JP4729186B2 - 音楽的空間構成制御装置、音楽的臨場感形成装置、及び音楽的空間構成制御方法 - Google Patents

音楽的空間構成制御装置、音楽的臨場感形成装置、及び音楽的空間構成制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音源、すなわちサウンドトラックの音楽的空間処理(spatialisation)を聴取者、すなわちユーザにより実時間で制御して、空間ミキシングを行い、いわゆる「マルチチャンネルサウンド」を生成するための音楽的空間構成制御装置、音楽的臨場感形成装置及び音楽的空間構成制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空間ミキシング(spatialised mixing)は、理論的に定義され、オーディオファイル内に格納されている制約(constraint)の組を充足しなくてはならない。このようなオーディオファイルは、オーディオサポート又はオーディオキャリアとも呼ばれる。
【0003】
コンピュータ音楽の分野において、音楽の空間処理(spatialisation)に関する処理は、長年に亘り、重要な課題となっている。従来より、既存の音信号(sound signal)の音響的環境(acoustic environment)をシミュレートするソフトウェアの開発が盛んに行われている。このような技術の多くは、各サウンドチャンネルの音量の変更、左右の耳の距離を考慮に入れたサウンドチャンネル間の遅延、及び例えば反響処理(reverbration)等の音のフィルタリング技術等を利用し、距離感を再生するものである。このような手法は、1995年ICMC会報(Proceedings of ICMC, 1995)におけるジョット・ジェイ−エム(Jot J.-M.)及びワルスフェル・オー(Warusfer O.)著の論文「音楽及び仮想現実アプリケーションのための実時間空間的サウンドプロセッサ(A Real-Time Spatial Sound Processor for Music and Virtual Reality Applications)」に記載されている。例えば、1997年シカゴ芸術専門学校(School of the Art Institute of Chicago)において開催された第8回電子芸術国際シンポジウム会報(Proceedings of the 8th International Symposium on Electronic Art)におけるエッケル・ジー(Eckel G.)著、「仮想アーキテクチャによる音空間の研究(Exploring Music Space by Means of Virtual Architecture)」及び1996年、ニューライダーズパブリッシング社(New Riders Publishing)、リー・アール(Lea R.)、マツダ・ケー(Matsuda K.)、ミヤシタ・ケー(Miyashita K.)著、「3D及びVRMLワールドのためのJava(Java for 3D and VRML worlds)」等に開示されているように、従来の定位技術は、主に仮想現実環境の構築のために用いられている。
【0004】
これに対し、本発明では、任意の音源が他の音源に対して有する制約に基づいて構築される。
【0005】
本発明は、音源の位置と画面上の表示の位置とを対応させ、ミュージックスペース(MusicSpace)に互換性を有し、高レベルのユーザ制御を実現することを目的とする。
【0006】
本発明は、空間処理装置(spatialiser)に接続され、音源を表示するグラフィカルユーザインターフェイス内の制約システムの導入に基づいている。制約システムは、音源の構成に関する様々な制限を表現することができる。例えば、ユーザがインターフェイス又は制御言語を用いてある音源の位置を変更するよう命令した場合、制約システムが起動し、このコマンドに基づく移動が制約に違反しないことが確認される。MIDIによる空間処理装置は既に開発され、有効であることが確認されている。このような制約に基づくシステムは、本願出願人による欧州特許出願EP−A−0961523号に開示されており、この内容は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0007】
この欧州特許出願EP−A−0961523号に開示された、制約に基づく音の空間処理の方法について、図19及び図20を用いて説明する。
【0008】
記憶装置1には、1以上の音源10〜12(例えば、個別の楽器)及びこれら音源の聴取者13を表すデータが格納されている。これらデータは、音源10〜12と聴取者13のそれぞれの位置に関する情報により構成されている。ユーザは、グラフィックユーザインターフェイスにアクセスし、聴取者13又は音源10〜12を表しているシンボルを選択し、例えばドラッグ等により、選択したシンボルの画面上の位置を変更することができる。すなわち、各シンボルは、変数に関連付けられる。例えば、ユーザは、ユーザインターフェイス装置2を用いて、表示されている1以上の楽器のシンボルの距離と相対的位置を変更することにより、所望の音空間を生成し、すなわち聴取者と他の全ての音源との相対的な位置関係を決定することができる。
【0009】
新たな音空間が生成されると、制約解決装置3は、ユーザにより作成された音空間を所定の制約に適合させる処理を行う。この処理は、ユーザのコマンドにより選択された音源以外の音源及び/又は聴取者の位置を調整し、制約を充足させる処理を含む。換言すれば、ユーザがユーザインターフェイス装置2を用いていくつかの音源の位置を変更し、これにより「摂動(perturbation)」と呼ばれる状況が生じた場合、制約解決装置3は、1以上の他の音源を移動させ、各音源の配置が設定されている制約に適合するようにする。
【0010】
図20は、ユーザインターフェイス装置2上に表示される典型的なグラフィック表示画面20を示す図であり、音源は、聴取者を表すアイコン13の周辺に楽器を表すシンボル10〜12として表示されている。ユーザインターフェイス装置2は、例えばマウス等の入力装置(図示せず)を備え、ユーザは、この入力装置を用いて、グラフィック表示画面20上に表示されたオブジェクトの相対的位置を変更及び決定することができる。この処理により入力された音源の空間的配置に関する全ての情報は、制約解決装置3に供給される。
【0011】
ここで、制約とは、与えられた2つの音源と聴取者間の距離が一定の比を保たなくてはならないという制約、各音源と聴取者との間の相対的距離の積が一定でなくてはならないという制約、聴取者から所定の半径内に音源が存在してはならないという制約、あるいは聴取者に対する音源の相対的角度を制限する制約等である。これら制約は、不等式的な関係に関連して、アルゴリズムにより処理される。
【0012】
制約解決装置3は、ユーザにより構成された空間を制約に適合させるために他の音源を再調節することができなかった場合、ユーザが指定した配置は実現することができない旨をユーザに通知し、全ての音源を初期の位置に戻す。
【0013】
制約解決装置3は、制約に関係する音源又は聴取者の他の音源に対する移動により生じた摂動(perturbation)を再帰的に伝搬する制約伝搬アルゴリズム(constraint propagation algorithm)を実行する。欧州特許出願EP−A−0961523号に基づくアルゴリズムは、以下のような特徴を有している。
・制約に関連付けられた不等式制約(inequality constraints)については、確認のみを行う。不等式制約が充足されない場合、アルゴリズムは終了し、空間構成のための検索は中止される。
・各関数制約(functional constraints)については、制約に含まれる変数の1つの摂動に応じて、他の変数に新たな任意の値を与える。これにより、与えられた制約に対する単一の任意の解が決定される。これは、与えられた制約について全ての解を検索する通常の制約伝搬アルゴリズムとは異なる処理である。
・与えられた変数が摂動している場合、すなわち、その値がユーザにより変更されている又はアルゴリズムにより新たな任意の値が与えられている場合、この変数は、アルゴリズムの実行期間中は、再び摂動されることはない。例えば、ある変数が2つの異なる制約に含まれ、第1の制約に関してこの変数に新たな任意の値を与えた場合、アルゴリズムは、第2の制約に関連する処理において、この変数に既に割り当てられているこの新たな任意の値を変更することはできない。第2の制約に関連してアルゴリズムが変数に与えようとする新たな任意の値が第1の制約を充足するために選択した値と異なる場合、アルゴリズムは終了し、空間を構成するためのコマンドは拒絶される。
【0014】
音の空間処理を行うこの他の従来の手法として、1999年国際コンピュータミュージック会議会報(Proceedings of the 1999 International Computer Music Conference)におけるパシェ・エフ(Pachet, F.)及びドゥレリュー・オー(Delerue, O.)による論文「ミュージックスペース:音楽空間構築のための制約に基づく制御システム(MusicSpace: a Constraint-Based System for Music Spatialisation)」では、制約パラダイム、すなわち、制約を適用する前後関係の実例の組に基づく音源の空間処理を制御する手法が開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上述した従来の手法は、いわゆるMIDIフォーマットに関するものであり、すなわち、MIDI出力又はミキサ装置を用いたMIDIに基づくデータ通信に関するものであり、したがって応用範囲が制限されている。実際、制約に基づいて各音源を個別に制御するためには、各音源を独立のトラックに割り当て、多数のトラックを管理する必要がある。このため従来の空間処理は、特に音源の数が比較的多い場合、例えばコンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、ミニディスク(MD)等の一般的な記録媒体を使用する家庭用オーディオシステムにおいては実現することができなかった。
【0016】
さらに、ユーザが任意に空間処理を行った場合、制約が厳密に充足させられた場合であっても、音源の構成の本来の調和が保たれなくなる虞もある。実際、個別の調整による音源の再構成は、ユーザに対して必要以上に多くの可能性を与え、ユーザは必ずしも専門的な知識を有しているわけではなく、したがって、不適当な空間処理を行ってしまうこともある。
【0017】
さらに、このような条件下では、ユーザが行った空間処理が制約により拒絶される可能性も高くなり、したがって、ユーザは、このような装置を使用することが煩わしくなってしまうこともある。
【0018】
本発明は、音源の定位に臨場感を与えるために、いわゆる3次元サウンドバッファ技術(3D sound buffer technology)とともに実現することができる。この技術は、音源の組に対して実時間で精密な空間処理を行うことができるレベルにまで発達している。しかしながら、この技術は、使用される範囲が極めて狭い範囲に制限されている。第1に、対応する制御レベルは、ソフトウェアとしての完成度が低すぎ、複雑であるため、作曲者及び音響技術者は、3次元の楽曲を作成するためのこの技術を習得することが非常に難しい。その結果、この技術の可能性は、十分に発揮されていない。実際、聴取者は、受動的な受け手と考えられており、聴取者が聴く楽曲の空間的構成を能動的に制御することはできない。
【0019】
以上の観点から、本発明は、動的なオーディオミキシングの手法及びそのための装置の設計、すなわち、音の拡張の実現に関する技術的課題を解決する上述したミュージックスペース等の実現装置を提供することを目的とする。
【0020】
動的なオーディオミキシングには以下のような課題がある。
1)作曲者及び音響技術者に対し、空間的及び時間的に容易に楽曲を構成できる強力な理論的枠組(paradigm)を提供する必要がある。
2)同時に、聴取者も、自らが聴く楽曲における空間的構成をある程度制御できる必要がある。
【0021】
動的なオーディオミキシングは、例えばMPEG4やMPEG7等の新たな標準化技術に適合し、動的ミキシング制約は、通常のメタデータとして取り扱われる。さらに、楽曲を「オンザフライ(on-the-fly)」ミキシング方式で再構築する発想は、MPEG4におけるシーン記述(scene description)の概念に適合する。さらに、MPEG7に完全に互換性を有する装置及び方法についても研究中である。
【0022】
本発明は上述の課題に鑑み、ユーザ及び楽曲提供者の両者の観点から、より容易に空間処理を行うことができ、選択された空間処理の結果が常に「聴覚的に正しく」、家庭用オーディオシステムに採用されている標準的な録音技術により適合する音楽的空間構成制御装置、音楽的臨場感形成装置及び音楽的空間構成制御方法を提供することを目的とする。
【0023】
また、本発明は、MIDIに基づく装置に制限されることなく、発達したマルチトラックオーディオファイルを取り扱うフルオーディオシステムを実現する音楽的空間構成制御装置、音楽的臨場感形成装置及び音楽的空間構成制御方法を実現することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る音楽的空間構成制御装置は、複数のオーディオソースについての複数のオーディオトラックを含むオーディオストリームについて、実時間で、複数のオーディオソースについてのオーディオ空間の構成を制御する音楽的空間構成制御装置において、上記オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースの各々を、ユーザにより配置を操作可能なオブジェクトにより表示するインターフェイス手段と、オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースのうちの、一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を記憶する記憶手段と、上記インターフェイス手段におけるユーザ操作に基づく上記複数のオーディオソースの配置が上記制約を満たすか否かを判定する制約処理手段と、上記オーディオストリームにアクセスするアクセス手段とを有し、上記インターフェイス手段は、上記記憶手段にオーディオソース間の空間配置の制約が記憶されている上記一部の複数のオーディオソースを、ユーザ操作可能な単一のオブジェクトで表示し、上記制約処理手段は、上記インターフェイス手段の表示における上記単一のオブジェクトの配置に基づく上記一部の複数のオーディオソースの配置が、上記記憶手段に記憶されている上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約に適合するか否かを判定し、上記アクセス手段は、上記制約処理手段において上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を満たすと判定された場合に、上記オーディオストリームにアクセスし、そのユーザ操作に基づく配置に基づくオーディオ空間の構成により制御する。
【0025】
好適には、上記制約処理手段は、上記インターフェイス手段の表示における上記単一のオブジェクトの配置に基づく上記一部の複数のオーディオソースの配置が、上記記憶手段に記憶されている上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約に適合しない場合には、上記オーディオソース間の制約に適合するように上記一部の複数のオーディオソースの配置を調整し、上記アクセス手段は、上記制約処理手段により調整されたオーディオソース間の配置に基づいて上記オーディオストリームにアクセスし、調整された配置に基づくオーディオ空間の構成により制御する。
【0026】
好ましくは、上記制約は、設計者により宣言されて、上記記憶手段に記憶される。
【0027】
また、好ましくは、上記制約は、上記インターフェイス手段を用いて、まず制約すべきオブジェクトを選択し、続いてボタンにより表示された制約をクリックすることにより設定され、上記インターフェイス手段において、制約に係るオブジェクトからの引出線によりリンクされた小さなボールとして表示され、上記インターフェイス手段を用いて、上記制約の設定と、ユーザによるオーディオソースの配置とが設定される。
【0028】
上記制約は、複数のオーディオソースをグループ化して、当該複数のオーディオソースについてのオブジェクト間の距離を一定に保つものを含んでよい。
好ましくは、複数のオーディオソースは、一定距離比制約によりリンクされることにより、グループ化される。
【0029】
包括的コマンドは、通常、アコスティックパート及びシンセサイザパートにそれぞれ対応する2つのグループ等のように複数のオーディオソースのグループ間のバランスと、グループの位置を同時に比例させて変更する音量レベルとのうちの少なくともいずれか一方を含む。
【0030】
好ましくは、制約は一方向制約であり、各制約は、ユーザがインターフェイス手段を介して入力した入力変数と出力変数の組を含む。
【0031】
本発明に係る音楽的空間構成制御装置は、インターフェイス手段を介して入力されたオーディオソースのグループ及びグループの構成要素に作用する制約パラメータに関するミキシング制約を記録するプログラムモードを有するものであってもよい。
【0032】
さらに、インターフェイス手段は、対応するアイコンにより各制約を表現し、制約を表現するアイコンは、制約が課されるオブジェクトに視覚的にリンクされて表示される。
【0033】
制約は、オーディオストリームに関連付けられたメタデータとして記録されるものであってもよい。
【0034】
各制約は、変数部分と制約部分からなるデータ文字列により表されるものであってもよい。
【0035】
さらに、変数部分は、その変数がオーディオトラックに作用するかグループに作用するかを示す変数タイプと、トラック識別データと、変数名と、変数アイコンと、各トラック変数に対する個別音量と、xy座標で表される初期位置データとのうちの少なくとも1つを表す。
【0036】
一方、制約部分は、制約タイプと、個別のトラックを識別する制約変数と、入力変数のリストと、出力変数のリストと、制約位置と、制約方向とのうちの少なくとも1つを表す。
【0037】
この音楽的空間構成制御装置において、空間構成決定用の複数のオーディオソースは、光ディスク又はハードディスク等の共通の記録媒体から読み出されるものであってもよい。
【0038】
また、制約は、共通の記録媒体からメタデータとして読み出されるものであってもよい。
【0039】
さらに、メタデータ及びオーディオストリームが記録されているトラックは、例えばWAVフォーマット等に基づく共通のファイルから読み出されるものであってもよい。
【0040】
この音楽的空間構成制御装置は、共通のファイルを読み出し、オーディオデータ及び制約を表すメタデータにアクセスして、共通のファイルに含まれる個別のトラックからオーディオストリームの組を再生し、及び共通のファイルにエンコードされているメタデータの詳細を再生するオーディオデータ/メタデータデコード手段を備えていてもよい。
【0041】
この音楽的空間構成制御装置は、コンピュータオペレーティングシステムとサウンドカード間のインターフェイスとして実現してもよい。
【0042】
また、音楽的空間構成制御装置は、サウンドカード及びサウンドカードのメモリ内に物理的に配設されている3次元オーディオバッファリング手段と連携し、サウンドカードの3次元アクセラレーション機能を使用するものであってもよい。
【0043】
さらに、音楽的空間構成制御装置は、バッファリング手段への書込タスクを制御する待機可能タイマを備えていてもよい。
【0044】
この音楽的空間構成制御装置において、入力手段は、共通ファイルにインターレースされているオーディオストリームのオーディオトラックにアクセスするものであってもよい。
【0045】
音楽的空間構成制御装置は、3次元サウンドバッファと連携して定位制約を導入するものであってもよい。
【0046】
好ましくは、制約は、関数制約又は不等式制約であり、循環的制約は、伝搬アルゴリズムが矛盾を検査することにより処理される。
【0047】
音楽的空間構成制御装置は、個別のオーディオソースと、制約及び関連する制約変数を記述するデータベースとをインターレースして共通のオーディオファイルにエンコードするエンコード手段を備えていてもよい。
【0048】
さらに、音楽的空間構成制御装置は、エンコード手段に対応して、共通のオーディオファイルをデコードするデコード手段を備えていてもよい。
【0049】
好ましくは、この音楽的空間構成制御装置は、各楽曲に関する制約及び関連する制約変数を記述するデータベースが入力され、空間構成決定コマンドを生成する制約システムモジュールと、エンコード手段からの上記オーディオストリームの組と、制約システムモジュールからの空間構成決定コマンドとが入力される空間構成制御モジュールとを備える。
【0050】
音楽的空間構成制御装置は、好ましくは、オーディオソース用の書込タスク及び読出タスクが同期され、オーディオファイルからのオーディオストリームを空間構成制御モジュールに中継し、各楽曲に対する制約及び制約に関連する変数を記述するデータベースを空間構成制御モジュールに中継する3次元サウンドバッファ手段を備える。
【0051】
さらに、音楽的空間構成制御モジュールは、制約システムモジュールと空間構成制御モジュールとを接続するスケジューラ手段を備える。
【0052】
さらに、音楽的空間構成制御モジュールは、静的オーディオセカンダリバッファ手段を備える。
【0053】
音楽的空間構成制御装置は、さらに、書込タスクを所定の間隔で呼び出すタイマ手段を備えていてもよい。
【0054】
また、空間構成制御モジュールは、遠隔制御可能なミキシング装置であってもよい。
【0055】
また、制約手段は、検査アルゴリズムを実行するように構成されていてもよい。
【0056】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係る音楽的臨場感形成装置は、共通のデータ記録媒体からオーディオストリームデータと、空間構成決定のための制約を表すデータとを読み出すデータ読出手段を有するパーソナルコンピュータと、データ読出手段からデータを受け取る入力手段を有する上述の音楽的空間構成制御装置とを備える。
【0057】
このパーソナルコンピュータは、データ読出手段から抽出されたコンテンツを格納する3次元サウンドバッファを備えているとよい。
【0058】
さらに、この3次元サウンドバッファは、ダイナミックリンクライブラリにより制御されるものであってもよい。
【0059】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係る記録媒体は、上述の音楽的空間構成制御装置に使用され、オーディオストリームを表す複数のトラックと、処理制約を表すデータとが格納されている。
【0060】
この記録媒体において、複数のトラックと処理制約を表すデータとは共通のファイルとして記録されているとよい。
【0061】
好ましくは、処理制約を表すデータは、トラックに関するメタデータとして記録されている。
【0062】
さらに、トラックはインターレースされているとよい。
【0063】
この記録媒体は、コンパクトディスク、デジタルバーサタイルディスク、ミニディスク等のデジタル記録媒体であるとよい。
【0064】
特に、この記録媒体は、コンピュータハードディスクであるとよい。
【0065】
また、上述の課題を解決するために、本発明に係るコンピュータプログラム製品は、上述の音楽的空間構成制御装置をコード化して、汎用コンピュータの内部メモリユニットにロードされ、汎用コンピュータにより実行され、音楽的空間構成制御装置の構成要素を実現するソフトウェアコードからなる。
【0066】
さらに、上述の課題を解決するために、本発明に係る音楽的空間構成制御方法は、複数のオーディオソースについての複数のオーディオトラックを含むオーディオストリームについて、実時間で、複数のオーディオソースについてのオーディオ空間の構成を制御する音楽的空間構成制御装置での音楽的空間構成制御方法であって、上記音楽的空間構成制御装置が、上記オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースの各々を、ユーザにより配置を操作可能なオブジェクトにより表示するインターフェイス手段と、オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースのうちの、一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を記憶する記憶手段と、上記インターフェイス手段におけるユーザ操作に基づく上記複数のオーディオソースの配置が上記制約を満たすか否かを判定する制約処理手段と、上記オーディオストリームにアクセスするアクセス手段とを有し、上記インターフェイス手段が、上記記憶手段にオーディオソース間の空間配置の制約が記憶されている上記一部の複数のオーディオソースを、ユーザ操作可能な単一のオブジェクトで表示し、上記制約処理手段が、上記インターフェイス手段の表示における上記単一のオブジェクトの配置に基づく上記一部の複数のオーディオソースの配置が、上記記憶手段に記憶されている上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約に適合するか否かを判定し、上記アクセス手段が、上記制約処理手段において上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を満たすと判定された場合に、上記オーディオストリームにアクセスし、そのユーザ操作に基づく配置に基づくオーディオ空間の構成により制御する。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る音楽的空間構成制御装置、音楽的臨場感形成装置、及び音楽的空間構成制御方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0068】
本発明の好ましい実施の形態を説明するにあたり、まず、本発明が実現される「ミュージックスペース(MusicSpace)」と呼ばれるシステムの概要を説明し、続いて、本発明により実現される基礎的な概念のさらなる説明を行う。
【0069】
音楽空間システム
ミュージックスペース(MusicSpace)は、空間処理装置(spatialiser)への高レベルのコマンドを生成するユーザインターフェイスである。ミュージックスペースのインターフェイス及び制約解決アルゴリズムの特徴については、1999年、中国北京で開催された国際コンピュータミュージック会議の会報(Proceedings of the 1999 International Computer Music Conference)におけるパシェ・エフ(Pachet, F.)及びドゥレリュー・オー(Delerue, O.)による論文「ミュージックスペース:音楽空間構築のための制約に基づく制御システム(MusicSpace: a Constraint-Based System for Music Spatialisation)」及び、1998年、ブリストルで開催されたACMマルチメディア会議の会報(Proceedings of the 1998 ACM Multimedia Conference)におけるパシェ・エフ及びドゥレリュー・オーによる論文「時間的制約に基づく音楽空間処理装置」に開示されている。
【0070】
ミュージックスペースの基礎的な発想は、ウィンドウ内に聴取者を表すシンボルと、音源を視覚的に表示するものであり、この方法は、例えば欧州特許出願EP−A−0961523号にも開示されている。このウィンドウ内において、ユーザは、聴取者を表すアイコン又は楽器を表すアイコンを移動させることができる。音源の聴取者の位置に対する相対的関係により、距離を音量及びパノラマ的制御(panoramic controls)にマッピングする単純な幾何的な規則に基づいて、楽曲全体のミキシングが決定される。
【0071】
音源の実時間によるミキシングは、ミュージックスペースから例えばミキシングコンソール、MIDI空間処理装置(MIDI Spatialiser)又は上述のジョット及びワルスフェル(Jot and Warusfel)により開示されているようなより高度な空間処理装置等が接続されている装置にコマンドを送信することにより実行される。
【0072】
図1〜図5は、欧州特許出願EP−A−0961523号に開示されている発明に基づく制約アルゴリズムを用いた処理の手順を示すフローチャートである。具体的には、図1は、「全ての制約の伝搬(propagateAllConstraints)」と称す処理のフローチャートであり、パラメータとして、変数Vと値New Valueを有する。図2は、「1つの制約の伝搬(propagateOneConstraint)」と称す処理のフローチャートであり、パラメータとして、制約Cと変数Vを有する。図3は、「不等式制約の伝搬(propagateInequality/Constraint)」と称す処理のフローチャートであり、パラメータとして、制約Cを有する。図4は、「関数制約の伝搬(propagateFunctionalConstraint)」と称す処理のフローチャートであり、パラメータとして、制約Cと変数Vを有する。図5は、「摂動」処理のフローチャートであり、パラメータとして、変数V、値New Value及び制約Cを有する。
【0073】
図1に示す「全ての制約の伝搬」処理は、本発明におけるアルゴリズムの主な流れを示している。この処理におけるパラメータの組に含まれる変数Vは、ユーザが動かした聴取者又は音源(以下、要素ともいう。)の位置、すなわち座標(0,x,y)における位置に対応している。この処理におけるパラメータの組に含まれる値New Valueは、ユーザによって変更された後の位置の値に対応している。ステップS1は、初期化ステップであり、この処理において用いられる様々な局所的な変数が初期化される。ステップS2において、変数Vを含む制約の組の中の各制約Cに対して、後述の「1つの制約の伝搬」と称する処理が呼び出される。ステップS3において、ユーザが活性化した全ての制約Cが充足されたかを判定することにより、制約Cに基づく問題の解が見つかったか否かが判定される。具体的には、結果が真であるか否かが判定され、該当するときはステップS4に進み、該当しないときはステップS5に進む。ステップS4において、制約解決装置3により音源及び聴取者(要素)の元の位置が新たな位置で置換され、新たな位置がユーザインターフェイス装置2及びコマンド発生装置4に供給される。一方、ステップS5において、ユーザが動かした要素は、元の位置に戻され、それ以外の要素の位置は変更されず、「解が見つかりません」というメッセージがグラフィック表示画面20に表示される。
【0074】
図2に示す「1つの制約の伝搬」処理では、ステップS11において、制約Cが関数制約か不等式制約かが判定され、制約Cが関数制約である場合は、ステップS12に進み、制約Cが不等式制約である場合は、ステップS13に進む。ステップS12において、この制約Cに対して、後述の「関数制約の伝搬」と称す処理が呼び出される。一方、ステップS13において、この制約Cに対して、後述の「不等式制約の伝搬」と称す処理が呼び出される。
【0075】
図3に示す「不等式制約の伝搬」では、ステップS21において、制約解決装置3は、単に不等式制約Cが充足されているかを判定し、該当するときはステップS22に進み、該当しないときはステップS23に進む。ステップS22において、アルゴリズムが続行される。一方、ステップS23において、ブール変数「結果(result)」が偽(false)とされ、図1におけるステップS5に戻り、アルゴリズムが終了する。
【0076】
図4に示す「関数制約の伝搬」処理では、ステップS31において、結果の初期化が行われる。続いて、ステップS32において、制約Cに含まれる変数の組の中の変数Vとは異なる各変数V’に対し、パラメータとして、制約C及び変数V,V’を有する後述の「値の演算」が呼び出されるとともに、「値の演算」処理によって算出された値NewValueに基づいた後述の「摂動」と称す処理が呼び出される。
【0077】
「値の演算」処理の役割は、変数Vの新たな値と、関数制約である制約Cに基づいて、変数V’に任意の値を与えることである。理解しやすいように、それぞれX,Y,Zで表される3つの変数を含んだ制約の一般的な例を用いて、この処理を説明する。変数X,Y,Zにリンクした関数制約は、次式で表される。
【0078】
X+Y+Z=定数
ここで、変数Xの値が、ユーザによって変更されると、制約解決装置3は、制約の充足を維持するために、変数Y,Zの値を変更する。Xの1つの値に対して、変数Y,Zに対する解は無限にある。ユーザによって変数Xの値が変更されると、変数Y,Zに任意の値が与えられ、1つの解が導き出される。例えば、変数Xの値がδだけ増加すると、変数Y,Zの各値をδ/2だけ増加するように決定することができる。
【0079】
このような任意の値への変更は、本発明においては、二元でない制約、すなわち2つの変数を含む制約に対して実行される。X+Y=定数のような二元の制約では、ユーザによって摂動される以外の変数の値は、以下のように直接的に求めることができる。
【0080】
Y=定数−X
音源の位置に関する上述した関数制約、すなわちグラフィカルオブジェクトを関連させる制約及びグラフィカルオブジェクトを関連させない制約における「値の演算」処理について説明する。
【0081】
制約が、グラフィカルオブジェクトを関連させる制約である場合、「値の演算」処理は、次式に示す比率計算を含む。
【0082】
比率=‖NewValue(V)−S‖/‖Value(V)−S
ここで、NewValue(V)は、摂動された変数Vの新たな値であり、Value(V)は、変数Vの元の値であり、S0は、聴取者の位置である。すなわち、この比率は、変数Vで表される音源と聴取者間の現在の距離を、変数Vで表される音源と聴取者間の元の距離で割ったものである。
【0083】
そして、変数V’に与えられる値NewValueは、次のように算出される。
【0084】
NewValue=(Value(V')−S)×比率+S
ここで、Value(V')は、変数V’の元の値である。
【0085】
すなわち、変数Vの値の変更に応じて、グラフィカルオブジェクトを関連させる制約によってリンクされた変数V’の値が変更され、それに伴い、変数V’で表される音源と聴取者間の距離が、変数Vの場合と同じ比率で変更される。
【0086】
一方、制約が、グラフィカルオブジェクトを関連させない制約であるとき、「値の演算」処理は、上述した同じ比率を有するの演算と、変数V’に与えられる新たな値NewValueを算出する演算とを含む。
【0087】
比率=‖NewValue(V)−S‖/‖Value(V)−S
NewValue=(Value(V')−S)×比率1/(Nc−1)+S
ここで、Ncは、制約Cに含まれる変数の数である。
【0088】
すなわち、変数Vの値の変更に応じて、グラフィカルオブジェクトを関連させない制約によって変数Vにリンクされた各変数V’に、音源と聴取者間の距離を一定に保つような任意の値が与えられる。
【0089】
「関数制約の伝搬」処理のステップS32において、上述した「値の演算」処理によって変数V’に新たな任意の値が与えられた後に、「摂動」処理が実行される。「摂動」処理は、変数V’から摂動を、制約Cとは異なる制約C’を介して変数V’にリンクした全ての変数に伝搬するものである。
【0090】
このアルゴリズムの中心は、Sを元の変更された音源とし、NewValueをユーザにより指定された値として、処理の伝搬(S, NewValue)を行うことである。
【0091】
本発明では、この空間処理システムを発展させ、高レベルなコマンド言語を使用して、個別の音源ではなく、関連する音源のグループを移動させる。この新たな高レベルのコマンドは、任意の空間処理システムに使用することができる。
【0092】
ミュージックスペースの基本的な設計については、上述した通りであり、以下では、オーディオバージョン(audio version)に関する技術的側面について説明する。
【0093】
ここに説明するシステムは、次の2つのモジュールからなる。すなわち、1)高レベルの空間処理コマンドを生成する制御装置と、2)実時間の空間処理及び音源のミキシングを行う空間処理モジュールである。制御システムは、MIDIシェアオペレーティングシステム(1999年、国際コンピュータミュージック会議会報、フォバー・ディー(Fober, D.)レッツ・エス(Letz, S.)オーラレイ・ワイ(Orlarey, Y.)著「MIDIシェアジョインズザオープンソースソフトウェア(Midishare joins the Open Source Software)」)及びJavaに基づく制約解決装置及びユーザインターフェイス装置により実現される。空間処理モジュールは、基礎となるオペレーティングシステムに対するインターフェイス(例えば、マイクロソフトDirectX(Microsoft DirectX)、オンライン情報http://msdn.microsoft.com/directx/crosoft.com/directx/(APIホームページ、ダウンロード及び文書)及びhttp://www.directx.com/://www.directx.com/(伝搬関連)参照)、及びサウンドカードを備える。
【0094】
ミュージックスペースは、空間処理の分野以外に、以下のような状況に応用して使用することができる。すなわち、a)実時間データのストリーム離散パラメータにより制御される(例えば、距離、パン、方向等により制御される音源のストリームである)状況、及び/又は、b)これらパラメータ間の関係が制約又は制約の組み合わせとして表現できる状況である。
【0095】
このような状況は、作曲、音の合成(synthesis)、実時間制御等の作業時に頻繁に発生する。他の応用例としては、例えば、他の音源の周りを自動的に周回する音源又は、制約により定義された経路を自動的に移動する音源等、音源の自動活動(automatic animation)がある。
【0096】
ミュージックスペース及び関連事項に関する情報は、http://www.csl.sony.fr/MusicSpace/MusicSpaceからも入手できる。
【0097】
動的ミキシング( Dynamic Mixing
音楽を聴く側でミキシング処理を行えるようにすることにより、音楽を聴く楽しみは向上する。例えばステレオ、ドルビー(Dolby)、DTS等の方式に基づいてミキシング処理され、聴取者側では、単に再生するだけの音楽提供の方法とは異なり、動的ミキシングでは、オーディオトラックを個別に提供し、聴取者が聴取時にこれら分離された個別のオーディオトラックをミキシング又は空間処理することができる。
【0098】
この動的ミキシングを実現するために、複数のオーディオトラックには、これらのオーディオトラックをどのようにミキシングし、音源間でどのような関係を維持することが重要かを記述する命令の組が添付される。オーディオトラックを分離する方式の融通性の他に、いわゆる「オンザフライ(on-the-fly)」ミキシングは、聴取者に対してさらなる自由を与える。すなわち、聴取者は、単一の楽曲に複数のミキシング状態を与えることができ、したがって、楽曲に対するレンダリング(rendering)を選択して、特定の音楽的次元(musical dimension)を強調し、又は聴取者の嗜好に適合させることができる。
【0099】
音楽的レンダリング(Musical Rendering)
本発明によれば、与えられた楽曲の個別のトラックにアクセスすることができ、同一の音源の組に対し複数の構成(arrangement)を作成することができる。複数の音源は、「ハンドル(handles)」としてユーザに与えられる。第1の可能性として、もちろん、普及している標準的なコンパクトディスクと同様の元のミキシングを再生することができる。さらに、後述するように、音源の構成を変形して定義することもできる。
【0100】
図6は、ある楽曲の「アカペラ(a capella)」レンダリングの例を示す図である。アカペラスタイルを実現するために、高調波成分を発生する全ての楽器は、ミュートされ、すなわち対応するアイコンに×印が付される。リードシンガー、バックボーカル等の様々なボーカルトラックは、ミュートされず、聴取者の近くに配置される。ドライミックス(dry mix)を回避するために、ドラム及びベースの一部の音は出力されるが、聴取者からやや遠くに配置される。ここで、このユーザインターフェイス装置の表示画面は、本発明に基づき、個別の楽器を表示するのではなく、楽器のグループを符号Hで指示する対応するアイコン、すなわち「ハンドル」により集合的に表示している。これらハンドルは、例えば、アコスティック、ストリングス、ベース、ドラム等に対応する。この具体例では、各パーカッションの音源は、単一の組にまとめられている。
【0101】
これらと同じ音源の組を用いて、後述する「アンプラグド(unplugged)」や活動ミキシング(animated mix)等、他のレンダリングを作成することもできる。
【0102】
図7は、同じ楽曲の「テクノ(techno)」レンダリングを示す。テクノレンダリングは、テクノハンドルをアクティブにすることにより得られる。ここでは、シンセサイザ及びリズム楽器が強調され、聴覚的空間(auditory scene)の正面に配置される。結果の一貫性を維持するために、ボーカル及びアコスティック楽器はミュートせず、後方に配置し、これにより聴取者にとって目立たないようにしている。
【0103】
ミキシング結果に変化を与えるために、この表現では活動制約(animated constraints)を用いる。ストリングス、音響効果(sound effects)、及びテクノトラック用のハンドルのグループは、互いに回転制約(rotating constraint)に関連付けられ、それぞれがユーザに近付くたびに、これらストリングス、音響効果、テクノトラックが周期的に強調される。ドラムトラック及びベーストラックも回転制約に関連付けられているが、ドラムトラック及びベーストラックは、角度制限制約により、左右を往復する動きとなる。
【0104】
欧州特許出願EP−A−0961523号に開示されているアルゴリズムは、潜在的に全ての変数を入力及び出力の両方として取り扱うが、本発明は、1つの制約について、任意の変数を入力及び/又は出力として特定することができる。この方法を図8を用いて説明する。各制約Cには、いわゆる「入力変数」と称されるリストと、「出力変数」と称されるリストとが与えられる。図8に示す例では、入力変数は、V、V、V、Vであり、出力変数は、V、V、V、Vである。
【0105】
これらの2つのリストの内容は、図9に示すグラフィカルユーザインターフェイスを介して、ユーザにより決定される。このインターフェイス画面は、プログラミングされた制約に基づくグループ間の関係を示すリンクを表している。これらリンクに対しては、ユーザインターフェイス装置に対する適切な入力コマンドにより、挿入、移動、削除等の処理を行うことができる。
【0106】
これにより、特定の制約に基づいて音源をグループ化することができる。このようにグループ化された音源の組は、許容できる解とともに制約解決アルゴリズムを適用できる統一性のある集合(coherent whole)を形成する。ユーザインターフェイスのレベルでは、音源ではなく、例えばアコスティック、ストリングス、ボーカル等、上述した音源のグループが表示される。これにより、各音源を個別の入力変数とすることにより生ずる矛盾を含む空間処理(conflicting spatialisation)をユーザが行ってしまう可能性がなくなる。すなわち、本発明によれば、ユーザは、集合的なコマンドを用いて、表示されている1以上の音源のグループの位置を変更することができる。内部の一貫性により、入力された位置変更のコマンドは、制約解決装置により許可されるものである可能性が高くなる。
【0107】
高レベルハンドル(High level handles)
本発明に基づくユーザの「ハンドル」は、音源のグループとこれら音源に関連する制約を単一のインターフェイスオブジェクトに内包させたものである。これらハンドルは、いわゆる「一方向制約(one way constraints)」により実現され、この一方向制約は、基本的な制約解決装置の機能を僅かに拡張することにより得られる。これらハンドルにより、ユーザは、全体のミキシングを動的に変更することができる。このように、与えられた構成において複数のハンドルが共存でき、従来変更できなかった唯一のミキシングに対し、統一性のある変化の組をユーザに提供できる。
【0108】
図10に示す具体例では、音源は表示されておらず、ユーザは、所定の楽曲に対して特別に生成され、表示された1組のハンドルHのみにアクセスする。この例では、ユーザは、第1のハンドルH−1を音源のアコスティックパートの調整に割り当て、第2のハンドルH−2をシンセサイザ楽器の調整に割り当て、第3のハンドルH−3をドラムの調整に割り当て、第4のハンドルH−4をボーカルの調整に割り当てている。さらに、この具体例では、アコスティックパートとシンセサイザパート間のバランス制御を行うためのプラグハンドルと称されるハンドルHPを設けている。このプラグハンドルHPを聴取者Lに近付けることにより、シンセサイザパートが強調され、アコスティックパートが目立たなくなる。逆に、プラグハンドルHPを聴取者Lから遠ざけることにより、アコスティックパートが強調され、シンセサイザパートが目立たなくなる。同様に、ボリュームハンドルHVも設けられており、このボリュームハンドルHVにより、全ての音源の位置を同時に一定の比で変更させることができる。
【0109】
図10に示す具体例では、制約システムを拡張して使用し、音源(例えば、図6に示す)及び対応するハンドルH間の対応関係を構築する。
【0110】
図9は、本発明に基づくユーザインターフェイスのプログラムモードを示す。このプログラムモードでは、空間処理される全ての要素(element)、すなわちハンドルH、音源、制約、一方向制約が表示される。
【0111】
制約及びミキシング一貫性(Constraints and Mixing Consistency)
ユーザが音源の構成を変更し、すなわちミキシングを行うにあたり、ユーザは、統一性のある(coherent)聴き心地のよいミキシングを行うために必要な知識を必ずしも有していない。実際、音響技術者の知識を明確に表現することは難しい。基礎的な操作は、フェーダ又はノブ等の操作子を介して行われる。しかしながら、ミキシングは、それ以上単純化できない操作(irreducible actions)の構成(composition)として定義される高レベルの操作を含む。例えば、音響技術者は、全ての録音レベルが常に合理的な範囲内に設定されることを望む。一方、複数の音源は、他の音源に論理的に依存していることがある。例えば、リズムセクションは、ベーストラックと、ギタートラックと、ドラムトラックから構成されていることがある。
【0112】
この他の典型的なミキシング操作として、楽器又は楽器のグループに境界を割り当て、その楽器又は楽器のグループを常に与えられた空間的範囲内に留まらせる操作がある。このような操作の結果、ある音源の音量を他の音源から独立させて設定することができなくなる。通常、フェーダを上げると、他のフェーダ又は他のフェーダのグループが下がる。
【0113】
音の空間処理に関するこの種の知識は、制約の組としてエンコードされ、ミュージックスペースに統合された効率的な制約伝搬アルゴリズムにより実時間で解釈される。制約は、常に充足されるべき関係である。制約は、設計者により叙述的に宣言され、これにより複雑なアルゴリズムをプログラミングする必要がなくなる。制約伝搬アルゴリズムは、特に、1996年、「知識に基づくシステム」、エルスビエ、第9巻−7、第449〜464頁(Knowledge-Based System, Elesvier, vol.9, n7, pp.449-464)に掲載されているハウワー・ダブリュー(Hower, W.)、グラフ・ダブリュー・エイチ(Graf W.H.)による論文「CAD、グラフィクス、レイアウト、視覚化及び関連するトピックへの制約に基づくアプローチに関する文献概観(a Bibliographical Survey of Constraint-Based Approaches to CAD, Graphics, Layout, Visualization, and related topics)」に記載されているグラフィカルインターフェイスのレイアウト管理のための応答システム(reactive system)の構築に関連している。
【0114】
音源間の「関心のある(interesting)」関係を特定する手法は、欧州特許出願EP−A−0961523号に開示されている。この文献には、以下のような制約を定義している。
・不等式‖pi−l‖>ai,j>‖pj−l‖で表されるオブジェクトを関連させる制約(related-objects constraints)。ここで、pi及びpjは、2つの異なる音源の位置であり、ai,jは、所定の定数である。
・オブジェクトを関連させない(リンクさせない)制約(anti-related (anti-link) object)。これは、制約に含まれる音源と聴取者間の距離の和を一定に維持することを定めるものであり、すなわち、i=1〜nとして、和‖pi−1‖=定数とするものである。
・半径を制限する制約。この制約は、聴取者と制約に含まれる音源間の距離が所定の範囲内にあることを定めるものである。すなわち、この制約は、各音源について次のような式で表される。‖pi−l‖≧αinf-i、ここで、αinf-iは、位置piの音源に課された半径の下限を示し、及び/又は‖pi−l‖≦αsup-i、ここでasup-iは、位置piの音源に課された半径の上限を示す。
・角度制約(angular constraints)。この制約は、制約が課せられる音源の聴取者に対する角度が所定の範囲内にあるように規定するものである。
【0115】
ミキシングに関する制約の多くは、音源の集合と聴取者とを含む。本発明に基づく最も有効な制約の幾つかを以下に示す。
・一定エネルギレベル(Constant Energy Level)
この制約は、複数の音源間のエネルギレベルを一定とすることを課する制約である。直感的に、一方の音源が聴取者に近付けられると、他方の音源が聴取者から遠ざけられ、逆に、一方の音源が聴取者から遠ざけられると、他方の音源が聴取者に近付けられる。
・一定角度オフセット(Constant Angular Offset)
この制約は、複数の音源間の角度を一定とすることを課する制約である。この制約は、音源の空間的構成を維持し、すなわち、2つのオブジェクトと聴取者により形成される角度を一定に保つ。
・一定距離比(Constant Distance Ratio)
この制約は、2以上のオブジェクトから聴取者までの距離の比を一定に保つことを課する制約である。
・音源の半径制限(Radial Limits of Sound Sources)
この制約は、音源の位置を制限された半径により規定される範囲内に制限する制約である。この範囲は、聴取者の表現を中心とする円により定義される。
・グループ化制約(Grouping constraint)
この制約は、n個の音源の組をグループ化する、すなわち、聴取者の表現の位置にかかわらず、これらオブジェクト間の距離を一定に保つことを課する制約である。
【0116】
他の典型的な制約として、位置に関連しない変数(non-geographical variables)を有する象徴的制約(symbolic constraints)がある。例えば、「非両立制約(incompatibility constraints)」は、同時に2つ以上の音源を発音しない、すなわち、最も近い音源のみを発音し、他の音源をミュートする。他の複雑な制約としては、「等化制約(Equalizing constraint)」があり、これは、ミキシング全体の周波数をイコライザの周波数範囲内に制限する制約である。例えば、音の全体の周波数スペクトルを平坦にする。
【0117】
制約アルゴリズム
上述の制約の例から、制約には以下の特性があることがわかる。
・制約は、線形ではない。すなわち2つ以上の音源間の一定エネルギレベルは、線形ではない。
・制約の全てが関数的ではない。すなわち音源の位置の制限は、通常、不等式制約である。
・制約は循環(cycles)を生じる。例えば、単に一定エネルギレベル制約及び一定角度オフセット制約によりリンクされた2つの音源は、既に循環的制約グラフを生じている。
【0118】
好ましい実施の形態において、制約アルゴリズムは、単純な伝搬スキームに基づいており、これにより関数制約及び不等式制約を処理することができる。制約アルゴリズムは、単に制約をチェックすることにより循環を処理する。制約アルゴリズムの重要な特徴は、伝搬処理(propagation procedures)を定義することにより、新たな制約クラスを容易に追加できる点にある(上述のPahchet and Delerue 1998, 参照)。
【0119】
制約システムの拡張
本発明に基づく方法には、上述したハンドルHにより識別される新たな制約変数が含まれる。これらオブジェクトは、特定のオーディオトラックに割り当てられない制約変数である。
【0120】
本発明の好ましい実施の形態では、制約伝搬メカニズムを拡張し、いわゆる一方向制約(one-way constraints)の管理を行う。この制約解決装置の拡張は、制約により許可された方向のみに摂動を伝搬させる処理からなる。
【0121】
1)ハンドル変数
実現の観点から、各ハンドルは、以下の制限を有する音源変数とみなされる。
【0122】
コマンド発生装置は、ハンドル変数の位置を考慮しない。制約解決装置及びコマンド発生装置間のリンクは、系統的(systematic)ではなく、変数が実際の音源に関連付けられているかを確認するチェックが行われる。
【0123】
図9は、一方向制約のグラフを示す図である。小さな矢印は、その矢印の向きに応じて、どの変数が入力されるものであり、どの変数が出力されるものであるかを示している。
【0124】
2)本発明に基づくアルゴリズムの拡張
インターフェイス
制約を設定するためのインターフェイスは、わかりやすい構成を有している。各制約は、ボタンにより表示され、制約は、まず制約すべきグラフィカルオブジェクトを選択し、続いて適切な制約をクリックすることにより設定される。制約そのものは、制約オブジェクトからの引出線によりリンクされた小さなボールとして表現される。
【0125】
図11は、ジャズトリオ用の典型的な音源の構成を示す図である。以下のような制約が設定される。
・ベース及びドラム音源は、一定距離比制約によりリンクされ、これによりベース及びドラム音源はグループ化され、一定の距離比を保つ。
・ピアノは、バランス制約によりリズムセクションにリンクされている。これにより、ピアノとリズムセクションの合計レベルが一定とされている。
・ピアノは、最大距離制約により移動が制限されている。これにより、ピアノは常に聴くことができる。
・ドラムは、2つの角度制約により、所定の角度範囲内に移動が制限されている。これにより、ドラムは、概ね、全音場(panoramic range)内の略々中央に定位する。
【0126】
図11に示す初期状態から、ユーザはピアノを自らを表す聴取者の表現に近付くよう移動させる。これにより制約システムがトリガされ、他の音源が制約の組を充足するように移動される。
【0127】
データベース
1)メタデータフォーマットの詳細
本発明において使用される制約の詳細について説明する。
【0128】
制約の組の構成は、以下のように文字列で表現される。このフォーマットは、変数部分と制約部分の2つの部分からなる。
【0129】
i)変数部分
独立した各サウンドトラックには、1〜nの番号が付される。各トラックパラメータは、以下の順序で1つずつ特定される。
・変数タイプ(「ハンドル」又は「トラック」)
・変数名
・変数アイコン
・独立音量(「トラック」変数のみ)
・初期位置(x,y座標)
【0130】
ii)制約部分
各制約は、以下の情報により表現される
・制約タイプ(可能な制約タイプの1つ)
・入力変数のリスト
・出力変数のリスト
・制約位置
【0131】
2)処理の特徴
従来の技術と比較し、本発明に基づく方法は以下のような特徴を有している。
【0132】
i)複数の音源をデータ記録媒体(例えば、CD−ROM又はDVD−ROM)にエンコードし、及びこれらデータ記録媒体からデコードする。したがって、MIDIフォーマットを取り扱う欧州特許出願EP−A−0961523号に記載されている方法に比べて、明確な音源処理を実現することができる。
【0133】
ii)音源レベルの最上位にあたる高レベルの制御を導入する。これらの制御は、音源の組を包含し、これによりユーザは、音源の構成に関するより高度な制御を行うことができる。
【0134】
iii)図12に示すように、関数制約伝搬処理「propagateFunctionalConstant」に検査(test)を追加する処理をアルゴリズムに追加する。
【0135】
本発明の具体例では、この新たな検査は、上述の処理に組み込まれる。
【0136】
図13は、本発明に基づく処理のデータフローを説明するための図である。
【0137】
この処理では、まず、与えられた楽曲の個別のオーディオトラックと、これらトラック用の基礎ミキシング規則を特定するミキシングメタデータとの2種類のデータがエンコードされる。エンコードされたこれら2種類のデータは、例えば、CD−ROM、DVD、ミニディスク又はコンピュータのハードディスク等の民生用電子機器で使用されているオーディオ媒体(audio support)の共通ファイルに記録される。オーディオ媒体は、本発明に基づく空間処理装置用に特化された記録媒体として、配給業者が提供してもよい。
【0138】
このように録音された楽曲を再生するために、オーディオ媒体は、空間処理装置のデコードモジュールに挿入され、このデコードモジュールは、上述の2種類のデータにアクセスして、ユーザインターフェイスにユーザ制御用の画像を表示する。これらのデータは、制約システムモジュールにより処理され、空間処理コマンドが生成される。これらの空間処理コマンドは、空間処理制御モジュールに供給され、空間処理制御モジュールは、対応する空間処理されたマルチチャンネルオーディオ信号を再生装置に供給し、再生させる。
【0139】
3)各モジュールの詳細
i)オーディオ及びメタデータエンコーダ
このモジュールには、以下の情報が入力される。
・個別のオーディオトラック(モノフォニックフォーマット、本発明に基づき、例えばサンプリングレート、分解能等、他のパラメータを情報に組み込んでもよい。)
・制約システムに必要な制約及び関連する制約変数を記述するメタデータの組。
これらのメタデータは、象徴的なテキストフォーマットで表現される。
・フォーマット名
フォーマット名は、例えばAIFF、WAV、MPEG4(これらに限定されない)等、多重化されたオーディオデータ及び任意のメタデータをサポートする。
【0140】
エンコーダは、フォーマット名に基づき、オーディオトラック及びメタデータを単一のファイルにエンコードする。このファイルのフォーマットは、通常、WAV(ウェーブファイル)である。ここでは、複数のモノフォニックトラックを単一のウェブファイルにエンコードする処理を標準的な処理とする。メタデータ情報は、ユーザ固有の情報であり、WAVフォーマット内では、<assoc-data-list>として表現される。WAVフォーマットの詳細については、http://www.cwi.nl/ftp/audio/RIFF-formatnl/ftp/audio/RIFF-format又は、http://vision1.cs.umr.cdu/ johns/links/music/audiofile1.htmlic/audiofile1.htmlに記載されている。
【0141】
例えばAIFF又はMPEGフォーマット等、他のフォーマットも同様に、すなわち特別な情報用に設計されたフィールドを使用することにより、処理することができる。
【0142】
メタデータのフォーマットの詳細については、後述する。
【0143】
ii)オーディオ及びメタデータデコーダ
このモジュールは、エンコーダにより生成された1つのフォーマットのファイルを受け取り、以下の情報を生成する。
a)各トラックに基づくオーディオストリームの組
b)エンコードされたフォーマットに基づくメタデータの詳細
オーディオストリームの組は、空間処理モジュールに供給される。
【0144】
メタデータの組は、制約システムモジュールに供給される。
【0145】
単一のファイルからトラック及びメタデータの組をデコードする処理は、例えばWAVデコーダ(ここでは、この処理を標準とする)を用いて実行される。
【0146】
3次元バッファ技術
DirectXは、最も精密な空間処理システムであるとは言い難いが、本発明の実現において、この拡張は様々な利点を有している。
【0147】
第1に、DirectXは、ミュージックスペースを用いて制約を課すことができる3次元音源を記述するパラメータを提供する。例えば、DirectX音源は、定位(orientation)、方向(directivity)、及びドップラーパラメータまでも備えている。定位制約(orientation constraint)は、既に設計されており、ミュージックスペースの制約ライブラリに含まれている。この制約は、2つの音源が常に向き合う(face)状態にあることを課し、一方の音源が移動されると、これに応じて他方の音源の定位が移動される。第2に、DirectXは、多数の音源を実時間で処理することができる。これは、関連する音源が数十個もある複雑な交響曲のミキシング等において有効である。第3に、DirectXは、多くのパーソナルコンピュータに導入されており、このため広範囲に亘るユーザがミュージックスペースを使用することができる。
【0148】
空間処理制御モジュールには、以下のような情報が入力される。
・デコーダによりデコードされた個別のオーディオストリーム。
・制約システムから供給される空間処理コマンド
このモジュールは、マイクロソフト社(登録商標)のDirectX空間処理ミドルウェアとともに使用するために再設計されている点を除き、欧州特許出願EP−A−0961523号に開示されているモジュールと同様のものである。
【0149】
オーディオバージョンは、パーソナルコンピュータ用の特定のダイナミックリンクライブラリ(dll)により実現され、これによりミュージックスペースは、マイクロソフトDirectX3Dサウンドバッファを制御することができる。このミュージックスペースオーディオ用のダイナミックリンクライブラリは、基本的に、DirectXのAPI C++様式を例えば整数などJavaにより処理できる単純な様式に変換することにより、JavaアプリケーションとDirectX間を接続する。
【0150】
図14に示すシステムアーキテクチャに示すように、空間処理モジュール100は、基底のオペレーティングシステム(上述のマイクロソフトDirectX)102とサウンドカード104間のインターフェイスを司る。この空間処理モジュール100は、Java(インターフェイス)及びC++(空間処理モジュール)間のデータ様式の変換とともに、実時間によるオーディオファイルのストリーミングを行う。図14に示すように、空間処理システムへの接続は、サウンドカード104の様々なバッファを管理する低レベルスケジューラを実装することにより実現される。図14に示すシステムは、ウィンドウズ98をプラットフォームとするパーソナルコンピュータにより実現される。サウンドカード104としてクリエイティブサウンドブラスタライブ(Creative Sound Blaster Live)が装着され、4チャンネル方式のスピーカ装置から音を出力するマルチメディアパーソナルコンピュータにより実験を行った結果、最大20個のモノフォニックのサウンドファイルを実時間で空間処理できることが確認された。
【0151】
1)同期
動的ミキシングにおいては、3Dサウンドバッファに書き込まれ、及び3Dサウンドバッファから読み出される2つのタスク間の同期が問題となる。読出タスクは、空間処理システム(すなわち、DirectX)により処理され、本発明に基づくアプリケーションは、このバッファに必要なサンプルを所定の時間内に供給する必要がある。
【0152】
図15〜図17は、書込タスク及び読出タスクの同期処理を説明するための図である。
【0153】
オーディオストリーミングタスク(サウンドファイルの読出)及びオーディオ出力間の正しい同期を実現するために、バッファ内の読出ヘッドにおける通知イベントを用いる標準的な方法を用いる。この具体例では、読出タスクは、読出位置が所定の点を過ぎると、書込タスクに通知を行う。
【0154】
サウンドバッファは、半分に分割され、通知イベントを受け取ると、書込タスクは、現在読み出されていないバッファの半分を消去し、サンプルを置換する。
【0155】
なお、これらの通知イベントにアクセスするためには、バッファは、オペレーティングシステムにより処理される必要がある。このため、ハードウェアのアクセラレータ機能及び例えばサウンドカードの4チャンネル出力を使用することはできない。
【0156】
また、DirectX内に静的3Dオーディオセカンダリバッファを生成する方法もある。これらのバッファは、物理的にはサウンドカードのメモリ内に設けられ、したがって、3D処理速度を向上させる機能を活用することができる。この場合、通知イベントは利用できなくなり、これらは、毎秒毎に書込タスクを呼び出す書込可能なタイマに置き換えられる。書込タスクは、読出タスクをポーリングし、その現在の位置を知り、既に読み出されたサンプルを更新する。このタイマは、ウィンドウズ98及びウィンドウズNT4のみが備えるものであり、したがって、ウィンドウズ95では、この手法は実現できない。
【0157】
図15及び図16に示しているタイマモデルにおいては、各バッファは、サウンドカードのメモリにおいて2秒を必要とする。これは、44.1kHzのサンプリング周波数の16ビットのモノサンプルについて200キロバイト以下であることを示す。実際のサウンドカードの内部メモリは、32メガバイトの情報を格納でき、したがって、実時間で処理できるトラック数は、メモリによっては制限されない。
【0158】
2)アクセスタイミング
本発明を実現するオーディオバージョンについて重要な課題は、データアクセスのタイミング、すなわちオーディオファイルを空間処理するタイミングである。現在のハードディスクの性能によれば、多数のオーディオトラックを個別に読み出すことができる。通常の楽曲は3分乃至4分程度の長さを有し、約10個の独立したモノトラックを備えている。このような楽曲に必要な記録容量は、200メガバイト以上になる。
【0159】
CD−ROM等の外部記録媒体は、ハードディスクほどの柔軟性を有しておらず、すなわち、多数のトラックをCD−ROMから個別に読み出すことは、現在のところ不可能である。しかしながら、この問題は、図18に示すように、異なるオーディオトラックを単一のファイルにインターレースすることにより解決できる。これにより、読出ヘッドは、各トラックのサンプルを読み出すために読出位置を何度も移動させる必要はなく、各サンプルを連続的に読み出すことができる。WAVフォーマットは、インターレースされたマルチトラックのファイルをサポートしている。
【0160】
各トラックを読み出す必要がある。すなわち、マルチトラックは、いかなるCPUリソースも解放しない。各トラック間の同期は、全て一度に固定する必要があり、トラックは他のトラックに対してオフセットを有することはできない。各トラックは、同じ速度又は同じサンプリングレートで読み出さなくてはならない。このため、例えば、サウンドファイルの速度及び聴取者に対する方向に基づいて、サウンドファイルの読出速度を若干シフトさせるDirectXのドップラー効果を利用することはできない。
【0161】
このような考察は、特定の実験的アプリケーションに適用されるものであり、本発明の目的を妨げるものではない。楽曲のトラック数は事前に固定されており、トラック間のオフセットを変更する必要はない。
【0162】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る音楽的空間構成制御装置は、実時間でオーディオ空間の構成を制御する音楽的空間構成制御装置において、オーディオトラックに関連付けられた複数のオーディオソースからなるオーディオストリームにアクセスするアクセス手段と、オーディオストリームの空間構成決定用の規則を表す制約を受け取り及び処理する制約手段と、制約手段に空間構成決定コマンドを入力するインターフェイス手段とを備え、インターフェイス手段は、オーディオソースの特定のグループに作用するグループ化された空間構成決定コマンドに対応するユーザ入力を提供し、制約手段は、オーディオソースのグループを複数の制約変数が適応される単一のオブジェクトとして処理する。これにより、ユーザ及び楽曲提供者の両者の観点から、より容易に空間処理を行うことができ、選択された空間処理の結果が常に「聴覚的に正しく」、家庭用オーディオシステムに採用されている標準的な録音技術により適合する。
【0163】
また、本発明に係る音楽的臨場感形成装置は、共通のデータ記録媒体からオーディオストリームデータと、空間構成決定のための制約を表すデータとを読み出すデータ読出手段を有するパーソナルコンピュータと、データ読出手段からデータを受け取る入力手段を有する上述の音楽的空間構成制御装置とを備える。これにより、ユーザ及び楽曲提供者の両者の観点から、より容易に空間処理を行うことができ、選択された空間処理の結果が常に「聴覚的に正しく」、家庭用オーディオシステムに採用されている標準的な録音技術により適合する。
【0164】
また、本発明に係る音楽的空間構成制御方法は、オーディオ空間の構成を制御する音楽的空間構成制御方法において、オーディオトラックに関連付けられた複数のオーディオソースからなるオーディオストリームにアクセスするステップと、オーディオストリームの空間構成決定用の規則を表す制約を受け取り及び処理するステップと、制約手段に空間構成決定コマンドを入力するステップとを有し、オーディオソースの特定のグループに作用するグループ化された空間構成決定コマンドに対応するユーザ入力が提供され、オーディオソースのグループは、複数の制約変数が適応される単一のオブジェクトとして処理される。これにより、ユーザ及び楽曲提供者の両者の観点から、より容易に空間処理を行うことができ、選択された空間処理の結果が常に「聴覚的に正しく」、家庭用オーディオシステムに採用されている標準的な録音技術により適合する。
【図面の簡単な説明】
【図1】全ての制約の伝搬処理のフローチャートである。
【図2】1つの制約の伝搬処理のフローチャートである。
【図3】不等式制約の伝搬処理のフローチャートである。
【図4】関数制約の伝搬処理のフローチャートである。
【図5】摂動処理のフローチャートである。
【図6】アカペラレンダリングに対応する表示画面を示す図である。
【図7】活動制約を含むテクノレンダリングに対応する表示画面を示す図である。
【図8】一方向制約を説明するための図である。
【図9】プログラムモードの表示画面を示す図である。
【図10】聴取モードにおける動的構成処理時の表示画面を示す図である。
【図11】制約を設定するための表示画面を示す図である。
【図12】伝搬関数制約のタスクのシーケンスを示す制約伝搬アルゴリズムを示す図である。
【図13】本発明に基づく処理の包括的な処理手順を示す図である。
【図14】本発明に基づくシステムアーキテクチャを示す図である。
【図15】読出タスクと書込タスクの同期を説明するための図である。
【図16】ストリーミングモデルを説明するための図である。
【図17】タイマモデルを説明するための図である。
【図18】3つのトラックのインターレス処理を説明するための図である。
【図19】本発明が適用される音楽的空間構成処理装置の構成を示す図である。
【図20】従来の音楽的構成処理装置により表示される聴取者と音源からなる表示画面を示す図である。

Claims (43)

  1. 複数のオーディオソースについての複数のオーディオトラックを含むオーディオストリームについて、実時間で、複数のオーディオソースについてのオーディオ空間の構成を制御する音楽的空間構成制御装置において、
    上記オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースの各々を、ユーザにより配置を操作可能なオブジェクトにより表示するインターフェイス手段と、
    オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースのうちの、一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を記憶する記憶手段と、
    上記インターフェイス手段におけるユーザ操作に基づく上記複数のオーディオソースの配置が上記制約を満たすか否かを判定する制約処理手段と、
    上記オーディオストリームにアクセスするアクセス手段と
    を有し、
    上記インターフェイス手段は、
    上記記憶手段にオーディオソース間の空間配置の制約が記憶されている上記一部の複数のオーディオソースを、ユーザ操作可能な単一のオブジェクトで表示し、
    上記制約処理手段は、
    上記インターフェイス手段の表示における上記単一のオブジェクトの配置に基づく上記一部の複数のオーディオソースの配置が、上記記憶手段に記憶されている上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約に適合するか否かを判定し、
    上記アクセス手段は、
    上記制約処理手段において上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を満たすと判定された場合に、上記オーディオストリームにアクセスし、そのユーザ操作に基づく配置に基づくオーディオ空間の構成により制御する
    音楽的空間構成制御装置。
  2. 上記制約処理手段は、
    上記インターフェイス手段の表示における上記単一のオブジェクトの配置に基づく上記一部の複数のオーディオソースの配置が、上記記憶手段に記憶されている上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約に適合しない場合には、上記オーディオソース間の制約に適合するように上記一部の複数のオーディオソースの配置を調整し、
    上記アクセス手段は、
    上記制約処理手段により調整されたオーディオソース間の配置に基づいて上記オーディオストリームにアクセスし、調整された配置に基づくオーディオ空間の構成により制御する
    請求項1記載の音楽的空間構成制御装置。
  3. 上記制約は、
    設計者により宣言されて、上記記憶手段に記憶される
    請求項1または2記載の音楽的空間構成制御装置。
  4. 上記制約は、
    上記インターフェイス手段を用いて、まず制約すべきオブジェクトを選択し、続いてボタンにより表示された制約をクリックすることにより設定され、
    上記インターフェイス手段において、制約に係るオブジェクトからの引出線によりリンクされた小さなボールとして表示され、
    上記インターフェイス手段を用いて、上記制約の設定と、ユーザによるオーディオソースの配置とが設定される
    請求項1から3のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  5. 上記制約は、
    複数のオーディオソースをグループ化して、当該複数のオーディオソースについてのオブジェクト間の距離を一定に保つものを含む
    請求項1から4のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  6. 複数のオーディオソースは、
    一定距離比制約によりリンクされることにより、グループ化される
    請求項5記載の音楽的空間構成制御装置。
  7. 上記リンクは、
    アコスティックパート及びシンセサイザパートにそれぞれ対応する2つのグループ等のように複数のオーディオソースのグループ間のバランスのリンクと、グループの位置を同時に比例させて変更する音量レベルのリンクと、のうちの少なくともいずれか一方を含む
    請求項6記載の音楽的空間構成制御装置。
  8. 上記制約は、
    一方向制約であり、各制約は、ユーザが上記インターフェイス手段を介して入力した入力変数と出力変数の組を含む
    請求項1から7のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  9. 上記インターフェイス手段を介して入力された上記一部の複数のオーディオソースに作用する制約パラメータに関するミキシング制約を記録するプログラムモードを有する
    請求項1からのいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  10. 上記制約は、
    上記オーディオストリームに関連付けられたメタデータとして記録される
    求項1から9のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  11. 記制約は、
    変数部分と制約部分からなるデータ文字列により表される
    求項1から10のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  12. 上記変数部分は、
    その変数がオーディオトラックに作用するかグループに作用するかを示す変数タイプと、
    トラック識別データと、
    変数名と、
    変数アイコンと、
    各トラック変数に対する個別音量と、
    xy座標で表される初期位置データとのうちの少なくとも1つを表す
    求項11記載の音楽的空間構成制御装置。
  13. 上記制約部分は、
    制約タイプと、
    個別のトラックを識別する制約変数と、
    入力変数のリストと、
    出力変数のリストと、
    制約位置と、
    制約方向とのうちの少なくとも1つを表す
    求項11又は12記載の音楽的空間構成制御装置。
  14. 間構成決定用の上記複数のオーディオソースは、
    光ディスク又はハードディスク等の共通の記録媒体から読み出される
    求項1から13のいずれか一項の音楽的空間構成制御装置。
  15. 上記制約は、
    上記共通の記録媒体からメタデータとして読み出される
    求項14記載の音楽的空間構成制御装置。
  16. 上記メタデータ及び上記オーディオストリームが記録されているトラックは、
    AVフォーマット等共通のファイルから読み出される
    求項15記載の音楽的空間構成制御装置。
  17. 上記共通のファイルを読み出し、オーディオデータ及び制約を表すメタデータにアクセスして、該共通のファイルに含まれる個別のトラックからオーディオストリームの組を再生し、及び該共通のファイルにエンコードされているメタデータの詳細を再生するオーディオデータ/メタデータデコード手段を備える
    項16記載の音楽的空間構成制御装置。
  18. 上記音楽的空間構成制御装置が、
    コンピュータオペレーティングシステムとサウンドカード間のインターフェイスとして実現されている
    求項1から17のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  19. サウンドカード及び該サウンドカードのメモリ内に物理的に配設されている3次元オーディオバッファリング手段と連携し、該サウンドカードの3次元アクセラレーション機能を使用する
    求項18記載の音楽的空間構成制御装置。
  20. 上記バッファリング手段への書込タスクを制御する待機可能タイマを備える
    求項19記載の音楽的空間構成制御装置。
  21. 上記インターフェイス手段は、
    共通ファイルにインターレースされている上記オーディオストリームのオーディオトラックにアクセスする
    求項16記載の音楽的空間構成制御装置。
  22. 3次元サウンドバッファと連携して定位制約を導入する
    求項19記載の音楽的空間構成制御装置。
  23. 上記制約は、関数制約又は不等式制約であり、循環的制約は、伝搬アルゴリズムが矛盾を検査することにより処理される
    求項1から22いずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  24. 個別のオーディオソースと、制約及び関連する制約変数を記述するデータベースとをインターレースして共通のオーディオファイルにエンコードするエンコード手段を備える
    求項1から23のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  25. 上記エンコード手段に対応して、共通のオーディオファイルをデコードするデコード手段を備える
    求項24記載の音楽的空間構成制御装置。
  26. 各楽曲に関する制約及び関連する制約変数を記述するデータベースが入力され、空間構成決定コマンドを生成する制約システムモジュールと、
    エンコード手段からの上記オーディオストリームの組と、上記制約システムモジュールからの空間構成決定コマンドとが入力される空間構成制御モジュールと
    を備える
    求項24記載の音楽的空間構成制御装置。
  27. 各オーディオソース用の書込タスク及び読出タスクが同期され、オーディオファイルからの上記オーディオストリームを空間構成制御モジュールに中継し、各楽曲に対する上記制約及び該制約に関連する変数を記述するデータベースを上記空間構成制御モジュールに中継する3次元サウンドバッファ手段を備える
    求項26記載の音楽的空間構成制御装置。
  28. 上記空間構成制御モジュールは、
    上記制約システムモジュールと当該空間構成制御モジュールとを接続するスケジューラ手段を備える
    項27記載の音楽的空間構成制御装置。
  29. 上記空間構成制御モジュールは、
    静的オーディオセカンダリバッファ手段を備える
    求項27又は28記載の音楽的空間構成制御装置。
  30. 上記書込タスクを所定の間隔で呼び出すタイマ手段を備える
    求項27から29のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  31. 上記空間構成制御モジュールは、
    遠隔制御可能なミキシング装置である
    求項27から30のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  32. 上記制約処理手段は、
    検査アルゴリズムを実行する
    求項1から31のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置。
  33. 共通のデータ記録媒体からオーディオストリームデータと、空間構成決定のための制約を表すデータとを読み出すデータ読出手段を有するパーソナルコンピュータと、
    上記データ読出手段からデータを受け取る入力手段を有する請求項1から32のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置と
    を備える音楽的臨場感形成装置。
  34. 上記パーソナルコンピュータは、
    上記データ読出手段から抽出されたコンテンツを格納する3次元サウンドバッファを備える
    求項33記載の音楽的臨場感形成装置。
  35. 上記3次元サウンドバッファは、
    ダイナミックリンクライブラリにより制御される
    求項34記載の音楽的臨場感形成装置。
  36. 請求項1から32のいずれか一項記載の音楽的空間構成制御装置に使用され、オーディオストリームを表す複数のトラックと、処理制約を表すデータと
    が格納された記録媒体。
  37. 上記複数のトラックと上記処理制約を表すデータとは共通のファイルとして記録されている
    求項36記載の記録媒体。
  38. 上記処理制約を表すデータは、
    上記トラックに関するメタデータとして記録されている
    求項36又は37記載の記録媒体。
  39. 上記トラックはインターレースされている
    求項36から38のいずれか一項記載の記録媒体。
  40. 当該記録媒体は、
    コンパクトディスク、デジタルバーサタイルディスク、ミニディスク等のデジタル記録媒体である
    求項36から39のいずれか一項記載の記録媒体。
  41. 当該記録媒体は、
    コンピュータハードディスクである
    求項36から39のいずれか一項記載の記録媒体。
  42. 請求項1乃至32いずれか1項記載の音楽的空間構成制御装置をコード化により実現し、汎用コンピュータの内部メモリユニットにロードされ、該汎用コンピュータにより実行され、該音楽的空間構成制御装置の構成要素を実現するソフトウェアコードからなる
    コンピュータプログラム製品。
  43. 複数のオーディオソースについての複数のオーディオトラックを含むオーディオストリームについて、実時間で、複数のオーディオソースについてのオーディオ空間の構成を制御する音楽的空間構成制御装置での音楽的空間構成制御方法であって、
    上記音楽的空間構成制御装置が、
    上記オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースの各々を、ユーザにより配置を操作可能なオブジェクトにより表示するインターフェイス手段と、
    オーディオストリームに含まれる複数のオーディオソースのうちの、一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を記憶する記憶手段と、
    上記インターフェイス手段におけるユーザ操作に基づく上記複数のオーディオソースの配置が上記制約を満たすか否かを判定する制約処理手段と、
    上記オーディオストリームにアクセスするアクセス手段と
    を有し、
    上記インターフェイス手段が、
    上記記憶手段にオーディオソース間の空間配置の制約が記憶されている上記一部の複数のオーディオソースを、ユーザ操作可能な単一のオブジェクトで表示し、
    上記制約処理手段が、
    上記インターフェイス手段の表示における上記単一のオブジェクトの配置に基づく上記一部の複数のオーディオソースの配置が、上記記憶手段に記憶されている上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約に適合するか否かを判定し、
    上記アクセス手段が、
    上記制約処理手段において上記一部の複数のオーディオソース間の空間配置についての制約を満たすと判定された場合に、上記オーディオストリームにアクセスし、そのユーザ操作に基づく配置に基づくオーディオ空間の構成により制御する
    音楽的空間構成制御装置の音楽的空間構成制御方法。
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