JP4727248B2 - インバータとコンバータの制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、インバータとコンバータの制御装置に関するものである。
従来から、3相のモータを駆動制御するモータ制御装置が知られている。このモータ制御装置はモータを駆動するためのインバータ回路を備え、このインバータ回路のスイッチング素子により前記モータの駆動制御を行うものである。
このようなモータ制御装置ではスイッチング素子のオン・オフによって前記モータの駆動電流を制御するため、スイッチングノイズが発生し易く、特に複数のモータを同時に駆動させる場合には前記スイッチングノイズが大きくなる傾向がある。そのため、モータ制御装置の中には、このようなスイッチングノイズを低減するべく、複数の3相モータに対してインバータ回路を個別に設けて、1つのスイッチング素子当たりの通電電流を低減させて前記スイッチングノイズを抑制するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−174790号公報
この一例を簡略化した図7に基づいて説明する。尚、図7では2つの並列に接続されたインバータ回路の1相分を1つにまとめてインバータ回路74として記載し、ここに接続される2つのモータのモータコイル79は各々1相分だけを記載している。
同図において、バッテリ等の直流電源72には平滑コンデンサ73が並列に接続されている。前記平滑コンデンサ73にはスイッチング素子76を2個直列に接続したものが並列に接続され、このスイッチング素子76,76にはそれぞれダイオード77,77が並列に接続されている。そして、前記平滑コンデンサ73とスイッチング素子76とダイオード77とでインバータ回路74が構成されている。
前記スイッチング素子76には複数のモータコイル79が接続されている。前記スイッチング素子76のスイッチングを交互に行うことで前記直流電源72の電圧が交流に変換されてモータコイル79に印加される。この時、前記インバータ回路74をモータ毎に設けることで、各スイッチング素子76に通電される電流がインバータ回路74の数だけ分流されるため、スイッチングノイズが低減することとなる。
しかしながら、上記従来のモータ制御装置では、図8に示すスイッチングノイズよりも十分に大きい振幅dを有したリップル電流が生じるため、前記平滑コンデンサ73での損失を十分に低減することができず、この結果、前記平滑コンデンサ73に負担が掛かるという問題がある。
そして、前記平滑コンデンサ73への負担を軽減させようとすると、容量の大きい平滑コンデンサ73が必要となるため、前記平滑コンデンサ73が大型化すると共にコストアップにつながるという問題がある。
そこで、この発明は、スイッチングによるリップル電流を低減して平滑コンデンサの小型化を図り、前記平滑コンデンサの負担を軽減するインバータとコンバータの制御装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、少なくともインバータ(例えば、実施の形態における第一インバータ回路4)とDC/DCコンバータ(例えば、実施の形態における第一DC/DCコンバータ13)と、該インバータとDC/DCコンバータとで共有されて電源から供給される電流を平滑化する平滑コンデンサ(例えば、実施の形態における平滑コンデンサ3)と、を備えたインバータ及びコンバータの制御装置であって、電源から供給される電流を平滑化する平滑コンデンサ(例えば、実施の形態における平滑コンデンサ3)を備え、前記インバータとDC/DCコンバータとのスイッチングキャリア位相をそれぞれ可変にする制御手段(例えば、実施の形態におけるゲート制御回路10)と、モータのトルクと回転数に基づく前記インバータの運転ポイントにおけるキャリア位相と、出力電流値と出力電圧値とに基づくDC/DCコンバータの運転ポイントにおけるキャリア位相とを足し合わせた際のリップル電流が最小値となる前記インバータとDC/DCコンバータとのスイッチングキャリア位相差を記憶する位相差マップと、を有し、前記制御手段は、前記位相差マップを参照して、前記インバータとDC/DCコンバータとの何れか一方の運転ポイントにおけるスイッチングキャリア位相を基準とし、インバータとDC/DCコンバータとの何れか他方のスイッチングキャリア位相を前記リップル電流が最小値となる位相差に制御することを特徴とする。
請求項に記載した発明は、前記インバータ及びDC/DCコンバータの近傍に、前記平滑コンデンサを設けたことを特徴とする。
このように構成することで、前記インバータ又はDC/DCコンバータと平滑コンデンサとの間の線路インダクタンスを減少させて前記リップル電流を抑制することが可能となる。
請求項に記載した発明によれば、前記インバータとDC/DCコンバータのスイッチングキャリア位相を各々ずらして前記平滑コンデンサのリップル電流を低減できるため、平滑コンデンサの容量を小さく設定することが可能となり、したがって、コストダウンを図ると共に、前記平滑コンデンサを小型化して配置自由度の向上を図ることができる効果がある。
請求項に記載した発明によれば、請求項の効果に加え、前記インバータ又はDC/DCコンバータと平滑コンデンサとの間の線路インダクタンスを減少させて前記リップル電流を抑制することが可能となるため、平滑コンデンサに掛かる負担を軽減してさらなる平滑コンデンサの小型化を図ることができる効果がある。
次に、第一の参考例を図面に基づいて説明する。
図1において、1はハイブリッド自動車や電気自動車等の車両のモータ制御装置を示している。このモータ制御装置1は、直流電源であるバッテリ2から供給された電力を用いて後述するモータMの駆動制御を行うものである。前記モータ制御装置1には前記バッテリ2が接続されている。前記モータ制御装置1は第一インバータ回路(インバータ)4と第二インバータ回路(インバータ)5とをそれぞれ並列に接続して設けている。前記第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とは平滑コンデンサ3を共有しており、この平滑コンデンサ3によって前記バッテリ2から供給される電源を平滑化すると共にこの電源に重畳する外来ノイズ等を除去している。
前記第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とは、スイッチング素子であるバイポーラタイプのトランジスタ6を2個直列に接続すると共に、これらトランジスタ6にダイオード7をそれぞれ並列接続した1相分のアーム8を前記平滑コンデンサ3と並列に3相分接続した回路を備えている。直列に接続された前記トランジスタ6間には前記モータMの各相のコイル9が各々接続されている。前記アーム8において、前記トランジスタ6は前記バッテリ2の+側にコレクタ、−側にエミッタが接続され、前記ダイオード7は前記トランジスタ6のエミッタからコレクタに向かって順方向になるように接続されている。
第一インバータ回路4及び第二インバータ回路5の前記平滑コンデンサ3は前述したアーム8の近傍に配設されている。具体的には、前記第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とはスイッチング動作を行い断続的な通電を行うため、例えば、前記平滑コンデンサ3が各アーム8から距離が離れていた場合、前記平滑コンデンサ3と各アーム8とを接続する線路のインダクタンス成分が大きくなる。そのため、インダクタンスの逆起電力によってリップル電流が増加する。つまり、前記平滑コンデンサ3を各アーム8の近傍に配置することで、線路に生じるインダクタンスの影響を抑制しているのである。
前記第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とにはゲート制御回路(制御回路)10が接続されている。このゲート制御回路10は、このゲート制御回路10から出力されるゲート信号によって前記第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とのスイッチング動作を制御するものである。このゲート制御回路10には後述するリップル電流が最小値となるスイッチングキャリア位相差のマップが格納されている。さらに、前記ゲート制御回路10には、このゲート制御回路10に対して前記モータMの要求トルクと回転数指令を出力する駆動指令回路(ECU)11が接続されている。
次に、図2〜4に基づいて前記第一インバータ回路4と前記第二インバータ回路5とのスイッチング制御を説明する。尚、図7と同様に、この図2は図1に示す2つの3相のモータMにおける各1相分だけを簡略化して示したものである。また、図示都合上、第一インバータ回路4および第二インバータ回路5の平滑コンデンサ3を個別に記載している。
図2に示すように、前記第一インバータ回路4がスイッチング動作を行うと第一インバータ回路4にインバータ電流であるDC電流Aが通電される。一方、第二インバータ回路5がスイッチング動作を行うと第二インバータ回路5にインバータ電流であるDC電流Bが通電される。そして、前記DC電流AとDC電流Bとを足し合せたリップル電流が前記平滑コンデンサ3に出入りする。前記第一インバータ回路4と前記第二インバータ回路5とは前記DC電流Aと前記DC電流Bとのキャリア位相をずらすべく駆動指令回路11によってトランジスタ6のスイッチングのタイミングが制御されている。
図3、図4は縦軸を電流、横軸を電流の位相とした場合のDC電流AとDC電流Bとの変化及びDC電流AとDC電流Bとを加算したリップル電流の変化を示している。この図3、図4では、前記第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とで例えば前記DC電流AとDC電流Bとの位相差であるスイッチングキャリア位相差を90°ずらして制御したものである。つまり、前記DC電流AとDC電流Bとのお互いの電流値上限のタイミングを一致させずに、さらに、DC電流Aの上限とDC電流Bの下限とが一致するように位相を制御してお互いの振幅を打ち消すべく設定されている。したがって、図4に示すように、前記DC電流AとDC電流Bとを加算したリップル電流の振幅Dは、従来のものである図8のリップル電流の振幅dよりも減少することとなる。尚、図3,4の横軸の電流の位相を時間に置き換えても良い。
次に、図5、図6に基づいてスイッチングキャリア位相差の算出について説明する。
図5は縦軸を前記モータMのトルク、横軸を前記モータMの回転数とした場合の前記モータMが連続運転可能な運転ポイントの範囲を示している。この運転ポイントの範囲は各種モータ毎に固有のものであり、通常は上限値(図5中、実線で示す)よりも下の範囲でモータMの要求運転ポイントが設定される。ここで、図5は前記上限値よりも下の範囲に、例えば運転ポイントA(○で示す)、運転ポイントB(△で示す)、運転ポイントC(□で示す)の3つの運転ポイントを設定した場合を示し、前記運転ポイントAと運転ポイントBとは同一回転数で要求トルクを変えた場合を、前記運転ポイントCは回転数とトルクとを連続運転可能な範囲で最大にした場合を示している。
図6は縦軸をリップル電流実効値、横軸を各モータMに通電されるそれぞれのスイッチングキャリア位相差とした場合の運転ポイントA(○で示す)、運転ポイントB(△で示す)、運転ポイントC(□で示す)それぞれのスイッチングキャリア位相差に対するリップル電流実効値の変動を示したマップであり、例えば、運転ポイントAの場合には、リップル電流の実効値はスイッチングキャリア位相差が0°で最大となり、スイッチングキャリア位相差が60°で最小となる。この時、前記リップル電流の実効値はスイッチングキャリア位相差が0°の時よりも60°の時の方がaだけ低減することとなる。同様に、運転ポイントBの場合には、スイッチングキャリア位相差が0°の時にリップル電流実効値が最大、スイッチングキャリア位相差が180°の時にリップル電流実効値が最小となり、bだけ低減する。また、運転ポイントCの場合には、スイッチングキャリア位相差が0°の時にリップル電流実効値が最大、スイッチングキャリア位相差が90°の時に最小となり、cだけ低減する。尚、リップル電流が最大となる運転ポイントのリップル電流の最小値に基づいて前記平滑コンデンサ3の容量の上限値を設定してもよい。
すなわち、前記ゲート制御回路10では、このゲート制御回路10に予め記憶された図6に示すマップを参照して、前記駆動指令回路11から出力された要求トルクと回転数指令とに基づいて運転ポイントを判定する。そして、前記マップで判定された運転ポイントにおいてリップル電流が最小になるスイッチングキャリア位相差を算出し、この算出結果に基づいて第一インバータ回路4と第二インバータ回路5とを制御している。
したがって、上述した第一の参考例によれば、第一インバータ回路4と第二インバータ回路5のスイッチングキャリアの位相をゲート制御回路10からの制御指令で各々ずらしてリップル電流を低減できるため、平滑コンデンサ3の容量を小さく設定することが可能となり、したがって、コストダウンを図ると共に、前記平滑コンデンサ3を小型化して配置自由度の向上を図ることができる。
また、前記ゲート制御回路10に予め格納されているマップに基づいて前記モータMのトルクと回転数とで決定される運転ポイント毎にリップル電流が常に最小となる最適なスイッチングキャリア位相差を選択して制御することが可能となるため、平滑コンデンサ3に掛かる負担を軽減することができる。
さらに、前記第一インバータ回路4、第二インバータ回路5と平滑コンデンサ3との間のインダクタンスを減少させて前記リップル電流を抑制することが可能となるため、平滑コンデンサ3に掛かる負担を軽減して更なる平滑コンデンサ3の小型化を図ることができる。
次に、図9、図10に基づいてこの発明の第二の参考例を説明する。この第二の参考例は、前述した第一の参考例の第一インバータ回路4、第二インバータ回路5をそれぞれDC/DCコンバータに置き換えたものであるため、同一部分に同一符号を付して説明する。
図9において、12は自動車等の車両のコンバータ制御装置を示しており、このコンバータ制御装置12には直流電源としてのバッテリ2と、低電圧負荷である補機類(図示せず)と、補機用の低電圧バッテリ(図示せず)とが接続されている。前記コンバータ制御装置12は第一DC/DCコンバータ(DC/DCコンバータ)13と第二DC/DCコンバータ(DC/DCコンバータ)14とを有しており、これら第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14が各々バッテリ2に対して並列に接続されている。
また、前記第一DC/DCコンバータ13と第二DC/DCコンバータ14とは、前記バッテリ2に対して並列に接続された平滑コンデンサ3を共有している。この平滑コンデンサ3は前記第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14の近傍に配置されており、この平滑コンデンサ3によって前記バッテリ2の出力に重畳する外来ノイズ等が平滑化され除去されるようになっている。ここで、前記コンバータ制御装置12は、前記第一DC/DCコンバータ13と第二DC/DCコンバータ14と後述するゲート制御回路10、駆動指令回路11とで構成されている。
前記第一DC/DCコンバータ13と第二DC/DCコンバータ14とは、スイッチング素子であるバイポーラタイプのトランジスタ6を2個直列に接続すると共に、これらトランジスタにダイオード7をそれぞれ並列接続したアーム8をそれぞれ二組ずつ有し、これらのアーム8がバッテリ2に対して各々並列に接続されている。そして、各アーム8を構成する前記トランジスタ6,6間には巻線変圧器15の一次側巻線16が介装されている。
ここで、前記各アーム8のトランジスタ6には、前述した第一の参考例の第一インバータ回路4、第二インバータ回路5と同様に、トランジスタ6のスイッチング動作を制御するゲート制御回路10が接続されており、このゲート制御回路10には、平滑コンデンサ3のリップル電流が最小値となる図示しないスイッチングキャリア位相差のマップ(以下、単に位相差マップと呼ぶ)が格納されている。そして、前記ゲート制御回路10には、図示しない電流電圧センサからの信号が入力される駆動指令回路(ECU)11が接続され、この駆動指令回路11から前記ゲート制御回路10に、第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14の出力電流と出力電圧に関する信号が送出されている。
前記巻線変圧器15は、一次側巻線16の入力端子に印加された交流電圧を所定の比率で降圧して二次側巻線17の出力端子から出力するものである。この二次側巻線17の各出力端子には整流ダイオード18のカソードが各々接続され、前記出力端子に向けて順方向となるようになっており、一方、この整流ダイオード18のアノードはそれぞれ合流接続された後にマイナス側の電源ライン21を介して低電圧バッテリのマイナス端子又は補機類のマイナス側の電源端子に接続されている。
ところで、前記巻線変圧器15はいわゆるセンタータップ付きの巻線変圧器であり、二次側巻線17にセンタータップ19が設けられている。このセンタータップ19はコイル20とプラス側の電源ライン22とを介して前記低電圧バッテリのプラス端子又は補機類のプラス側の電源端子に接続されている。そして、前記センタータップ19と前記整流ダイオード18のアノードとの間には平滑用コンデンサ23が介装されている。ここで、前記整流ダイオード18とコイル20と平滑用コンデンサ23とで平滑回路24が構成されている。尚、前記巻線変圧器15はセンタータップ付きに限られるものではなく、例えば、センタータップ無しの変圧器を用いる場合には、平滑回路24の整流ダイオード18,18をダイオードブリッジに置き換えて全波整流するようにしても良い。
すなわち、前記第一DC/DCコンバータ13と第二DC/DCコンバータ14との前記トランジスタ6をスイッチング作動させると、直流であるバッテリ2の電圧が交流電圧に変換され、この交流電圧が前記巻線変圧器15の入力端子に印加される。そして、この入力端子に印加された交流電圧は巻線変圧器15によって降圧されて前記出力端子から出力され、この降圧された交流電圧が前記整流ダイオード18によって全波整流されることとなる。さらに、この全波整流された電圧は、前記平滑用コンデンサ23とコイル20とで構成された平滑回路24で平滑化され、この平滑化された直流の低電圧が前述した低電圧バッテリや、補機類に各電源ライン21,22を介して供給されることとなる。尚、前記第一DC/DCコンバータ13と第二DC/DCコンバータ14とは出力する電圧値が同一のものに限られものではなく、それぞれ異なる電圧を出力するようにしても良い。
図10は、縦軸を出力電圧、横軸を出力電流とした場合の第一DC/DCコンバータ13又は第二DC/DCコンバータ14の要求運転ポイントのマップの一例を示している。ここで、この運転ポイントの範囲は、各種DC/DCコンバータ(ここでは、第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14)毎に固有のものであり、通常は上限値(図10中、実線で示す)よりも下の範囲でDC/DCコンバータの要求運転ポイントが設定される。ここで、図10では運転ポイントとして、例えば、運転ポイントA(○で示す),B(△で示す),C(□で示す)の3つを設定した場合を示しており、前記運転ポイントBと運転ポイントCとは同一出力電圧の場合であり、運転ポイントCは運転ポイントBよりも出力電流が大きく設定された場合である。さらに、運転ポイントAは運転ポイントB,Cよりも出力電圧、出力電流が共に低く設定された場合を示している。
このように構成することで、ゲート制御回路10が第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14のそれぞれの出力電流と出力電圧の信号を駆動指令回路11から受け取り、第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14のそれぞれの運転ポイントを要求運転ポイントのマップに基づいて求めることができる。
そして、例えば、このとき求めた運転ポイントにおける第一DC/DCコンバータ13のスイッチングキャリア位相を基準として、前記第一DC/DCコンバータ13のスイッチングキャリアと第二DC/DCコンバータ14のスイッチングキャリアとの位相差を、前記位相差のマップを参照して、前記リップル電流が最小値となるように前記ゲート制御回路10によって第二DC/DCコンバータ14のスイッチングキャリアの位相を最適な位相にずらして制御することができる。尚、第一DC/DCコンバータ13のスイッチングキャリアの位相を基準にした場合について説明したが、第二DC/DCコンバータ14のスイッチングキャリア位相を基準としてリップル電流が最小となる位相差を求め、第一DC/DCコンバータ13のスイッチングキャリア位相をずらして制御するようにしても良い。
したがって、上述の第二の参考例によれば、前記位相差マップに基づいて第一DC/DCコンバータ13と第二DC/DCコンバータとの一方のスイッチングキャリアの位相を基準とした場合、他方のスイッチングキャリアの位相を平滑コンデンサ3のリップル電流が最小となるように変動させて制御することが可能となるため、前記第一DC/DCコンバータ13、第二DC/DCコンバータ14で共有する前記平滑コンデンサ3のリップル電流を低減して前記平滑コンデンサ3の容量を小さく設定することが可能となり、この結果、コストダウンを図ると共に、平滑コンデンサ3が小型化され配置自由度の向上を図ることが可能となる。また、前述の第一の参考例と同様に、平滑コンデンサ3の容量を小さくしない場合には、前記平滑コンデンサ3に掛かる負担を軽減して、信頼性を向上することができる。
次に、図11に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。この実施の形態は、前述した第一の参考例の第二インバータ回路5を前述した第二の参考例の第一DC/DCコンバータ13に置き換えたものであるため、同一部分に同一符号を付して説明する。尚、第一インバータ回路4の要求運転ポイントのマップについては第一の参考例の図5を援用し、第一DC/DCコンバータ13の要求運転ポイントのマップについては、前述した第二の参考例の図10を援用して説明する。
図11において25は前述した第一の参考例のモータ制御装置1と第二の参考例のコンバータ制御装置12とを組み合わせたインバータとコンバータの制御装置(以下、制御装置と呼ぶ)を示しており、この制御装置25には直流電源であるバッテリ2と、ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両のモータMと、図示しない車両の低電圧バッテリ又は補機等の低電圧負荷とが接続されている。前記制御装置25は、第一インバータ回路4と第一DC/DCコンバータ13とを有し、これら第一インバータ回路4、第一DC/DCコンバータ13は前記バッテリ2に対して各々並列接続されている。
前記第一インバータ回路4と第一DC/DCコンバータ13との各アーム8近傍には、前記バッテリ2の端子間に平滑コンデンサ3が介装されており、この平滑コンデンサ3を前記第一インバータ回路4と第一DC/DCコンバータ13とで共有している。ここで、第一の参考例と同様に、前記平滑コンデンサ3を各アーム8の近傍に配置することで、平滑コンデンサ3と各アーム8間の線路インダクタンスが小さくなり逆起電力によるリップル電流を小さくすることができる。尚、第一インバータ回路4と第一DC/DCコンバータ13との説明は第一、第二の参考例の繰り返しとなるため省略する。
前記第一インバータ回路4と第一DC/DCコンバータ13とにはトランジスタ6のスイッチング動作を制御するゲート制御回路10が各々接続されている。さらに、このゲート制御回路10にはモータMの要求トルクと回転数指令を出力すると共に、第一DC/DCコンバータの出力電圧、出力電流に関する信号を出力する駆動指令回路11が接続されている。また、前記ゲート制御回路10には、前記平滑コンデンサ3のリップル電流が最小値となる前記第一インバータ回路と第一DC/DCコンバータとのスイッチングキャリア位相差マップ(図示せず:以下、単に位相差マップと呼ぶ)が格納されている。
この位相差マップは、例えば、所定の運転ポイントにおける第一インバータ回路4のスイッチングキャリアを基準として、このスイッチングキャリアと、所定の運転ポイントにおける第一DC/DCコンバータ13のスイッチングキャリアとの位相差毎のリップル電流実効値の低減率を示したものである。ここで、前記第一インバータ回路4の運転ポイントは前述した第一の参考例の図5を参照することによって求めることができ、一方、第一DC/DCコンバータ13の運転ポイントは前述した第二の参考例の図10を参照することによって求めることができる。尚、この実施の形態では第一インバータ回路4のスイッチングキャリア位相を基準とした場合について説明したが、第一DC/DCコンバータ13のスイッチングキャリア位相を基準とし、この位相に対して第一インバータ回路4のスイッチングキャリア位相を前記位相差マップを参照して求めるようにして制御しても良い。
したがって、上述の第三の実施の形態によれば、モータMを制御する第一インバータ回路4、バッテリ電圧の降圧制御を行う第一DC/DCコンバータ13のように異なった用途の回路のスイッチング制御を行う場合であっても、平滑コンデンサ3のリップル電流が最小となるように各スイッチングキャリアの位相差を、位相差のマップを参照し、前記ゲート制御回路10によって各トランジスタ6のスイッチング作動を制御することができるため、平滑コンデンサ3のリップル電流を低減して前記平滑コンデンサ3の容量を小さく設定することが可能となり、この結果、平滑コンデンサ3の小型化が可能となると共に、配置自由度を向上することができる。
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、ハイブリッド車や電気自動車以外の車両に用いても良く、さらに、インバータ回路、DC/DCコンバータ毎に平滑コンデンサを設けても良い。また、前記スイッチングキャリアの位相差は駆動指令回路で求めても良く、マップ以外にテーブルを用いるようにしても良い。さらに、インバータ回路、DC/DCコンバータのトランジスタはスイッチング動作可能なものであれば例えばFETやIGBT等を用いてもよい。そして、上述の実施の形態ではインバータ回路、DC/DCコンバータを計2個設けた場合について説明したが、これらは複数設けてあればよく、例えばインバータ回路、DC/DCコンバータを3個以上組み合わせるようにしても良い。
この発明の第一の参考例におけるモータ制御装置の回路図である。 この発明の第一の参考例におけるモータ制御装置の説明図である。 この発明の第一の参考例における時間に対するDC電流AとDC電流Bとを示すグラフである。 この発明の第一の参考例における時間に対するDC電流を示すグラフである。 この発明の第一の参考例、および、実施の形態における回転数に対するモータのトルクを示すグラフである。 この発明の第一の参考例のスイッチングキャリア位相差に対するリップル電流実効値を示すグラフである。 従来のモータ制御装置の説明図である。 従来のモータ制御装置の時間に対するDC電流を示すグラフである。 この発明の第二の参考例におけるコンバータ制御装置の回路図である。 この発明の第二の参考例、および、実施の形態におけるDC/DCコンバータの運転ポイントを示すグラフである。 この発明の実施の形態における制御装置の回路図である。
符号の説明
2 バッテリ
3 平滑コンデンサ
4 第一インバータ回路(インバータ)
5 第二インバータ回路(インバータ)
10 ゲート制御回路(制御回路)
13 第一DC/DCコンバータ(DC/DCコンバータ)
14 第二DC/DCコンバータ(DC/DCコンバータ)
M モータ

Claims (2)

  1. 少なくともインバータとDC/DCコンバータと、該インバータとDC/DCコンバータとで共有されて電源から供給される電流を平滑化する平滑コンデンサと、を備えたインバータとコンバータの制御装置であって、
    前記インバータとDC/DCコンバータとのスイッチングキャリア位相をそれぞれ可変にする制御手段と、
    モータのトルクと回転数に基づく前記インバータの運転ポイントにおけるキャリア位相と、出力電流値と出力電圧値とに基づくDC/DCコンバータの運転ポイントにおけるキャリア位相とを足し合わせた際のリップル電流が最小値となる前記インバータとDC/DCコンバータとのスイッチングキャリア位相差を記憶する位相差マップと、を有し、
    前記制御手段は、前記位相差マップを参照して、前記インバータとDC/DCコンバータとの何れか一方の運転ポイントにおけるスイッチングキャリア位相を基準とし、インバータとDC/DCコンバータとの何れか他方のスイッチングキャリア位相を前記リップル電流が最小値となる位相差に制御することを特徴とするインバータとコンバータの制御装置。
  2. 前記インバータとDC/DCコンバータの近傍に、前記平滑コンデンサを設けたことを特徴とする請求項に記載のインバータとコンバータの制御装置。
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