャビティブロック33a、33bにエア吸着して位置決めされる。下キャビティブロック33a、33bに設けられた段差受け機構40の当接コマ42がチップ搭載部10aの裏面の凹部10bの底面(チップ搭載部10aの下面)に当接した状態で基板10が下型30にセットされる。
図3は、上型20と下型30とで基板10をクランプした状態、すなわち上キャビティブロック22a、22bにエア吸着されたリリースフィルム50と、下キャビティブロック33a、33bにセットされた基板10とが当接した状態を示す。上キャビティブロック22a、22bが基板10に当接することによって半導体チップ6の搭載位置ごとにキャビティ24aが形成される。
図4は、上型20あるいは下型30を型締め位置まで移動させ、ポット31からキャビティ24aに樹脂8を充填した状態を示す。キャビティ24aに樹脂8を充填する際に、半導体チップ6が搭載されているチップ搭載部10aにも樹脂圧が作用するが、本実施形態の樹脂モールド金型の場合は、下型30の下キャビティブロック33a、33bに装着した段差受け機構40が凹部10bを底面側から支持することにより、チップ搭載部10aに作用する樹脂圧を受けることによって、樹脂圧によってチップ搭載部10aが湾曲したり変形したりすることを防止することができる。これによって、、チップ搭載部10aに搭載された半導体チップ6にクラックが生じるといった問題を解消することができる。
段差受け機構40は付勢機構45によって当接コマ42を可動状態で受ける構成となっているから、凹部10bの高さ(深さ)が若干ばらついても段差受け機構40によってばらつきを吸収し、チップ搭載部10aを的確に保持して樹脂モールドすることができる。
また、当接コマ42の下面に装着するスペーサ42aの厚さを調節したり、押圧板43とスプリング44との間に装着するスペーサ43aの厚さを微調整することによって、チップ搭載部10aが湾曲したり変形したりすることをさらに確実に防止することができる。これによって、信頼性の高い、安定した樹脂モールドが可能になる。
なお、図10(b)、(c)に示すような、基板5に多数個の半導体チップ6を搭載する基板5を被成形品とする場合には、各々の半導体チップ6のすべての搭載位置に段差受け機構40を配置した樹脂モールド金型を使用して樹脂モールドする。段差受け機構40に設ける当接コマ42の端面形状や高さ等はチップ搭載部10aの裏面に形成された凹部10bの高さ(深さ)、平面形状等に応じて適宜設計する。
本実施形態の樹脂モールド金型では、下キャビティブロック33a、33bをスプリング15によって支持し、下キャビティブロック33a、33bを型開閉方向に可動としている。これにより、基板10の厚さにばらつきがあった場合でも、基板10の厚さのばらつきを吸収することができ、基板10を所要のクランプ力でクランプすることによって樹脂ばりを発生させずに樹脂モールドすることができる。
(第2の実施の形態)
しかしながら、スプリング15により下キャビティブロック33a、33bを弾性支持した場合でも、図11に示すように、キャビティに樹脂が充填される際の樹脂圧がキャビティを押し広げるように作用する(破線の矢印)ことから、被成形品のクランプ力を弱め、樹脂モールド時に樹脂ばりが生じる原因になるという別の問題があり、一方、樹脂ばりが生じないようにクランプ力を強めると基板が損傷してしまうといった問題が生じる。
この問題を解消する方法としては、図7に示すように、下キャビティブロック33a、33bを基板10の樹脂モールド領域の平面形状(領域)に合わせて形成した可動ブロック70と、基板10をクランプする部位(領域)に合わせて形成したクランプブロック72とによって構成し、クランプブロック72によって基板10を弾性的にクランプするとともに、可動ブロック70を型開閉方向に移動させる移動機構を設けて樹脂圧を可動ブロック70によって受けるようにして樹脂モールドする方法が有効である。
本実施形態では基板10に4つの樹脂モールド領域を設定している。したがって、クランプブロック72には4つの可動ブロック70が装着される。基板10にはチップ搭載部10aが形成されているから、樹脂モールド時にチップ搭載部10aを支持するため、各々の可動ブロック70に第1の実施の形態におけると同様の段差受け機構40を装着する。
なお、クランプブロック72に基板10をエア吸着する吸引孔34を設ける。吸引孔34のかわりに、可動ブロック70の側面とクランプブロック72に設けた可動ブロック70の装着孔の内側面との間に隙間34aを設けて基板10を下型側に吸着支持することもできる。
図8は、上型20と下型30を型開きし、上型20のクランプ面にリリースフィルム50をエア吸着し、下型30に被成形品である基板10をセットした状態を示す。クランプブロック72にガイドされた可動ブロック70には、第1の実施の形態において説明した、当接コマ42と付勢機構45を備えた段差受け機構40が装着される。段差受け機構40の当接コマ42の上端面が、可動ブロック70のクランプ面から突出している。
可動ブロック70を型開閉方向に移動する移動機構として、本実施形態では、可動ブロック70の下面に固定テーパブロック74を固定し、固定テーパブロック74とチェイスブロック13の底部に固定した固定ブロック75との間に、可動テーパブロック76を挿入する配置とし、可動テーパブロック76を長手方向に進退動させる駆動部78を設けている。
固定テーパブロック74と可動テーパブロック76とは、チェイスブロック13を長手方向に貫通させて設けた貫通孔内に、互いにテーパ面を摺接して配置する。固定テーパブロック74と可動テーパブロック76は、可動テーパブロック76を金型内に進入させると可動ブロック70が上型20に接近する向きに移動し、可動テーパブロック76を金型外に移動させると可動ブロック70が上型20から離間する向きに移動するようにテーパ面が設定されている。
固定テーパブロック74と可動テーパブロック76は、4つの可動ブロック70を全体として型開閉方向に移動し、移動位置で樹脂圧あるいはクランプ圧を確実に保持できる構成として設けたものであり、これらの作用を奏するものであれば、固定テーパブロック74と可動テーパブロック76の配置を入れ替える等、図示例の構成とは異なる構成とすることが可能である。
クランプブロック72は基板10を弾性的にクランプできるように、クランプブロック72の下面とチェイスブロック13の底部との間にスプリング15が装着される。
可動テーパブロック76を長手方向に進退動させる駆動部78としては、可動テーパブロック76にボールねじを螺合させ、ボールねじをサーボモータによって回動駆動する機構を利用することができる。もちろん、油圧機構等の他の駆動機構を利用することも可能である。
図7に示すように、下型30には、ポット31を挟む配置に一対のクランプブロック72が配置され、各々のクランプブロック72に可動ブロック70が装着される。可動ブロック70を型開閉方向に移動させる移動機構としての固定テーパブロック74および可動テーパブロック76は、ポット31の両側に一つずつ配置され、各々の可動テーパブロック76に駆動部78が連繋される。
次に、本実施形態の樹脂モールド金型を用いてチップ搭載部10aに半導体チップ6が搭載された基板10を樹脂モールドする方法について説明する。
まず、図8に示すように、樹脂モールド金型を型開きした状態で下型30に基板10をセットし、上型20の樹脂モールド面をリリースフィルム50により被覆する。
型開きした状態では、クランプブロック72はスプリング15の弾発力により上位置に支持され、クランプブロック72の上端面は可動ブロック70の上端面よりも若干上位置にあり、基板10をクランプブロック72にセットした状態で基板10の下面は可動ブロック70の上端面から離間する。
リリースフィルム50はエア吸引機構60により、エア吸着孔26およびエア吸引孔27を介して上型20のクランプ面にエア吸着される。
図8に示す状態から上型20あるいは下型30を移動させ、上型20と下型30とで基板10をクランプする。次いで、駆動部78を駆動して可動テーパブロック76を金型内に進入させ、可動ブロック70を上位置に移動させて可動ブロック70の上端面で基板10の下面を支持する。この際に、可動ブロック70に装着した段差受け機構40により基板10に形成されたチップ搭載部10aが凹部10bの底面側から支持される。この状態でさらに型締め位置まで上型20あるいは下型30を移動させ、キャビティ24aに樹脂8を充填する。
キャビティ24aに樹脂8を充填した状態を図9に示す。基板10およびチップ搭載部10aが可動ブロック70と段差受け機構40によって支持され、基板10のクランプ領域がクランプブロック72と上型20とによってクランプされて樹脂モールドされている。
本実施形態の樹脂モールド金型によれば、基板10が可動ブロック70と段差受け機構40によって支持されていることにより、第1の実施の形態におけると同様に、基板10のチップ搭載部10aを変形させずに樹脂モールドすることができ、チップ搭載部10aに搭載された半導体チップ6を損傷させることなく樹脂モールドすることができる。
また、基板10のクランプ領域についてはスプリング15により型開閉方向に可動に支持されたクランプブロック72によりクランプされるから、基板10の厚さのばらつきを解消して、確実にクランプすることができる。また、キャビティ24aの領域については、クランプブロック72とは別個に可動ブロック70により樹脂圧を受けて樹脂モールドされるから、キャビティ24aに樹脂8を充填する際の樹脂圧が基板10をクランプするクランプ力に影響を与えることがなく、これによって基板10を損傷させることなく、基板10を的確にクランプして樹脂ばりを生じさせずに樹脂モールドすることができる。可動ブロック70により基板10を支持する支持作用は可動テーパブロック76の進入位置を調節することにより、適宜調節することができる。
また、本実施形態においてはリリースフィルム50を使用して樹脂モールドするから、金型面に樹脂が被着することがなく、金型に離型用のエジェクタピンを設ける必要がないといった利点の他に、基板10の厚さが1枚の基板内で部分的にばらついていたような場合にこれらのばらつきを吸収して樹脂モールドすることができるという利点がある。
なお、上記実施形態ではリリースフィルム50を使用して樹脂モールドしたが、基板10に形成されたチップ搭載部10aを支持する段差受け機構40を備えた樹脂モールド金型は、リリースフィルムを使用せずに樹脂モールドする樹脂モールド方法にも適用することができる。
樹脂モールド金型の第1の実施の形態の構成と、段差受け機構の構成を示す説明図である。 第1の実施の形態の樹脂モールド金型に基板をセットした状態を示す断面図である。 第1の実施の形態の樹脂モールド金型により基板をクランプした状態を示す断面図である。 第1の実施の形態の樹脂モールド金型により基板を樹脂モールドした状態を示す断面図である。 第1の実施の形態の樹脂モールド金型の上型の構成を示す平面図である。 第1の実施の形態の樹脂モールド金型の下型の構成を示す平面図である。 第2の実施の形態の樹脂モールド金型の下型の構成を示す平面図である。 第2の実施の形態の樹脂モールド金型の内部構成および樹脂モールド金型に基板をセットした状態を示す断面図である。 第2の実施の形態の樹脂モールド金型により基板を樹脂モールドした状態を示す判断図である。 基板への半導体チップの搭載例と樹脂モールド領域を示す説明図である。 従来の樹脂モールド金型の構成例を示す断面図である。 チップ搭載部が形成された基板を樹脂モールドした状態を示す説明図である。
符号の説明
10 基板
10a チップ搭載部
10b 凹部
11 チェイスブロック
13 チェイスブロック
15 スプリング
20 上型
22a、22b 上キャビティブロック
24 キャビティ凹部
24a キャビティ
26 エア吸着孔
27 エア吸引孔
30 下型
31 ポット
33a、33b 下キャビティブロック
40 段差受け機構
42 当接コマ
42a、43a スペーサ
43 押圧板
45 付勢機構
50 リリースフィルム
60 エア吸引機構
70 可動ブロック
72 クランプブロック
74 固定テーパブロック
75 固定ブロック
76 可動テーパブロック
78 駆動部

Claims (6)

  1. チップ搭載部の裏面に凹部が形成され、チップ搭載部に半導体チップが搭載された基板を被成形品とし、前記基板の前記半導体チップが搭載された片面側を樹脂モールドする樹脂モールド金型であって、
    前記基板をクランプする一対の金型の一方に、前記半導体チップを樹脂モールドするキャビティ凹部が形成され、
    前記金型の他方に、前記凹部に位置合わせして形成され、樹脂モールド時に前記凹部の底面に当接する当接コマと、該当接コマを前記凹部の底面に向けて突出する向きに付勢する付勢機構とを備える段差受け機構が設けられていることを特徴とする樹脂モールド金型。
  2. 前記他方の金型のクランプ面側に、コマ収納穴と、該コマ収納穴よりも大径のスプリング収納穴を連通させて凹設し、コマ収納穴に前記当接コマを装着するとともに、
    前記付勢機構として、前記スプリング収納穴に、前記当接コマの端面が当接する押圧板と、該押圧板を前記当接コマに向けて付勢して押圧するスプリングとを装着したことを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド金型。
  3. 前記当接コマと前記押圧板との間に、前記当接コマの突出高さを調節するスペーサが介装され、
    前記押圧板に、該押圧板の厚さを調節するスペーサが設けられていることを特徴とする請求項2記載の樹脂モールド金型。
  4. 前記一方の金型に、金型のクランプ面にリリースフィルムをエア吸着するエア吸着孔と、前記リリースフィルムを前記キャビティ凹部の内面にエア吸着するエア吸引孔とが、エア吸引機構に接続可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の樹脂モールド金型。
  5. 前記他方の金型を型開閉方向に可動に支持するとともに、前記被成形品を弾性的にクランプする弾性支持機構が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の樹脂モールド金型。
  6. チップ搭載部の裏面に凹部が形成され、チップ搭載部に半導体チップが搭載された基板を被成形品とし、前記基板の前記半導体チップが搭載された片面側を樹脂モールドする樹脂モールド金型であって、
    前記基板をクランプする一対の金型の一方に、前記半導体チップを樹脂モールドするキャビティ凹部が形成され、
    前記金型の他方に、型開閉方向に可動に支持され、前記キャビティ凹部の平面領域に合わせて形成された可動ブロックと、型開閉方向に可動にかつ前記一方の金型に向けて付勢して支持され、前記基板のクランプ領域に合わせて形成されたクランプブロックと、前記可動ブロックを型開閉方向に移動させる移動機構が設けられ、
    前記可動ブロックに、前記チップ搭載部に位置合わせして形成され、樹脂モールド時に前記凹部の底面に当接する当接コマと、該当接コマを前記凹部の底面に向けて突出する向きに付勢する付勢機構とを備える段差受け機構が設けられていることを特徴とする樹脂モールド金型。
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